JP2003307463A - 液漏れ検査装置および液漏れ検査方法 - Google Patents

液漏れ検査装置および液漏れ検査方法

Info

Publication number
JP2003307463A
JP2003307463A JP2002111122A JP2002111122A JP2003307463A JP 2003307463 A JP2003307463 A JP 2003307463A JP 2002111122 A JP2002111122 A JP 2002111122A JP 2002111122 A JP2002111122 A JP 2002111122A JP 2003307463 A JP2003307463 A JP 2003307463A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
leakage
image data
liquid leakage
inspection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002111122A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideaki Murakami
秀明 村上
Masahiko Uno
真彦 宇野
Koichi Sugimoto
耕一 杉本
Naomichi Yamada
尚道 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2002111122A priority Critical patent/JP2003307463A/ja
Publication of JP2003307463A publication Critical patent/JP2003307463A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Examining Or Testing Airtightness (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 被検査物に対して液漏れの有無を容易且つ確
実に検査することができ、低コストで運用可能な液漏れ
検査装置および液漏れ検査方法を提供する。 【解決手段】 被検査物1の液漏れ検査対象箇所14を
薄紙からなる吸収材2に押し当て、被検査物1から液体
が漏れていた場合にその液体を吸収材2に吸収させる。
液漏れ痕跡8を含む吸収材2は、吸収材2上方に環状に
設置された照明手段3により照射され、液漏れ撮像手段
4によりさらにその真上方向から撮像される。得られた
撮像画像データは電子計算機5内の画像データ記憶手段
6に格納される。液漏れ判定手段7では、撮像画像デー
タに明確化処理として収縮フィルタを数回施した後、予
め設定している閾値ThH、ThWによって2値化処理
を施す。これにより、液漏れ箇所とそれ以外の箇所とを
区別し液漏れ有無の判定を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体が充填された
容器を有する被検査物、例えば配線用遮断器の電磁形引
き外し装置に時限素子として用いられるオイルダッシュ
ポット等において、部品工作の不良あるいは密閉不良等
を原因とする液漏れの有無を容易且つ確実に検査するこ
とが可能な液漏れ検査装置及びその検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図9は、例えば特開昭56−31696
号公報に示された従来の回路遮断器用の電磁引き外し装
置であり、オイルダッシュポット1aの部分は断面によ
り示している。図において、11は黄銅板のような金属
板を深絞りして形成されたパイプ、12は磁性材料で形
成されスポット溶接または半田付けによりパイプ11を
密閉する蓋、13はパイプ11の中に充填された制動オ
イルで、例えばシリコンオイルである。また、15はパ
イプ11の中に挿入された可動鉄芯、16は可動鉄芯1
5の一端に嵌められた制動ばねである。以上の部材によ
り、周知のオイルダッシュポット1aが形成される。こ
のオイルダッシュポット1aは、継鉄17の一端に固着
されており、また、可動鉄片18の一端がオイルダッシ
ュポット1aの蓋12に吸引されるように継鉄17の他
端に軸支されている。さらに、継鉄17と可動鉄片18
の間には制動ばね19が架設され、オイルダッシュポッ
ト1aの蓋12に対して可動鉄片18が開離する方向に
付勢されている。なお、20はオイルダッシュポット1
aの外周に巻回された電磁コイル、21は電磁コイル2
0を保護するための絶縁板である。
【0003】以上のように構成された回路遮断器用の電
磁引き外し装置に用いられるオイルダッシュポット1a
においては、パイプ11の中に充填された制動オイル1
3の量が電磁引き外し装置の時延動作に大きく作用する
ため、従来より液漏れ検査を行い、液漏れが無いことを
確認した上で使用されていた。特に、パイプ11と蓋1
2の密閉不良は直ちに液漏れの原因となり、液漏れが生
じると時延動作の時間が短くなり特性不良になるため、
従来は全数目視による液漏れ検査が行われていた。しか
し、制動オイル13として使用されるシリコンオイルは
通常、無色透明であるため、目視による判別は熟練を要
し、また画像処理装置などの測定器による判別も困難で
あった。そこで、例えば特開平8−31298号公報で
は、液漏れの有無を目視や画像処理装置等の測定器で容
易に検出できるように、制動オイルを有機染料により所
定の色に着色する方法、または、製品に例えば複写機用
のカーボン製トナーあるいはアルミニウム微粉末等の着
色微粉末をふりかけて液漏れ部を特定し、着色微粉末の
色の有無を目視あるいはカラー画像用の画像処理装置に
より判別する方法が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、制動オ
イルに有機染料を混入させる従来の方法では、制動オイ
ルが製品の材料の一つであることから製品特性に与える
影響を無視することができない。また、着色微粉末を製
品にふりかける方法の場合、その後に洗浄工程等が必要
になる。また、これらの検査方法を全製品に対して実施
するためには、全製品に対して有機染料の混入処理や着
色微粉末のふりかけ処理が必要であるため、生産数の多
い製品においては運用コストが膨大となり、製造コスト
が上昇するという問題があった。
【0005】本発明は上記のような問題点を解消するた
めになされたもので、液体が充填された容器を有する被
検査物に対して、部品工作の不良あるいは密閉不良等を
原因とする液漏れの有無を容易且つ確実に検査すること
ができ、低コストで運用可能な液漏れ検査装置および液
漏れ検査方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる液漏れ検
査装置は、液体が充填された容器を有する被検査物に対
し液漏れの有無を判定する液漏れ検査装置であって、被
検査物の液漏れ検査対象箇所と接触し被検査物から液体
が漏れていた場合にその液体を吸収する漏れ液吸収手段
と、漏れ液吸収手段を照明する照明手段と、照明手段に
より照明された漏れ液吸収手段を撮像する撮像手段と、
この撮像手段が撮像した画像データを記憶する画像デー
タ記憶手段と、この画像データ記憶手段に記憶された画
像データを読み出し被検査物の液漏れの有無を判定する
液漏れ判定手段とを備えたものである。また、漏れ液吸
収手段として、薄紙を用いるものである。また、照明手
段は、液漏れ液吸収手段の上方に配置された環状の照明
手段であり、その内周側に向かって光を照射する発光面
を有するものである。また、撮像手段は、漏れ液吸収手
段をその真上方向から撮像するものである。さらに、被
検査物は、回路遮断器用の電磁引き外し装置を構成する
オイルダッシュポットである。
【0007】また、本発明に係わる液漏れ検査方法は、
液体が充填された容器を有する被検査物に対し液漏れの
有無を判定する液漏れ検査方法であって、被検査物の液
漏れ検査対象箇所に漏れ液吸収手段を接触させ被検査物
から液体が漏れていた場合にその液体を漏れ液吸収手段
に吸収させる第1のステップと、照明手段により照明さ
れた漏れ液吸収手段を撮像し、得られた画像データを画
像データ記憶手段に記憶する第2のステップと、画像デ
ータ記憶手段に記憶された画像データから被検査物の液
漏れの有無を判定する第3のステップとを含んでいる。
また、第2のステップにおいて、環状の照明手段を用
い、前記漏れ液吸収手段における漏れ液の痕跡が環状の
照明手段の内周側に含まれるようにして、照明手段を液
漏れ吸収手段の上方に配置するものである。また、第3
のステップにおいて、液体の痕跡を明確化するための前
処理として、画像データに収縮フィルタ処理を施すもの
である。さらに、第3のステップにおいて、液体の痕跡
の有無を判定するために、画像データに対して予め設定
された閾値によって2値化処理を施すものである。ま
た、2値化処理として、画像データに存在する痕跡の高
さHおよび幅Wを測定し、予め設定された閾値ThHお
よびThWに対し、ThH≦Hであり、且つThW≦W
の条件を満たしているものを液体の痕跡と判断し、液漏
れ有りと判定するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下に、本発明の
実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明
の実施の形態1における液漏れ検査装置の構成を示すブ
ロック図である。本実施の形態における液漏れ検査装置
の検査対象である被検査物1は、液体が充填された容器
を有するものであり、例えば回路遮断器用の電磁引き外
し装置に用いられるオイルダッシュポット1a等であ
る。本実施の形態における液漏れ検査装置は、図1に示
すように、漏れ液吸収手段である吸収材2、照明手段
3、液漏れ撮像手段4、および画像データ記憶手段6と
液漏れ判定手段7を備えた電子計算機5より構成され
る。吸収材2は、被検査物1の液漏れ検査対象箇所14
(斜線部)と接触し、被検査物1から液体が漏れていた
場合にその液体を吸収するための薄紙であって、例えば
油取り紙等が用いられる。吸収材2には、被検査物1の
検査対象箇所14を押し当てるため、その周縁部を固定
手段(図示せず)により固定して張りのある状態にして
おくと良い。ただし、検査対象箇所14が平坦でなく複
雑な形状の場合は、押し当て方を工夫して決めればよ
い。また、照明手段3は、環状の照明手段であり、吸収
材2の上方に配置され、その内周側に形成された照明窓
3cに対し、その中心に向かって光を照射する発光面3
aを有する(図4参照)。このように吸収材2とほぼ平
行な面に沿って光を内周側に照射することにより、環状
の照明手段3の内周の照明窓3cの全域で、より均一化
された照明を行うことができ、液漏れの痕跡とそれ以外
の箇所との反射光に違いを生じさせることができる。照
明手段3としては、例えばLED照明などが用いられ、
制御手段(図示せず)によって照明強度が制御される。
この照明手段3はその照明窓3c内に、吸収材2におけ
る漏れ液の痕跡がすべて含まれるようにして、吸収材2
の上方に配置される。
【0009】液漏れ撮像手段4は、吸収材2の真上に、
照明手段3の照明窓3cに向かってその撮影部が配置さ
れており、照明窓3cにより照明された吸収材2を撮像
し吸収材2の撮像画像データを生成する。撮像素子とし
て例えばCCD(電化結合デバイス:Charge Coupled D
evice)によるテレビカメラ等を用い、吸収材2や照明
手段3との距離を調整する位置調整手段(図示せず)を
含んで構成される。液漏れ撮像手段4により撮像された
吸収材2の撮像画像データは、液漏れ判定の諸機能を実
現する電子計算機5に送られる。電子計算機5は、液漏
れ撮像手段4より入力された液漏れ箇所の濃淡画像デー
タを含む撮像画像データを記憶する画像データ記憶手段
6と液漏れ判定手段7より構成される。画像データ記憶
手段6は、例えば電子計算機5のハードディスク装置や
CD−ROM、DVDなどの記憶媒体によって実現され
る。液漏れ判定手段7は、液漏れ撮像手段4が撮像した
画像データに画像処理を施し、液漏れの痕跡の有無を判
断して液漏れ判定を行う。
【0010】図2は、本実施の形態における液漏れ検査
装置の動作を示すフロー図であり、このフローに従って
本実施の形態における液漏れ検査方法を、被検査物1が
オイルダッシュポット1aの場合を例に挙げて説明す
る。この検査方法は、ステップST1の液漏れ吸収と、
ステップST2の画像データ入力と、ステップST3の
液漏れ有無判定を含む。なお、オイルダッシュポット1
aの構成は従来と同様であり、パイプ11内には制動オ
イル13として無色透明のシリコンオイルが充填されて
いる。オイルダッシュポット1aの液漏れ検査は、パイ
プ11内に制動オイル13を充填し、蓋12をスポット
溶接または半田付けしてパイプ11を密閉した後、さら
に所定の時間、一定の条件下に放置してから行う。まず
ステップST1の前の準備として、液漏れ撮像手段4を
構成するCCDカメラの真下において、照明手段3によ
って上方から被検査物1の液漏れ検査対象箇所14(斜
線部)を照明できるようにして、さらに上方から円形の
照明窓3c内に液漏れ検査箇所14の全領域が入るよう
に、被検査物1(オイルダッシュポット1a)を配置す
る(図1参照)。
【0011】次に、ステップST1の液漏れ吸収のステ
ップでは、被検査物1の液漏れ検査対象箇所14を吸収
材2に押し当て、被検査物1から液体が漏れていた場合
にその液体を吸収材2に吸収させる。オイルダッシュポ
ット1aにおいては、パイプ11と蓋12の密閉不良は
直ちに液漏れの原因となり、液漏れが生じると時延動作
の時間が短くなり特性不良になる。このため、パイプ1
1と蓋12の溶接部分付近が液漏れ検査対象箇所14と
なる。液漏れ検査対象箇所14を吸収材2に押し当てる
方法としては、まず人手により行う方法が考えられる
が、被検査物1の形状や液漏れ検査対象箇所14の位置
によっては、自動化することも可能である。自動化した
場合には、押し当てる強さや時間が一定となるため望ま
しい。また、被検査物1が大きく移動が困難な製品の場
合には、吸収材2の方を被検査物1に押し当てるように
しても良い。なお、液体が滴り落ちるほどの激しい液漏
れについては、検査を行うまでもなく不良と判別できる
ため、本実施の形態において対象となる液漏れは、目視
で瞬時に液漏れとは判らない程度のごく微量の液漏れで
ある。このため、被検査物1の液漏れ検査対象箇所14
を吸収材2へ押し当てる時間についても、ある程度の長
さが必要な場合があり、被検査物1に応じて適宜設定し
ておくと良い。液漏れが発生していた場合には、図3に
示すように、漏れた液体は吸収材2に吸収され、液漏れ
痕跡8として吸収材2上に残る。以降、吸収材に液漏れ
痕跡8があるものとして説明を進める。
【0012】つぎのステップST2の画像データ入力の
ステップでは、液漏れ痕跡8を含む吸収材2が、吸収材
2上方に設置された環状の照明手段3により照射され、
液漏れ撮像手段4によりさらにその真上方向から撮像さ
れる。環の内周側に発光面3aを有する照明手段3から
の照明光は、図4に示すように、吸収材2の表面2aで
上方へ反射する(L1)。これに対して液漏れ吸収部2
bでは、吸収した液体のために吸収材2が透けた状態と
なるために、周囲と比べて反射率が低くなり、反射光の
強度は小さくなる(L2)。そのため、液漏れ撮像手段
4によって得られる撮像画像データ40では、図5に示
すように、液漏れ痕跡8に対応する液漏れ箇所41が周
囲よりも暗くなって撮像される。液漏れ撮像手段4は、
吸収材2をその真上方向から撮像することにより、液漏
れ痕跡8とそれ以外の箇所の反射光の強度の違いを明確
にとらえ、安定して液漏れ痕跡8を撮像することができ
る。なお、図示の都合上、液漏れ箇所41を中心の濃い
部分(クロスハッチング部分)と周辺の薄い部分(通常
ハッチング部分)の二つに分けて図示しているが、撮像
画像データ40は、このように濃淡のグラデーションを
有する濃淡画像となる。なお、環状の照明手段3の内径
3bによって形成される照明窓3c内に、吸収材2が液
漏れ検査対象箇所14に接触した部分を全て含むよう
に、照明手段3を吸収材2の上方に配置することによ
り、液漏れ撮像手段4による撮像の際に照明手段3また
は吸収材2を移動させる必要がなく、撮像画像データ4
0の撮像も一回で済むため、液漏れ検査が効率良く短時
間で行える。また、液漏れ撮像手段4に受光される反射
光の強度が大きくなるように、位置調整手段(図示せ
ず)を用いて被検査物1、液漏れ照明手段3および液漏
れ撮像手段4のそれぞれの距離を調整するようにしても
よい。このあと、液漏れ撮像手段4は、撮像画像データ
40を直ちに電子計算機5内の画像データ記憶手段6に
記憶、格納する。
【0013】液漏れ判定手段7では、液漏れ箇所41を
より明確化して判定精度を向上させるために、画像デー
タ記憶手段6に格納された撮像画像データ40を読み出
し、前処理として明確化処理を施す。図6は明確化処理
による画像データの変化を説明する図であり、(a)は
明確化処理前、(b)は明確化処理後の画像データを示
している。図において、60は明確化処理後の液漏れ画
像データ、61は明確化処理後の液漏れ箇所を示してい
る。また、図7は、明確化処理による液漏れ箇所付近の
局所画像の画素の変化を説明する図であり、(a)は明
確化処理前、(b)は明確化処理後の画素を示してい
る。本実施の形態では、撮像画像データ40の液漏れ箇
所41を明確化する処理として、濃淡を有する撮像画像
データ40に対して収縮フィルタ処理を数回施す。収縮
フィルタ処理とは、着目点を含む矩形領域(例えば、縦
3×横3画素)において画素値の最小値を取り、これを
着目点の画素値とする処理である。具体的には、図7
(a)に示すように、収縮フィルタ処理前の液漏れ箇所
付近の局所画像の画素41aにおいて、クロスハッチン
グ部分Aが最も画素値が低く、この部分より通常のハッ
チング部分Bの画素値が高く、白塗りの部分Cの画素値
が最も高い。これに収縮フィルタ処理を数回施すこと
で、図7(b)に示すように斜線部分Bが最も画素値が
低かったクロスハッチング部分Aに置き換えられた局所
画像の画素61aが生成される。この処理を画像全体に
施すことで、図6(b)に示すように、液漏れ箇所61
が明確化された液漏れ画像データ60が得られる。この
ようにして得られた明確化処理後の液漏れ画像データ6
0は、再び画像データ記憶手段6に記憶、格納される。
なお、本実施の形態では、撮像画像データ40に対する
前処理として収縮フィルタ処理を例に挙げて説明した
が、撮像画像データ40を明確化することができる画像
処理技術であれば、収縮フィルタ処理に限らず適用する
ことができる。
【0014】最後に、ステップST3の液漏れ判定ステ
ップでは、画像データ記憶手段6から読み出した明確化
処理後の液漏れ画像データ60に対して、液漏れ判定手
段7において予め設定している閾値ThH、ThWによ
って2値化処理を施す。この2値化処理によって液漏れ
箇所61とそれ以外の箇所とを区別することにより液漏
れ有無の判定を行う。図8は、本実施の形態における液
漏れ判定方法を説明する図であり、(a)は液漏れ画像
データ60に対して2値化処理を行っている様子を示
し、(b)は2値化処理後の液漏れ画像データ70であ
り、最終的に液漏れ有無の判定の根拠となるデータであ
る。まず、図8(a)に示すように、明確化処理後の液
漏れ画像データ60に対して、液漏れ箇所(クロスハッ
チング画素)に該当する画素塊が画像データ中に存在す
るかどうかをラベリング処理を用いて調べる。図8
(a)では、液漏れ痕跡8に対応する第1の大きなクロ
スハッチング画素塊61bと、液漏れに該当しない第2
の小さなクロスハッチング画素塊62bの2つの黒画素
塊が認められる。続いて、このラベリング処理によって
検出された第1、第2の画素塊61b、62bの矩形大
きさ(高さH、幅W)を求め、予め設定している閾値T
hH、ThWとそれぞれ比較する。その結果、閾値Th
H、ThWに対して下記条件式(1)を満たしている画
素塊は液漏れ箇所として判定し、また、下記条件式
(1)を満たしていない画素塊はノイズと判定するもの
である。図8(a)に示す例では、第1の画素塊61b
の高さH1および幅W1は共に閾値のThHおよびTh
Wよりも大きく、ThH<H1、ThW<W1であるた
め、液漏れ判定箇所61cとして判定される。また、第
2の画素塊62bの高さH2および幅W2は共に閾値の
ThHおよびThWよりも小さく、ThH>H2、Th
W>W2であるため、液漏れ箇所とは判定されず、ノイ
ズ9と判定され無視される。こうして判定された液漏れ
箇所の総数が画像データ中に0個の場合は液漏れ無しと
判定し、1個以上の場合には液漏れ有りと判定する。す
なわち、図8(b)に示す2値化処理後の液漏れ画像デ
ータ70では、液漏れ箇所の総数は1個であり、液漏れ
有りと判定される。
【0015】 ThH ≦ H かつ ThW ≦ W ・・・・ (1)
【0016】本実施の形態における液漏れ検査装置によ
れば、吸収材2、照明手段3、液漏れ撮像手段4、およ
び画像データ記憶手段6と液漏れ判定手段7を備えた電
子計算機5という比較的簡単な装置構成で、部品工作の
不良あるいは密閉不良等を原因とする液漏れの有無を容
易且つ確実に判定することが可能である。また、吸収材
2として油取り紙等の薄紙を用いることにより、安価
で、取り換え等の作業も短時間で行えるため、被検査物
1の数が多い場合でも低コストで運用できる。さらに、
液漏れ撮像手段4が撮像した撮像画像データ40から吸
収材2の液漏れ痕跡8の有無を判断して液漏れ有無の判
定を行うため、被検査物1の製品特性には何の影響も与
えず、高速な液漏れ検査を容易に実施することができ
る。
【0017】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、被検査
物の液漏れ検査対象箇所と接触し被検査物から液体が漏
れていた場合にその液体を吸収する漏れ液吸収手段と、
漏れ液吸収手段を照明する照明手段と、漏れ液吸収手段
を撮像する撮像手段と、この撮像手段が撮像した画像デ
ータを記憶する画像データ記憶手段と、この画像データ
記憶手段に記憶された画像データを読み出し被検査物の
液漏れの有無を判定する液漏れ判定手段とを備えること
により、比較的簡単な装置構成で、部品工作の不良ある
いは密閉不良等を原因とする液漏れの有無を容易且つ確
実に判定することが可能である。
【0018】また、漏れ液吸収手段として、薄紙を用い
ることにより、安価で、取り換え等の作業も短時間で行
えるため、被検査物の数が多い場合でも低コストで運用
できる。
【0019】また、照明手段は、漏れ液吸収手段の上方
に配置された環状の照明手段であり、その内周側に向か
って光を照射する発光面を有するものでは、液漏れの痕
跡とそれ以外の箇所との反射光に違いを生じさせること
ができる。
【0020】さらに、撮像手段は、液漏れ吸収手段をそ
の真上方向から撮像するものでは、液体の痕跡とそれ以
外の箇所の反射光の強度の違いを明確にとらえ、明確に
液体の痕跡を撮像することができる。
【0021】また、回路遮断器用の電磁引き外し装置を
構成するオイルダッシュポットが被検査物であるので、
オイルダッシュポットのパイプ内に充填された無色透明
のシリコンオイルからなる制動オイルの漏れを容易且つ
確実に判定することができる。さらに、制動オイルに有
機染料を混入させる従来方法に比べて、本発明ではオイ
ルダッシュポットひいては電磁引き外し装置の製品特性
に何の影響も与えずに、高速な液漏れ検査を容易に実施
することができる。
【0022】また、本発明に係わる液漏れ検査方法によ
れば、被検査物の液漏れ検査対象箇所を液漏れ吸収手段
に接触させ被検査物から液体が漏れていた場合にその液
体を漏れ液吸収手段に吸収させる第1のステップと、照
明手段により照明された液漏れ吸収手段を撮像し、得ら
れた画像データを画像データ記憶手段に記憶する第2の
ステップと、画像データ記憶手段に記憶された画像デー
タから被検査物の液漏れの有無を判定する第3のステッ
プとを含んで検査するようにしたので、比較的簡単な手
順で、部品工作の不良あるいは密閉不良等を原因とする
液漏れの有無を容易且つ確実に判定することが可能であ
る。
【0023】また、第2のステップにおいて、内周側へ
向かって光を放射する環状の照明手段を用い、漏れ液吸
収手段における漏れ液の痕跡が環状の照明手段の内周側
に含まれるように、照明手段を漏れ液吸収手段の上方に
配置することにより、液漏れ撮像手段による撮像の際に
照明手段または吸収手段を移動させる必要がなく、画像
データの撮像も一回で済むため、液漏れ検査が効率良く
短時間で行える。
【0024】また、第3のステップにおいて、液体の痕
跡を明確化するための前処理として、画像データに収縮
フィルタ処理を施すことにより、液体の痕跡が明確化さ
れ、判定精度が向上する。
【0025】また、第3のステップにおいて、液体の痕
跡の有無を判定するために、画像データに対して予め設
定された閾値によって2値化処理を施すことにより、液
体の痕跡とその他のノイズ等を区別することができ、判
定精度が向上する。
【0026】さらに、2値化処理として、画像データに
存在する液体の痕跡に疑似のものに対してその高さHお
よび幅Wを測定し、予め設定された閾値ThHおよびT
hWに対し、ThH≦Hであり、且つThW≦Wを満た
しているものを液体の痕跡と判断し、画像データに対応
する被検査物に対して液漏れ有りと判定するようにした
ので、液体の痕跡とその他のノイズ等を正確に区別する
ことができ、判定精度が著しく向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1である液漏れ検査装置
の全体構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明の実施の形態1である液漏れ検査装置
の動作を示すフロー図である。
【図3】 本発明の実施の形態1である液漏れ検査装置
において液漏れを吸収した吸収材を示す上面図である。
【図4】 本発明の実施の形態1である液漏れ検査装置
の照明手段からの照射光と吸収材からの反射光の様子を
示す説明図である。
【図5】 本発明の実施の形態1である液漏れ検査装置
の液漏れ撮像手段によって撮像された撮像画像データを
示す図である。
【図6】 本発明の実施の形態1における明確化処理前
後の画像データの変化を示す図である。
【図7】 本発明の実施の形態1における明確化処理前
後の画像データの液漏れ箇所付近の画素の変化を示す図
である。
【図8】 本発明の実施の形態1における液漏れ判定方
法を説明する図である。
【図9】 従来の遮断機用オイルダッシュポットを示す
断面図である。
【符号の説明】
1 被検査物、1a オイルダッシュポット、2 吸収
材、2a 吸収材表面、2b 液漏れ吸収部、3 照明
手段、3a 発光面、3b 内径、4 液漏れ撮像手
段、5 電子計算機、6 画像データ記憶手段、7 液
漏れ判定手段、8 液漏れ痕跡、9 ノイズ、11 パ
イプ、12 蓋、13 制動オイル、14 液漏れ検査
対象箇所、15 可動鉄芯、16 制動ばね、17 継
鉄、18 可動鉄片、19 制動ばね、20 電磁コイ
ル、21 絶縁板、40 撮像画像データ、41 液漏
れ箇所、41a 明確化処理前の局所画像の画素、60
明確化処理後の液漏れ画像データ、61 明確化処理
後の液漏れ箇所、61a 明確化処理後の局所画像の画
素、61b 第1の黒画素塊、61c 液漏れ判定箇
所、62b 第2の黒画素塊、70 2値化処理後の液
漏れ画像データ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉本 耕一 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 山田 尚道 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 2G067 AA44 AA48 BB17 BB25 CC03 DD14 DD27

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体が充填された容器を有する被検査物
    に対し液漏れの有無を判定する液漏れ検査装置であっ
    て、前記被検査物の液漏れ検査対象箇所と接触し前記被
    検査物から液体が漏れていた場合にその液体を吸収する
    漏れ液吸収手段と、前記漏れ液吸収手段を照明する照明
    手段と、前記照明手段により照明された前記漏れ液吸収
    手段を撮像する撮像手段と、この撮像手段が撮像した画
    像データを記憶する画像データ記憶手段と、この画像デ
    ータ記憶手段に記憶された前記画像データを読み出し前
    記被検査物の液漏れの有無を判定する液漏れ判定手段と
    を備えたことを特徴とする液漏れ検査装置。
  2. 【請求項2】 前記漏れ液吸収手段として、薄紙を用い
    ることを特徴とする請求項1記載の液漏れ検査装置。
  3. 【請求項3】 前記照明手段は、前記漏れ液吸収手段の
    上方に配置された環状の照明手段であり、その内周側に
    向かって光を照射する発光面を有することを特徴とする
    請求項1記載の液漏れ検査装置。
  4. 【請求項4】 前記撮像手段は、前記漏れ液吸収手段を
    その真上方向から撮像することを特徴とする請求項3記
    載の液漏れ検査装置。
  5. 【請求項5】 前記被検査物は、回路遮断器用の電磁引
    き外し装置を構成するオイルダッシュポットであること
    を特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項記載の液
    漏れ検査装置。
  6. 【請求項6】 液体が充填された容器を有する被検査物
    に対し液漏れの有無を判定する液漏れ検査方法であっ
    て、前記被検査物の液漏れ検査対象箇所に漏れ液吸収手
    段を接触させ前記被検査物から液体が漏れていた場合に
    その液体を前記漏れ液吸収手段に吸収させる第1のステ
    ップ、照明手段により照明された前記漏れ液吸収手段を
    撮像し、得られた画像データを画像データ記憶手段に記
    憶する第2のステップ、前記画像データ記憶手段に記憶
    された前記画像データから前記被検査物の液漏れの有無
    を判定する第3のステップを含むことを特徴とする液漏
    れ検査方法。
  7. 【請求項7】 第2のステップにおいて、前記照明手段
    として、内周側へ向かって光を放射する環状の照明手段
    を用い、前記漏れ液吸収手段における漏れ液の痕跡が前
    記環状の照明手段の内周側に含まれるようにして、前記
    環状の照明手段を前記漏れ液吸収手段の上方に配置する
    ことを特徴とする請求項6記載の液漏れ検査方法。
  8. 【請求項8】 前記第3のステップにおいて、前記液体
    の痕跡を明確化するための前処理として、前記画像デー
    タに収縮フィルタ処理を施すことを特徴とする請求項6
    記載の液漏れ検査方法。
  9. 【請求項9】 前記第3のステップにおいて、前記液体
    の痕跡の有無を判定するために、前記画像データに対し
    て予め設定された閾値によって2値化処理を施すことを
    特徴とする請求項6記載の液漏れ検査方法。
  10. 【請求項10】 前記2値化処理として、前記画像デー
    タに存在する痕跡の高さHおよび幅Wを測定し、予め設
    定された閾値ThHおよびThWに対し、ThH≦Hで
    あり、且つThW≦Wの条件を満たしているものを前記
    液体の痕跡と判断し、液漏れ有りと判定することを特徴
    とする請求項9記載の液漏れ検査方法。
JP2002111122A 2002-04-12 2002-04-12 液漏れ検査装置および液漏れ検査方法 Pending JP2003307463A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002111122A JP2003307463A (ja) 2002-04-12 2002-04-12 液漏れ検査装置および液漏れ検査方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002111122A JP2003307463A (ja) 2002-04-12 2002-04-12 液漏れ検査装置および液漏れ検査方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003307463A true JP2003307463A (ja) 2003-10-31

Family

ID=29394056

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002111122A Pending JP2003307463A (ja) 2002-04-12 2002-04-12 液漏れ検査装置および液漏れ検査方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003307463A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010190696A (ja) * 2009-02-18 2010-09-02 Orient Burein Kk 漏洩検知装置
KR101363861B1 (ko) 2012-02-15 2014-02-18 박홍주 팩 불량 검출 시스템과 검출 방법 및 이를 지원하는 팩 불량 검출 장치
CN103674435A (zh) * 2013-11-30 2014-03-26 江苏宏丰奥凯机电有限公司 硅油减振器的气密性能试验设备
CN107842810A (zh) * 2017-12-08 2018-03-27 吕启明 一种led多彩地灯
KR101908525B1 (ko) * 2016-04-25 2018-12-12 박홍주 분말 팩의 분말 누설 검사 장치
CN111006820A (zh) * 2018-10-05 2020-04-14 三菱电机大楼技术服务株式会社 漏液检测装置

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010190696A (ja) * 2009-02-18 2010-09-02 Orient Burein Kk 漏洩検知装置
KR101363861B1 (ko) 2012-02-15 2014-02-18 박홍주 팩 불량 검출 시스템과 검출 방법 및 이를 지원하는 팩 불량 검출 장치
CN103674435A (zh) * 2013-11-30 2014-03-26 江苏宏丰奥凯机电有限公司 硅油减振器的气密性能试验设备
KR101908525B1 (ko) * 2016-04-25 2018-12-12 박홍주 분말 팩의 분말 누설 검사 장치
CN107842810A (zh) * 2017-12-08 2018-03-27 吕启明 一种led多彩地灯
CN111006820A (zh) * 2018-10-05 2020-04-14 三菱电机大楼技术服务株式会社 漏液检测装置
CN111006820B (zh) * 2018-10-05 2023-08-04 三菱电机大楼技术服务株式会社 漏液检测装置
CN111006820B8 (zh) * 2018-10-05 2023-09-15 三菱电机楼宇解决方案株式会社 漏液检测装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6134342A (en) Visual inspection method and apparatus for contact lenses
KR102102874B1 (ko) 자동 광학 검사 시스템 및 그 동작 방법
CN101952949B (zh) 一种检测图像传感器晶片中像素缺陷的装置和方法
JP6348289B2 (ja) 検査装置および検査方法
US10375285B2 (en) Camera subassembly dust and defect detection system and method
JP4045742B2 (ja) 非破壊検査方法およびその装置
CN106226326B (zh) 检测sip模组表面缺陷、露铜表面缺陷的方法及系统
JP2003307463A (ja) 液漏れ検査装置および液漏れ検査方法
KR100608225B1 (ko) 인쇄 회로 기판에 장착된 부품의 실장 상태 확인 방법 및그 장치
CN107741430A (zh) 一种基于接触式图像传感器的紧凑型结构镜片检测系统
JP2005337926A (ja) 圧着端子の圧着状態検査方法及び検査装置
JP5533019B2 (ja) 表面検査装置および方法
JP2005009981A (ja) 重畳物の重畳状態の検査方法及び検査装置
JP4967132B2 (ja) 対象物表面の欠陥検査方法
JPH08152412A (ja) 外観検査装置
JP4074837B2 (ja) 鋼片のマーキング位置検出方法及び装置
JP3722052B2 (ja) 半導体チップ実装用パッド部の評価方法及びその装置
JP2003344304A (ja) 外観検査装置および外観検査方法
JP2005223006A (ja) クリーム半田印刷検査方法
JP3665495B2 (ja) クリーム半田印刷機用検査装置及び方法及び該検査装置を有する印刷機
JPH102725A (ja) テープキャリアパッケージの外観検査装置
JP2004084498A (ja) エンジン評価装置及び方法
JP2000510248A (ja) 端子ボールの存在を監視するための方法
JP5747846B2 (ja) デフォーカスを用いたイメージセンサのシェーディング補正用チャート検査方法、検査装置、およびイメージセンサ
JP2564737B2 (ja) 自動磁粉探傷装置