JP2003306349A - マイクロリアクター用合成石英ガラス基板及びその洗浄方法 - Google Patents
マイクロリアクター用合成石英ガラス基板及びその洗浄方法Info
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- JP2003306349A JP2003306349A JP2002113370A JP2002113370A JP2003306349A JP 2003306349 A JP2003306349 A JP 2003306349A JP 2002113370 A JP2002113370 A JP 2002113370A JP 2002113370 A JP2002113370 A JP 2002113370A JP 2003306349 A JP2003306349 A JP 2003306349A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 超音波ダメージを低減しうる合成石英ガラス
基板の洗浄方法及びそれにより得られた合成石英ガラス
基板を提供する。 【解決手段】 合成石英ガラス基板を洗浄液に浸漬し超
音波を照射して洗浄する洗浄工程と、洗浄後の前記基板
を純水に浸漬して超音波を照射してすすぎを行うすすぎ
工程とを含み、前記洗浄工程及びすすぎ工程を、超音波
の音圧と照射総時間とを特定して行う。
基板の洗浄方法及びそれにより得られた合成石英ガラス
基板を提供する。 【解決手段】 合成石英ガラス基板を洗浄液に浸漬し超
音波を照射して洗浄する洗浄工程と、洗浄後の前記基板
を純水に浸漬して超音波を照射してすすぎを行うすすぎ
工程とを含み、前記洗浄工程及びすすぎ工程を、超音波
の音圧と照射総時間とを特定して行う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、Lab−Chi
p、DNA−Chip等のマイクロアレイやキャピラリ
ーアレイを用いて検体を分離分析するマイクロリアクタ
ー用合成石英ガラス基板(以降、単に「合成石英ガラス
基板」とも呼称する。)の洗浄方法に関するものであ
る。
p、DNA−Chip等のマイクロアレイやキャピラリ
ーアレイを用いて検体を分離分析するマイクロリアクタ
ー用合成石英ガラス基板(以降、単に「合成石英ガラス
基板」とも呼称する。)の洗浄方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】マイクロリアクター用としてよく用いら
れている基板材料として、合成石英ガラスがある。この
合成石英ガラス基板を得るには、図1にフローチャート
で示されるように、インゴット状の母材(合成石英ガラ
スブロック)をスライスした後、ラップ(研削)、ポリ
シングを行い透明な基板とすることが一般的である。
れている基板材料として、合成石英ガラスがある。この
合成石英ガラス基板を得るには、図1にフローチャート
で示されるように、インゴット状の母材(合成石英ガラ
スブロック)をスライスした後、ラップ(研削)、ポリ
シングを行い透明な基板とすることが一般的である。
【0003】上記において、ポリシングで使用された研
磨材を除去するために酸、アルカリといった薬液、界面
活性剤、界面活性剤に洗浄助剤を添加したいわゆる洗
剤、もしくはこれらの混液を用いた槽とこれらの薬液を
除去もしくは付着物の除去を目的としたリンスのための
高純度な水(濾過水、純水、超純水)の槽、乾燥用の有
機用剤の槽で構成される多槽式の浸漬型洗浄装置が用い
られている。また、このような洗浄装置は、洗浄効率を
高めるため数KHz〜100KHzの超音波、300K
Hz〜600KHzの中域周波数の超音波、800KH
z以上の高周波域の超音波発振器のいずれか、あるいは
これらを組み合わせて照射する超音波照射手段を具備す
るのが一般的である。
磨材を除去するために酸、アルカリといった薬液、界面
活性剤、界面活性剤に洗浄助剤を添加したいわゆる洗
剤、もしくはこれらの混液を用いた槽とこれらの薬液を
除去もしくは付着物の除去を目的としたリンスのための
高純度な水(濾過水、純水、超純水)の槽、乾燥用の有
機用剤の槽で構成される多槽式の浸漬型洗浄装置が用い
られている。また、このような洗浄装置は、洗浄効率を
高めるため数KHz〜100KHzの超音波、300K
Hz〜600KHzの中域周波数の超音波、800KH
z以上の高周波域の超音波発振器のいずれか、あるいは
これらを組み合わせて照射する超音波照射手段を具備す
るのが一般的である。
【0004】しかるに、前述の洗浄方法で得られた合成
石英ガラス基板は、各槽で用いられる超音波により表面
に微視的な破砕もしくは破砕に至らぬまでも微視的なク
ラック(以降、両者を合わせて「超音波ダメージ」と呼
称する。)が形成される場合がある。図2に示すよう
に、合成石英ガラス基板3にこのような超音波ダメージ
4が存在すると、マイクロアレイやキャピラリーアレイ
を形成する際に、その上に金属膜2やレジスト1を形成
してパターニングするときに、フッ酸等のエッチング液
が本来のエッチング部分5以外にも超音波ダメージ4の
周囲部分6に浸透もしくは浸蝕し、その結果、アレイ内
部やアレイに隣接したディンプル(エッチピット)7を
形成して当初の機能を果たすための障害となる場合があ
る。
石英ガラス基板は、各槽で用いられる超音波により表面
に微視的な破砕もしくは破砕に至らぬまでも微視的なク
ラック(以降、両者を合わせて「超音波ダメージ」と呼
称する。)が形成される場合がある。図2に示すよう
に、合成石英ガラス基板3にこのような超音波ダメージ
4が存在すると、マイクロアレイやキャピラリーアレイ
を形成する際に、その上に金属膜2やレジスト1を形成
してパターニングするときに、フッ酸等のエッチング液
が本来のエッチング部分5以外にも超音波ダメージ4の
周囲部分6に浸透もしくは浸蝕し、その結果、アレイ内
部やアレイに隣接したディンプル(エッチピット)7を
形成して当初の機能を果たすための障害となる場合があ
る。
【0005】超音波ダメージ自体は、超音波による洗浄
方法が紹介された以降その存在が知られており、その発
生機構は洗浄力の中心であるキャビテーションが洗浄物
の表面にアタックすることにより生じるものである。ま
た、キャビテーションは使用される周波数に応じた定在
波により超音波発振子より一定の間隔で超音波ダメージ
が発生しやすいことが知られている。従来より、この集
中的に発生する超音波ダメージを分散させるため(もし
くは、洗浄物の洗浄効果を均一にするため)に洗浄中の
洗浄物を揺動する機構を装置に付帯したり、洗浄槽に設
けられた超音波発振子の周波数を一定の範囲内で連続し
て変調させるスイープ方式、定められた複数の周波数の
超音波を交互に照射するマルチ方式などを使用すること
が一般的である。
方法が紹介された以降その存在が知られており、その発
生機構は洗浄力の中心であるキャビテーションが洗浄物
の表面にアタックすることにより生じるものである。ま
た、キャビテーションは使用される周波数に応じた定在
波により超音波発振子より一定の間隔で超音波ダメージ
が発生しやすいことが知られている。従来より、この集
中的に発生する超音波ダメージを分散させるため(もし
くは、洗浄物の洗浄効果を均一にするため)に洗浄中の
洗浄物を揺動する機構を装置に付帯したり、洗浄槽に設
けられた超音波発振子の周波数を一定の範囲内で連続し
て変調させるスイープ方式、定められた複数の周波数の
超音波を交互に照射するマルチ方式などを使用すること
が一般的である。
【0006】また、キャビテーション自体を小さくする
ために音圧を小さくすることも経験的に用いられている
が、概してスイープ方式では装置が大きくなる、機構が
付加されるため高価になるといった弊害があり、マルチ
方式では洗浄力が低下するという問題を有していた。洗
浄力が低下した場合は、図3に示すように、合成石英ガ
ラス基板3の表面に付着物8が残存することとなり、洗
浄プロセスで乾燥した後もそれらが残ることになり、マ
イクロアレイやキャピラリーアレイを形成するためのエ
ッチングの際に、付着物8がエッチング液による浸蝕を
阻害して基板上に突起状欠点9を発生させる原因となる
(付着物によるマスキング効果)。あるいは、付着物8
の種類によってはエッチング液との反応熱でエッチング
が加速され、凹状の欠点やアレイの境界線の歪みを生じ
させることが知られている。
ために音圧を小さくすることも経験的に用いられている
が、概してスイープ方式では装置が大きくなる、機構が
付加されるため高価になるといった弊害があり、マルチ
方式では洗浄力が低下するという問題を有していた。洗
浄力が低下した場合は、図3に示すように、合成石英ガ
ラス基板3の表面に付着物8が残存することとなり、洗
浄プロセスで乾燥した後もそれらが残ることになり、マ
イクロアレイやキャピラリーアレイを形成するためのエ
ッチングの際に、付着物8がエッチング液による浸蝕を
阻害して基板上に突起状欠点9を発生させる原因となる
(付着物によるマスキング効果)。あるいは、付着物8
の種類によってはエッチング液との反応熱でエッチング
が加速され、凹状の欠点やアレイの境界線の歪みを生じ
させることが知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする謀題】本発明は、前述の課題
を解決すべく考案されたものであり、洗浄工程で発生す
る超音波ダメージを低減し得るマイクロリアクター用合
成石英ガラス基板の洗浄方法及び該洗浄方法により得ら
れたマイクロリアクター用合成石英ガラス基板を提供す
ることを目的とする。
を解決すべく考案されたものであり、洗浄工程で発生す
る超音波ダメージを低減し得るマイクロリアクター用合
成石英ガラス基板の洗浄方法及び該洗浄方法により得ら
れたマイクロリアクター用合成石英ガラス基板を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、合成石英
ガラス基板に超音波ダメージの発生する条件、すなわち
超音波の音圧と洗浄物に対する累積照射時間に着目し、
その関係を明らかにすることにより超音波ダメージを極
力発生させることなく洗浄効果も十分にある条件を見出
した。
ガラス基板に超音波ダメージの発生する条件、すなわち
超音波の音圧と洗浄物に対する累積照射時間に着目し、
その関係を明らかにすることにより超音波ダメージを極
力発生させることなく洗浄効果も十分にある条件を見出
した。
【0009】即ち、本発明は、マイクロリアクター用合
成石英ガラス基板を洗浄液に浸漬し超音波を照射して洗
浄する洗浄工程と、洗浄後の前記基板を純水に浸漬して
超音波を照射してすすぎを行うすすぎ工程とを含み、前
記洗浄工程及びすすぎ工程における超音波の照射条件を
下記(1)〜(3)の何れかにすることを特徴とするマ
イクロリアクター用合成石英ガラス基板の洗浄方法であ
る。 (1)音圧が0.13×1011μPa〜0.24×10
11μPaで、かつ照射総時間が10〜12分間 (2)圧が0.25×1011μPa〜0.34×1011
μPaで、かつ照射総時間が9〜11分間 (3)音圧が0.35×1011μPa〜0.74×10
11μPaで、かつ照射総時間が8〜9分間
成石英ガラス基板を洗浄液に浸漬し超音波を照射して洗
浄する洗浄工程と、洗浄後の前記基板を純水に浸漬して
超音波を照射してすすぎを行うすすぎ工程とを含み、前
記洗浄工程及びすすぎ工程における超音波の照射条件を
下記(1)〜(3)の何れかにすることを特徴とするマ
イクロリアクター用合成石英ガラス基板の洗浄方法であ
る。 (1)音圧が0.13×1011μPa〜0.24×10
11μPaで、かつ照射総時間が10〜12分間 (2)圧が0.25×1011μPa〜0.34×1011
μPaで、かつ照射総時間が9〜11分間 (3)音圧が0.35×1011μPa〜0.74×10
11μPaで、かつ照射総時間が8〜9分間
【0010】また、本発明は、上記記載の洗浄方法によ
り得られることを特徴とするマイクロリアクター用合成
石英ガラス基板である。
り得られることを特徴とするマイクロリアクター用合成
石英ガラス基板である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。図4は、本発明の超音波照射条件、すなわち超音
波の音圧及び照射時間を得るために用いた洗浄装置の構
成を示す図であり、洗浄剤を貯蔵する第1槽、すすぎ用
の水を貯蔵する第2槽〜第5槽、水きり用の有機溶剤
(IPA;イソプロピルアルコール)を貯蔵する第6槽
〜第7槽及び有機溶剤(IPA;イソプロピルアルコー
ル)による乾燥を行う第8槽から構成されている。但
し、各槽の大きさ、槽の数は洗浄対象となる合成石英ガ
ラス基板の大きさや処理枚数、あるいは工程設計上のタ
クトによって決定されるものであり、本発明はこれらに
関して何ら制限するものではない。同様に、第1槽に用
いる洗浄剤としての薬液の種類、第2槽〜第5槽におけ
る水のグレード(井戸水、水道水、純水、超純水等の分
類)やこれらの水に洗浄時の水中での静電付着を防止す
るために不活性ガス(炭酸ガスや窒素)を溶解させるか
否か、洗浄力を強化したり、すすぎ性を向上させるため
に用いられるオゾン水や電解イオン水を用いるか否かに
左右されるものではない。また、第6槽〜7槽におい
て、照射される超音波は有機溶剤と水との置換のための
攪拌が主たる目的であり、超音波によりキャビテーショ
ンが形成されたとしても、一般的な有機溶剤は水または
水を溶媒とした洗浄液に比べて蒸気圧が低いためキャビ
テーションによる音圧が十分に小さいため、本発明で規
定する超音波の音圧と照射時間の対象外とする。さら
に、300KHz以上の周波数の超音波についても、洗
浄機構自体がキャビテーションによるものではなく、洗
浄物表面に発生した流速によるところが大であるため、
本発明で規定する超音波の音圧と照射時間の対象外とす
る。
する。図4は、本発明の超音波照射条件、すなわち超音
波の音圧及び照射時間を得るために用いた洗浄装置の構
成を示す図であり、洗浄剤を貯蔵する第1槽、すすぎ用
の水を貯蔵する第2槽〜第5槽、水きり用の有機溶剤
(IPA;イソプロピルアルコール)を貯蔵する第6槽
〜第7槽及び有機溶剤(IPA;イソプロピルアルコー
ル)による乾燥を行う第8槽から構成されている。但
し、各槽の大きさ、槽の数は洗浄対象となる合成石英ガ
ラス基板の大きさや処理枚数、あるいは工程設計上のタ
クトによって決定されるものであり、本発明はこれらに
関して何ら制限するものではない。同様に、第1槽に用
いる洗浄剤としての薬液の種類、第2槽〜第5槽におけ
る水のグレード(井戸水、水道水、純水、超純水等の分
類)やこれらの水に洗浄時の水中での静電付着を防止す
るために不活性ガス(炭酸ガスや窒素)を溶解させるか
否か、洗浄力を強化したり、すすぎ性を向上させるため
に用いられるオゾン水や電解イオン水を用いるか否かに
左右されるものではない。また、第6槽〜7槽におい
て、照射される超音波は有機溶剤と水との置換のための
攪拌が主たる目的であり、超音波によりキャビテーショ
ンが形成されたとしても、一般的な有機溶剤は水または
水を溶媒とした洗浄液に比べて蒸気圧が低いためキャビ
テーションによる音圧が十分に小さいため、本発明で規
定する超音波の音圧と照射時間の対象外とする。さら
に、300KHz以上の周波数の超音波についても、洗
浄機構自体がキャビテーションによるものではなく、洗
浄物表面に発生した流速によるところが大であるため、
本発明で規定する超音波の音圧と照射時間の対象外とす
る。
【0012】上記に示す洗浄装置を用い、合成石英ガラ
ス基板の洗浄を超音波の音圧と照射時間をパラメータと
して、超音波ダメージの発生の有無と洗浄後の付着物の
数を調査した。但し、超音波の照射時間は、第1槽によ
る洗浄及び第2槽〜第5槽によるすすぎにおける照射時
間の総和である。調査に際し、先ず、DNAチップ用基
板として既知の方法で合成、スライス、ラップ加工され
た合成石英ガラス基板(126.6mm×126.6m
m×11.15mm)を、スピードファム社製16B両
面ポリッシュ機を用いて酸化セリウムを主体としたスラ
リーと発泡ポリウレタンパッドで仕上げ研磨を行い、厚
さ1.10mmの石英基板を得た。そして、この石英基
板を、超音波の音圧及び超音波の照射時間を変化させて
洗浄を行った。尚、超音波の周波数は、何れも槽におい
ても38KHzとした。洗浄後の合成石英ガラス基板に
ついて、下記の方法により残存パーティクル及び超音波
ダメージの評価を行った。
ス基板の洗浄を超音波の音圧と照射時間をパラメータと
して、超音波ダメージの発生の有無と洗浄後の付着物の
数を調査した。但し、超音波の照射時間は、第1槽によ
る洗浄及び第2槽〜第5槽によるすすぎにおける照射時
間の総和である。調査に際し、先ず、DNAチップ用基
板として既知の方法で合成、スライス、ラップ加工され
た合成石英ガラス基板(126.6mm×126.6m
m×11.15mm)を、スピードファム社製16B両
面ポリッシュ機を用いて酸化セリウムを主体としたスラ
リーと発泡ポリウレタンパッドで仕上げ研磨を行い、厚
さ1.10mmの石英基板を得た。そして、この石英基
板を、超音波の音圧及び超音波の照射時間を変化させて
洗浄を行った。尚、超音波の周波数は、何れも槽におい
ても38KHzとした。洗浄後の合成石英ガラス基板に
ついて、下記の方法により残存パーティクル及び超音波
ダメージの評価を行った。
【0013】残存パーティクルの評価として、光学的散
乱光を検出することを原理とする欠点検出機、ここでは
QCオプティクス社製PI1100/3を用いて基板表
面上のパーティクル数を検出した。また、超音波ダメー
ジの有無を確認するために、洗浄後の合成石英基板をH
F濃度5重量%の溶液に5分間浸漬させた後、純水でリ
ンスを行い、イソプロピルアルコール蒸気で乾燥させた
ものを暗室にて10万ルクスの高輝度光源を用いて観察
した。
乱光を検出することを原理とする欠点検出機、ここでは
QCオプティクス社製PI1100/3を用いて基板表
面上のパーティクル数を検出した。また、超音波ダメー
ジの有無を確認するために、洗浄後の合成石英基板をH
F濃度5重量%の溶液に5分間浸漬させた後、純水でリ
ンスを行い、イソプロピルアルコール蒸気で乾燥させた
ものを暗室にて10万ルクスの高輝度光源を用いて観察
した。
【0014】調査結果を表1に示すが、超音波ダメージ
は明らかに超音波の音圧及び照射時間に比例して発生し
ており、超音波ダメージを抑制するためには両者を低減
させる必要があることがわかる。しかし、超音波の音圧
と照射時とを両方同時に低減させていった場合は、残存
パーティクルが増加しており、超音波の音圧と照射時間
の実用可能な領域は限られた範囲であることが導かれ
た。即ち、超音波の照射を、(1)音圧が0.13×1
011μPa〜0.24×1011μPaで、かつ照射総時
間が10〜12分間、または(2)音圧が0.25×1
011μPa〜0.34×1011μPaで、かつ照射総時
間が9〜11分間、または(3)音圧が0.35×10
11μPa〜0.74×1011μPaで、かつ照射総時間
が8〜9分間とすることにより、洗浄不足がなく、超音
波ダメージの発生もない洗浄を実現できることがわか
る。
は明らかに超音波の音圧及び照射時間に比例して発生し
ており、超音波ダメージを抑制するためには両者を低減
させる必要があることがわかる。しかし、超音波の音圧
と照射時とを両方同時に低減させていった場合は、残存
パーティクルが増加しており、超音波の音圧と照射時間
の実用可能な領域は限られた範囲であることが導かれ
た。即ち、超音波の照射を、(1)音圧が0.13×1
011μPa〜0.24×1011μPaで、かつ照射総時
間が10〜12分間、または(2)音圧が0.25×1
011μPa〜0.34×1011μPaで、かつ照射総時
間が9〜11分間、または(3)音圧が0.35×10
11μPa〜0.74×1011μPaで、かつ照射総時間
が8〜9分間とすることにより、洗浄不足がなく、超音
波ダメージの発生もない洗浄を実現できることがわか
る。
【0015】
【表1】
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、エッチピットや突起状
欠点を発生することの無いマイクロリアクター用合成石
英ガラス基板を得ることが出来る。
欠点を発生することの無いマイクロリアクター用合成石
英ガラス基板を得ることが出来る。
【図1】合成石英ガラス基板を得るための一般的な手順
を示すフローチャートである。
を示すフローチャートである。
【図2】フォトリソグラフィーによるエッチピットの発
生機構を示す模式図である。
生機構を示す模式図である。
【図3】フォトリソグラフィーによる突起状欠点の発生
機構を示す模式図である。
機構を示す模式図である。
【図4】本発明を説明するために用いる洗浄装置を示す
構成図である。
構成図である。
1:フォトレジスト
2:金属膜
3:合成石英ガラス基板
4:超音波ダメージ
5:正常エッチング部
6:異状エッチング部
7:エッチピット
8:付着パーティクル
9:突起状欠点
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 小倉 弘
東京都千代田区有楽町一丁目12番1号 旭
硝子株式会社内
(72)発明者 森田 寛
東京都千代田区有楽町一丁目12番1号 旭
硝子株式会社内
(72)発明者 末崎 瑞穂
東京都千代田区有楽町一丁目12番1号 旭
硝子株式会社内
(72)発明者 武市 信二
東京都千代田区有楽町一丁目12番1号 旭
硝子株式会社内
Fターム(参考) 3B201 AA01 BB02 BB11 BB84 BB93
BB95 CC01
4G059 AA08 AB09 AB11 AC30
Claims (2)
- 【請求項1】 マイクロリアクター用合成石英ガラス基
板を洗浄液に浸漬し超音波を照射して洗浄する洗浄工程
と、洗浄後の前記基板を純水に浸漬して超音波を照射し
てすすぎを行うすすぎ工程とを含み、前記洗浄工程及び
すすぎ工程における超音波の照射条件を下記(1)〜
(3)の何れかにすることを特徴とするマイクロリアク
ター用合成石英ガラス基板の洗浄方法。 (1)音圧が0.13×1011μPa〜0.24×10
11μPaで、かつ照射総時間が10〜12分間 (2)音圧が0.25×1011μPa〜0.34×10
11μPaで、かつ照射総時間が9〜11分間 (3)音圧が0.35×1011μPa〜0.74×10
11μPaで、かつ照射総時間が8〜9分間 - 【請求項2】 請求項1記載の洗浄方法により得られる
ことを特徴とするマイクロリアクター用合成石英ガラス
基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002113370A JP2003306349A (ja) | 2002-04-16 | 2002-04-16 | マイクロリアクター用合成石英ガラス基板及びその洗浄方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002113370A JP2003306349A (ja) | 2002-04-16 | 2002-04-16 | マイクロリアクター用合成石英ガラス基板及びその洗浄方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003306349A true JP2003306349A (ja) | 2003-10-28 |
Family
ID=29395575
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002113370A Pending JP2003306349A (ja) | 2002-04-16 | 2002-04-16 | マイクロリアクター用合成石英ガラス基板及びその洗浄方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003306349A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006188419A (ja) * | 2004-12-10 | 2006-07-20 | Fukui Shinetsu Sekiei:Kk | 石英ガラス治具又は部材の洗浄方法及び超音波洗浄装置 |
RU201378U1 (ru) * | 2020-06-08 | 2020-12-11 | Общество с ограниченной ответственностью "МГД-Реактор" | Блок крепления и терморегуляции для стеклянных микрореакторов |
JP2021125655A (ja) * | 2020-02-07 | 2021-08-30 | 株式会社ディスコ | ウエーハの生成方法 |
-
2002
- 2002-04-16 JP JP2002113370A patent/JP2003306349A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006188419A (ja) * | 2004-12-10 | 2006-07-20 | Fukui Shinetsu Sekiei:Kk | 石英ガラス治具又は部材の洗浄方法及び超音波洗浄装置 |
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JP2021125655A (ja) * | 2020-02-07 | 2021-08-30 | 株式会社ディスコ | ウエーハの生成方法 |
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