JP2003308377A - 不動産評価システム、不動産評価方法、不動産評価プログラム及び記録媒体 - Google Patents

不動産評価システム、不動産評価方法、不動産評価プログラム及び記録媒体

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JP2003308377A
JP2003308377A JP2002113698A JP2002113698A JP2003308377A JP 2003308377 A JP2003308377 A JP 2003308377A JP 2002113698 A JP2002113698 A JP 2002113698A JP 2002113698 A JP2002113698 A JP 2002113698A JP 2003308377 A JP2003308377 A JP 2003308377A
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Hiroyuki Kaneko
弘幸 金子
Nobuyuki Hiraizumi
信之 平泉
Ariyuki Yamauchi
有幸 山内
Hitoshi Inaba
仁 稲葉
Toshiaki Oshima
俊明 大島
Yuichi Izaki
祐一 井崎
Mitsutoshi Ono
光敏 小野
Kenji Matsuzaki
健二 松崎
Hideo Hakozaki
英男 箱崎
Koji Ichikatai
孝治 一方井
Yohito Okudaira
与人 奥平
Koichi Nakamura
孝市 中村
Toshio Yuasa
俊雄 湯浅
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Kajima Corp
Original Assignee
Kajima Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 業務上の価値を考慮して不動産評価を行う不
動産評価システム、不動産評価方法、不動産評価プログ
ラム及び記録媒体を提供すること。 【解決手段】 少なくとも業務上の貢献度に関する評価
を含む不動産についての複数の評価データを入力し(S
12)、評価データに基づいて評価ポイントを算出し
(S14)、その評価ポイントに基づいて不動産におけ
る施策の評価を行い(S18)、その施策の評価を出力
して(S20)、業務に用いられる不動産を評価する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、業務に用いられる
不動産の評価に関する不動産評価システム、不動産評価
方法、不動産評価プログラム及び記録媒体に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、不動産価値を評価するシステムと
して、固定資産税、不動産取引税の基準となる路線価格
や不動産市場における経済価値などを評価するものが知
られている。このようなシステムでは、不動産の経済的
価値をより客観的に評価することを指向するものが主体
であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、企業が
不動産を占有する場合、その企業の管財担当者が施設運
営の際に行う意思決定支援の現場では、これとは異なっ
た機能も求められることがあり、経済価値などの不動産
の客観的価値のみに基づいて不動産を評価するのは必ず
しも適切でない場合がある。例えば、不動産市場におい
て価値が高い不動産であっても、自社需要に乏しく事業
貢献性が低いと判断される場合には、その不動産は所有
し続ける価値が低く、売却や証券化することでキャッシ
ュフローに換えてしまった方がよい場合がある。また、
それとは逆に、不動産の市場価値が低い場合であって
も、将来にわたって企業の中核的な拠点として位置付け
ら得る施設であれば、優良資産として所有維持した方が
企業活動上にて有利な場合がある。
【0004】そこで本発明は、このような問題点を解決
するためになされたものであって、業務上の価値を考慮
して不動産評価が行える不動産評価システム、不動産評
価方法、不動産評価プログラム及び記録媒体を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明に係る
不動産評価システムは、業務に用いられる不動産を評価
する不動産評価システムにおいて、少なくとも業務上の
貢献度に関する評価を含む不動産についての複数の評価
データを入力する入力手段と、評価データに基づいて評
価ポイントを算出する評価ポイント算出手段と、評価ポ
イントに基づいて不動産における施策の評価を行う施策
評価手段と、施策の評価を出力する出力手段とを備える
ことを特徴とする。
【0006】また本発明に係る不動産評価方法は、業務
に用いられる不動産を評価する不動産評価方法におい
て、少なくとも業務上の貢献度に関する評価を含む不動
産についての複数の評価データを入力する入力工程と、
評価データに基づいて評価ポイントを算出する評価ポイ
ント算出工程と、評価ポイントに基づいて不動産におけ
る施策の評価を行う施策評価工程と、施策の評価を出力
する出力工程とを備えることを特徴とする。
【0007】また本発明に係る不動産評価プログラム
は、業務に用いられる不動産を評価する不動産評価処理
をコンピュータに実行させる不動産評価プログラムであ
って、少なくとも業務上の貢献度に関する評価を含む不
動産についての複数の評価データを入力する入力処理
と、評価データに基づいて評価ポイントを算出する評価
ポイント算出処理と、評価ポイントに基づいて不動産に
おける施策の評価を行う施策評価処理と、施策の評価を
出力する出力処理とをコンピュータに実行させることを
特徴とする。また本発明に係る記録媒体は、このような
不動産評価プログラムを記録したものであることを特徴
とする。
【0008】このとき、用途や地域条件などの事業条件
を考慮して準備された30〜50項目の評価項目に対
し、複数の有識者へのアンケートにより重み付けを行
い、更に対象物件毎に数段階の適応判定をした結果を組
み合わせることで、前記評価ポイントを算出することが
望ましい。
【0009】また、施策評価は、過去の事例及び仮想事
例によって評価ポイントと処置施策との対応つけを関連
付けた評価関数を用いることで推奨施策を提示すること
が望ましい。また、評価結果をデータベースに蓄積する
ことで前記対応づけの関数を随時更新することが望まし
い。
【0010】これらの発明によれば、業務上の貢献度を
考慮して不動産が評価される。このため、不動産の市場
価値などの客観的な価値のみならず、業務に関連した施
設価値に基づいて不動産を評価することができる。従っ
て、業務利益に即した不動産の施策を提示することがで
きる。また、不動産についての所定の評価データを入力
することにより、不動産の業務上の価値に基づいて不動
産の施策を迅速かつ容易に評価することができる。従っ
て、評価すべき不動産が多数ある場合に有用である。
【0011】また本発明に係る不動産評価システムは、
評価ポイント算出手段が評価データを業務上の重要性に
従って重み付けして、評価ポイントを算出することを特
徴とする。
【0012】また本発明に係る不動産評価方法は、評価
ポイント算出工程が評価データを業務上の重要性に従っ
て重み付けして、評価ポイントを算出することを特徴と
する。
【0013】また本発明に係る不動産評価プログラム
は、評価ポイント算出処理が評価データを業務上の重要
性に従って重み付けして、評価ポイントを算出すること
を特徴とする。また本発明に係る記録媒体は、このよう
な不動産評価プログラムを記録したものであることを特
徴とする。
【0014】このとき、業務上の重要性は、市場不動産
価格とは異なる概念として、事業貢献性の観点から見た
自社需要としての不動産占有の価値に基づいて評価さ
れ、用途や地域条件などの事業要件を考慮して評価され
ることが望ましい。
【0015】また、評価ポイント算出は、用途や地域条
件などの事業要件を考慮し、各評価項目の重要度を有識
者に優先順位といった推移性の形式で問うことで数量化
する重み付け評価を行うことが望ましい。
【0016】これらの発明によれば、各評価データを業
務上の重要性に従って重み付けして、評価ポイントが算
出される。このため、評価ポイントが業務上の重要度に
応じた数値となり、経営戦略に適した不動産評価が可能
となる。
【0017】また本発明に係る不動産評価システムは、
出力手段が、評価対象となる不動産が複数ある場合に、
それぞれの不動産について少なくとも不動産の名称、不
動産における施策及びその施策による収支額を提示し一
覧表として出力することを特徴とする。
【0018】また本発明に係る不動産評価方法は、出力
工程が、評価対象となる不動産が複数ある場合に、それ
ぞれの不動産について少なくとも不動産の名称、不動産
における施策及びその施策による収支額を提示し一覧表
として出力することを特徴とする。
【0019】また本発明に係る不動産評価プログラム
は、出力処理が、評価対象となる不動産が複数ある場合
に、それぞれの不動産について少なくとも不動産の名
称、不動産における施策及びその施策による収支額を提
示し一覧表として出力することを特徴とする。また本発
明に係る記録媒体は、このような不動産評価プログラム
を記録したものであることを特徴とする。
【0020】これらの発明によれば、業務上の予算額や
不動産の売却目標額などの収支額に応じて複数ある不動
産の施策の決定が容易に行える。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明にお
いて同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を
省略する。
【0022】図1は本実施形態に係る不動産評価システ
ムの構成概要図である。図1に示すように、本実施形態
に係る不動産評価システム1は、業務に用いられる不動
産を評価するシステムであり、入力部2、評価ポイント
算出部3、施策評価部4及び出力部5を備えて構成され
ている。入力部2は、評価すべき不動産の評価データを
入力する入力手段であり、例えばコンピュータシステム
を構成するキーボード、マウスなどが用いられる。
【0023】評価データは、少なくとも業務上の貢献度
に関する評価を含む不動産についての複数の評価データ
であり、例えば不動産の収益性、機能性、立地性、発展
性、柔軟性、安全性及び経済性に関するものが用いられ
る。収益性の評価内容は、例えば「賃貸している部分の
賃料収入・テナント共益費が高い」などの複数の評価項
目により構成されている。機能性の評価内容は、例えば
「関連する諸室の連携が配慮されており、ゾーニング計
画・動線計画に優れている」などの複数の評価項目によ
り構成されている。
【0024】立地性の評価内容は、例えば「眺望・日照
・自然環境などの環境価値が高い」などの複数の評価項
目により構成されている。発展性の評価内容は、例えば
「将来においても事業戦略的な価値(拠点性・生産品目
など)が、継続性・発展性が見込める」などの複数の評
価項目により構成されている。
【0025】柔軟性の評価内容は、例えば「他社の別の
施設用途への転用が容易であり、賃貸・転売がしやす
い」などの複数の評価項目により構成されている。安全
性の評価内容は、例えば「十分な防災計画があり、火災
リスクが低い(延焼危険性・放火危険性がない。危険施
設がない)」などの複数の評価項目により構成されてい
る。経済性の評価内容は、例えば「運営・維持管理費/
修繕費が低い(効率的な運営管理が行われている)」な
どの複数の評価項目により構成されている。
【0026】この場合、収益性、機能性及び立地性の評
価は、現状の業務上の貢献度に関する評価となる。発展
性及び柔軟性の評価は、将来の業務上の貢献度に関する
評価になる。安全性及び経済性の評価は、不動産市場な
どにおける客観的な評価になる。そして、これらの評価
内容をそれぞれ例えば5段階で評価したものが評価デー
タとなる。
【0027】評価ポイント算出部3は、入力部2により
入力される評価データに基づいて評価ポイントを算出す
る評価ポイント算出手段である。評価ポイントは、不動
産の評価データを数値化したものであり、例えば、各評
価項目ごとに算出され、収益性、機能性などの各機能ご
とに総合して算出される。
【0028】評価ポイント算出部3における評価ポイン
トの算出は、望ましくは、評価データを業務上の重要性
に従って重み付けして行われる。例えば、各評価項目ご
とにウエイト値が設定され、評価データにウエイト値を
乗じたものがその評価項目における評価ポイントとされ
る。
【0029】その際、ウエイト値は、機能ごとの各評価
項目について重要度が決定され、その決定結果に基づい
て各項目における相対値が求められて決定される。例え
ば、項目が五つある場合には、次の式(1)のように、
不動産業界における複数の専門家により、業務上利益を
基準として各評価項目の重要度が決定される。
【0030】 項目1≦項目2=項目3<項目4<項目5 …(1) そして、次の式(2)により、ウエイト値Wiが決定さ
れる。
【0031】 Wi=S・(λ・(1/N)+(1−λ)・(Xi/ΣXj))…(2) この式(2)は、以下のように解釈される。まず、上位
階層での項目群(収益性など)に配分されるウエイト値
Sを、ランダム成分(Nは当該群の項目数。項目間では
等配分される意味で1/N。)に従う項と式(1)の重
要度評価に従う項の合成によって配分する、といったこ
とを表現する式と考える。
【0032】このとき、調節係数λ(0≦λ≦1)を、
前項のランダム成分に従う比率とし、ある目標値に適合
するように任意に設定変更が可能な数値とする。例え
ば、最下位層でのウエイト値の最大値と最小値の比率が
5倍となるようなλを探索的に探し、設定値とする。
【0033】また、後項の(1−λ)の比率で生じる重
要度評価に従う項では、ウイルソンの一対比較法を用い
て求めた各項目間相互の相対値(0−1基準)に対し、
最小評価された項目からの相対距離Xiを基準にXi/
ΣXjで重み付けを行う。このとき、一対比較法での結
果は相対距離であるため基準値がないのに対し、調節係
数λは、ある任意のルールを満たす基準点を設定すると
同値の役割を果たしている。
【0034】このようにしてウエイト値を設定すること
により、従来ウエイト算出手法として知られるピッツバ
ーグ大学のSatty博士が提案する階層分析法を用い
る場合に比べ、直接目標とする幅に調整する調整パラメ
ータを導入したことで、直感とは異なる一方へのウエイ
トの偏りを補正することが可能となる。また、重要度を
判断する判断主体における重要度の尺度の大きさの違い
に影響を受けにくいモデルを構成でき、複数の評価者の
意見を統合し判断偏りの少ないウエイト値の決定が可能
となる。
【0035】なお、収益性などの各機能ごとに設定され
るウエイト値Sも、前述同様に、各機能における業務上
の重要性に従って設定すればよい。
【0036】また、評価ポイント算出部3は、不動産の
収益性、機能性、立地性、発展性、柔軟性、安全性及び
経済性の各機能について評価項目の評価ポイントの総和
を算出する。
【0037】施策評価部4は、評価ポイントに基づいて
不動産における施策の評価を行う施策評価手段である。
例えば、現状維持、戦略リニューアル、補強リニューア
ル、建替え、売却及び判断保留という不動産の各施策が
予め設定され、評価ポイント算出部3により算出された
評価ポイントに基づいて各施策の採用について評価が行
われる。
【0038】具体的には、各施策の評価Prob(I)
を算出して、施策評価が行われる。Prob(I)は、
不動産の複数の施策のうち施策Iを採用すべき確率を示
すものであり、次の式(3)により、算出される。
【0039】 Prob(I)=exp(Bi)/(1+Σexp(Bi))…(3) この式(3)におけるBiは、次の式(4)で表され
る。
【0040】 Bi=ΣAij・Sj+Aio …(4) 式(4)において、Aij、Aioは、回帰パラメータ
であり、過去の不動産の評価実績に基づいて求められ
る。例えば、過去の不動産評価の実績データを実績デー
タベース6に記録させておき、この実績データに基づい
てAij、Aioが設定される。このとき、過去の実績
として十分な件数がない場合には、仮想事例を想定し、
過去実績データの一部として用いることが望ましい。こ
の場合、データの偏りにより適正な評価が行えないなど
の不具合を回避することができる。
【0041】式(4)において、Sjは、不動産の各機
能における評価項目の評価ポイントを合計したトータル
ポイントである。機能が6つの場合には、S1〜S6に
おける総和がΣAij・Sjとして算出されることとな
る。
【0042】出力部5は、施策評価部4で算出された施
策の評価を出力する出力手段であり、例えばコンピュー
タシステムを構成するモニタ、プリンタなどが用いられ
る。
【0043】図2に、本実施形態に係る不動産評価シス
テムの具体的なハード構成の一例を示す。
【0044】図2に示すように、本実施形態に係る不動
産評価システム1は、例えばコンピュータ本体11、キ
ーボード12、モニタ13、マウス14、プリンタ18
を備えたコンピュータシステム10に不動産評価プログ
ラムを読み込ませることにより実現される。不動産評価
プログラムは、例えばCD−ROMなどの記録媒体15
に記録され、その記録媒体15をコンピュータ本体11
にセットすることにより、コンピュータシステム10に
導入される。また、不動産評価プログラムのコンピュー
タシステムへの導入は、インターネットなどの通信によ
り、行ってもよい。
【0045】キーボード12及びマウス14は、不動産
の評価データを入力する入力手段として機能する。モニ
タ13及びプリンタ18は、施策評価部4(図1参照)
で算出された不動産の施策の評価を出力する出力手段と
して機能する。コンピュータ本体11は、実績データが
記録されており、評価データに基づいて評価ポイントを
算出する評価ポイント算出手段及びその評価ポイントに
基づいて不動産における施策の評価を行う施策評価手段
として機能する。
【0046】次に、本実施形態に係る不動産評価プログ
ラム及び記録媒体について説明する。図3は、不動産評
価プログラム16が記録されている記録媒体15の構成
を示した図である。記録媒体15としては、例えば磁気
ディスク、光ディスク、CD−ROM、コンピュータに
内蔵されたメモリなど、不動産評価プログラムを記録で
きその不動産評価プログラムをコンピュータが読み取り
可能としたものであれば、いずれのものであってもよ
い。
【0047】記録媒体15は、プログラムを記録するプ
ログラム領域15aと、データを記録するデータ領域1
5bを備えている。データ領域15bには、実績データ
ベース6が格納されている。
【0048】プログラム領域15aには、不動産評価プ
ログラム16が記録されている。不動産評価プログラム
16は、処理を統括するメインモジュール16a、評価
ポイントを算出するための評価ポイント算出モジュール
16b、施策評価を行うための施策評価モジュール16
c及び出力処理を行うための出力モジュール16dを備
えている。
【0049】次に、本実施形態に係る不動産評価プログ
ラムの実行による不動産評価システム1の動作と共に、
本実施形態に係る不動産評価方法について説明する。
【0050】図4のS10に示すように、本実施形態に
係る不動産評価システム1において、評価すべき不動産
の基本データの読み込みが行われる。不動産の基本デー
タは、不動産を特定し不動産の内容を表すデータであ
り、例えば不動産の名称、住所、面積、市場価格、用途
などである。この不動産の基本データの読み込みは、入
力部2からの入力データに基づいて行われる。
【0051】そして、S12に移行し、不動産の評価デ
ータの読み込みが行われる。この評価データの読み込み
は、基本データと同様に、入力部2からの入力データに
基づいて行われる。この評価データとしては、不動産の
収益性、機能性、立地性、発展性、柔軟性、安全性及び
経済性の各機能にそれぞれ設定された評価項目に対する
評価内容について、例えば5段階評価したものが読み込
まれる。
【0052】なお、S10の不動産の基本データの読み
込み及びS12の不動産の評価データの読み込みは、評
価すべき不動産が複数ある場合には、各不動産について
それぞれ行われる。
【0053】そして、S14に移行し、不動産の評価ポ
イントの算出が行われる。不動産の評価ポイントの算出
は、S12の不動産の評価データに基づいて行われる。
例えば、ある評価項目の評価データがe1であり、その
評価項目のウエイト値がw1であった場合、その評価項
目の評価ポイントs1は、e1・w1となる。
【0054】そして、S16に移行し、不動産の収益
性、機能性、立地性、発展性、柔軟性、安全性及び経済
性の各機能について評価項目の評価ポイントの総和が算
出される。例えば収益性の評価項目の評価ポイントがs
1、s2、s3、s4及びs5である場合、収益性にお
ける評価ポイントの総和Sは、s1+s2+s3+s4
+s5として算出される。
【0055】そして、S18に移行し、不動産における
施策の評価が行われる。施策の評価は、予め設定される
複数の施策について採用すべき確率を算出することによ
り行われる。例えば、不動産の施策として、現状維持、
戦略リニューアル、補強リニューアル、建替え、売却及
び判断保留の六つの施策が設定されている場合、評価項
目の評価ポイントに基づいて各施策の採用確率が算出さ
れる。この算出は、上述した式(3)、(4)を用いて
行われる。
【0056】そして、S20に移行し、施策評価の出力
処理が行われる。施策評価の出力は、出力部5を構成す
るモニタ、プリンタなどに施策評価の結果を出力するこ
とにより行われる。
【0057】例えば、図5に示すように、モニタなど
に、評価対象となる不動産の施設名、収益性、機能性、
立地性、発展性、柔軟性、安全性及び経済性の各機能に
ついての得点並びにそれらの合計得点を表示すると共
に、現状維持、戦略リニューアル、補強リニューアル、
建替え、売却及び判断保留の各施策について採用確率を
表示する。そして、その採用確率に基づいて、推奨策を
提示する。
【0058】また、このとき、推奨策を一つ提示するだ
けでなく、採用確率の状態によっては、複数提示しても
よい。例えば、現状維持0%、戦略リニューアル30
%、補強リニューアル60%、建替え5%、売却5%、
判断保留5%のように採用確率が算出された場合、「補
強リニューアルを推奨策の第一候補としますが、戦略リ
ニューアルも第二候補として検討すべきです。」という
コメントを提示してもよい。
【0059】また、複数の不動産について基本データ及
び評価データを入力し評価対象となる不動産が複数ある
場合には、図6、図7に示すように、それぞれの不動産
について少なくとも不動産の名称、不動産における施策
及びその施策による収支額を提示し、ポートフォーリオ
として一覧表で出力することが望ましい。
【0060】図6に示すように、不動産の施策について
予算額が予め決まっている場合、不動産の施設名、施策
判定内容及び施策による支出額として投資粗見積額が提
示される。これにより、予算範囲内で施策可能な不動産
の施策を適切かつ容易に選択することができる。
【0061】また、図7に示すように、不動産の売却に
よる目標額が予め決まっている場合、施策として売却を
判定された不動産の施設名及び施策による収入額として
不動産評価額が提示される。これにより、目標額に達す
るように売却すべき不動産を適切かつ容易に選択するこ
とができる。
【0062】このように、一覧表を出力することによ
り、業務上の予算額や売却目標額などが決められている
場合に、不動産の施策の収支額を確認して、現実に行う
施策又は施策の実施順位などの決定が容易に行える。ま
た、一覧表の施策の収支額を確認することにより、必要
な予算を容易に決定することができる。
【0063】また、出力処理として、不動産の施策評価
結果を紙面としてプリンタ出力することにより、評価結
果をまとめたレポート書類の作成、印刷が全自動で迅速
に行える。
【0064】以上のように、本実施形態に係る不動産評
価システム、不動産評価方法、不動産評価プログラム及
び記録媒体によれば、業務に用いられる不動産を評価す
る上で、業務上の貢献度を考慮して不動産を評価するこ
とができる。このため、不動産の市場価値などの客観的
な価値のみならず、業務に関連した施設価値に基づいて
不動産を評価することが可能となる。従って、業務利益
に即した不動産の施策を提示することができる。また、
不動産についての所定の評価データを入力することによ
って、不動産の業務上の価値に基づいて不動産の施策を
迅速かつ容易に評価することができる。従って、評価す
べき不動産が多数ある場合に有用である。
【0065】また、各評価データを業務上の重要性に従
って重み付けして評価ポイントを算出することにより、
評価ポイントを業務上の重要度に応じた数値として算出
することができ、この評価ポイントに基づいて不動産の
施策の評価を行うことで経営戦略に適した不動産評価が
可能となる。
【0066】更に、評価対象となる不動産が複数ある場
合に、それぞれの不動産について少なくとも不動産の名
称、不動産における施策及びその施策による収支額を提
示し一覧表として出力することにより、業務上の予算額
や不動産売却目標額などに応じて複数ある不動産の施策
の決定が容易に行える。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、業
務上の価値を考慮して不動産を評価して、業務利益に即
した不動産の施策を提示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る不動産評価システムの
構成図である。
【図2】図1の不動産評価システムの具体的なハード構
成の一例を示した図である。
【図3】実施形態に係る不動産評価プログラムが記録さ
れている記録媒体の構成を示した図である。
【図4】図1の不動産評価システムの動作についてのフ
ローチャートである。
【図5】図1の不動産評価システムの評価結果出力の説
明図である。
【図6】図1の不動産評価システムの評価結果出力の説
明図である。
【図7】図1の不動産評価システムの評価結果出力の説
明図である。
【符号の説明】
1…不動産評価システム、2…入力部、3…評価ポイン
ト算出部、4…施策評価部、5…出力部、6…実績デー
タベース。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山内 有幸 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 稲葉 仁 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 大島 俊明 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 井崎 祐一 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 小野 光敏 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 松崎 健二 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 箱崎 英男 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 一方井 孝治 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 奥平 与人 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 中村 孝市 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 湯浅 俊雄 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 業務に用いられる不動産を評価する不動
    産評価システムにおいて、 少なくとも業務上の貢献度に関する評価を含む前記不動
    産についての複数の評価データを入力する入力手段と、 前記評価データに基づいて評価ポイントを算出する評価
    ポイント算出手段と、 前記評価ポイントに基づいて前記不動産における施策の
    評価を行う施策評価手段と、 前記施策の評価を出力する出力手段と、を備えることを
    特徴とする不動産評価システム。
  2. 【請求項2】 前記評価ポイント算出手段は、前記評価
    データを業務上の重要性に従って重み付けして、前記評
    価ポイントを算出することを特徴とする請求項1に記載
    の不動産評価システム。
  3. 【請求項3】 前記出力手段は、評価対象となる不動産
    が複数ある場合に、それぞれの不動産について少なくと
    も前記不動産の名称、前記不動産における施策及びその
    施策による収支額を提示し一覧表として出力することを
    特徴とする請求項1又は2に記載の不動産評価システ
    ム。
  4. 【請求項4】 業務に用いられる不動産を評価する不動
    産評価方法において、 少なくとも業務上の貢献度に関する評価を含む前記不動
    産についての複数の評価データを入力する入力工程と、 前記評価データに基づいて評価ポイントを算出する評価
    ポイント算出工程と、 前記評価ポイントに基づいて前記不動産における施策の
    評価を行う施策評価工程と、 前記施策の評価を出力する出力工程と、を備えることを
    特徴とする不動産評価方法。
  5. 【請求項5】 前記評価ポイント算出工程は、前記評価
    データを業務上の重要性に従って重み付けして、前記評
    価ポイントを算出することを特徴とする請求項4に記載
    の不動産評価方法。
  6. 【請求項6】 前記出力工程は、評価対象となる不動産
    が複数ある場合に、それぞれの不動産について少なくと
    も前記不動産の名称、前記不動産における施策及びその
    施策による収支額を提示し一覧表として出力することを
    特徴とする請求項4又は5に記載の不動産評価方法。
  7. 【請求項7】 業務に用いられる不動産を評価する不動
    産評価処理をコンピュータに実行させる不動産評価プロ
    グラムであって、 少なくとも業務上の貢献度に関する評価を含む前記不動
    産についての複数の評価データを入力する入力処理と、 前記評価データに基づいて評価ポイントを算出する評価
    ポイント算出処理と、前記評価ポイントに基づいて前記
    不動産における施策の評価を行う施策評価処理と、 前記施策の評価を出力する出力処理と、を前記コンピュ
    ータに実行させることを特徴とする不動産評価プログラ
    ム。
  8. 【請求項8】 前記評価ポイント算出処理は、前記評価
    データを業務上の重要性に従って重み付けして、前記評
    価ポイントを算出することを特徴とする請求項7に記載
    の不動産評価プログラム。
  9. 【請求項9】 前記出力処理は、評価対象となる不動産
    が複数ある場合に、それぞれの不動産について少なくと
    も前記不動産の名称、前記不動産における施策及びその
    施策による収支額を提示し一覧表として出力することを
    特徴とする請求項7又は8に記載の不動産評価プログラ
    ム。
  10. 【請求項10】 請求項7〜9のいずれかの不動産評価
    プログラムを記録ししたことを特徴とするコンピュータ
    読み取り可能な記録媒体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006344092A (ja) * 2005-06-10 2006-12-21 Hitachi Ltd 施策決定支援装置、方法及びプログラム
JP2015022628A (ja) * 2013-07-22 2015-02-02 温 叶 不動産投資シミュレーション装置、不動産投資シミュレーション方法及び該方法を実行することが可能なコンピュータプログラム
JP2019211829A (ja) * 2018-05-31 2019-12-12 富士通株式会社 不動産評価プログラム、不動産評価方法及び不動産評価装置

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