JP2003311847A - 高負荷伝動ベルト用センターベルトの製造方法 - Google Patents

高負荷伝動ベルト用センターベルトの製造方法

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JP2003311847A
JP2003311847A JP2002120734A JP2002120734A JP2003311847A JP 2003311847 A JP2003311847 A JP 2003311847A JP 2002120734 A JP2002120734 A JP 2002120734A JP 2002120734 A JP2002120734 A JP 2002120734A JP 2003311847 A JP2003311847 A JP 2003311847A
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belt
rubber
center
center belt
load transmission
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Takehiko Ito
武彦 伊東
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Mitsuboshi Belting Ltd
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Mitsuboshi Belting Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16GBELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
    • F16G5/00V-belts, i.e. belts of tapered cross-section
    • F16G5/16V-belts, i.e. belts of tapered cross-section consisting of several parts
    • F16G5/166V-belts, i.e. belts of tapered cross-section consisting of several parts with non-metallic rings

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 センターベルトのジョイント部に隙間ができ
たり溝や段差が発生したりするのを防止することがで
き、不良・屑部分を減らすことができる製造方法を提供
する。 【解決手段】 センターベルトの長手方向に沿って複数
嵌合固定したブロックとからなる高負荷伝動ベルトに用
いるセンターベルトの製造方法で、凹条部を設けたゴム
シートG1の表面にカバー帆布C1を被覆した複合シー
トHは突き合わせた状態でゴムシートG1と同種のゴム
からなる仮止めテープTで仮止めし、心線を巻きつけて
さらにゴムシートを被覆して加硫する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、センターベルトに
長手方向にブロックを配置した自動車、自動二輪車や農
機具などの無段変速装置など高負荷を伝動するような用
途に用いられる高負荷伝動ベルト用センターベルトの製
造方法であり、センターベルトを製造する際のゴムシー
トの突き合わせジョイントの作業を容易にすると共に、
より安定したジョイントが行える方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ベルト式無段変速装置に使用するベルト
は、プーリのV溝幅を変えることによってプーリに巻き
かかる有効径を変化させ変速比を調節する様な変速プー
リに巻き掛けて使用するものであり、プーリからの側圧
が大きくなるのでベルトは大きな側圧に耐えるものでな
くてはならない。また、無段変速の用途以外にも通常の
ゴムベルトでは寿命が短くなりすぎるような高負荷伝動
の用途には、特別に高負荷に耐えうるようなベルトを用
いる必要がある。
【0003】そのようなベルトとして使用されるものの
中に、センターベルトにブロックを固定してベルト幅方
向の強度を高めた高負荷伝動ベルトがあり、具体的な構
成としては、心体をゴムなどのゴム中に埋設したセンタ
ーベルトにボルトやリベットなどの止着材を用いてセン
ターベルトに使用しているゴムよりも比較的硬質のブロ
ックを止着固定したものや、特開昭63−34342に
示すようにブロックの両側面に溝を有しており、一対の
センターベルトを前記側面に設けた溝に嵌合したような
ベルトがある。
【0004】このようなベルトに用いるセンターベルト
は張力を担う部材であり、ゴム中に高強力低伸度の心線
が埋設されており、センターベルトの内外周面にはブロ
ックと嵌合するための凹部と凸部が交互に設けられてい
る。例えばブロック両側面の溝内にも、前記センターベ
ルトの凹部に対応する位置に凸部が設けられ、互いに嵌
合することによってブロックはセンターベルトに対して
高負荷伝動ベルトの進行方向に動かないよう固定されて
いる。
【0005】センターベルトの表面には補強のためにカ
バー帆布が積層されている。また、このようなセンター
ベルトは下面に所定ピッチのブロックと嵌合する凹条部
を有するゴムシートとカバー帆布を積層した有端の複合
シートを円筒形の金型に巻きつけて端部をジョイントす
ることによって無端状にしており、凹条部のピッチを一
定にするために複合シートのジョイントは突き合わせに
て行っている。
【0006】具体的には、金型上にカバー帆布とゴムシ
ートを巻きつけた際には、セロハンテープなどの粘着テ
ープを用いて2〜4箇所を仮止めし、その上から繊維材
料のロープからなる心線をスパイラル状に巻きつけて、
更に必要に応じて上からゴムシート、カバー帆布を巻き
つけて加硫するといった方法が採られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、仮止めのため
に用いた粘着テープは異物となるために粘着テープの貼
り付けられている部分は製品として採用することはでき
ない。例えば成形・加硫後にセンターベルトスリーブを
所定幅にカットする際に不良もしくは屑部分として取り
去らなければならない。
【0008】よって仮止めの際にあまり多くの粘着テー
プを貼り付けると、粘着テープが貼り付けられている分
だけセンターベルトが屑となってしまうので、粘着テー
プで仮止めする箇所はできるだけ少なくすることが好ま
しい。
【0009】しかし、逆に仮止めの箇所が少なすぎると
突き合わせたところが剥がれてしまい、ジョイント部に
おけるゴムシートの端部の間に隙間ができるといった問
題や、密着して接合はされているがわずかに剥がれかけ
が生じて溝や段差になるなどの問題が生じることがあっ
た。
【0010】また、心線を巻きつけてしまえば仮止めは
必要なくなるので、心線を巻きつける工程にて、順次粘
着テープを剥がしていくといった方法も考えられ、こう
することによって前記のような屑が発生するといった問
題は解消することができる。しかし、作業的には回転し
ている金型から粘着テープを剥がすという危険を伴う作
業となったり、安全を重視すると粘着テープを剥がすた
めに心線の巻きつけを一時停止したりということが新た
に発生し、効率を下げる原因となってしまう。
【0011】そこで、本発明は以上のような問題を解決
し高負荷伝動ベルト用センターベルトを製造する際に、
カバー帆布とゴムシートを金型上に巻きつけて突き合わ
せジョイントするに当たって、簡単に仮止めすることが
でき、そのままセンターベルトを成形・加硫しても不良
や屑になることがなく、また突き合わせジョイント部に
おける剥がれによる隙間の発生や溝や段差が生じるのを
防止することができる高負荷伝動ベルト用センターベル
トの製造方法の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】以上のような目的を達成
するために本発明の請求項1では、ゴム中に心体を埋設
したセンターベルトと、該センターベルトの長手方向に
沿って複数嵌合固定したブロックとからなる高負荷伝動
ベルトに用いるセンターベルトであって、少なくとも内
周側は幅方向の凹条部を所定ピッチで設けたゴムシート
の表面にカバー帆布を被覆した複合シートからなり、前
記複合シートは内金型に巻きつけられた状態で突き合わ
せて仮止めし、上から心線を巻きつけた状態で加熱・加
圧することによって加硫を行う工程を有する高負荷伝動
ベルト用センターベルトの製造方法において、内金型上
に複合シートを巻きつけた際のジョイント部は突き合せ
た状態で表面にゴムシートと同種のゴムからなる仮止め
テープを貼り付けることによって仮止めすることを特徴
とする。
【0013】ゴムシートと同種のゴムからなる仮止めテ
ープを用いることによってゴムシートと仮止めテープと
の間のなじみがよく確実に仮止めできることからジョイ
ント部に隙間ができたり溝や段差が発生したりするのを
防止することができ、また、ゴムシートと仮止めテープ
が加硫されて一体化し異物とならないのでそのまま通常
のセンターベルトとして用いることができるので不良や
屑となることがなく、心線のスピニングの工程で仮止め
テープを剥がすといった必要もないので製造の効率を低
下させることもない。
【0014】請求項2では、仮止めテープの厚みが0.
1〜0.3mmの範囲内である高負荷伝動ベルト用セン
ターベルトの製造方法としている。
【0015】このような範囲の厚みの仮止めテープを用
いることで、仮止めの目的として十分な強度を持ち合わ
せており、しかもセンターベルトの厚みに影響して高負
荷伝動ベルトとなったときに走行性能に悪影響をもたら
すといったこともない。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明を
具体的に説明する。
【0017】図1は、本発明方法により製造されるセン
ターベルトを用いた高負荷伝動ベルト1の一例を示す斜
視概略図であり、図2はセンターベルトの断面図であ
る。本発明の高負荷伝動ベルト用センターベルトの製造
方法にて製造されるセンターベルトを用いる高負荷伝動
ベルト1は、ゴム4内にロープ状の心体5をスパイラル
状に埋設してなる同じ幅の二本のセンターベルト3a、
3bと、側面2a、2bにセンターベルトを3a、3b
を嵌めこむ溝14、15を有したブロック2からなって
いる。
【0018】このセンターベルト3a、3bの上下面2
2、23に所定ピッチで形成された凹条部18、19に
ブロック2の溝14、15内において後で説明するよう
に係止固定されているものである。このブロック2の両
ブロック側面2a、2bは、プーリのV溝と係合する傾
斜を有する面となっており、駆動されたプーリから動力
を受け取って、係止固定されているセンターベルト3
a、3bを引張り、駆動側プーリの動力を従動側プーリ
に伝動している。また、センターベルト3a、3bの上
下の表面には帆布24、25が積層されている。
【0019】ブロック2は、図1に示すように、上ビー
ム部11および下ビーム部12と、上下ビーム部11、
12の中央部同士を連結したセンターピラー13からな
っており、ブロック2の両側面にはセンターベルト3
a、3bを嵌めこむ溝14、15が形成されている。ま
た、図2に示すように溝15内の溝上面16および溝下
面17にはセンターベルト3の上面22に設けた凹条部
18と下面23に設けた凹条部19に係合する凸条部2
0、21が設けられており、これによってブロック2と
センターベルト3a、3bは係止固定されている。
【0020】センターベルト3a、3bは、図2に示す
ように心体5がセンターベルトの厚み方向のほぼ中央に
埋設されており、その内周側に位置する内層4aとその
外周側に位置する外層4bからなっている。
【0021】このような高負荷伝動ベルト用センターベ
ルトは次のような工程で製造される。図3は複合シート
Hを内金型上でジョイントしているところの側面図であ
る。内層4aは、ゴムシートG1の片面にカバー帆布C
1を積層した構造からなっており、最初圧延によって所
定の厚みよりも厚めにゴムシートG1を作成し、カバー
帆布C1を積層する。次いでプレスによってカバー帆布
C1を積層した面にブロックと嵌合するための凹条部1
9を形成することによって内層4aとなる複合シートH
が完成する。
【0022】次いで複合シートHを、円筒形で周囲に複
合シートHが有する凹条部と嵌まりあう凸形状を有する
内金型40に巻きつける。図4のように上から心線5を
スパイラル状に巻きつけてさらに上から外層4bとなる
ゴムシートG2、カバー帆布C2を巻きつける。そし
て、内面に必要に応じて凸形状を有する外金型(図示し
ない)で覆って加熱・加圧することによって加硫するこ
とによってセンターベルト2が完成する。
【0023】加熱・加圧する方法は特に限定されるもの
ではなく、ジャケットを被せて加硫缶内に入れて蒸気に
より行うものや外側から更に電熱ヒータなどを設けた金
型を使って行う方法でも構わない。
【0024】本発明では複合シートHを内金型40に巻
きつけて突き合わせジョイントJを行っているが、内金
型40に巻きつけた際にゴムシートG1と同じ種類のゴ
ムからなる仮止めテープTを用いて突き合わせ状に仮止
めする。従来はセロハンなどからなるテープなど粘着テ
ープを用いて複合シートHの全幅中の2〜3箇所を仮止
めしていたが、セロハンなどの素材はセンターベルトに
とって異物となるので粘着テープで仮止めしている部分
は製品として使用することができず屑部分となってしま
っていた。本発明では仮止めテープTとしてセンターベ
ルトを形成するゴムシートと同じ種類のゴムを用いてい
るので、仮止めテープはゴムシートG1とそのまま一体
化してセンターベルトの一部となってしまうので仮止め
した部分も製品として使用することができる。
【0025】仮止めテープTの厚みとしては0.1〜
0.3mmのものを用いること好ましい。0.1mm未
満であると強度が十分でなくテープの破断によって仮止
めが外れてしまい、ジョイント部Jに隙間が生じるなど
の問題につながるので好ましくない。また、0.3mm
を超えるような厚みになると加硫してゴムシートG1に
一体化したときにセンターベルトの厚みとして無視でき
ない程度になり、センターベルトとブロックとの嵌合状
態にも関わってくるのでベルトの走行に悪影響が出るこ
とにもつながるので好ましくない。
【0026】仮止めテープTの素材としてゴムシートG
1と同じ種類のゴムを用いるとあるが、基本的にポリマ
ーが同じであればその他の配合剤や配合比率が多少異な
っていてもかまわない。
【0027】センターベルト3a、3bのゴム4として
使用されるものは、クロロプレンゴム、天然ゴム、ニト
リルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、水素化ニトリル
ゴムなどの単一材またはこれらを適宜ブレンドしたゴム
あるいはポリウレタンゴム等が挙げられ、これらのゴム
に対して必要に応じてカーボンブラック、可塑剤、充填
剤、短繊維などを配合する。それに対して仮止めテープ
Tは前記のようなセンターベルトを構成する材料と同種
のポリマーを用いることによって仮止めも確実に行うこ
とができ、加硫した後に異物となることなく一体化する
ことができる。例えば、センターベルトに用いるゴムが
ニトリルゴムであれば仮止めテープTにもニトリルゴム
を用いる。ブレンドゴムの場合は少なくともひとつのポ
リマーが共通であればよい。このようにポリマーを同じ
にしておけば、その他の配合剤については全く同じもの
をとする必要はなく、配合量についても異なるものであ
ってもかまわない。
【0028】本発明では、センターベルトの内層4aを
成形する際の複合シートHのジョイント部Jを仮止めす
るにあたってゴムシートG1と同種のゴムからなる仮止
めテープTを用いることによって、センターベルトのジ
ョイント部Jに異物となる粘着テープを用いることによ
って屑を発生させるといった問題や、溝や段差の発生を
防止するといった効果を狙ったものであり、製造工程に
おいて他の工程については限定するものではない。
【0029】以上のようにして得られたセンターベルト
の凹条部18、19にブロック2を嵌め込んでいくこと
によって最終的に高負荷伝動ベルト1を得ることができ
る。
【0030】図5に示すのは、本発明の製造方法で得ら
れたセンターベルトを適用できる別のベルトの例であ
り、ビーム部31の両端から上方に向かって一対のサイ
ドピラー32、33が延びており、このサイドピラー3
2、33の上端からそれぞれブロック2の中心に向かっ
て延びるロック部34、35が対向するように設けられ
ている。そして、これらビーム部31、サイドピラー3
2、33及びロック部34、35によってセンターベル
ト3a、3bが嵌合する嵌合溝30が形成されている。
この嵌合溝30に、センターベルト3a、3bが、ロッ
ク部34、35間の開口部より挿入され装着される。ま
た、ロック部34、35の嵌合溝30側には、凸部37
がそれぞれ設けられており、この凸部37が、センター
ベルト3a、3bに所定ピッチで設けられている凹部3
6に嵌合する。これによって、センターベルト3a、3
bは、装着後はブロック2から抜けにくい状態となる。
【0031】また、ブロック内に例えばアルミ合金など
からなるインサート材を埋設したブロックでも、インサ
ート材を埋設していないブロックでもどちらでも用いる
ことができる。
【0032】ブロックの樹脂として用いることができる
のは、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド(PAI)樹
脂、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂、ポリブ
チレンテレフタレート(PBT)樹脂、ポリイミド(P
I)樹脂、ポリエーテルスルフォン(PES)樹脂、ポ
リエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂等の合成樹
脂が用いられるが、中でも低摩擦係数で耐摩耗性に優
れ、剛性があるとともに曲げに対しても弾力性を有して
おり、簡単に破損してしまうことのない樹脂がよく、ポ
リアミド樹脂、なかでもナイロン46が好ましいといえ
る。
【0033】本発明では前述のようにブロックを形成す
る合成樹脂中に繊維状の補強材やウィスカ状の補強材を
配合することは可能であり、繊維状の補強材は15〜4
0重量%の範囲で配合する。15重量%未満であると補
強効果が少なくブロックの耐磨耗性が十分でないなどの
問題があり、40重量%を超えると樹脂への配合が困難
になることや射出成形が困難になるなどの問題があるの
で好ましくない。
【0034】合成樹脂に配合する繊維状補強材として
は、アラミド繊維、炭素繊維、ガラス繊維、ポリアミド
繊維、ポリエステル繊維などを挙げることができる。そ
の中でも前記のブロックを構成する樹脂で好ましい例で
あるナイロン46と炭素繊維を組み合わせて用いること
によって炭素繊維がナイロン46の吸水性の欠点を改善
し、剛性を大幅に向上させることができて、且つナイロ
ン46の有する耐摩耗性、耐衝撃性、耐疲労性を生かす
ことができるものである。
【0035】また、前記繊維状補強材として上記の有機
繊維のほかにも酸化亜鉛ウィスカ、チタン酸カリウムウ
ィスカ、ホウ酸アルミニウムウィスカなどの無機繊維を
配合してもよい。
【0036】また、酸化亜鉛ウィスカは、高比重、高剛
性であるため、プーリとの接触時の振動を低減でき、ノ
イズの発生を小さくすることができる。なお、この酸化
亜鉛ウィスカの配合量が少ない場合は添加した効果が発
現せず、多すぎると混練できず、成形することが困難と
なる。
【0037】このような材料構成とすることによって、
プーリと接する際に受ける側圧にも十分に耐えうる剛
性、靭性等の強度を有するとともに、耐摩耗性に優れ、
更には、摩擦時に発生する熱に対しても強いブロックと
することが可能となり、プーリから受ける動力を効率よ
くセンターベルト3a、3bに引張力として伝えること
ができ、引張伝動式の高負荷伝動ベルトを構成すること
ができる。
【0038】なお、これらの他に、二硫化モリブデン、
グラファイト、フッ素系樹脂から選ばれてなる少なくと
も一つを混入することによってもブロック2の潤滑性を
向上させることができる。フッ素系樹脂としては、ポリ
4フッ化エチレン(PTFE)、ポリフッ化エチレンプ
ロピレンエーテル(PFPE)、4フッ化エチレン6フ
ッ化プロピレン共重合体(PFEP)、ポリフッ化アル
コキシエチレン(PFA)等が挙げられる。
【0039】センターベルト3a、3bのゴム4として
使用されるものは、クロロプレンゴム、天然ゴム、ニト
リルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、水素化ニトリル
ゴムなどの単一材またはこれらを適宜ブレンドしたゴム
あるいはポリウレタンゴム等が挙げられる。そして、心
体5としてはポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アラ
ミド繊維、ガラス繊維、スチールワイヤ等から選ばれた
ロープが用いられる。
【0040】
【発明の効果】以上のように本発明の請求項1では、ゴ
ム中に心体を埋設したセンターベルトと、該センターベ
ルトの長手方向に沿って複数嵌合固定したブロックとか
らなる高負荷伝動ベルトに用いるセンターベルトであっ
て、少なくとも内周側は幅方向の凹条部を所定ピッチで
設けたゴムシートの表面にカバー帆布を被覆した複合シ
ートからなり、前記複合シートは内金型に巻きつけられ
た状態で突き合わせて仮止めし、上から心線を巻きつけ
た状態で加熱・加圧することによって加硫を行う工程を
有する高負荷伝動ベルト用センターベルトの製造方法に
おいて、内金型上に複合シートを巻きつけた際のジョイ
ント部は突き合せた状態で表面にゴムシートと同種のゴ
ムからなる仮止めテープを貼り付けることによって仮止
めすることを特徴とする。
【0041】ゴムシートと同種のゴムからなる仮止めテ
ープを用いることによってゴムシートと仮止めテープと
の間のなじみがよく確実に仮止めできることからジョイ
ント部に隙間ができたり溝や段差が発生したりするのを
防止することができ、また、ゴムシートと仮止めテープ
が加硫されて一体化し異物とならないのでそのまま通常
のセンターベルトとして用いることができるので不良や
屑となることがなく、心線のスピニングの工程で仮止め
テープを剥がすといった必要もないので製造の効率を低
下させることもない。
【0042】請求項2では、仮止めテープの厚みが0.
1〜0.3mmの範囲内である高負荷伝動ベルト用セン
ターベルトの製造方法としている。
【0043】このような範囲の厚みの仮止めテープを用
いることで、仮止めの目的として十分な強度を持ち合わ
せており、しかもセンターベルトの厚みに影響して高負
荷伝動ベルトとなったときに走行性能に悪影響をもたら
すといったこともない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高負荷伝動ベルトの一例を示す斜
視概略図である。
【図2】高負荷伝動ベルトの側断面図である。
【図3】内金型に複合シートを巻きつけたところの断面
図である。
【図4】内金型にさらに心体と外層側のゴムシートとカ
バー帆布を巻きつけたところの断面図である。
【図5】本発明に係る高負荷伝動ベルトの他の例を示す
斜視概略図である。
【符号の説明】
1 高負荷伝動ベルト 2 ブロック 3a センターベルト 3b センターベルト 4 ゴム 4a 内層 4b 外層 5 心体 11 上ビーム部 12 下ビーム部 13 センターピラー 14 溝 15 溝 16 溝上面 17 溝下面 18 凹条部 19 凹条部 20 凸条部 21 凸条部 G1 ゴムシート G2 ゴムシート C1 カバー帆布 C2 カバー帆布 H 複合シート J ジョイント部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム中に心体を埋設したセンターベルト
    と、該センターベルトの長手方向に沿って複数嵌合固定
    したブロックとからなる高負荷伝動ベルトに用いるセン
    ターベルトであって、少なくとも内周側は幅方向の凹条
    部を所定ピッチで設けたゴムシートの表面にカバー帆布
    を被覆した複合シートからなり、前記複合シートは内金
    型に巻きつけられた状態で突き合わせて仮止めし、上か
    ら心線を巻きつけた状態で加熱・加圧することによって
    加硫を行う工程を有する高負荷伝動ベルト用センターベ
    ルトの製造方法において、内金型上に複合シートを巻き
    つけた際のジョイント部は突き合せた状態で表面にゴム
    シートと同種のゴムからなる仮止めテープを貼り付ける
    ことによって仮止めすることを特徴とする高負荷伝動ベ
    ルト用センターベルトの製造方法。
  2. 【請求項2】 仮止めテープの厚みが0.1〜0.3m
    mの範囲内である請求項1記載の高負荷伝動ベルト用セ
    ンターベルトの製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008080462A (ja) * 2006-09-28 2008-04-10 Naberu:Kk 保護カバー及び保護カバーの製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008080462A (ja) * 2006-09-28 2008-04-10 Naberu:Kk 保護カバー及び保護カバーの製造方法

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