JP2003311817A - インサートブロー成形方法及びその装置 - Google Patents

インサートブロー成形方法及びその装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環状のインサート部材を適切に保持した状態
で、開口部における肉厚調整を適切且つ確実に行ないつ
つブロー成形を行う。 【解決手段】 金型11に連通孔を形成し、その内側に
筒状のスリーブ20を固定し、スリーブの中心軸に対し
近接及び離隔するように複数のクランプ部材36を配置
すると共に、これらの内側に摺動自在にスライダ43を
配置し、スライダ内にはその先端面から突出可能にイジ
ェクタ50を摺動自在に配置する。而して、スライダを
金型に対し所定の位置まで後退させた後、クランプ部材
とスリーブの先端との間にインサート部材2を挟持した
状態でパリソンをブロー成形して中空容器を形成すると
共に、インサート部材の内側から中空容器を外方に延出
させてインサート部材を中空容器に一体成形した後、ク
ランプ部材を後退駆動し、更にイジェクタを駆動して中
空容器を金型から離脱させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インサートブロー
成形方法及びその装置に関し、特に一対の金型の内側に
樹脂のパリソンを収容してブロー成形によって、開口部
を有する中空容器を形成すると共に、開口部に環状のイ
ンサート部材を一体成形するインサートブロー成形方法
及びその装置に係る。例えば、複数の層を有する樹脂部
材をブロー成形して燃料タンク本体を形成すると共に、
その開口部に環状のインサート部材を一体成形する燃料
タンクの開口部構造に好適な方法及び装置に係る。
【0002】
【従来の技術】自動車等に搭載される燃料タンクにおい
ては、樹脂化が進み、樹脂部材をブロー成形して燃料タ
ンク本体を形成すると共に、開口部を一体的に形成する
方法が普及し、所望の構造の開口部を有する樹脂製の燃
料タンクが普及している。このような燃料タンクを構成
する樹脂部材に関しては、例えば実開昭61−8350
9号公報に記載のように複数の層を有する樹脂部材が用
いられている。同公報には、接着剤層を介して複数枚の
構成材を張り合わせた多層の板部材を用いた多層ブロー
成形タンクが開示されている。
【0003】複数の層を有する樹脂部材としては、燃料
タンクとしての強度を保持する高密度ポリエチレン等の
強度保持部材と、燃料の透過を防止するバリア材とを接
着剤等によって接合したものが用いられ、この樹脂部材
をブロー成形することによって燃料タンクが形成され、
開口部も同時に形成される。そして、開口部は前掲の公
報に記載のように蓋体で覆うことになるが、開口部の端
面は複数の層がタンク本体内に露呈する場合がある。こ
の場合には、樹脂部材の最外層の強度保持部材を介して
燃料が外部に漏洩するおそれがある。
【0004】従って、開口部において樹脂部材を介して
燃料が透過することを確実に防止し得る構造とすること
が望まれ、例えば特開2002−46489号公報にお
いては、外層、内層及び中間層を有する樹脂部材をブロ
ー成形することによって燃料タンク本体を形成すると共
に、開口部を一体的に形成した燃料タンクの開口部構造
が提案されている。具体的には、開口部にて燃料タンク
本体の外方に延出する筒状部と、この筒状部の先端から
開口部を拡径する方向に折曲部が延出し開口部の開口面
に平行な外面を有する重合部を形成し、重合部の一部を
圧縮して圧縮部を形成すると共に、圧縮部に当接する部
分に凹部を形成し、この凹部に、樹脂部材の一部を導入
して環状部材を開口部に一体的に結合することとしてい
る。
【0005】上記の環状部材はインサート部材であり、
上記公報に記載の方法は、ブロー成形によって、中空容
器たる燃料タンク本体を形成すると共に、その開口部
に、環状のインサート部材を一体成形するインサートブ
ロー成形方法である。このようなインサートブロー成形
方法に関連し、複数の層を有する樹脂部材で成形するも
のではないが、例えば特開2002−36343号公報
に開示された方法がある。
【0006】この特開2002−36343号公報にお
いては、周面よりも段落した面に形成する出入口にイン
サート部材を一体に成形するインサート中空成形方法及
びその装置を提供することを課題としており、対象とす
るインサート部材にはその外側に溝が形成されているこ
とが必要になる等、同公報に記載された特有の背景に基
づく方法が開示されている。尚、「周面よりも段落した
面に形成する出入口」とは、その明細書及び図面の記載
からすると、中空容器に、その外面から内側に陥没した
凹部が形成されており、その凹部の底面に形成される開
口部という程の意と解する。
【0007】また、特開2000−94501号公報に
おいては、パリソン(チューブ形状に予備成形された溶
融樹脂)の横方向から通気用ニードルを貫通させてブロ
ー成形を行なう横吹き式ブロー成形法が開示されてい
る。尚、同公報に記載の発明は、通気用ニードルの先端
部の改良に係るもので、通気用ニードルは回転ドラムの
軸中心に沿う通孔に摺動可能に挿入されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前掲の特開2002−
46489号公報及び特開2002−36343号公報
においては、何れも、外周溝が形成されたインサート部
材が用いられ、この外周溝にクランプの先端部が係合し
た状態でブロー成形が行なわれるように構成されてい
る。また、前掲の特開2002−36343号公報に記
載の装置は、図面を参照する限り、開口部は水平面上に
形成され、インサート部材は水平に支持されている。
【0009】然し乍ら、前掲の特開2002−3634
3号公報に記載の方法においては、インサート部材に外
周溝が存在することが必須であり、このような外周溝が
存在しない場合には、インサート部材がクランプの先端
部に係合されないので、同公報に記載の方法を実現でき
ない。仮に、何らかの方法でクランプによるインサート
部材の保持が可能となったとしても、ブロー成形時に環
状のインサート部材を適切に保持することは容易ではな
い。例えば、前掲の特開2000−94501号公報に
記載の方法のように、金型を略鉛直方向に立設してブロ
ー成形を行なう場合には、インサート部材も、その表裏
面が鉛直面に平行となるように配置する必要があるの
で、インサート部材を適切に保持することは極めて困難
である。
【0010】特に、前掲の特開2002−46489号
公報に記載のように、外層、内層及び中間層というよう
な複数の層を有する樹脂部材をブロー成形することによ
って燃料タンク本体を形成すると共に、開口部を一体的
に形成する場合には、開口部の肉厚の調整を適切に行な
う必要があり、一般的なブロー成形による中空容器の開
口部の成形方法を、そのまま適用しても容易に形成でき
るものではない。
【0011】更に、連続した製造工程において、製品を
ブロー成形装置から円滑に取り出し、次の工程に搬出し
得るようにすることが必要である。この場合において、
例えば特開2000−94501号公報に記載の横吹き
式ブロー成形法のように、一対の金型を略鉛直方向に立
設し、これらの金型の内側に樹脂のパリソンを収容して
ブロー成形する場合には、成形後に、製品が下方に落下
するおそれがあり、製品を取り出すことが困難となる。
あるいは、ブロー成形後に製品が金型に密着してしま
い、製品を取り出すことが困難となることもあり得る。
【0012】また、上記特開2000−94501号公
報に記載のような、一対の金型を略鉛直方向に立設する
と共に水平方向に進退駆動するように配置し、一対の金
型の内側に樹脂のパリソンを収容し、ブローピン(通気
用ニードル)を介して圧縮空気を供給してブロー成形す
る方法は、製造上の便宜から、本発明が対象とする中空
容器たる燃料タンクの製造にも利用されている。しか
し、同公報に記載の方法は、中空容器を形成すると共に
その開口部に環状のインサート部材を一体成形するイン
サートブロー成形方法に係るものではないので、当然乍
ら、上記公報にはインサート部材及びこれに関連する事
項に関する開示はない。逆に、前掲の特開2002−3
6343号公報においては、ブローピンの配置に関する
開示はない。
【0013】そこで、本発明は、特に、一対の金型を略
鉛直方向に立設すると共に水平方向に進退駆動するよう
に配置し、これらの金型の内側に樹脂のパリソンを収容
してブロー成形により、開口部を有する中空容器を形成
すると共に、開口部に環状のインサート部材を一体成形
するインサートブロー成形方法において、環状のインサ
ート部材を特殊な形状とすることなく適切に保持した状
態で、開口部における肉厚調整を適切且つ確実に行ない
つつ適切にブロー成形を行ない得るインサートブロー成
形方法を提供することを課題とする。
【0014】また、本発明は、上記のインサートブロー
成形方法を確実に実現し得るインサートブロー成形装置
を提供することを別の課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明のインサートブロー成形方法は、請求項1に
記載のように、一対の金型を略鉛直方向に立設すると共
に水平方向に進退駆動するように配置し、前記一対の金
型の内側に樹脂のパリソンを収容してブロー成形によっ
て、開口部を有する中空容器を形成すると共に、前記開
口部に環状のインサート部材を一体成形するインサート
ブロー成形方法において、前記一対の金型の少くとも一
方の金型に、前記開口部に対応する連通孔を形成し、該
連通孔の内側の所定位置まで先端が突出するように筒状
のスリーブを固定し、該スリーブの先端面に対し前記金
型の内側に所定距離離隔した前記スリーブの先端面に平
行な面上を、前記スリーブの中心軸に対し近接及び離隔
するように複数のクランプ部材を配置すると共に、前記
スリーブの内側に摺動自在にスライダを配置し、該スラ
イダ内には該スライダの先端面から突出可能にイジェク
タを摺動自在に配置し、前記スライダを前記金型に対し
所定の位置まで後退させた後、前記クランプ部材と前記
スリーブの先端との間に前記環状のインサート部材を挟
持した状態で前記パリソンをブロー成形して前記中空容
器を形成すると共に、前記インサート部材の内側から前
記中空容器を外方に延出させて筒状部を形成し、該筒状
部の前記インサート部材に囲繞されない先端部を径方向
外側に膨出させて膨出部を形成した後、前記スライダを
前進させて前記膨出部を前記クランプ部材と前記スライ
ダとの間で圧縮し、前記インサート部材の開口部の径方
向外側で折曲する折曲部を形成すると共に、前記インサ
ート部材の開口部に重合部を形成して前記インサート部
材を前記中空容器に一体成形した後、前記クランプ部材
を後退駆動し、更に前記イジェクタを前進駆動して前記
中空容器を前記金型から離脱させることとしたものであ
る。
【0016】而して、上記のインサートブロー成形方法
においては、環状のインサート部材が適切に保持された
状態で、開口部における肉厚が所定の値に調整されつつ
ブロー成形が行なわれる。また、成形後にイジェクタが
前進駆動されると、中空容器が金型から離脱するので、
製品を容易に取り出すことができる。更に、例えば、上
記のスライダ及びイジェクタの先端面を凹面に形成する
と共に、スライダの周縁部を所定の形状に形成すること
とすれば、中空容器の開口部における肉厚調整を容易に
行なうことができる。
【0017】更に、請求項2に記載のように、前記イジ
ェクタの先端に突出部を形成し、該突出部に密着するよ
うに前記中空容器を成形した後、前記クランプ部材が後
退駆動したときに、前記中空容器の成形品を前記突出部
に係止することとするとよい。これにより、製品は、ク
ランプ部材が後退しても落下することなく、後に取り出
されるまでの間は、イジェクタの突出部に係止される。
【0018】あるいは、本発明のインサートブロー成形
方法は、請求項3に記載のように、一対の金型を略鉛直
方向に立設すると共に水平方向に進退駆動するように配
置し、前記一対の金型の内側に樹脂のパリソンを収容し
てブロー成形によって、開口部を有する中空容器を形成
すると共に、前記開口部に環状のインサート部材を一体
成形するインサートブロー成形方法において、前記一対
の金型の少くとも一方の金型に、前記開口部に対応する
連通孔を形成し、該連通孔の内側の所定位置まで先端が
突出するように筒状のスリーブを固定し、該スリーブの
先端面に対し前記金型の内側に所定距離離隔した前記ス
リーブの先端面に平行な面上を、前記スリーブの中心軸
に対し近接及び離隔するように複数のクランプ部材を配
置すると共に、前記スリーブの内側に摺動自在にスライ
ダを配置し、該スライダ内には該スライダの先端面から
突出可能にブローピンを摺動自在に配置し、前記スライ
ダを前記金型に対し所定の位置まで後退させた後、前記
クランプ部材と前記スリーブの先端との間に前記環状の
インサート部材を挟持した状態で前記パリソンを前記一
対の金型の内側に配置し、前記ブローピンを前進駆動し
て前記パリソン内に挿入し、前記ブローピンを介して前
記パリソン内に圧縮空気を供給して前記パリソンをブロ
ー成形し、前記中空容器を形成すると共に、前記インサ
ート部材の内側から前記中空容器を外方に延出させて筒
状部を形成し、該筒状部の前記インサート部材に囲繞さ
れない先端部を径方向外側に膨出させて膨出部を形成し
た後、前記スライダを前進させて前記膨出部を前記クラ
ンプ部材と前記スライダとの間で圧縮し、前記インサー
ト部材の開口部の径方向外側で折曲する折曲部を形成す
ると共に、前記インサート部材の開口部に重合部を形成
して前記インサート部材を前記中空容器に一体成形した
後、前記クランプ部材を後退駆動することとするとよ
い。
【0019】これにより、別途、上記のブローピンの配
置場所を確保する必要がなくなる(複数のブローピンを
用いる場合にも1個分は不要となり)。また、上記の方
法においてブローピンが挿通される部分は、後に除去さ
れる部分であるので、製品に残るブロー用の孔の数は少
くとも1個は少なくなる。
【0020】上記請求項3記載のインサートブロー成形
方法において、更に、請求項4に記載のように、前記ス
ライダの先端に突出部を形成し、該突出部に密着するよ
うに前記中空容器を成形した後、前記クランプ部材が後
退駆動したときに、前記中空容器の成形品を前記突出部
に係止することとするとよい。これにより、製品は、ク
ランプ部材が後退しても落下することなく、後に取り出
されるまでの間は、スライダの突出部に係止される。
【0021】一方、本発明のインサートブロー成形装置
は、請求項5に記載のように、一対の金型を略鉛直方向
に立設すると共に水平方向に進退駆動するように配置
し、前記一対の金型の内側に樹脂のパリソンを収容して
ブロー成形によって、開口部を有する中空容器を形成す
ると共に、前記開口部に環状のインサート部材を一体成
形するインサートブロー成形装置において、前記一対の
金型の少くとも一方の金型に、前記開口部に対応する連
通孔を形成し、該連通孔の内側の所定位置まで先端が突
出するように固定した筒状のスリーブと、該スリーブの
先端面に対し前記金型の内側に所定距離離隔した前記ス
リーブの先端面に平行な面上を、前記スリーブの中心軸
に対し近接及び離隔するように配置する複数のクランプ
部材と、前記スリーブの内側に摺動自在に配置し、前記
スリーブの先端近傍から前記金型の外方に向かって所定
位置まで後退し得るスライダと、該スライダ内に摺動自
在に支持し、該スライダの先端面から前記金型の内方に
向かって突出し得るイジェクタとを備えることとしたも
のである。
【0022】上記請求項5に記載のインサートブロー成
形装置によって、前記スライダを前記金型に対し所定の
位置まで後退させた後、前記クランプ部材と前記スリー
ブの先端との間に前記環状のインサート部材を挟持した
状態で前記パリソンをブロー成形して前記中空容器を形
成すると共に、前記インサート部材の内側から前記中空
容器を外方に延出させて筒状部を形成し、該筒状部の前
記インサート部材に囲繞されない先端部を径方向外側に
膨出させて膨出部を形成した後、前記スライダを前進さ
せて前記膨出部を前記クランプ部材と前記スライダとの
間で圧縮して前記インサート部材を前記中空容器に一体
成形した後、前記クランプ部材を後退駆動し、更に前記
イジェクタを前進駆動して前記中空容器を前記金型から
離脱させることができる。而して、環状のインサート部
材が適切に保持された状態で、開口部における肉厚が所
定の値に調整されつつブロー成形が行なわれる。また、
成形後にイジェクタが前進駆動されると、中空容器が金
型から離脱するので、製品を容易に取り出すことができ
る。
【0023】更に、上記のスライダの先端に、環状プレ
ートを着脱可能に装着し、この環状プレートの先端面と
イジェクタの先端面によって、例えば凹面を形成すると
共に、環状プレートの周縁部を所定の形状に形成するこ
ととすれば、中空容器の開口部における肉厚調整を容易
に行なうことができる。
【0024】上記請求項5記載のインサートブロー成形
装置において、更に、請求項6に記載のように、前記イ
ジェクタは、先端に突出部を有し、該突出部に前記中空
容器の成形品を係止するように構成するとよい。これに
より、製品は、クランプ部材が後退しても落下すること
なく、後に取り出されるまでの間は、イジェクタの突出
部に係止される。
【0025】また、請求項5記載のインサートブロー成
形装置において、請求項7に記載のように、前記スリー
ブは、先端の内側に環状段部を有し、該環状段部から前
記先端に至る内側面を、前記先端に向けて内径が漸増す
るテーパ面に形成するとよい。これにより、例えばロボ
ット装置のチャックによってインサート部材がスリーブ
の環状段部に配置される際に、テーパ面に沿って案内さ
れて所定の位置に配置される。
【0026】更に、上記請求項5記載のインサートブロ
ー成形装置において、請求項8に記載のように、前記複
数のクランプ部材を前記スリーブの中心軸に対し近接及
び離隔するように駆動する第1の駆動手段と、前記スラ
イダを前記スリーブ内で後退及び前進駆動する第2の駆
動手段と、前記イジェクタを前記スライダ内で前進及び
後退駆動する第3の駆動手段とを備えたものとし、前記
第1乃至第3の駆動手段の全てを、前記金型に対し水平
方向の一方側に並設するように構成するとよい。これに
より、各駆動手段を例えばシリンダで構成すれば、これ
らの管路を同方向に並設することができるので、メイン
テナンスが容易となる。
【0027】あるいは、本発明のインサートブロー成形
装置は、請求項9に記載のように、一対の金型を略鉛直
方向に立設すると共に水平方向に進退駆動するように配
置し、前記一対の金型の内側に樹脂のパリソンを収容し
てブロー成形によって、開口部を有する中空容器を形成
すると共に、前記開口部に環状のインサート部材を一体
成形するインサートブロー成形装置において、前記一対
の金型の少くとも一方の金型に、前記開口部に対応する
連通孔を形成し、該連通孔の内側の所定位置まで先端が
突出するように固定した筒状のスリーブと、該スリーブ
の先端面に対し前記金型の内側に所定距離離隔した前記
スリーブの先端面に平行な面上を、前記スリーブの中心
軸に対し近接及び離隔するように配置する複数のクラン
プ部材と、前記スリーブの内側に摺動自在に配置し、前
記スリーブの先端近傍から前記金型の外方に向かって所
定位置まで後退し得るスライダと、該スライダ内に摺動
自在に支持し、前記金型の内方に前進し得るブローピン
とを備えたものとしてもよい。
【0028】上記請求項9に記載のインサートブロー成
形装置によって、前記スライダを前記金型に対し所定の
位置まで後退させた後、前記クランプ部材と前記スリー
ブの先端との間に前記環状のインサート部材を挟持した
状態で、前記パリソンを前記一対の金型の内側に配置
し、前記ブローピンを前進駆動して前記パリソン内に挿
入し、前記ブローピンを介して前記パリソン内に圧縮空
気を供給して前記パリソンをブロー成形し、前記中空容
器を形成すると共に、前記インサート部材の内側から前
記中空容器を外方に延出させて筒状部を形成し、該筒状
部の前記インサート部材に囲繞されない先端部を径方向
外側に膨出させて膨出部を形成した後、前記スライダを
前進させて前記膨出部を前記クランプ部材と前記スライ
ダとの間で圧縮して前記インサート部材を前記中空容器
に一体成形した後、前記クランプ部材を後退駆動するこ
とができる。而して、環状のインサート部材が適切に保
持された状態で、開口部における肉厚が所定の値に調整
されつつブロー成形が行なわれる。そして、ブローピン
が挿通される部分は、後に除去される部分であるので、
製品に残るブロー用の孔の数は少くとも1個は少なくな
る。
【0029】更に、上記請求項9記載のインサートブロ
ー成形装置において、請求項10に記載のように、前記
スライダは、先端に突出部を有し、該突出部に前記中空
容器の成形品を係止するように構成するとよい。これに
より、製品は、クランプ部材が後退しても落下すること
なく、後に取り出されるまでの間は、スライダの突出部
に係止される。また、請求項11に記載のように、前記
スリーブは、先端の内側に環状段部を有し、該環状段部
から前記先端に至る内側面を、前記先端に向けて内径が
漸増するテーパ面に形成するとよい。
【0030】更に、上記請求項9記載のインサートブロ
ー成形装置において、請求項12に記載のように、前記
複数のクランプ部材を前記スリーブの中心軸に対し近接
及び離隔するように駆動する第1の駆動手段と、前記ス
ライダを前記スリーブ内で後退及び前進駆動する第2の
駆動手段と、前記ブローピンを前記スライダ内で前進及
び後退駆動する第4の駆動手段とを備えたものとし、前
記第1、第2及び第4の駆動手段の全てを、前記金型に
対し水平方向の一方側に並設するように構成するとよ
い。これにより、各駆動手段を例えばシリンダで構成す
れば、これらの管路を同方向に並設することができるの
で、メインテナンスが容易となる。
【0031】尚、前記ブローピンは前記スライダの中心
軸に沿って移動可能に支持し、その中心軸の延長上にブ
ローピンの駆動手段として例えばシリンダを配置すると
よい。そして、スライダの駆動手段は、その中心軸に対
しオフセットした位置に中心軸と平行に移動可能に配置
する主シリンダと、その中心軸に対しオフセットした位
置と反対側の位置に、中心軸と平行に移動可能に配置す
る補助シリンダによって構成し、これらの主シリンダ及
び補助シリンダによる押圧力を調整すれば、スライダの
中心軸に沿った円滑な作動を確保することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の望ましい実施形態
を図面を参照して説明する。図1乃至図3は本発明の一
実施形態に係るインサートブロー成形装置を示すもの
で、その作動状態を図4乃至図6に示している。本実施
形態の成形対象の中空容器は、図15に示す自動車の燃
料タンクであり、少くとも外層、内層及び中間層を有す
る樹脂部材をブロー成形することによって中空容器たる
燃料タンク本体が形成されると共に、その開口部に環状
のインサート部材が一体に形成される。この燃料タンク
の構造は、インサート部材を除き、前掲の特開2002
−46489号公報に記載の燃料タンクと実質的に同じ
であるので、ここでは概要を説明する。
【0033】図15において、燃料タンク本体1を構成
する樹脂部材は、そのハッチングを省略したが、強度保
持部材で形成された外層Po及び内層Piとの間に、バ
リア材で形成された中間層Bが介装され、これらが接着
性樹脂で接合された複数の層を有する多層構造の樹脂部
材である。本実施形態で用いられる強度保持部材として
は、超高分子量(高密度)ポリエチレンが用いられ、バ
リア材としては、例えばEVOH(エチレンとビニルア
ルコールが共重合した樹脂)が用いられる。尚、本発明
においてはこれらの材料を限定するものではなく、バリ
ア材としては、ガソリン等の燃料の透過を確実に防止し
得るガスバリア性を有する材料であれば、どのようなも
のでもよい。
【0034】一方、環状のインサート部材2が開口部1
hを囲繞するように一体に成形されている。このインサ
ート部材2も樹脂製で、その外側に螺子部が形成され、
その内側に段部が形成されている。この段部の上面に重
合部(後述する)が形成され、この重合部が圧縮されて
形成される凹部(後述する)に、シール部材3が配設さ
れる。而して、蓋体4が開口部1hの開口端面に載置さ
れ、環状の固定部材5がインサート部材2に螺合される
と、蓋体4はシール部材3を介して両者間に挟持され
る。
【0035】図1は、ブロー成形によって上記の燃料タ
ンクを形成するインサートブロー成形装置の、燃料タン
クの開口部(図15の1h)にインサート部材2(図1
に2点鎖線で示す)を一体成形する部分の構造を示す断
面図である。先ず、本実施形態の金型装置10は、一対
の金型(図1には一方の金型11の一部のみが表れてい
る)が略鉛直方向(図1の左右方向)に立設され、水平
方向に進退可能に配置されている。これらの一対の金型
の内側に樹脂のパリソン(図示せず)が収容され、ブロ
ー成形によって、前述の燃料タンクが形成される。この
金型装置10にはブラケット12,13,14,15が
支持あるいは固着されており、ブラケット12にはスリ
ーブ20が、ブラケット13にはクランプ装置30が、
ブラケット14にはスライダ装置40が、夫々取付けら
れている。
【0036】金型11には、燃料タンクの開口部(図1
5の1h)に対応する連通孔11aが形成されている。
この連通孔11aの内径は、開口部(図15の1h)の
外径より大で、後述するクランプ部材36が連通孔11
a内で径方向に所定距離移動可能な径に設定されてい
る。連通孔11a内には円筒状のスリーブ20が配設さ
れ、その先端が連通孔11a内の水平方向の所定位置ま
で突出した位置に、ブラケット12を介して金型11に
固定されている。スリーブ20は、その先端の内側に環
状段部20bが形成されており、この環状段部20bか
ら先端に至る内側面は、先端に向けて内径が漸増するテ
ーパ面20aに形成されている。更に、図7に拡大して
示すように、スリーブ20の外周には環状凸部20cが
形成されている。
【0037】本実施形態のクランプ装置30は複数のク
ランプ部材(本実施形態では4個であり、これらを代表
して36で表す。以下、同様)を備え、これらの先端
が、スリーブ20の先端面に対し金型11の内側に所定
距離離隔し、スリーブ20の先端面に平行な面上を移動
し、スリーブ20の中心軸に対し近接及び離隔するよう
に配置されている。即ち、各クランプ部材36は、先端
が略L字状断面のフック形状に形成されており、後述す
るように、スリーブ20の環状段部20bとの間でイン
サート部材2が挟持される。更に、図7に拡大して示す
ように、各クランプ部材36の内側面には、スリーブ2
0の環状凸部20cと嵌合し得る環状溝37が形成され
ている。
【0038】各クランプ部材36は、ブラケット13に
固定された第1の駆動手段たるシリンダ31によって、
スリーブ20の中心軸に対し近接及び離隔するように駆
動される。即ち、図1に示すように、シリンダ31の軸
32にカム部材33が装着され、その先端に固定された
アンギュラカム34が、カムプレート35のカム穴に嵌
合するように配置されている。このカムプレート35は
クランプ部材36の後端部にビス等で固着され、ブラケ
ット12に摺動自在に支持されており、カム部材33と
カムプレート35の位置関係に応じてスリーブ20の中
心軸に対し近接及び離隔し得るように構成されている。
【0039】例えば、シリンダ31によってカム部材3
3が図1の最前進位置から後退駆動され(図1の右方に
移動し)、カムプレート35から離隔すると、アンギュ
ラカム34を介してカムプレート35(及びクランプ部
材36)がスリーブ20の中心軸から離隔する方向、即
ち退避位置(初期位置)方向に駆動される。逆に、カム
部材33が前進駆動されると、カムプレート35(及び
クランプ部材36)はスリーブ20の中心軸に近接する
方向、即ち図1の把持位置方向に駆動される。このよう
に、本実施形態においては、クランプ部材36を鉛直面
上の移動に対し、アンギュラカム34及びカムプレート
35によって運動方向を変換し、カム部材33を水平方
向に駆動することとしている。
【0040】上記のスリーブ20の内側には、円筒状の
スライダ43が摺動自在に配置され、更に、スライダ4
3の内側にイジェクタ50が収容されている。スライダ
43の後部にはブラケット47が固定されており、この
ブラケット47に軸42を介してシリンダ41が連結さ
れている。シリンダ41は、スリーブ20内でスライダ
43を後退及び前進駆動する本発明の第2の駆動手段を
構成するもので、ブラケット14に支持されている。こ
のブラケット14とブラケット47との間にブラケット
15が介装されている。
【0041】更に、ブラケット14とブラケット15と
の間に位置する軸42には、スライダ43の前進及び後
退位置を調整するためのブロック46が固定されてお
り、ブラケット15とブロック46との間には前進位置
設定用のスペーサ61が介装され、ブロック46とブラ
ケット14との間には後退位置設定用のスペーサ62が
介装されており、これらのスペーサ61,62とブロッ
ク46によってスライダ43の前進位置と後退位置が規
定されている。尚、スペーサ61,62の厚さは、要求
肉厚、成形対象の特性等に応じて適宜設定される。
【0042】本実施形態では、スライダ43の先端に環
状プレート44が装着されている。この環状プレート4
4の先端面とイジェクタ50の先端面によって、例えば
所定の凹面形状を形成し得るように形成されている。ま
た、環状プレート44の周縁部は、燃料タンクの開口部
の形状に応じた所定の形状に形成されており、燃料タン
クの仕様変更等に応じて交換し得るように、環状プレー
ト44はビス45によって着脱可能に装着されている。
これらの構成及びイジェクタ50の後退距離により、後
述するように、燃料タンク本体1の開口部における肉厚
調整が行なわれる。尚、環状プレート44を省略し、ス
ライダ43の先端面を、例えば凹面に形成すると共に、
その周縁部を所定の形状に形成することとしてもよい。
【0043】更に、スライダ43は冷却手段70によっ
て冷却されるように構成されている。即ち、スライダ4
3には破線で示すように冷却水路72が形成されてお
り、これに連通するようにパイプ71が支持されてい
る。而して、冷却水がパイプ71を介して冷却水路72
に導入され、図1に表れない別のパイプを介して排出さ
れる。
【0044】上記スライダ43内にはイジェクタ50が
摺動自在に支持されており、図1に示す常態位置のスラ
イダ43の先端面から、突出可能に配置されている。即
ち、イジェクタ50には、スライダ43の後方(図1の
右方)に第3の駆動手段たるシリンダ51が支持されて
おり、このシリンダ51によってイジェクタ50が前進
駆動され金型11の内側に突出するように構成されてい
る。尚、イジェクタ50の先端には突出部52が形成さ
れており、後述するように、突出部52は成形後の製品
を係止する係止部として機能する。
【0045】以上のように構成されたインサートブロー
成形装置によって、燃料タンク本体1がブロー成形され
ると共に、その開口部にインサート部材2が一体成形さ
れる。以下、図1乃至図8を参照して同装置を用いたイ
ンサートブロー成形方法を説明する。先ず、図4に示す
ように、各クランプ部材36を後退位置(初期位置)と
し、スライダ43(環状プレート44を含む)及びイジ
ェクタ50を金型11に対し所定の位置まで後退させた
後、ロボット装置のチャック(図示せず)によってイン
サート部材2を把持し、スリーブ20先端の環状段部2
0bに配置する。このとき、インサート部材2はスリー
ブ20のテーパ面20aに案内されるので、環状段部2
0b上に適切に配置される。
【0046】次に、各クランプ部材36を、スリーブ2
0の中心軸に近接する方向に駆動し、図5に示すよう
に、各クランプ部材36とスリーブ20の環状段部20
bとの間に環状のインサート部材2を挟持する。このと
き、スリーブ20の環状凸部20cが各クランプ部材3
6の環状溝37に嵌合する。而して、インサート部材2
は鉛直方向及び水平方向の何れに対しても確実に保持さ
れる。この状態で、多層構造(本実施形態では三層)の
樹脂部材で構成されたパリソンPTを一対の金型(1
1,11)内に配置し、本実施形態では別途、連通管
(図示せず)を介して、パリソンPTの内側に空気圧
(又は液圧)を付与しながら、ブロー成形して燃料タン
ク本体1を形成すると共に、インサート部材2の内側か
ら燃料タンク本体1を外方に延出させて筒状部を形成
し、この筒状部のインサート部材2に囲繞されない先端
部を径方向外側に膨出させて膨出部を形成する。この状
態を図7に拡大して示す。
【0047】このとき、パリソンPTはスライダ43、
環状プレート44及びイジェクタ50の先端面に密着
し、突出部52を囲繞するように形成される。尚、パリ
ソンPTは、図15に示すように外層Po及び内層Pi
との間にバリア材の中間層Bが介装された構造を有し、
図5においてもハッチングを省略しているが、図7にお
いては上記筒状部及び膨出部を拡大し、ハッチングを施
している。
【0048】上記の状態から、図6に示すように、スラ
イダ43を前進させてパリソンPTの膨出部をクランプ
部材36と環状プレート44(環状プレート44を設け
ずスライダ43の先端面を所定形状に形成する場合は、
スライダ43)との間で圧縮し、図8に拡大して示すよ
うに、インサート部材2の開口部の径方向外側で折曲す
る折曲部1bを形成すると共に、インサート部材2の開
口部に重合部1dを形成して、インサート部材2を燃料
タンク本体1に一体成形する。この場合において、環状
プレート44(又は、スライダ43)及びイジェクタ5
0の先端面を、例えば凹面に形成すると共に、環状プレ
ート44(又はスライダ43)の周縁部を所定の形状に
形成することにより、燃料タンク本体1の開口部におけ
る肉厚調整を適切に行なうことができる。
【0049】更に、環状プレート44(又はスライダ4
3)の周縁部を、図8に拡大して示すような所定の形状
に形成することにより、折曲部1b及び重合部1dを良
好な形状精度で形成することができる。同時に、環状プ
レート44周縁の突起によって重合部1dを圧縮し圧縮
部1cを形成すると共に、立壁部1kを形成することが
できる。尚、このとき蓋部1gが形成されるが、これは
後に除去される。而して、燃料タンクの開口部が図15
に示すように形成されると共に、インサート部材2が確
実に一体的に結合された状態となる。
【0050】そして、各クランプ部材36を後退駆動
し、図4に示す初期位置まで退避させる。これにより、
前述のインサート部材2の支持状態が解除されることに
なるが、本実施形態においては、成形後の製品はイジェ
クタ50の突出部52に係止された状態で保持されるの
で、製品が図4の下方に落下することを回避することが
できる。而して、イジェクタ50の突出部52は製品の
係止部として機能し、製品を取り出すまでの間、イジェ
クタの突出部に係止しておくことができる。
【0051】更に、ロボット装置(図示せず)等によっ
て上記の製品を把持した状態で、イジェクタ50を前進
駆動すると、燃料タンク本体1は金型11から直ちに離
脱するので、容易に製品を搬出することができる。
【0052】図9乃至図12は本発明の他の実施形態を
示すもので、前述の図1乃至図4の実施形態に対し、ス
ライダ143(図1の43に対応)内にイジェクタ50
を備えておらず、これに代えて、ブローピン80が摺動
自在に収容されている。このため、図1ではイジェクタ
50の先端に突出部52が形成されているが、本実施形
態では、スライダ143の先端に突出部材148が固着
されており、これが成形後の係止部材として機能する。
【0053】また、図1ではスライダ43の中心軸上に
シリンダ41が配置されているが、本実施形態では図1
0及び図11に示すように、スライダ143の中心軸に
対しオフセットした位置に中心軸と平行に移動可能に一
対のシリンダ141,141が配設され、これらによっ
てブロック146を介してスライダ143が駆動される
ように構成されている。即ち、一方のシリンダ141が
主シリンダとして機能し、他方のシリンダ141が、ス
ライダ143の中心軸に対しオフセットした位置と反対
側の位置に、中心軸と平行に移動可能に配置する補助シ
リンダとして機能する。而して、これらのシリンダ14
1,141(主シリンダ及び補助シリンダ)による押圧
力を調整すれば、スライダ143の中心軸に沿った円滑
な作動を確保することができる。
【0054】上記の構成の相違により、図9及び図10
のスライダ143は図1のスライダ43と異なっている
が、基本的には同様であり、図9及び図12の環状プレ
ート144は図1の環状プレート44に対応し、図9乃
至図11の調整用のブロック146は図1のブロック4
6に対応している。尚、図1のスペーサ61,62に代
えて図9及び図10ではスペーサ63,64が設けられ
ている。その他の構成は図1乃至図4の実施形態と実質
的に同じであるので、同一の符号を付して説明は省略す
る。
【0055】本実施形態では、環状プレート144の先
端面とスライダ143の先端面(突出部材148の突出
部分を除く)によって、例えば所定の凹面形状に形成さ
れ、環状プレート144の周縁部が所定の形状に形成さ
れている。これらの構成及びスライダ143の後退距離
により、燃料タンク本体1の開口部における肉厚調整が
行なわれる。尚、スライダ143の先端面を、例えば凹
面に形成すると共に、その周縁部を所定の形状に形成
し、環状プレート144を省略することとしてもよい。
【0056】スライダ143及び突出部材148の中心
軸に沿って、これら及びブロック146を貫通して連通
孔が形成されており、この連通孔にブローピン80が摺
動自在に収容されている。ブローピン80は、中空の突
起部80aと軸部80bから成り、軸部80bの後端が
支持ブロック83に支持され、支持ブロック83に形成
された孔84と軸部80bの中空部が連通するように構
成されている。尚、軸部80bの先端近傍には図13に
示すようにブロー孔80cが穿設されている。このブロ
ー孔80cは1個でも複数個でもよい。この支持ブロッ
ク83の略中央部には連通孔85が形成されている。ま
た、ブローピン80の軸部80bに平行に支持ロッド8
6が配設され、支持ロッド86の先端部がスライダ14
3の後端部に固定され、ブロック146を貫通してブロ
ーピン80の軸部80bに平行に配設され、支持ロッド
86の後端部が連通孔85に挿通されている。これによ
り、ブローピン80の軸部80bに平行な支持ロッド8
6に沿って、支持ブロック83が摺動自在に支持されて
いる。
【0057】一方、ブラケット12にシリンダ81が固
定されており、その軸82の端部に上記の支持ブロック
83が固定されている。而して、シリンダ81によって
軸82が前進又は後退すると、支持ロッド86に沿って
支持ブロック83が前進又は後退し、これに固定された
ブローピン80がブロック146、突出部材148及び
スライダ143内を摺動し、突起部80aが突出部材1
48の先端面から出入するように構成されている。
【0058】次に、図9乃至図12に記載の構成になる
インサートブロー成形装置によって、以下のように、燃
料タンク本体1がブロー成形されると共に、その開口部
にインサート部材2が一体成形される。先ず、図9にお
いて、図4と同様に、各クランプ部材36を後退位置
(初期位置)とし、スライダ143(環状プレート14
4及び突出部材148を含む)を金型11に対し所定の
位置まで後退させた後、インサート部材2(図9では省
略)をロボット装置のチャック(図示せず)によって把
持し、スリーブ20先端の環状段部20bにインサート
部材2を配置する。このとき、インサート部材2はスリ
ーブ20のテーパ面20aに案内されるので、環状段部
20bに適切に配置される。
【0059】次に、各クランプ部材36を前進させ、ス
リーブ20の中心軸に近接する方向に駆動し、図13に
示すように、各クランプ部材36とスリーブ20の環状
段部20bとの間に環状のインサート部材2を挟持す
る。この状態で、前述の実施態様と同様に三層構造の樹
脂部材で構成されたパリソンPTを一対の金型(11,
11)内に配置し、突起部80aがパリソンPTを挿通
するまでブローピン80を前進させる。そして、このブ
ローピン80のブロー孔80cからパリソンPTの内側
に空気圧を付与しながら、ブロー成形して燃料タンク本
体1を形成すると共に、インサート部材2の内側から燃
料タンク本体1を外方に延出させて筒状部を形成し、こ
の筒状部のインサート部材2に囲繞されない先端部を径
方向外側に膨出させて膨出部を形成する。
【0060】このとき、パリソンPTはスライダ14
3、環状プレート144及び突出部材148の先端面に
密着し、突出部材148の突出部分を囲繞するように形
成される。この状態から、図14に示すように、スライ
ダ43を前進させてパリソンPTの膨出部をクランプ部
材36と環状プレート144との間で圧縮し、インサー
ト部材2の開口部の径方向外側で折曲する折曲部を形成
すると共に、インサート部材2の開口部に重合部を形成
して、インサート部材2を燃料タンク本体1に一体成形
する。このように、環状プレート144及びスライダ1
43の先端面(突出部材148の一部を含む)を、例え
ば凹面に形成すると共に、環状プレート144の周縁部
を前述のように所定形状に形成することにより、燃料タ
ンク本体1の開口部における肉厚調整を適切に行なうこ
とができる。
【0061】しかも、環状プレート144の周縁部を、
図8と同様の形状に形成することにより、折曲部1b及
び重合部1dを良好な形状精度で形成することができ、
環状プレート144周縁の突起によって重合部1dを圧
縮し圧縮部1cを形成すると共に、立壁部1kを形成す
ることができる。而して、燃料タンクの開口部が図15
に示すように形成されると共に、インサート部材2が確
実に一体的に結合された状態となる。
【0062】そして、ブローピン80を図9に示す初期
位置に戻すと共に、各クランプ部材36を後退駆動し、
図4と同様の位置まで退避させる。これにより、前述の
インサート部材2の支持状態が解除されることになる
が、成形後の製品が突出部材148に係止された状態で
保持されるので、製品が図9の下方に落下することを回
避することができる。而して、環状プレート144は製
品の係止部として機能し、製品を取り出すまでの間、突
出部材148に係止しておくことができる。また、ブロ
ーピン80の挿通孔は、後工程で除去される蓋部1gに
形成されるので、製品におけるブロー用の孔の数を低減
することができる。
【0063】
【発明の効果】本発明は上述のように構成されているの
で以下の効果を奏する。即ち、請求項1に記載のインサ
ートブロー成形方法によれば、環状のインサート部材に
外周溝を設けるといった特殊な形状とすることなく、イ
ンサート部材を適切に保持することができると共に、イ
ンサート部材を確実に保持した状態で、開口部における
肉厚調整を適切且つ確実に行ないつつ適切にブロー成形
を行なうことができる。しかも、成形後にイジェクタを
前進駆動することにより中空容器を金型から離脱させる
ことができるので、製品を容易に取り出すことができ
る。
【0064】更に、請求項2に記載のインサートブロー
成形方法によれば、製品を取り出すまでの間、イジェク
タの突出部に係止しておくことができるので、クランプ
部材が後退しても落下することなく、容易に搬出するこ
とができる。
【0065】また、請求項3に記載のインサートブロー
成形方法によれば、環状のインサート部材を適切に保持
することができると共に、インサート部材を確実に保持
した状態で、開口部における肉厚調整を適切且つ確実に
行ないつつ、ブローピンを介して適切にブロー成形を行
なうことができる。しかも、このブローピンが挿通する
部分は、後に除去される部分であるので、製品に残るブ
ロー用の孔の数を低減することができる。
【0066】更に、請求項4に記載のインサートブロー
成形方法によれば、製品を取り出すまでの間、スライダ
の突出部に係止しておくことができるので、クランプ部
材が後退しても落下することなく、容易に搬出すること
ができる。
【0067】一方、請求項5に記載のインサートブロー
成形装置によれば、環状のインサート部材を適切に保持
することができると共に、インサート部材を確実に保持
した状態で、開口部における肉厚調整を適切且つ確実に
行ないつつ、適切にブロー成形を行なうことができる。
しかも、成形後にイジェクタが前進駆動されると、中空
容器が金型から離脱するので、製品を容易に取り出すこ
とができる。
【0068】更に、請求項6に記載のインサートブロー
成形装置によれば、製品は、クランプ部材が後退しても
落下することなく、後に取り出されるまでの間はイジェ
クタの突出部に係止されるので、クランプ部材が後退し
ても落下することなく、容易に搬出することができる。
また、請求項7に記載のインサートブロー成形装置によ
れば、インサート部材がスリーブの環状段部に配置され
る際にはテーパ面に沿って案内されるので、所定の位置
に容易に配置することができる。更に、請求項8に記載
のインサートブロー成形装置によれば、装置全体として
の小型化が可能となると共に、例えば各駆動手段をシリ
ンダで構成し、その管路を同方向に並設することができ
るので、メインテナンスが容易となる。
【0069】そして、請求項9に記載のインサートブロ
ー成形装置によれば、環状のインサート部材を適切に保
持することができると共に、インサート部材を確実に保
持した状態で、開口部における肉厚調整を適切且つ確実
に行ないつつ、ブローピンを介して適切にブロー成形を
行なうことができる。このブローピンはスライダ部材を
挿通するように構成されているので、装置の小型化が可
能となる。しかも、ブローピンが挿通する部分は、後に
除去される部分であるので、製品に残るブロー用の孔の
数を低減することができる。
【0070】更に、請求項10に記載のインサートブロ
ー成形装置によれば、製品は、クランプ部材が後退して
も落下することなく、後に取り出されるまでの間はスラ
イダの突出部に係止されるので、クランプ部材が後退し
ても落下することなく、容易に搬出することができる。
また、請求項11に記載のインサートブロー成形装置に
よれば、インサート部材がスリーブの環状段部に配置さ
れる際にはテーパ面に沿って案内されるので、所定の位
置に容易に配置することができる。また、請求項12に
記載のインサートブロー成形装置によれば、装置全体と
しての小型化が可能となると共に、例えば各駆動手段を
シリンダで構成し、その管路を同方向に並設することが
できるので、メインテナンスが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るインサートブロー成
形装置の一部を示す断面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るインサートブロー成
形装置において金型の外側からみたシリンダ等を示す側
面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るインサートブロー成
形装置において金型の内側からみたクランプ部材、スラ
イダ等の一部を示す側面図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るインサートブロー成
形装置においてクランプ部材、スライダ等の一部の作動
状態を示す断面図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るインサートブロー成
形装置においてクランプ部材、スライダ等の一部の作動
状態を示す断面図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るインサートブロー成
形装置においてクランプ部材、スライダ等の一部の作動
状態を示す断面図である。
【図7】本発明の一実施形態に係るインサートブロー成
形装置による開口部の膨出工程におけるクランプ部材、
スライダ等の一部を拡大して示す断面図である。
【図8】本発明の一実施形態に係るインサートブロー成
形装置による開口部の圧縮工程におけるクランプ部材、
スライダ等の一部を拡大して示す断面図である。
【図9】本発明の他の実施形態に係るインサートブロー
成形装置の一部を示す断面図である。
【図10】本発明の他の実施形態に係るインサートブロ
ー成形装置の一部を示す断面図である。
【図11】本発明の他の実施形態に係るインサートブロ
ー成形装置において金型の外側からみたシリンダ等を示
す側面図である。
【図12】本発明の他の実施形態に係るインサートブロ
ー成形装置において金型の内側からみたクランプ部材、
スライダ等の一部を示す側面図である。
【図13】本発明の他の実施形態に係るインサートブロ
ー成形装置においてクランプ部材、ブローピン、スライ
ダ等の一部の作動状態を示す断面図である。
【図14】本発明の他の実施形態に係るインサートブロ
ー成形装置においてクランプ部材、ブローピン、スライ
ダ等の一部の作動状態を示す断面図である。
【図15】本発明のインサートブロー成形方法によって
製造される燃料タンクの開口部構造の一例を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 燃料タンク本体, 1b 折曲部, 1c 圧縮
部, 1d 重合部,1e 筒状部, 2 インサート
部材, 2a テーパ面,2b 環状段部, 3 シー
ル部材, 4 蓋体, 5 固定部材,Po 外層,
Pi 内層, B 中間層, PT パリソン,10
金型装置, 11 金型, 20 スリーブ,30 ク
ランプ装置, 36 クランプ部材, 40 スライダ
装置,43 スライダ, 50 イジェクタ, 80
ブローピン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 賢二 愛知県名古屋市名東区高針4丁目216番地 株式会社セラプラ内 Fターム(参考) 4F202 AD05 AD07 AD12 AD23 AG03 AG07 AG23 AH55 CA15 CB01 CB12 CB22 CM02 CQ01 CQ05 4F208 AD05 AD07 AD12 AD23 AG03 AG07 AH55 LA01 LB12 LB22 LG06 LG16 LG26 LJ05 LJ21

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の金型を略鉛直方向に立設すると共
    に水平方向に進退駆動するように配置し、前記一対の金
    型の内側に樹脂のパリソンを収容してブロー成形によっ
    て、開口部を有する中空容器を形成すると共に、前記開
    口部に環状のインサート部材を一体成形するインサート
    ブロー成形方法において、前記一対の金型の少くとも一
    方の金型に、前記開口部に対応する連通孔を形成し、該
    連通孔の内側の所定位置まで先端が突出するように筒状
    のスリーブを固定し、該スリーブの先端面に対し前記金
    型の内側に所定距離離隔した前記スリーブの先端面に平
    行な面上を、前記スリーブの中心軸に対し近接及び離隔
    するように複数のクランプ部材を配置すると共に、前記
    スリーブの内側に摺動自在にスライダを配置し、該スラ
    イダ内には該スライダの先端面から突出可能にイジェク
    タを摺動自在に配置し、前記スライダを前記金型に対し
    所定の位置まで後退させた後、前記クランプ部材と前記
    スリーブの先端との間に前記環状のインサート部材を挟
    持した状態で前記パリソンをブロー成形して前記中空容
    器を形成すると共に、前記インサート部材の内側から前
    記中空容器を外方に延出させて筒状部を形成し、該筒状
    部の前記インサート部材に囲繞されない先端部を径方向
    外側に膨出させて膨出部を形成した後、前記スライダを
    前進させて前記膨出部を前記クランプ部材と前記スライ
    ダとの間で圧縮し、前記インサート部材の開口部の径方
    向外側で折曲する折曲部を形成すると共に、前記インサ
    ート部材の開口部に重合部を形成して前記インサート部
    材を前記中空容器に一体成形した後、前記クランプ部材
    を後退駆動し、更に前記イジェクタを前進駆動して前記
    中空容器を前記金型から離脱させることを特徴とするイ
    ンサートブロー成形方法。
  2. 【請求項2】 前記イジェクタの先端に突出部を形成
    し、該突出部に密着するように前記中空容器を成形した
    後、前記クランプ部材が後退駆動したときに、前記中空
    容器の成形品を前記突出部に係止することを特徴とする
    請求項1記載のインサートブロー成形方法。
  3. 【請求項3】 一対の金型を略鉛直方向に立設すると共
    に水平方向に進退駆動するように配置し、前記一対の金
    型の内側に樹脂のパリソンを収容してブロー成形によっ
    て、開口部を有する中空容器を形成すると共に、前記開
    口部に環状のインサート部材を一体成形するインサート
    ブロー成形方法において、前記一対の金型の少くとも一
    方の金型に、前記開口部に対応する連通孔を形成し、該
    連通孔の内側の所定位置まで先端が突出するように筒状
    のスリーブを固定し、該スリーブの先端面に対し前記金
    型の内側に所定距離離隔した前記スリーブの先端面に平
    行な面上を、前記スリーブの中心軸に対し近接及び離隔
    するように複数のクランプ部材を配置すると共に、前記
    スリーブの内側に摺動自在にスライダを配置し、該スラ
    イダ内には該スライダの先端面から突出可能にブローピ
    ンを摺動自在に配置し、前記スライダを前記金型に対し
    所定の位置まで後退させた後、前記クランプ部材と前記
    スリーブの先端との間に前記環状のインサート部材を挟
    持した状態で前記パリソンを前記一対の金型の内側に配
    置し、前記ブローピンを前進駆動して前記パリソン内に
    挿入し、前記ブローピンを介して前記パリソン内に圧縮
    空気を供給して前記パリソンをブロー成形し、前記中空
    容器を形成すると共に、前記インサート部材の内側から
    前記中空容器を外方に延出させて筒状部を形成し、該筒
    状部の前記インサート部材に囲繞されない先端部を径方
    向外側に膨出させて膨出部を形成した後、前記スライダ
    を前進させて前記膨出部を前記クランプ部材と前記スラ
    イダとの間で圧縮し、前記インサート部材の開口部の径
    方向外側で折曲する折曲部を形成すると共に、前記イン
    サート部材の開口部に重合部を形成して前記インサート
    部材を前記中空容器に一体成形した後、前記クランプ部
    材を後退駆動することを特徴とするインサートブロー成
    形方法。
  4. 【請求項4】 前記スライダの先端に突出部を形成し、
    該突出部に密着するように前記中空容器を成形した後、
    前記クランプ部材が後退駆動したときに、前記中空容器
    の成形品を前記突出部に係止することを特徴とする請求
    項3記載のインサートブロー成形方法。
  5. 【請求項5】 一対の金型を略鉛直方向に立設すると共
    に水平方向に進退駆動するように配置し、前記一対の金
    型の内側に樹脂のパリソンを収容してブロー成形によっ
    て、開口部を有する中空容器を形成すると共に、前記開
    口部に環状のインサート部材を一体成形するインサート
    ブロー成形装置において、前記一対の金型の少くとも一
    方の金型に、前記開口部に対応する連通孔を形成し、該
    連通孔の内側の所定位置まで先端が突出するように固定
    した筒状のスリーブと、該スリーブの先端面に対し前記
    金型の内側に所定距離離隔した前記スリーブの先端面に
    平行な面上を、前記スリーブの中心軸に対し近接及び離
    隔するように配置する複数のクランプ部材と、前記スリ
    ーブの内側に摺動自在に配置し、前記スリーブの先端近
    傍から前記金型の外方に向かって所定位置まで後退し得
    るスライダと、該スライダ内に摺動自在に支持し、該ス
    ライダの先端面から前記金型の内方に向かって突出し得
    るイジェクタとを備えたことを特徴とするインサートブ
    ロー成形装置。
  6. 【請求項6】 前記イジェクタは、先端に突出部を有
    し、該突出部に前記中空容器の成形品を係止するように
    構成したことを特徴とする請求項5記載のインサートブ
    ロー成形装置。
  7. 【請求項7】 前記スリーブは、先端の内側に環状段部
    を有し、該環状段部から前記先端に至る内側面を、前記
    先端に向けて内径が漸増するテーパ面に形成したことを
    特徴とする請求項5記載のインサートブロー成形装置。
  8. 【請求項8】 前記複数のクランプ部材を前記スリーブ
    の中心軸に対し近接及び離隔するように駆動する第1の
    駆動手段と、前記スライダを前記スリーブ内で後退及び
    前進駆動する第2の駆動手段と、前記イジェクタを前記
    スライダ内で前進及び後退駆動する第3の駆動手段とを
    備え、前記第1乃至第3の駆動手段の全てを、前記金型
    に対し水平方向の一方側に並設することを特徴とする請
    求項5記載のインサートブロー成形装置。
  9. 【請求項9】 一対の金型を略鉛直方向に立設すると共
    に水平方向に進退駆動するように配置し、前記一対の金
    型の内側に樹脂のパリソンを収容してブロー成形によっ
    て、開口部を有する中空容器を形成すると共に、前記開
    口部に環状のインサート部材を一体成形するインサート
    ブロー成形装置において、前記一対の金型の少くとも一
    方の金型に、前記開口部に対応する連通孔を形成し、該
    連通孔の内側の所定位置まで先端が突出するように固定
    した筒状のスリーブと、該スリーブの先端面に対し前記
    金型の内側に所定距離離隔した前記スリーブの先端面に
    平行な面上を、前記スリーブの中心軸に対し近接及び離
    隔するように配置する複数のクランプ部材と、前記スリ
    ーブの内側に摺動自在に配置し、前記スリーブの先端近
    傍から前記金型の外方に向かって所定位置まで後退し得
    るスライダと、該スライダ内に摺動自在に支持し、前記
    金型の内方に前進し得るブローピンとを備えたことを特
    徴とするインサートブロー成形装置。
  10. 【請求項10】 前記スライダは、先端に突出部を有
    し、該突出部に前記中空容器の成形品を係止するように
    構成したことを特徴とする請求項9記載のインサートブ
    ロー成形装置。
  11. 【請求項11】 前記スリーブは、先端の内側に環状段
    部を有し、該環状段部から前記先端に至る内側面を、前
    記先端に向けて内径が漸増するテーパ面に形成したこと
    を特徴とする請求項9記載のインサートブロー成形装
    置。
  12. 【請求項12】 前記複数のクランプ部材を前記スリー
    ブの中心軸に対し近接及び離隔するように駆動する第1
    の駆動手段と、前記スライダを前記スリーブ内で後退及
    び前進駆動する第2の駆動手段と、前記ブローピンを前
    記スライダ内で前進及び後退駆動する第4の駆動手段と
    を備え、前記第1、第2及び第4の駆動手段の全てを、
    前記金型に対し水平方向の一方側に並設することを特徴
    とする請求項9記載のインサートブロー成形装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US9375870B2 (en) 2013-03-05 2016-06-28 Honda Motor Co., Ltd. Blow-molding mold
EP2933088A4 (en) * 2012-12-14 2016-09-21 Nissei Asb Machine Co Ltd MOLD FOR HANDLE CONTAINER, METHOD FOR PRODUCING HANDLE CONTAINER, AND HANDLE CONTAINER

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