JP2003306157A - 可変ギヤ比ラックの可変ギヤ部の加工方法 - Google Patents

可変ギヤ比ラックの可変ギヤ部の加工方法

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JP2003306157A
JP2003306157A JP2002113924A JP2002113924A JP2003306157A JP 2003306157 A JP2003306157 A JP 2003306157A JP 2002113924 A JP2002113924 A JP 2002113924A JP 2002113924 A JP2002113924 A JP 2002113924A JP 2003306157 A JP2003306157 A JP 2003306157A
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Masato Ishikawa
政登 石川
Yoshihisa Mikami
嘉久 三上
Tatsuya Katsuno
達哉 勝野
Masami Funamoto
雅已 船本
Hiroshi Ozaki
博史 尾崎
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KASHIFUJI KK
Showa Corp
Kashifuji Works Ltd
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KASHIFUJI KK
Showa Corp
Kashifuji Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで高精度の可変ギヤ比ラックのラッ
ク製品又はラック電極を加工すること。 【解決手段】 可変ギヤ比ラック20の加工方法におい
て、ピニオンギヤ製品と同一歯形のピニオンカッタ10
とホブ盤を用い、ラック素材をピニオンカッタ10の切
れ刃に対し上下動させる往復切削運動と、ラック素材を
ピニオンカッタ10に対し前後動させる切込みを与える
とともに、ピニオンカッタ10の往復回転動をラック素
材の左右動の間にパワーステアリング装置におけるピニ
オンギヤ製品とラック製品の相対移動速度と同一の相対
送り速度を付与することにより、ラック素材に可変ギヤ
比ラック20を創成するもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はパワーステアリング
装置を構成する可変ギヤ比ラックの可変ギヤ部の加工方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】車両のパワーステアリング装置には、ス
テアリング入力軸に設けたピニオンギヤと噛合うラック
として、可変ギヤ比ラックを用いるものがある。可変ギ
ヤ比ラックは、ラックの歯筋の傾斜角(ねじれ角)及び
ピッチをステアリングセンタ側では小さく、ステアリン
グエンド側では大きくし、結果としてピニオンギヤの操
舵角に対するラックの相対移動速度(比ストローク)
を、操舵中立側では低速に、操舵端側では高速にする。
これにより、操舵角の小さい高速走行時の安定性と、操
舵角の大きい車庫入れ時の取り回し性を向上するものが
ある。
【0003】従来の可変ギヤ比ラックの加工方法として
は下記(1)〜(3)がある。(1)ラックの噛合い相手となる
ピニオンギヤと同一歯形を持つピニオンカッタを用い、
希望する可変ギヤ比のラックが形成されるように、この
ピニオンカッタをラックに沿って転動させ、ラックを加
工するもの(オーストラリア特許462162)。
【0004】しかしながら、ピニオンカッタは迅速に精
密な機械加工を行なうには強度が弱すぎ、1個のピニオ
ンカッタにより複数のラックをくり返し加工できない。
【0005】(2)ピニオンギヤ製作用のホブカッタを製
作し、ホブ盤に取付けた上記ホブカッタでピニオンギヤ
電極を製作し、放電加工機に取付けた上記ピニオンギヤ
電極でラック電極を製作し、放電加工機に取付けた上記
ラック電極でラック金型を製作する。
【0006】しかしながら、歯形の成形工程が3段階に
及び、金型精度が悪くなる。(3)ピニオンギヤの歯形と
同一の単1刃の専用カッタを専用設計ソフトを用いて製
作し、専用ラック加工機により上記専用カッタと専用加
工ソフトを用いてラック電極を製作し、放電加工機に取
付けた上記ラック電極でラック金型を製作する(特公平
1-22092)。
【0007】ピニオンギヤとラックの噛合いに基づいた
正確な創成歯切りでないため、噛合い誤差が発生する。
また、専用加工手段を用いるものであり、高コストであ
る。
【0008】本発明の課題は、低コストで高精度の可変
ギヤ比ラックのラック製品又はラック電極を加工するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、パワ
ーステアリング装置を構成する可変ギヤ比ラックのラッ
ク製品又はラック電極を加工する、可変ギヤ比ラックの
可変ギヤ部の加工方法において、ラック製品の噛合い相
手となるピニオンギヤ製品と同一歯形をもち、歯筋の一
端に切れ刃を付けたピニオンカッタを用い、加工機の前
後、左右及び上下に移動できる加工ヘッドにラック素材
を取付け、加工機の回転テーブルにピニオンカッタを取
付け、ピニオンカッタとラック素材の相対位置を、パワ
ーステアリング装置におけるピニオンギヤ製品とラック
製品の相対位置と同一の状態になるように設定し、ラッ
ク素材をピニオンカッタの切れ刃に対し上下動させる往
復切削運動と、ラック素材をピニオンカッタに対し前後
動させる切込みを与えるとともにピニオンカッタの往復
回転動とラック素材の左右動を行ない、ピニオンカッタ
の該往復回転動とラック素材の該左右動の間にパワース
テアリング装置におけるピニオンギヤ製品とラック製品
の相対移動速度と同一の相対送り速度を付与することに
より、ラック素材に可変ギヤ比ラックを創成するように
したものである。
【0010】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て更に、前記パワーステアリング装置におけるピニオン
ギヤ製品の操舵角に対するラック製品の移動速度をラッ
ク製品の移動量に換算し、ピニオンカッタをピニオンギ
ヤ製品の各操舵角に対応して定めた複数段の切削作業位
置のそれぞれに順に位置付けるように間欠回転するとと
もに、ピニオンカッタが位置付けられた切削作業位置に
対応するピニオンギヤ製品の操舵角に対するラック製品
の移動量分だけ、ラック素材を移動し、各切削作業位置
で、ピニオンカッタの前記往復回転動とラック素材の前
記左右動を行ない、ピニオンカッタの往復回転動とラッ
ク素材の左右動の間にパワーステアリング装置における
ピニオンギヤ製品とラック製品の相対移動速度と同一の
相対送り速度を付与することにより、ラック素材に可変
ギヤ比ラックを創成するようにしたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は可変ギヤ比ラックの加工方
法を示す模式図、図2はピニオン回転角に対するラック
の移動速度及び移動量を示す模式図、図3はピニオン回
転角に対するラック移動量を示す図表である。
【0012】本発明は、図1に示す如く、ピニオンカッ
タ10を用いてパワーステアリング装置を構成する可変
ギヤ比ラック20のラック製品(又はラック電極)を以
下の手順で加工する。
【0013】尚、図2は、パワーステアリング装置のピ
ニオン1と可変ギヤ比ラック20の噛合いを示し、ピニ
オン1は交差角α=20度で可変ギヤ比ラック20に噛合
う。可変ギヤ比ラック20は、ステアリングセンタ側
(ピニオン1の回転角が例えば0度〜±90度)の歯形を
ローゲイン歯形とし、ラックの歯筋の傾斜角(ねじれ
角)及びピッチを小とし、ピニオン1の回転角に対する
可変ギヤ比ラック20の移動速度を低速にする。また、
可変ギヤ比ラック20は、ステアリングエンド側(ピニ
オン1の回転角が例えば±158度〜)の歯形をハイゲイ
ン歯形とし、ラックの歯筋の傾斜角(ねじれ角)及びピ
ッチを大とし、ピニオン1の回転角に対する可変ギヤ比
ラック20の移動速度を高速にする。そして、可変ギヤ
比ラック20は、ステアリングセンタ側とステアリング
エンド側の中間部(ピニオン1の回転角が例えば±90度
〜±158度)を、ローゲイン歯形とハイゲイン歯形のそ
れぞれにつながる可変ギヤ部(VGR)とし、ラックの
歯筋の傾斜角(ねじれ角)及びピッチをステアリングセ
ンタ側からステアリングエンド側に向けて徐々に小から
大に変化させ、ピニオン1の回転角に対する可変ギヤ比
ラック20の移動速度をステアリングセンタ側からステ
アリングエンド側に向けて徐々に低速から高速に変化さ
せる。
【0014】(A)ピニオンギヤ製品の諸元の設定 ピニオンギヤ製品の諸元を、例えば表1の如くに設定す
る。
【0015】
【表1】
【0016】(B)ラック製品の諸元の設定 ラック製品の諸元をローゲインとハイゲインのそれぞれ
について、例えば表2、表3の如くに設定する。
【0017】
【表2】
【0018】
【表3】
【0019】ラック製品の可変ギヤ比を設定し、この可
変ギヤ比に基づき、ピニオンギヤ製品の操舵角に対する
ラック製品の移動速度を算定し、更にこのラック製品の
移動速度をラック製品の移動量に換算し、例えば図3を
得る。ラック製品の移動量は、ラック製品の移動速度を
ピニオンギヤ製品の操舵角の関数として積分することに
より換算できる。
【0020】(C)ピニオンカッタの製作 ピニオンカッタ10をピニオンギヤ製品と同一諸元で製
作する。ピニオンカッタ10は、ピニオンギヤ製品と同
一歯形を持ち、歯筋の一端(歯形の上端面)に切れ刃を
備える。
【0021】(D)ホブ盤へのラック素材とピニオンカッ
タ10の取付け (1)ホブ盤の前進、左右及び上下に移動できるホブヘッ
ドにラック素材を取付ける。
【0022】(2)ホブ盤の回転テーブルにピニオンカッ
タ10を取付ける。
【0023】(E)ホブ盤によるローゲイン加工 (1)ピニオンカッタ10の歯形の上端面に対して可変ギ
ヤ比ラック20の中心軸がなす交差角を、ホブヘッドの
回転(A方向)により、6°20’(ローゲイン部のねじ
れ角)に設定する。
【0024】このとき、ピニオンカッタ10の基準位置
をピニオンギヤ製品の操舵角0度位置(中立位置)に対
応する位置とし、ラック素材の基準位置をラックセンタ
に定め、ピニオンカッタ10とラック素材をそれらの基
準位置で当接させる(ピニオンカッタ10とラック素材
はこの相対位置関係下で下記(2)のローゲイン加工の第
1切削作業位置に設定されたものになる)。
【0025】(2)ラック素材を上述(1)の基準位置からロ
ーゲイン歯形の1ピッチ分(6.28mm)づつ左右動させ
た、ローゲイン加工の複数段の切削作業位置のそれぞれ
に位置付ける。そして、第1切削作業位置〜各段の切削
作業位置のそれぞれにおいて、下記、を合成した、
ピニオンカッタ10とラック素材の相対移動をくり返
し、ラック素材にローゲイン歯形を1歯づつ加工する。
【0026】ピニオンカッタ10は回転させないで、
ラック素材をピニオンカッタ10の切れ刃に対し上下動
(Z方向)(ローゲイン歯形のねじれ角方向)させる往
復切削運動を行なう。
【0027】ラック素材をピニオンカッタ10に対し
前後動(X方向)させる切込みを与える。最終的には歯
の高さの2.8mmまでラック素材を前進させる。
【0028】尚、ピニオンカッタ10は、各切削作業位
置で、ラック素材に1歯のローゲイン歯形の加工終了
後、72度(360度/ピニオンカッタ10の全歯数5)回
転し、ラック素材の次の1歯の加工に備えるようにして
も良く、ピニオンカッタ10の各歯の磨耗の均一化を図
ることができる。
【0029】(F)ホブ盤による可変ギヤ部の加工 (1)ピニオンカッタ10とラック素材の相対位置を、パ
ワーステアリング装置におけるピニオンギヤ製品とラッ
ク製品の相対位置と同一の状態になるように設定する。
ピニオンカッタ10の歯形の上端面に対して可変ギヤ比
ラック20の中心軸がなす交差角を、ホブヘッド回転
(A方向)により20度に設定する。
【0030】このとき、ピニオンカッタ10とラック素
材を可変ギヤ部の始点位置に相当する位置に位置付け
る。即ち、ピニオンカッタ10をピニオンギヤ製品の操
舵角90度位置に対応する位置に位置付け、この操舵角90
度に対するラック製品の基準位置(ラックセンタ)から
の移動量である8.000mmだけ、ラック素材を左右動する
(ピニオンカッタ10とラック素材はこの相対位置関係
下で下記(2)の可変ギヤ部加工の第1切削作業位置に設
定されたものになる)。
【0031】(2)ピニオンカッタ10をピニオンギヤ製
品の各操舵角(図3の90度、92度、94度…)に対応して
定めた複数段の切削作業位置のそれぞれに順に位置付け
るように、ピニオンカッタ10を可変ギヤ部の始点位置
から間欠回転する。そして、ピニオンカッタ10が位置
付けられた各段の切削作業位置に対応するピニオンギヤ
製品の操舵角に対するラック製品の移動量分(図3の8.
000mm、8.178mm、8.356mm…)だけラック素材を基準位
置から左右動する。
【0032】即ち、第1切削作業位置段階では、ピニオ
ンカッタ10を操舵角90度位置(可変ギヤ部の回転角始
点位置)、ラック素材を可変ギヤ部の左右方向始点位置
に位置付け、第2切削作業位置段階では、ピニオンカッ
タ10を操舵角92度位置、ラック素材を左右方向8.178m
m位置に位置付け、第3切削作業位置段階では、ピニオ
ンカッタ10を操舵角94度位置、ラック素材を左右方向
8.356mm位置に位置付ける。
【0033】相隣る切削作業位置間の操舵角の変化巾
(表2では2度)を細かくするほど可変ギヤ部の加工精
度は向上する。この操舵角の変化巾の好適値は5度以下
である。
【0034】(3)第1切削作業位置〜各段の切削作業位
置のそれぞれにおいて、下記〜を合成した、ピニオ
ンカッタ10とラック素材の相対運動をくり返し、各段
の切削作業位置でラック素材を僅かに切削することを相
隣る段の切削作業位置において順に行ない、全段に渡る
この切削運動を重畳し、ラック素材に可変ギヤ部を創成
する。
【0035】ラック素材をピニオンカッタ10の切れ
刃に対し上下動(Z方向)させる往復切削運動を行な
う。
【0036】ラック素材をピニオンカッタ10に対し
前後動(X方向)させる切込みを与える。
【0037】ピニオンカッタ10を当該切削作業位置
(換言すれば当該操舵角位置)を回転中心とする一定の
回転角範囲で往復回転動(C方向)させるとともに、ラ
ック素材を左右動(Y方向)させる。このとき、ピニオ
ンカッタ10の各回転角位置における当該ピニオンカッ
タ10の往復回転動とラック素材の左右動の相対送り速
度を、パワーステアリング装置において可変ギヤ比ラッ
ク20に設定した前記可変ギヤ比に基づき、当該ピニオ
ンギヤ製品の当該回転角で当該ピニオンギヤ製品とラッ
ク製品の間に引き起こされるべき相対移動速度と同一の
相対送り速度に設定する。
【0038】尚、ピニオンカッタ10は、各切削作業位
置での可変ギヤ部の加工終了後、72度(360度/ピニオ
ンカッタ10の全歯数5)回転し、次の切削作業位置で
の加工に備えるようにしても良く、ピニオンカッタ10
の各歯の磨耗の均一化を図ることができる。
【0039】(G)ホブ盤によるハイゲイン加工 (1)ピニオンカッタ10の歯形の上端面に対して可変ギ
ヤ比ラック20の中心軸がなす交差角を、ホブヘッドの
回転(A方向)により、11°39’(ハイゲイン部のねじ
れ角)に設定する。
【0040】このとき、ピニオンカッタ10とラック素
材を可変ギヤ部の終点位置に相当する位置に位置付け
る。即ち、ピニオンカッタ10をピニオンギヤ製品の操
舵角160度位置に対応する位置に位置付け、この操舵角1
60度に対するラック製品の基準位置(ラックセンタ)か
らの移動量である14.862mmだけ、ラック素材を左右動す
る(ピニオンカッタ10とラック素材はこの相対関係下
で下記(2)のハイゲイン加工の第1切削作業位置に設定
されたものになる)。
【0041】(2)ラック素材を上述(1)の可変ギヤ部の終
点位置からハイゲイン歯形の1ピッチ分(7.22mm)づつ
左右動させた、ハイゲイン加工の複数段の切削作業位置
のそれぞれに位置付ける。そして、第1切削作業位置〜
各段の切削作業位置のそれぞれにおいて、下記、を
合成したピニオンカッタ10とラック素材の相対移動を
くり返し、ラック素材にハイゲイン歯形を1歯づつ加工
する。
【0042】ピニオンカッタ10は回転させないで、
ラック素材をピニオンカッタ10の切れ刃に対し上下動
(Z方向)(ハイゲイン歯形のねじれ角方向)させる往
復切削運動を行なう。
【0043】ラック素材をピニオンカッタ10に対し
前後動(X方向)させる切込みを与える。最終的には歯
の高さの2.8mmまでラック素材を前進させる。
【0044】尚、ピニオンカッタ10は、各切削作業位
置で、ラック素材に1歯のハイゲイン歯形の加工終了
後、72度(360度/ピニオンカッタ10の全歯数5)回
転し、ラック素材の次の1歯の加工に備えるようにして
も良く、ピニオンカッタ10の各歯の磨耗の均一化を図
ることができる。
【0045】(H)(E)〜(G)により、ローゲイン歯形と可
変ギヤ部とハイゲイン歯形をもつ可変ギヤ比ラック20
が創成されたラック製品を得ることができる。このと
き、可変ギヤ比ラック20は、ラックの歯筋の傾斜角
(ねじれ角)をステアリングセンタ側では小さく、ステ
アリングエンド側では大きく、結果としてピニオンギヤ
製品の操舵角に対するラック製品の相対移動速度(比ス
トローク)を、操舵中立側では低速に、操舵端側では高
速にする。
【0046】尚、(D)〜(G)のラック素材をラック電極素
材としたときには、可変ギヤ比ラック20が創成された
ラック電極を得ることができる。そして、このラック電
極を用いた放電加工により、ラック製品を得ることがで
きる。
【0047】本実施形態によれば以下の作用がある。 (請求項1に対応する作用) 汎用のホブ盤と、ピニオンギヤ製品と同一歯形のピニ
オンカッタ10を用い、ピニオンカッタの往復回転動と
ラック素材の左右動の間にパワーステアリング装置にお
けるピニオンギヤ製品とラック製品の相対移動速度と同
一の相対送り速度を付与することにより、ラック素材に
可変ギヤ比ラック20を創成するようにした。これによ
り、低コストで高精度の可変ギヤ比ラック20のラック
製品又はラック電極を加工できる。
【0048】(請求項2に対応する作用) ピニオンカッタ10とラック素材を複数段の切削作業
位置のそれぞれに順に位置付け、各切削作業位置で、上
述のピニオンカッタ10の往復回転動とラック素材の
左右動を行なう。従って、ピニオンカッタ10によりラ
ック素材を僅かずつ切削することをくり返すものとな
り、ピニオンカッタ10の寿命を長く保ち、ピニオンカ
ッタ10を多数のラック素材の加工にくり返し使用でき
る。
【0049】以上、本発明の実施の形態を図面により詳
述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限
られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の
設計の変更等があっても本発明に含まれる。尚、本発明
により加工される可変ギヤ比ラックは、ステアリングセ
ンタ側の歯形をハイゲイン歯形とし、ステアリングエン
ド側の歯形をローゲイン歯形とし、ステアリングセンタ
側とステアリングエンド側との中間部を、ハイゲイン歯
形とローゲイン歯形のそれぞれにつながる可変ギヤ部
(VGR)とするものでも良い。
【0050】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、低コスト
で高精度の可変ギヤ比ラックのラック製品又はラック電
極を加工することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は可変ギヤ比ラックの加工方法を示す模式
図である。
【図2】図2はピニオン回転角に対するラックの移動速
度及び移動量を示す模式図である。
【図3】図3はピニオン回転角に対するラック移動量を
示す図表である。
【符号の説明】
10 ピニオンカッタ 20 可変ギヤ比ラック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三上 嘉久 埼玉県行田市藤原町1丁目14番地1 株式 会社ショーワ埼玉本社工場内 (72)発明者 勝野 達哉 埼玉県行田市藤原町1丁目14番地1 株式 会社ショーワ埼玉本社工場内 (72)発明者 船本 雅已 京都府京都市南区上鳥羽鴨田28 株式会社 カシフジ本社内 (72)発明者 尾崎 博史 京都府京都市南区上鳥羽鴨田28 株式会社 カシフジ東京営業所内 Fターム(参考) 3D033 JB03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パワーステアリング装置を構成する可変
    ギヤ比ラックのラック製品又はラック電極を加工する、
    可変ギヤ比ラックの可変ギヤ部の加工方法において、 ラック製品の噛合い相手となるピニオンギヤ製品と同一
    歯形をもち、歯筋の一端に切れ刃を付けたピニオンカッ
    タを用い、 加工機の前後、左右及び上下に移動できる加工ヘッドに
    ラック素材を取付け、加工機の回転テーブルにピニオン
    カッタを取付け、 ピニオンカッタとラック素材の相対位置を、パワーステ
    アリング装置におけるピニオンギヤ製品とラック製品の
    相対位置と同一の状態になるように設定し、 ラック素材をピニオンカッタの切れ刃に対し上下動させ
    る往復切削運動と、ラック素材をピニオンカッタに対し
    前後動させる切込みを与えるとともにピニオンカッタの
    往復回転動とラック素材の左右動を行ない、ピニオンカ
    ッタの該往復回転動とラック素材の該左右動の間にパワ
    ーステアリング装置におけるピニオンギヤ製品とラック
    製品の相対移動速度と同一の相対送り速度を付与するこ
    とにより、ラック素材に可変ギヤ比ラックを創成するこ
    とを特徴とする可変ギヤ比ラックの可変ギヤ部の加工方
    法。
  2. 【請求項2】 前記パワーステアリング装置におけるピ
    ニオンギヤ製品の操舵角に対するラック製品の移動速度
    をラック製品の移動量に換算し、 ピニオンカッタをピニオンギヤ製品の各操舵角に対応し
    て定めた複数段の切削作業位置のそれぞれに順に位置付
    けるように間欠回転するとともに、ピニオンカッタが位
    置付けられた切削作業位置に対応するピニオンギヤ製品
    の操舵角に対するラック製品の移動量分だけ、ラック素
    材を移動し、 各切削作業位置で、ピニオンカッタの前記往復回転動と
    ラック素材の前記左右動を行ない、ピニオンカッタの往
    復回転動とラック素材の左右動の間にパワーステアリン
    グ装置におけるピニオンギヤ製品とラック製品の相対移
    動速度と同一の相対送り速度を付与することにより、ラ
    ック素材に可変ギヤ比ラックを創成する請求項1に記載
    の可変ギヤ比ラックの可変ギヤ部の加工方法。
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KR101360483B1 (ko) 2008-05-07 2014-02-07 현대자동차주식회사 가변 기어비 스티어링 시스템

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