JP2003308310A - 表示方法、表示装置、表示プログラム、および表示プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

表示方法、表示装置、表示プログラム、および表示プログラムを記録した記録媒体

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JP2003308310A
JP2003308310A JP2002112714A JP2002112714A JP2003308310A JP 2003308310 A JP2003308310 A JP 2003308310A JP 2002112714 A JP2002112714 A JP 2002112714A JP 2002112714 A JP2002112714 A JP 2002112714A JP 2003308310 A JP2003308310 A JP 2003308310A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンテンツに手書きデータやテキストデータ
などからなるメモを付けて表示する場合に、コンテンツ
のレイアウトが変更されても、メモや、メモとコンテン
ツの部分との関連付け表示が動的に追従して自動的に変
更され、かつコンテンツとメモとができるだけ重ならず
に表示される表示方法を提供する。 【解決手段】 コンテンツのレイアウトデータから余白
範囲を抽出し(S6-4-1)、抽出した余白範囲の中で、メ
モデータをコンテンツとできるだけ重ならないようにレ
イアウトできる適切な余白範囲を探し(S6-4-5,6-4-7,6
-4-9)、メモデータをレイアウトする余白範囲を特定す
る(S6-4-6,6-4-8,6-4-10)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、文字、文字列また
は画像等の表示対象要素を座標空間にレイアウト(配
置)して、表示装置に表示する方法、その方法を実施す
るための装置、プログラムおよびプログラム媒体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、文書などを電子的に見るプログラ
ムや装置において、書き込みやメモ(付箋)を貼り付け
ることができるものが存在する。
【0003】例えば、Adobe社の文書処理プログラ
ムAcrobat Exchangeでは、レイアウト
上にメモを追加することができ、テキストを入力でき
る。文書の本文は固定したレイアウトで表示され、メモ
はユーザによって指定された位置に表示される。もし既
存の本文レイアウトと重なるような位置にメモを表示し
た場合、メモの表示で重なる部分の本文の表示は隠れて
しまう。
【0004】また、Microsoft社のワープロ
(ワードプロセッサ)ソフトWordは、文字の大きさ
などの変更によってレイアウトが動的に変わるが、選択
したテキストに対して「コメント」(メモ)情報を関連
付けることができ、テキストや音声データ、画像などを
貼り付けることができる。また、レイアウトの変更があ
れば追従してコメントの位置も変化する。文書ウィンド
ウ上で、コメントに対応するテキスト部分はハイライト
表示され、マウスカーソルを重ねることで、文書ウィン
ドウ上にコメントの内容がポップアップウィンドウとし
て表示される。コメントの編集は、文書表示範囲とは別
のウィンドウで行う。コメントにはそれぞれ固有の識別
文字列が自動的に振られ、選択したテキストと編集ウィ
ンドウの対応は識別文字列によって視認可能となってい
る。
【0005】また、電子書籍コンソーシアムの電子書籍
リーダーPC Viewerでは、文書は固定したレイ
アウトで表示され、文書の上に直接、手書き入力するこ
とができる。レイアウトが固定されているので、入力さ
れた手書きデータに対応する文字などを選択する必要は
なく、必要ならば対応するテキストに対して下線や矢印
を手書き入力したりするなどして対応関係を示すことが
できる。また独立したウィンドウとして「付箋」を貼り
付けることができ、付箋内にテキストや手書き文字を入
力することができる。付箋はAcrobat Exch
ange同様、固定したレイアウト上の位置情報を持っ
ている。
【0006】また、Microsoft社のワープロソ
フトPocketWordでは、テキストと手書き文
字、手書き図を一緒に扱うことができる。手書き文字は
通常のテキストと同様、「文字」として扱われ、編集の
対象となり、属する行があり、その行内では他のテキス
ト文字と重なることはない。手書き図は手書き文字のよ
うには分離できず、全体が一塊となって表示され、その
一塊を単位として編集の対象となり、属する行がある
が、その属する行以外では他のテキスト文字と重ねて表
示される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
表示方法では、メモを本文の該当個所と関連付けた状態
で、かつ本文がメモに隠されないように、メモをレイア
ウトして表示するという使い勝手の良い表示状態を得る
ことが困難である。
【0008】また、上記の使い勝手の良い表示状態が得
られたとしても、本文のレイアウトを変更した場合に
は、その表示状態が崩れてしまうという問題点もある。
【0009】具体的には、Acrobat Excha
ngeやPC Viewerなどは固定レイアウトの文
書データを持つので、表示デバイスの大きさや文字の大
きさなどを変更してレイアウトし直して表示することは
できず、小さな表示デバイス上ではスクロールや縮小表
示などをせねばならず、またユーザが見やすいように文
字の大きさなどを自由に変更することもできないという
欠点がある。
【0010】また、Wordは、動的にレイアウトを変
更でき、レイアウトの変更に伴い、コメントに関連付け
られたテキスト部分も追従して移動するが、コメントの
内容の表示は、編集時は文書ウィンドウに隣接する別ウ
ィンドウで、閲覧時は文書ウィンドウに重ねて表示され
て下の文書の一部が隠れてしまうようなポップアップウ
ィンドウで行われる。
【0011】紙の本に手で書き込むメモは、通常は関連
する本文の近くに書き込むので、対応関係が分かりやす
いが、Wordの様に編集時に隣接する別ウィンドウで
表示させると、コメントに関連付けられたテキストと距
離的に離れて表示されるので、対応関係が分かりにくい
欠点がある。
【0012】また、紙の本に手で書き込むメモは、通常
は関連する本文と重ならない様に、あるいは読むのに支
障が無い程度にしか重ならない様に書き込まれるが、W
ordの様に閲覧時にポップアップウィンドウでメモが
表示されると、文書に重ねて表示されるため、下の文書
の一部が隠れてしまう。すなわち、文書とコメントを同
時に見ることができないという欠点がある。
【0013】また、紙の本に手で書き込むメモでは、複
数のテキストや図などの間で矢印などで関連付けの表現
をしたり、複数のテキストや図などに対して同じ内容の
メモを関連付けたりすることができる。これに対し、W
ordのコメントの関連付けは、一つのコメントに対し
て一つのテキスト範囲だけであり、一つのコメントに対
して複数のテキスト範囲を関連付けたり、一つのテキス
ト範囲に対して複数のコメントを関連付けたりすること
はできないという欠点がある。
【0014】また、PocketWordでは、手書き
文字や手書き図をレイアウト変更に追従して移動させる
ことはできるが、それらは通常の文字同様、本文の一部
となっている為に追従できるだけであり、そのレイアウ
ト範囲は、本文のレイアウト範囲内にとどまる。また、
他の本文の部分を参照するような情報も持っていない。
従って、紙の本に書き込むような、本文のレイアウト範
囲の外(行間など)で、本文の一部を下線や矢印で参照
するような形では表示させることができないという欠点
がある。
【0015】また、手書き入力は複数の行にまたがった
ようなものも入力できるが、属する行は1つであり、手
書き文字は属する行内では他の文字とは重ならないが、
その行をはみでる部分は他の行の表示と重なってしまう
欠点がある。
【0016】また、手書き図は属する行内でも重なって
しまう欠点がある。
【0017】本発明の目的は、レイアウトを動的に変更
できるという紙の本にない特徴を持ちながら、手書きデ
ータやテキストデータなどからなるメモで、本文のレイ
アウト変更に追従して自動的にメモのレイアウトを変更
して表示したり、紙の書籍と同じような使い勝手、すな
わち文書本文とメモの表示ができるだけ重ならずに同時
に視認できることや、本文の該当個所と関連付けて使え
ること、該当個所とメモの関連付けがお互いに複数に対
して行えることなど、を実現する表示方法、その方法を
実施するための装置、プログラムおよびプログラム媒体
を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明に係る表示方法
は、上記の課題を解決するために、表示対象要素の一つ
以上を座標空間上に配置したレイアウトの中から、表示
対象要素が配置されていない余白範囲を、上記レイアウ
トを記述したレイアウトデータを用いて特定する余白特
定ステップと、メモを表すメモデータを、上記余白範囲
に配置することによって、表示対象要素との重なりが無
い、あるいは所定割合以下、あるいは所定面積以下とな
るメモデータのレイアウトを記述したメモレイアウトデ
ータを生成するメモレイアウト生成ステップとを有する
ことを特徴とする。
【0019】ここで、「表示対象要素」とは、文字、文
字列、画像などのレイアウトされる単位を意味し、レイ
アウトとは、座標空間における表示対象要素の配置を意
味する。したがって、座標空間における表示対象要素の
配置、すなわちレイアウトに従って、出力先の表示装
置、印刷装置等における出力/表示媒体に、表示対象要
素を出力/表示することができる。
【0020】分かり易くする為に「表示対象要素」と呼
んでいるが、必ずしも「表示」だけに限らず、印刷やデ
ータ出力、ファイル出力などのあらゆる「出力」に関わ
る要素を含むものである。したがって、ここで使われて
いる「表示」という言葉は全て「出力」の意味も含まれ
ている。なお、以降、単に「要素」と述べた場合は、
「表示対象要素」を意味する。
【0021】また、表示対象要素の数は、レイアウトの
枠組みの中に1つ以上あれば、特に限定されない。例え
ば、出力先の表示媒体が印刷用紙の場合に、白い紙面中
の一部領域に写真が1枚、あるいは文字が1文字、レイ
アウトされるような場合や、2枚の紙面にまたがるよう
に写真が1枚、レイアウトされるような場合にも本発明
が適用される。
【0022】「余白範囲」は、レイアウトの枠組みの中
で表示対象要素をレイアウトした残り部分を指す。デー
タとして説明すると、レイアウトの枠組みに対応する座
標空間に、表示対象要素のデータの一つ以上の集まりと
してのコンテンツデータをレイアウトした残り部分であ
り、メモデータをレイアウトできる範囲を指す。
【0023】よりわかりやすく「余白範囲」を言い表せ
ば、紙面(全レイアウト範囲=最大のレイアウト可能範
囲)の周囲の余白部分と、コンテンツデータのレイアウ
トの行間の余白部分とに大きく分けられる。厳密に言え
ば、文字間や文字や図形の中の空白部なども余白と言え
なくもないが、実際にメモデータをレイアウト可能な範
囲と考えると、周囲と行間が主な余白範囲となる。
【0024】なお、上記の「紙面(全レイアウト範囲)
の周囲の余白部分」とは、表示対象要素をレイアウトで
きる範囲として、例えば行内文字数および頁内行数の指
定等によって設定されるレイアウト可能範囲と、レイア
ウト可能範囲の最大範囲としての全レイアウト範囲との
差分に相当する。
【0025】そこで、本発明に係る表示方法によれば、
表示対象要素の一つ以上を座標空間上に配置したレイア
ウト範囲を得たら、得られたレイアウト範囲を全レイア
ウト範囲から除いた範囲も求めることができるので、そ
れを余白範囲として余白特定ステップで特定する。
【0026】次に、ユーザが入力する、あるいは別ファ
イルとして保存された文書中から複写するなどして得ら
れたメモデータを、余白特定ステップで得られた余白範
囲に配置してみることで、表示対象要素との重なり具合
を求めることができる。その重なり具合が、重なりが無
い、あるいは所定割合以下、あるいは所定面積以下とな
る時のメモデータのレイアウトを選ぶことで、このよう
な重なり具合の条件を満たしたメモデータのレイアウト
を記述したメモレイアウトデータをメモレイアウト生成
ステップで生成することができる。
【0027】これによって、例えば文字サイズ、行内文
字数、頁内行数のような表示設定を変更する等してコン
テンツのレイアウトが動的に変更されても、変更された
レイアウトについて余白範囲を特定するので、レイアウ
トの変更に追従して、上述した重なり具合の条件を常に
満たすメモデータのレイアウトを得ることができる。
【0028】したがって、それらのレイアウトに従って
コンテンツデータ及びメモデータを出力することで、文
字サイズ等の表示設定を読みやすい様に動的に変えるな
どという紙の本にない特徴を持ちながら、手書きデータ
やテキストデータなどからなるメモで、紙の書籍と同じ
ような使い勝手、すなわち文書本文とメモの表示が同時
に視認できるという効果が出てくる。
【0029】言い換えれば、コンテンツのレイアウトを
例えば見やすく変更しても、常に文書本文に重ならない
ように、新たな余白にレイアウトし直された状態でメモ
を見ることができるという、特有の効果を得ることがで
きる。
【0030】また、コンテンツがメモデータに影響され
ずにレイアウトされるので(例えば余白や行間の大きさ
がメモデータによって変えられることがない)、コンテ
ンツのレイアウトをコンテンツデータが最も見やすい状
態でレイアウトすることができるという効果が出てく
る。
【0031】なお、表示対象要素とメモとの重なりが全
く無いことを、メモデータのレイアウトを決めるときの
第1条件とし、この第1条件を満たせないときに、重な
りが所定割合以下または所定面積以下となる第2条件を
満たすようにメモデータのレイアウトを決めてもよい。
【0032】また、メモと関連付けたい表示対象要素の
できるだけ近くにメモを配置することを第1条件とし、
その場合の重なりが所定割合以下または所定面積以下と
なるようにメモデータのレイアウトを決めてもよい。
【0033】また、メモデータが大き過ぎて、余白特定
ステップで特定した余白範囲にメモを配置し切れない場
合には、配置できるだけのメモの一部のレイアウトデー
タを生成してもよいし、メモレイアウトデータの生成を
行わないか、あるいはメモデータが大き過ぎることを知
らせるメッセージ表示を行うような他のルーチンへ処理
を移行するようにしてもよい。
【0034】本発明に係る表示方法は、上記の課題を解
決するために、表示対象要素のデータの1つ以上の集ま
りとしてのコンテンツデータの内、メモと対応付けたい
参照部分のコンテンツデータと、前記メモデータとを関
連付ける情報を得る関連付け情報取得ステップを有する
ことを特徴とする。
【0035】上記の処理により、参照部分のコンテンツ
データとメモデータとを関連付ける情報(以下、関連付
け情報と呼ぶ)が得られるので、例えば、あるメモデー
タのレイアウトを作成する際、そのメモデータに関連付
けられた参照部分を特定することができる。あるいは、
メモと参照部分とを線で結んだ状態で表示する等によっ
て、メモと参照部分との関連付けを示す場合、関連付け
情報を利用することができる。
【0036】これによって、メモデータのレイアウトを
作成したり、参照部分やメモデータを表示する際に、関
連付け情報を利用した処理が行えるようになる。
【0037】具体的な処理としては、例えば、メモデー
タのレイアウトを作成する際、表示対象要素のレイアウ
トは既に存在しているので、参照部分の表示対象要素の
レイアウト範囲も得ることができる。余白特定ステップ
から得られた余白範囲の中から、得られた参照部分のレ
イアウト範囲に近い余白範囲を関連付け情報を用いて選
ぶことで、参照部分に近い位置にメモデータをレイアウ
トすることができるようになる。
【0038】あるいは、例えば、表示の際、参照部分の
レイアウト位置とメモデータのレイアウト位置とが分か
るので、関連付け情報を用いて両者を線分で結ぶ、ある
いはそれぞれの背景部分を通常の背景部分と異なる表示
色を用いて同色に揃えるなどといった関連付け表示も可
能となる。
【0039】また、例えば、表示の際、参照部分やメモ
データのレイアウトが、ペンやマウスなどによって選択
された状態になった時、それに関連付けられた他方の参
照部分やメモデータをハイライト表示するなど目立たせ
て表示させることが可能になる。
【0040】本発明に係る表示方法は、上記の課題を解
決するために、前記メモレイアウト生成ステップにおい
て、前記参照部分のレイアウトの近くにメモデータを配
置したメモレイアウトデータを生成することを特徴とす
る。
【0041】前述の関連付け情報取得ステップから、参
照部分とメモデータとを関連付ける情報が得られるの
で、あるメモデータのレイアウトを作成する際、そのメ
モデータに関連付けられた参照部分を特定することがで
きる。メモデータのレイアウトを作成する際、表示対象
要素のレイアウトは既に存在しているので、参照部分の
表示対象要素のレイアウト範囲も得ることができる。余
白特定ステップから得られた余白範囲の中から、参照部
分のレイアウト位置の近くで、コンテンツデータの表示
対象要素のレイアウトと重ならない/重なりが少ない範
囲を選べば良い。
【0042】これによって、関連付けられた参照部分と
メモデータが近くにレイアウトされるので、両者を一度
に見易くなり、理解しやすくなるという利点が出てく
る。
【0043】本発明に係る表示方法は、上記の課題を解
決するために、前記関連付ける情報に基づいて、前記参
照部分と前記メモデータとを関連付けて自動的に表示す
る表示ステップを有することを特徴とする。
【0044】前述の関連付け情報取得ステップから参照
部分とメモデータとを関連付ける情報が得られるので、
表示の際、表示対象要素のレイアウトデータとメモレイ
アウトデータとから、参照部分のレイアウト位置と、参
照部分のデータに関連付けられたメモデータのレイアウ
ト位置を特定することができる。これにより、両者を線
分で結んだ表示を行ったり、矢印で結んだ表示を行った
り、参照部分からメモデータを吹き出し表示にしたり、
それぞれの背景部分を通常の背景部分と異なる表示色を
用いて同色に揃えるなどといった関連付け表示も可能と
なる。
【0045】これによって、両者に関係のあることが視
覚的に分かり易くなる、などといった効果がある。
【0046】本発明に係る表示方法は、上記の課題を解
決するために、表示対象要素をレイアウト可能なレイア
ウト可能範囲を得るレイアウト可能範囲取得ステップを
有し、前記余白特定ステップにおいて、前記レイアウト
可能範囲の最大範囲としての全レイアウト範囲から前記
レイアウト可能範囲を除いた部分を余白範囲として特定
することを特徴とする。
【0047】コンテンツデータがレイアウトされていな
い余白範囲には、大きく分けて、レイアウト可能範囲の
外側の余白範囲と内側の余白範囲とがある。一般に、外
側の余白範囲は紙の本で言う紙面周囲の余白に相当し、
内側の余白範囲は行間の余白に相当する。従って、余白
特定ステップで、全レイアウト範囲からレイアウト可能
範囲を除いた場合、外側の余白範囲が抽出されることに
なる。
【0048】この余白範囲にメモデータをレイアウトす
ることで、コンテンツデータとの重なりが無くなった
り、少なくしたりすることができるようになる。また、
レイアウト可能範囲の内側の余白範囲にメモデータをレ
イアウトする場合に比べて、コンテンツデータとメモデ
ータとが混在しないので、コンテンツデータの見やすさ
の点で優れている。
【0049】また、行間などの余白を抽出するには行や
文字のレイアウトデータが必要だが、レイアウト可能範
囲を使う場合は行や文字のレイアウトデータが不要なの
で、抽出処理も簡単に素早く行うことができる利点があ
る。また、レイアウト可能範囲は、コンテンツデータの
レイアウト処理前に決まっているので、コンテンツデー
タのレイアウト前に余白の抽出処理を行うことが可能と
なる利点もある。
【0050】また、コンテンツデータは必ずレイアウト
可能範囲内にレイアウトされているが、レイアウト可能
範囲の外側の余白部分にメモデータを表示することで、
レイアウト全体としてみると一部が飛び出した形にな
り、結果的にその部分にメモデータの書き込みがあるこ
とを視覚的に目立たせることができる効果が出てくる。
【0051】本発明に係る表示方法は、上記の課題を解
決するために、前記余白特定ステップにおいて、前記レ
イアウト可能範囲取得ステップから得られたレイアウト
可能範囲の中で、前記表示対象要素が配置されていない
部分を余白範囲として特定することを特徴とする。
【0052】上で説明した通り、一般に、レイアウト可
能範囲の外側の余白は紙の本で言う紙面周囲の余白に相
当し、内側の余白は行間の余白に相当する。従って、余
白特定ステップで、レイアウト可能範囲取得ステップで
得られたレイアウト可能範囲内で、コンテンツデータが
レイアウトされていない部分を余白範囲とした場合、行
間などの余白が抽出されることになる。
【0053】この行間等の余白範囲にメモデータをレイ
アウトすることで、コンテンツデータとの重なりが無く
なったり、少なくしたりすることができるようになる。
また、周囲の余白範囲にメモデータをレイアウトする場
合と比べ、関連付けられたコンテンツデータとメモデー
タとの表示の距離を、多くの場合、近くすることができ
る。
【0054】これによって、コンテンツデータとメモデ
ータの重なりを無くす/少なくすることができるので、
見やすくなるという効果があり、また、多くの場合、両
者の距離を近くして表示することができるので、メモと
対応付けたい表示対象要素の参照部分とメモとの対応関
係がより分かり易くなる効果が出てくる。
【0055】また、コンテンツデータのレイアウトが規
則正しくレイアウトされていれば、例えば、行の高さが
ほぼ同じで、行間もほぼ同じ場合、行間にメモデータを
表示することで、レイアウト全体としてみるとメモデー
タのレイアウト部分が行のレイアウトの規則正しさを乱
す形になり、結果的にその部分にメモデータの書き込み
があることを視覚的に目立たせることができる効果が出
てくる。
【0056】本発明に係る表示方法は、上記の課題を解
決するために、前記関連付ける情報に含まれる、関連付
け表示の仕方に関する関連付け表示情報に基づいて、メ
モと対応付けたい表示対象要素の参照部分とメモとを線
で結んで表示する表示ステップを有することを特徴とす
る。
【0057】コンテンツデータのレイアウトとメモデー
タのレイアウトとは取得できているので、後はその間を
直線や折れ線、曲線などの線で結んで、関連付けを視覚
化すればよい。
【0058】ところで、関連付け表示情報は表示態様を
指定する情報であり、関連付け表示の対象にする参照部
分とメモとが特定できてさえいれば、コンテンツデータ
のレイアウトに依存せずに、メモと参照部分とを線で結
んで表示する表示処理を行わせることができる。
【0059】これによって、コンテンツデータのレイア
ウトが変わった場合、例えば文字の大きさを変えた場
合、メモデータのレイアウトもそれに応じて変わり、メ
モデータのレイアウト位置と参照部分のレイアウト位置
とが両方変わることになるが、その変化に応じて、メモ
と参照部分とが線で結んで表示される。したがって、レ
イアウトの変更に応じて自動的に対応関係の表示が適切
なものに更新されるという利点がある。
【0060】また、関連付け表示によって、参照部分と
メモとの対応関係が分かり易くなるという効果が出てく
る。メモデータのレイアウトと関連付けられた参照部分
のコンテンツデータのレイアウトが、レイアウト的に離
れていたとしても、線で結んで表示することで、両者に
対応関係があることを視覚的に理解しやすくするという
効果がある。
【0061】本発明に係る表示方法は、上記の課題を解
決するために、前記関連付ける情報に含まれる、メモと
対応付けたい表示対象要素の複数の参照部分のコンテン
ツデータと一つのメモデータとを関連付ける情報と、関
連付け表示の仕方に関する関連付け表示情報とに基づい
て、一つのメモから複数の参照部分に対して、線で結ん
で表示する表示ステップを有することを特徴とする。
【0062】上記関連付け表示情報の特性については既
に説明したとおりなので、これによって、一つのコンテ
ンツデータの部分に対して、異なる内容のメモを関連付
けることができる効果があり、あるコンテンツ部分が複
数のメモデータを持っていることが同時に視覚的に一目
でわかるという効果も出てくる。メモしたい内容が複数
ある場合、一つのメモにまとめるより複数のメモに分け
た方が別の内容であることが視覚的に分かり易くなると
いう効果もある。
【0063】本発明に係る表示方法は、上記の課題を解
決するために、前記関連付ける情報に含まれる、メモと
対応付けたい表示対象要素の一つの参照部分のコンテン
ツデータに、複数のメモデータを関連付ける情報と、関
連付け表示の仕方に関する関連付け表示情報とに基づい
て、一つの参照部分から関連付けられた複数のメモに対
して、線で結んで表示する表示ステップを有することを
特徴とする。
【0064】上記関連付け表示情報の特性については既
に説明したとおりなので、これによって、複数の参照部
分に共通するメモデータをまとめることができ、まとめ
ない場合に比べて無駄なメモデータの表示を抑える効果
があり、また、複数の参照部分に同じ内容のメモデータ
を対応付けていることが視覚的に一目でわかるという効
果も出てくる。
【0065】本発明に係る表示方法は、上記の課題を解
決するために、前記メモデータが、表示の有無を表す情
報を持ち、前記メモデータが表示しないという情報を持
つ場合は、前記メモデータのレイアウトの表示とそのメ
モデータに関連付けられた関連付ける情報に基づく関連
付け表示を行わないことを特徴とする。
【0066】この処理によれば、コンテンツデータやメ
モデータのレイアウトを取得する際、また、関連付ける
情報を表示する際、メモデータの表示の有無を表す情報
を参照し、メモデータ表示をしない時はコンテンツデー
タのレイアウトだけを取得して表示することで、コンテ
ンツデータだけの表示と、メモデータや関連付ける情報
の表示を含んだ表示とを切り替えることができるように
なる。
【0067】これによって、コンテンツだけに集中して
理解したい時とメモなどを参照しながら理解したい時と
を切り替えられるという効果が出てくる。
【0068】また、各メモデータが個別に表示の有無の
情報を持つことで、全メモデータの表示の有無ではな
く、個別に表示の有無を切り替えることができる利点が
ある。
【0069】本発明に係る表示装置は、上記の課題を解
決するために、表示対象要素の一つ以上を座標空間上に
配置したレイアウトを記述したレイアウトデータが入力
され、レイアウトの中から、表示対象要素が配置されて
いない余白範囲を特定する余白レイアウトデータを、上
記レイアウトデータを用いて生成する余白特定手段と、
メモを表すメモデータが入力され、上記余白レイアウト
データに従ってメモデータを上記余白範囲に配置するこ
とにより、表示対象要素との重なりが無い、あるいは所
定割合以下、あるいは所定面積以下となるメモデータの
レイアウトを記述したメモレイアウトデータを生成する
メモレイアウト生成手段とを有することを特徴とする。
【0070】上記の構成によれば、レイアウトデータに
は、座標空間上における表示対象要素の配置が記述され
ているから、座標空間上における表示対象要素の配置さ
れていない余白範囲をレイアウトデータから求めること
ができる。この余白範囲を特定する処理、言い換えれば
余白範囲を記述した余白レイアウトデータを生成する処
理を余白特定手段が行う。
【0071】余白特定手段によって余白範囲が特定され
るので、メモレイアウト生成手段は、入力されたメモデ
ータを余白範囲に配置することができる。すなわち、メ
モデータを余白レイアウトデータに従って、余白範囲に
配置し、メモデータのレイアウトを記述したメモレイア
ウトデータを生成することができる。
【0072】このメモレイアウトデータの生成にあたっ
て、メモデータをレイアウトする条件が課される。その
結果、メモレイアウト生成手段は、メモと表示対象要素
との重なりが無い、あるいは所定割合以下、あるいは所
定面積以下となるメモレイアウトデータを生成する。
【0073】これによる種々の効果は、上記表示装置の
構成に対応する表示方法による効果として、前述したと
おりである。
【0074】本発明に係る表示装置は、上記の課題を解
決するために、表示対象要素のデータの一つ以上の集ま
りとしてのコンテンツデータの内、メモと対応付けたい
参照部分のコンテンツデータと、前記メモデータとを関
連付ける情報を得る関連付け情報取得手段を有すること
を特徴としている。
【0075】上記の構成により、関連付け情報取得手段
が、参照部分のコンテンツデータとメモデータとを関連
付ける情報(以下、関連付け情報と呼ぶ)を得るので、例
えば、メモレイアウト生成手段が、あるメモデータのレ
イアウトを作成する際、そのメモデータに関連付けられ
た参照部分を特定することができる。あるいは、メモと
参照部分とを線で結んだ状態で表示する等によって、メ
モと参照部分との関連付けを示す場合、関連付け情報を
利用することができる。
【0076】これによる種々の効果は、上記表示装置の
構成に対応する表示方法による効果として、前述したと
おりである。
【0077】本発明に係る表示プログラムは、上記の課
題を解決するために、上記表示方法が備える各ステップ
をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0078】本発明に係る表示プログラムは、上記の課
題を解決するために、上記表示装置が備える各手段とし
て、コンピュータを機能させることを特徴とする。さら
に、本発明に係る記録媒体は、上記の課題を解決するた
めに、上記表示プログラムを記録したことを特徴とす
る。これにより、上記記録媒体、またはネットワークを
介して、一般的なコンピュータに表示プログラムをイン
ストールすることによって、該コンピュータを用いて上
記の表示方法を実現する、言い換えれば、該コンピュー
タを表示装置として機能させることができる。
【0079】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0080】「表示」とは、一般には何らかの情報を視
覚的に認知できるような状態で表示/出力媒体に対して
出力することを言い、通常はモニターなどのディスプレ
イに画素として表示することになる。ここでは、モニタ
ーなどへの表示の他にも、紙への印刷出力やPDFなど
のレイアウト情報を有したデータ形式でのデータ出力
(ファイル出力)なども含まれるとする。「出力」とい
う言葉とほぼ同様の意味だが、ここでは分かりやすいよ
うに「表示」としている。
【0081】「表示対象要素」は、表示手段に表示する
ことのできる要素をさしており、例えば文字、画像、図
などがある。
【0082】「レイアウト」は、表示対象要素を表示範
囲に収まるように配置することであり、2次元または3
次元の座標空間における表示対象要素の表示位置、大き
さ、外形などの情報を持っている。出力手段では、表示
対象要素のレイアウトを記述したレイアウトデータに従
い、指定された表示位置に指定された大きさや外形で表
示対象要素を表示する。
【0083】図1は、レイアウトを説明する図である。
例えば、2次元の座標空間に全ての表示対象要素を配置
した状態を表すレイアウト全体40(レイアウトの枠組
み)の中に表示対象要素41、42、43などが配置さ
れている。図ではわかり易いように表示対象要素のそれ
ぞれを点線の枠で囲ってあるが、実際に表示する際はこ
の枠は表示されない。なお以降、特に必要が無ければ表
示対象要素を、中身の表示を省略して、空の単なる枠線
で示すことがある。
【0084】テキストの場合、表示対象要素として文字
が配置され、図1のように縦あるいは横に文字が並んで
行を構成するのが一般的である。表示する際は、レイア
ウト全体40の中で、表示/出力媒体の表示可能な大き
さによって規定される表示範囲44(後述するレイアウ
ト可能範囲に相当する)に含まれる表示対象要素だけが
表示される。
【0085】なお、「レイアウトされたコンテンツデー
タ」のことを「レイアウト」と呼ぶこともある(コンテ
ンツデータについては後述する)。
【0086】図2は、表示対象要素のレイアウトデータ
構造例を説明する図である。各行が一つの表示対象要素
のレイアウトデータで、全体は複数のレイアウトデータ
の配列になっており、それぞれのレイアウトデータにイ
ンデックス番号でアクセスできる。
【0087】各レイアウトデータの中身は、図のよう
に、「種類」、位置「X」「Y」、大きさ「W」
「H」、「データ位置」、「内容」からなる。
【0088】「種類」は、文字(CHAR)や画像(I
MAGE)など、表示対象要素の種類を示す。
【0089】幅「W」と高さ「H」は、表示対象要素を
表示させた時の大きさを示す。表示させた時の形状は実
際には様々だが、ここでは簡単に矩形で統一してある。
【0090】X座標位置「X」とY座標位置「Y」は、
表示対象要素をX−Y座標空間に表示させた時の位置を
示す。ここでは、位置「X」「Y」を、各表示対象要素
に割り当てた矩形領域の1隅の点の座標位置とする。レ
イアウト全体40の左上隅を原点とする座標系を使う場
合、各矩形領域の左上隅の点を使って座標位置を表すこ
とが多い。
【0091】「内容」は、表示対象要素の種類によって
変わり、例えば文字(CHAR)なら文字コードやその
フォント情報(フォントサイズやフォント色など)、画
像ならビットマップデータやその記憶場所を指し示すデ
ータなどとなる。すなわち、「内容」は、コンテンツデ
ータの構成要素データに相当する。
【0092】「データ位置」は、コンテンツデータ中
で、このレイアウトデータを作成する元となったデータ
範囲を特定する情報である。単位は様々なものが考えら
れるが、例えば先頭からの表示対象要素としての順番で
あるとか、コンテンツデータの先頭から見て、その表示
対象要素を記述する構成要素データのバイト位置などが
ある。さらに細かい情報を求めるのならば、1つの表示
対象要素内部のどこであるかまで「データ位置」として
指定しても良い。例えば画像内部の座標位置などであ
る。ここでは「データ位置」を、ひとまず先頭から何番
目の表示対象要素であるかにしておく。
【0093】図3は、行のレイアウトを説明する図であ
る。レイアウトは必ず行の構造を持っているとは限らな
いが、テキストなどが主体となるコンテンツは多くの場
合、行構造を持ったレイアウトを作成することが多いの
で、ここでは行を使ったレイアウトで説明する。
【0094】行は、位置「X」「Y」、大きさ「W」
「H」、表示対象要素のレイアウトの配列を持つ。1行
が持つ配列の個数はレイアウト結果によって変わってく
る。図3では、図2の表示対象要素のレイアウトデータ
そのものではなく、表示対象要素のレイアウトデータの
「参照データを特定する情報」(参照情報と略記する)
を持たせている。
【0095】すなわち、行80は、1〜5番目の表示対
象要素の参照情報を配列として持ち、行81は6〜11
番目の表示対象要素の参照情報を配列として持つ。位置
「X」「Y」、大きさ「W」「H」は、各行80・81
等に配列された表示対象要素の全てを包含する矩形の属
性情報である。
【0096】「参照データを特定する情報」とは、参照
されている構成要素データが記録されている場所などを
示す情報であり、例えば主記憶上に記録されているな
ら、その主記憶アドレスなどである。
【0097】「手書きデータ」は、例えばマウスやタブ
レットなどを使ってユーザがフリーハンドで入力したデ
ータで、データ形式としては上下左右斜めの方向を持っ
たストロークの集まりとして表現されることが多いが、
ビットマップ画像として表現されることもある。いずれ
にしろ、「手書きデータ」は表示単位としては一塊のデ
ータであり、データを分解して、再レイアウトして表示
することはできないものとここでは定義しておく。
【0098】なお、分解して、再レイアウトして表示で
きるデータとしては、例えばキーボードなどを使って入
力された「テキストデータ」などがあり、ワープロなど
では1行の文字数を変更したり文字の大きさを変更した
りしてレイアウトを変更して表示させることができる。
もし、前述のPocketWordの様に、手書き入力
された文字ではあるが、文字単位で分解でき、再レイア
ウトできるのならば、テキストデータの一種と解釈して
もよい。
【0099】「メモデータ」は、手書きデータやテキス
トデータなど、ユーザがコンテンツデータに対して入力
したデータの総称である。テキストデータの様に分解し
て再レイアウトできるものも、手書きデータの様に分
解、再レイアウトできないものも含んでいる。なお、手
書きデータやテキストデータ以外でも、表示できる対象
ならばほとんどのデータはメモデータとして扱え、例え
ば画像なども含まれる。
【0100】「コンテンツデータ」は、ここでは、表示
対象要素を表す構成要素データの一つ以上の集まりから
なり、文字サイズなどの表示設定によって表示対象要素
のレイアウトが変わるようなデータとしている。例えば
エディタやワープロ、WWW(World Wide
Web)ブラウザなどで扱うデータが相当するが、文字
サイズや全レイアウト範囲(ウィンドウ)の大きさなど
を変えると、コンテンツデータは再レイアウトされ、表
示結果は異なってくる。
【0101】「関連付け情報」とは、コンテンツデータ
の一部とメモ情報とを関連付ける情報である。なお、以
降、メモ情報と関連付けられたコンテンツデータの一部
を、「参照部分」や「参照データ」と呼ぶことにする。
【0102】例えば、コンテンツとしての文書中のある
文章に対して下線を引き、そこから引き込み線を余白ま
で引っ張り、余白にその文章に対するコメントなどをユ
ーザがメモとして記したとすると、下線を引いた文章が
参照部分であり、参照部分とメモとを下線や引き込み線
などを使って関連付けたことになる。
【0103】視覚的にはこのような形で表現されるが、
データ的には関連付け情報とは、例えば参照部分、すな
わち参照データとメモデータとの対応関係を特定する情
報であり、参照データのデータ範囲をコンテンツデータ
内で特定するような情報やメモデータを特定するような
情報の組ということになる。特定の仕方については後で
述べる。対応関係は1対1に限らず、1対多、多対1、
多対多なども可能である。
【0104】また、対応関係の情報だけに限らず、参照
部分をどのように指定したのか(先の例では「下線」と
「引き込み線」を使っている)とか、どこにメモを記し
たのか(先の例では余白部分)、などの情報も関連付け
情報は含むが、このような情報はメモデータに持たすこ
とも可能である。1対1の場合はどちらが持っても良い
が、1対多、多対1、多対多などでメモデータや参照デ
ータが複数の時、メモデータ毎に関連付けの表示の仕方
を変えたいという場合にはメモデータに持たせた方が良
い場合もある。
【0105】関連付け情報に関しては、後で図13を用
いて具体的に詳しく説明する。
【0106】「余白範囲」は、メモデータをレイアウト
できる範囲を指し、基本的に表示範囲44にコンテンツ
データをレイアウトした残り部分が対象となる。したが
って、余白範囲は、紙面(全レイアウト範囲)の周囲の
部分と、コンテンツデータのレイアウトの行間の部分と
に大きく分けられる。厳密に言えば、文字間や文字や図
形の中の空白部なども余白と言えなくもないが、実際に
メモデータをレイアウト可能な範囲と考えると、周囲と
行間が主な余白範囲となる。
【0107】図4は、本発明の実施の一形態に係り、後
述する表示方法を実施する表示装置を示す構成図であ
る。
【0108】すなわち、表示装置の要部を、メモデータ
レイアウト範囲取得手段59、入力手段60、表示範囲
取得手段61、コンテンツデータ取得手段62、メモデ
ータ取得手段63、関連付け情報取得手段64、コンテ
ンツデータレイアウト取得手段65、メモデータレイア
ウト取得手段66、レイアウト出力手段67、コンテン
ツレイアウト範囲取得手段68、およびコンテンツ余白
特定手段69の主要な機能ブロックに展開して示すこと
ができる。
【0109】処理の概要をこれら各手段59〜69間の
データの授受の観点から説明する。
【0110】まず、表示範囲取得手段61では、レイア
ウト出力手段67に接続されたモニターやプリンタで使
用される印刷用紙等の表示/出力媒体のサイズに相当す
るレイアウト可能範囲を得て、レイアウト出力手段6
7、コンテンツレイアウト範囲取得手段68、コンテン
ツ余白特定手段69に送る。
【0111】なお、表示/出力媒体のレイアウト可能範
囲とは、コンテンツデータやメモデータも含めて、表示
対象要素をレイアウトして表示が可能となる範囲であ
り、表示/出力媒体の表示できない端の部分や、ウィン
ドウ枠その他の表示に使われるのでコンテンツデータや
メモデータのレイアウト/表示に使えない部分を除いた
部分、本当はレイアウト可能だが見易くするためにわざ
とレイアウトさせない端の部分(先に説明した意味では
なく、一般的に言う「余白」)などを除いた範囲であ
る。ここでは説明を簡単にする為、図1の表示範囲44
の全てがレイアウト可能範囲として得られるとする。
【0112】上記のレイアウト可能範囲は、後で詳述す
るように、キーボード、マウス等を介したユーザの操作
や、文書表示プログラムや、表示/出力先の装置によっ
て指定され、表示範囲取得手段61に入力される。
【0113】次に、コンテンツレイアウト範囲取得手段
68は、表示範囲取得手段61から得たレイアウト可能
範囲や、ユーザが指定した行内文字数の情報、余白の設
定情報などを元に、コンテンツデータをレイアウトする
範囲(以下、コンテンツレイアウト範囲と呼ぶ)を得
る。
【0114】コンテンツレイアウト範囲は、通常、レイ
アウト可能範囲より上下左右に余白を取った分、狭い範
囲として得られる。得られたコンテンツレイアウト範囲
は、コンテンツデータレイアウト取得手段65、コンテ
ンツ余白特定手段69へ送られる。
【0115】コンテンツデータ取得手段62は、コンテ
ンツデータを外部記憶装置や、ユーザが操作するキーボ
ード、マウス等などから得て、コンテンツデータレイア
ウト取得手段65へ送る。
【0116】コンテンツデータレイアウト取得手段65
は、コンテンツレイアウト範囲取得手段68から得たコ
ンテンツレイアウト範囲の中で、コンテンツデータ取得
手段62から得たコンテンツデータ(の各表示対象要
素)をレイアウトする。これによって、コンテンツデー
タの各表示対象要素のレイアウト位置が決まり、コンテ
ンツデータを表示できることになる。コンテンツデータ
のレイアウトを記述したレイアウトデータは、コンテン
ツデータレイアウト取得手段65で生成された後、コン
テンツ余白特定手段69、メモデータレイアウト取得手
段66、レイアウト出力手段67へ送られる。
【0117】コンテンツデータのレイアウトデータを生
成する構成を説明したので、次に、メモデータのレイア
ウトデータを生成する構成を説明する。
【0118】入力手段60は、タブレット、ペン、キー
ボードなどで入力されたデータを受け取り、メモデータ
取得手段63、関連付け情報取得手段64へ送る。
【0119】メモデータ取得手段63は、入力手段60
から得た入力データを解釈したり、外部記憶装置などに
記録されたデータからメモデータを読み取ったりして、
メモデータを取得し、メモデータレイアウト取得手段6
6、メモデータレイアウト範囲取得手段59へ送る。
【0120】同様に、関連付け情報取得手段64は、入
力手段60から得た入力データを解釈したり、外部記憶
装置などに記録されたデータから関連付け情報を読み取
ったりして、関連付け情報を取得し、メモデータレイア
ウト取得手段66、レイアウト出力手段67へ送る。
【0121】コンテンツ余白特定手段69では、表示範
囲取得手段61から得たレイアウト可能範囲、コンテン
ツレイアウト範囲取得手段68から得たコンテンツレイ
アウト範囲、コンテンツデータレイアウト取得手段65
から得たコンテンツデータ(の各表示対象要素)のレイ
アウトデータから、コンテンツデータがレイアウトされ
ていない余白範囲を特定して抽出する。抽出された余白
範囲は、メモデータレイアウト範囲取得手段59へ送ら
れる。
【0122】メモデータレイアウト範囲取得手段59
は、コンテンツ余白特定手段69から得た余白範囲と、
メモデータ取得手段63から得たメモデータとから、コ
ンテンツデータ(の各表示対象要素)のレイアウトと重
なりが無い、あるいは所定割合以下、あるいは所定面積
以下のメモデータのレイアウト範囲(以下、メモレイア
ウト範囲と呼ぶ)を得る。得られたメモレイアウト範囲
は、メモデータレイアウト取得手段66へ送られる。
【0123】メモデータレイアウト取得手段66は、関
連付け情報取得手段64から得た関連付け情報とコンテ
ンツデータレイアウト取得手段65から得たコンテンツ
データのレイアウトデータとから、レイアウトされてい
るコンテンツデータに関連付けられたメモデータを得
る。
【0124】続いて、メモデータレイアウト取得手段6
6は、そのメモデータのレイアウト方針(ユーザまたは
表示プログラム等によって設定される)などに従って、
メモデータレイアウト範囲取得手段59から得たメモレ
イアウト範囲の中で、メモデータ取得手段63から得た
メモデータをレイアウトし、メモデータのレイアウトを
記述したメモレイアウトデータを生成する。生成された
メモレイアウトデータは、レイアウト出力手段67へ送
られる。
【0125】なお、メモデータレイアウト範囲取得手段
59およびメモデータレイアウト取得手段66は、メモ
レイアウト生成手段に相当する。
【0126】レイアウト出力手段67は、コンテンツデ
ータレイアウト取得手段65から得たコンテンツデータ
のレイアウトデータと、メモデータレイアウト取得手段
66で生成されたメモレイアウトデータとに従って、コ
ンテンツデータおよびメモデータを、関連付け表示情報
などに基づいて関連付けて、モニターなどに表示する。
なお、関連付け表示情報は、関連付け情報取得手段64
から得られた関連付け情報に含まれている。
【0127】図5は、図4の各手段59〜69を具体的
に実現する装置の構成例である。
【0128】CPU(central processing unit)70
は、メモデータレイアウト範囲取得手段59、上記入力
手段60、表示範囲取得手段61、コンテンツデータ取
得手段62、メモデータ取得手段63、関連付け情報取
得手段64、コンテンツデータレイアウト取得手段6
5、メモデータレイアウト取得手段66、レイアウト出
力手段67、コンテンツレイアウト範囲取得手段68、
およびコンテンツ余白特定手段69として機能し、これ
ら各手段59〜69による処理手順が記述されたプログ
ラムを主記憶74、外部記憶75、通信デバイス77が
仲介するネットワークなどから得る。
【0129】なお、主記憶74または外部記憶75は、
本発明の表示プログラムを記録した記録媒体に相当す
る。
【0130】また、CPU70は、CPU70を含めて
バス79を通じ相互に接続されたディスプレイ71、プ
リンター72、タブレット73、主記憶74、外部記憶
75、マウス76、通信デバイス77、キーボード78
とデータのやりとりを行ないながら、既に説明した各処
理を行なう。
【0131】なお、データのやりとりは、バス79を介
して行う形態に限定されるものではなく、データを送受
信できるならば、通信ケーブルや無線通信装置などを介
する形態でもよい。また、各手段59〜69の実現手段
としては、CPUに限らず、DSP(digital signal pr
ocessor)や処理手順が回路として組み込まれているロジ
ック回路などを用いることもできる。
【0132】主記憶74は、通常はDRAM(dynamic
random access memory)やフラッシュメモリなどのメモ
リデバイスで構成される。外部記憶75は、HDD(ha
rd disk drive)やPC(personal computer) カードな
どの装脱着可能な記憶手段である。あるいはCPU70
とネットワークを介して有線または無線で接続された他
のネットワーク機器に取り付けられた主記憶や外部記憶
を外部記憶75として用いることもできる。
【0133】ユーザの指示を入力する手段として、マウ
ス76、タブレット73、キーボード78などがあり、
ユーザの指示はバス79を介して入力手段60に入力さ
れる。この他にもボタン、マイクによる音声入力など、
様々な手段が使用可能である。
【0134】ディスプレイ71は、通常はグラフィック
カードなどと組み合わされて実現され、グラフィックカ
ード上にVRAM(video random access memory)を有
し、VRAM上のデータを表示信号に変換して、モニタ
ーなどのディスプレイ(表示/出力媒体)に送り、ディ
スプレイは表示信号を画像として表示する。
【0135】プリンタ72は、バス79を介して得た印
刷データを用紙(表示/出力媒体)に印刷する。通信デ
バイス77は、ネットワークカードなどにより実現さ
れ、無線や有線などにより接続された他のネットワーク
機器とデータをやりとりする。
【0136】図4の表示範囲取得手段61としてのCP
U70は、表示/出力範囲(レイアウト可能範囲)のデ
ータを主記憶74、外部記憶75、ネットワークなどか
ら読み取られるプログラムから得たり、ユーザの操作に
よりマウス76、タブレット73、キーボード78から
入力されたデータとして得たり、ディスプレイ71、主
記憶74、外部記憶75、プリンタ76、ネットワーク
からデータとして得たりする。
【0137】例えばディスプレイ71上に表示されてい
るウィンドウのサイズをレイアウト可能範囲とするなら
ば、CPU70は、主記憶74上のウィンドウサイズデ
ータを参照したり、ウィンドウサイズ取得APIを呼び
出すなどしてレイアウト可能範囲のデータを得る。また
印刷ならば、プリンタ72、あるいは用紙設定が記録さ
れた主記憶74や外部記憶75上の用紙設定データをC
PU70が参照したり、用紙サイズ取得APIを呼び出
すなどして用紙サイズのデータを得ればよい。
【0138】コンテンツレイアウト範囲取得手段68と
してのCPU70は、主記憶74、外部記憶75、ネッ
トワークなどから既に設定済みのコンテンツレイアウト
範囲を得たり、あるいは主記憶74、外部記憶75、ネ
ットワークなどから読み取られるプログラムに基づき、
表示範囲取得手段61から得たレイアウト可能範囲など
を元に、コンテンツレイアウト範囲を得る。 コンテン
ツデータ取得手段62としてのCPU70は、主記憶7
4、外部記憶75、ネットワークなどからコンテンツデ
ータを得る。コンテンツデータは予め用意されていると
する。
【0139】コンテンツデータレイアウト取得手段65
としてのCPU70は、主記憶74、外部記憶75、ネ
ットワークなどから既に作成済みのレイアウトデータを
得たり、あるいは、コンテンツデータ取得手段62から
得たコンテンツデータ(の各表示対象要素)を、コンテ
ンツレイアウト範囲取得手段68から得たコンテンツレ
イアウト範囲の中でレイアウトし、レイアウトデータを
生成する。なお、レイアウトデータの生成処理は、主記
憶74、外部記憶75、ネットワークなどから読み取ら
れるプログラムに基づく。
【0140】図4の入力手段60としてのCPU70
は、ユーザからの入力データを、ユーザの操作によりマ
ウス76、タブレット73、キーボード78などから入
力されたデータとして得、必要に応じて、主記憶74、
外部記憶75、ネットワークなどから読み取られるプロ
グラムを利用してその入力データを加工してから、他の
手段に渡したりする。
【0141】例えば、タブレット73やマウス76から
入力されたペンやマウス76の動きデータをストローク
データの形式にしたり、そのストロークデータを手書き
文字認識してテキストデータに変換したり、キーボード
から得られる文字を仮名漢字変換して漢字仮名混じりの
テキストにしたり、マイクから入力された音声を認識し
てテキストデータに変換したり、などといった処理など
を入力手段60が実行する。
【0142】メモデータ取得手段63としてのCPU7
0は、主記憶74、外部記憶75、ネットワークなどか
らメモデータを得たり、あるいは主記憶74、外部記憶
75、ネットワークなどから読み取られるプログラムに
基づき、入力手段60から得たユーザ入力を処理してメ
モデータとして解釈してメモデータを得る。主記憶7
4、外部記憶75、ネットワークなどから直接メモデー
タを読み込む時は、予め用意されているとする。
【0143】関連付け情報取得手段64としてのCPU
70は、主記憶74、外部記憶75、ネットワークなど
から関連付け情報を得たり、あるいは、入力手段60か
ら得たユーザ入力を処理して関連付け情報として解釈し
た後、関連付け情報を取得する。なお、ユーザ入力を処
理して関連付け情報を取得する処理は、主記憶74、外
部記憶75、ネットワークなどから読み取られるプログ
ラムに基づく。また、主記憶74、外部記憶75、ネッ
トワークなどから直接関連付け情報を読み込む時は、予
め用意されているとする。
【0144】なお、メモデータと関連付け情報とはお互
いに対応しているデータなので、記録する時は一体のデ
ータとして記録した方が多くの場合、扱いが便利であ
る。コンテンツデータと一体とした方が便利かどうかは
使い方による。
【0145】コンテンツ余白特定手段69としてのCP
U70は、取得したレイアウト可能範囲と、コンテンツ
レイアウト範囲取得手段68から得たコンテンツレイア
ウト範囲と、コンテンツデータレイアウト取得手段65
から得たコンテンツデータ(の各表示対象要素)のレイ
アウトデータとから、コンテンツデータがレイアウトさ
れていない余白範囲を抽出する。
【0146】なお、CPU70は、主記憶74、外部記
憶75、ネットワークなどから既に設定済みのレイアウ
ト可能範囲を得たり、あるいは主記憶74、外部記憶7
5、ネットワークなどから読み取られるプログラムに基
づき、表示範囲取得手段61からレイアウト可能範囲を
取得する。
【0147】メモデータレイアウト範囲取得手段59と
してのCPU70は、主記憶74、外部記憶75、ネッ
トワークなどから読み取られるプログラムに基づき、コ
ンテンツ余白特定手段69から得られた余白範囲と、メ
モデータ取得手段63から得られたメモデータとから、
コンテンツデータ(の各表示対象要素)のレイアウトと
重なりが無い、あるいは所定割合以下、あるいは所定面
積以下のメモレイアウト範囲を得る。
【0148】メモデータレイアウト取得手段66として
のCPU70は、主記憶74、外部記憶75、ネットワ
ークなどから既に作成済みのメモデータを得たり、ある
いは、レイアウトされているコンテンツデータに関連付
けられたメモデータをメモデータ取得手段63から得
て、メモデータレイアウト範囲取得手段59から得られ
たメモレイアウト範囲の中で、そのメモデータのレイア
ウト方針などに従って、レイアウトし、メモレイアウト
データを得る。
【0149】なお、メモデータレイアウト取得手段66
は、主記憶74、外部記憶75、ネットワークなどから
読み取られるプログラムに基づき、関連付け情報取得手
段64から得られた関連付け情報とコンテンツデータレ
イアウト取得手段65から得られたコンテンツデータの
レイアウトデータとから、コンテンツデータに関連付け
られたメモデータを取得する。
【0150】レイアウト出力手段67としてのCPU7
0は、主記憶74、外部記憶75、ネットワークなどか
ら読み取られるプログラムに基づき、コンテンツデータ
レイアウト取得手段65から得られたコンテンツデータ
のレイアウトデータと、メモデータレイアウト取得手段
66から得られたメモレイアウトデータとに従って、コ
ンテンツデータおよびメモデータを、関連付け情報に含
まれる関連付け表示情報などに基づいて関連付けて、デ
ィスプレイ71、プリンター72などに表示/出力す
る。
【0151】図6は、本発明に係る表示装置の外観例を
示している。本体90上に表示部兼タブレット91があ
り、入力手段としてペン92がある。表示部兼タブレッ
ト91は出力先の装置(ディスプレイ71およびタブレ
ット73等)に相当し、図では表示部兼タブレット91
の大きさがレイアウト可能範囲の大きさとなる。
【0152】表示部兼兼タブレット91上でペン92を
操作することで、手書きデータなどが入力できる。表示
部兼タブレット91の表示機能は図5のディスプレイ7
1に相当し、表示部兼タブレット91のタブレット機能
とペン92の組み合わせが図5のタブレット73に相当
する。表示部兼タブレット91上には、図6のように、
コンテンツ(例えば文章)のレイアウト、メモのレイア
ウト、関連付け情報(例えば下線)などが表示される。
【0153】この装置を使った操作例として、あるテキ
ストにメモを関連付けて、メモを表示させる一連の操作
について説明する。
【0154】図7は、表示部兼タブレット91を抜き出
して書いたもので、コンテンツデータとして、「従来、
文書・・」というテキストがレイアウトされて表示され
ている。この時点ではメモデータは存在しないとする。
【0155】図8は、表示部兼タブレット91上で、ペ
ン92を用いて、コンテンツデータのテキストの一部を
選択している状態を示す図である。図8では、テキスト
中の「文書」という部分を選択している。この「文書」
がメモの参照部分となる。選択の方法は、マウスやキー
ボードなどを使った方法など色々あるが、ここではペン
92によって、選択部分の範囲をドラッグするという方
法であるとする。選択されたテキスト部分が分かり易い
ように、選択されたテキスト部分の色を反転させて表示
している。
【0156】なお、これらの選択方法は、GUI(Gr
aphical User Interface)を扱
うOS(Operating System)やアプリ
ケーションならば一般的な方法なので、具体的な実現方
法についての説明は省略する。
【0157】コンテンツデータのテキストの一部を選択
したら、メモデータを設定する。設定方法は様々考えら
れるが、図9は、設定を行うダイアログウィンドウを表
示させた例である。このダイアログウィンドウは、コン
テンツデータのテキスト表示の上に重ねて表示されてい
るとする。
【0158】図9の「テキスト」部分の横の枠内は文字
入力することができ、ユーザがメモの内容を入力する入
力部である。図9では、「ドキュメント」という内容を
入力した状態になっている。
【0159】なお、テキストの入力に関しては、ペン9
2と表示部兼タブレット91を使った文字認識やソフト
キーボード、あるいは外部キーボードなどによって入力
されるとする。
【0160】図9のダイアログウィンドウにおいて、
「テキスト」の下の「表示位置」は、メモをコンテンツ
データの参照部分に対してどのような位置の余白に表示
するかを指定する入力部である。ここでは、余白として
「行間」と「周囲」がラジオボタンで選択でき、図9で
は「行間」が指定されている。
【0161】その下の「参照表示」は、コンテンツデー
タの参照部分の表示の仕方をどうするかを指定する入力
部である。ここでは、「下線」と「枠」とがラジオボタ
ンで選択でき、図9では「下線」が指定されている。
【0162】メモデータの設定は、「表示位置」や「参
照表示」以外にも様々な種類の設定が考えられるが、こ
こでは説明の為、この2つに絞っただけであり、実際に
は必要に応じてユーザが設定できるようにしておけばよ
い。
【0163】図9でメモ設定ダイアログによる設定が終
われば、「OK」ボタンを押して、設定を確定する。す
ると後で説明するようなメモデータとコンテンツデータ
のレイアウト処理と表示処理が行われ、後で説明する図
10のように参照部分「文書」に下線が引いて表示さ
れ、その下の行間に「文書」に関連付けられたメモの内
容「ドキュメント」が表示される。なお、図10では後
で説明に使う必要上、行範囲に点線で枠が描かれている
が、これは説明上のもので実際には表示されない。
【0164】以上、コンテンツデータの表示から、参照
部分の選択、メモデータの設定、レイアウト、表示とい
う一連の手順の概要を説明した。以降、主にレイアウト
と表示の処理に関して、詳しく説明する。
【0165】図11は、本発明の実施の一形態に係る表
示方法を示すフローチャート図である。前述した表示装
置の各手段上で実施される処理に対応する。
【0166】まずステップS1(以下、「ステップS」
を「S」と略記する。)でメモデータ取得手段63がメ
モデータを取得すると、S2へ処理が進む。メモデータ
の定義については、先に説明した通りである。メモデー
タの取得方法は本発明の主旨ではないので詳しい説明は
省くが、入力手段60から得たデータ、すなわちキーボ
ード78やタブレット73などで入力され、入力手段6
0の処理を経たテキストデータや手書きデータであった
り、あるいは主記憶74や外部記憶75に予め記録され
ていたデータから読み込んだデータであったりする。
【0167】図12はメモデータ構造の一例を説明する
図である。各横行1〜3が一つのメモデータで、全体は
複数のメモデータの配列になっており、それぞれのメモ
データにインデックス番号でアクセスできる。
【0168】各メモデータの中身は、図のように、「種
類」、位置「X」「Y」、大きさ「W」「H」、「関連
付けデータ」、「内容」、「レイアウト」からなる。
【0169】「種類」は、テキスト(TEXT)、手書
きデータ(FREEHAND)、画像(IMAGE)な
どのように、メモデータの種類を示す。
【0170】位置「X」「Y」は、全レイアウト(レイ
アウト全体40)中の位置であり、図1の表示対象要素
の位置と同じ座標系である。
【0171】大きさ「W」「H」は、メモデータを表示
させた時の標準的な大きさであり、テキストデータのよ
うに分解、再レイアウトが可能なものは、大きさは「可
変」であり、手書きデータや画像などは固定した大きさ
を持つ(但し、手書きデータや画像などを全体として伸
縮することも不可能ではない)。
【0172】「関連付けデータ」は、このメモと関連付
けされている関連付け情報のデータへのアクセス手段を
示す。例えばメモリ中に関連付けデータを保持する形態
では、「関連付けデータ」は、そのデータのアドレスな
どになる。ここでは分かり易くする為に、図13の関連
付けデータに付与した番号で表現しておく。場合によっ
ては、関連付けデータは、複数となることもある。
【0173】「内容」は、メモデータの種類によって変
わり、例えばテキストデータなら文字列やそのフォント
情報、手書きデータならばストロークデータ(stro
kedata)、画像ならビットマップデータ(ima
ge data)やその記録場所を指し示すデータなど
となる。
【0174】「レイアウト」は後で作成するメモデータ
のレイアウトデータを指す。
【0175】S2(関連付け情報取得ステップ)では、
関連付け情報取得手段64が参照データとメモデータと
の関連付け情報を得て、S3へ処理が進む。関連付け情
報の定義については、先に説明した通りである。関連付
け情報取得手段64におけるデータの入手方法について
はメモデータと同様、キーボード78やタブレット73
などで入力され、入力手段60の処理を経たテキストデ
ータや手書きデータに併せて入力された関連付けの仕方
に関する情報であったり、あるいは主記憶74や外部記
憶75に予め記録されていた関連付け情報を読み込んだ
データであったりする。
【0176】図13は関連付け情報のデータ構造の一例
を説明する図である。点線で囲われたデータ10、2
0、30が一つの関連付けデータで、全体は複数の関連
付けデータの配列になっており、それぞれの関連付けデ
ータにインデックス番号でアクセスできる。関連付けデ
ータは、大きく「メモデータリスト」、「参照データリ
スト」、「関連表示方法」の3つに分けられる。
【0177】「メモデータリスト」は、関連付けデータ
によって関連付けられている「メモデータに関する情
報」の配列である。ここでは、「メモデータに関する情
報」を、「メモデータを特定する情報」と「メモデータ
を表示する方法についての情報」の組としている。
【0178】「メモデータを特定する情報」は、例え
ば、図13では、データ11、21、31、33であ
り、ここでは図12に示すメモデータの番号を記録して
ある。「メモデータを表示する方法についての情報」
は、図13では、データ12、22、32、34である
が、データの中身の意味については、後で説明する。
【0179】「参照データリスト」は、関連付けデータ
で関連付けられている「参照データに関する情報」の配
列である。ここでは、「参照データに関する情報」とし
て、「参照データを特定する情報」と「参照部分を視認
可能に表示する方法(参照データの関連表示を表示する
方法)についての情報」の組としている。図13では、
「参照データを特定する情報」はデータ13、23、2
5、35であり、「参照部分を視認可能に表示する方法
についての情報」はデータ14、24、26、36であ
る。
【0180】「参照データを特定する情報」は、図2の
表示対象要素のレイアウトデータの「データ位置」に対
応するものとなる。例えば、先頭から5番目の表示対象
要素から7番目の表示対象要素までを参照部分とするな
ら、参照データを特定する情報は、「5〜7」となる。
【0181】「参照部分を視認可能に表示する方法につ
いての情報」の意味については、後で説明する。
【0182】「関連表示方法」は、参照データとメモデ
ータとの関連付けを表示する方法を表しており、図13
ではデータ15、27、37である。データの中身の意
味については後で説明する。
【0183】S3では、コンテンツデータ取得手段62
がコンテンツデータを取得する。コンテンツデータの定
義については、先に説明した通りである。以降では、説
明を分かり易くする為、プレーンテキストで記述されて
いるとする。コンテンツデータは、コンテンツデータ取
得手段62が主記憶74や外部記憶75に予め記録され
ていたコンテンツデータを読み込んだり、ネットワーク
を介して読み込むことで得られる。
【0184】S4では、メモデータレイアウト取得手段
66が、メモ表示を行うかどうかの情報を得て、S5へ
処理が進む。。
【0185】メモ表示を行うかどうかの情報(メモON
/OFF情報と呼ぶ)は、本発明を実施するアプリケー
ションや装置などから得ることがある。つまり、主記憶
74や外部記憶75に予め記録されたメモON/OFF
情報を、メモデータレイアウト取得手段66が取得す
る。また、ユーザに尋ねることによって、メモデータレ
イアウト取得手段66が入力手段60を介してメモON
/OFF情報を取得する場合もある。あるいはそれぞれ
のメモデータに既にその情報が含まれていて、メモデー
タレイアウト取得手段66がメモデータと合わせてメモ
ON/OFF情報を取得することもある。
【0186】メモ表示を行うかどうかは、予めアプリケ
ーションあるいは装置の設定によって全てのメモデータ
に対して一律に決める場合もあれば、それぞれのメモデ
ータ毎に、またはメモデータの種類毎に決める場合もあ
る。
【0187】ここでは、アプリケーションあるいは装置
の設定によって全てのメモデータに関してまとめて決め
るとしておく。なお、ここではメモON/OFF情報を
メモデータ全体で一括した値として得ているが、図12
のメモデータや図13の関連付け情報にメモON/OF
F情報をメモデータ毎に持たせる形態を採用すれば、メ
モデータ毎に表示の有無を指定することができる。
【0188】S5では、S4で得られたメモON/OF
F情報に基づき、メモデータレイアウト取得手段66が
メモを表示させるか否かを判断する。メモを表示させる
場合は、連結点P10(以降、「連結点P」を「P」と
略記する)を経てS6へ処理が進み、メモを表示させな
い場合はS5からS7へ処理が進み、コンテンツデータ
の表示処理を行う。なお、S7の内容については、後述
のS6−6の説明が該当する。
【0189】S6(表示ステップ)では、コンテンツデ
ータのレイアウトをメモデータ表示の為に変更せずにコ
ンテンツデータやメモデータなどをレイアウト出力手段
67によって表示させて、P100を経て処理を終了す
る。S6での処理の詳細は後で述べる。
【0190】これによって、メモデータとコンテンツデ
ータとを関連付けて表示させる一連の処理を行うことが
できる。なお、S1〜S3の処理の順番は特にこの順で
なくても良く、適宜入れ替わっても良い。
【0191】図14は、図11のS6の処理、すなわち
レイアウト出力手段67が、レイアウトされたメモデー
タおよびコンテンツデータを、例えば前述の表示部兼タ
ブレット91に表示する処理の一詳細例を説明するフロ
ーチャート図である。
【0192】P10からS6−1(レイアウト可能範囲
取得ステップ)に進むと、表示範囲取得手段61が表示
/出力媒体のレイアウト可能範囲を取得して、S6−2
へ処理が進む。すなわち、S6−1では、レイアウト可
能範囲は、キーボード、マウス等を介したユーザの操作
や、文書表示プログラムや、表示/出力先の装置によっ
て指定され、表示範囲取得手段61に入力される。
【0193】S6−2では、コンテンツレイアウト範囲
取得手段68がコンテンツデータの表示レイアウト範囲
(コンテンツレイアウト範囲)を取得して、S6−3へ
処理が進む。コンテンツレイアウト範囲取得手段68
は、前述したように、主記憶74、外部記憶75、ネッ
トワークなどから既に設定済みのコンテンツレイアウト
範囲を得たり、あるいは主記憶74、外部記憶75、ネ
ットワークなどから読み取られるプログラムに基づき、
表示範囲取得手段61から得たレイアウト可能範囲など
を元に、コンテンツレイアウト範囲を得る。
【0194】例えば図1では、X軸方向のコンテンツレ
イアウト範囲は、左右の余白XL,XRを除いた行の幅
CWの部分、X座標値で言えば、XL〜(XL+CW)
の範囲となる。Y軸方向のコンテンツレイアウト範囲
は、上下の余白YT,YBを除いた部分であり、Y座標
値で言えば、YT〜(YT+CH)の範囲であるが、コ
ンテンツデータのレイアウトはまだ取得されていないの
で、CHの値はまだ確定していない。逆に、コンテンツ
データのレイアウトが決まり、CHが確定してから、
(YT+CH+YB)をレイアウト全体40の高さと設
定することになる。従って、コンテンツデータのレイア
ウト範囲の高さがCHの値によって制限される訳ではな
く、実際上はYTの値にだけに制限されることになる。
【0195】S6−3では、コンテンツデータレイアウ
ト取得手段65がコンテンツデータの表示レイアウト
(各表示対象要素のレイアウトデータ)を取得ないし生
成して、P30を経てS6−4へ処理が進む。すなわ
ち、コンテンツデータレイアウト取得手段65は、既に
作成済みのレイアウトデータを主記憶74、外部記憶7
5、ネットワークなどから取得する。
【0196】あるいは、コンテンツデータレイアウト取
得手段65は、S3で取得されたコンテンツデータをコ
ンテンツデータ取得手段62から得、S6−2で取得さ
れたコンテンツレイアウト範囲をコンテンツレイアウト
範囲取得手段68から得て、レイアウトデータを生成す
る。
【0197】ここでは、コンテンツデータの表示レイア
ウトは行の配列からなり、各行は図3のように表示対象
要素の配列を持ち、表示対象要素のレイアウトは図2の
ようになっているとする。
【0198】一般に図2のレイアウトデータは、位置
X、Y以外は、S6−3でレイアウトする前に設定する
ことができる。例えば文字や画像の大きさなどは予め設
定されていて、知ることができる(なお、文字の大きさ
が表示設定によって変わるとしても、表示設定を知るこ
とができれば、文字の大きさも知ることができる、とい
う意味である)。
【0199】従って、レイアウトを作成するとは、図2
に示すように、レイアウトに即して配列させた表示対象
要素のデータ(構成要素データ)であって、XとYの項
以外のデータが予め定められた各構成要素データに対し
て、XとYの項を設定することである。
【0200】また、図3に示すような行構造のレイアウ
トデータを作成する場合は、行の位置(X,Y)、大き
さ(W,H)、どの行にどの表示対象要素を入れるか
(表示対象要素配列)、なども設定することになる。
【0201】以降、コンテンツデータのレイアウト範囲
に、コンテンツデータ(表示対象要素)をレイアウトす
る方法を説明する。
【0202】例えば、プレーンテキストを横方向の行に
図1のレイアウト範囲内(幅CW)でレイアウトすると
する。レイアウト範囲の上余白をYT,文字の大きさは
全て同じで(WC、HC)、文字間幅をIC、行間高さ
をILとする。
【0203】まず、最初の文字をレイアウトする。位置
を余白ぎりぎりの左上位置(XL、YT)と決める。そ
して現在の行80(図3参照)の表示対象要素配列の項
に最初の文字(表示対象要素)の識別情報(例えばデー
タ位置)を代入する。ここでは、行80の表示対象要素
配列として、最初の文字のデータ位置である1が代入さ
れる。
【0204】表示対象要素配列を更新したら、行の位置
(X,Y)、大きさ(W,H)も更新する。上記の場
合、表示対象要素は最初の文字なので、行80の位置
(XL、YT)はそのまま変わらず、大きさ(W,H)
には文字の大きさ(WC、HC)が代入される。
【0205】次の文字をレイアウトする場合、まず、次
の文字の識別情報(データ位置の2)を行80の表示対
象要素配列に追加する。なお、次の文字の位置は、(そ
の前の文字の幅+文字間幅)だけ横にずらした位置(X
L+WC+IC、YT)となる。行80の位置は変わら
ず、大きさとして((1文字分の幅)+(文字間幅))
だけ幅が増えて(WC×2+IC、HC)となる。
【0206】同様にその次の文字をレイアウトすると、
文字の位置は(XL+(WC+IC)×2、YT)、行
80の位置は変わらず、大きさが(WC×3+IC×
2、HC)となる。
【0207】同様の要領で、次々と文字を行に追加して
いくことができる。表示対象要素が行の横方向に追加さ
れるので、表示対象要素のY座標値は全て同じで、X座
標値だけが増えていくことになる。また、行の位置と高
さは変わらず、幅だけが増えていくことになる。
【0208】そして、レイアウト範囲の幅を超えてしま
う時、すなわち、1行に配列されるn番目の文字で、 (文字の右端位置)−(レイアウト範囲右端位置)=
(XL+WC×n+IC×(n−1))−(XL+C
W) < 0 となった時、次の行81にレイアウトすべき行が変わ
る。あるいは、改行文字が来た場合も、次の行81がレ
イアウトすべき行となる。
【0209】次の行81に最初に追加する文字のX座標
値は、前の行80の行頭の位置に戻してXLとし、Y座
標値は(前行位置+前行の高さ+行間高さ)とすれば良
い。従って、次の行81の最初の文字の位置(=次の行
81の位置)は、(XL,YT+HC+IL)となる。
【0210】これらの処理を繰り返すことで、行構造を
持つ表示対象要素のレイアウトを作成することができ
る。
【0211】コンテンツデータによっては、もっと複雑
なレイアウト処理を行う必要がある場合もあるが、ここ
ではS6−2で得たコンテンツレイアウト範囲を定め
て、コンテンツデータレイアウト取得手段65にコンテ
ンツデータを流し込んでいけば、上記のレイアウト処理
をベースとするような処理が同手段65で行われ、レイ
アウトデータが得られるとする。
【0212】S6−4では、コンテンツ余白特定手段6
9が求めたレイアウトの余白範囲に基づいて、メモデー
タレイアウト範囲取得手段59が、メモデータの表示レ
イアウト範囲、すなわちメモレイアウト範囲を求め、P
40を経てS6−5へ処理が進む。ここでの処理の詳細
は後で述べる。
【0213】S6−5(メモレイアウト生成ステップ)
では、メモデータレイアウト取得手段66がメモレイア
ウトデータを生成して、S6−6へ処理が進む。すなわ
ち、S6−5では、S6−4で生成されたメモレイアウ
ト範囲に、S1で得たメモデータをレイアウトすること
になる。
【0214】メモデータのレイアウトは、メモデータの
種類によって異なるが、基本的なデータ構造は図2と同
じと考えてよい。例えば、メモデータが分解、再レイア
ウトできない画像や手書きデータならば、大きさ(W,
H)は固定で、位置(X,Y)のみが変更可能である。
従って、メモデータをそのままレイアウトして、位置決
めするだけになる。
【0215】一方、分解、再レイアウトできるようなテ
キストデータの場合は、それぞれの文字が表示対象要素
となり、メモレイアウトデータは複数の構成要素データ
の配列となる。
【0216】なお、決められたメモレイアウト範囲内で
の各表示対象要素のレイアウト方法は、S6−3のコン
テンツデータのレイアウト方法と同様である。
【0217】S6−6では、S6−3でコンテンツデー
タレイアウト取得手段65が取得したコンテンツデータ
のレイアウトデータに従って、S6−1で表示範囲取得
手段61が取得したレイアウト可能範囲に対して、レイ
アウト出力手段67が、コンテンツを表示/出力媒体に
表示する。S6−6の処理が済むと、P90を経て、S
6−7へ処理が進む。
【0218】S6−7では、S6−5でメモデータレイ
アウト取得手段66が得たメモレイアウトデータに従っ
て、S1でメモデータ取得手段63が取得したメモデー
タと、S2で関連付け情報取得手段64が得た関連付け
情報とをレイアウト出力手段67が表示して、P100
へ処理が抜ける。ここでの処理の詳細については後で処
理例と共に述べる。
【0219】これらS6−1〜S6−7の処理によっ
て、図11のS6の処理、すなわちメモデータやコンテ
ンツデータをレイアウトして表示する処理を行うことが
できる。
【0220】図15は、図14のS6−4の処理、すな
わちメモデータレイアウト範囲取得手段59が、メモレ
イアウト範囲を求める処理の一詳細例を説明するフロー
チャート図である。ここでの処理は、S6−7の表示処
理とも絡んで、どのような方針でレイアウトを行うかに
よって変わってくる。ここでの説明では、ユーザの指定
に沿い、参照部分の近くで、重なりの少ないメモデータ
のレイアウト範囲をできるだけ求めるようにする一つの
処理例を示している。
【0221】図16は、メモレイアウト範囲を定める為
の余白範囲を説明する図である。図1のレイアウト全体
図と同様に、コンテンツデータのレイアウトは、ここで
は処理し易い様に、斜線部の行80〜85のように行単
位で示してある。余白範囲は、範囲101〜136で示
されている。ここではコンテンツデータのレイアウト、
すなわち行80〜85と重なりが全く無い余白範囲を示
している。
【0222】図17は、図16の範囲101〜136の
データ構造とデータ例を説明する図である。各範囲10
1〜136は、「種類」、「X」、「Y」、「W」,
「H」、「隣接余白範囲配列」のデータを持つ。「種
類」は、範囲の種類を表すが、ここではレイアウト全体
40の中での配置をもとに、余白範囲の種類(周囲、行
間等)を表している。
【0223】例えば、「種類」の具体的な情報として、
「Lt」(「Left」の略号)は左端に配置された余
白範囲を意味し、「Rt」(Right)は右端、「T
p」(Top)は上端、「Bm」(Bottom)は下
端にそれぞれ配置された余白範囲を意味する。
【0224】また、「Bd」(Border)は、コン
テンツレイアウト範囲の周囲の余白範囲を意味する。さ
らに、「BL」(Between Lines)は行
間、「OL」(On Line)は行の延長上に配置さ
れた余白範囲を意味する。
【0225】なお、これらの種類は、複合して持つこと
ができる。また、ここでは分かり易くする為に「種類」
の情報を文字列で示しているが、通常は文字列でなくフ
ラグのような形で持つことが多い。
【0226】「X」、「Y」、「W」,「H」は、X位
置、Y位置、幅、高さを表す。位置は、ここでは各範囲
101〜136の左上隅の位置で表す。そのための座標
系には、前記と同様、レイアウト全体40の左上隅を原
点とし、右方向を+X方向、下方向を+Y方向としたX
−Y直交座標系を用いる。
【0227】「隣接余白範囲配列」は、着目した範囲に
隣接する範囲を示す。ここでは斜めに位置する範囲は
「隣接余白範囲配列」に含めず、上下左右に位置する範
囲だけに限定している。また、行のレイアウト範囲80
〜85も、隣接する範囲の対象には含めていない。
【0228】図15に示すP30を経たS6−4−1
(余白特定ステップ)では、コンテンツ余白特定手段6
9が、コンテンツデータがレイアウトされていない余白
範囲を特定し、余白レイアウトデータを生成する。S6
−4−1の処理が完了すると、P31を経て、S6−4
−2へ処理が進む。ここでの余白特定処理については後
で詳しく述べるとし、処理の結果、図17のような余白
レイアウトデータが得られるとする。
【0229】S6−4−2では、メモデータレイアウト
取得手段66が、S2で関連付け情報取得手段64が得
た関連付け情報からコンテンツデータの参照部分の位置
を得て、S6−4−3へ処理が進む。
【0230】参照部分の位置に関しては、図13の「参
照データリスト」中の「参照データを特定する情報」
(データ13、23、35、または35)から参照デー
タのデータ位置が得られる。例えば図13の関連付け情
報10の参照データを特定する情報13の場合、参照デ
ータのデータ位置は「5〜7」となっている。これによ
って、参照部分が5番目から7番目の表示対象要素であ
ることが分かる。
【0231】また、それらがどの行範囲に属するかも、
図3の各行80…の表示対象要素配列の中に、参照部分
として特定されたデータ位置の表示対象要素が含まれる
かどうかで判断できる。参照部分が属する行は1行の場
合も複数行の場合もあるので、参照部分が属する行の情
報を、行の配列として得ておく。
【0232】そして、メモデータレイアウト取得手段6
6が、図2のコンテンツレイアウトデータを順に走査し
ていき、図2の「データ位置」と図13の参照データの
データ位置とを比較して等しいときに、そのデータ位置
の表示対象要素をメモデータに対応する参照データとし
て特定できたことになる。
【0233】そして、その参照データのレイアウトデー
タ(図2)の位置「X」、「Y」、「W」、「H」を見
れば、その参照データのレイアウト範囲が得られる。例
えば後で説明する図16では、参照部分として行81中
のやや右寄りに位置する範囲100が得られたとする。
なお、参照部分が複数の表示対象要素からなる場合は、
参照データはそれらの構成要素データの配列となるが、
参照データが各表示対象要素に分かれていると扱いにく
い。そこで、同じ行に含まれる複数の表示対象要素は、
それらの外接矩形としての一つの範囲に属するとしてし
まった方が扱い易い。
【0234】また、図13のデータ30のように、一つ
の参照データに対して、複数のメモデータが関連付けら
れている場合は、S6−4−3以降の処理で、関連付け
られたメモデータ分だけループ処理して、レイアウトの
生成処理や表示処理をしてやればよい。但し、ここでは
説明を簡単にする為、ループ処理に関しては、図15な
どでは省いている。
【0235】また、図13のデータ20のように、一つ
のメモデータが複数の参照データと関連付けられている
場合もある。この場合、先にレイアウトされた参照デー
タが処理された時点で、メモレイアウトが決まってしま
う。従って、後から処理された参照データは、メモレイ
アウトを再度作成する必要はない。
【0236】メモレイアウトが既に作成されているかど
うかは、図12の「レイアウト」の項を見れば分かる。
もし、メモレイアウトが既に作成されている場合は、そ
のメモデータに関して、S6−4−2以降の処理とS6
−5の処理とを行う必要はない。但し、ここでは説明を
簡単にする為、S6−4−2以降とS6−5のステップ
では、既にメモレイアウトを作成済みかどうかをチェッ
クするステップは省いている。
【0237】S6−4−3では、メモデータレイアウト
取得手段66が、メモデータに関して指定されている指
定レイアウト方法(レイアウトの仕方)を取得して、S
6−4−4へ処理が進む。指定レイアウト方法とは、メ
モを作成した時に、レイアウト可能範囲の中でユーザが
メモを書き込んだ場所や表示方法などに関する情報であ
り、図9などに示すダイアログウィンドウでユーザから
指定されるなどして設定される。
【0238】例えば、メモを行間に表示させるのなら
「行間」、余白に表示させるのなら「余白」などが、レ
イアウトの仕方に関する情報である。これは、S2で関
連付け情報取得手段64が、関連付け情報を読み込んだ
際、図13の「メモデータを表示する方法についての情
報」(データ12、22、32、または34)から得ら
れる。
【0239】メモの作成位置でメモの意味が変わった
り、分かりやすさや記憶のとどまり具合などが変わった
りするので、できるだけオリジナルの作成位置にメモを
表示する方が良いと思われる為、ここで指定レイアウト
方法に関する情報を得ている。特に指定がなければ適当
に「行間」などをデフォルトとして設定してしまえばよ
い。
【0240】S6−4−4では、メモデータレイアウト
取得手段66が、指定レイアウト方法が「行間」かどう
か判断し、行間だったらP32を経由してS6−4−5
へ処理が進み、そうでなかったらP34を経由してS6
−4−7へ処理が進む。
【0241】S6−4−5では、メモデータレイアウト
取得手段66が、参照部分の近くの行間にメモデータが
入りきるかどうかを判断し、入りきればP33を経由し
てS6−4−6へ処理が進み、入りきらないならばP3
4を経由してS6−4−7へ処理が進む。S6−4−5
での処理は後で詳しく説明する。
【0242】なお、S6−4−5では、メモデータレイ
アウト取得手段66が、参照部分の近くの行間を特定す
る。このとき、メモデータレイアウト取得手段66は、
S6−4−1でコンテンツ余白特定手段69から得た余
白範囲を基にして行間の特定を行う。
【0243】S6−4−6では、メモデータレイアウト
取得手段66が、S6−4−5で特定した余白範囲をメ
モレイアウト範囲に設定して、P40へ処理が抜ける。
【0244】S6−4−7では、S6−4−4で指定レ
イアウト方法が「行間」ではない場合、あるいはS6−
4−5で参照部分の近くの行間にメモデータが入りきら
ない場合に、メモデータレイアウト取得手段66が、参
照部分の近くの周囲の余白にメモデータが入りきるかど
うか判断する。その結果、入りきるならばP35を経由
してS6−4−8へ処理が進み、入りきらないならばP
36を経由してS6−4−9へ処理が進む。S6−4−
7での処理は、後で詳しく説明する。
【0245】S6−4−8では、S6−4−7でメモデ
ータが入りきるとメモデータレイアウト取得手段66が
判断した余白範囲を、同手段66がメモデータのレイア
ウト範囲に設定して、処理がP40へ抜ける。
【0246】S6−4−9では、S6−4−7で参照部
分の近くの周囲の余白にもメモデータが入りきらない場
合に、参照部分にできるだけ近い大きな余白部分にメモ
データが入りきるかどうかをメモデータレイアウト取得
手段66が判断し、入りきるならばP37を経由してS
6−4−10へ処理が進み、入りきらないならばP38
を経由してS6−4−11へ処理が進む。S6−4−9
での処理は、後で詳しく説明する。
【0247】S6−4−10では、S6−4−9で得た
大きな余白範囲を、同手段66がメモデータのレイアウ
ト範囲に設定して、処理がP40へ抜ける。
【0248】S6−4−11では、S6−4−9でもメ
モデータが入りきる余白を特定できない場合に、レイア
ウトされたコンテンツとメモとができるだけ重なりの少
ない範囲をメモデータレイアウト取得手段66が探し、
その結果特定した余白範囲をメモデータのレイアウト範
囲に設定して、P40へ処理が抜ける。ここで特定する
余白範囲は、後述するS6−4−8−2で保持してある
最も重なりが少ない余白範囲から選択すればよい。
【0249】メモレイアウト範囲に関しては、表示のさ
せ方にも関係するので、S6−7の詳細処理の説明でも
関連して述べる。
【0250】これらのS6−4−1からS6−4−11
の処理によって、図14のS6−4の処理を行うことが
できる。
【0251】図18は、図15のS6−4−1の処理の
一詳細例を説明するフローチャート図である。
【0252】P30を経たS6−4−1−1では、S6
−1で表示範囲取得手段61が得たレイアウト可能範囲
と、S6−2でコンテンツレイアウト範囲取得手段68
が取得ないし生成したコンテンツレイアウト範囲との差
の範囲を、コンテンツ余白特定手段69が求める。続い
て、同手段69は、この差の範囲を、図16に示すよう
に、各行80…の外枠の延長線で分割して新たな余白範
囲として特定し、図17に示すように、各範囲のX、
Y、W、H、隣接余白配列を設定し、S6−4−1−2
に処理を進める。
【0253】図19はこの処理を説明する図であり、図
の基本構造は図16と同様であるが、図16のようには
まだ範囲が細かく分かれていない。図19では、レイア
ウト可能範囲はレイアウト全体40として示され、コン
テンツレイアウト範囲はレイアウト範囲140として斜
線で示されている。
【0254】レイアウト可能範囲とコンテンツレイアウ
ト範囲との差の範囲とは、ここではレイアウト全体40
からレイアウト範囲140を除いた部分であり、レイア
ウト範囲140の周囲の白い部分である。
【0255】図19では既にその白い部分が、範囲10
1、113、114、126、127、136、14
1、142に分割されているが、この範囲101、11
3、114、126、127、136、141、142
を求めるには、まずレイアウト範囲140の上下左右の
端の線を延ばして、レイアウト全体40を分割する。図
19では分割線を点線で示してある。
【0256】上下左右の余白YT、YB、XL、XRが
0で無ければ、レイアウト全体40は全部で9個の範囲
に分かれる。その中からレイアウト範囲140と同じ範
囲を除いた残りが(余白)範囲101、113、11
4、126、127、136、141、142となる。
【0257】各範囲101…の位置と大きさの値は、レ
イアウト全体40の大きさとレイアウト範囲140の位
置、大きさとを使って求めることができる。例えば、範
囲101の大きさは、(W(101)、H(101))
=(X(140)、Y(140))=(XL、YT)、
となり、範囲142の位置は、 (X(142)、Y(142))=(X(140)+W(140)、Y(1 40)) =(XL+CW、YT)、 となる。
【0258】同様にして各範囲101…の位置と大きさ
などを求めたデータが図20である。図20に示す各項
目は図17と同じである。隣接余白配列は、この時点で
は求める必要はないのだが、念のため記しておく。隣接
余白配列の求め方は後で説明する。なお、ここでは上下
左右の余白YT、YB、XL、XRの値は全て20、行
と行間の高さは全て14としてある。
【0259】例えば、範囲101は、原点に位置し、大
きさは20×20である。範囲113、114、12
6、127、136、141、142も同様の形で記録
されている。
【0260】S6−4−1−1での処理と説明の為、レ
イアウト全体40とレイアウト範囲140に関するデー
タも図20に示してある。レイアウト全体40は、原点
に位置し、大きさ140×194であり、そこから上下
左右に20の余白を取ったレイアウト範囲140は、
(20,20)に位置し、その大きさは100×154
である。
【0261】S6−4−1−2では、コンテンツ余白特
定手段69がS6−4−1−1で得た図20の範囲10
1、113、114、126、127、136、14
1、142の種類を設定して、S6−4−1−3へ処理
を進める。範囲101、113、114、126、12
7、136、141、142は、レイアウト範囲140
の周囲の範囲なので、「Bd」の値を全て持つ。
【0262】S6−4−1−3では、コンテンツ余白特
定手段69が、レイアウト範囲140と図19、図20
の範囲101、113、114、126、127、13
6、141、142を、図16の行80〜85の各外枠
の延長線で分割し、行80〜85の範囲を除き、て新た
な範囲102〜112、115〜125を生成し、各範
囲102〜112、115〜125のX、Y、W、H、
隣接余白配列を設定し、S6−4−1−4へ処理を進め
る。
【0263】レイアウト全体40を分割して、行80〜
85の範囲を除いた範囲が、図16の(余白)範囲10
1〜136である。図19同様、分割線は点線で示して
ある。例えば、図19の範囲141は、行80〜85の
外枠線で分割されて、範囲102〜112に分割されて
いる。範囲127、142、136も同様に分割されて
いる。
【0264】また、レイアウト範囲140を分割して行
80〜85の範囲を除いた範囲は、範囲128〜135
である。行80〜82、84、85は同じ幅であるが、
行83は短いので、範囲130〜134は細かく分割さ
れている。
【0265】各余白範囲の位置と大きさの値は、行80
〜85の位置と大きさ(図3)と図20のデータなどを
使って求めることができる。
【0266】例えば、範囲103の位置と大きさは、範
囲103を分割に寄与した行80、81を「上行」、
「下行」と表現すれば、 (X(103)、Y(103))=(0、Y(上行)+H(上行)) =(0、Y(80)+H(80)) (W(103)、H(103))=(W(141)、Y(下行)−Y(10 3)) =(W(141)、Y(81)−Y(80 )−H(80)) となる。
【0267】また、範囲132の位置と大きさは、行8
3を「同行」と表現すれば、 (X(132)、Y(132))=(X(同行)+W(同行)、Y(同行) ) =(X(83)+W(83)、Y(83) ) (W(132)、H(132))=(W(140)−W(同行)、H(同行 )) =(W(140)−W(83)、H(83 )) となる。
【0268】同様にして求めたデータが、図17の10
1〜136の位置と大きさとなる。
【0269】S6−4−1−4では、コンテンツ余白特
定手段69が範囲101〜136の種類を設定して、S
6−4−1−5へ処理を進める。
【0270】範囲141、142は分割されて、範囲1
02〜112、115〜125になっているが、レイア
ウト範囲140の周囲の余白であるという状態は変わら
ないので、範囲141,142の種類「Bd」はそのま
ま引き継ぎ、必要に応じて種類を追加する。
【0271】レイアウト全体40にどこかで接している
場合、Lt(左端)、Tp(上端)、Rt(右端)、B
m(下端)などの値を持つことになる。判定条件は、 Ltの場合:X(範囲)=0 Tpの場合:Y(範囲)=0 Rtの場合:X(範囲)+W(範囲)=W(40) Bmの場合:Y(範囲)+H(範囲)=H(40) の各式を満たすかどうかで決まる。
【0272】範囲101〜126、127、136は、
レイアウト全体40にどこかで接しているので、Lt、
Rt、Tp、Bmのうち少なくとも一つの値は持つこと
になる。例えば、範囲101は、レイアウト全体40の
左端と上端とに接しているので、種類が「Lt、Tp、
Bd」となっている。
【0273】範囲102、104、106、108、1
10、112、115、117、119、121、12
3、125、132には、種類「OL」(行の延長上)
が追加される。これはY座標で考えて、各範囲に、行8
0〜85が含まれるかどうかを比較すれば良い。式で表
すならば、 Y(行)+H(行)<Y(余白範囲) あるいは、 Y(余白範囲)+H(余白範囲)<Y(行) のどちらかを満たすならば「OL」でなく、それ以外は
「OL」となる。
【0274】図の例で言えば、範囲102は行80の左
横に位置するので、「OL」となり、範囲103は、行
80と行81の間に位置し、行80、81とY座標に関
して重なる範囲がないので、「OL」ではない。
【0275】レイアウト範囲140を分割して生成した
範囲128〜135の中で、 Y(行)+H(行)<=Y(余白範囲) かつ、 Y(余白範囲)+H(余白範囲)<=Y(次行) を満たすものは、行間「BL」の値を持つ。従って、範
囲132以外は「BL」の値を持つことになる。
【0276】S6−4−1−5では、コンテンツ余白特
定手段69が範囲101〜136の隣接余白配列を設定
して、P31へ処理が抜ける。
【0277】隣接余白配列を設定する場合、分割手順を
使って、どの余白は隣接になりうるかの候補を絞った
り、あるいは分割する度に相互に隣接しているという情
報を加えていっても良いのだが、ここでは単純に全ての
範囲と相互に比較する方法で説明する。
【0278】範囲Aと範囲Bは、 (Aの右にBが隣接):X(A)+W(A)=X(B) (Aの下にBが隣接):Y(A)+H(A)=Y(B) (Aの左にBが隣接):X(B)+W(B)=X(A) (Aの上にBが隣接):Y(B)+H(B)=Y(A) のいずれかの条件を満たせば、互いに隣接していること
になる。
【0279】この条件検索処理を全ての余白範囲同士に
関して、行えば良い。行範囲80〜85と余白範囲10
1〜136の間でも同様の処理方法を使うことで、行範
囲に隣接する余白範囲の配列を図3のように求めること
ができる。
【0280】以上のS6−4−1−1〜S6−4−1−
5の処理により、図15のS6−4−1の処理を行うこ
とができ、図16、図17の余白範囲を特定できること
になる。
【0281】図21は、図15のS6−4−5の処理の
一詳細例を説明するフローチャート図である。
【0282】P32を経たS6−4−5−1では、メモ
データレイアウト取得手段66が、S6−4−2で同手
段66が得た参照部分の属する行(以降、参照行と呼
ぶ)に隣接する、種類がBLの余白範囲を得る。
【0283】行に隣接する余白範囲は、図3のデータの
隣接余白配列から得られるので、この隣接余白配列の中
から、BL(行間)の種類の余白範囲を抜き出せば良
い。
【0284】着目した行の上下に隣接する行間が存在す
る場合や、行間が横方向に分かれている場合(図16に
示す範囲130,131など)もあるので、得られる余
白範囲は配列の形態を取る。例えば、図16の参照部分
100の場合、隣接する余白範囲は、参照部分100が
属する行81に対して上の範囲128と下の範囲129
となる。
【0285】なお、この時点で例えば上の行間と下の行
間のどちらかに絞る/優先度をつける処理をしても良
い。どちらにするかは、図13のメモデータリストの
「メモデータを表示する方法についての情報」において
「上の行間」、または「下の行間」という指定を行うよ
うにすれば良い。これにより、メモデータレイアウト取
得手段66が、図13の関連付け情報を記憶した外部記
憶75等にアクセスし、指定された行間の情報を取得す
ることができる。指定がなければ、どちらかに予め決め
るルーチンを設定しておいても良い。
【0286】S6−4−5−2では、メモデータレイア
ウト取得手段66が、S6−4−5−1で余白範囲が得
られたかどうかを判断し、余白範囲が得られた場合はS
6−4−5−3へ処理が進み、得られない場合はP34
へ処理が抜ける。
【0287】S6−4−5−3では、メモデータレイア
ウト取得手段66が、S6−4−5−1で得られた余白
範囲を拡張して、S6−4−5−4へ処理が進む。この
拡張は必ずしも行わなくても良いが、後で説明する図3
7のように、S6−4−5−1で得られた余白範囲だけ
ではメモを配置するのに足りない場合に、周囲の余白に
まで、メモのテキストをレイアウトする場合を想定して
いる。
【0288】但し、拡張する際も拡張の方針は決めてお
かないと、際限なく拡張が行われてしまう。例えば、最
初の行間の余白に関しては、横に隣接する余白範囲に拡
張しても良い、という方針の場合、図16の範囲129
の行間から左右の範囲105、118には拡張できるこ
とになる。あるいは、右方向と下方向に隣接する余白範
囲は全て拡張して良いとすると、範囲130から拡張す
る場合、範囲131〜134、120〜126が拡張で
きることになる。横行の場合、右方向および下方向は自
然な拡張方向なので、馴染みやすいという利点がある。
隣接を調べる方法は、S6−4−1−5で既に説明した
とおりである。
【0289】S6−4−5−4で、メモデータレイアウ
ト取得手段66が、S6−4−5−3で得られた余白範
囲にメモデータをレイアウトできるかどうかを判定し、
レイアウトできる場合はP33へ処理が抜け、できない
場合はP34へ処理が抜ける。
【0290】レイアウトできるかどうかは、同手段66
が通常のレイアウト処理を試してみることで判断でき
る。例えば、図12のFREEHANDやIMAGEの
メモデータの場合、大きさは固定なので、その大きさ
を、特定した余白範囲の大きさと比較すれば良い。
【0291】TEXTのメモデータの場合、1文字1文
字をレイアウトしていくことになるので、図14のS6
−3でコンテンツデータのレイアウトについて説明した
処理と同様の処理を行えばよい。この時、余白範囲の高
さが文字の高さより低い場合は、行のレイアウトとメモ
のレイアウトとが重ならないように、メモをレイアウト
することはできないことになる。レイアウトの方針とし
て、コンテンツのレイアウトとメモのレイアウトとの重
なりが全く無いことを定めている場合は、この時点でメ
モのレイアウトが不可能と判断することになる。
【0292】レイアウトの方針として、コンテンツのレ
イアウトとメモのレイアウトの重なりが所定の面積ある
いは所定の割合以下の時は、レイアウト可能とすること
を定めている場合、メモの1文字をレイアウトする度、
重なり部分の面積や割合を計算して、所定の面積あるい
は所定の割合以下かどうかを、上記手段66が判断すれ
ばよい。
【0293】行レイアウトとメモの文字レイアウト(表
示対象要素)の重なりは、S6−4−5−3で得た全て
の余白範囲に対して、文字レイアウトの範囲と重なる部
分を除いて、残った範囲として求められる。
【0294】重なる部分を除くとは、例えば、Y(余
白)<Y(文字)<Y(余白)+H(余白)<Y(文
字)+H(文字)などという場合、文字の上側部分、す
なわちY(文字)からY(余白)+H(余白)の範囲、
が余白と重なっている。従って、重なっている文字の上
側部分を除いた文字の下側部分は、Y(余白)+H(余
白)からY(文字)+H(文字)の範囲となるので、文
字の下側部分の位置Y'(文字残り)と高さ H'(文字
残り)は、 Y’(文字残り)=Y(余白)+H(余白) H’(文字残り)=Y(文字)+H(文字)−Y’(文
字)、 となる。X方向についても同様に、X’(文字残り)、
W’(文字残り)が求められる。
【0295】この部分は、余白範囲から外れているの
で、行と重なっている。つまり、もしこの状態でメモを
表示させたら、メモと本文行が重なって見えてしまう。
この時、メモと本文行の重なり部分の面積SO(文字重
なり)は、 SO(文字重なり)=H’(文字残り)×W(文字)+
H(文字)×W’(文字残り)−H’(文字残り)×
W’(文字残り)、 となる。
【0296】これを全ての文字について足し合わせれ
ば、重なった部分の面積SO(全文字重なり)が求めら
れる(なお、重なった部分が上下2つの余白範囲に分か
れる場合は、重なった部分を範囲の配列として個別に重
なった部分などを管理し、面積などの計算ではそれらを
足し合わせばよい)。
【0297】一方、レイアウトされた1文字の面積SL
(文字)は、 SL(文字)=W(文字)×H(文字)、 であり、これを全ての文字について足し合わせれば、メ
モのレイアウト部分の面積SL(全文字)が求められ
る。
【0298】重なりが所定の面積以下かどうかを判断す
るならば、SO(全文字重なり)が所定の面積を超えた
時点で、メモをレイアウトできないと判断し、最後の文
字までレイアウトしても、SO(全文字重なり)が所定
の面積を超えなければメモのレイアウトが可能と判断す
る。
【0299】重なりの面積が所定の割合以下かどうかを
判断するなら、(SO(全文字重なり)/SL(全文
字))が、所定の割合を超えたらメモをレイアウトでき
ないと判断し、超えない場合はメモのレイアウトが可能
と判断する。なお、割合の場合、判断を1文字ずつ逐次
的に行う場合と、最後の文字までレイアウトして最終的
に割合を比較する場合とが考えられる。
【0300】なお、余白範囲が範囲105、129、1
18などのように横一列に並んでいる場合は、余白範囲
の高さとメモの文字の高さとに基づいて、各文字がコン
テンツのレイアウトと重なりあう面積や割合は求まるの
で、上記手段66の判断処理を簡易化することもでき
る。
【0301】また、メモの文字サイズが一定の場合、メ
モの文字の高さから余白範囲の高さを引き算した正の値
(重なり高さ)が、行の高さに対してどのくらいの割合
になるかを求め、この割合が所定値以下になることを、
メモのレイアウトを許可する条件としてもよい。
【0302】なお、メモデータと本文データのレイアウ
トが所定の割合や面積以下ならば重なってもよいと判断
した場合、表示結果はメモデータと本文データのレイア
ウトが一部重なってしまうが、この状態を「上書き表
示」と呼ぶことにする。
【0303】以上のS6−4−5−1〜S6−4−5−
4の処理によって、図15のS6−4−5を処理するこ
とができる。
【0304】図22は、図15のS6−4−7の処理の
一詳細例を説明するフローチャート図である。
【0305】図21とほぼ同様の処理で、S6−4−7
−1だけ異なる。
【0306】P34を経たS6−4−7−1では、メモ
データレイアウト取得手段66が、S6−4−1で参照
部分が属する行に隣接する、種類がBdの余白範囲を得
る。
【0307】行に隣接する余白範囲は、図3のデータの
隣接余白配列から得られるので、この隣接余白配列の中
から、種類がBd(周囲)の余白範囲を抜き出せば良
い。該当する余白範囲が、行の上下左右に存在する場合
もあるので、得られる余白範囲は配列の形態を取る。例
えば、図16の参照部分100の場合、隣接する種類が
Bdの余白範囲は左の範囲104と右の範囲117とな
る。
【0308】なお、この時点で例えば左の範囲と右の範
囲のどちらかに絞る/優先度をつける処理を行っても良
い。どちらにするかは、図13のメモデータリストの
「メモデータを表示する方法についての情報」において
上下左右のどちらの方向に絞るか/優先するかの指定を
行うようにしても良い。指定がなければ、いずれかに予
め決めるルーチンを設定しておいても良い。あるいは、
参照部分から一番距離的に近い余白範囲を選ぶ、あるい
は一番幅が大きい(XL、XR、YT、YBの間で一番
大きい)余白範囲を選ぶ、という方法もある。
【0309】例えば距離で選ぶ場合、図16では、参照
部分100が行範囲81の中で少し右よりなので、範囲
104より近い範囲117の方を選ぶということにな
る。
【0310】以上の処理によって、図15のS6−4−
7を処理することができる。
【0311】図23は、図15のS6−4−9の処理の
一詳細例を説明するフローチャート図である。
【0312】P36を経たS6−4−9−1では、メモ
データレイアウト取得手段66が、「余白範囲最大矩形
リスト」を得て、P37を経てS6−4−9−2へ処理
が進む。
【0313】「余白範囲最大矩形」とは、ある余白範囲
に隣接する余白範囲を、矩形となるような状態で統合し
て余白範囲を拡張していき、もう拡張しきれない状態の
余白範囲の集まりを言う。例えば、図16の範囲131
を拡張していくと、範囲131、132、134、12
0〜122の6つの範囲を統合した矩形が得られる。ま
た、範囲130を拡張していくと、範囲107、13
0、131、120を統合した横長の矩形が得られる。
「余白範囲最大矩形リスト」とは、このようにして定め
られた余白範囲最大矩形が複数集まったものである。
【0314】S6−4−9−1の処理の詳細は後で説明
する。
【0315】S6−4−9−2では、メモデータレイア
ウト取得手段66が、S6−4−9−1で得られた余白
範囲最大矩形リスト中の余白範囲最大矩形から、メモを
レイアウト可能な余白範囲最大矩形を抽出して、S6−
4−9−3へ処理が進む。レイアウト可能かどうかは、
S6−4−5−4と同様の判断方法によればよい。抽出
の結果、該当する余白範囲最大矩形は無い場合もある
し、複数の場合もある。
【0316】なお、S6−4−11での処理用に、該当
する余白範囲最大矩形が無い場合でも、最も重なり(面
積、割合など)が少ない余白範囲最大矩形は、一つ保持
しておく。
【0317】S6−4−9−3では、上記手段66が、
S6−4−9−2で得たメモが入りきる余白範囲最大矩
形があるかどうか判断し、あればS6−4−9−4へ処
理が進み、なければP39へ処理が抜ける。
【0318】S6−4−9−4では、上記手段66が、
S6−4−9−2で得たメモが入りきる余白範囲最大矩
形の内、参照部分に最も距離的に近いものを選び、P3
8へ処理が抜ける。
【0319】以上の処理によって、図15のS6−4−
9を処理することができる。
【0320】図24は、図23のS6−4−9−1の処
理の一詳細例を説明するフローチャート図である。
【0321】P36を経たS6−4−9−1−1では、
メモデータレイアウト取得手段66が、図17の隣接余
白配列を下記のループリストに設定し、ループリストの
最初の余白範囲をカレント余白矩形に設定し、S6−4
−9−1−2へ処理が進む。
【0322】「ループリスト」とは、S6−4−9−1
−2からS6−4−9−1−8の処理ループを回してい
く際に、カレント余白矩形を作成するもととなる余白矩
形のリストである。この時点では、ループリストに個々
の余白範囲が入っているだけだが、S6−4−9−1−
5で新たな余白範囲が追加されることもある。
【0323】「余白矩形」とは、余白範囲の一つ以上の
集まりからなるもので、隣接していて、全体として矩形
の形状になっているものである。
【0324】「カレント余白矩形」とは、現在ループ処
理中の余白矩形のことである。
【0325】S6−4−9−1−2では、同手段66
が、カレント余白矩形が存在するかどうか判断し、存在
すればS6−4−9−1−3へ処理が進み、存在しなけ
ればP37へ処理が抜ける。
【0326】S6−4−9−1−3では、同手段66が
カレント余白矩形をワークリストに設定して、S6−4
−9−1−4へ処理が進む。
【0327】「ワークリスト」は、S6−4−9−1−
4からS6−4−9−1−6のループを処理する際に使
われるカレント余白矩形である。
【0328】S6−4−9−1−4では、同手段66が
ワークリスト中の4隅の余白範囲を取得して、S6−4
−9−1−5へ処理が進む。4隅とはカレント余白矩形
の4隅であり、ワークリスト中の余白範囲が2行2列未
満の場合は、一部、重複することになる。
【0329】例えば、ワークリストが図16に示す範囲
131〜134、120〜122ならば、4隅の余白範
囲は範囲131、134、120、122となる。ワー
クリストが範囲131、132ならば、4隅の余白範囲
は範囲131、132となる。ワークリストが範囲13
1だけならば、4隅の余白範囲は範囲131となる。
【0330】S6−4−9−1−5では、同手段66が
4隅の余白範囲を、矩形形状を保ったまま拡張する。
【0331】図25は拡張の仕方を説明する説明図であ
る。斜線を引いた6つの余白範囲がワークリストだと
し、右上の範囲150を拡張する場合を考える。上に拡
張する場合は、範囲151だけを拡張しただけでは、右
上に飛び出た形状になってしまい、矩形にならない。そ
こで、範囲151から左方向に余白範囲を調べにいき、
左上隅の範囲156の上の範囲153まで全て、すなわ
ち範囲151、152、153全てを一度に拡張する。
例えば、範囲152が行範囲などである場合、余白範囲
のワークリストとして拡張はできないので、範囲150
から上へは拡張できないことが分かる。
【0332】範囲150から右に拡張する場合も同様
で、範囲154から下方向に余白範囲を調べにいき、右
下隅の範囲157の右の範囲155まで全て、すなわち
範囲154、155全てを一度に拡張する。
【0333】他の隅に関しても、余白範囲を調べる方向
を変えることで同様の拡張方法を実行することとなる。
但し、範囲156から上に拡張する場合、範囲150か
ら上に拡張する場合と同じになるので、実際は4隅全て
拡張できるか調べる必要はなく、対角となる2隅を調べ
れば十分である。図25で言えば、範囲150と範囲1
58の組、あるいは範囲156と範囲157の組のいず
れかが、対角となる2隅として選択される。
【0334】4隅から拡張が可能となる場合は、結局、
上下左右に4通り考えられるが、それぞれ拡張した結果
は異なる余白範囲となるので、ここで処理を分岐させる
必要がある。なお、以下、拡張して得られた新たな余白
範囲を余白矩形と呼ぶ。
【0335】ここでは簡易的に、ワークリストに登録す
る拡張した余白矩形は一つとし、残りの最大3通りの拡
張した余白矩形は次回以降に処理されるように、ループ
リストに登録しておく。
【0336】例えば図25では、範囲150から上と右
に拡張可能だった場合、範囲151、153、158、
157を4隅とする余白矩形をワークリストに登録し、
範囲154、156、158、156を4隅とする余白
矩形はループリストに登録することとなる。
【0337】S6−4−9−1−6では、同手段66が
S6−4−9−1−5で拡張が行われたかどうか判定
し、拡張が何も行われなかった場合は、S6−4−9−
1−7へ処理が進み、拡張が行われた場合はS6−4−
9−1−4へ処理が戻る。
【0338】S6−4−9−1−7では、同手段66が
ワークリストを余白範囲最大矩形リストに追加して、S
6−4−9−1−8へ処理が進む。
【0339】S6−4−9−1−8では、同手段66が
カレント余白矩形をループリスト中の次の余白矩形に設
定して、S6−4−9−1−2へ処理が戻る。
【0340】以上の処理によって、図23のS6−4−
9−1を処理することができる。
【0341】ここまでの説明で主にコンテンツデータと
メモデータのレイアウトを作成する方法について述べた
ので、以降では、その表示の仕方について具体例を使っ
て説明する。
【0342】図10は、参照部分がコンテンツデータの
「文書」の部分、それに関連付けられたメモデータが
「ドキュメント」というテキストデータとなっている状
態で関連付け表示を行った例である。図10では、参照
部分とメモとの関連付けを下線を使って表し、メモを行
間にレイアウトしているが、表示の仕方については後で
説明するとし、本文のレイアウトが変わった際の表示の
変化について説明する。
【0343】図26は、コンテンツデータとしてのテキ
ストの文字の大きさを倍にして、図10に示すメモデー
タと関連付けて表示した例である。既に説明した処理に
よって、文字の大きさを倍にしたコンテンツデータをコ
ンテンツレイアウト範囲内に再レイアウトした結果、
「文書」の部分のレイアウト位置が、図10のレイアウ
ト位置よりも右下に変更されている。これに対し、既に
説明した処理によってメモレイアウトが再作成された結
果、「文書」に関連付けられた「ドキュメント」のメモ
データは、参照部分「文書」のレイアウト位置変更に追
従して、メモの文字が参照部分に重ならないように、下
線と共にレイアウト位置が変更されている。
【0344】図27は、本発明の技術を使わず、メモデ
ータの表示位置だけを単に記録していた場合の処理例で
ある。図10の状態で適正な表示となるように下線と
「ドキュメント」というメモが入力されていたとする。
この状態の下線とメモの表示位置を記録していて、図2
6同様、コンテンツデータのテキストの文字の大きさを
倍にして再表示した状態が図27である。
【0345】図10の下線やメモの表示位置だけを記録
しているので、図10と同じ位置に下線やメモの内容を
表示させると、コンテンツデータ本文の表示と重なって
しまうという不具合が生じている。また、下線の位置も
参照部分に対してずれてしまっているので、コンテンツ
とメモとの関連付けが誤って解釈されてしまうかもしれ
ないという不具合も生じている。
【0346】図26と図27を比較したら分かるよう
に、本発明の技術を使い、参照部分とメモデータを関連
付け、コンテンツデータのレイアウト後に、参照部分の
レイアウトに対応してメモデータのレイアウトを行うこ
とで、コンテンツデータのレイアウト位置の変更に追従
して、見易く、解釈間違いのないメモデータの表示を行
うことができる効果が出てくる。
【0347】図14のS6−7での参照部分、メモデー
タ、関連付けなどの表示の仕方は様々な方法が考えられ
る。
【0348】まず、参照部分の表示の仕方であるが、こ
れは紙の本で人が文章などをマークする場合に行う方法
はほとんどそのまま適用できる。その場合、ユーザにと
ってなじみ易く、説明も不要であるという効果が出てく
る。
【0349】例えば、図10は関連付けを下線で示した
例である。縦行ならば行の右側あるいは左側の傍線とな
る。図13の参照データから、図2のような表示対象要
素のデータ中の参照部分となるべき表示対象要素を特定
できるので、特定された表示対象要素の位置や大きさの
データから下線を引くべき位置が求められる。
【0350】なお、文字や直線、曲線などの表示は、グ
ラフィカルデバイスを扱えるOS(Operating
System)ならば、API(Applicati
ons Programming Interfac
e)やライブラリなどで命令として用意されているのが
一般的なので、それらの命令を組み合わせることで、複
雑な形状の表示なども行うことができる。そこで、ここ
では詳細には説明せず、命令を作成する為に必要な表示
位置などの情報の取得方法などを説明するにとどめる。
【0351】下線は紙の本などでも最も一般的な表示方
式である。直線でなく、点線や波線にしたり、太さ、色
を変えたりというようなバリエーションも色々考えられ
る。また、線の太さを行と同じくらいの太さにして行に
重ねるようにすれば、蛍光ペンでマークを入れたのと同
じようになる。色も下の文字が透けるように透明度を持
たせた半透明にするとさらに蛍光ペンのマークのように
なり、下の文字を隠さない効果や目立たせる効果が出て
くる。
【0352】また、直線などの規則的な線分ではなく、
不規則に乱れた線分にして、手書きの線分のように見せ
ると目立ち易いという効果も得られる。線に関するこれ
らの工夫は関連情報の表示全てに当てはまるので、以降
では説明は省く。
【0353】下線などを使う場合、参照部分が短い時は
良いが、長くなって何行にも渡るようになると、線分が
多くなり、邪魔になってくる欠点がある。
【0354】図28は、参照部分を線分で囲んだ例であ
る。囲み方も色々考えられ、矩形や多角形で囲んだり、
図28のように矩形の角を丸めた形や楕円に近いような
形も考えられる。囲む範囲の位置と大きさは、参照部分
のレイアウトデータから得られる。
【0355】図29は参照部分が複数の行に渡った場合
に、参照部分全体を線分で囲んだ例である。この方式
は、参照部分が長くなっても、図10のような下線を用
いる方法に比べて線分がそれほど増えない利点がある。
図3の行データの表示対象要素配列と、参照部分のデー
タとを比較すれば、参照部分の属する行を特定できるの
で、その結果、参照部分が複数の行に渡っているかどう
かが判断できる。
【0356】1つのメモに対して参照部分が複数有る場
合は、メモデータを行間にレイアウトするよりは、図2
9のように周囲の余白部分にレイアウトした方が、一般
に見易い。
【0357】なお、参照部分が複数の行に渡っている場
合、個々の行内で参照部分を矩形などで囲ってもよい
し、図29のようにそれらを統合した多角形としてもよ
い。統合するには、例えば、矩形の高さを矩形の上端、
下端が行間の真中にくるような高さにし、各行の参照部
分に矩形の上端、下端が重ならないようにする、などと
いう方法が考えられる。
【0358】また、参照部分の囲み部分の表示方法とし
て、内部を半透明色で塗りつぶしたり、斜線や網点など
の模様を上書きするという方法も考えられる。参照部分
を強調したい時などには有効である。
【0359】図30は、参照部分を線分では囲まず、行
左右の余白部分での線分で参照部分を示した例である。
参照部分を線分で枠線として囲むよりは線分が少ない
分、視覚的に邪魔にならない効果がある。
【0360】以上の例は主に参照部分の特定の仕方に関
するものだが、表示の仕方によっては、別の意味を持た
せる効果が出てくることがある。
【0361】図31は、打ち消し線を参照部分に上書き
したものである。打ち消しを示唆する表示をすること
で、関連付け表示に打ち消しという意味を与えることが
できる効果がある。また、打ち消し線は、誤った内容を
削除したい時に紙の文書で行われる手法であり、ユーザ
に取ってなじみ易く、説明も不要という効果も出てく
る。また、打消し線に加えてメモデータを参照部分付近
に表示させることで、そのメモデータに書き換えたこと
を示唆する効果が出てくる。打ち消し線の位置は、下線
の時と同様、参照部分のレイアウト範囲の情報から算出
できる。
【0362】図32と図33は、コンテンツの文章にメ
モを挿入する例である。図32が割り込み、図33が吹
き出しを使ってメモおよび関連付けを表示した例であ
る。割り込みの表示位置は、どの文字(表示対象要素)
とどの文字の間にメモを割り込ませれば良いかが参照デ
ータとして示されている(参照データでの具体的な表現
の仕方は後で説明する)。割り込みの表示位置の両側に
位置する文字のレイアウト位置は求めることができるの
で、割り込み位置も求めることができる。吹き出しの大
きさは、メモのレイアウトデータから外接矩形や外接楕
円などを算出することによって決める。
【0363】挿入を示唆する表示をすることで、関連付
け表示に挿入という意味を与えることができる効果があ
る。これは、行内で並んでいる表示対象要素間に、吹き
出しや割り込みの記号などを用いて書き込みを挿入した
い時に紙の文書で行われる手法であり、これもユーザに
取ってなじみ易く、説明も不要という効果も出てくる。
【0364】なお、挿入の場合、参照部分は表示対象要
素ではなく、複数の表示対象要素の間なので、「参照デ
ータを特定する情報」の扱いを工夫する必要がある。例
えば表示対象要素の先頭からの数を使う場合、11文字
目と12文字目の間に挿入したいときは、図13にデー
タ35として示すように、その中間の値を取って「1
2.5」番目とするとか、挿入であることが識別できる
ように負の値にして「−13」番目とする方法や挿入を
示すフラグ情報の追加などが考えられる。同様に、先頭
からのバイト数の場合、15バイト目の文字と17バイ
ト目の文字の間なら、「16」バイト目や「−17」バ
イト目とする方法などが考えられる。
【0365】参照部分として、表示対象要素単位だけで
なく、表示対象要素内部の位置まで指定したい場合、内
部の座標位置をさらに使うということも可能である。例
えば地図画像の中のある場所を指し示したい時などであ
る。図34はこの例を示しているが、この場合、例えば
地図画像の表示対象要素が5番目だとして、その地図画
像の中の(50,50)の座標値の位置を参照部分とし
たい場合、「参照データを特定する情報」を例えば、
「5:(50,50)」などという書式で表すようにす
れば良い。表示する際は、「:」がある場合は続く文字
列を座標値と解釈して、参照部分を指し示すような表示
を行えば良い。
【0366】また、メモデータの表示の仕方によって
は、参照部分は容易に推測できるので、特に参照部分を
示すことはしないという場合も考えられる。図35はこ
れを示す例であり、参照部分の漢字「文書」にメモデー
タとして上ルビ「ぶんしょ」を振るケースである。この
場合、メモデータを参照部分のごく近く、できれば行間
に表示させる方が関連を推測し易くて良い。
【0367】メモデータの表示の仕方も色々考えられ
る。
【0368】メモデータの内容自体は、レイアウト可能
範囲が決まれば、通常はレイアウト可能範囲の中で文字
や手書きメモなどをレイアウトするだけだが、場合によ
っては、文字の大きさや色を変えたり、表示レイアウト
範囲に収まるように文字や全体の大きさを変えたりとい
うこともあるかもしれない。なお、文字の大きさや色な
どの属性情報は、メモデータに記録されていて、それに
従って文字などは表示されるとする。それらの属性情報
は、図9のメモデータ設定ダイアログなどでユーザが指
定、修正すればよい。
【0369】メモデータの内容表示の周囲や背景、位置
にはいろいろバリエーションが考えられる。以降では、
S6−4でメモデータのレイアウト範囲を決める例につ
いても同時に説明する。
【0370】図36はS6−4での処理と異なり、コン
テンツデータがレイアウトされている範囲を考慮せずに
コンテンツに上書き表示している例である。参照部分の
近くではあるが、コンテンツデータとメモデータが重な
ってしまい、非常に見にくい。
【0371】このような場合には、図28に示すよう
に、S6−4での処理の結果、コンテンツデータがレイ
アウトされている範囲を避けるように余白部分にメモを
表示することが好ましい。参照部分「文書」からメモデ
ータ「ドキュメント」は少し離れてしまっているが、コ
ンテンツデータとメモデータが重ならず、図36よりは
見やすい。
【0372】図10は参照部分の下の行間に表示させた
例である。メモの量が行間に表示できる程度の量である
ならば、参照部分を含む行の下あるいは上(縦書きの場
合は左か右)にメモを表示させるのがコンテンツに重な
らない範囲では最も参照部分に近い。図35のルビや、
図32の挿入、図31の修正の例も同様の例と言える。
【0373】図37は、行間に入りきらないような長い
メモデータを、行間と周囲の余白部分との両方に表示し
た例であり、図28と図10とを組み合わせた状態であ
る。S6−4の説明では行間か左右の余白かどちらかと
なっていたが、このように両者を結合して扱うことも可
能である。メモデータが多い場合などには有効である。
【0374】なお、図37の場合、メモレイアウト範囲
は矩形ではなく、行間と左右の余白が結合された多角形
となる。これは、図21などのS6−4−5−3の処理
により、行間から周囲の余白にまで、メモデータをレイ
アウトする余白範囲を拡張したことによる。横行の場
合、右方向および下方向は余白範囲の拡張方向として自
然なので、馴染みやすいという利点がある。
【0375】図30では、大きな参照部分をまとめて指
示する括弧のような曲線の横にメモデータを表示してい
る。参照部分の近くというより、正確には参照部分を示
す関連情報表示の近くであるが、参照部分と参照部分を
示す関連情報表示は一体と考えれば、これも参照部分の
近くに表示している例に含まれると言える。
【0376】図38は、コンテンツレイアウト範囲の中
でコンテンツデータが配置されていない余白範囲にメモ
データを表示した例である。メモがレイアウトできる周
囲や行間の余白がうまく発見できなかった場合などに、
離れた余白が使われる。そのための処理は、図15のS
6−4−10における処理に対応している。コンテンツ
データとメモデータの重なりが少ないので、メモと参照
部分とが多少離れても、関連付けを矢印などでうまく表
示することで、見やすくなる効果が出てくる。
【0377】次にメモデータの周囲や背景を強調する表
示についてだが、短いメモデータならば、そのような強
調は特に必要ない場合が多い。ある程度長くなったり、
参照部分から離れている時、上書き表示している時など
に特に有効である。(なお、「上書き表示」とは、S6
−4−5で説明したように、メモレイアウトと本文デー
タレイアウトが重なった状態をいう)。
【0378】図33はメモデータの表示の周囲を吹き出
し線で囲って、メモを強調している例である。メモが他
のメモと近接している時などに、参照部分がどちらのメ
モと関連付けられているのかを判断しやすくなる効果が
ある。
【0379】さらに、参照部分の表示とメモデータの表
示の間を結ぶ関連付けの表示に関しても、いつくか種類
はある。
【0380】一番シンプルなのは、図10のように参照
部分の表示(下線)とメモデータの表示以外は何も書か
ない場合である。
【0381】図28は、参照部分とメモデータとを引き
出し線で結んでいる。このような引き出し線は、図13
の関連付けデータにおけるデータ15、27などによっ
て指定される。引き出し線を使うことで、メモデータを
参照部分から多少離れた場所に配置する時でも、対応関
係がわかり易いという効果がある。メモデータがコンテ
ンツ上に重なると、例えば文字と文字が重なるので、非
常に見にくくなるが、一般に1本の引き出し線程度なら
ば、コンテンツデータの上に重なってもそれほど見にく
くはならない。
【0382】また、図28のように引き出し線に矢印を
つけると、方向性を示せるので対応関係がより分かりや
すくなり、また、時間や論理展開の順序の意味など、他
の意味を加えることができる効果も出てくる。
【0383】これまでは主に参照部分とメモデータが1
対1の場合について説明してきたが、図13のメモデー
タリストや参照データリストを見ると分かるように、複
数のメモデータや参照データとの関係を扱うこともでき
る。
【0384】図38は、複数の参照部分と一つのメモデ
ータとを関連付けて表示した例である。この場合、図1
3のデータ20のように、メモデータリストには1つの
メモデータが入り、参照データリストに2つの参照デー
タが入っている。同じ内容のメモデータならば、別々に
表示させるよりも引き出し線などを利用してまとめて表
示させた方が、無駄な表示をしなくて済むのでコンテン
ツの表示が多くできる点や、参照部分が同じメモに関連
付けられていることをユーザに視覚的に知らせることが
できる利点が出てくる。
【0385】図39は、逆に、一つの参照部分に複数の
メモデータを関連付け表示させた例である。一つの参照
部分に対して、複数の異なるコメントをつけたい場合な
どに有効である。この場合、図13のデータ30のよう
に、メモデータリストには2つのメモデータが入り、参
照データリストに1つの参照データが入っている。
【0386】これによって、一つの参照部分に対して、
異なる内容のメモを関連付けることができる効果がある
と同時に、ある参照部分が複数のメモデータを持ってい
ることが視覚的に一目でわかるという効果も出てくる。
一つのメモにまとめるより複数のメモにした方が別の内
容であることが視覚的に分かり易くなるという効果もあ
る。
【0387】以上の様に、関連付け表示、メモデータ表
示には非常に多くのバリエーションがあるので、目的や
効果、レイアウトの状態などを見極めて、適したものを
選ぶようにすると良い。全てのメモについて同じ設定に
したり、メモ毎に、またはメモの種類毎に変更するよう
にしたり、メモデータや関連付けデータ毎にユーザに尋
ねたり(例えば、メモ作成時にユーザに指定してもら
う)、メモデータの種類や量、参照部分の種類や量に応
じて、表示の仕方を自動的に設定する、などが考えられ
る。
【0388】なお、メモデータの表示と関連付け情報の
表示の順番は、互いの表示が重なるのでなければほとん
どの場合、どちらが先でも良い。
【0389】また、ここではコンテンツデータのレイア
ウトを行った後にメモデータのレイアウトを決めている
が、両者のレイアウト処理を逐次的に行うことも可能で
ある。
【0390】以上説明したような処理で、コンテンツデ
ータのレイアウトに重ならない、あるいは重なりが所定
割合以下あるいは所定面積以下になるようなメモデータ
のレイアウトを得ることができるので、結果的に、参照
部分以外の部分も含めた文書の表示とメモの表示ができ
るだけ重ならずに同時に視認できるようになる効果が出
てくる。
【0391】また、メモデータをレイアウトする範囲と
して、コンテンツデータのレイアウトの周囲の余白にす
ることで、コンテンツデータとメモデータの重なりを無
くす/少なくすることができるという効果が出てきて、
上述した効果を引き出す。
【0392】また、関連付けられたコンテンツとメモデ
ータの表示をレイアウト的に近くにすることで、両者を
一度に見やすくなり、理解しやすくなるという効果が出
てくる。
【0393】また、メモデータをレイアウトする範囲と
して、コンテンツデータのレイアウトの間の行間にする
ことで、コンテンツデータとメモデータの重なりを無く
す/少なくすることができるので、見やすくなるという
効果があり、また、参照部分とメモとの距離を非常に近
くして表示することができるので参照部分とメモデータ
の対応関係がより分かり易くなる効果が出てくる。
【0394】また、コンテンツがメモデータに影響され
ずにレイアウトされるので(例えば余白や行間の大きさ
がメモデータによって変えられることがない)、コンテ
ンツのレイアウトをコンテンツデータが最も見やすい状
態でレイアウトすることができるという効果が出てく
る。
【0395】また、コンテンツデータとメモデータの関
連付け表示において、線で結んで表示することで、コン
テンツデータとメモデータの対応関係が分かり易くなる
という効果が出てくる。
【0396】また、メモデータと関連付け情報の表示の
有無を指定できることで、コンテンツだけに集中して理
解したい時とメモなどを参照しながら理解したい時を切
り替えられるという効果が出てくる。
【0397】このように、参照部分とメモデータを関連
付け表示させることで、レイアウトが動的に変更されて
も、それに追従してメモデータや関連付けデータが表示
されるので、文字サイズを読みやすい様に変えるなどと
いう紙の本にない特徴を持ちながら、手書きデータやテ
キストデータなどからなるメモで、紙の書籍と同じよう
な使い勝手、すなわち文書本文とメモの表示ができるだ
け重ならずに同時に視認できることや、本文の該当個所
と関連付けて使えること、該当個所とメモの関連付けが
お互いに複数に対して行えることなど、を実現すること
ができるようになる。
【0398】また、本発明の目的は、前述した実施形態
の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記
録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そ
のシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPU
やMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを
読み出し実行することによっても、達成されることは言
うまでもない。
【0399】この場合、記憶媒体から読み出されたプロ
グラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現する
ことになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体
は本発明を構成することになる。
【0400】プログラムコードを供給するための記憶媒
体としては、例えば、フロッピディスク,ハードディス
ク,光ディスク,光磁気ディスク,磁気テープ,不揮発
性のメモリカード,等を用いることができる。
【0401】また、上記プログラムコードは、通信ネッ
トワークのような伝送媒体を介して、他のコンピュータ
システムから表示装置の主記憶74または外部記憶75
へダウンロードされるものであってもよい。
【0402】また、コンピュータが読み出したプログラ
ムコードを実行することにより、前述した実施形態の機
能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指
示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペ
レーティングシステム)などが実際の処理の一部または
全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能
が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0403】さらに、記憶媒体から読み出されたプログ
ラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボー
ドやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わ
るメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示
に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備
わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、
その処理によって前述した実施形態の機能が実現される
場合も含まれることは言うまでもない。
【0404】本発明を上記記憶媒体に適用する場合、そ
の記憶媒体には、先に説明したフローチャートに対応す
るプログラムコードを格納することになる。
【0405】本発明は上述した各実施形態に限らず、請
求項に示した範囲で種々の変更が可能である。
【0406】
【発明の効果】本発明に係る表示方法は、以上のよう
に、表示対象要素の一つ以上を座標空間上に配置したレ
イアウトの中から、表示対象要素が配置されていない余
白範囲を、上記レイアウトを記述したレイアウトデータ
を用いて特定する余白特定ステップと、メモを表すメモ
データを、上記余白範囲に配置することによって、表示
対象要素との重なりが無い、あるいは所定割合以下、あ
るいは所定面積以下となるメモデータのレイアウトを記
述したメモレイアウトデータを生成するメモレイアウト
生成ステップとを有することを特徴とする。
【0407】これによって、コンテンツのレイアウトが
動的に変更されても、それに追従してコンテンツのレイ
アウトと重ならないような、あるいは重なりが少ないよ
うなメモデータのレイアウトが得られるので、それらの
レイアウトに従ってコンテンツデータ及びメモデータを
出力することで、文字サイズを読みやすい様に動的に変
えるなどという紙の本にない特徴を持ちながら、手書き
データやテキストデータなどからなるメモで、紙の書籍
と同じような使い勝手、すなわち本文の該当個所とメモ
を関連付けて使えることや、文書本文とメモの表示が同
時に視認しやすいこと、などの効果が出てくる。
【0408】また、コンテンツがメモデータに影響され
ずにレイアウトされるので(例えば余白や行間の大きさ
がメモデータによって変えられることがない)、コンテ
ンツのレイアウトをコンテンツデータが最も見やすい状
態でレイアウトすることができるという効果が出てく
る。
【0409】本発明に係る表示方法は、以上のように、
表示対象要素の一つ以上の集まりとしてのコンテンツデ
ータの内、メモと対応付けたい参照部分のコンテンツデ
ータと、前記メモデータとを関連付ける情報を得る関連
付け情報取得ステップを有することを特徴とする。
【0410】これにより、参照部分のコンテンツデータ
とメモデータを関連付ける情報が得られるので、例え
ば、あるメモデータのレイアウトを作成する際、そのメ
モデータに関連付けられた参照部分を特定することがで
きる。あるいは、メモと参照部分との関連付けを示す場
合、関連付け情報を利用することができる。
【0411】これによって、メモデータのレイアウトを
作成したり、参照部分やメモデータを表示する際に、関
連付け情報を利用した処理(参照部分に近い位置にメモ
データをレイアウトする、参照部分とメモとを関連付け
を視認できるように表示する等)が行えるようになる。
【0412】本発明に係る表示方法は、以上のように、
前記メモレイアウト生成ステップにおいて、前記参照部
分のレイアウトの近くにメモデータを配置したメモレイ
アウトデータを生成することを特徴とする。
【0413】これによって、関連付けられた参照部分と
メモデータが近くにレイアウトされるので、両者を一度
に見易くなり、理解しやすくなるという利点が出てく
る。
【0414】本発明に係る表示方法は、以上のように、
前記関連付ける情報に基づいて、前記参照部分と前記メ
モデータを関連付けて自動的に表示する表示ステップを
有することを特徴とする。
【0415】これによって、両者に関係があることが視
覚的に分かり易くなる、などといった効果がある。
【0416】本発明に係る表示方法は、以上のように、
表示対象要素をレイアウト可能なレイアウト可能範囲を
得るレイアウト可能範囲取得ステップを有し、前記余白
特定ステップにおいて、前記レイアウト可能範囲の最大
範囲としての全レイアウト範囲から前記レイアウト可能
範囲を除いた部分を余白範囲として特定することを特徴
とする。
【0417】これによって、コンテンツデータとメモデ
ータの重なりを無くす/少なくすることができるので、
見やすくなるという効果が出てくる。
【0418】また、行間などの余白を抽出するには行や
文字のレイアウト範囲が必要だが、レイアウト可能範囲
を使う場合は行や文字のレイアウト範囲が不要なので、
抽出処理も簡単に素早く行うことができる利点がある。
また、レイアウト可能範囲は、コンテンツデータのレイ
アウト処理前に決まっているので、コンテンツデータの
レイアウト前に余白の抽出処理を行うことが可能となる
利点もある。
【0419】また、コンテンツデータは必ずレイアウト
可能範囲内にレイアウトされているが、レイアウト可能
範囲の外側の余白部分にメモデータを表示することで、
レイアウト全体としてみると一部が飛び出した形にな
り、結果的にその部分にメモデータの書き込みがあるこ
とを視覚的に目立たせることができる効果が出てくる。
【0420】本発明に係る表示方法は、以上のように、
前記余白特定ステップにおいて、前記レイアウト可能範
囲取得ステップから得られたレイアウト可能範囲の中
で、前記表示対象要素が配置されていない部分を余白範
囲として特定することを特徴とする。
【0421】これによって、コンテンツデータとメモデ
ータの重なりを無くす/少なくすることができるので、
見やすくなるという効果があり、また、多くの場合、関
連付けられたコンテンツデータとメモデータとの表示の
距離を近くすることができるので、参照部分とメモとの
対応関係がより分かり易くなる効果が出てくる。
【0422】また、コンテンツデータのレイアウトが規
則正しくレイアウトされていれば、例えば、行の高さが
ほぼ同じで、行間もほぼ同じ場合、行間にメモデータを
表示することで、レイアウト全体としてみるとメモデー
タのレイアウト部分が行のレイアウトの規則正しさを乱
す形になり、結果的にその部分にメモデータの書き込み
があることを視覚的に目立たせることができる効果が出
てくる。
【0423】本発明に係る表示方法は、以上のように、
前記関連付ける情報に含まれる、関連付け表示の表示の
仕方に関する関連付け表示情報に基づいて、メモと対応
付けたい表示対象要素の参照部分とメモとを線で結んで
表示することを特徴とする。
【0424】これによって、コンテンツデータのレイア
ウトが変わった場合、例えば文字の大きさを変えた場
合、メモデータのレイアウトもそれに応じて変わり、メ
モデータのレイアウト位置と関連付けられたコンテンツ
データ部分のレイアウト位置が両方変わることになる
が、その変化に応じて、メモと参照部分とが線で結んで
表示される。したがっ、レイアウトの変更に応じて自動
的に対応関係の表示が適切なものに更新されるという利
点がある。
【0425】また、関連付け表示によって、参照部分と
メモとの対応関係が分かり易くなるという効果が出てく
る。メモデータのレイアウトと関連付けられた参照部分
のコンテンツデータのレイアウトが、レイアウト的に離
れていたとしても、線で結んで表示することで、両者に
対応関係があることが視覚的に理解しやすくするという
効果がある。
【0426】本発明に係る表示方法は、以上のように、
前記関連付ける情報に含まれる、メモと対応付けたい表
示対象要素の複数の参照部分のコンテンツデータと一つ
のメモデータとを関連付ける情報と、関連付け表示の仕
方に関する関連付け表示情報とに基づいて、一つのメモ
から複数の参照部分に対して、線で結んで表示する表示
ステップを有することを特徴とする。
【0427】これによって、一つのコンテンツデータの
部分に対して、異なる内容のメモを関連付けることがで
きる効果があり、あるコンテンツ部分が複数のメモデー
タを持っていることが同時に視覚的に一目でわかるとい
う効果も出てくる。メモしたい内容が複数ある場合、一
つのメモにまとめるより複数のメモにした方が別の内容
であることが視覚的に分かり易くなるという効果もあ
る。
【0428】本発明に係る表示方法は、以上のように、
前記関連付ける情報に含まれる、メモと対応付けたい表
示対象要素の一つの参照部分のコンテンツデータに、複
数のメモデータを関連付ける情報と、関連付け表示の仕
方に関する関連付け表示情報とに基づいて、一つの参照
部分から関連付けられた複数のメモに対して、線で結ん
で表示する表示ステップを有することを特徴とする。
【0429】これによって、複数の参照部分に共通する
メモデータをまとめることができ、まとめない場合に比
べて無駄なメモデータの表示を抑える効果があり、ま
た、複数の参照部分に同じ内容のメモデータを対応付け
ていることが視覚的に一目でわかるという効果も出てく
る。
【0430】本発明に係る表示方法は、以上のように、
前記メモデータが、表示の有無を表す情報を持ち、前記
メモデータが表示しないという情報を持つ場合は、前記
メモデータのレイアウトの表示とそのメモデータに関連
付けられた関連付け情報に基づく関連付け表示を行わな
いことを特徴とする。
【0431】これによって、コンテンツだけに集中して
理解したい時とメモなどを参照しながら理解したい時と
を切り替えられるという効果が出てくる。
【0432】また、各メモデータが個別に表示の有無の
情報を持つことで、全メモデータの表示の有無ではな
く、個別に表示の有無を切り替えることができる利点が
ある。
【0433】本発明に係る表示装置は、以上のように、
表示対象要素の一つ以上を座標空間上に配置したレイア
ウトを記述したレイアウトデータが入力され、レイアウ
トの中から、表示対象要素が配置されていない余白範囲
を特定する余白レイアウトデータを、上記レイアウトデ
ータを用いて生成する余白特定手段と、メモを表すメモ
データが入力され、上記余白レイアウトデータに従って
メモデータを上記余白範囲に配置することにより、表示
対象要素との重なりが無い、あるいは所定割合以下、あ
るいは所定面積以下となるメモデータのレイアウトを記
述したメモレイアウトデータを生成するメモレイアウト
生成手段とを有することを特徴とする。
【0434】また、本発明に係る表示装置は、表示対象
要素のデータの一つ以上の集まりとしてのコンテンツデ
ータの内、メモと対応付けたい参照部分のコンテンツデ
ータと、前記メモデータとを関連付ける情報を得る関連
付け情報取得手段を有することを特徴としている。
【0435】これによる種々の効果は、上記表示装置の
構成に対応する表示方法による効果として、前述したと
おりである。
【0436】本発明に係る表示プログラムは、以上のよ
うに、上記表示方法が備える各ステップをコンピュータ
に実行させることを特徴とする。
【0437】本発明に係る表示プログラムは、上記表示
装置が備える各手段としてコンピュータを機能させるこ
とを特徴とする。さらに、本発明に係る記録媒体は、上
記出力処理プログラムを記録したことを特徴とする。こ
れにより、上記記録媒体、またはネットワークを介し
て、一般的なコンピュータに表示プログラムをインスト
ールすることによって、該コンピュータを用いて上記の
表示方法を実現する、言い換えれば、該コンピュータを
表示装置として機能させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】全レイアウト範囲に対するレイアウト可能範囲
と、レイアウト可能範囲にコンテンツをレイアウトした
状態とを説明する図である。
【図2】表示対象要素のレイアウトデータ構造を説明す
る図である。
【図3】行レイアウトのデータ構造例を説明する図であ
る。
【図4】本発明の表示装置の機能的な構成を示すブロッ
ク図である。
【図5】上記表示装置の一実施形態における構成例を示
すブロック図である。
【図6】上記表示装置の概観例を示す模式的な斜視図で
ある。
【図7】表示部兼タブレット上に、コンテンツデータの
テキストの一部をレイアウトして表示した状態を示す説
明図である。
【図8】表示部兼タブレット上で、ペンを用いて、コン
テンツデータのテキストの一部を選択している状態を示
す説明図である。
【図9】メモデータの設定を行うダイアログウィンドウ
を表示させた状態を説明する説明図である。
【図10】参照部分を下線で示した表示例を示す説明図
である。
【図11】本発明の表示方法による表示処理の手順を示
すフローチャート図である。
【図12】メモデータ構造を説明する図である。
【図13】関連付けデータ構造を説明する図である。
【図14】図7のコンテンツのレイアウトに合わせてメ
モデータのレイアウトを設定する処理の手順を示すフロ
ーチャート図である。
【図15】図14のS6−4におけるメモデータのレイ
アウト範囲を設定する処理の一方法を説明するフローチ
ャート図である。
【図16】メモデータの表示レイアウト範囲を設定する
為の余白範囲を説明する説明図である。
【図17】図16に示す余白範囲のデータ構造を説明す
る説明図である。
【図18】図15のS6−4−1におけるメモデータの
表示レイアウト範囲を取得する処理の一方法を説明する
フローチャート図である。
【図19】コンテンツレイアウト範囲の周囲に設定され
た余白を示す説明図である。
【図20】図19に示す余白範囲のデータ構造を説明す
る説明図である。
【図21】図15のS6−4−5の処理の詳細であっ
て、行間にメモデータをレイアウトできるかどうかを判
断する処理の手順を示すフローチャート図である。
【図22】図15のS6−4−7の処理の詳細であっ
て、周囲の余白にメモデータをレイアウトできるかどう
かを判断する処理の手順を示すフローチャート図であ
る。
【図23】図15のS6−4−9の処理の詳細であっ
て、コンテンツレイアウト範囲内の大きな余白にメモデ
ータをレイアウトできるかどうかを判断する処理の手順
を示すフローチャート図である。
【図24】図23のS6−4−9−1の処理の詳細であ
って、余白範囲最大矩形リストを生成する処理の手順を
示すフローチャート図である。
【図25】特定された余白範囲を上下左右に拡張する処
理を示す説明図である。
【図26】図10の表示状態に対し、コンテンツの文字
サイズを2倍にするレイアウト変更を行っても、メモデ
ータが参照部分に追随してレイアウトし直された状態を
示す説明図である。
【図27】図10の表示状態に対し、コンテンツのレイ
アウト変更を行ったときに、従来の処理によってメモデ
ータをレイアウトした結果を示す説明図である。
【図28】1行内の参照部分を線分で囲ってメモとの関
連付けを示した表示例を示す説明図である。
【図29】複数行に渡る参照部分を線分で囲ってメモと
の関連付けを示した表示例を示す説明図である。
【図30】複数行に渡る参照部分に線分を付してメモと
の関連付けを示した表示例を示す説明図である。
【図31】参照部分の打ち消しを打ち消し線表示で示し
た表示例を示す説明図である。
【図32】参照部分へのメモ挿入を割り込み表示で示し
た表示例を示す説明図である。
【図33】参照部分へのメモ挿入を吹き出し表示で示し
た表示例を示す説明図である。
【図34】表示対象要素内部の一部を参照部分としてメ
モと関連付けた表示例を示す説明図である。
【図35】参照部分を特に示さずに、ルビとしてメモの
表示を行った表示例を示す説明図である。
【図36】コンテンツデータがレイアウトされている範
囲を考慮しない従来方法のレイアウト処理によって、メ
モがコンテンツに上書きされた表示例を示す説明図であ
る。
【図37】行間と周囲の余白部分にわたってメモデータ
をレイアウトした例を示す説明図である。
【図38】コンテンツレイアウト範囲内の大きな余白を
利用して、複数の参照部分に1つのメモを関連付けてレ
イアウトした例を示す説明図である。
【図39】一つの参照部分に複数のメモを関連付けて表
示した例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 横行(メモデータ) 10 データ(関連付ける情報) 15 データ(関連付け表示情報) 41 表示対象要素 42 表示対象要素 43 表示対象要素 44 表示範囲(レイアウト可能範囲) 59 メモデータレイアウト範囲取得手段(メモレイア
ウト生成手段) 64 関連付け情報取得手段 66 メモデータレイアウト取得手段(メモレイアウト
生成手段) 69 コンテンツ余白特定手段 70 CPU 74 主記憶(記録媒体) 75 外部記憶(記録媒体) 80 行(レイアウトデータ) 90 本体機器(表示装置) 91 表示部兼タブレット 92 ペン 100 参照部分 101 範囲(余白範囲) 127 範囲(余白範囲)

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表示対象要素の一つ以上を座標空間上に配
    置したレイアウトの中から、表示対象要素が配置されて
    いない余白範囲を、上記レイアウトを記述したレイアウ
    トデータを用いて特定する余白特定ステップと、 メモを表すメモデータを、上記余白範囲に配置すること
    によって、表示対象要素との重なりが無い、あるいは所
    定割合以下、あるいは所定面積以下となるメモデータの
    レイアウトを記述したメモレイアウトデータを生成する
    メモレイアウト生成ステップと、を有することを特徴と
    する表示方法。
  2. 【請求項2】表示対象要素のデータの一つ以上の集まり
    としてのコンテンツデータの内、メモと対応付けたい参
    照部分のコンテンツデータと、前記メモデータとを関連
    付ける情報を得る関連付け情報取得ステップを有するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の表示方法。
  3. 【請求項3】前記メモレイアウト生成ステップにおい
    て、 前記参照部分のレイアウトの近くにメモデータを配置し
    たメモレイアウトデータを生成することを特徴とする請
    求項2に記載の表示方法。
  4. 【請求項4】前記関連付ける情報に基づいて、前記参照
    部分と前記メモデータとを関連付けて自動的に表示する
    表示ステップを有することを特徴とする請求項2、3の
    いずれか一項に記載の表示方法。
  5. 【請求項5】表示対象要素をレイアウト可能なレイアウ
    ト可能範囲を得るレイアウト可能範囲取得ステップを有
    し、 前記余白特定ステップにおいて、前記レイアウト可能範
    囲の最大範囲としての全レイアウト範囲から前記レイア
    ウト可能範囲を除いた部分を余白範囲として特定するこ
    とを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の
    表示方法。
  6. 【請求項6】前記余白特定ステップにおいて、 前記レイアウト可能範囲取得ステップから得られたレイ
    アウト可能範囲の中で、前記表示対象要素が配置されて
    いない部分を余白範囲として特定することを特徴とする
    請求項5に記載の表示方法。
  7. 【請求項7】前記関連付ける情報に含まれる、関連付け
    表示の仕方に関する関連付け表示情報に基づいて、メモ
    と対応付けたい参照部分とメモとを線で結んで表示する
    表示ステップを有することを特徴とする請求項2から6
    のいずれか一項に記載の表示方法。
  8. 【請求項8】前記関連付ける情報に含まれる、メモと対
    応付けたい表示対象要素の複数の参照部分のコンテンツ
    データと一つのメモデータとを関連付ける情報と、関連
    付け表示の仕方に関する関連付け表示情報とに基づい
    て、一つのメモから複数の参照部分に対して、線で結ん
    で表示する表示ステップを有することを特徴とする請求
    項2から6のいずれか一項に記載の表示方法。
  9. 【請求項9】前記関連付ける情報に含まれる、メモと対
    応付けたい表示対象要素の一つの参照部分のコンテンツ
    データに、複数のメモデータを関連付ける情報と、関連
    付け表示の仕方に関する関連付け表示情報とに基づい
    て、一つの参照部分から関連付けられた複数のメモに対
    して、線で結んで表示する表示ステップを有することを
    特徴とする請求項2から8のいずれか一項に記載の表示
    方法。
  10. 【請求項10】前記メモデータが、表示の有無を表す情
    報を持ち、 前記メモデータが表示しないという情報を持つ場合は、
    前記メモデータのレイアウトの表示とそのメモデータに
    関連付けられた関連付ける情報に基づく関連付け表示を
    行わないことを特徴とする請求項4から9のいずれか一
    項に記載の表示方法。
  11. 【請求項11】表示対象要素の一つ以上を座標空間上に
    配置したレイアウトを記述したレイアウトデータが入力
    され、レイアウトの中から、表示対象要素が配置されて
    いない余白範囲を特定する余白レイアウトデータを、上
    記レイアウトデータを用いて生成する余白特定手段と、 メモを表すメモデータが入力され、上記余白レイアウト
    データに従ってメモデータを上記余白範囲に配置するこ
    とにより、表示対象要素との重なりが無い、あるいは所
    定割合以下、あるいは所定面積以下となるメモデータの
    レイアウトを記述したメモレイアウトデータを生成する
    メモレイアウト生成手段と、を有することを特徴とする
    表示装置。
  12. 【請求項12】前記コンテンツデータ中の表示対象要素
    の一つ以上の集まりである参照部分と、前記メモデータ
    を、関連付ける情報を得る関連付け情報取得手段を有す
    ることを特徴とする請求項11に記載の表示装置。
  13. 【請求項13】請求項1ないし10のいずれか一項に記
    載の表示方法が備える各ステップを、コンピュータに実
    行させるための表示プログラム。
  14. 【請求項14】請求項11または12に記載の表示装置
    が備える各手段として、コンピュータを機能させるため
    の表示プログラム。
  15. 【請求項15】請求項13または14に記載の表示プロ
    グラムを記録した記録媒体。
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