JP2003307098A - トンネル覆工用セグメントのリング継手 - Google Patents

トンネル覆工用セグメントのリング継手

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JP2003307098A
JP2003307098A JP2002113665A JP2002113665A JP2003307098A JP 2003307098 A JP2003307098 A JP 2003307098A JP 2002113665 A JP2002113665 A JP 2002113665A JP 2002113665 A JP2002113665 A JP 2002113665A JP 2003307098 A JP2003307098 A JP 2003307098A
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movable member
segment
ring joint
insertion space
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Takashi Onoda
孝 小野田
Kazuo Yamazaki
和男 山崎
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Technos Co Ltd
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Technos Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】互いに連結される両セグメント相互間に目開き
があってもその大きさに拘わらず両セグメントを連結し
得るリング継手を提供すること。 【解決手段】一方のセグメント(10)に固定されたピ
ン(16)と、他方のセグメント(12)に設けられた
ピン挿入空間(18)と、ピン挿入空間に配置された可
動部材(20)と、可動部材の移動を強制する移動強制
部材(22)とを含み、ピンが少なくとも1つの係合部
(24)を有し、また、可動部材がその移動により、ピ
ンの係合部(24)に係合し、ピンに対してその挿入方
向前方へ押圧力を及ぼし得る楔面(26)を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トンネルを覆工す
るために設置されるセグメントリングを相互に連結する
ためのリング継手、より詳細には互いに隣接する両セグ
メントリングを構成する2つのセグメントを相互に連結
するためのリング継手に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ボルト及びナットに代わるリング
継手が提案されている(特開2001−90484)。
【0003】このリング継手は、互いに相対するリング
継手面を有する両セグメントの一方のセグメントに固定
され該セグメントのリング継手面からこれと直角な方向
へ伸びるピンと、他方のセグメントに設けられ該セグメ
ントのリング継手面に開放する前記ピンのための挿入空
間と、前記他方のセグメントの挿入空間に配置されかつ
該セグメントの厚さ方向へ移動可能に保持された可動部
材と、前記挿入空間に配置され前記ピンに向けての前記
可動部材の移動を強制するコイルばねと、前記ピンの挿
入空間に配置され前記可動部材の移動を一時的に阻止す
るピースであって前記挿入空間内に進入する前記ピンに
よりその配置位置から排除されるピースとを備えるもの
がある。
【0004】前記従来のリング継手にあっては、前記ピ
ンが小径部を有し、また前記可動部材が前記ピンの小径
部の貫通を許す弧状の切欠きを有する。前記コイルばね
によるばね力の付勢下にある前記可動部材は、前記ピン
による前記ピースの排除に伴って前記ピンに向けて移動
し、その切欠きが前記ピンの小径部に係合する。その結
果、両セグメントが互いに接した状態で互いに連結され
る。
【0005】ところで、両セグメントの相互連結の際、
両セグメント間に砂のような異物が挟まり、両セグメン
ト相互間にわずかな隙間(いわゆる目開き)が生じるこ
とがある。
【0006】前記従来のリング継手では、このような目
開き状態にある両セグメントの連結を可能とするために
は、前記ピンの小径部と前記可動部材とについて、これ
らが係合するときにこれらの間にわずかな遊びが存する
ように寸法設定を行うことを必要とする。しかし、これ
は両セグメント間に挟まる異物の大きさを予め想定する
ことになるため、過大な目開きを許容し、あるいは両セ
グメントの連結が不能となる場合がある。
【0007】また、互いに連結される両セグメントの製
作誤差、組み立て誤差等のために前記ピンと前記可動部
材との間の軸線の不一致であるいわゆる芯ずれを生じる
ときは、前記ピンに対する前記可動部材の係合が不可能
となり、両セグメントの連結が不能となる場合がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、互い
に連結される両セグメント相互間に目開きがあってもそ
の大きさに拘わらず両セグメントを連結し得るリング継
手を提供することにある。また、本発明の他の目的は、
最小限の目開きの大きさで両セグメントを連結し得るリ
ング継手を提供することにある。さらに、本発明の他の
目的は、両セグメントに芯ずれがあってもこれらのセグ
メントを連結し得るリング継手を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、互いに相対す
るリング継手面を有する2つのトンネル覆工用セグメン
トを互いに連結するためのリング継手であって、一方の
セグメントに固定され該セグメントのリング継手面から
これと直角な方向へ伸びるピンと、他方のセグメントに
設けられ該セグメントのリング継手面に開放する前記ピ
ンのための挿入空間と、前記他方のセグメントの挿入空
間に配置され、かつ前記挿入空間に挿入される前記ピン
に向けて該ピンの横断方向へ移動可能に保持された可動
部材と、前記他方のセグメントに保持された、前記ピン
に向けての前記可動部材の移動を強制する移動強制部材
とを含み、前記ピンは少なくとも1つの係合部を有し、
また、前記可動部材はその移動により、前記挿入空間に
挿入された前記ピンの係合部に係合し、前記ピンに対し
てその挿入方向前方へ押圧力を及ぼす楔面を有すること
を特徴とする。
【0010】前記可動部材は、さらに、該可動部材の移
動方向及び前記ピンの挿入方向の双方に直角な方向へ移
動可能であるものとすることができる。
【0011】前記ピンの係合部は該ピンの表面の一部を
規定する突起、あるいは前記ピンに設けられた穴の側壁
からなるものとすることができる。前記ピンの突起は前
記可動部材の楔面と同方向へ伸びる側面を有するものと
することができる。
【0012】前記移動強制部材は少なくとも1つのコイ
ルばねからなり、該コイルばねの一部が前記可動部材に
設けられた穴内に収容されているものとし、あるいは少
なくとも1つの押しボルトからなるものとすることがで
きる。
【0013】前記ピンはその挿入方向に関して前記係合
部の前方に設けられたスロープであって前記ピンが前記
挿入空間に挿入されるとき、前記可動部材に係合し該係
合部材を反対方向へ移動させるスロープを有するものと
することができる。
【0014】
【発明の作用および効果】本発明によれば、一方のセグ
メントに固定されたピンに少なくとも1つの係合部を設
け、かつ他方のセグメントに配置された前記可動部材に
ついて、移動強制部材による強制移動により前記ピンの
係合部に係合し、前記ピンに対してその挿入方向前方へ
押圧力を及ぼす楔面を設けたことから、一方のセグメン
トを他方のセグメントに引き寄せた状態で連結すること
ができる。このため、両セグメント間に挟まることがあ
る異物のために両セグメント間に目開きがあっても、そ
の大きさに応じた両セグメントの連結が可能であり、ま
た、最小限の大きさの目開き状態で両セグメントを連結
することができる。
【0015】また、前記可動部材をその移動方向及び前
記ピンの挿入方向の双方に直角な方向へ移動可能とする
ことにより、互いに連結される両セグメントに芯ずれが
あるとき、前記可動部材を芯ずれ解消方向へ移動させる
ことができ、これにより、前記挿入空間内の前記可動部
材に対する前記ピンの係合及びこれに伴う両セグメント
の連結を確保することができる。
【0016】前記ピンの係合部として、これを、前記ピ
ンの表面の一部を規定する突起、又はこれに設けられた
穴の側壁をもって構成とすることができる。これは、リ
ング継手自体の構造の複雑化の回避に寄与する。前記可
動部材の楔面と係合する前記突起の一部として、例えば
前記楔面と同方向へ伸びる側面とすることができる。
【0017】前記可動部材の移動を強制する移動強制部
材は、コイルばねまたは押しボルトからなるものとし、
前記コイルばねのばね力又前記押しボルトの軸線方向力
をもって、前記ピンに対する前記可動部材の係合を強制
することができる。前記コイルばねは、その一部を前記
可動部材に設けられた穴内に収容することにより、これ
を長寸法の大きいものの使用を可能とし、圧縮状態から
の伸長動作により前記可動部材に対して大きいばね力を
及ぼすことができる。
【0018】前記ピンの挿入方向に関する前記係合部の
前方にスロープを設けるときは、前記ピンを前記挿入空
間に挿入するとき、前記可動部材を前記スロープに沿っ
て反対方向へ移動させた後、前記スロープの後方に位置
する係合部に前記可動部材の係合部を係合させることが
できる。
【0019】
【発明の実施の形態】図1を参照すると、互いに連結さ
れる2つのコンクリートセグメント10,12に適用さ
れた本発明に係るリング継手が全体に符号14で示され
ている。本発明に係るリング継手は、前記コンクリート
セグメントのほか、鋼セグメント、ダクタイル鋳鉄製の
ダクタイルセグメント、又は鋼コンクリート合成セグメ
ントに適用することができる。
【0020】両セグメント10,12は、それぞれ、ト
ンネルを覆工するために設置される互いに相対する2つ
のセグメントリング(図示せず)の一部をなす。すなわ
ち、各セグメントリングを構成する複数のセグメントの
1つであり、両セグメント10,12は、これらのリン
グ継手面(後に符号28,40で示す)において相対す
る。
【0021】前記セグメントリングは、例えばトンネル
を掘削するために用いられるシールド(図示せず)のテ
ール部内で組み立てられる。組み立てられたセグメント
10を含むセグメントリング(新設セグメントリング)
は、前記シールドが推進されるときの反力支持体として
の役割を担う。前記新設セグメントリングはこれに反力
を担わせて前記シールドが推進されるとき、先に組み立
てられたセグメント12を含む既設セグメントリングに
向けて(矢印15参照)、前記既設セグメントリングと
の間に存する距離を詰めるように移動して前記既設セグ
メントリングに接し、又は両セグメントリング間に砂の
ような異物が存するときはわずかな隙間(図5に示す目
開きA)を残して相対する。
【0022】本発明にあっては、前記新設セグメントリ
ングが前記既設セグメントリングに接するとき又は目開
きの存する状態で相対するとき、自動的に、両セグメン
トリングの2つのセグメント10,12が相互に連結さ
れる。
【0023】本発明のリング継手14は、一方のセグメ
ント10に固定されたピン16と、他方のセグメント1
2に設けられた、前記ピンのための挿入空間18と、挿
入空間18に設置された可動部材20と、該可動部材に
ついての移動強制部材22とを含み、ピン16及び可動
部材20は互いに係合可能である係合部24及び楔面2
6を有する。
【0024】本発明のリング継手14にあっては、一方
のセグメント10が他方のセグメント12に向けて矢印
15の方向へ移動されるとき、一方のセグメントのピン
16が他方のセグメントの挿入空間18に進入し(図3
参照)、挿入空間18内の可動部材20の楔面26がピ
ンの係合部24に係合する(図4又は図5参照)。その
結果、両セグメント10,12が相互に連結される。
【0025】ピン16はセグメント10のリング継手面
28からこれと直角な方向(セグメントの軸線方向)に
伸びている。図示の例では、ピン16の一部がセグメン
ト10中に埋設され、残りの一部がセグメント10のリ
ング継手面28から外部に露出している。
【0026】また、図示の例では、セグメントのリング
継手面28の補強のため、セグメント10中に矩形の補
強板30が埋設されリング継手面28の一部をなしてい
る。ピン16は補強板30に設けられた孔(図示せず)
を経て伸びかつ補強板30に溶接されている。符号32
は、ピン16に溶接されかつセグメント10中に埋設さ
れたアンカー筋を示す。
【0027】係合部24は、ピン16に設けられ互いに
相対する2つの突起34からなる。図示の例では、ピン
16の前記露出部が棒鋼をその一部を残して切削するこ
とにより形成され、全体に長方形の横断面形状を有する
(図2参照)。削り残された一部である2つの突起34
が、前記長方形断面における互いに相対する各側面上に
ある。突起34は、これを2つとする図示の例に代え
て、単一とすることが可能である。
【0028】係合部24は、好ましくは、各突起34の
後部(挿入空間18に向けてのピン16の挿入方向15
における後部)に設けられた傾斜面からなる(図3参
照)。前記傾斜面は、図3でみて、挿入方向15の前方
から後方へ向けて右下がりに傾斜している。前記傾斜面
に代えて、例えばピン16を横断する方向へ伸びる直交
面とすることも可能である。
【0029】また、各突起34の前部にはスロープ36
が設けられている。好ましくは、スロープ36は係合部
(傾斜面)24に連なる。図示のスロープ36は傾斜面
からなり、係合部24とは逆に、図3で見て挿入方向1
5の前方から後方へ向けて右上がりに傾斜している。ス
ロープ36は、ピン16が他方のセグメントの挿入空間
18に挿入されるとき、挿入空間18内の可動部材20
をピン16から離れる方向(図1で見て上方向)へ移動
させる作用をなす。
【0030】他方のセグメントの可動部材20は、挿入
空間18に挿入されるピン16に向けてその横断方向
(図1に示す例では上下方向、すなわちセグメント12
の厚さ方向)へ移動可能であるように保持されている。
図示の例では、ピン挿入空間18を規定する、全体にL
形の横断面形状を有する箱形部材38内に保持されてい
る。
【0031】箱形部材38は、他方のセグメント12中
に埋設されている。図示の例では、箱形部材38の一部
をなす比較的大きくかつ厚い矩形の板42が、セグメン
ト12のリング継手面40を補強すべく該リング継手面
に露出している。板42にはピン16の通過を許す孔4
3が穿たれ、孔43はリング継手面40に開放してい
る。
【0032】箱形部材38は、図1でみて、縦方向に伸
びる部分(垂直部)44と横方向に伸びる部分(水平
部)46とを有し、垂直部44内に可動部材20が収容
されている。図中、符号47は、板42に固定され、セ
グメント中に埋設されるアンカー筋を示す。アンカー筋
47は、これに代えて、水平部46の各側面に固定する
ことができる。
【0033】垂直部44は、可動部材20が図1で見て
上下方向と、該上下方向及びピンの挿入方向15の双方
に直角な方向(図2で見て左右方向)とに移動可能であ
るように、可動部材20を拘束する。この例に代えて、
可動部材20が前記上下方向にのみ移動可能であるよう
に拘束されるものとすることができる。
【0034】また、水平部46は孔43の延長上にあ
り、孔43を経て挿入空間18に進入するピン16の受
け入れ空間をなす。
【0035】可動部材20は、全体に門形を呈する板状
体からなり、2つの脚部48を有する。可動部材20で
ある前記板状体は、その両表面がピン16の挿入方向に
おける前後に向けて配置されている。
【0036】可動部材20の楔面26は各脚部48に設
けられている。より詳細には、楔面26は、ピン16の
挿入方向における前方側の表面に設けられている。図示
の例では、楔面26は、図1で見て、ピン16の挿入方
向15における前方から後方へ向けて右下がりの傾斜面
からなり、ピン16の係合部24である前記傾斜面が楔
面26と同じ勾配で同じ方向へ伸びている。
【0037】可動部材の両脚部48の相互間隔は、ピン
16の横断面形状である前記長方形の両側面間距離より
わずかに大きい。このため、両脚部48間に、ピン16
の突起34を除く他の部分を跨ぐようにこれを受け入れ
ることができる。
【0038】一方、可動部材20の移動強制部材22
は、箱形部材38の垂直部44内に配置されている。図
示の例では、移動強制部材22は2つの被圧縮コイルば
ねからなる。両コイルばねは、図1で見て、可動部材2
0と箱形部材38の頂部との間に位置し、可動部材20
を箱形部材38の底部に押し付けている。
【0039】図示の例では、各コイルばねは、その下部
が可動部材20に設けられた穴50内に収容されてい
る。さらに好ましくは、図示の例のように、各コイルば
ねの上部をも箱形部材38の頂部に設けられた穴52に
収容する。これにより、より長いコイルばねの使用を可
能とし、長さ寸法の短いコイルばねと比べて、圧縮状態
からの伸長動作により可動部材20に対して及ぼし得る
ばね力をより大きいものとすることができる。
【0040】本発明によれば、前記新設セグメントリン
グが前記既設セグメントリングに向けて移動するとき、
一方のセグメントのピン16が、その先端から、他方の
セグメントにおける孔43を経てその挿入空間18内に
入り、可動部材の両脚部48間に進入する。ピン16の
進行に従って、ピンのスロープ36が可動部材の両脚部
48下に潜り込み、可動部材20が両コイルばね22の
ばね力に抗して図3における矢印54の方向(図3で見
て上方向)へ移動する。ピンのスロープ36の両脚部4
8下への潜り込みがより円滑に生じるように、スロープ
36の先端が当接する両脚部の一部49を面取り部とす
ることが望ましい。
【0041】ピン16がさらに進行すると、図4に示す
ように、可動部材の両脚部48が両スロープ36から、
ピンの係合部24である両傾斜面に移り、両コイルばね
22の弾性復帰力である移動強制力を受ける間に傾斜面
24に沿って完全に下降する(矢印56参照)。すなわ
ち、可動部材の楔面26がピンの係合部24に係合す
る。このとき、前記移動強制力を受ける可動部材20
は、ピン16に対してこれをその挿入方向前方へ押圧力
を及ぼす。その結果、セグメント10のリング継手面2
8がセグメント12のリング継手面40に密接した状態
で、両セグメント10,12が自動的に相互に連結され
る。
【0042】しかし、両セグメント10,12間に砂の
ような異物があるときは、可動部材20の非完全下降状
態において、両セグメント10,12が連結される(図
5)。この場合、前記異物が両セグメント10,12か
ら圧縮力を受ける状態におかれ、両セグメント10,1
2間に生じる隙間である目開きAを最小限にすることが
できる。
【0043】図6に示すように、可動部材20に対する
移動強制部材22は、前記コイルばねに代えて、押しボ
ルトとすることができる。
【0044】この例では、ピン挿入空間18を規定する
箱形部材38が、図1に示す状態から見て、上下逆様に
配置されている。また、箱形部材38の底部(図1にお
ける頂部)に、前記押しボルトが螺合可能のねじ孔58
が設けられている。さらに、ピン16に設けられた係合
部24及びスロープ36の向きが、図1に示すものと逆
の方向へ伸びている。
【0045】これによれば、ねじ孔58に螺合された前
記押しボルトを回してこれをその軸線方向に進めること
により、挿入空間18に挿入されたピン16に向けて、
可動部材20を図6で見て上方へ強制移動させることが
できる。これにより、ピンの係合部24に対する可動部
材の楔面26の係合位置を図6で見てより上方に進め、
より密接した状態での両セグメント10,12の連結が
可能である。
【0046】ところで、前記セグメントリングの軸線が
一致しない、いわゆる芯ずれが生じることがある。この
場合には、ピン16の可動部材20に対する不整合を招
き、両セグメント10,12の連結が不可能となる場合
がある。
【0047】このような事態の発生を防止するため、本
発明においては、可動部材20が図図2で見て左右方向
へ移動可能とされている。より詳細には、可動部材20
を拘束する箱形部材の垂直部44が可動部材20より大
きい幅寸法(図2で見て左右方向の寸法)を有する。こ
のため、前記幅寸法の差に相当する距離を前記左右方向
に移動することができる。したがって、例えば、可動部
材20を左方へ距離aだけ移動させることができる。可
動部材20のこの移動は、可動部材20に対するピン1
6の進行に伴う押圧により生じさせることができる。
【0048】なお、可動部材20は、これを門形とする
図示の例に代えて、例えば棒形のものとすることができ
る。棒形の可動部材として、例えば図示の門形の可動部
材における両脚部48の一方とほぼ同形状のものとする
ことができる。前記棒形の可動部材とするときは、その
楔面26が係合するピン16の係合部として、図示の例
における1の突起34、あるいは棒状のピンに設けられ
その直径方向へ伸びる穴(貫通穴または有底穴)の側壁
(図示せず)とすることができる。前記穴の前方域には
1のスロープ36を形成することができる。楔面26が
係合する前記穴の側壁は、楔面26と同じ勾配を有する
傾斜面とすることができる。
【0049】また、可動部材20は、図示の例に代え
て、可動部材20と箱形部材38の底部との間に、挿入
空間18に挿入されるピン16が可動部材20下に進入
可能の空間を規定しかつ進入するピン16によって前記
空間の前方に押しやることができるスペーサ(図示せ
ず)を配置しておくことができる。前記スペーサを配置
するときは、可動部材20にスロープ36を設けること
を要しない。
【0050】さらに、セグメント10,12が前記鋼セ
グメント、ダクタイル鋳鉄製のダクタイルセグメント、
又は鋼コンクリート合成セグメントからなるときは、補
強板30,40の配置は不要である。このときは、ピン
16及び箱形部材38を、それぞれ、両セグメントのリ
ング継手面を規定する継手板(図示せず)に直接固定す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】2つのセグメントに適用された、一部を取り除
いて示す本発明に係るリング継手の斜視図である。
【図2】一のセグメントに配置された箱形部材の一部を
取り除いて示す可動部材の正面図である。
【図3】相互係合直前におけるピン及び可動部材の縦断
面図である。
【図4】相互係合時におけるピン及び可動部材の縦断面
図である。
【図5】目開きが生じる場合における相互係合直前のピ
ン及び可動部材の縦断面図である。
【図6】他の例に係るリング継手の図1と同様の斜視図
である。
【符号の説明】
10,12 セグメント 14 リング継手 16,24 ピン及びその係合部 18 ピン挿入空間 20,26 可動部材及びその楔面 22 移動強制部材 28,40 セグメントのリング継手面 34 突起 36 スロープ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに相対するリング継手面を有する2つ
    のトンネル覆工用セグメントを互いに連結するためのリ
    ング継手であって、一方のセグメントに固定され該セグ
    メントのリング継手面からこれと直角な方向へ伸びるピ
    ンと、他方のセグメントに設けられ該セグメントのリン
    グ継手面に開放する前記ピンのための挿入空間と、前記
    他方のセグメントの挿入空間に配置され、かつ前記挿入
    空間に挿入される前記ピンに向けてその横断方向へ移動
    可能に保持された可動部材と、前記他方のセグメントに
    保持された、前記ピンに向けての前記可動部材の移動を
    強制する移動強制部材とを含み、前記ピンは少なくとも
    1つの係合部を有し、また、前記可動部材はその移動に
    より、前記挿入空間に挿入された前記ピンの係合部に係
    合し、前記ピンに対してその挿入方向前方へ押圧力を及
    ぼす楔面を有する、リング継手。
  2. 【請求項2】前記可動部材は、さらに、該可動部材の移
    動方向及び前記ピンの挿入方向の双方に直角な方向へ移
    動可能である、請求項1に記載のリング継手。
  3. 【請求項3】前記ピンの係合部は該ピンの表面の一部を
    規定する突起からなる、請求項1又は2に記載のリング
    継手。
  4. 【請求項4】前記ピンの突起は前記可動部材の楔面と同
    方向へ伸びる側面を有する、請求項3に記載のリング継
    手。
  5. 【請求項5】前記ピンの係合部は該ピンに設けられた穴
    の側壁からなる、請求項1または2に記載のリング継
    手。
  6. 【請求項6】前記移動強制部材は少なくとも1つのコイ
    ルばねからなり、該コイルばねの一部が前記可動部材に
    設けられた穴内に収容されている、請求項1に記載のリ
    ング継手。
  7. 【請求項7】前記移動強制部材は少なくとも1つの押し
    ボルトからなる、請求項1に記載のリング継手。
  8. 【請求項8】前記ピンはその挿入方向に関して前記係合
    部の前方に設けられたスロープであって前記ピンが前記
    挿入空間に挿入されるとき、前記可動部材に係合し該係
    合部材を反対方向へ移動させるスロープを有する、請求
    項1ないし7のいずれか1項に記載のリング継手。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006312868A (ja) * 2005-04-08 2006-11-16 Nippon Steel Corp セグメントの連結構造
CN105569676A (zh) * 2016-03-02 2016-05-11 袁江 滑型插件、预制混凝土管廊及盾构管片
JP2020176393A (ja) * 2019-04-16 2020-10-29 鹿島建設株式会社 連結具

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