JP2003301191A - 冷間圧延油組成物及び冷間圧延方法 - Google Patents

冷間圧延油組成物及び冷間圧延方法

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謙 岡本
Koji Kawashima
浩治 川島
Keiji Suzuki
啓司 鈴木
Teruhiro Saito
輝弘 斉藤
Minoru Namiki
実 並木
Hiroshi Kamiyashiki
宏 上屋舗
Masayoshi Sakakibara
正義 榊原
Masanori Tsuchiya
正憲 土谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋼板表面に均一に付着し、均一な油膜を形成
し、圧延性に優れた、直接式供給用冷間圧延油組成物、
及びこれを用いた圧延方法を提供すること。 【解決手段】 下記の成分(a)、(b)及び(c)を含む、鋼板
の直接式供給用冷間圧延油組成物、及びこれを用いた圧
延方法。 (a)パーム油及び/又は牛脂;(b)下記の式(1)又は
(2)で示される化合物(A群)と、側鎖にアルキル基
又はアルケニル基を有するアクリル酸エステル、メタク
リル酸エステル、ビニルアルコール誘導体、フマル酸エ
ステル及びマレイン酸エステルからなる群から選ばれる
化合物(B群)との共重合物であって、数平均分子量が
3,000〜1,000,000のカチオン性高分子化合物;及び(c)
ノニオン系界面活性剤及び/又は高分子ポリマー。 【化1】 式中、R1、R2、R3は、水素原子又はメチル基、R4
5は、炭素原子数1〜3のアルキル基、nは3〜5の
整数を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼などの鉄系金
属、ステンレス鋼などの鉄合金等を圧延する時に用いる
圧延油組成物に関し、冷間圧延時に、効率良くロールや
被圧延材料に付着し、圧延効率を向上させることができ
る圧延油組成物、及びこれを用いた圧延方法に関し、特
に鋼板の冷間圧延に好適な直接式供給用冷間圧延油組成
物及びこれを用いた鋼板の冷間圧延方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】冷間圧延の場合、油脂等の基油を水に強
制的に分散し、被圧延材料や圧延ロールに直接給油する
方法(直接式供給方式)と、油脂、鉱油、合成エステル
等の基油に、乳化剤、水を添加して圧延油組成物とし、
これを被圧延材料や圧延ロールに給油し、循環使用する
方法(リサーキュレーション方式)がある。しかし、油
脂は、産地の気候や精製状態によりその品質がばらつ
き、水に対する乳化性が変わるため、油脂を基油とする
圧延油は、被圧延材料や圧延ロールに対する付着量(プ
レートアウト量)が変化し、圧延状態を常に安定な状態
に維持することが困難であった。
【0003】このような問題を軽減するものとして、特
開昭63−46298号公報には、カチオン性高分子化
合物を用いた直接給油式冷間圧延油が開示されている。
また、特開平11−80768号公報には、オキシアル
キレンアルキルアミン脂肪酸エステルを含有する直接式
供給用冷間圧延油が開示されている。しかし、これら従
来の圧延油は、油水分離性が劣り、また、単独で用いた
場合には高速圧延時に必要な油分を十分に付着させるこ
とができず、脂肪酸等の極性物質を添加する必要があっ
た。また、特開2000−328088公報には、特定
のカチオン性高分子化合物を使用することにより油水分
離性を向上させた直接式供給用冷間圧延油が開示されて
いる。しかし、この圧延油組成物は、鋼板への付着性が
十分とはいえなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、優れ
た油水分離性を示し、被圧延材料や圧延ロールに対して
均一に付着し、付着性に優れ、従って、使用量を少なく
することができ、圧延性に優れた圧延油組成物、特に、
鋼板の直接式供給用冷間圧延油として好適な圧延油組成
物、及びこれを用いた圧延方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
下記の成分(a)、(b)及び(c)を含む、鋼板の直接式供給
用冷間圧延油組成物である。 (a)パーム油及び牛脂からなる群から選ばれる少なくと
も1種; (b)下記の式(1)又は(2)で示される化合物の少な
くとも1種(A群)と、側鎖にアルキル基又はアルケニ
ル基を有するアクリル酸エステル、メタクリル酸エステ
ル、ビニルアルコール誘導体、フマル酸エステル及びマ
レイン酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも1
種(B群)との共重合物であって、数平均分子量が3,00
0〜1,000,000のカチオン性高分子化合物;及び(c)ノニ
オン系界面活性剤及び高分子ポリマーからなる群から選
ばれる少なくとも1種。
【0006】
【化2】
【0007】式中、R1、R2、R3は、独立して水素原
子またはメチル基を示し、R4、R5は、独立して炭素原
子数1〜3のアルキル基を示し、nは3〜5の整数を示
す。
【0008】請求項2に係る発明は、成分(b)のカチオ
ン性高分子化合物が、A群の化合物とB群の化合物の質
量比率が1:5から5:1の共重合物であり、圧延油組
成物中、0.001〜0.5質量%含まれていることを特徴とす
る、請求項1記載の圧延油組成物である。請求項3に係
る発明は、成分(c)として少なくともノニオン系界面活
性剤を含む請求項1又は2記載の圧延油組成物である。
請求項4に係る発明は、成分(b)の含有量が0.001〜0.5
質量%、成分(c)のノニオン系界面活性剤の含有量が0.0
5〜2.0質量%である請求項3記載の圧延油組成物であ
る。請求項5に係る発明は、成分(c)のノニオン系界面
活性剤が、アルキルアミン、アルキルジアミン、ポリオ
キシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、
酸化プロピレンと酸化エチレンのコポリマー、及びポリ
エチレングリコール主鎖に変性ポリエステル又はポリオ
レフィンをグラフトしてなるグラフトポリマーからなる
群から選ばれる請求項1〜4のいずれか1項記載の圧延
油組成物である。請求項6に係る発明は、成分(c)のノ
ニオン系界面活性剤のHLBが8以下である請求項1〜
5のいずれか1項記載の圧延油組成物である。請求項7
に係る発明は、成分(c)として少なくとも高分子ポリマ
ーを含む請求項1〜6のいずれか1項記載の圧延油組成
物である。請求項8に係る発明は、成分(b)の含有量が
0.001〜0.5質量%、成分(c)の高分子ポリマーの含有量
が0.05〜2.0質量%である請求項7記載の圧延油組成物
である。請求項9に係る発明は、成分(c)の高分子ポリ
マーが、数平均分子量10万以上のポリメチルメタクリレ
ートである請求項7又は8記載の圧延油組成物である。
請求項10に係る発明は、請求項1〜9のいずれか1項
記載の圧延油組成物を使用することを特徴とする、鋼板
の冷間圧延方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の成分(a)として使用され
るパーム油及び牛脂からなる群から選ばれる少なくとも
1種は、本発明の圧延油組成物の基油を構成するもので
あり、パーム油としては精製パーム油が好ましい。
【0010】本発明の成分(b)のカチオン性高分子化合
物は、基油の油水分離性を向上させる目的で使用され
る。このカチオン性高分子化合物の数平均分子量は、好
ましくは、3,000〜1,000,000である。分子量が大きすぎ
ると高粘度になり、又、組み合わせによっては樹脂状と
なって適切でない。分子量が小さ過ぎると、溶剤や油剤
に混入した水を効率良く分離できなくなる。本発明の
(b)成分として使用されるカチオン性高分子化合物の数
平均分子量は、より好ましくは、5,000〜100,000であ
り、最も好ましくは7,000から50,000である。
【0011】本発明の成分(b)のカチオン性高分子化合
物の製造に使用するA群の化合物の好ましい例として
は、式1において、R1がメチル基、R2が水素原子であ
る化合物、式2において、R3、R4、R5がメチル基、
nが3の化合物が挙げられる。本発明の成分(b)のカチ
オン性高分子化合物の製造に使用するB群の化合物の好
ましい例としては、アクリル酸メチルエステル、メタク
リル酸ラウリルエステル、メタクリル酸2−エチルヘキ
シルエステル、メタクリル酸ステアリルエステル、メタ
クリル酸アリルエステル、ビニルパルミチルエーテル、
オレイン酸ビニルエステル、フマル酸ジオレイルエステ
ル、マレイン酸モノオレイルエステル、マレイン酸モノ
2−エチルヘキシルエステルなどの側鎖にアルキル基又
はアルケニル基を有する化合物が挙げられる。本発明の
成分(b)のカチオン性高分子化合物の製造に使用するA
群の化合物とB群の化合物の好ましい例は、カチオン性
高分子化合物に油溶性を付与させる観点から選択した。
【0012】本発明の成分(b)のカチオン性高分子化合
物(共重合体)の製造に使用するA群の化合物とB群の化
合物の質量比率は、1:5から5:1の範囲が好まし
い。A群の化合物の比率が多いと、溶剤や基油に対する
溶解性が低下し、基油の油水分離効果が低くなる。また
B群の化合物の比率が多いと、カチオン性が低下する。
A群の化合物:B群の化合物の質量比率は、より好まし
くは1:3から3:1であり、更に好ましくは1:2か
ら2:1である。本発明の圧延油組成物中の成分(b)の
カチオン性高分子化合物の含有量は、好ましくは0.001
〜0.5質量%、さらに好ましくは0.01〜0.2質量%、最も
好ましくは0.02〜0.1質量%である。0.001質量%より少
ないと効果が発現しにくくなり、0.5質量%より多い
と、分散剤として作用するため、油水分離性が低下し、
また、プレートアウト量減少により、圧延性が低下する
という問題がある。
【0013】本発明の成分(b)のカチオン性高分子化合
物は、一般的な方法により合成できる。例えば、トルエ
ンなどの溶剤にA群の化合物を溶解し、これにB群の化
合物を加え、重合開始剤として、アゾ系又は過酸化物系
の化合物を用いて、70℃〜120℃の温度で5〜10
時間程度反応させることに容易に合成できる。
【0014】本発明の成分(c)はノニオン系界面活性剤
及び高分子ポリマーからなる群から選ばれる少なくとも
1種である。本発明の成分(c)は、被圧延材料や圧延ロ
ールに対して圧延油組成物を均一に付着させる効果を奏
する。本発明の成分(c)のノニオン系界面活性剤として
は、HLBが好ましくは8以下、さらに好ましくは7以
下、最も好ましくは6.5以下のものが望ましい。HL
Bが8を超えるとノニオン系界面活性剤の乳化作用が強
くなり、被圧延材料や圧延ロールに対して圧延油組成物
の付着性が低下するためである。
【0015】本発明の成分(c)として使用されるノニオ
ン系界面活性剤の好ましい例としては、アルキルアミン
(例えば、ポリオキシエチレンアルキル(牛脂)アミ
ン)、アルキルジアミン(例えば、N−アルキル(牛
脂),N,N',N’−トリス(ポリオキシエチレン)
プロピレンジアミン)、ポリオキシエチレンポリオキシ
プロピレンアルキルエーテル、酸化プロピレンと酸化エ
チレンのコポリマー、及びポリエチレングリコール主鎖
に変性ポリエステル又はポリオレフィンをグラフトして
なるグラフトポリマー等が挙げられる。
【0016】本発明において成分(c)としてノニオン系
界面活性剤を使用する場合、本発明の圧延油組成物中の
含有量は、好ましくは0.05〜2.0質量%、さらに好まし
くは0.1〜1.0質量%である。0.05質量%より少ないと目
的とする効果が発現しにくく、また2.0質量%を超える
とノニオン系界面活性剤の乳化作用が強く現れ、プレー
トアウト量減少により圧延性が低下するという問題が生
じる。
【0017】本発明の成分(c)として使用される高分子
ポリマーの例としては、ポリアクリレート、ポリメタク
リレート、特に数平均分子量10万以上のポリメチルメタ
クリレートが挙げられる。本発明において成分(c)とし
て高分子ポリマーを使用する場合、圧延油組成物中の含
有量は、好ましくは0.05〜2.0質量%、さらに好ましく
は0.05〜1.0質量%である。0.05質量%より少ないと本
発明の目的とする効果が発現しにくく、2.0質量%を超
えるとプレートアウト性向上効果が飽和し、経済性が低
下する。
【0018】本発明の圧延油組成物(原液)は、一般
に、3.0〜20.0質量%程度に水で希釈し、被圧延材料表
面、圧延ロール表面に適量、例えば、スタンド当り0.1
〜15.0L/min程度供給する。本発明の圧延油組成物は、
直接給油式の圧延油として特に優れている。
【0019】本発明で成分(b)として使用されるカチオ
ン性高分子化合物の合成例を示す。 合成例1(化合物1) トルエン2000gに式1の化合物(R1 =CH3 、R
2 =H)500gとステアリルメタクリレート500g
を溶解し、2,2′-アゾビス(2,4-ジメチルバレロ
ニトリル)81.2gを加え、窒素雰囲気下で、70℃、
7時間反応させた。これになたね油2000gを加えて
減圧下でトルエンを除去した。この反応物は、カチオン
性高分子化合物33%の添加剤であり、カチオン性高分
子化合物の質量平均分子量は、約20000であった。
【0020】合成例2(化合物2) なたね油2330gに式2の化合物(R3、R4、R5
CH3 、n=3)400gとステアリルメタクリレート
600gを溶解し、ターシャリーブチルパーオキシイソ
プロピルカーボネート15.0gを加え、窒素雰囲気下
で、110℃、8時間反応させた。この反応物は、カチ
オン性高分子化合物30質量%の添加剤であり、カチオ
ン性高分子化合物の平均分子量は、約15000であっ
た。
【0021】実施例1〜6、比較例1〜2 成分(a)のパーム油、成分(b)のカチオン性高分子化合
物、及び成分(c)のノニオン系界面活性剤又は高分子ポ
リマーを含有する本発明の圧延油組成物を調製した。ま
た、比較例1として成分(c)を含まない圧延油組成物を
調製し、比較例2としてパーム油単体を準備した。これ
らの組成物を水で5質量%に希釈し、振り子式瞬間付着
試験器により、鋼板表面に吹き付け、鋼板表面への付着
量を調べた。この振り子式瞬間付着試験器は、垂直な支
柱の下部に、水平な支持枠を設け、これに2個の水洗水
ノズルと、該2個のノズルの中間に1個の圧延油組成物
ノズルをそれぞれ下向きに設け、支柱上部に取り付けた
振り子(長さ1.2m)の先端に鋼板を水平に取り付け、
振り子を振ると鋼板表面がノズルの下面を通過し、その
際ノズルからの液体が鋼板表面に付着するように構成さ
れている。
【0022】水洗水ノズルから水洗水を、圧延油組成物
ノズルから圧延油組成物を下向きに噴射しながら、振り
子を90度の角度(振り速度4.8m/s)で振って、
ノズル下面を1往復させ、振り子先端に取り付けた鋼板
表面に水洗水→圧延油組成物→水洗水→圧延油組成物→
水洗水をこの順に吹き付け、鋼板を裏返して鋼板裏面に
も同様の吹き付け操作を行った。次いで鋼板表面の圧延
油組成物の付着状態を観察した。また、圧延油組成物の
付着量を重量法により測定した。振り子式瞬間付着試験
の条件は以下のとおりである。 水洗水:40℃、水洗水圧力:10kg/cm2、水洗水ノズ
ル:1/4KB0265(共立金属(株)製) 圧延油組成物濃度:5質量%、圧延油組成物圧力:5kg
/cm2、 圧延油組成物ノズル:1/4KB00880(共立金属(株)製) イオン交換水温度:70℃、 振り子角度:90度(鋼板通過速度:4.8m/s) 振り子回数:1回 鋼板:100×100×1.0T 鋼板温度:100℃ 鋼板表面の圧延油組成物の付着状態の評価は以下の規準
に従って行った。 付着状態の評価 A:均一付着、B:やや均一付着、C:不均一付着
【0023】さらにこの鋼板を、圧延ロール(Φ240
mm、幅100mm)を用い、圧延速度1000m/分、圧
下率30%で圧延した。この時の、板厚変化及び圧延荷重
を測定し、摩擦係数(μ)を算出した。圧延後、圧延鋼
板の表面性状を観察し以下の規準に従って評価した。 圧延鋼板の表面性状 A:均一、B:やや均一、C:不均一 結果を表1にまとめて示す。
【0024】
【表1】 成分(b) (単位はppm):合成例2のカチオン性高分子
化合物 成分(c)1(単位はppm):高分子ポリマー(数平均分子量
40万のポリメチルメタクリレート) 成分(c)2(単位はppm):ノニオン系界面活性剤(酸化
プロピレンと酸化エチレンのコポリマー)(HLB:5.
8)
【0025】
【発明の効果】本発明の圧延油組成物は、水で希釈する
と、成分(c)のノニオン系界面活性剤又は高分子ポリマ
ーにより、圧延油組成物がW/O化して油滴の粘性が増
加し、鋼板表面に対する接着力が向上し、耐水洗性が向
上する。また、油滴の粒径も均一になり、油滴の表面エ
ネルギーが低下して油滴粒子間の反発が少なくなり、鋼
板表面に拡がり易くなる。このため、鋼板表面に均一に
付着し、水が蒸発した後均一な油膜を形成する。その結
果、優れた圧延性を示すとともに、使用量を少なくする
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10M 145/22 C10M 145/22 145/28 145/28 145/30 145/30 145/36 145/36 149/06 149/06 149/10 149/10 159/12 159/12 // C10N 20:00 C10N 20:00 Z 20:04 20:04 30:00 30:00 A 40:24 40:24 Z (72)発明者 川島 浩治 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 鈴木 啓司 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 斉藤 輝弘 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 並木 実 神奈川県藤沢市辻堂神台1丁目4番1号 協同油脂株式会社辻堂工場内 (72)発明者 上屋舗 宏 神奈川県藤沢市辻堂神台1丁目4番1号 協同油脂株式会社辻堂工場内 (72)発明者 榊原 正義 神奈川県藤沢市辻堂神台1丁目4番1号 協同油脂株式会社辻堂工場内 (72)発明者 土谷 正憲 神奈川県藤沢市辻堂神台1丁目4番1号 協同油脂株式会社辻堂工場内 Fターム(参考) 4H104 BE03R CA01R CB08C CB13R CB14R CB15R CE03C CE05C DA06A DB01A EA01C EA03C EB04 LA11 PA28

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の成分(a)、(b)及び(c)を含む、鋼
    板の直接式供給用冷間圧延油組成物。 (a)パーム油及び牛脂からなる群から選ばれる少なくと
    も1種; (b)下記の式(1)又は(2)で示される化合物の少な
    くとも1種(A群)と、側鎖にアルキル基又はアルケニ
    ル基を有するアクリル酸エステル、メタクリル酸エステ
    ル、ビニルアルコール誘導体、フマル酸エステル及びマ
    レイン酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも1
    種(B群)との共重合物であって、数平均分子量が3,00
    0〜1,000,000のカチオン性高分子化合物;及び (c)ノニオン系界面活性剤及び高分子ポリマーからなる
    群から選ばれる少なくとも1種。 【化1】 式中、R1、R2、R3は、独立して水素原子またはメチ
    ル基を示し、R4、R5は、独立して炭素原子数1〜3の
    アルキル基を示し、nは3〜5の整数を示す。
  2. 【請求項2】 成分(b)のカチオン性高分子化合物が、
    A群の化合物とB群の化合物の質量比率が1:5から
    5:1の共重合物であり、圧延油組成物中、0.001〜0.5
    質量%含まれていることを特徴とする、請求項1記載の
    圧延油組成物。
  3. 【請求項3】 成分(c)として少なくともノニオン系界
    面活性剤を含む請求項1又は2記載の圧延油組成物。
  4. 【請求項4】 成分(b)の含有量が0.001〜0.5質量%、
    成分(c)のノニオン系界面活性剤の含有量が0.05〜2.0質
    量%である請求項3記載の圧延油組成物。
  5. 【請求項5】 成分(c)のノニオン系界面活性剤が、ア
    ルキルアミン、アルキルジアミン、ポリオキシエチレン
    ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、酸化プロピレ
    ンと酸化エチレンのコポリマー、及びポリエチレングリ
    コール主鎖に変性ポリエステル又はポリオレフィンをグ
    ラフトしてなるグラフトポリマーからなる群から選ばれ
    る請求項1〜4のいずれか1項記載の圧延油組成物。
  6. 【請求項6】 成分(c)のノニオン系界面活性剤のHL
    Bが8以下である請求項1〜5のいずれか1項記載の圧
    延油組成物。
  7. 【請求項7】 成分(c)として少なくとも高分子ポリマ
    ーを含む請求項1〜6のいずれか1項記載の圧延油組成
    物。
  8. 【請求項8】 成分(b)の含有量が0.001〜0.5質量%、
    成分(c)の高分子ポリマーの含有量が0.05〜2.0質量%で
    ある請求項7記載の圧延油組成物。
  9. 【請求項9】 成分(c)の高分子ポリマーが、数平均分
    子量10万以上のポリメチルメタクリレートである請求項
    7又は8記載の圧延油組成物。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか1項記載の圧
    延油組成物を使用することを特徴とする、鋼板の冷間圧
    延方法。
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