JP2003311927A - 印刷機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シリンダ胴に対してブランケット支持体ある
いは刷版支持体を短い摺動長さで容易に取付けることが
できるようにする。 【解決手段】 シリンダ胴４，５の外周に、外周面に刷
版９あるいはブランケット８を装着する半円筒状の支持
体６，７を着脱可能に取付けてなる回転胴を有する印刷
機において、上記支持体を、シリンダ胴の軸方向と直角
方向に着脱可能に取付けた構成になっている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、オフセット型ある
いは凸版型の印刷機で、特に絵柄の印刷方向長さが版胴
の印刷円周長の略１／２以下の印刷を行うようにした印
刷機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】この種の印刷機において、刷版の交換を
容易に行うことができるようにした印刷機が特開平９−
９９５４１号公報に示されたものがある。

【０００３】この従来の印刷機は図８に示すようになっ
ていて、印刷周面径より小径にした版胴用のシリンダ胴
ａと圧胴用のシリンダ胴ｂが印刷周面が互いに接するよ
うにしてそれぞれの両端が左右一対のサイドフレームｃ
に支持されており、この版胴用のシリンダ胴ａの外周部
に外周面径が上記印刷周面径となる半円筒状の刷版支持
体ｄが、また圧胴用のシリンダ胴ｂの外周部に外周面径
が上記刷版支持体ｄに圧接する径の半円筒状の圧胴支持
体ｅがそれぞれ着脱可能に取付けた構成になっている。

【０００４】そして上記各支持体ｄ，ｅは、版胴用のシ
リンダ胴ａ及び圧胴用のシリンダ胴ｂのそれぞれの円周
方向対称２個所に軸方向に向けた溝ｆ，ｆ，ｇ，ｇに、
各支持体ｄ，ｅの周方向一端に設けたガイド片ｈ，ｉと
他端に設けた取付けばねｊ，ｋのそれぞれを、上記溝に
沿って軸方向に挿入し、取付けばねｊ，ｋを各胴ａ，ｂ
の溝の側面にボルト結合することにより取付けられるよ
うになっている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の印刷機にあ
っては、刷版支持体ｄと圧胴支持体ｅのそれぞれは版胴
用のシリンダ胴ａと圧胴用のシリンダ胴ｂに対して軸方
向に着脱するため、各シリンダ胴ａ，ｂを支持するサイ
ドフレームｃの一方に、図８に示すように、各支持体
ｄ，ｅを出し入れするための開口部ｍを設けなければな
らない。

【０００６】そして、この開口部ｍのためフレームｃの
強度が不足してフレームｃの変形・振動などで印刷不良
を生じやすかった。

【０００７】また、各支持体ｄ，ｅは軸方向に出し入れ
されるので、これの摺動距離が長く、大径胴の場合、こ
れがこじれないように着脱する作業は大変であった。

【０００８】また、フレーム形状が左右共通にならず、
コストが高くなり、さらに、この開口部ｍがある部分に
はガイドローラを設けることができず、どうしても必要
な場合は片持ち支持にしなければならないという問題が
あった。

【０００９】本発明は上記のことにかんがみなされたも
ので、回転胴である版胴やブランケット胴に取付ける刷
版支持体やブランケット支持体を、回転胴であるシリン
ダ胴に対して短い摺動距離でもって着脱でき、重い支持
体でもこじらせることなく各胴に着脱でき、しかもフレ
ームに支持体の出し入れ用の開口部を設ける必要がない
印刷機を提供することを目的とするものである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る印刷機は、シリンダ胴の外周に、外周
面に刷版あるいはブランケットを装着する半円筒状の支
持体を着脱可能に取付けてなる回転胴を有する印刷機に
おいて、上記支持体を、シリンダ胴の軸方向と直角方向
に着脱可能に取付けた構成になっている。

【００１１】そして、上記印刷機において、シリンダ胴
に取付けられた支持体の半円筒方向の開口部の両先端部
を開き止め部材にて連結し、回動することによりシリン
ダ胴に取付けられた支持体の内面に当接して、支持体を
シリンダ胴から離脱する方向に付勢する支持体離脱手段
を、シリンダ胴に設け、上記支持体を取付けた状態での
バランスを取るためのバランス手段を、シリンダ胴に設
けた。

【００１２】また、上記印刷機において、支持体の半円
筒方向の開口部の両先端部の内側に、刷版貼りバーを、
上記開口部に対して出没方向に摺動可能に、かつ出没位
置を任意に設定可能に設け、この両刷版貼りバーに、支
持体の外周面に装着する刷版の両端部を固定するように
した。

【００１３】また、上記印刷機において、支持体の外周
面にブランケットを装着した。

【００１４】

【作 用】刷版あるいはブランケットを装着した半円筒
状の支持体は、シリンダ胴がサイドフレームに支持され
た状態で、シリンダ胴に対して直角方向に着脱され、サ
イドフレームに邪魔されることなく、シリンダ胴の直径
に略相当する移動距離にて支持体をシリンダ胴に対して
着脱できる。

【００１５】そしてシリンダ胴に取付けられた支持体の
半円筒方向の開口部先端部は開き止め部材にて連結され
て、これの半円筒状の形状が変形することなく確保され
る。また、上記開き止め部材を外した状態で支持体離脱
手段を回動することにより、この支持体離脱手段にて支
持体は離脱方向に付勢されて容易にシリンダ胴から離脱
される。また、シリンダ胴の外周に半円筒状の支持体を
取付けた回転胴の回転方向のバランスはシリンダ胴に設
けたバランス手段にてとられる。

【００１６】また、支持体の半円筒方向の開口部の両先
端部の内側に設けられた刷版貼りバーに、両端部を固定
して支持体の外周面に刷版が装着され、この支持体をシ
リンダ胴に取付けることにより版胴が構成される。この
ときの刷版は、刷版貼りバーの突出位置を所定の位置に
決めることにより支持体の外周面に隙間なく密着され
る。

【００１７】支持体の外周面にブランケットが装着さ
れ、この支持体をシリンダ胴に取付けることによりブラ
ンケット胴が構成される。

【００１８】

【発明の実施の形態】本発明の第１の実施の形態を図１
から図６に基づいて説明する。図１は３胴式のオフセッ
ト印刷ユニットＡの各回転胴の配置を示すもので、図中
１は圧胴、２はブランケット胴、３は版胴である。そし
てブランケット胴２と版胴３は、印刷用外径Ｄより小径
にした直径ｄのシリンダ胴４，５の外周部に、外周径を
印刷用外径Ｄにし、内周径をシリンダ胴と同径のｄにし
た半円筒状に形成されたブランケット支持体６、同じく
刷版支持体７が各シリンダ胴４，５の軸方向と直角方向
に着脱可能に取付けられている。ブランケット支持体６
にはブランケット８が、また、刷版支持体７には刷版９
が着脱可能に装着されるようになっている。

【００１９】上記ブランケット支持体６と刷版支持体７
とは略同一の構成となっている。また上記両シリンダ胴
４，５も略同一構成となっている。

【００２０】まず版胴３のシリンダ胴５と刷版支持体７
の構成を図２から図６に基づいて説明する。

【００２１】版胴３を構成するシリンダ胴５は図１及び
図４に示すようになっていて、これの胴部の直径方向両
側に、軸心から同一位置で、かつ平行にした平面部１
０，１０が設けてある。そしてそれぞれの平面部１０，
１０の軸方向の両端部には、この平面部１０，１０と平
行にした摺動案内面１１が設けてある。この摺動案内面
１１はこの実施の形態のように、シリンダ胴５に直接設
けてもよいが、他の硬質材料等からなるライナを固着し
て用いてもよい。

【００２２】また、胴部の両端部で、かつ直径方向一方
側に、軸心を上記平面部１０，１０と直交するようにし
たヨーク１２が設けてあり、他方側には平面部１０，１
０と直行する開き止め部材固着面１３が設けてある。

【００２３】刷版支持体７は上記したように、外周面径
を版胴３の印刷用外径Ｄ、内周面径をシリンダ胴５の胴
部の外周面径ｄにし、かつ版胴３の印刷用外径Ｄの円周
長さの１／２よりわずかに長い円周長を有する半円筒状
に形成されている。そしてこの刷版支持体７の両開口端
部のそれぞれの軸方向両側部には、上記シリンダ胴５の
各摺動案内面１１に摺接する端部材１４が固着されてい
る。また、刷版支持体７の両開口端部には、両端部が上
記端部材１４，１４，１４，１４に押さえられて開口部
に対して平行に出没方向に摺動可能にして刷版貼りバー
１５，１５が取付けられている。

【００２４】端部材１４の先端部はヨーク状になってい
て、この部分にピン１６がシリンダ胴５と平行にして固
着されている。そしてシリンダ胴５の軸直角方向に対向
する一対の端部材１４，１４のそれぞれのピン１６，１
６に、開き止め部材１７の両端部に設けたヨーク部が刷
版支持部材７の開口部の開き方向に係合し、この状態の
開き止め部材１７がシリンダ胴５の開き止め固着面１３
にボルト結合されるようになっている。なお、上記ピン
１６と開き止め部材１７のヨーク部は刷版支持部材７の
着脱方向には係合しないようになっている。

【００２５】シリンダ胴５の軸方向両側に設けられたヨ
ーク部１２，１２には偏心軸１８が回動自在に支持され
ている。この偏心軸１８の中間部にはレバーボルト１９
が軸直角方向に螺合されていて、偏心軸１８はこのレバ
ーボルト１９により、レバーボルト１９がシリンダ胴５
と平行方向へ向く姿勢から、シリンダ胴５の軸直角方向
へ向く姿勢に９０度にわたって回動可能になっている。

【００２６】偏心軸１８のヨーク１２より突出する両端
に偏心ローラ２０，２０が固着されている。上記偏心軸
１８を、レバーボルト１９をシリンダ胴５と直角方向に
向く姿勢にしたときに、偏心ローラ２０の外周面はシリ
ンダ胴５の軸心側に移動し、レバーボルト１９をシリン
ダ胴５と平行になるまで回転した状態で偏心ローラ２０
の外周面がシリンダ胴５の外周面より半径方向外側へ突
出するようになっている。

【００２７】刷版支持体７の軸方向両端部には、上記シ
リンダ胴５と直角方向に向くように回動したレバーボル
ト１９が係合する切欠き２１が設けてあり、これに係合
したレバーボルト１９をねじ込むことにより、シリンダ
胴５に係合した刷版支持体７が抜け出るのが押えられる
ようになっている。レバーボルト１９の先端に六角穴が
あり、これに六角棒スパナを係合してレバーボルト１９
を回転するようになっている。

【００２８】刷版貼りバー１５，１５の両端に突設した
耳部１５ａが端部材１４の溝部１４ａに嵌合されてい
て、この溝部１４ａと耳部１５ａの間に、刷版貼りバー
１５を没入方向に付勢するコイルばね２２が介装してあ
る。

【００２９】また、耳部１５ａの没入方向端面に、端部
材１４に刷版貼りバー１５の出没方向に貫通し、かつ刷
版支持体７の内側から螺合して設けた押しねじ２３の先
端が対向されている。この押しねじ２３の他端は刷版支
持体７に、この押しねじ２３を螺合するねじ穴に延長し
て設けた穴２４を通じて外方へ向けてある。そしてこの
押しねじ２３は、図２に示すように、上記穴２４を通し
て外部からトルクレンチ２５にて回転できるようになっ
ている。上記押しねじ２３は刷版支持体７の内側から螺
合されているので、この押しねじ２３は、仮にゆるんで
も刷版支持体７の外側へ突出することがない。

【００３０】刷版貼りバー１５，１５の先端部は刷版支
持体７の円周端に連続する斜面状にした版支持面２６が
設けてあり、この版支持面２６に版押え板２７，２７が
ビス止めされるようになっている。そして刷版支持体７
の外周面に沿わせる刷版９の一端が一方の版押え板２７
にて、また他端が他方の版押え板２７にて押さえるよう
になっている。

【００３１】なお、図２において、シリンダ胴５の刷版
支持体７が取付けられる方の側面には、刷版支持体７を
取り付けたときのバランスをとるための穴２８が複数設
けてある。そしてこの各穴２８には適宜重さのバランサ
（図示せず）が取り付けられるようになっている。

【００３２】上記構成における版胴３の組立て作動を以
下に説明する。

【００３３】まず、機外において、刷版支持体７にあら
かじめ刷版９を装着しておく。この刷版９の装着は、刷
版支持体７に巻き付けた刷版９の一端（くわえ側）を一
方の刷版貼りバー１５の版支持面２６に沿わせ、位置決
めピン２７ａに版位置決め穴９ａを合わせて入れ、刷版
貼りバー１５に対し刷版の位置を正確に合わせながら、
ビス穴９ｂにビスを挿入してビス止めされる版押え板２
７にて固着する。また、刷版９の他端（くわえ尻側）も
同様に、他方の刷版貼りバー１５の版支持面２６に固着
する。

【００３４】この状態での刷版９の張りの調整は、刷版
支持体７の穴２４から挿入したトルクレンチ２５にて押
しねじ２３を回転して刷版貼りバー１５の位置をコイル
ばね２２の付勢力に抗して調整することにより行われ
る。そしてこの刷版９の張り力はトルクレンチ２５にて
最適に数値で管理できるので、刷版９の張りすぎによる
版切れや、刷版支持体７の両開口部先端の浮き上がりを
防止でき、また、逆に、刷版の張り不足による刷版のズ
レやはずれをも防ぐことができる。

【００３５】次に、上記刷版９を装着した刷版支持体７
のシリンダ胴５に対する着脱の作動を説明する。

【００３６】シリンダ胴５の両端は左右のフレームに支
持されている。また、このシリンダ胴５の開き止め部材
固着面１３に開き止め部材１７があらかじめ固着されて
いる。そしてこのシリンダ胴５の平面部１０，１０に刷
版支持体７をこれの開口部側から軸直角方向に挿入す
る。このとき、刷版支持体７の開口部両端部に固着され
た端部材１４が平面部１０，１０の軸方向両端に設けた
摺動案内面１１に、また刷版貼りバー１５の内面が平面
部１０に案内されて挿入される。なお、このときのレバ
ーボルト１９は、刷版支持体７の挿入に邪魔にならない
ようにシリンダ胴５側へ倒しておき、挿入完了状態で、
このレバーボルト１９を刷版支持体７側に回動し、切欠
き２１に係合してこれを締め付ける。

【００３７】シリンダ胴５への挿入端状態の刷版支持体
７は、これの内周面がシリンダ胴５の外周面に密に当接
されて、シリンダ胴５と同心状に嵌合される。そしてこ
の状態で上記レバーボルト１９を締め付けることによ
り、刷版支持体７がシリンダ胴５に同心状に固着され
る。

【００３８】この状態で、刷版支持体７の開口先端のピ
ン１６が開き止め部材１７を係合し、これにより刷版支
持体７の開口部はシリンダ胴５側に密着されると共に、
開き方向に拘束される。

【００３９】なお、上記開き止め部材１７は刷版支持体
７をシリンダ胴５へ挿入してから、これの開き止め部材
固着面１３に固着するようにしてもよい。

【００４０】上記の状態で刷版支持体７がシリンダ胴５
に取付けられる。そしてこの状態で、各押しねじ２３を
トルクレンチ２５にて回転して刷版貼りバー１５の姿勢
を微調整することにより刷版９の張りが調整されると共
に刷版９の斜め方向の見当合わせが行われる。

【００４１】刷版支持体７のシリンダ胴５からの離脱は
上記装着動作を逆に行うことにより行われる。このと
き、レバーボルト１９をゆるめてシリンダ胴５と平行に
なる方向に回動することにより、偏心軸１８に支持した
偏心ローラ２０の外周面が刷版支持体７の内面に当接し
てこれを離脱方向に付勢し、シリンダ胴５に取付け状態
の刷版支持体７はこの偏心ローラ２０にて蹴り出され
る。

【００４２】次に、図１におけるブランケット胴２のシ
リンダ胴４とブランケット支持体６の構成を説明する。

【００４３】このブランケット胴２におけるシリンダ胴
４とブランケット支持体６は、版胴３におけるシリンダ
胴５と刷版支持体７のそれぞれの形状及び構成と略同一
であるが、ブランケット８はブランケット支持体６の外
周面に両面接着剤等の貼り付け手段にて貼り付けるよう
になっているので、刷版支持体７における刷版貼りバー
１５及びこれを刷版張り方向に付勢するための押しねじ
２３及びコイルばね２２が不要となり、その他の構成は
刷版支持体７の構成と略同一になっている。

【００４４】上記構成において、図１に示したようなオ
フセット印刷ユニットＡでは、各回転胴の回転により、
ブランケット胴２と版胴３は、ブランケット支持体６と
刷版支持体７とが接触することにより、図示しないイン
キ装置によりインキ着けされた刷版支持体７の刷版９の
画像２９がブランケット支持体６のブランケット８に転
写され、この画像２９がブランケット胴２と圧胴１の間
を走行する用紙Ｗに印刷される。

【００４５】このとき、連続用紙Ｗがブランケット胴２
と圧胴１の回転方向に走行されることにより印刷が行わ
れ、また、ブランケット胴２のブランケット支持体６が
圧胴１に接触していないときに用紙を停止させたり、所
定距離にわたって逆走させるようにして任意の絵柄長さ
の画像２９を繰り返し連続的に印刷するバリアブル印刷
機として用いることができる。

【００４６】また、凸版型の印刷機で、ブランケット胴
を使わない２胴式の場合は、圧胴に隣接して凸版胴を配
置し、これのシリンダ胴に半円筒状の凸版支持体をこれ
の軸直角方向から着脱可能に装着するようにする。この
凸版はブランケットと同様に接着剤や両面テープにて凸
版支持体の周面に貼り付ける。

【００４７】また刷版支持体に磁気をもたせ、刷版を磁
性体にて作り、これを磁気にて刷版支持体に取付けるよ
うにしてもよい。

【００４８】また、上記した実施の形態では、ブランケ
ット胴２と圧胴１、あるいは凸版胴と圧胴との間に連続
用紙Ｗを走行させて連続用紙Ｗ上に所定の間隔で繰り返
し画像を印刷するようにした例を示したが、本発明にお
ける印刷機としては、図７に示すような枚葉印刷機にも
適用することができる。

【００４９】図７に示した枚葉印刷機は、オフセット
型、２色刷の一般的な枚葉印刷機であり、シートフィー
ド３０から１枚ずつ供給された枚葉紙Ｗ′は、レインジ
ャードラム３１から第１印刷ユニットＢの圧胴３２、受
け渡し胴３３、第２印刷ユニットＣの圧胴３４、排出胴
３５を経て、排紙部３６に送られる間に上記第１・第２
の各圧胴３２，３４と各印刷ユニットＢ，Ｃのブランケ
ット胴２，２の間を通過することにより２色重ね刷りさ
れるようになっている。上記レインジャードラム３１及
び各胴３２，３３，３４には枚葉紙Ｗ′の先端部を咥え
て送る爪が設けてあり、この各爪にて各胴間を送られる
枚葉紙Ｗ′の印刷見当が合わされる。このとき、枚葉紙
Ｗ′の先端位置にて見当が合わされることにより、枚葉
紙Ｗ′の後端はどうでもよいので、枚葉紙Ｗ′のシート
長さ、印刷長さはバリアブルに対応できる。

【００５０】

【発明の効果】本発明によれば、外周面に刷版あるいは
ブランケットを装着する支持体が、シリンダ胴の軸方向
と直角方向に着脱されることにより、この支持体を、シ
リンダ胴に対して短い摺動距離でもって着脱でき、重い
支持体でもこじらせることなく装着することができ、支
持体をシリンダ胴に対して簡単に交換することができ
る。また、刷版９、ブランケット８の厚みが異なるもの
を装着する場合、支持体の肉厚を変更したものに交換す
るだけで印刷用外径Ｄを一定にでき、従来のようにシリ
ンダ胴の再製作、入れ換えの必要がなく、さまざまな印
刷部材に容易に対応できる。

【００５１】また、上記支持体がシリンダ胴に対して、
これの軸方向と直角方向に着脱されることにより、サイ
ドフレームにこの支持体を着脱するための穴を設ける必
要としないので、左右のフレームを同一にすることがで
きると共に、サイドフレームの強度減少を防ぐことがで
きる。そして、このように、サイドフレームに穴を設け
る必要がないので、既設の印刷機でもシリンダ胴を交換
するだけで本発明を実施できる。

【００５２】また、半円筒状の支持体はシリンダ胴に取
付けた状態で、これの開口部に開き止め部材が固着され
ることにより、この支持体が変形することなくシリンダ
胴に取付けられる。また、支持体離脱手段を回動するこ
とにより、シリンダ胴に取付けられた支持体の内側から
これの離脱方向に付勢されることにより、シリンダ胴へ
の取付け状態の支持体の離脱を容易に行うことができ
る。またこれにより、シリンダ胴に対する支持体の取付
け嵌合力を大きくしてもよいことになり、取付け精度を
高くすることができる。

【００５３】さらに、シリンダ胴に支持体に対するバラ
ンス手段を設けたことにより、半円筒状の支持体を取付
けたシリンダ胴は振動することなく高速回転される。

【００５４】また、上記支持体を、これに刷版を装着し
た刷版支持体として用いるときに、この刷版の両端は、
支持体の半円筒状の開口部に対して出没方向に摺動可能
に、かつ出没位置を任意に設定可能に設けた刷版貼りバ
ーに固定したことにより、この刷版の適正な張力で支持
体に装着することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】３胴式のオフセット印刷ユニットを示す概略的
な説明図である。

【図２】本発明における版胴を一部破断に示す正面図で
ある。

【図３】本発明における版胴を一部破断に示す部分平面
図である。

【図４】シリンダ胴を示す斜視図である。

【図５】シリンダ胴と刷版支持体の取付け部分を示す分
解斜視図である。

【図６】刷版支持体の要部を示す分解斜視図である。

【図７】本発明を、オフセット型、２色刷りの枚葉印刷
機に適用した例を示す説明図である。

【図８】従来例を示す正面図である。

【符号の説明】 １…圧胴、２…ブランケット胴、３…版胴、４，５…シ
リンダ胴、６…ブランケット支持体、７…刷版支持体、
８…ブランケット、９…刷版、１０…平面部、１１…摺
動案内面、１２…ヨーク、１３…開き止め部材固着面、
１４…端部材、１４ａ…溝部、１５…刷版貼りバー、１
５ａ…耳部、１６…ピン、１７…開き止め部材、１８…
偏心軸、１９…レバーボルト、２０…偏心ローラ、２１
…切欠き、２２…コイルばね、２３…押しねじ、２４…
穴、２５…トルクレンチ、２６…版支持面、２７…版押
え板、２８…穴、２９…画像、３０…シートフィード、
３１…レインジャドラム、３２，３４…圧胴、３３…受
け渡し胴、３５…排出胴、３６…排出部。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 シリンダ胴の外周に、外周面に刷版ある
   いはブランケットを装着する半円筒状の支持体を着脱可
   能に取付けてなる回転胴を有する印刷機において、 上記支持体を、シリンダ胴の軸方向と直角方向に着脱可
   能に取付けたことを特徴とする印刷機。
2. 【請求項２】 シリンダ胴に取付けられた支持体の半円
   筒方向の開口部の両先端部を開き止め部材にて連結し、 回動することによりシリンダ胴に取付けられた支持体の
   内面に当接して、支持体をシリンダ胴から離脱する方向
   に付勢する支持体離脱手段を、シリンダ胴に設け、 上記支持体を取付けた状態でのバランスを取るためのバ
   ランス手段を、シリンダ胴に設けたことを特徴とする請
   求項１記載の印刷機。
3. 【請求項３】 支持体の半円筒方向の開口部の両先端部
   の内側に、刷版貼りバーを、上記開口部に対して出没方
   向に摺動可能に、かつ出没位置を任意に設定可能に設
   け、この両刷版貼りバーに、支持体の外周面に装着する
   刷版の両端部を固定するようにしたことを特徴とする請
   求項１または請求項２記載の印刷機。
4. 【請求項４】 支持体の外周面にブランケットを装着し
   たことを特徴とする請求項１または請求項２記載の印刷
   機。