JP2003303565A - 電子線検査装置 - Google Patents

電子線検査装置

Info

Publication number
JP2003303565A
JP2003303565A JP2002107287A JP2002107287A JP2003303565A JP 2003303565 A JP2003303565 A JP 2003303565A JP 2002107287 A JP2002107287 A JP 2002107287A JP 2002107287 A JP2002107287 A JP 2002107287A JP 2003303565 A JP2003303565 A JP 2003303565A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electron beam
electron
sample
sound wave
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002107287A
Other languages
English (en)
Inventor
Taku Oshima
卓 大嶋
Mari Nozoe
真理 野副
Hiroyuki Shinada
博之 品田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi High Tech Corp
Original Assignee
Hitachi High Technologies Corp
Hitachi High Tech Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi High Technologies Corp, Hitachi High Tech Corp filed Critical Hitachi High Technologies Corp
Priority to JP2002107287A priority Critical patent/JP2003303565A/ja
Publication of JP2003303565A publication Critical patent/JP2003303565A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】従来のSEMでは、2次電子を計測するために
S/N比の低下がさけられず、計測に長時間を要し、し
かも試料内部の情報は得られなかった。 【解決手段】電子源、電子レンズ、電子線偏向器を有し
てなる電子顕微鏡装置において、さらに電子線パルス化
手段、音波測定手段を備え、試料中に入射する電子のエ
ネルギを1000eV以下とし、電子線の走査情報と検
出音の情報から試料内部の計測・検査をおこなう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子線応用装置に係
わり、特に微細で壊れやすい構造からなる試料の測定検
査に好適な電子音響評価装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば特開平9−171791号公報に
示されるように、従来の走査型電子顕微鏡(SEM)は
電界放出型もしくは熱電界放出型電子源から放出される
電子線を加速し、電子レンズで細い電子ビームとし、こ
れを一次電子ビームとして走査偏向器を用いて試料上に
走査し、得られる2次電子あるいは反射電子を検出して
像を得ていた。
【0003】また、電子線を用いて試料内部の音響的な
微細構造を観察する方法が、竹野下寛「電子超音波顕微
鏡の基礎と転位線観察への応用」電子顕微鏡、第27巻
No21992年111ページから120ページに記載
されている。この方法では、従来のSEM(走査電子顕
微鏡)構造において、試料に音波の検出器を接着してお
き、電子線をパルスに変調して試料に照射し、この電子
パルス入射により試料内で発生する音波を検出する。音
波の強度や位相の情報を電子線の走査信号を基に2次元
的に配列させた画像が、電子超音波顕微鏡像である。こ
の方法は、音波が試料内を伝搬してくるために、SEM
では観測できない試料内部の情報が得られるという特徴
がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】半導体プロセスでの従
来の電子線を用いたSEMによる検査では、主に電子線
入射により試料から放出される2次電子を検出し、この
強度の分布から寸法や形状の情報を得ていた。2次電子
収率が十分大きい条件でも、入射電子1個に対して出て
くる2次電子数はまちまちである。このため、十分な量
の電子線を照射しなければ、得られるSEM像のノイズ
が多く、寸法や形状の判別が不可能である。
【0005】ところが、電子源の輝度やクーロン効果の
制限により、電子線を小さいビームに絞る際には十分な
電流をとることが難しい。さらに、微細な試料は高密度
の電子線のエネルギで損傷を受けやすいという問題があ
る。これらの理由で、電子線照射により半導体の微細加
工形状や寸法の評価をおこなうのに要する測定時間を短
縮するには限界があった。例えば、50nmの分解能で
1kVの加速条件では、直径30mmのウェハ全面の検
査に10時間程度を必要としていた。
【0006】また、シロキサン等の低誘電率材料は、数
100eV以上の電子線照射でも膜が変質し、寸法が変
わる、電気特性が変わるなどの問題があるために、電子
線による検査では一層の低加速化が必須である。しか
し、このような低加速領域では2次電子収率がさらに下
がるため、電子線による測定がいっそう困難になってい
た。
【0007】一方、従来の電子超音波顕微鏡において
は、電子線の加速電圧が15kから40kVと高いの
で、試料へのダメージが大きく、かつ分解能が1μm程
度と低いため、半導体の微細素子の測定には不適当であ
った。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、本発明の装置は電子源、電子レンズ、電子線偏向器
を有してなる電子顕微鏡装置において、電子線パルス化
手段および音波測定手段を備え、試料に入射する電子の
エネルギを1000eV以下としたことを特徴とする。
【0009】また、本発明においては、高分解能化のた
めに、パルスの繰り返し周波数を高くし、かつ低加速電
圧でも電子線が細く絞れるように、エネルギのそろっ
た、すなわち単色性のよい電子源を用いる。この目的に
は、負の電子親和力(NEA)を用いたホトカソードが
好適である。
【0010】また、本発明においては、電子線照射によ
る微細な領域から放射される微弱な音波を感度よく検出
するために、圧電素子もしくは超伝導素子あるいは光に
よる計測手段を有する。
【0011】
【発明の実施の形態】(実施例1)図1に本発明の一実
施例の装置構成を示す。図において、光源装置8からの
励起光4が集光レンズ5により真空層10内のホトカソ
ード1に焦点を結び、ここから電子が放出され、引出電
極2により、電子線3となり電子光学系に導かれる。こ
の電子源の詳細を図2に示す。また、励起光の光源8の
詳細を図3に示す。
【0012】電子源1は、透明基板101にホトカソー
ドGaAs膜102を貼り付けたものからなる。上記電
子源1を真空内部において活性化手段6中で表面クリー
ニングした後、その表面にはCsとOを吸着させる。電
子源1を収容するの真空容器10内はあらかじめベーキ
ングされ、イオンポンプ(図示略)とアノードベークヒ
ータ16に接している非蒸発ゲッタ30により排気さ
れ、圧力2×10−8Pa以下という、超高真空に保た
れる。
【0013】励起光4は、上部に置かれた励起光源8で
発生させたパルス化された600nmから800nmの
平行なレーザ光であり、真空装置の窓7を通り、集光レ
ンズ5によってホトカソード膜102上で焦点を結ぶ。
集光レンズ5は、励起光4が透明基板101内を通り、
ホトカソード膜102上で最小のスポット径が得られる
ように球面収差が補正された非球面レンズである。ま
た、ホトカソード膜102上で焦点を結ぶために、反射
光38を焦点検出系32に導く。
【0014】焦点検出系32は集光レンズで結像した光
をアパーチャやナイフエッジやCCDなどで観測するこ
とで、カソード1上での焦点位置を決定するために用い
られる。焦点検出系32からの信号を元に、集光レンズ
位置5を調節する。集光レンズ5はベローズ31により
懸架され、取付け台11により調節される。さらに微細
な調節は、集光レンズ5に入射前の励起光4の平行光
を、わずかに発散収束させて調節する。
【0015】電子源1から下の基本的な構成は、低加速
用のSEMと同様である。試料表面に入射する電子線3
の加速電圧はカソード電圧Vとリターディング電圧V
により決まり、2kVから50Vの範囲で調整可能で
あるが、試料の損傷を考慮すると1kV以下、特にシロ
キサンやレジストや有機物膜などの観察には30Vから
500Vが好適であり、より高精度の測定には、長時間
の電子線照射でも変形の少ない300〜200V以下の
加速で測定する必要がある。
【0016】励起光4はパルス発生器28の信号により
パルス化され、これによって電子線3もパルス化され
る。試料の下には圧電素子(PZT)23が置かれ、こ
れにより試料からの音響が電気信号に変換される。検出
された音波信号はロックインアンプ104に入り、パル
ス発生器28からの参照信号を元に検波される。この結
果、パルス化された電子線3により試料21の表面で発
生し、試料内部を伝搬してきた音波の強度と、参照信号
からの位相のずれが検出される。
【0017】上記音波の強度には、試料の音速、内部損
失、多層構造による遮蔽などの効果が現れる。位相のず
れには、試料内部の欠陥や材質の違いなどの情報が含ま
れている。なお、位相のずれを高感度に検出するには、
試料の厚さよりも音波の波長が長いことが好ましく、試
料としてSi基板を用いる場合、Si中の音速は約75
00m/secであり、パルス幅100n秒(波長75
0μm)以上が好ましい。
【0018】図4には、励起光源にレーザダイオード
(LD)を用いた場合のLDドライブ回路40の例を示
す。図の41は定電流源、42はPDバイアス電源であ
る。このLDコントローラによりレーザダイオードLD
のDCバイアス電流ILDを設定し、ホトダイオード
(PD)で計測した光強度信号に相当する電流値IPD
をモニタする。これに、パルス発生器28からのパルス
信号を重畳させてLDからパルス光を発生させる。この
場合、LDの入力電流に対する光出力の非線型性を利用
し、パルス出力はILDで制御している。
【0019】パルスの繰り返し周波数は1kHzから1
0GHzまで可変である。偏向器15により電子線3を
スキャンするが、通常の検査では、この繰り返し周波数
は1Hzから数MHz程度であり、パルスの繰り返し周
波数はこれよりも十分大きい値を選ぶ。
【0020】なお、本実施例では図3に示すように光源
にレーザダイオード(LD)33を用いているために、
周波数の上限はLD33の周波数特性で決まっている。
より高速の変調にはQスイッチなどが利用可能である。
NEAホトカソードの上限がパルス幅数p秒、繰り返し
100GHz程度である。
【0021】図9に本実施例を適用した試料観察例を示
す。図9(a)は試料断面図である。この試料は、Si
基板上に厚さ1μmのシロキサンの膜を形成し、これに
幅0.3μmのコンタクト用穴を開け、この穴の中にメ
ッキ処理によりCuを埋め、表面を削って形成したもの
である。
【0022】図中、配線Aは良好配線B,C,Dはそれ
ぞれ不良である。すなわち配線Bはメッキ工程の不良で
内部に空洞ができたもの、配線Cは前処理の不良でSi
とCuの間に空洞ができたもの、配線Dはエッチングの
不良で穴の底にSi酸化物が残ったものである。
【0023】CuからSi基板への電気的な導通を調べ
ると、配線B,C,Dは導通がないため、例えば、従来
のSEMでも像のコントラストが異なることで検出でき
るが、配線不良の原因の区別は不可能であった。また、
シロキサンは電子線照射で縮みやすく、これを防ぐため
には加速電圧300V程度と低加速にする必要がある
が、このような低加速では2次電子量が少なく、かつシ
ロキサンのチャージアップが激しくなるために、高精度
の寸法測定は不可能であった。
【0024】図9(b)は本発明による観察結果であ
り、1次元方向に300Vの電子ビームを走査して得ら
れた音波強度である。配線AのCu部分では、Cuとシ
ロキサンの音速と音波の減衰が異なるために、信号強度
が周りに比べて高くなっており、Cuがあることが明瞭
に観察される。配線B,Cの場合は、内部に空洞がある
ため音波の伝搬が阻害され、強度が著しく下がってい
る。また、配線BとCでは、空洞の形状が異なることか
ら、音波強度のパターンが異なっている。一方、配線D
では、CuとSiの間に固いSiO層が入ったため
に、音波が伝搬し易くなり、音波強度はCuのみの場合
と比べてかなり大きくなっている。
【0025】これらの測定は、電子線1パルス当たり必
ず一つの山のパルスが観測されるために、きわめてS/
N比がよい画像が得られるという利点がある。従来のS
EMでは1画像当たり8から32回スキャンしてこれら
の平均をとるか、測定用にきわめてゆっくりスキャンし
ていたが、本発明では高速のスキャン1回で実用的な画
像が得られる。従って、本発明によれば、今までSEM
で実現できなかった高速化を達成できる。例えば、電子
線の径を50nmとし、電流100nAで、パルスの繰
り返し周波数を1GHzとし、加速電圧を1kVとした
とき、直径30cmの基板全面を検査する場合でも所要
時間は約1時間となる。
【0026】図10には本実施例を適用したもう一つの
試料観察例を示す。この試料は、Si基板に素子分離用
の溝を設け、これをSiOで埋めたものであるが、こ
のSiO下部に空洞ができるという不良は、従来のS
EMでは検出不可能であった。図10(b)に本発明に
よる観察結果を示す。この場合、加速電圧1kVであ
る。埋め込みが良好であれば、SiO/Si界面で音
波の反射があるためにSi基板領域に比べSiO領域
の音波強度が若干低く観測される。ところが、SiO
下部に空洞がある場合は、音波の伝搬が著しく阻害され
るために、さらに強度が下がる領域が明瞭に観察され
る。通常のSEMによる検査方法では、絶縁体下部の空
洞のような欠陥は観察不可能であり、試料を破壊し、断
面を露出して初めて観察可能となるが、本発明を用いれ
ば、比破壊で感度よく観察可能となる。
【0027】なお、本実施例においては、音波検出手段
としてPZT23を用いたが、圧電体素子であればほか
の材料を用いても同様の効果がある。また、移動ステー
ジ24上に静電チャックを設け、この上にPZT23を
置くか、静電チャックの絶縁体としてPZT23を用い
てもよく、この場合、移動ステージ24と試料21との
間に高電圧を印加して試料21とPZT23を密着させ
ると、音波の伝搬がよくなり感度が向上する利点があ
る。
【0028】なお、本実施例においては、音波検出手段
として1枚のPZT23を用いたが、複数用いてもよ
く、例えば図5(a)のように、小さい音波検出器51
を並べて用いてもよい。この場合、音波の発生源の直下
の音波信号を効率的に測定でき、パルスの繰り返し周波
数を10MHz以上にしても感度よく観察できる。従っ
て、周波数を高くできることから、分解能が高くなる、
あるいはスキャンスピードを高くできることから計測の
高速化を達成できるなどの利点が得られる。
【0029】また、音波検出手段として、図5(b)の
ように音波ガイド52を介してTES音波センサ53を
用いてもよい。TES音波センサは、超伝導体からな
り、音波のもたらす微少な熱変化を超伝導体の転位端で
電流値の変化としてとらえるために、強度のリニアリテ
ィーがよく、感度もきわめて高いという特徴がある。従
ってこの場合、寸法が微細もしくは、その物理量の変化
が微小な欠陥を感度よく検出できるという特徴がある。
【0030】さらに、パルス電子線の電流量も少なくて
すむために、きわめて低加速で高分解の観察が可能とな
る。なお、この場合、超伝導体に入った音波が緩和する
までの待ち時間が必要となるために、パルスの繰り返し
周波数は1MHz以下で用いる。また、TES音波セン
サ53を稼働させるために冷却器54が必要となる。こ
の冷却器54は、試料室25の排気ポンプとしても機能
するために、試料表面の電子線による汚染の少ない観察
が可能となる。
【0031】音波検出手段として、固体中の音波50を
光で測定してもよい。例えば、図6(a)に示すよう
に、パルス電子ビーム3の入射で試料表面にできる音波
66を、プローブ光60入射による反射光61あるいは
散乱光62の強度変化として検出してもよい。音波が強
い場合には散乱光62が増加し、反射光61は減少する
ので、光検出器65の出力信号が音波信号となる。
【0032】試料21表面の音波66の周期は、物質の
音速とパルスの周期で決まるので、これと光が干渉する
ようにプローブ光60の波長と入射角を選ぶと、高感度
な観察ができる。同様に、散乱角も最適位置を選ぶこと
で高感度化が達成される。なお、ここでプローブ光60
の光源63を電子線パルスと同期したパルスで変調する
と、音波の位相情報が得られる。また、このシステムを
試料の高さ検出器として機能させることも可能である。
【0033】図6(b)は光による音波検出の他の方法
を示す。本実施例は、試料21の下に、ライトガイド6
7を密着させ、この内部を伝搬する音波50をプローブ
光60に対する散乱光62で観測する。散乱光62の中
には、波長が変わっているものがあるために、モノクロ
メータ(図示略)あるいはヘテロダイン検波(図示略)
等をおこなうことで、きわめて高速に検出可能で、電子
線パルスの繰り返し周波数が10GHz以上でも検出可
能である。また、光散乱光はライトガイド67を用いな
くても観測可能であり、例えば図6(c)のようにプリ
ズム68を用いてプローブ光60を試料内部に入射し、
他のプリズム68から反射光61と散乱光62を取り出
してもよい。
【0034】例えば試料21がSi基板の場合、プロー
ブ光は赤外線を用いる。試料21中は赤外線に対しては
透明で、高屈折率な媒質であるめに、内部反射で試料2
1中を光が伝搬する。この方法を用いると、きわめて高
感度な計測が可能となる。
【0035】なお、光を用いて音波を検出する際に、図
7に示すように電子源1の励起光源8からの参照光37
を用いてもよい。この参照光37は図3中にあるよう
に、励起光4がビームスプリッタ36を通過するときに
得られる。なお、このビームスプリッタ36は焦点検出
系32に反射光38をもたらすためにある。
【0036】図7に示すように、音波の検出に用いるプ
ローブ光60は、参照光37もしくはこれに同期した光
である。この光と反射光61と散乱光62を散乱光検出
器71内に導き、干渉させることで、散乱光を検出す
る。この方法を用いると、きわめて高速かつ高感度で音
波検出をおこなえる利点がある。なお、プローブ光60
の最適条件は必ずしも励起光4と同一の波長や位相では
ないために、位相/波長コンバータ70を通し、最適化
して用いる。
【0037】以上の実施例において、電子源にはGaA
s、表面吸着層としてCs−Oを用いたが、p型半導体
と低仕事関数吸着層の組合せで負の電子親和力により電
子放出する系であれば、ほかの材料を用いても同様の効
果がある。
【0038】例えば、p型の半導体として、GaAs,
AlAs,InP,InAs,GaP,GaN等の化合
物半導体もしくはこれらの混合物あるいはSi,Ge,
Cもしくはこれらの混合物の単結晶でもよい。低仕事関
数吸着層は、CsもしくはBa金属の吸着層あるいはB
a−O、Cs−F、Ba−Fでもよい。
【0039】なお、本実施例では電子源として光励起方
式の電子源を用いたが、図8に示すようなZr/O/W
ショットキ電子源などの高輝度単色電子源を用いてもよ
い。この場合、電子線のエネルギ幅が光励起方式の0.
1eVに比べて広く、0.4eV以上であるため、加速
電圧100から1000Vの比較的高い方の条件で用い
る。また、この場合、電子線3をパルス化するために、
電子光学系にブランキング装置83を設け、これにパル
ス発生器28からのパルス信号をアンプ84により10
0Vから1000Vに増幅して印加する。アパーチャ1
7により電子線3がパルス化される。
【0040】この場合、パルスの繰り返し周波数の上限
は10MHz程度となる。また、既存のSEMと共存で
きる構造であるために、既存装置の改造と部品の追加に
より比較的簡便に装置を構成できる利点がある。
【0041】
【発明の効果】以上実施例を用いて説明したように、本
発明を用いることによって、低加速で高感度の試料観察
がおこなえるようになり、半導体の検査装置に用いると
きわめて高速での検査が可能となる。
【0042】また、試料内部の情報が得られるために、
従来の方法では非破壊での観察が不可能であった内部構
造や内部欠陥までを非破壊で観察できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の電子線検査装置の概略縦断
面図。
【図2】本発明の一実施例の電子線源部の縦断面図。
【図3】本発明の一実施例の励起光源部の断面図。
【図4】本発明の一実施例のLDコントローラの構成を
示す回路図。
【図5】本発明の一実施例の音波検出手段の断面図。
【図6】本発明の一実施例の音波検出手段の断面図。
【図7】本発明の一実施例の音波検出手段のブロック
図。
【図8】本発明の一実施例の電子線検査装置の概略縦断
面図。
【図9】本発明の一実施例の電子線検査装置による測定
結果の説明図。
【図10】本発明の一実施例の電子線検査装置による測
定結果の説明図。
【符号の説明】
1…ホトカソード、101…透明基板、102…ホトカ
ソードGaAs膜、103…制御装置、104…ロック
インアンプ、105…ディスプレー、2…電子引き出し
電極、3…電子線、4…励起光、5…集光レンズ、6…
カソード活性化手段、7…窓、8…光源装置、9…カソ
ードホルダ、10…真空容器、11…光源取付け台、1
2…コンデンサレンズ、13…差動排気穴、14…対物
レンズ、15…偏向器、16…アノードベークヒータ、
17…アパーチャ、18…ブースター電極、19…電子
検出器、20…速度弁別器、21…観察試料、22…試
料固定台、23…PZTピックアップ、24…移動ステ
ージ、25…試料室、26…試料導入室、27…差動排
気室、28…パルス発生器、29…アパーチャホルダ、
30…非蒸発ゲッタ、31…ベローズ、32…焦点検出
系、33…レーザダイオード、34…コリメータレン
ズ、35…ドライブ回路、36…ビームスプリッタ、3
7…参照光、38…反射光、40…LDドライブ回路、
41…定電流源、42…PDバイアス電源、50…音
波、51…PZT音波検出器、52…音波ガイド、53
…TES音波センサ、54…冷却器、60…プローブ
光、61…反射光、62…散乱光、63…プローブ光
源、64…レンズ、65…光検出器、66…表面の音
波、67…光ガイド、68…プリズム、70…位相/波
長コンバータ、71…散乱光検出器、80…Zr/O/
Wショットキ電子源、81…サプレッサ、82…引出電
極、83…ブランキング装置、84…アンプ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01J 37/244 H01J 37/244 H01L 21/66 H01L 21/66 C N (72)発明者 品田 博之 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 Fターム(参考) 2G001 AA03 AA07 BA07 CA03 CA07 DA02 GA01 GA06 JA08 KA03 LA11 MA05 PA11 4M106 AA01 AA02 AA11 BA02 BA20 CA15 CA38 CA70 DB05 DH20 5C030 CC02 CC03 CC07 5C033 NN10 NP08 UU04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子源、電子レンズ、電子線偏向器を有し
    てなる電子顕微鏡装置において、さらに電子線パルス化
    手段、音波測定手段を備え、試料中に入射する電子のエ
    ネルギを1000eV以下としたことを特徴とする電子
    線検査装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、電子源は真空中にあっ
    て励起光入射により電子を放出する手段であるホトカソ
    ードと、入射する励起光の光源装置と、発生する電子を
    引き出す引出し電極よりなる光励起電子線源であり、上
    記ホトカソードはp型の半導体薄膜であり、GaAs,
    AlAs,InP,InAs,GaP,GaN等のIII
    −V族もしくはこれらの混合物あるいは、Si,Ge,
    Cもしくはこれらの混合物の単結晶からなり、表面にC
    sもしくはBa金属の吸着層もしくはこれら吸着層に酸
    素もしくはフッ素を吸着させた低仕事関数をもち、励起
    光強度を周期的に増減させ、繰り返し周波数は1kHz
    から10GHzで用い、試料に入射する電子線のエネル
    ギを30eVから500eVで用いることを特徴とする
    電子線検査装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、PZT等の圧
    電効果を用いた音波測定手段を有してなることを特徴と
    する電子線検査装置。
  4. 【請求項4】請求項1または2において、超伝導体を用
    いた音波測定手段と上記超伝導体の冷却装置を有し、電
    子線パルスの繰り返し周波数を1kHzから1MHzで
    用いることを特徴とする電子線検査装置。
  5. 【請求項5】請求項1または2において、光の反射もし
    くは散乱を計測して音波を測定する手段を有してなるこ
    とを特徴とする電子線検査装置。
  6. 【請求項6】請求項1または2において、測定した音波
    の強度もしくは音波と電子パルスとの位相のずれを、試
    料上の電子線照射位置に対応して表示する手段を有して
    なることを特徴とする電子線検査装置。
JP2002107287A 2002-04-10 2002-04-10 電子線検査装置 Pending JP2003303565A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002107287A JP2003303565A (ja) 2002-04-10 2002-04-10 電子線検査装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002107287A JP2003303565A (ja) 2002-04-10 2002-04-10 電子線検査装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003303565A true JP2003303565A (ja) 2003-10-24

Family

ID=29391332

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002107287A Pending JP2003303565A (ja) 2002-04-10 2002-04-10 電子線検査装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003303565A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016072184A (ja) * 2014-10-01 2016-05-09 国立研究開発法人産業技術総合研究所 走査電子顕微鏡像の観察システム
WO2019131410A1 (ja) * 2017-12-27 2019-07-04 株式会社Photo electron Soul 試料検査装置、および、試料検査方法
WO2020157809A1 (ja) * 2019-01-28 2020-08-06 株式会社日立ハイテク 電子線応用装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016072184A (ja) * 2014-10-01 2016-05-09 国立研究開発法人産業技術総合研究所 走査電子顕微鏡像の観察システム
WO2019131410A1 (ja) * 2017-12-27 2019-07-04 株式会社Photo electron Soul 試料検査装置、および、試料検査方法
JP6604649B1 (ja) * 2017-12-27 2019-11-13 株式会社Photo electron Soul 試料検査装置、および、試料検査方法
US11150204B2 (en) 2017-12-27 2021-10-19 Photo Electron Soul Inc. Sample inspection device and sample inspection method
WO2020157809A1 (ja) * 2019-01-28 2020-08-06 株式会社日立ハイテク 電子線応用装置
JPWO2020157809A1 (ja) * 2019-01-28 2021-11-25 株式会社日立ハイテク 電子線応用装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6317514B1 (en) Method and apparatus for inspection of patterned semiconductor wafers
JP5009506B2 (ja) 試料の1つ又は複数の特性を決定するための方法とシステム
JP4828162B2 (ja) 電子顕微鏡応用装置および試料検査方法
JPH0535983B2 (ja)
JPS6049254B2 (ja) 試料の顕微鏡的部分の音波による検査法と検査装置
JP2002057143A (ja) 浮遊異物検出装置
KR100447713B1 (ko) 시료의 주사상을 나타내는 방법 및 그 장치
US4837506A (en) Apparatus including a focused UV light source for non-contact measuremenht and alteration of electrical properties of conductors
JP2007171193A (ja) 距離を測定するための方法および装置
US5150043A (en) Apparatus and method for non-contact surface voltage probing by scanning photoelectron emission
JPS624335A (ja) 半導体デバイスの検査方法及び装置
JP2002181725A (ja) 微小異物解析方法、分析装置、半導体装置の製造方法および液晶表示装置の製造方法
JP2003303565A (ja) 電子線検査装置
WO1997001862A1 (fr) Microscope electronique et microscopie electronique
US6952105B2 (en) Inspection method and apparatus for circuit pattern of resist material
JPH10239242A (ja) サンプルの平滑面を検査するための装置と方法
JPH0982771A (ja) 半導体材料の評価方法およびその装置
JP2000077019A (ja) 電子顕微鏡
US4238686A (en) Method of analyzing localized nonuniformities in luminescing materials
US6060707A (en) Apparatus and method for analyzing microscopic area
JPH07294460A (ja) X線分析方法および装置
JP2635016B2 (ja) 薄膜の観察方法
JP2807668B2 (ja) 電子ビーム欠陥検査方法および装置
JP2635015B2 (ja) 絶縁膜の観察方法および装置
JPH1174325A (ja) 表面光電圧による半導体表面評価方法及び装置