JP2003301916A - 直動装置 - Google Patents

直動装置

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JP2003301916A
JP2003301916A JP2002109409A JP2002109409A JP2003301916A JP 2003301916 A JP2003301916 A JP 2003301916A JP 2002109409 A JP2002109409 A JP 2002109409A JP 2002109409 A JP2002109409 A JP 2002109409A JP 2003301916 A JP2003301916 A JP 2003301916A
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rolling
balls
groove
screw
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JP2002109409A
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Susumu Tanaka
進 田中
Hideyuki Uyama
英幸 宇山
Shigeru Okita
滋 沖田
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NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電動射出成形機や電動プレス機等の断続的に
高負荷荷重が作用し、短ストロークの往復運動部に用い
られる長寿命の直動装置を提供する。 【解決手段】 本発明の直動装置であるボールねじ1
は、転動体9に夫々対面する2個の凹面23を有するリ
テーニングピース21を、隣接する転動体9間に夫々配
設すると共に、転動体9の表面層に残留オーステナイト
を15〜40容量%とした浸炭窒化層が設けられてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、直動装置に関し、
詳しくは電動射出成形機や電動プレス機等の断続的に高
負荷荷重が作用し、短ストロークの往復運動を行う使用
頻度の高い揺動部に用いられる直動装置の長寿命化に関
する。 【0002】 【従来の技術】近年、直動装置は油圧シリンダの代わり
として、電動射出成形機や電動プレス機等の回転運動か
ら直進運動への変換や、直進移動を摩擦損失なく円滑に
行うため、ボールやローラを転動体として用いた直動装
置が多用されている。例えば、直動装置の一例である総
ボール形のボールねじは、外周部に雄ねじ溝が形成され
たねじ軸と、該雄ねじ溝と同一ピッチの雌ねじ溝が内周
部に形成されたナットと、該雄ねじ溝と雌ねじ溝との間
に転動自在に介裝された複数個のボールとから構成さ
れ、ナットには雌ねじ溝の一端側と他端側とを連通させ
る循環通路が形成されている。ねじ軸とナットとを相対
回転させると、ボールは雄ねじ溝と雌ねじ溝とで形成さ
れる転動路内を転動しながら雌ねじ溝内を前進し、雌ね
じ溝の一端側に達したボールは循環通路を通って該雌ね
じ溝の一端側から他端側へと循環して再び雄ねじ溝と雌
ねじ溝との間に供給されて転動するようになっている。 【0003】雄ねじ溝と雌ねじ溝との間で転動するボー
ルは、同一方向に回転しており、該ボール同士が直接接
触すると、接触部であるボールの表面においては、相対
的に反対方向に運動しているため、転動速度の2倍の速
度の相対すべりが生じ、ボール表面が早期に摩耗した
り、摩擦熱によってボールやねじ溝の焼付きが発生する
等の不具合が生じることがあった。 【0004】特に、電動射出成形機や電動プレス機等で
使用されるボールねじは、瞬間的に高負荷が加わる短い
ストロークで使用され、最大負荷が作用した状態で一端
停止した後、逆回転する往復運動の条件下で使用される
ものである。このため、ボール転動面での油膜が掻き取
られ、ねじ溝とボールとの接触面に潤滑剤が入り難く、
油膜形成が不十分となる傾向があり、ねじ軸、ナット及
びボールの転動面に、表面損傷による摩耗、剥離が生じ
易い問題点があった。特に、転動速度の2倍の速度の相
対すべりが生じるボール同士の接触面において、損傷が
著しいものがあった。更に、高負荷が作用することによ
る機台の変形、或いは取付け時のミスアライメント等が
上述したボールの競り合いをさらに顕著にし、一層寿命
を低下させていた。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ボールの摩耗を防止
し、耐久性を向上させるため、例えば特開平10−10
3445号公報、特開平11−300803号公報にお
いては、ボールの表面を浸炭窒化処理してボールの寿命
を向上させたボールねじが提案されている。該ボールね
じは、ボールの表面を浸炭窒化処理することにより、該
表面にマルテンサイト組織を多く析出させてボールの表
面硬度を高め、亀裂敏感性を低下させようとしたもので
ある。しかし、ボールの競り合いが生じたときには、ボ
ールの表面を浸炭窒化処理して硬度を高めても、ボール
表面の損傷を避けることはできず、潤滑不良によるねじ
軸又はナットの早期破損の一因となっていた。 【0006】ボールの競り合いを解消する手段として、
特開2000−291770号公報には、負荷荷重を支
持する負荷ボール間に、該負荷ボールより数μm〜数十
μm程度直径の小さいスペーサボールを介在させたボー
ルねじが提案されている。スペーサボールの介在によ
り、ボール同士の競り合いを解消することはできるが、
スペーサボールは負荷を受けることはできず、実質的に
負荷を受けるボールの数が減少することになり、ボール
ねじの許容負荷荷重が低下するという問題点があった。 【0007】許容負荷荷重の大幅な低減がなく、且つボ
ールの競り合いを防止したボールねじとして、例えば特
開平11−315835号公報、特開2000−199
556号公報、特開2001−21018号公報に、各
ボール間に夫々対面する2個の凹面を有するリテーニン
グピースを介裝させるようにしたボールねじが開示され
ている。リテーニングピースの凹面に夫々ボールを接触
させて配置することにより、スペーサボールを用いたボ
ールねじに比較して遙かに多くの負荷ボールを配置する
ことができ、許容負荷容量の低下を抑えることができ
る。また、ボール同士の競り合いがなく、リテーニング
ピースの凹面内に潤滑剤を保持させることも可能となっ
て潤滑不良を著しく軽減させる利点を有する。しかしな
がら、ボール同士の競り合い防止のみにより寿命延長を
図ったものであり、高負荷、短ストローク往復運動での
厳しい使用条件に耐え、長寿命を達成するためには、更
に改善の余地があった。 【0008】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、厳しい使用条件下でのさらなる長寿命化を図
ることができる直動装置を提供することを目的としてい
る。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
直動装置は、軸に嵌合し該軸に案内されて軸線方向に直
線移動可能とされた直動体と、該直動体の内周面に形成
された転動体溝と前記軸との間に転動自在に配設された
複数個の転動体と、前記直動体に形成され、前記転動体
を前記転動体溝の一端側から他端側に循環させる循環経
路とを備えた直動装置において、前記転動体に夫々対面
する2個の凹面を有するリテーニングピースを隣接する
前記転動体間に夫々配設すると共に、前記転動体の表面
層に残留オーステナイトを15〜40容量%とした浸炭
窒化層を設けたことを特徴とする。 【0010】上記構成の直動装置によれば、転動体に夫
々対面する2個の凹面を有するリテーニングピースを、
隣接する転動体間に夫々配設するようにしたので、転動
体は、例えばリテーニングピースのゴシックアーチ形状
の凹面に極めて低摩擦で接触しながら該リテーニングピ
ースと共に転動体溝内を転動循環し、転動体同士の競り
合いが防止されて、競り合いによる作動不良、騒音及び
異常音の発生、転動体の摩擦による損傷を防止すること
ができる。また、スペーサボールを用いた直動装置に比
較して遙かに多くの負荷転動体を配置することができ、
許容負荷容量を低減させることなく、長寿命化を図るこ
とができる。 【0011】更に、転動体の表面層に残留オーステナイ
トを15〜40容量%とした浸炭窒化層を設けたので、
該転動体に高い表面硬度と、適度の柔らかさを付与する
ことができ、転動体が転動体溝及び循環経路内を転動す
る際に、該転動体溝及び循環経路と接触するときの衝撃
を緩和させて転動体溝及び循環経路、特に大きな衝撃荷
重を受ける転動体溝から循環経路への接続部、又は循環
経路から転動体溝への接続部に形成される角部が大きな
剥離片となって脱落するのを防止することができ、良好
な潤滑条件を長期にわたって維持できる。また、直動装
置が最大負荷を受けた後に停止して、反転する際に発生
する衝撃荷重を緩和させることができ、軸及び直動体の
内部疲労を軽減させて後述する内部起点型剥離の発生を
防止して寿命を長期化することができる。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、本発明の直動装置の一実施
形態を図1乃至図7に基づいて説明する。図1は本発明
の直動装置の一実施形態であるボールねじの平面図、図
2は図1におけるA−A矢視縦断面図、図3は図2にお
けるねじ溝に沿った縦断面図、図4は図3におけるリテ
ーニングピースの拡大断面図、図5はリテーニングピー
スの有無及び残留オーステナイト量と寿命との関係を示
すグラフ、図6は本発明の直動装置を適用したリニアガ
イドの斜視図、図7は本発明の直動装置を適用したリニ
アボールベアリングの斜視図である。 【0013】図1乃至図4に示すように、本実施形態の
直動装置の一例たるボールねじ1は、雄ねじ溝3aが外
周部に形成されたねじ軸3と、雌ねじ溝5が内周面に形
成された直動体である円筒形状のナット7と、雄ねじ溝
3aと雌ねじ溝5との間に介裝された複数個のボール9
とから構成されている。 【0014】ねじ軸3は、ナット7を該ねじ軸3の軸線
方向に沿って案内するためのものであって、例えば、A
ISI5140等を高周波焼入れするか、或いはSCM
420等の肌焼鋼を浸炭又は浸炭窒化することにより表
面硬度をHRC56〜63程度の硬度に調整して製作さ
れている。また、外周面の全長にわたってボール9の半
径rと略同じ曲率半径を持つ断面半円形、又はボール9
の半径rより僅かに大きい曲率半径を有する円弧同士を
中間部で交差させた、所謂ゴシックアーチ形状の雄ねじ
溝3aが形成されている。雄ねじ溝3aのピッチは、ボ
ールねじ1が組み込まれる装置(図示せず)の仕様に従
って任意のピッチとすることができる。 【0015】ナット7は、ねじ軸3の軸線方向に沿って
直線移動するものであって、円筒形であり、一端には装
置のテーブル(図示せず)等に固定するためのフランジ
11が形成され、外周面の一部は切り欠かれて平面部1
3が形成されている。ナット7は、例えば、SCM42
0等の肌焼鋼を浸炭焼入れするか、又はSUJ2或いは
SUJ3等の高炭素クロム軸受鋼を焼入れ、焼戻しする
ことにより、表面硬度をHRC56〜63程度の硬度に
調整して製作されている。また、耐蝕性が求められる場
合には、マルテンサイト系ステンレス鋼を使用すること
もできる。 【0016】ナット7の内周面には、雄ねじ溝3aと同
一形状、同一ピッチの雌ねじ溝5が形成され、該雌ねじ
溝5の一端側と他端側とを連通させて循環経路たる鋼管
製のチューブ15が、チューブ押え17によって平面部
13に固定されている。そして、チューブ15内を通し
てボール9を移送して雌ねじ溝5の一端側から他端側へ
ボール9を循環させるように構成されている。また、ナ
ット7の両端には、プラスチィック製のダストシール1
9が配設され、異物が外部からナット7内に侵入するの
を防止するようになっている。 【0017】ボール9は、転動することによって摩擦損
失なく滑らかにナット7を直線移動させるためのもので
あって、雄ねじ溝3aと雌ねじ溝5とから構成された転
動路内に転動自在に複数個が配設されている。本実施形
態のボールねじ1に使用されるボール9の素材には、S
i含有量0.35%以下、Cr+2.5Moの総含有量
が2.0%以下、好ましくは1.8%以下の、例えばS
UJ2等の高炭素クロム軸受鋼を用い、表面を浸炭窒化
処理した後、タンブラー加工、又はボールピーニング加
工することによって、表面層の残留オーステナイト量を
15〜40容量%とし、且つ表面硬度をHRC62〜6
7(Hv746〜900)に調整して製作されている。 【0018】図3及び図4に示すように、リテーニング
ピース21は、ボール9同士の直接接触を防止するため
のものであって、夫々のボール9間に複数個が介裝され
ている。リテーニングピース21は、例えば、それ自体
に潤滑作用を有するポリアミドやフッ素樹脂、或いは潤
滑油を含浸させたポリエチレン等から成り、両端にボー
ル9の半径rよりも大きい曲率半径Rを有する凹球面2
3が形成された円盤状に製作されている。これによっ
て、全長Lに対して中央部の厚みtを小さくして多数個
のボール9を配設することができると共に、該ボール9
とリテーニングピース21の接触面積を小さくして摺動
抵抗を最小とするように構成されている。 【0019】また、凹球面23の形状は、球面形状に限
定されるものではなく、2個の円弧を中間部で交差させ
て形成されるゴシックアーチ形の凹面であったり、また
円錐形状の凹面であってもよい。また、凹面に貫通穴を
設けたり、該貫通穴内に潤滑剤を保持させてボール9と
の接触抵抗を低減させるようにしてもよい。 【0020】リテーニングピース21の外径寸法は、ボ
ール9の直径、及び該ボール9に最大負荷が作用して弾
性変形した時のボール9の直径よりも小さく設定されて
おり、リテーニングピース21が雄ねじ溝3aと雌ねじ
溝5から構成された転動路及び循環経路たるチューブ1
5内を通過する際に該転動路、チューブ15及び接続部
に干渉せず、滑らかに循環できるようになっている。具
体的には、ボール9の直径寸法の0.5倍〜0.9倍の
外径寸法とするのが好ましい。 【0021】また、転動路内に配設されたボール9及び
リテーニングピース21の隙間は、該隙間が大き過ぎる
とリテーニングピース21が倒れて機能を発揮すること
ができず、また小さ過ぎるとリテーニングピース21と
ボール9との摩擦力が大きくなって作動不良の一因とな
るので、適性な隙間となるように設定されている。具体
的には、転動路内に配設した全てのボール9及びリテー
ニングピース21を一方に寄せ集めたと仮定したとき、
先頭に当たるボール9と最後尾に当たるリテーニングピ
ース21との間にできる隙間を総隙間S1とし、総隙間
S1が0より大きく(S1>0)、且つ最後尾に当たる
1個のリテーニングピース21を除去したと仮定したと
き、先頭のボール9と最後尾のボール9との隙間(S
2)が、リテーニングピース21の直径(ds)の0.
8倍より小さくなるように(S2<0.8×ds)、ボ
ール9及びリテーニングピース21の個数が設定されて
いる。これによって、リテーニングピース21が転動路
内で約60°以上倒れることがなくなり、良好に機能を
発揮することができる。 【0022】本実施形態の直動装置の作用を説明する。
図1乃至図3に示すように、本実施形態のボールねじ1
は、モータ(図示せず)によってねじ軸3を回転させる
と、複数個のボール9を介して螺合したナット7は、該
ねじ軸3の軸線方向に螺進する。このとき、雄ねじ溝3
aと雌ねじ溝5とは、相対的に逆方向に回転するので、
ボール9は雄ねじ溝3a及び雌ねじ溝5に対して転動す
る。ボールねじ1は、雄ねじ溝3a及び雌ねじ溝5から
なる転動路が螺旋状に連続していることに加えて、該転
動路と循環経路たるチューブ15との接続部において運
動方向が変化し、更に該接続部ではボール9に作用する
負荷が、負荷状態から無負荷状態へ、又は逆に無負荷状
態から負荷状態への急激な変動があり、ボール9の挙動
は複雑となる。 【0023】特に、射出成形機やプレス機等の高荷重が
断続的に作用する条件で使用されるボールねじ1では、
ボールねじ特有のボールの競り合いが発生してボール9
の摩耗が促進される傾向がある。しかし、各ボール9間
にはリテーニングピース21が介裝されているので、ボ
ール9同士の直接接触は防止される。また、リテーニン
グピース21とボール9との相対滑り速度は、ボール9
同士が直接接触する場合の1/2の速度となっている。
従って、リテーニングピース21及びボール9の摩擦は
少なくなり、更にリテーニングピース21の素材自身が
持つ潤滑性及びリテーニングピース21とボール9との
隙間に保持されているグリースの潤滑性によって、リテ
ーニングピース21及びボール9の摩耗は防止され、ボ
ール9同士の競り合いによる作動不良、騒音の発生、音
質の悪化等はなく、転動路内を滑らかに循環することが
でき、長期間にわたって滑らかで且つ静粛な運転を行う
ことができる。 【0024】また、図4に示すように、リテーニングピ
ース21の中央部に形成された凹球面23の厚みtが小
さいので、スペーサボールを用いるボールねじに比較し
て、多数個のボール9を配設することができる。これに
より、大きな負荷容量に耐え、より大きな剛性を持つボ
ールねじ1を製作することができる。更に、凹球面23
の曲率半径Rは、ボール9の半径rよりも大きく設定さ
れているので、ボール9とリテーニングピース21の接
触面積が小さくなって摺動抵抗が比較的小さくなると共
に、ボール9と凹球面23との隙間にグリースが侵入し
易くなって駆動抵抗が減少する。 【0025】更に、リテーニングピース21の外径寸法
dsは、ボール9の直径寸法rの0.5倍乃至0.9倍
の外径寸法となっているので、リテーニングピース21
がボール9と共に、転動路及びチューブ15を通過する
際に該転動路、チューブ15及びそれらの接続部に干渉
することはなく、滑らかに循環して、トルク変動やリテ
ーニングピース21の摩耗も抑えられる。 【0026】また、転動路、チューブ15内でのボール
9及びリテーニングピース21の隙間は、総隙間S1>
0、且つ最後尾に当たる1個のリテーニングピース21
を除去したと仮定したとき、先頭のボール9と最後尾の
ボール9との隙間S2<0.8×dsとなるように設定
されているので、転動路内でリテーニングピース21が
倒れることはなく、良好な作動を維持することができ
る。 【0027】本発明者は、ボール9間にリテーニングピ
ース21を介裝してボール9同士の競り合いをなくすこ
とにより、ボール9の表面の損傷が著しく低減し、ボー
ルねじ1の寿命が大幅に延長されることを確認した。し
かし、リテーニングピース21が介裝されたボールねじ
1でも、高負荷条件の使用においては損傷に到るものが
ある。そして、該損傷を詳細に研究した結果、損傷モー
ドには、従来考えられていた潤滑不良に起因する表面起
点型剥離以外に、内部起点型剥離があることを見出し
た。内部起点型剥離は、ボールねじ1の高負荷が作用す
る材料内部に大きな剪断力が作用し、材料内部が疲労
し、やがて剥離に到るものである。このことは、リテー
ニングピース21をボール9間に介裝することによって
は、前述したボールの競り合い等による表面起点型剥離
に対して完全に対策が取られておらず、改善の余地があ
ることを示唆している。 【0028】ボールねじ1の転動路及び循環経路15に
は、ボール9を循環させるために急激に方向が変化する
部分が避けられない。即ち、転動路と循環経路たるチュ
ーブ15とが接続する接続部では、転動路からボール9
を掬い上げるために急激に方向が変化している。また、
該接続部においては、ボール9に作用する負荷が急激に
除去されたり(転動路から循環経路へ転動する際)、逆
に無負荷状態から急激に高負荷状態に引き込まれる(循
環経路から転動路へ転動する際)。このとき、接続部の
角部にボール9が衝突して、ボール9の滑らかな循環が
妨げられると共に、該角部には断続的な高負荷が作用
し、剥離と脱落を繰り返しながら徐々になじむこととな
る。上記した剥離及び脱落が発生すると、剥離片が高負
荷の転動路内に噛み込まれて、更に潤滑条件を悪化させ
る。接続部の角部に大きなR加工を施して負荷の大きさ
を低下させることも有効な対策ではあるが、加工コスト
の上昇と管理上の課題があり、完全な対策とはなり難い
問題点があった。 【0029】ボール9の表面を浸炭窒化処理して表面層
の残留オーステナイト量を15〜40容量%とし、更に
表面にタンブラー加工又はボールピーニング加工を施す
ことによって表面硬度をHRC62〜67(Hv746
〜900)に調整したボール9をボールねじ1に組み込
むことにより、損傷を大幅に低減させることができる。
即ち、残留オーステナイト量を15〜40容量%とする
ことによって、従来のようにマルテンサイト組織のボー
ル9に比較して柔らかい組織を残し、接続部の角部にボ
ール9が衝突する際の衝撃を緩和させることができるた
め、大きな剥離片の噛み込みによる寿命低下を防止する
ことができる。また、同様の理由からボール9が最大負
荷を受けた後に、停止して反転する際の衝撃荷重を緩和
することができ、ねじ軸3及びナット7の内部疲労を軽
減することができる。 【0030】残留オーステナイト量を15〜40容量%
としたのは、残留オーステナイト量が15容量%以下で
は、十分な緩衝効果を得ることができず、40容量%以
上では必要な表面硬度を得られないためである。表面硬
度をHRC62〜67としたのは、表面硬度がHRC6
2未満では、ボール9の摩耗により寿命が短くなり、H
RC67以上では、必然的に残留オーステナイト量が少
なくなって、緩衝効果が少なくなるためである。好まし
い結果を得るためには、表面炭素濃度が1.2〜1.6
重量%、表面窒素濃度0.1〜0.6重量%程度とする
のがよい。 【0031】また、ボール9の素材には、Si含有量
0.35%以下、Cr+2.5Moの総含有量が2.0
%以下、好ましくは1.8%以下の、例えばSUJ2等
の高炭素クロム軸受鋼を用いるが、Si含有量が多くな
ると浸炭窒化が阻害され、炭素及び窒素の浸透深さが得
られず、熱処理時間が必要以上に長くなったり、熱処理
後の研摩仕上げに必要な処理層の厚さが得られなくなる
ためである。また、Si含有量が多いと、著しい粒界酸
化層が生成し、必要以上の研削代が必要となったり、仕
上げ残りが発生する心配があるためである。Cr+2.
5Moの総含有量を2.0%以下としたのは、Cr+
2.5Moの総含有量が多いと、浸炭窒化処理の際に粗
大な炭化物が生成する場合があり、ボール9の寿命を著
しく低下させるからであり、好ましくは、1.8%以下
とするのがよい。 【0032】なお、本発明の直動装置は、上記実施形態
ではボールねじを一例に説明したが、ボールねじに限定
されるものではなく、図6に示したように、案内レール
31の両側面に形成された転動溝32と、スライダ35
の内部に設けられた転動溝及びボール循環経路の間に複
数個のボール(図示せず)が転動自在に配設されたリニ
アガイド30にも適用することができる。 【0033】また、図7に示すように、外筒41と、該
外筒41の内部に収納され、軸線方向に沿って延びる略
トラック状の案内溝が形成された保持器42と、該案内
溝とリニアシャフト45との間に転動自在に配設され、
循環経路を介して循環する複数個のボール43から構成
されたリニアボールベアリング40等のようにボールが
転動して直動体を直線移動させる装置にも適用すること
ができる。 【0034】 【実施例】本発明の直動装置に係る実施例と、該実施例
と比較する比較例について説明する。すなわち、本発明
の直動装置の効果を確認するために行った実施例1〜
7、及び該実施例と比較するために行った比較例1〜1
1の試験について説明する。 【0035】試験には、JIS1192の呼び番25×
10×500−C5のボールねじを用い、下記試験条件
でNSK製ボールねじ耐久寿命試験機にかけ、摩耗や剥
離等の損傷が発生するまでの試験時間を記録した。ワイ
ブル関数分布により10個の試料の内、寿命の短い側か
ら10%のボールねじが寿命に達するまでの時間を求
め、これを試験寿命とした。試験結果は、各試験条件に
おける理論寿命時間を算出し、該理論寿命時間に対する
試験時間の比で表す。但し、理論寿命時間の3倍の試験
時間に達したときには、十分な耐久寿命があるとして試
験を打ち切った。 【0036】ねじ軸は、SAE5140を高周波焼入れ
し、ナットは、SCM420の浸炭軸受用鋼を浸炭処理
したものを使用した。また、ボールは、表1に記載の鋼
材をヘッダ加工及び粗加工により素球を製作し、820
〜840℃で1〜3時間、RXガス+エンリッチガス+
アンモニアガス(1.5〜5%)の条件で浸炭窒化処理
した後、油冷して焼入れ処理し、160〜180℃で
1.5〜2時間焼戻しを行い、粗加工を施した後、タン
ブラ加工を行ってG20相当まで仕上げ加工を施した。 【0037】 【表1】 【0038】リテーニングピースは、合成樹脂製であ
り、ボールと対面する凹面が円錐形状で、外径寸法はボ
ールの直径の0.8倍とした。また、総隙間S1は0よ
り大きく(S1>0)、且つ最後尾にあたる1個のリテ
ーニングピースを除去したと仮定したとき、先頭のボー
ルと最後尾のボールとの隙間S2が、リテーニングピー
スの外径dsの0.8倍より小さく(S2<0.8×d
s)なるように設定した。 【0039】 試験条件 呼び番 :NSKボールねじ25×10×500−C5 (ボール径3/16インチ) 試験機 :NSK製ボールねじ耐久寿命試験機 試験負荷 :アキシャル負荷 5800N(P/C=0.5) モーメント負荷 15N・m 回転数 :100〜200r.p.m. ストローク:60mm 潤滑剤 :アルバニアNo.2(昭和シェル石油) 【0040】試験結果を表2に示す。 【0041】 【表2】【0042】実施例1〜7は、いずれもリテーニングピ
ースをボール間に介裝し、且つ表面層に残留オーステナ
イトを15〜40容量%とした浸炭窒化層を設けたの
で、ボールの競り合いによる損傷はなく、且つまた転動
路と接続部の角部への衝撃が緩和されると共に、ボール
の反転時の衝撃も緩和され、実施例3で寿命比が2.8
となっている以外は、いずれも寿命比が3.0の長寿命
を達成することができ、本発明の有効性が実証された。
なお、実施例3以外の全ての実施例において、寿命比が
3.0となっているのは、試験をこの時点で打ち切った
からであり、試験後分解して内部の損傷の程度を確認し
たところ、損傷の程度は低く、更に使用可能な状態であ
った。 【0043】これに対して、比較例1及び比較例2は、
SUJ2の軸受鋼を焼入れ、焼戻しして表面硬度を約H
RC62〜63程度に調整して製作したボールを用い、
リテーニングピースを介裝させたものであるが、本発明
の何れの実施例と比較しても軸、ナット、ボールいずれ
も損傷が著しく、短寿命であった。比較例3は、SUJ
2の軸受鋼に浸炭窒化処理したボールを用い、リテーニ
ングピースを介裝させたものであるが、ボール表面の残
留オーステナイト量が46%と多く、このため表面硬度
が約HRC59と低いことが原因してボール寿命が短く
なっている。比較例4及び比較例5は、SUJ2の軸受
鋼に浸炭窒化処理したボールを用い、リテーニングピー
スを介裝させた例であり、表面硬度は比較的高いもの
の、ボール表面の残留オーステナイト量が約12%程度
と少なく、残留オーステナイト量が十分確保されておら
ず、本発明の実施例よりも表面の損傷が激しく、短寿命
となった。 【0044】比較例6は、浸炭窒化層の厚さが十分でな
く、取り代を確保することができず、粒界酸化層と考え
られる仕上げ残りが発生したため、以後の評価を中止し
た。比較例7は、材料成分中のCr,Mo量が多く、C
r+2.5Moが2.04%(表1参照)に達している
ことが原因して浸炭窒化処理の際に、やや粗大な炭化物
が生成し、ボール寿命が低下している。比較例8〜11
は、表2に示す各種条件のボールを用い、リテーニング
ピースのない従来のボールねじであり、リテーニングピ
ースによるボール同士の競り合い防止機能がないため、
ボール表面の損傷が著しく、潤滑不良となってねじ軸、
ナット及びボールのすべての部位で剥離が確認され、寿
命も極端に短いものとなった。 【0045】以上の実施例及び比較例の各試験結果を、
残留オーステナイト量と寿命比との関係として図5に示
すが、リテーニングピース及び浸炭窒化処理による残留
オーステナイト量が寿命に大きく影響し、残留オーステ
ナイト量が15〜40容量%、且つリテーニングピース
を使用したボールねじの寿命は非常に長く、本発明の有
効性が立証された。 【0046】 【発明の効果】以上説明したように本発明の直動装置に
よれば、転動体に夫々対面する2個の凹面を有するリテ
ーニングピースを隣接する転動体間に夫々配設するよう
にしたので、転動体は、例えばリテーニングピースのゴ
シックアーチ形状の凹面に極めて低摩擦で接触しながら
転動体溝内を転動循環し、転動体同士の競り合いが防止
されて競り合いに起因する作動不良、騒音及び異常音の
発生、転動体の摩擦による損傷を防止することができ
る。 【0047】また、スペーサボールを用いた直動装置に
比較して遙かに多くの負荷転動体を配置することがで
き、許容負荷容量を低減させることなく、長寿命化を達
成することができる。 【0048】更に、転動体の表面層に残留オーステナイ
トを15〜40容量%とした浸炭窒化層を設けたので、
該転動体に高い表面硬度と適度の柔らかさを付与するこ
とができ、転動体が転動体溝及び循環経路内を転動する
際に、該転動体溝及び循環経路と接触するときの衝撃を
緩和させて転動体溝及び循環経路、特に転動体溝から循
環経路への接続部、又は循環経路から転動体溝への接続
部に形成される角部が大きな剥離片となって脱落するの
を防止することができ、良好な潤滑条件を長期にわたっ
て維持できる。また、直動装置が最大負荷を受けた後に
停止して、反転する際に転動体に作用する衝撃荷重を緩
和させることができ、軸及び直動体の内部疲労を軽減さ
せて寿命を長期化することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の直動装置の一実施形態を示すボールね
じの平面図である。 【図2】図1におけるA−A線の縦断面図である。 【図3】図2におけるねじ溝に沿った縦断面図である。 【図4】図3におけるリテーニングピースの拡大断面図
である。 【図5】リテーニングピースの有無及び残留オーステナ
イト量とボールねじ寿命との関係を示す試験結果のグラ
フである。 【図6】本発明を適用したリニアガイドの斜視図であ
る。 【図7】本発明を適用したリニアボールベアリングの斜
視図である。 【符号の説明】 1 ボールねじ(直動装置) 3 ねじ軸(軸) 7 ナット(直動体) 5 雌ねじ溝(転動体溝) 9 ボール(転動体) 15 チューブ(循環経路) 21 リテーニングピース 23 凹面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 沖田 滋 神奈川県藤沢市鵠沼神明一丁目5番50号 日本精工株式会社内 Fターム(参考) 3J062 AA21 AA25 AB22 AC07 BA16 BA26 CD06 CD22 CD63

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 軸に嵌合し該軸に案内されて軸線方向に
    直線移動可能とされた直動体と、該直動体の内周面に形
    成された転動体溝と前記軸との間に転動自在に配設され
    た複数個の転動体と、前記直動体に形成され、前記転動
    体を前記転動体溝の一端側から他端側に循環させる循環
    経路とを備えた直動装置において、 前記転動体に夫々対面する2個の凹面を有するリテーニ
    ングピースを隣接する前記転動体間に夫々配設すると共
    に、前記転動体の表面層に残留オーステナイトを15〜
    40容量%とした浸炭窒化層を設けたことを特徴とする
    直動装置。
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