JP2003310486A - トイレ空調装置 - Google Patents

トイレ空調装置

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JP2003310486A
JP2003310486A JP2002120482A JP2002120482A JP2003310486A JP 2003310486 A JP2003310486 A JP 2003310486A JP 2002120482 A JP2002120482 A JP 2002120482A JP 2002120482 A JP2002120482 A JP 2002120482A JP 2003310486 A JP2003310486 A JP 2003310486A
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JP
Japan
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air
toilet
blower fan
air conditioner
heater
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JP2002120482A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Tsuboi
宏之 坪井
Kengo Iwata
賢吾 岩田
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Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 人体の露出部である腰椎、仙椎及び大腿部に
対し室温に応じた最適な風を直接人体に送風し、快適感
を提供する。 【解決手段】 空気を送風する送風ファンと、該送風フ
ァンにより送風された空気を加熱し温風とするためダク
ト内に配置されたヒータと、前記送風ファンの回転数と
前記ヒータの発熱量を制御する制御部と、前記送風ファ
ンと前記ヒータと前記制御部を収納する本体ケースと、
前記本体ケースの前方に配置された便座と、前記ダクト
と連通して前記本体ケースの前側面の略両端に開口し、
便座の内周部及び外周部に向かって温風又は涼風を送風
する吹き出し口とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トイレ内の涼感・
暖房用として用いられる空調装置において、人体に効率
よく風を送風し、省エネルギーで快適なトイレ空調装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】トイレ内の温度不快感を解消する装置と
して従来暖房便座装置及び温風式のトイレ暖房装置が提
案されている。特に暖房便座装置は、トイレ使用者が便
座に着座した時にヒヤリ感を与えないようにしたもの
で、一般家庭に広く普及している。従来の暖房便座構造
を図10、図10のA−A’断面図を図11に示す。従
来の暖房装置は図10,図11のように、放熱用の金属
箔59と該金属箔59に接着された紐状のヒータ56を
便座裏側53aに固定し、便座後方に配置された暖房便
座装置本体ケース52から電力を供給し、紐状ヒータ5
6を発熱させ、金属箔59で便座53全面に伝熱してい
るため、着座時には便座から大腿部に熱の移動があり、
暖か感を提供できる。
【0003】また、トイレ暖房装置は、特開2001−
333872及び特開2002―65518のように便
座に接触する大腿部のヒヤリ感解消だけでなく、図10
の便蓋57の吹き出し口55から温風を吹き出し、トイ
レ空間全体や人体の背中に向けて温風を送風したり、本
体ケース52の前側面から着座時露出している臀部に送
風する構造も研究されており、冬場の室温低下時に便座
表面だけでなくトイレ空間や人体を昇温し、寒さを与え
ないような提案もなされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
暖房便座の一般的な製造方法は、ポリプロピレン樹脂ま
たはアクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂で成形さ
れた便座表面層53bに前述の紐状ヒータ56を接着さ
せた後便座表面層53bと同材料の底板部53cを振動
又は超音波溶着で固定している。そのため溶着代の肉厚
分ヒータからの伝熱がなかったり、紐状ヒータを便座の
内周部に配設することが難しく、量産のバラツキでその
部位を加熱できない製品もあり、子供やお尻の小さい方
は便座内部にお尻が入り込み、内周部の非加熱部に接
し、不快感を与えていた。また、暖房便座は便座上のみ
加温されており、便器内部は暖められていないため、人
体の局部は便器からの放射冷却で、着座中徐々に寒さを
感じるという課題があった。
【0005】また、トイレ暖房装置は、本体ケース52
から着衣している人体の背後に温風を吹き付けているた
め、暖か感を提供するには大風量且つ高温の温風を送風
しなければならず、服の熱容量分時間遅れがあり熱さを
感じたり、風速を速くすると、冬場の乾燥した肌にはか
ゆみを感じたり、背中だけでなく頭や顔にも風が当たる
ため、不快感を感じてしまうという課題もあった。また
万が一温風吹き出し口55に触ると火傷する危険性もあ
る。また、露出している臀部に向かって送風する構造案
は本体ケース52の前側面全面に吹き出し口を構成して
いるため、吹き出し口の面積が大きく、単位面積当たり
の熱量を保持するためには大電力を必要とし、温水洗浄
便座のお尻洗浄機能等を同時に使う場合、電力を制限し
なければならず暖か感が損なわれるという課題もあっ
た。
【0006】本発明は、上記問題に鑑みてなされたもの
であり、人体の背面から着座中露出して低温時寒く感じ
たり、高温時ベタツキを生じる部分に直接効率よく温
風,涼風を送風し、不快感を除去できるトイレ空調装置
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】本発明に
おいては、上記課題を解決するために、請求項1記載の
発明は、空気を送風する送風ファンと、該送風ファンに
より送風された空気を加熱し温風とするためダクト内に
配置されたヒータと、前記送風ファンの回転数と前記ヒ
ータの発熱量を制御する制御部と、前記送風ファンと前
記ヒータと前記制御部を収納する本体ケースと、前記本
体ケースの前方に配置された便座と、前記ダクトと連通
して前記本体ケースの前側面の略両端に開口し、便座の
内周部及び外周部に向かって温風又は涼風を送風する吹
き出し口と、から構成されたことを特徴とする。
【0008】本発明では、便座の後方にある本体ケース
の前側面の両端に風の吹き出し口を配置し、便座の外周
部と内周部を狙って送風するため、着座中皮膚を露出し
て最も寒さを感じる大腿部と人体の深部温に近い腰椎か
ら仙椎を集中して暖めるため、腰全体を暖めなくても充
分暖かさを提供することができ、省エネルギーで快適な
トイレ空調装置を提供することができる。また、夏場の
高温多湿時にはヒータへの通電を停止し、涼風を送風す
ると皮膚からの蒸泄によるベタツキを除去できる快適な
トイレ空調装置を提供できる。
【0009】本発明において請求項2記載の発明は、前
記吹き出し口は前記便座の外周面側の風量が内周面側の
風量より大きくなるように構成したことを特徴とする。
【0010】本発明では、本体ケースの前側面略両端に
配置した2つの吹き出し口から送風するそれぞれの風量
が内周部より外周部側が大きくなるように構成したた
め、温風送風時は吹き出し口から人体までの距離が遠く
露出面の大きな大腿部と比較的距離の近い腰椎及び仙椎
に到達する熱量が同等もしくは大腿部側が大きく快適で
ある。また、涼風送風時は着座中に大腿部外側の蒸泄を
おさえるだけでなく、着座及び離座する瞬間に大腿部裏
側に送風することで、べたついた皮膚をサラッとした状
態に保持することができ、快適なトイレ空調装置を提供
できる。
【0011】本発明において請求項3記載の発明は、空
気を送風する送風ファンと、該送風ファンにより送風さ
れた空気を加熱し温風とするためダクト内に配置された
ヒータと、前記送風ファンの回転数と前記ヒータの発熱
量を制御する制御部と、前記送風ファンと前記ヒータと
前記制御部を収納する本体ケースと、前記本体ケースの
前方に配置された便座と、前記ダクトと連通して前記本
体ケースの前側面の略中央に開口し、便座の内周部及び
便座左右方向の両外周部に向かって温風又は涼風を送風
する吹き出し口と、から構成されたトイレ空調装置。
【0012】本発明では、便座後方の本体ケース前側面
の略中央部に吹き出し口を設け、便座内周部と便座左右
方向の外周部に向かい送風しているため、着座中皮膚を
露出して最も寒さを感じる大腿部と人体の深部温に近い
腰椎から仙椎を集中して暖めることができ、腰全体を暖
めなくても充分暖かさを提供することができ、省エネル
ギーで快適なトイレ空調装置を提供することができる。
また腰椎及び仙椎に温風を送風するとその部位の血行が
促進し、筋肉の緊張が緩和されるので腰痛対策に効果的
である。更に本発明では、本体ケースの中央にコンパク
トな吹き出し口を1ヶ所設けているだけなので、送風フ
ァン,ヒータ,ダクトを1セットで構成でき省スペース
の設計が可能である。
【0013】本発明において請求項4記載の発明は、前
記吹き出し口は内周面側から外周面側に広がるに連れ送
風される風量を大きくしたことを特徴とする。
【0014】本発明では、本体ケースの前側面略中央に
配置した吹き出し口から送風される風量を便座の内周面
側から外周面側に広がるに連れ大きくしたため、吹き出
し口から人体までの距離の短い腰椎から仙椎に温風が集
中し熱くなったり、涼風時皮膚温が奪われ寒く感じたり
することがなく、快適なトイレ空調装置を提供できる。
【0015】本発明において請求項5記載の発明は、前
記吹き出し口にはその内部に垂直方向に掛け渡された板
状の風向指示板が配置されたことを特徴とする。
【0016】本発明では、吹き出し口内部に風向指示板
を設けたため、前記風向指示板によって規制された風が
使用者が着座する便座の左右方向に広範囲に送風でき、
複数の吹き出し口を設けたり、それぞれの吹き出し口に
風量を配分する流量調整弁等を必要としない、コンパク
トなトイレ空調装置を提供できる。特に吹き出し口を本
体ケース前側面略中央部に1ヶ所設ける場合には、送風
ファン、ヒータ、ダクト、吹き出し口を1セットで構成
できるため、よりシンプルな構造が可能である。
【0017】本発明において請求項6記載の発明は、前
記トイレ空調装置は人体の有無又は着座の有無を検知す
る人体検知手段を有し、前記制御部は前記人体検知手段
からの検知信号後、前記吹き出し口から温風又は涼風を
送風することを特徴とする。
【0018】本発明では、使用者がトイレルームに入っ
てきてから着座するまでの間で使用者の存在を検知し、
前記人体検知信号に基づき送風を開始するため、待機電
力を必要としない省エネルギーで快適なトイレ空調装置
を提供できる。また、温風送風時は、トイレルームに使
用者が入ってきた瞬間に送風ファン,ヒータへの通電を
開始し、着座するまでの時間で所定の温度に温風温度を
保持するため、ヒータの熱容量による時間遅れで着座瞬
間にヒヤリ感を感じたり、短時間で適温に昇温するため
に瞬間的に大電力を供給し、所定温度を超えて使用者に
不快感を与えるだけでなく火傷をもたらす危険がなく安
全なトイレ空調装置を提供できる。一方涼風送風時は着
座検知信号に基づいて送風を開始するとより、待機電力
が全くない省エネルギーな装置が可能である。
【0019】本発明において請求項7記載の発明は、前
記トイレ空調装置は室温を検知あるいは推測可能な温度
検出素子を有し、前記制御部は室温に応じて吹き出し口
から温風又は涼風を選択し送風することを特徴とする
【0020】本発明では、トイレ内温度に応じて使用者
に快適環境を自動的に認識し、温風又は涼風を選択して
送風するため、他の部屋からトイレ内に入室する際の室
内温度差を低減でき循環器系にストレスを与えない快適
かつ人体に優しいトイレ空調装置を提供できる。
【0021】本発明において請求項8記載の発明は、前
記制御部は、涼風送風時は室温の上昇に応じて前記送風
ファンの回転数を増加させたことを特徴とする。
【0022】本発明では、室温上昇に応じて送風ファン
の回転数を上げ、風量,風速を増加しているため、体感
温度が低下し快適な環境を提供できる。一般に風速が1
m上昇するに連れて体感温度が1℃ずつ下がると言われ
ているため、トイレ内が高温になった際もコンプレッサ
ー等の冷却手段を設ける必要がなく、コンパクトなトイ
レ空調装置が可能である。
【0023】本発明において請求項9記載の発明は、前
記制御部は、前記室温が所定の範囲内では吹き出し口か
らの送風ファン及びヒータへの通電を停止したことを特
徴とする。
【0024】本発明では、人体にとって無感温度領域の
時送風を停止するため、省電力化が可能である。ここで
言う無感領域とは外気環境,着衣量,個人差等により異
なるが18〜28℃を目安としており、トイレ内の室温
が前記範囲内の時送風を停止する。
【0025】本発明において請求項10記載の発明は、
前記制御部は、温風送風時は室温に係わらず略同一温度
の温風が送風されるように前記送風ファンの回転数及び
ヒータの通電量を制御したことを特徴とする。
【0026】本発明では、室温に係わらず、同一温度の
温風を送風するため、深部温に近い腰椎から仙椎付近の
温度と温風の温度差が室温変動に係わらず常に一定なの
で、火傷する危険性のない快適な温風を供給できる。
【0027】本発明において請求項11載の発明は、前
記トイレ空調装置には使用者が好みの風量,風温に設定
する設定手段を設け、制御部にあらかじめ設定された送
風状態に係わらず、前記設定手段により入力された内容
に基づき送風することを特徴とする。
【0028】本発明では、あらかじめ送風している送風
状態に係わらず使用者の好みに応じて風量、風温度を設
定できる設定手段を設けたので使用者が着座する位置ま
たは前屈み等の着座姿勢によって吹き出し口から人体ま
での距離が異なる場合にも皮膚到達温度を変更できるた
め、全ての使用者に快適なトイレ環境を提供できる。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明の実施例に係るトイレ空調
装置を説明する。 (実施例1)図1にトイレ空調装置の外観図を示す。図
2に第1の実施例である送風状態図、図3に図2の吹き
出し口部を上方から見た構造図を示す。
【0030】トイレ空調装置1は、本体ケース2に回動
自在に取り付けてある便座3と便座3の上方に同様に本
体ケース2に回動自在に取り付けてある便蓋4とで構成
されている。本体ケース2には、空気を送風する送風フ
ァン5とその下流側に送風ファン5から送られてくる風
を加熱するヒータ6、更に下流側の便座3に対向する本
体ケース2の前側面に吹き出し口7が配置してある。吹
き出し口7の上流側には温風温度を測定する温度検出素
子(図示せず)を配設しており、温度検出素子の信号に
基づいて便座表面温度を推定し、送風ファン5の回転数
及びヒータ6の発熱量を制御する制御部9も本体ケース
2内に配設している。その他本体ケース2内には、人体
がトイレ内に入室してきたことを検知する人体検出手段
12と便座3に使用者10が着座したことを検知する着
座センサー(図示せず)も構成している。また、便座3
の温度や局部洗浄装置の運転及び温水温度を設定できる
リモートコントローラ13が本体ケース2とはワイヤレ
スで構成されており、リモートコントローラ13には、
吹き出し口7から送風される温風の温度や風量を変更で
きる送風調節手段14が配設されている。
【0031】図3に図2(a)の吹き出し口部の概念図
を示す。吹き出し口7a,7bの内部には垂直方向に掛
け渡された板状の風向指示板8a,8b,8c,8d,
8e,8f,8g,8hが内蔵されている。尚吹き出し
口7a,7bは、一点鎖線を中心に対象に構成されてい
る。風向指示板8は本体ケース2の内側に向かうに連
れ、便座3と成す角度θ11>θ12>θ13>θ14
に配置されているため、吹き出し口7の風向指示板8a
によって規制される風16aは人体の大腿部に、8b,
8c,8dに規制される風16b,16c,16dは順
に内側に向かうので使用者の大腿部から背面にかけて送
風できる。このように風向指示板の角度を変えて配置す
ると吹き出し口7の入風側のサイズ7d,7eを小さく
設計することができる。また、人体到達点と吹き出し口
までの距離が各々異なるため、風向指示板の間隔をd1
1<d12<d13<d14とし、吹き出し口が本体ケ
ース2の内側に近づくほど風路圧損により風量を小さく
すると、人体が暖か感を必要とする大腿部及び背骨付近
を同一の熱量及び風量で供給できる。より前記大腿部及
び背骨付近を暖めたい場合は風向指示板の間隔d12及
びd13を狭めた方が望ましい。また、図2(b)に示
すように風向指示板の代わりに大腿部及び腰椎に向かっ
て送風するよう複数の吹き出し口を設けてもかまわな
い。以上の結果吹き出し口7a,7bから送風された風
が背中に集中することがなく、また広範囲に送風しすぎ
て物足りなさを感じることもなく、効率よく暖めるため
快適である。本実施例では吹き出し口が一点鎖線を軸に
対称に配置したが、局部洗浄装置に必要な部材や送風フ
ァン5の配置により吹き出し口7を非対称な場合に構成
せざるを得ない場合には、人体に送風する風向、風量が
上記内容に基づくように吹き出し口内部の風向指示板を
配設すればよい。
【0032】また、図1に示すように吹き出し口7は便
座と成す角度が鋭角になっており、人体の露出している
腰椎18から仙椎19に向かって送風しているため、確
実に人体の露出部に直接最適な風を送風でき、トイレ内
全体を快適な温度状態に設定しなくても、夏場は皮膚か
ら蒸泄される水分を除去でき涼しく、冬場は暖か感を得
ることができ、省エネルギーなトイレ空調装置になる。
本実施例では、吹き出し口7の位置が本体ケース2前側
面のやや上方に配設してあるため、便座に対し鋭角な角
度で送風を行っているが、吹き出し口位置が本体ケース
の下方に配置できるスペースががあれば、便座と平行に
送風しても良く。人体と吹き出し口の相対位置により送
風方向は様々変更するのが望ましい。また、トイレ非使
用時に便蓋4を閉じ、吹き出し口7から温風を送風する
と便座3の内周部や便器15の空間15aをも暖めるこ
とができ、着座中便器からの放射冷却によって局部が冷
やされたり、お尻の小さい使用者が便座内に入り込み従
来便座で生じていたヒヤリ感を感じることがなく快適な
トイレ空調装置が可能である。
【0033】以上の構成により、人体検知手段12によ
り人体がトイレ内に入室あるいは着座センサーにより着
座したことを検知すると、温度検出素子により室温を検
知し、室温に応じた最適温度の風、即ち図6に示す領域
aの低温時には温風、領域cの高温時には涼風を制御部
9で選択し送風する。ここで図6の実線は風温及び前記
風温に同期するヒータの通電量を示し、一点鎖線は風量
及び前記風量に同期する送風ファンの回転数を示す。温
風送風時には前記室温と設定温度T1との差によってヒ
ータ6の発熱量及び送風ファン5の回転数を制御部9で
演算し、吹き出し口7から送風する。涼風送風時にはヒ
ータ6への通電量を停止し、前記室温に応じた送風ファ
ン5の回転数を選定し送風する。この温風送風時の温度
T1は、人体の腰椎18,仙椎19の温度が室温に係わ
らずほぼ一定な為、常に同温,同風量の風を送風するこ
とが望ましいため、室温が低い場合室温と目標温度の差
に応じてヒータへの通電量は増加するもののファンの回
転数は一定になるように設定されている。一方涼風送風
時は、室温の増加に伴い風量を大きくすると体感温度が
下がり快適なため、ヒータへの通電を停止し、送風ファ
ンの回転数だけ増加するよう設定している。そのため、
冬場の低温時には入室直後から人体に直接温風が送風さ
れ、屋内の温度差を感じさせない暖かい快適なトイレ空
間を提供でき、脱衣直後の寒さで血圧が上昇し、特に高
齢者でみられた循環器系の障害をもたらすことがなくな
る。但し、温風送風時にあまり大風量の風を送風すると
皮膚が乾燥しかゆみを生じたり、所定以上の熱量を供給
し続けると低温火傷になる可能性もあるため、小さめに
設定した方がよい。また、夏場の高温高湿時には、高温
時ほど風量の増加に伴い皮膚表面から奪われる熱量が大
きくなるので、快適な環境を提供できる。また人体が快
適に生活できる室温である略20℃〜25℃の範囲で
は、吹き出し口7からの送風を停止しているので、使用
者が風を必要だと感じるときだけ、制御部9が温風又は
涼風を選択し送風する省エネルギーなトイレ空調装置が
可能である。
【0034】更に本発明では図7に示すように温風送風
時は、人体検知手段12でトイレ内に使用者が入室した
ことを検知した時間t1で温風の送風を開始しているの
で、着座する時間t2には目標温度の風で送風すること
ができトイレ使用時常に快適である。このヒータ6への
通電方法は、一定の通電量P1(時間特性21y)を供
給しても良いし、電力投入時だけ大電力を供給する21
zのどちらを採用しても良い。前者はヒータ熱容量によ
る立ち上がり遅れの影響で風温は時間の経過と共に16
yのように上昇し、後者は風温が16zのように一時的
に目標値をオーバーするが両者とも時間t2までに風温
T1に落ち着く。但し風温が一時的に目標値を超える1
6zの場合にはトイレ入室後t2より早く着座した際、
その温度が火傷に至る熱量にならないよう注意しなけれ
ばならない。安全性が確保できれば脱衣直後の最も寒い
タイミングに高温の風を受けることができより快適感を
提供できる。一方16yのように設定すると使用者が火
傷を起こす危険性はないが、ヒータと吹き出し口の距離
やヒータの製造バラツキ等により立ち上がり時間が長く
かかり、着座瞬間の暖か感の不足を感じることもあるた
め注意が必要である。また、送風ファン5への通電は、
温風送風時は22yのようにヒータへの通電と略同タイ
ミングで開始し、涼風送風時は送風ファン5が所定の回
転数に達するまでに時間遅れがないため着座t2と同時
に22aのように送風するとより省エネで望ましい。ま
た風量は前述のごとく温風の風量を上げると乾燥した肌
がかゆみを生じる可能性があるためファンの回転数をr
1に制限し、涼風時はr1より大きな回転数r2で大風
量の風を送風すると皮膚のベタツキを除去でき快適であ
る。
【0035】使用者が便座に着座する状態は千差万別で
あり、着座する位置が前後に異なったり、排泄時の姿勢
が前屈みになったりし、吹き出し口7から腰椎18まで
の距離が異なる場合が生じる。本発明では、温度調節手
段14により人体に到達する温風又は涼風の風量、風温
の状態を任意に調節できるように構成したため、皮膚に
到達する風を好みに応じて変えることができ快適であ
る。送風調節手段14の位置はリモートコントローラ1
3に限定することはなく、本体ケース2や便座3上など
操作しやすい位置であればどこでもい。また、温風は冬
場の低温時だけに限定することはなく、夏場に強力な空
調設備の元に長時間滞在したり、血行不良により腰痛が
発生した場合には、前記送風設定手段14によって温風
を送風するように設定しても良い。
【0036】また、着座中だけでなく離座後所定時間経
過後にも送風し続けると、図8に示すように大腿部裏側
や便座表面に風を供給できるので、皮膚表面及び便座上
のベタツキやぬくもりを除去でき、快適であると共に次
使用者に対して不快感を与えることがない。
【0037】(実施例2)図4に第2の実施例である送
風状態図、図5に図4の吹き出し口部を上方から見た構
造図を示す。吹き出し口7以外の構成は図2に示す第1
の実施例と同じ形態にしているため、省略する。吹き出
し口7cには、第1の実施例同様内部の垂直方向に風向
指示板が8i,8j,8k,8l,8m,8nが配置さ
れており、吹き出し口7cの入風側のサイズがコンパク
トで且つ背中及び大腿部に送風できるよう風向指示板の
角度θ21>θ22>θ23が設定されている。また、
人体に到達する熱量及び風量を大腿部及び腰椎から仙椎
に集中させるため吹き出し口出口直後の風量は吹き出し
口外側と内側が大きくなるようにd21>d23>d2
2としている。電力を充分供給できる能力がある場合は
背中全面に一定の熱量を与えるため、風向指示板8の間
隔をd21>d22>d23するのが望ましい。尚風向
指示板の構造は一点鎖線を中心に対象になっている。本
実施例では、吹き出し口7cを本体ケース2の前側面略
中央部に設け便座の左右対称に送風するよう構成されて
いるが、送風ファン5の構造によって吹き出し口7cか
ら均一な風量がでず偏る場合や、吹き出し口7c他の装
置と干渉し中央からずれた位置に配置する場合には、人
体に向かって送風する風向,風量が上記状態になるよう
に風向指示板の間隔、角度を任意に変更するのが望まし
い。
【0038】第1,第2の実施例のように吹き出し口7
は、図2に示す本体ケース2の便座3に対向する前側面
2の両端に2ヶ所配置しても良いし、図4に示す本体ケ
ース2の前側面略中央部に1ヶ所設けても良い。前者は
使用者の背面から大腿部外側まで幅広く快適な風を送風
できるメリットがある反面それぞれに送風ファン、ヒー
タ、ダクト等が必要なため本体ケース2のサイズが大き
くなる傾向がある。一方後者はトイレ空調装置をコンパ
クトに設計するには優れているが、広範囲に風を振り分
けているため人体の各部位に送風される風量は前者に比
べ低下することが予想される。よってトイレ空間にあっ
た構造を選択し、設計するのが望ましい。
【0039】(実施例3)に第2の実施形態であるトイ
レ空調装置の外観図を図9に示す。トイレ暖房装置41
は、便器38とその上方に本体ケース37と本体ケース
前方に便座43が配設されている。本体ケース37には
便器38に洗浄水を送り込むために貯水している貯水タ
ンク44と空気を送風する送風ファン45とその下流側
に送風ファン45から送られてくる風を加熱するヒータ
46、更に下流側の便座43に対向する本体ケース37
の前側面に吹き出し口47が配置してある。吹き出し口
47の内部には便座43の左右方向に風を配風できるよ
うに図3または図5と同様の風向指示板が配置してあ
り、その上流側には温風温度を測定する温度検出素子
(図示せず)を配設している。温度検出素子の信号に基
づいて便座表面温度を推定し、送風ファン45の回転数
及びヒータ46の発熱量を制御する制御部39も本体ケ
ース37内に配設している。その他本体ケース37内に
は、人体がトイレ内に入室してきた人体検出手段49を
構成している。
【0040】以上の構成により、人体検知手段49によ
り人体がトイレ内に入室あるいは着座したことを検知す
ると、あらかじめ温度検出素子により室温を検知し、室
温に応じた最適温度を制御部39で選定後、送風ファン
45、ヒータ46への通電量を演算し、吹き出し口47
から最適な風48を送風する。この時吹き出し口47
は、便座43の開口部43aの後端部43bに風48が
到達するように便座43側に傾斜しているため、人体4
2が着座したときに臀部から腰椎を暖めることでき、さ
らに第1の実施例同様風向指示板により大腿部にも送風
することができ、トイレ内全体を適温に保持しなくて
も、人体の露出しているほとんどの部分に送風すること
ができ快適なトイレ空調装置が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 トイレ空調装置の外観図である。
【図2】 吹き出し口の第1の実施形態図である。
【図3】 図2の吹き出し口構造を上方から見た図であ
る。
【図4】 吹き出し口の第2の実施形態図である。
【図5】 図4の吹き出し口構造を上方から見た図であ
る。
【図6】 温風及び涼風送風時のヒータ及び送風ファン
の動作タイミングである。
【図7】 吹き出し口から送風する風のタイミング図で
ある。
【図8】 離座直後の状態図である。
【図9】 第2の実施形態であるトイレ空調装置の外観
図である。
【図10】 従来の暖房便座の外観図である。
【図11】 図10のA−A’断面図である。
【符号の説明】
1,41,51 トイレ空調装置 2,37,52 本体ケース 3,43,53 便座 4,57 便蓋 5,45 送風ファン 6,46,56,57 ヒータ 7,47,50,55 吹き出し口 8 風向指示板 9,39 制御部 10,42 人体 11 ダクト 12,49 人体検出手段 13 リモートコントローラー 14 送風調節手段 15,38 便器 16,48 温風 18 腰椎 19 仙椎 44 貯水タンク 54 電力線 59 金属箔
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F24F 11/02 F24F 11/02 S 3L060 Fターム(参考) 2D037 AD05 AD08 AD16 EA03 2D038 KA02 KA03 ZA05 3L049 BA03 BB02 BB07 BD02 3L050 BC03 3L051 BJ10 3L060 AA05 CC11 DD01 EE45

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気を送風する送風ファンと、該送風フ
    ァンにより送風された空気を加熱し温風とするためダク
    ト内に配置されたヒータと、前記送風ファンの回転数と
    前記ヒータの発熱量を制御する制御部と、前記送風ファ
    ンと前記ヒータと前記制御部を収納する本体ケースと、
    前記本体ケースの前方に配置された便座と、前記ダクト
    と連通して前記本体ケースの前側面の略両端に開口し、
    便座の内周部及び外周部に向かって温風又は涼風を送風
    する吹き出し口と、から構成されたトイレ空調装置。
  2. 【請求項2】 前記吹き出し口は前記便座の外周面側の
    風量が内周面側の風量より大きくなるように構成したこ
    とを特徴とする請求項1記載のトイレ空調装置。
  3. 【請求項3】 空気を送風する送風ファンと、該送風フ
    ァンにより送風された空気を加熱し温風とするためダク
    ト内に配置されたヒータと、前記送風ファンの回転数と
    前記ヒータの発熱量を制御する制御部と、前記送風ファ
    ンと前記ヒータと前記制御部を収納する本体ケースと、
    前記本体ケースの前方に配置された便座と、前記ダクト
    と連通して前記本体ケースの前側面の略中央に開口し、
    便座の内周部及び便座左右方向の両外周部に向かって温
    風又は涼風を送風する吹き出し口と、から構成されたト
    イレ空調装置。
  4. 【請求項4】 前記吹き出し口は内周面側から外周面側
    に広がるに連れ送風される風量を大きくしたことを特徴
    とする請求項3記載のトイレ空調装置。
  5. 【請求項5】 前記吹き出し口にはその内部に垂直方向
    に掛け渡された板状の風向指示板が配置されたことを特
    徴とする請求項1乃至4何れか1項記載のトイレ空調装
    置。
  6. 【請求項6】 前記トイレ空調装置は人体の有無又は着
    座の有無を検知する人体検知手段を有し、前記制御部は
    前記人体検知手段からの検知信号後、前記吹き出し口か
    ら温風又は涼風を送風することを特徴とする請求項1乃
    至5何れか1項記載のトイレ空調装置。
  7. 【請求項7】 前記トイレ空調装置は室温を検知あるい
    は推測可能な温度検出素子を有し、前記制御部は室温に
    応じて吹き出し口から温風又は涼風を選択し送風するこ
    とを特徴とする請求項1乃至6何れか1項記載のトイレ
    空調装置。
  8. 【請求項8】 前記制御部は、涼風送風時は室温の上昇
    に応じて前記送風ファンの回転数を増加させたことを特
    徴とする請求項7記載のトイレ空調装置。
  9. 【請求項9】 前記制御部は、前記室温が所定の範囲内
    では吹き出し口からの送風ファン及びヒータへの通電を
    停止したことを特徴とする請求項7記載のトイレ空調装
    置。
  10. 【請求項10】 前記制御部は、温風送風時は室温に係
    わらず略同一温度の温風が送風されるように前記送風フ
    ァンの回転数及びヒータの通電量を制御したことを特徴
    とする請求項7記載のトイレ空調装置。
  11. 【請求項11】 前記トイレ空調装置には使用者が好み
    の風量,風温に設定する設定手段を設け、制御部にあら
    かじめ設定された送風状態に係わらず、前記設定手段に
    より入力された内容に基づき送風することを特徴とする
    請求項7乃至10何れか1項記載のトイレ空調装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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