JP2003300711A - 高純度窒化ケイ素微粉末の製造方法 - Google Patents

高純度窒化ケイ素微粉末の製造方法

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JP2003300711A JP2002105134A JP2002105134A JP2003300711A JP 2003300711 A JP2003300711 A JP 2003300711A JP 2002105134 A JP2002105134 A JP 2002105134A JP 2002105134 A JP2002105134 A JP 2002105134A JP 2003300711 A JP2003300711 A JP 2003300711A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】微細かつ高純度な窒化ケイ素粉末を効率よく製
造すること。 【解決手段】シリコン粉末をプラズマフレーム中で溶融
又は気化させた後、窒化させることを特徴とする高純度
窒化ケイ素微粉末の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、高純度窒化ケイ素
微粉末の製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、窒化ケイ素粉末の製造方法として
は、直接窒化法、シリカ還元窒化法、シリコンジイミド
熱分解法、四塩化珪素の熱分解法等があるが、これらの
方法では、高純度で、しかも平均粒子径0.01〜0.
5μmの微粉末を工業的規模で製造することは困難であ
る。すなわち、直接窒化法では粉砕時に粉砕機もしくは
粉砕メディアから混入した不純物を、シリカ還元窒化法
ではシリカやカーボン等の未反応物を、またシリコンジ
イミド熱分解法では副生塩化物等を除去することが必要
となる。一方、モノシラン、ジシラン等の有機シリコン
ガスを原料に用いることも提案されているが、このガス
は高価でありまた危険でもある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、シリコン粉末を出発原料とし、プラズマを利用して
高純度窒化ケイ素微粉末を製造しようとするものであ
る。 【0004】 【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、シ
リコン粉末をプラズマフレーム中で溶融又は気化させた
後、窒化させることを特徴とする高純度窒化ケイ素微粉
末の製造方法である。 【0005】 【発明の実施の形態】以下、さらに詳しく本発明につい
て説明する。 【0006】本発明で使用される金属シリコン粉末は、
平均粒子径が1〜45μmであることが望ましい。平均
粒子径が1μm未満では輸送等の取り扱いに不便であ
り、また45μm超であると、プラズマフレームによる
十分な溶融又はガス化ができず、未反応シリコンの残留
が多くなる。45μm超の粒子含有率は、10質量%以
下であることが望ましい。 【0007】本発明において、シリコン粉末はプラズマ
フレームに供給されて溶融又はガス化させた後、速やか
に窒素及び/又はアンモニア含む窒化性ガスと反応させ
ることが特徴である。このように、シリコン粉末の溶融
又はガス化領域と、その窒化反応領域とを分けることに
よって、窒化反応領域において、窒化ケイ素の分解を起
こさせることなく窒化反応を行わせることが可能とな
る。従来、溶融シリコンは、窒素との反応性に乏しいと
されてきたが、プラズマを用いた場合には容易に反応
し、微細な窒化ケイ素粉末の合成が可能となる。この理
由は不明であるが、プラズマ状態では、溶融されたシリ
コンが非常に閑静な状態にあることと関連していると考
えている。 【0008】シリコン粉末の溶融又はガス化領域と、そ
の窒化反応領域における系内の酸素濃度は、300μL
/L以下、特に100μL/L以下であることが好まし
い。酸素濃度が300μL/L超であると、溶融又はガ
ス化したシリコンが酸化を受けるので好ましくない。 【0009】プラズマフレームの形成は、直流プラズマ
装置、高周波プラズマ装置等によって行うことができる
が、シリコン粉末の供給の容易さと、不純物混入を可及
的になくする点から、高周波プラズマ装置が好ましい。 【0010】図1に、本発明の窒化ケイ素微粉末の製造
装置の概略図の一例を示した。この装置は、シリコン粉
末の溶融又はガス化領域と、その窒化反応領域を有する
炉と、回収部とで構成されている。 【0011】符号1は、シリコン粉末の供給管であり、
例えばスクリューフィーダーから供給されてきたシリコ
ン粉末は、非酸化性からなるキャリアガスによって炉7
内に供給される。符号2は高周波電源であり、例えば1
3.56MHzの能力と整合器を有するものである。符
号3はコイル、符号4は覗き窓である。覗き窓は、炉内
の様子を観察するものであり、例えば水冷等で冷却され
た管体の先端部に偏光ガラスが嵌め込まれたものであ
る。 【0012】符号5は、窒化性ガスの導入管であり、例
えばアルミナ管を炉内温度1600℃以上である部分に
設置される。その設置は、炉体に対して鋭角に取り付け
ることが好ましく、これによって上方から流れてきた溶
融又はガス化したシリコンを窒化させながら、下方にス
ムーズに流せるようになる。符号6は、溶融又はガス化
したシリコンの温度を測定するための温度計であり、例
えば二色温度計である。 【0013】符号7は、カンタル炉、シリコニット炉等
の炉体であり、例えばアルミナ管の周りを発熱体と、ア
ルミナ繊維・レンガ等の断熱材とで覆われた構造であ
る。炉体寸法の構成比率の一例を示せば、炉長が100
cmである場合、内径10〜30cm、溶融又はガス化
領域の長さ5〜30cm、窒化反応領域95〜70cm
である。炉体は、溶融又はガス化したシリコンの温度が
1600℃以下になった場合には、適宜1600℃超に
まで再加熱できるようになっている。 【0014】溶融又はガス化領域には、プラズマ発生装
置が設けられており、それは石英、アルミナ等の絶縁性
管体にコイルを巻き付けた構造である。高周波電源から
高周波がコイルに供給されることによって、管体内部に
プラズマフレームが形成される。高周波効率を高めるた
め、永久磁石又は電磁石等の磁石を備えた高周波マグネ
トロン型のプラズマ発生装置等であってもよい。 【0015】窒化反応領域は、上方から流れてきた溶融
又はガス化したシリコンと、炉内に導入した窒化性ガス
とを反応させる領域である。溶融又はガス化したシリコ
ンの流通は排気装置の運転によって行われ、窒化性ガス
の導入は、マスフローコントローラー又は流量計を経て
行われる。窒化反応領域の温度は、1600℃以上に保
持されていることが好ましいので、この調節は炉体に取
り付けられた発熱体によって行われる。 【0016】符号8は、生成した窒化ケイ素粉末を捕集
する回収部であり、例えば二重ダンパー構造である。符
号9は、炉内を真空引きする、シリコン粉末の供給又は
残余ガスの排気を行う、生成した窒化ケイ素微粉末を回
収部に搬送するための排気装置であり、例えばブロアー
である。 【0017】本発明においては、まず、排気装置を作動
させて炉内を1.0×10-6Pa以下の真空度にした
後、高周波電極に高周波を印加する。その後、非酸化性
ガスからなるキャリアガスを流通させながら、プラズマ
フレームを形成させる。プラズマフレームが安定した
ら、シリコン粉末をキャリアガスによって炉頂部から供
給する。キャリアガスとしては、アルゴン、窒素等の酸
素量100μL/L以下の非酸化性ガスが好ましい。 【0018】シリコン粉末が、プラズマフレーム内で溶
融又は気化していることを、覗き窓からの状態観察と、
温度が1600℃以上になっていることによって確認し
た後、窒化性ガスを導入する。窒化性ガスは、炉内温度
1500〜1700℃の領域に導入することが好まし
く、また100℃以上に加温してから導入することが好
ましい。窒化性ガスとしては、窒素ガス及び/又はアン
モニアガスが用いられ、上記キャリアガスと混合するこ
ともできる。混合ガスの場合、窒素及び/又はアンモニ
アの分圧を0.3以上とする。 【0019】生成した窒化ケイ素粉末は、排気装置を運
転して、炉内から回収部に搬送され捕集される。捕集に
際しては、酸素との接触を避けることが好ましいので、
ドラフトチャンバー等を取り付け、内部を窒素置換しな
がら行うことが好ましい。 【0020】 【実施例】以下、実施例及び比較例をあげて更に具体的
に本発明を説明する。 【0021】実施例1 図1に示される窒化ケイ素微粉末製造装置を用いた。こ
の装置は、アルミナ管体(長さ100cm、内径20c
m)の周りを発熱体と、アルミナ繊維・レンガ等の断熱
材とで覆われた炉体を有し、溶融又はガス化領域の長さ
15cm、窒化反応領域85cmに設計されている。ま
た、炉体にはアルミナ管からなる窒化性ガスの導入管を
鋭角に取り付けられている。回収部は窒素ガスを流通さ
せた二重ダンパーであり、排気装置はブロワーである。 【0022】炉内を1×10-7Pa以下の真空度にした
後、シリコン粉末の供給管から、酸素濃度が10μL/
Lの窒素ガスを50L/minで流しながら、高周波電
源に高周波を印加し、プラズマフレームを発生させた。
その後、平均粒子径15μmのシリコン粉末25g/m
inをキャリアガス(窒素ガス)50L/minに同伴
させて供給した。 【0023】覗き窓からの状態観察と、温度が1600
℃以上になっていること、とによって、シリコンが溶融
又はガス化していることを確認し、温度1600℃の窒
化反応域に窒化性ガス(アンモニアガス)を40L/m
in導入し、生成した窒化ケイ素微粉末を回収部で捕集
した。 【0024】比較例1 シリコン粉末のキャリアガスを、窒素ガス50L/mi
n、アンモニアガス40L/minとし、窒化反応域で
は窒化性ガスを導入しなかったこと以外は、実施例1と
同様にして窒化ケイ素微粉末を捕集した。 【0025】比較例2 温度が1300℃に低下している炉内に窒化性ガスを導
入したこと以外は、実施例1と同様にして窒化ケイ素微
粉末を捕集した。 【0026】得られた窒化ケイ素微粉末について、不純
物量、平均粒子径、酸素量、窒化率、捕集率を以下に従
い測定した。それらの結果を表1に示す。 【0027】(1)不純物量 化学発光分析を用いて鉄、アルミニウム、カルシウムの
含有不純物量を測定した。 (2)平均粒子径 レーザー光散乱法(日機装社製商品名「マイクロトラッ
ク」)により測定した。 (3)酸素量 LECO社製酸素/窒素同時分析計を用い、スズカプセ
ルを用いて測定した。 (4)窒化率 LECO社製酸素/窒素同時分析計を用いて捕集物の窒
素量を測定し、式、窒素量×100/窒化ケイ素の理論
窒素量、によって算出した。 (5)捕集率 反応中の任意の5分間において、供給したシリコン粉末
量から窒化ケイ素粉末の理論生成量を求め、それに対す
る捕集された窒化ケイ素粉末量の百分率を求めた。これ
を3回行いその平均値を求めた。 【0028】 【表1】【0029】 【発明の効果】本発明によれば、微細かつ高純度な窒化
ケイ素粉末を効率よく製造することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】窒化ケイ素微粉末製造装置の概略図 【符号の説明】 1 シリコン粉末の供給管 2 高周波電源 3 コイル 4 覗き窓 5 窒化性ガスの導入管 6 温度計 7 炉体 8 回収部 9 排気装置

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 シリコン粉末をプラズマフレーム中で溶
    融又は気化させた後、窒化させることを特徴とする高純
    度窒化ケイ素微粉末の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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