JP2003302516A - 表示装置 - Google Patents

表示装置

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JP2003302516A
JP2003302516A JP2002107393A JP2002107393A JP2003302516A JP 2003302516 A JP2003302516 A JP 2003302516A JP 2002107393 A JP2002107393 A JP 2002107393A JP 2002107393 A JP2002107393 A JP 2002107393A JP 2003302516 A JP2003302516 A JP 2003302516A
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JP2002107393A
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Yosuke Fujikawa
陽介 藤川
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の異なる表示モードで表示を行う表示装
置において、それぞれの表示モードで高い品位の表示を
行うことができる表示装置を提供する。 【解決手段】 本発明の表示装置は、複数の異なる色の
着色層を備えた、第1の表示モードと第2の表示モード
とによってカラー表示を行う表示装置である。この表示
装置は、複数の異なる色の着色層のうちの一つの着色層
を透過した1次色光を用いて表示を行う第1領域38
と、複数の異なる色の着色層のうちの少なくとも2つの
着色層を透過した2次色光を用いて表示を行う第2領域
40とを有し、第1領域は第1の表示モードによって表
示し、かつ、第2領域は第2の表示モードによって表示
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は表示装置に関し、特
に複数の表示モードを用いて表示を行うカラー表示装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、カラー液晶表示装置が多くの製品
に使用されている。また、消費電力が低いという利点を
生かして、携帯機器向け表示装置として、外光を利用し
た反射型カラー液晶表示装置が広く使用されている。
【0003】一般にカラー液晶表示装置では、1画素
が、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の3
原色のそれぞれを呈する着色層(カラーフィルタ)を有
する副画素に分割されている。バックライト光が上記
R、G、Bの着色層を通ると、表示に使用されるR、
G、Bの3原色の光が得られる。カラー表示は、この3
原色の光の強度をそれぞれの副画素で変えて混合するこ
とによって実現されている。すなわち、液晶層を挟む1
対の電極に印加する電圧を制御して、個々の副画素の液
晶層の配向状態を制御し、副画素毎に反射率(透過率)
を変調させることによって3原色の光強度の割合を変化
させ、この変調された3原色の加法混色によってカラー
表示が実現されている。
【0004】互いに異なる着色層を有する副画素の配置
としては、平行線状のストライプ配置、半ピッチずれる
ように三角配置されたデルタ配置、または市松模様状の
モザイク配置などが知られている。
【0005】反射型液晶表示装置では、表示装置に入射
した光は入射時に着色層を1回通過した後、反射層で反
射されて表示装置を出射する時にさらにもう1回着色層
を通過する。従って、表示装置に入射した光は観察者に
到達するまでに着色層を2回通過する。また。反射型液
晶表示装置は、限られた外光を利用して表示を行う。従
って、着色層の透過率が低い場合、暗い表示になってし
まうので、着色層の光学濃度を小さくすることが好まし
い。
【0006】そこで、着色層に含有される顔料の濃度を
少なくするか、または、着色層を薄膜化することによっ
て、透過率の高い淡色のRGBの着色層を使用した反射
型カラー液晶表示装置が実用化されている。実開平4−
89921号公報は、着色層の透過率を高くするため
に、RGBの着色層に代えて、シアン(C)、マゼンタ
(M)、イエロー(Y)の着色層を用いた反射型液晶表
示装置を開示している。
【0007】しかしながら、CMYの着色層を使用した
反射型カラー液晶表示装置は彩度が良くない。特開平1
0−307205号公報はこの彩度を改善するために、
CMYの着色層に部分的にRGB領域を設けた液晶表示
装置を開示している。
【0008】さらに最近では反射型カラー液晶表示装置
に代えて、暗所でも表示を観察できるように、反射モー
ドと透過モードとの両方で表示を行うことが可能な半透
過型カラー液晶表示装置が好まれて使用されている。半
透過型カラー液晶表示装置には、例えば、1画素を反射
領域と透過領域とに分割する方式や、画素全体に半透明
の反射板を設け、かつ、バックライトを使用して透過型
表示も可能とする方式がある。最近では特に、前者の表
示方式の半透過型カラー液晶表示装置が採用されるよう
になっている。
【0009】一般に、半透過型カラー液晶表示装置で
は、反射領域のR、G、Bの着色層と透過領域のR、
G、Bの着色層とは、同一材料を用いて同一工程で形成
されており、反射領域と透過領域とにおいて、共通の3
色の着色層が使用される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、反射領
域と透過領域とでは、表示に適した着色層の光学濃度が
異なる。すなわち、上述したように反射領域では表示が
暗くなるという問題があるので、着色層の光学濃度は、
一般的な透過型カラー液晶表示装置の着色層の光学濃度
よりも小さい方が好ましい。一方、透過領域ではバック
ライトが用いられるので十分明るい表示が可能であり、
着色層の光学濃度は一般的な透過型カラー液晶表示装置
の着色層の光学濃度と同一であることが理想的である。
【0011】従って、R、G、B着色層の光学濃度を小
さくした半透過型カラー液晶表示装置では、反射モード
での明るさ(輝度)は向上するが、透過モードでの彩度
が低下するという問題が生じる。一方、R、G、B着色
層の光学濃度を一般的な透過型カラー液晶表示装置の着
色層の光学濃度と同様にすれば、透過領域の彩度を維持
できるが、反射型カラー表示モードの輝度が低下すると
いう問題が生じる。
【0012】現在では着色層に含まれる顔料の濃度を低
くするか、着色層を薄膜化することによって透過率の高
い淡い色のRGBの着色層を用いた半透過型カラー液晶
表示装置、すなわち、透過型表示の彩度を犠牲にした半
透過型カラー液晶表示装置が携帯電話等の電子機器に実
用化されている。反射モードと透過モードとの切り替え
が自由に可能である半透過型カラー液晶表示装置では、
簡単な情報量の少ない文字表示であっても、使用者は、
透過モードを選択する傾向にある。これは、透過モード
は彩度が良くないが、より明るいために使用者によって
選択されるためであり、これにより、電子機器のバッテ
リーが消費されやすい。
【0013】なお、彩度の良い透過型カラー表示を優先
させる構造として、透過モードでのみカラー表示を行う
半透過型カラー液晶表示装置が特開2001−1089
80号公報に提案されている。この液晶表示装置では、
反射モードの際には着色層を介さずに明るい白黒表示を
行い、透過型表示の際にはRGBの着色層を使用してカ
ラー表示を行う。しかしながら、この半透過型カラー液
晶表示装置では、反射モードでは白黒表示になるので、
多彩な表示に欠けてしまう不都合がある。
【0014】上述した半透過型カラー液晶表示装置にお
ける反射モードと透過モードのように、異なる表示モー
ドで表示を行う表示装置において、それぞれの表示モー
ドにおけるカラー表示の品位を向上することが望まれて
いる。
【0015】本発明は上記の課題を解決するためになさ
れたものであり、複数の異なる表示モードで表示を行う
表示装置において、それぞれの表示モードで高い品位の
カラー表示を行うことができる表示装置を提供すること
を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の表示装置は、複
数の異なる色の着色層を備え、第1の表示モードと、前
記第1の表示モードとは異なる第2の表示モードとによ
って、カラー表示を行う表示装置であって、前記複数の
異なる色の着色層のうちの一つの着色層を透過した1次
色光を用いて表示を行う第1領域と、前記複数の異なる
色の着色層のうちの少なくとも2つの着色層を透過した
2次色光を用いて表示を行う第2領域とを有し、前記第
1領域は前記第1の表示モードによって表示し、かつ、
前記第2領域は前記第2の表示モードによって表示し、
これにより上記課題を解決する。
【0017】前記複数の異なる色の着色層は少なくとも
第1着色層および第2着色層を含み、前記第1領域は、
前記第1着色層を透過した第1の1次色光を用いて表示
を行う第1の1次色光表示領域と、前記第2着色層を透
過した第2の1次色光を用いて表示を行う第2の1次色
光表示領域とを有し、前記第2領域は、前記第1着色層
と前記第2着色層とを透過した第1の2次色光を用いて
表示を行う第1の2次色光表示領域を有してもよい。
【0018】前記複数の異なる色の着色層はさらに第3
着色層を含み、前記第1領域はさらに前記第3着色層を
透過した第3の1次色光を用いて表示を行う第3の1次
色光表示領域を有し、前記第2領域は、前記第2着色層
と前記第3着色層とを透過した第2の2次色光を用いて
表示を行う第2の2次色光表示領域と、前記第3着色層
と前記第1着色層とを透過した第3の2次色光を用いて
表示を行う第3の2次色光表示領域とを有してもよい。
【0019】前記第1着色層、前記第2着色層および前
記第3着色層はそれぞれ、マゼンタ着色層、イエロー着
色層、およびシアン着色層であり、前記第1の1次色
光、前記第2の1次色光および前記第3の1次色光はそ
れぞれ、マゼンタ色光、イエロー色光、およびシアン色
光であり、前記第1の2次色光、前記第2の2次色光お
よび前記第3の2次色光はそれぞれ、赤色光、緑色光、
および青色光であってもよい。
【0020】前記第1の2次色光表示領域は、前記第1
着色層と前記第2着色層とが積層された領域を含み、前
記第2の2次色光表示領域は、前記第2着色層と前記第
3着色層とが積層された領域を含み、前記第3の2次色
光表示領域は、前記第3着色層と前記第1着色層とが積
層された領域を含んでもよい。
【0021】それぞれが第1副画素、第2副画素および
第3副画素を含む複数の画素を有する表示装置であっ
て、前記第1副画素は、前記第1の1次色光表示領域と
前記第1の2次色光表示領域とを有し、前記第2副画素
は、前記第2の1次色光表示領域と前記第2の2次色光
表示領域とを有し、前記第3副画素は、前記第3の1次
色光表示領域と前記第3の2次色光表示領域とを有して
もよい。
【0022】表示領域において前記第1領域が占める面
積のうちの前記第1の1次色光表示領域と前記第2の1
次色光表示領域と前記第3の1次色光表示領域との面積
の比および、前記第2領域が占める面積のうちの前記第
1の2次色光表示領域と前記第2の2次色光表示領域と
前記第3の2次色光表示領域との面積の比の一方が、略
1:1:1であり、他方が1:1:1でなくてもよい。
【0023】前記他方が前記第2領域であることが好ま
しい。
【0024】前記他方は、例えば遮光層を有する。
【0025】たとえば前記第1の表示モードは反射モー
ドであり、前記第2の表示モードは透過モードである。
【0026】上記表示装置は、例えば携帯用電子機器で
ある。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明の表示装置は複数の異なる
色の着色層を備えたカラー表示が可能な表示装置であ
り、複数の異なる表示モードによって表示を行う。以下
図1を参照して、本発明の一実施形態に係る表示装置を
説明する。図1(a)は本発明の一実施形態に係る表示
装置の模式図である。
【0028】図1(a)に示すように本実施形態の表示
装置は、複数の異なる色の着色層34、35を有してい
る。この表示装置は、第1の表示モードと、第1の表示
モードと異なる第2の表示モードとを用いて表示を行
う。
【0029】表示装置は、第1領域38と第2領域40
とを有している。第1領域38は、単一の色の着色層3
4または35を透過した1次色光を用いて表示を行う領
域であり、第1の表示モードによって表示を行う。ここ
で、1次色光とは単一の色の着色層を透過して生成され
た色光をいう。例えばマゼンタ着色層を透過して生成さ
れる1次色光はマゼンタ色光であり、イエロー着色層を
透過して生成される1次色光はイエロー色光であり、シ
アン着色層を透過して生成される1次色光はシアン色光
である。
【0030】一方、第2領域40は、少なくとも2つの
異なる色の着色層34および35を透過した2次色光を
用いて表示を行う領域であり、第2の表示モードによっ
て表示を行う。ここで2次色光とは、2以上の異なる色
の着色層を透過して生成された光をいう。
【0031】この2次色光は、1次色光をさらなる着色
層に透過させて生成しているために、1次色光よりも波
長領域が狭くなり、輝度が低い。例えばマゼンタ着色層
とイエロー着色層とを透過して生成される2次色光は赤
色光であり、シアン着色層とイエロー着色層とを透過し
て生成される2次色光は緑色光であり、シアン着色層と
マゼンタ着色層とを透過して生成される2次色光は青色
光である。
【0032】以上説明したように本実施形態の表示装置
では、第1領域38では単一の色の着色層を透過した1
次色光を用いて表示を行うのに対し、第2領域40では
少なくとも2つの異なる色の着色層を透過した2次色光
を用いて表示を行う。すなわち、第1領域38と第2領
域40とでは、バックライト光が透過する着色層の数が
異なり、2次色光は、1次色光よりも多くの着色層を透
過して形成されるために、1次色光よりも波長領域が狭
く、輝度が低い。従って、例えば表示装置に使用する表
示モードのうち、光源の明るさが制限されていたり、透
過率の確保が困難な表示モードに1次色光を用いると、
2次色光を用いる場合よりも明るい表示を行うことがで
きる。これにより、明るい表示モードと暗い表示モード
との間の輝度のバランスが改善される。
【0033】また、十分な明るさの光源が用意された表
示モードでは、輝度の高い表示モードに2次色光を用い
ると、1次色光を用いる場合よりも輝度は低下するが、
例えば2次光としてR、G、B色光を用いると彩度を向
上することができる。これにより明るい表示モードでの
彩度が改善される。このようにして、複数の表示モード
のそれぞれで、高い品位の表示が可能な表示装置を構成
することできる。
【0034】図1(b)に示すように表示装置に用いら
れる複数の異なる色の着色層は、好ましくは、第1着色
層34と第2着色層35と第3着色層36とを含む。
【0035】この場合第1領域38は、第1着色層34
を透過した第1の1次色光を用いて表示を行う第1の1
次色光表示領域52と、第2着色層35を透過した第2
の1次色光を用いて表示を行う第2の1次色光表示領域
54と、第3着色層36を透過した第3の1次色光を用
いて表示を行う第3の1次色光表示領域56とを有す
る。また、第2領域40は、第1着色層34と第2着色
層35とを透過した第1の2次色光を用いて表示を行う
第1の2次色光表示領域62と、第2着色層35と第3
着色層36とを透過した第2の2次色光を用いて表示を
行う第2の2次色光表示領域64と、第3着色層36と
第1着色層34とを透過した第3の2次色光を用いて表
示を行う第3の2次色光表示領域66とを有する。
【0036】第1着色層34、第2着色層35および第
3着色層36はそれぞれ、マゼンタ(以下、Mと示す)
着色層、イエロー(以下、Yと示す)着色層、およびシ
アン(以下、Cと示す)着色層であることが好ましい。
この場合、バックライト光が第1着色層34を透過した
第1の1次色光はM色光であり、第2着色層35を透過
した第2の1次色光はY色光であり、第3着色層36を
透過した第3の1次色光はC色光である。従って、第1
の1次色光表示領域52、第2の1次色光表示領域54
および第3の1次色光表示領域56はそれぞれ、M色光
表示領域、Y色光表示領域、C色光表示領域となる。
【0037】以下、図2を参照しながらM、Y、C色光
を説明する。図2(a)、(b)および(c)はそれぞ
れ、M着色層、Y着色層、およびC着色層の波長−透過
率特性を示す。M色光は図2(a)に示すようにB色光
およびR色光を含む。また、Y色光は図2(b)に示す
ようにG色光およびR色光を含む。また、C色光は図2
(c)に示すようにB色光およびG色光を含む。
【0038】すなわち、M、YおよびC色光は、一般に
カラー表示装置で用いられるR、G、B色光よりも波長
領域が広い(透過光がより多い)ことが分かる。よっ
て、光源の明るさが制限されていたり、透過率の確保が
困難な表示モードに対しては、R、G、B色光よりも
M、Y、C色光を用いる方が有利である。従って、第1
領域38ではM、Y、C色光を用いて表示する方が好ま
しい。
【0039】第1、第2、第3着色層34、35、36
にそれぞれM着色層、Y着色層、C着色層を用いた場
合、バックライト光が第1着色層34と第2着色層35
とを透過した第1の2次色光はレッド(以下、Rと示
す)色光であり、第2着色層35と第3着色層36とを
透過した第2の2次色光はグリーン(以下、Gと示す)
色光であり、第3着色層36と第1着色層34とを透過
した第3の2次色光はブルー(以下、Bと示す)色光で
ある。従って、第1の2次色光表示領域62、第2の2
次色光表示領域64および第3の2次色光表示領域66
はそれぞれ、R色光表示領域、G色光表示領域、B色光
表示領域となる。
【0040】以下、図2(d)〜(f)を用いてM着色
層、Y着色層およびC着色層のうちの異なる2つの積層
によって、R色光、G色光、またはB色光が得られる原
理を説明する。図2(d)、(e)および(f)はそれ
ぞれ、M着色層とY着色層との積層体、Y着色層とC着
色層との積層体、C着色層とM着色層との積層体の波長
−透過率特性を示す。
【0041】図2(a)〜(c)を参照して説明したよ
うに、M着色層はB色光およびR色光を透過し、Y着色
層はG色光およびR色光を透過し、C着色層はG色光お
よびB色光を透過する。従ってM着色層およびY着色層
の両方を透過する光は、R色光となる(図2(d))。
また、Y着色層およびC着色層の両方を透過する光は、
G色光となる(図2(e))。C着色層およびM着色層
の両方を透過する光は、B色光となる(図2(f))。
【0042】これらのR、G、B色光は加法混色に用い
る色の3原色であるので、十分な明るさの光源が容易さ
れた表示モードに対して上記3種類の積層体を用いれ
ば、高い品位のカラー表示を行うことができる。
【0043】図1(b)に示すように、本実施形態の表
示装置は、表示の単位である複数の画素70を含み得
る。さらにこの複数の画素は例えばそれぞれ、第1副画
素72、第2副画素74および第3副画素76を含み、
この副画素毎に駆動が制御される。第1副画素は、第1
の1次色光表示領域52と第1の2次色光表示領域62
とを有し、第2副画素は、第2の1次色光表示領域54
と第2の2次色光表示領域64とを有している。また、
第3副画素76は、第3の1次色光表示領域56と第3
の2次色光表示領域66とを有している。
【0044】第1、第2、第3着色層にそれぞれM、
Y、C着色層を用いた場合、第1の表示モードにおいて
第1、第2、第3副画素72、74、76の第1領域3
8である第1、第2、第3の1次色光表示領域52、5
4、56はそれぞれ、M色光表示領域、Y色光表示領
域、C色光表示領域となる。従って、第1の表示モード
ではM、Y、C色光の混色により、画素70ごとにカラ
ー表示を行う。また、第2の表示モードにおいて第1、
第2、第3副画素72、74、76の第2領域40であ
る第1、第2、第3の2次色光表示領域62、64、6
6はそれぞれ、R色光表示領域、G色光表示領域、B色
光表示領域となる。従って、第2の表示モードではR、
G、B色光の加法混色により、画素70ごとにカラー表
示を行う。
【0045】第1の表示モードは、M、Y、C色光を用
いて表示を行うので、M、Y、C色光をさらに着色層を
透過させることによって生成されたR、G、B色光を用
いて表示を行う第2の表示モードに比べて明るい表示が
可能である。また、第2の表示モードでは、加法混色に
用いる光の3原色であるR、G、B色光の混色を用いて
表示を行うので、第1の表示モードに比べて彩度が高
い。
【0046】従って、本実施形態の表示装置は特に、第
1の表示モードが反射モードであり、第2の表示モード
は透過モードである、半透過型液晶表示装置に好適に利
用される。この半透過型表示装置は、従来の透過率の高
い淡色のR、G、B着色層を用いた半透過型カラー液晶
表示装置に比べて、反射モードで輝度の高い表示を行う
ことができる。また、透過モードでは、彩度のより高い
表示を行うことができる。
【0047】なお、図1(b)の表示装置では3色の着
色層を用いて構成したが、本実施形態の表示装置は、少
なくとも異なる2色の着色層が使用されていればよく、
これによりカラー表示を行うことができる。
【0048】以下、実施例を説明する。
【0049】(実施例1)図3および図4を参照して実
施例1の半透過型カラー液晶表示装置100を説明す
る。半透過型カラー液晶表示装置100は、反射モード
と透過モードとによってカラー表示を行う液晶表示装置
である。この表示装置は、図4の光路Aを通る光を用い
る反射モードによって表示を行う反射領域38と、光路
Bを通る光を用いる透過モードによって表示を行う透過
領域40とを備えている。液晶表示装置100では着色
層に補色系のM、Y、C着色層を用いており、反射モー
ドと透過モードとにおいて最適化されたカラー表示を行
う。
【0050】以下、半透過型カラー液晶表示装置100
をより詳細に説明する。図3(a)は液晶表示装置10
0の斜視図であり、図3(b)は図3(a)の部分拡大
図である。図4は、図3(a)のa−a’部の断面図で
ある。
【0051】図3(a)に示すように半透過型カラー液
晶表示装置100は、一対の透明基板1および基板2が
液晶層を介して貼り合わせられた構造を有しており、基
板3の端部には外部信号を受け取るための端子3が設け
られている。
【0052】図4に示すように対向する基板1および基
板2は、スペーサー13およびシール材11によって所
定の間隔をあけて保持されており、この間に液晶層12
が設けられている。液晶層12は例えば基板1または2
の液晶層12側に設けられるラビング処理された配向膜
(図示せず)によって、所定の配向状態に規制されてい
る。
【0053】基板1および基板2の外側(液晶層12の
反対側)には、位相差フィルムや偏光フィルムなどの光
学フィルム14、15が貼り付けられている。また、基
板1の外側には透過型表示用のバックライトなどの照明
装置(図示せず)も設けられている。
【0054】表示装置100では、液晶層12を介して
基板1の液晶層12側に設けられた駆動電極7と、基板
2の液晶層12側に設けられた対向電極8とが対向して
いる。駆動電極7は、透過領域40を駆動する透明電極
7aと、反射領域38を駆動する反射電極7bとを含
む。反射電極7bは電極部分と反射層とを含んでいる。
この電極部分と反射層とは同一材料で形成されていても
よいし、別個の材料で分離されて形成されていてもよ
い。
【0055】反射領域38では、表示装置100に入射
した光が観察者に到達するまでに液晶層12を2回通過
する(図4の光路A参照)ので、液晶層12の厚さは、
透過領域40の液晶層12の厚さの約1/2になるよう
に設定することが好ましい。従って、反射電極7bの下
側(基板1側)に例えば層間絶縁膜10を設けて液晶層
12の厚さを調整している。なお、層間絶縁膜10を凹
凸形状に加工し、その表面に反射電極7bを形成するこ
とによって、反射電極7bに光散乱性を付与してもよ
い。
【0056】基板2の液晶層12側には3色の着色層で
あるM着色層6M、Y着色層6YおよびC着色層6Cが
設けられており、対向電極8はこれらの着色層の液晶層
12側に平坦化層9を介して形成されている。
【0057】液晶表示装置100では、表示の単位であ
る1つの画素70が、第1副画素72、第2副画素74
および第3副画素76を含んでいる。液晶層12の制御
は副画素ごとに行われ、各副画素が所定の透過率(反射
率)になるように制御される。第1副画素72はM色表
示領域52とR色表示領域62とを含み、第2副画素7
4はY色表示領域54とG色表示領域64とを含み、第
3副画素76はC色表示領域56とG色表示領域66と
を含む。副画素72、74、76はそれぞれ異なる色を
表示し、これらの色の混合によりカラー表示が行われ
る。すなわち、副画素72、74、76はそれぞれ、反
射モードではM色、Y色、C色の3色の光で表示し、透
過モードではR色、G色、B色の3色の光で表示する。
これにより1画素70ごとに、反射モードではM、Y、
Cの3色の光の加法混色によってカラー表示を行い、透
過モードではR、G、Bの3色の光の加法混色によって
カラー表示を行う。
【0058】ここで、M色光とR色光とは比較的色度の
近い色光であり、Y色光とG色光とは比較的近い色光で
あり、C色光とB色光とは比較的近い色光である(図2
参照)。従って、副画素72にM色表示領域52とR色
表示領域62とを形成し、副画素74にY色表示領域5
4とG色表示領域64とを形成し、副画素76にC色表
示領域56とB色表示領域66とを形成することによ
り、1つの副画素に近い色光を表示する複数の色表示領
域を配置すれば、副画素内における混色を抑えることが
できる。
【0059】図4の半透過型カラー液晶表示装置100
ではM色表示領域52、Y色表示領域54およびC色表
示領域56は、例えばストライプ配置に相当する繰り返
しパターンで配列されており、同様に、R色表示領域6
2、G色表示領域64およびB色表示領域66もストラ
イプ配置に相当する繰り返しパターンで配列されてい
る。また、M、Y、C色表示領域の面積比を1:1:1
とし、R、G、B色表示領域の面積比を1:1:1とし
ている。
【0060】表示装置100に含まれるM、Y、C着色
層は、それぞれの副画素72、74、76が上記のよう
な色光を生成するように配置されている。以下、着色層
の配置を説明する。
【0061】M、Y、C着色層は図4に示すように、異
なる2つの色の着色層が液晶層12の厚さ方向に積層さ
れて配置されている。副画素72では、基板2の液晶層
側にM着色層6Mが形成され、このM着色層6Mの液晶
層側にY着色層が積層されている。以下、2つの着色層
が積層されている場合、基板2により近い側の層(副画
素72ではM着色層6M)を下層と示し、液晶層12に
より近い側の層(副画素72ではY着色層6Y)を上層
ということがある。Y着色層はM着色層の一部分に積層
されており、M着色層とY着色層との積層領域が透過表
示モードで表示されるR色表示領域62に対応する。ま
た、表面にY着色層が形成されていない単一のM着色層
の領域は、反射表示モードで表示されるM色表示領域5
2に対応する。
【0062】副画素74では、基板2の液晶層側にY着
色層6Yが形成され、このY着色層6Yの液晶層側にC
着色層6Cが積層されている。C着色層6CはY着色層
の一部分に積層されており、Y着色層6YとC着色層6
Cとの積層領域が透過表示モードで表示されるG色表示
領域64に対応する。また、表面にC着色層6Cが形成
されていない単一のY着色層6Yの領域は、反射表示モ
ードで表示されるC色表示領域54に対応する。
【0063】副画素76では、基板2の液晶層側にM着
色層6Mと、M着色層6Mの両端に配置されたC着色層
6Cが形成され、M着色層6Mの液晶層側にC着色層6
Cが積層されている。このM着色層6MとC着色層6C
との積層領域が透過表示モードで表示されるB色表示領
域66に対応する。また、単一のC着色層6Cの領域
は、反射表示モードで表示されるC色表示領域56に対
応する。なお、個々の副画素72、74、76の周囲
は、ブラックマトリクス16で囲まれている。
【0064】以上説明したように3色の着色層を用い
て、各副画素の反射領域38ではM色、C色またはY色
を表示し、透過領域40ではR色、G色またはB色を表
示する。
【0065】図4の表示装置100では、下層をM、
Y、C着色層によって構成し、上層をY着色層とC着色
層とによって構成しているので、M着色層、Y着色層、
C着色層の順に着色層を3回形成することにより、全て
の着色層を基板上に設けることができる。従って、上層
および下層の両方をM着色層、Y着色層およびC着色層
によって構成する場合に比べて、着色層の形成回数を減
らすことができるので、製造工程を簡略化することがで
きる。
【0066】なお、図4では下層のM、Y、Cの着色層
と、上層のY、Cの着色層とを同一基板2上に形成した
が、一対の基板の一方に上層の着色層を形成し、他方に
下層の着色層を形成しても良い。製造コストが増すデメ
リットが生じる恐れがあるが、図4と同様の表示を行う
ことが可能である。また、基板2に着色層および平坦化
層が形成されているが、これらは基板1側に形成されて
もよい。さらに、基板1に対向電極8が形成され、基板
2に駆動電極7が形成されてもよい。この場合、駆動電
極7は透明電極となり、対向電極8は反射電極および透
過電極の双方を有する。
【0067】上述の表示装置100では、反射領域38
では単一の色の着色層を透過した1次色光を用いて表示
を行うのに対し、透過領域40では2つの着色層を透過
した2次色光を用いて表示を行う。従って、透過領域4
0で透過する着色層の数よりも反射領域38で透過する
着色層の数が小さいので、反射領域38で明るい表示を
行うことができる。
【0068】また、着色層としてM、Y、C着色層を用
い、反射領域38ではM、YおよびC色光を用いて表示
を行う。このM、Y、C色光はR、G、B色光に比べて
波長領域が広いために輝度が高い。具体的には、M、
Y、C着色層を用いた反射型カラー表示は、R、G、B
着色層を用いた場合に比べて白表示の輝度が1.6倍程
度明るい表示となる。
【0069】反射領域38ではM、Y、C色光の加法混
色によってカラー表示を行うので、色の再現範囲が狭く
なるデメリットがある。しかしながら輝度が十分高いの
で、白に近い色の背景が主となるテキストや記号などの
表示に適している。特に可読性においては見る対象物の
明度差が大きいことが重要であることが知られており、
明るい背景であることは大きな利点である。従って、本
半透過型カラー表示装置100の反射モードでの表示
は、従来のR、G、B着色層を用いた半透過型カラー表
示装置よりも見やすい。よって暗所であっても観察者が
バックライトやフロントライトなどの補助光に頼る機会
が減り、本表示装置を組み込んだ電子機器のバッテリー
の消費を抑えることができる。
【0070】透過領域40では、M、Y、C着色層のう
ちの2つの着色層を透過したR、G、B色光を用いて表
示を行う。このR、G、B色光は、従来の半透過型液晶
表示装置に使用されていた淡色のR、G、B着色層を透
過して形成されるR、G、B色光よりも彩度を高くでき
る。これにより、従来の半透過型カラー液晶表示装置で
は表示が困難であった色範囲でも彩度の良い透過型カラ
ー表示が可能となるので、透過領域で自然画や動画をよ
り高品位で表示できる。
【0071】またM、Y、C着色層のうちの2つの積層
体を用いてR、G、B色光を生成しているので、仮に積
層された2層のいずれか一層の一部に着色層の欠損があ
っても、積層された2色のうちの他方の1色によって色
光が生成されるので、完全な白抜け欠陥にはならず、透
過型カラー表示の美観を損なうことを抑えることも可能
である。
【0072】以上のように、本実施形態の半透過型液晶
表示装置100では、反射モードでの明るさを確保する
ために淡色のR、G、B着色層を用いて透過モードでの
彩度を犠牲にしていた従来の半透過型液晶表示装置に比
べて、反射モードでの明るさを低下させることがなく、
また、透過モードでは彩度の高い表示を行うことができ
る。従って、透過モードと反射モードとの両方で最適化
された表示を行うことができる。
【0073】また、本実施形態の半透過型液晶表示装置
100では、M、Y、C色の3色の着色層を用いて、反
射型表示に適した明るいM、Y、C色の3色の表示と、
透過型表示に適した彩度の良いR、G、B色の3色の表
示とを行う。従って、使用する着色層の種類の数は、一
般的な液晶表示装置と同数であるので、製造コストの上
昇を防止することができる。
【0074】本実施形態の半透過型液晶表示装置100
は、図5に示す携帯電話等の電子機器に好適に利用され
る。例えば、常時表示すべき内容(例えば電波受信状
態、バッテリー残量や時刻)の表示を反射型カラー表示
モードで表示し、必要なときだけ透過型カラー表示モー
ドで表示することにより、バッテリーの消費を抑制する
ことができる。またメール等のテキスト表示も反射型表
示で十分である。尚、暗所での使用時に透過型表示をさ
せることは従来の半透過型カラー表示装置の使用方法と
同様である。
【0075】さらに、本実施形態の半透過型カラー液晶
表示装置100では以下のような効果が得られる。例え
ば、半透過型カラー液晶表示装置100の反射型カラー
表示の輝度を、従来の半透過型カラー液晶表示装置の反
射型カラー表示と同じ程度に設定した場合、本実施形態
の半透過型カラー液晶表示装置100では反射型カラー
表示の輝度が高い分だけ、反射領域を狭くすることがで
きる。従来の半透過型カラー液晶表示装置の反射領域の
開口率はおよそ70%〜85%であるが、半透過型カラ
ー液晶表示装置100では、前述した明るさの向上値
(約1.6倍)の逆数を掛けた値である44%〜53%
程度の開口率の値まで反射領域の面積を減らすことがで
きる。
【0076】このことはトレードオフ的に透過領域の面
積を開口率の値にして50%前後まで広げることができ
ることを意味している。この値は従来の半透過型カラー
液晶表示装置の透過領域の開口率(10%〜20%)よ
りも数倍大きい。透過領域の開口率を大きくした場合、
以下の2つの利点の少なくとも一方が得られる。
【0077】第1の利点は、半透過型カラー液晶表示装
置100の透過型カラー表示の輝度を、従来の半透過型
カラー液晶表示装置の透過型カラー表示の輝度と同程度
に設定した場合、半透過型カラー液晶表示装置100の
バックライトの照度を下げて消費電力を抑えることが可
能になることである。従って、低消費電力化を重視した
半透過型カラー液晶表示装置を提供することができる。
【0078】第2の利点は、従来の半透過型カラー液晶
表示装置と同じ照度のバックライトを使用した場合、半
透過型カラー液晶表示装置100の透過型カラー表示の
輝度は、透過領域の面積が増大した分だけ明るくなり、
消費電力を増すことなしに透過型カラー表示の輝度を高
くできることである。従って、透過型カラー表示の品位
(輝度)を重視した半透過型カラー液晶表示装置を提供
することができる。
【0079】いずれのタイプとするかは、必要に応じて
選択すればよい。もちろん、上記2つの利点の中間を狙
って、バックライトの輝度を若干下げたり、副画素内に
おける透過領域の面積を従来の割合よりも若干大きくし
てもよい。
【0080】(実施例2)実施例2の半透過型カラー液
晶表示装置は、表示領域において、反射領域が占める面
積のうちのM、Y、C色光表示領域の面積の比、または
透過領域が占める面積のうちのR、G、B色光表示領域
の面積の比を調整することにより、高い品位の表示を行
うことを特徴としている。以下、図6を参照して説明す
る。図6(a)および(b)はそれぞれ実施例2の半透
過型カラー液晶表示装置の1画素の平面図である。
【0081】実施例1の半透過型カラー液晶表示装置1
00では、反射領域でのM、Y、C色光表示領域の面積
比を1:1:1とし、透過領域でのR、G、B色光表示
領域の面積比を1:1:1としている。このように3色
の色光表示領域の面積の比を表示モードに関わらず1:
1:1にすることは、半透過型カラー液晶表示装置で一
般的におこなわれている。半透過型カラー液晶表示装置
においては、前述したように反射領域での液晶層12の
厚さは、透過領域の液晶層12の厚さの約1/2に設定
されることが理想的である。通常、透過領域での液晶層
12の厚さは4〜5マイクロメートルであることから、
反射領域での液晶層12の厚さは2〜2.5マイクロメ
ートルが理想である。しかしながら、特に反射領域の液
晶層12の厚さの理想値は小さいため、理想値に設定す
るのは製造管理上の問題から難しく、実際の厚さは理想
値からずれている。
【0082】例えば液晶層12が理想値から薄い方にず
れている場合、表示の色味が青付き、表示が暗くなる。
また、液晶層が理想値から厚い方向にずれている場合、
表示の色味が黄色付くことが知られている。
【0083】本実施例の液晶表示装置では、例えば反射
型表示で青色が強い場合図6(a)に示すように、透過
領域のB色表示領域66の一部を遮光膜17によって遮
光し、B色表示領域66の面積を小さくしている。これ
により、透過モードでの白表示の色度を補正できる。
【0084】また例えば反射型表示で黄色が強い場合、
図6(b)に示すように透過領域のR色表示領域62お
よびG色表示領域64の一部を遮光膜17によって遮光
し、RおよびG色表示領域62、64の面積を小さくし
ている。これにより、透過モードでの白表示の色度を補
正できる。
【0085】図6(a)および(b)ではいずれも、透
過領域のR、G、B色表示領域62、64、66の面積
を調整することにより色度を補正しているが、これにか
えて、反射領域のM、Y、C色表示領域52、54、5
6の面積を調整することによって色度を補正してもよ
い。しかしながら、反射領域よりも透過領域の方が表示
が明るいため、透過領域の面積比を調整して色度を補正
する方が効果的である。
【0086】遮光膜17は、例えば基板2に形成されて
いるブラックマトリクス16(図4)、または、図4に
は示されていない基板1または基板2に形成されている
他の遮光性薄膜と同一材料を用いて、同一工程で形成さ
れ得る。
【0087】上記の説明では、M、Y、C色表示領域6
2、64、66の面積比、またはR、G、B色表示領域
52、54、56の面積比を調整することにより、液晶
層12の厚さが理想からずれたときに生じる表示の色付
きを調整したが、これと同様の方法を用いて、例えば表
示装置100の反射領域と透過領域とに設けられている
偏光板または位相差板の種類または光学配置数が互いに
異なることから生じる表示の色付きの違いを調節するこ
とも可能である。
【0088】本実施例では、遮光層を用いて表示の色味
を調整したが、これにかえて、反射モードでの白表示の
色度が所望となるようにM、Y、C着色層の顔料の濃度
を予め調節する方法も考えられる。しかしながら、液晶
表示装置100ではM、Y、C着色層のうちの2つの着
色層の組み合わせによりR、G、B色光を表示している
ので、M、Y、C着色層の顔料の濃度を調整した場合、
M、Y、C色光の混合のバランスが所望通りにならない
ことがある。従って、透過領域のR、G、Bの色度を調
整するのが困難である。
【0089】また、反射領域のM、Y、C色の色度を調
整するためにM、Y、C着色層の顔料の濃度を調整した
場合、これらの着色層の一部は透過表示にも共通して用
いられるため、透過表示の色度も変動する。すなわち、
透過領域と反射領域とを独立して調整することができな
い。これに対して、本実施例のように透過領域のM、
Y、C色表示領域の面積比、または反射領域のR、G、
B色表示領域の面積比を調整する場合、透過領域の3色
の色バランスと反射領域の3色の色バランスとを独立し
て調整するができる。以上の理由から、本実施例2のよ
うに遮光層を用い表示の色味を調整することが好まし
い。
【0090】以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明はこの限りではない。例えばM、Y、C、R、G、B
は特定の色座標の一点を指した色ではなく、M、Y、
C、R、G、Bを含んだ近傍の座標の色を指した色の総
称であり、当業者が作製しようとする半透過型カラー液
晶表示装置に適した値に適宜設定され得る。また、本発
明の表示装置は、薄膜トランジスタや薄膜ダイオードを
使用したアクティブ駆動型の液晶表示装置や、パッシブ
駆動型の液晶表示装置のいずれにも適用可能である。加
えて、TN方式、STN方式、GH方式等の液晶分子の
配向モードに適用できる。
【0091】また、1画素内に反射領域と透過領域とを
設けた実施例を示したが、例えば表示領域全体を2つに
分割し、一方の領域を反射領域とし、他方の領域を透過
領域とした半透過型液晶表示装置を構成しても良い。こ
の場合、一方の領域に単一のM、Y、C着色層を設け、
他方の領域にはM、Y、C着色層のうちの異なる2つの
積層体を設ける。この表示装置では、例えば、表示領域
の大部分を透過領域とし、アイコンや時刻などの表示が
できる程度の小さな面積を反射領域として構成され得
る。
【0092】また、M、Y、C色表示領域およびR、
G、B色表示領域の配置は、ストライプ配置以外にも、
デルタ配置、モザイク配置などが可能であることは言う
までもない。
【0093】
【発明の効果】本発明の表示装置では、複数の異なる表
示モードのそれぞれで高い品位の表示を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)および(b)は、本発明の一実施形態の
表示装置を示す図である。
【図2】(a)、(b)および(c)はそれぞれ、単一
のM着色層、Y着色層、およびC着色層の波長−透過率
特性を示し、(d)、(e)および(f)はそれぞれ、
M着色層とY着色層との積層体、Y着色層とC着色層と
の積層体、C着色層とM着色層との積層物の波長−透過
率特性を示す図である。
【図3】(a)は、実施例1の半透過型カラー液晶表示
装置の斜視図であり、(b)は(a)の部分拡大図であ
る。
【図4】図3(a)のa−a’部の断面図である。
【図5】本発明の表示装置を使用した電子機器の斜視図
である。
【図6】(a)および(b)はそれぞれ実施例2の半透
過型カラー液晶表示装置の1画素の平面図である。
【符号の説明】
1、2 基板 3 端子 4、5 画素 6C、6M、6Y 着色層 7 駆動電極 7a 透明電極 7b 反射電極 8 対向電極 9 平坦化膜 10 層間絶縁膜 11 シール材 12 液晶層 13 スペーサー 14、15 光学フィルム 16 ブラックマトリクス 17 遮光膜 34 第1着色層 35 第2着色層 36 第3着色層 38 第1領域 40 第2領域 52 第1の1次色光表示領域 54 第2の1次色光表示領域 56 第3の1次色光表示領域 62 第1の2次色光表示領域 64 第2の2次色光表示領域 66 第3の2次色光表示領域 70 画素 72 第1の副画素 74 第2の副画素 76 第3の副画素 100 半透過型カラー液晶表示装置

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の異なる色の着色層を備え、第1の
    表示モードと、前記第1の表示モードとは異なる第2の
    表示モードとによって、カラー表示を行う表示装置であ
    って、 前記複数の異なる色の着色層のうちの一つの着色層を透
    過した1次色光を用いて表示を行う第1領域と、 前記複数の異なる色の着色層のうちの少なくとも2つの
    着色層を透過した2次色光を用いて表示を行う第2領域
    とを有し、 前記第1領域は前記第1の表示モードによって表示し、
    かつ、前記第2領域は前記第2の表示モードによって表
    示する表示装置。
  2. 【請求項2】 前記複数の異なる色の着色層は少なくと
    も第1着色層および第2着色層を含み、 前記第1領域は、前記第1着色層を透過した第1の1次
    色光を用いて表示を行う第1の1次色光表示領域と、前
    記第2着色層を透過した第2の1次色光を用いて表示を
    行う第2の1次色光表示領域とを有し、 前記第2領域は、前記第1着色層と前記第2着色層とを
    透過した第1の2次色光を用いて表示を行う第1の2次
    色光表示領域を有する請求項1に記載の表示装置。
  3. 【請求項3】 前記複数の異なる色の着色層はさらに第
    3着色層を含み、 前記第1領域はさらに前記第3着色層を透過した第3の
    1次色光を用いて表示を行う第3の1次色光表示領域を
    有し、 前記第2領域は、前記第2着色層と前記第3着色層とを
    透過した第2の2次色光を用いて表示を行う第2の2次
    色光表示領域と、前記第3着色層と前記第1着色層とを
    透過した第3の2次色光を用いて表示を行う第3の2次
    色光表示領域とを有する請求項2に記載の表示装置。
  4. 【請求項4】 前記第1着色層、前記第2着色層および
    前記第3着色層はそれぞれ、マゼンタ着色層、イエロー
    着色層、およびシアン着色層であり、 前記第1の1次色光、前記第2の1次色光および前記第
    3の1次色光はそれぞれ、マゼンタ色光、イエロー色
    光、およびシアン色光であり、 前記第1の2次色光、前記第2の2次色光および前記第
    3の2次色光はそれぞれ、赤色光、緑色光、および青色
    光である請求項3に記載の表示装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の2次色光表示領域は、前記第
    1着色層と前記第2着色層とが積層された領域を含み、
    前記第2の2次色光表示領域は、前記第2着色層と前記
    第3着色層とが積層された領域を含み、前記第3の2次
    色光表示領域は、前記第3着色層と前記第1着色層とが
    積層された領域を含む請求項3または4に記載の表示装
    置。
  6. 【請求項6】 それぞれが第1副画素、第2副画素およ
    び第3副画素を含む複数の画素を有する表示装置であっ
    て、 前記第1副画素は、前記第1の1次色光表示領域と前記
    第1の2次色光表示領域とを有し、 前記第2副画素は、前記第2の1次色光表示領域と前記
    第2の2次色光表示領域とを有し、 前記第3副画素は、前記第3の1次色光表示領域と前記
    第3の2次色光表示領域とを有する請求項3から5のい
    ずれかに記載の表示装置。
  7. 【請求項7】 表示領域において前記第1領域が占める
    面積のうちの前記第1の1次色光表示領域と前記第2の
    1次色光表示領域と前記第3の1次色光表示領域との面
    積の比および、前記第2領域が占める面積のうちの前記
    第1の2次色光表示領域と前記第2の2次色光表示領域
    と前記第3の2次色光表示領域との面積の比の一方が、
    略1:1:1であり、他方が1:1:1でない請求項5
    または6に記載の表示装置。
  8. 【請求項8】 前記他方が前記第2領域である請求項7
    に記載の表示装置。
  9. 【請求項9】 前記他方は、遮光層を有する請求項7ま
    たは8に記載の表示装置。
  10. 【請求項10】 前記第1の表示モードは反射モードで
    あり、前記第2の表示モードは透過モードである請求項
    1から9のいずれかに記載の表示装置。
  11. 【請求項11】 携帯用電子機器である請求項1から1
    0のいずれかに記載の表示装置。
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Cited By (7)

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