JP2003296263A - コンピュータシステムにおけるpci拡張カードの自動隠蔽方法、およびそのシステム - Google Patents

コンピュータシステムにおけるpci拡張カードの自動隠蔽方法、およびそのシステム

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JP2003296263A
JP2003296263A JP2002103732A JP2002103732A JP2003296263A JP 2003296263 A JP2003296263 A JP 2003296263A JP 2002103732 A JP2002103732 A JP 2002103732A JP 2002103732 A JP2002103732 A JP 2002103732A JP 2003296263 A JP2003296263 A JP 2003296263A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 起動OSのサポート対象外のPCI拡張カー
ドがシステム内に搭載されている場合に、そのPCI拡
張カードを自動的に隠蔽する。 【解決手段】 コンピュータシステム100は、起動O
Sが指定される起動OS指定部210と、コンピュータ
システム100が起動可能なOSの各々がサポートする
PCI拡張カード5201〜520nの種類を識別するた
めの識別情報を格納するOSサポートカード識別情報格
納部410と、OSサポートカード識別情報格納部41
0に格納された識別情報に基づき、コンピュータシステ
ム100内に搭載されているPCI拡張カード5201
〜520nの中から、起動OS指定部210で指定され
た起動OSのサポート対象外のPCI拡張カードを特定
する隠蔽カード決定部311と、隠蔽カード決定部31
1で特定されたPCI拡張カードの電源をOFFに制御
するPCI拡張カード電源制御部510とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のオペレーテ
ィングシステム(以下、OSと略す。例えば、Wind
ows(登録商標)やLINUX等が代表例として挙げられ
る。)を起動することが可能なコンピュータシステムに
関するものである。さらに詳細には、起動するOSのサ
ポート対象外の不要なPCI(Peripheral Component I
nterconnect)拡張カードを自動的に隠蔽するコンピュ
ータシステムに関するものである。
【0002】ここで、PCI拡張カードとは、PCI標
準仕様によって定められている拡張カードであり、各種
HW(Hard Ware)ベンダによって製造・提供され、コ
ンピュータシステムのI/O機能を拡張するためのカー
ド状の形体をなした周辺装置のことである。なお、PC
I拡張カードは、システム内に設けられたPCI拡張カ
ード搭載スロット(以下、PCI拡張スロットと略す)
に搭載して利用する。PCI拡張カードの例としては、
ストレージ用のカード(SCSI(Small ComputerStandard
Interface)やFibre Channelのインターフェースとし
て用いられるカード)や、ネットワーク用のカード(FD
DI(Fiber Distributed Data Interface)やEthernetの
インターフェースとして用いられるカード)等が挙げら
れる。
【0003】
【従来の技術】通常、OSがサポートするPCI拡張カ
ードの種類はOS毎に異なるため、コンピュータシステ
ムでは、起動するOSのサポート対象外のPCI拡張カ
ードが搭載されている場合には、何らかの不具合が発生
する可能性がある。
【0004】そのため、コンピュータシステムでは、起
動するOSのサポート対象外のPCI拡張カードが搭載
されていない状態で、そのOSを起動する必要がある。
【0005】昨今のコンピュータシステムの運用形態と
しては、1つのコンピュータシステム上で複数の異なる
種類のOSを各々個別に起動し、各々のOSを業務で活
用する形態がある。その一例として、コンピュータシス
テムに処理を行わせる業務内容が昼夜間で異なる場合
(例えば、昼間はオンライン業務の処理、夜間はバッチ
処理等)などが挙げられる。そのような場合には、適
宜、業務内容に最適な機能・性能をもつOSに切り替え
てコンピュータシステムの運用を行う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
コンピュータシステムでは、上記のような形態でコンピ
ュータシステムを運用する場合、OSを切り替える度
に、オペレータが手作業により、そのOSのサポート対
象外のPCI拡張カードがコンピュータシステム内に搭
載されているか否かを調べ、搭載されている場合には該
当するPCI拡張カードを物理的にコンピュータシステ
ムから取り外す作業を行う必要があった。この作業は、
コンピュータシステムが大規模になるほど手間が増大
し、人的なミスも発生しやすくなるため、保守性、運用
性の点で問題となっていた。
【0007】本発明の目的は、起動OSのサポート対象
外のPCI拡張カードがコンピュータシステム内に搭載
されている場合に、そのPCI拡張カードを自動的に隠
蔽することができるコンピュータシステムにおけるPC
I拡張カードの自動隠蔽方法、およびそのシステムを提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のコンピュータシステムにおけるPCI拡張カ
ードの自動隠蔽方法は、I/O機能の拡張にPCI拡張
カードを利用し、複数のOSを起動することが可能なコ
ンピュータシステムにおけるPCI拡張カードの自動隠
蔽方法であって、前記複数のOSの各々がサポートする
PCI拡張カードの種類を識別するための識別情報を予
め格納するステップと、前記識別情報に基づいて、前記
コンピュータシステム内に搭載されているPCI拡張カ
ードの中から、起動OSとして指定されたOSのサポー
ト対象外のPCI拡張カードを特定するステップと、前
記起動OSのサポート対象外のPCI拡張カードの電源
をOFFに制御するステップとを有することを特徴とす
るものである。
【0009】また、本発明の他の態様によるコンピュー
タシステムにおけるPCI拡張カードの自動隠蔽方法
は、I/O機能の拡張にPCI拡張カードを利用し、複
数のOSを起動することが可能なコンピュータシステム
におけるPCI拡張カードの自動隠蔽方法であって、前
記複数のOSの各々がサポートするPCI拡張カードの
種類を識別するための識別情報を予め格納する第1のス
テップと、システム起動時に、前記PCI拡張カードが
搭載されている全てのPCI拡張スロットの電源をON
に制御するとともに、前記PCI拡張カードが搭載され
ている全てのPCI拡張スロット毎に当該PCI拡張ス
ロットに搭載されている前記PCI拡張カードの前記識
別情報を格納したテーブルを作成する第2のステップ
と、起動OSとして指定されたOSのサポート対象外の
前記PCI拡張カードの前記識別情報が前記テーブル内
に存在する場合に、前記起動OSのサポート対象外の前
記PCI拡張カードが搭載されている前記PCI拡張ス
ロットのエントリを前記テーブルから削除する隠蔽処理
を行う第3のステップと、前記隠蔽処理後の前記テーブ
ルに基づいて、当該テーブルからエントリが削除されて
いる前記PCI拡張スロットの電源をOFFに制御する
第4のステップとを有することを特徴とするものであ
る。
【0010】この場合、前記第2のステップの後に行わ
れ、今回のシステム起動時の前記隠蔽処理前の前記テー
ブルを格納する第5のステップと、前記第3のステップ
の後に行われ、今回のシステム起動時の前記隠蔽処理後
の前記テーブルを格納するとともに、今回のシステム起
動時の前記起動OSの設定値を格納する第6のステップ
とをさらに有することとしても良い。
【0011】さらに、前記第3のステップの前に行わ
れ、前回のシステム起動時の前記起動OSの設定値およ
び前記隠蔽処理前の前記テーブルと、今回のシステム起
動時の前記起動OSの設定値および前記隠蔽処理前の前
記テーブルとを比較する第7のステップと、前記第7の
ステップにおける比較の結果、前回のシステム起動時か
ら前記起動OSの設定値および前記隠蔽処理前の前記テ
ーブルの両方に変更がない場合にのみ、前回のシステム
起動時の前記隠蔽処理後の前記テーブルを復元する復元
処理を行う第8のステップとをさらに有し、前記第3の
ステップでは、前記第7のステップにおける比較の結
果、前記起動OSの設定値および前記隠蔽処理前の前記
テーブルのいずれかに変更がある場合にのみ、前記隠蔽
処理を行い、前記第4のステップでは、前記第8のステ
ップで前記復元処理が行われた場合に、前記復元処理後
の前記テーブルに基づいて、当該テーブルからエントリ
が削除されている前記PCI拡張スロットの電源をOF
Fに制御し、前記第3のステップで前記隠蔽処理が行わ
れた場合に、前記隠蔽処理後の前記テーブルに基づい
て、当該テーブルからエントリが削除されている前記P
CI拡張スロットの電源をOFFに制御することとして
も良い。
【0012】上記目的を達成するために本発明のコンピ
ュータシステムは、I/O機能の拡張にPCI拡張カー
ドを利用し、複数のOSを起動することが可能なコンピ
ュータシステムにおいて、起動OSが指定される起動O
S指定手段と、前記複数のOSの各々がサポートするP
CI拡張カードの種類を識別するための識別情報を予め
格納するOSサポートカード識別情報格納手段と、前記
OSサポートカード識別情報格納手段に格納された識別
情報に基づいて、前記コンピュータシステム内に搭載さ
れているPCI拡張カードの中から、前記起動OS指定
手段で指定された前記起動OSのサポート対象外のPC
I拡張カードを特定する隠蔽カード決定手段と、前記隠
蔽カード決定手段にて特定されたPCI拡張カードの電
源をOFFに制御するPCI拡張カード電源制御手段と
を有することを特徴とするものである。
【0013】また、本発明の他の態様によるコンピュー
タシステムは、I/O機能を拡張するためにPCI拡張
カードを利用し、複数のOSを起動することが可能なコ
ンピュータシステムにおいて、起動OSが指定される端
末と、前記PCI拡張カードを搭載するPCI拡張スロ
ットと、前記複数のOSの各々がサポートするPCI拡
張カードの種類を識別するための識別情報を予め格納す
る記憶手段と、システム起動時に、前記PCI拡張カー
ドが搭載されている全ての前記PCI拡張スロット毎に
当該PCI拡張スロットに搭載されている前記PCI拡
張カードの前記識別情報を格納したテーブルを作成する
とともに、前記端末で指定された前記起動OSのサポー
ト対象外のPCI拡張カードの識別情報が前記テーブル
内に存在する場合に、前記起動OSのサポート対象外の
前記PCI拡張カードが搭載されている前記PCI拡張
スロットのエントリを前記テーブルから削除する隠蔽処
理を行う演算手段と、システム起動時に前記PCI拡張
カードが搭載されている全ての前記PCI拡張スロット
の電源をONに制御した後、前記隠蔽処理終了後の前記
テーブルに基づいて、当該テーブルからエントリが削除
されている前記PCI拡張スロットの電源をOFFに制
御するPCI拡張スロット電源制御手段とを有すること
を特徴とするものである。
【0014】この場合、前記記憶手段は、前回のシステ
ム起動時の前記起動OSの設定値、前回のシステム起動
時の前記隠蔽処理前の前記テーブル、および、前回のシ
ステム起動時の前記隠蔽処理後の前記テーブルを格納す
る前回起動時情報記録手段を有し、前記演算手段は、前
回のシステム起動時の前記起動OSの設定値および前記
隠蔽処理前の前記テーブルと、今回のシステム起動時の
前記起動OSの設定値および前記隠蔽処理前の前記テー
ブルとを比較し、前回のシステム起動時から前記起動O
Sの設定値および前記隠蔽処理前の前記テーブルの両方
に変更がない場合に、前回のシステム起動時の前記隠蔽
処理後の前記テーブルを復元する復元処理を行い、前回
のシステム起動時から前記起動OSの設定値および前記
隠蔽処理前の前記テーブルのいずれかに変更がある場合
に前記隠蔽処理を行い、前記PCI拡張スロット電源制
御手段は、前記演算手段にて前記復元処理が行われた場
合に、前記復元処理後の前記テーブルに基づいて、当該
テーブルからエントリが削除されている前記PCI拡張
スロットの電源をOFFに制御し、前記演算手段にて前
記隠蔽処理が行われた場合に、前記隠蔽処理後の前記テ
ーブルに基づいて、当該テーブルからエントリが削除さ
れている前記PCI拡張スロットの電源をOFFに制御
することとしても良い。
【0015】(作用)上記のように構成された本発明に
おいては、複数のOSの各々がサポートするPCI拡張
カードの種類を識別するための識別情報に基づいて、コ
ンピュータシステム内に搭載されているPCI拡張カー
ドの中から、起動OSのサポート対象外のPCI拡張カ
ードを特定し、特定したPCI拡張カードの電源をOF
Fに制御することとしたため、起動OSのサポート対象
外のPCI拡張カードを自動的に隠蔽することが可能と
なる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。
【0017】図1は、本発明のコンピュータシステムの
概要を示す図である。
【0018】図1に示すように本発明のコンピュータシ
ステム100は、起動OS指定部210を具備する入出
力装置200と、BIOS(Basic Input/Output Syste
m)310を具備する演算装置300と、OSサポート
カード識別情報格納部410を具備する記憶装置400
と、PCI拡張カード電源制御部510およびPCI拡
張カード5201〜520nを具備する周辺系装置500
とを有している。
【0019】起動OS指定部210は、コンピュータシ
ステム100上で起動する起動OSの種類・リビジョン
を指定するために、オペレータが操作、入力を行うため
のユーザインタフェースである。
【0020】OSサポートカード識別情報格納部410
は、コンピュータシステム100上で起動可能な各OS
(リビジョン毎)がサポートするPCI拡張カードの種
類を識別するための識別情報が格納されているデータベ
ース(以降、DBと略す)である。
【0021】PCI拡張カード電源制御部510は、各
PCI拡張カード5201〜520nが搭載されているP
CI拡張スロット(不図示)の電源を個別にON/OF
Fすることによって、各PCI拡張カード5201〜5
20nへの電源の供給を制御する。
【0022】BIOS310は、コンピュータシステム
100の各種初期設定・診断等を行うために演算装置3
00上で実行されるFW(Firm Ware)であり、隠蔽カ
ード決定部311を有している。
【0023】隠蔽カード決定部311は、コンピュータ
システム100内に搭載されている、起動OSのサポー
ト対象外の不要なPCI拡張カード、およびそのPCI
拡張カードが搭載されているPCI拡張スロットを特定
する。
【0024】具体的には、隠蔽カード決定部311は、
OSサポートカード識別情報格納部410を参照して、
起動OS指定部210で指定された起動OSのサポート
対象のPCI拡張カードの種類を認識する。そして、コ
ンピュータシステム100内に搭載されているPCI拡
張カードの中から、起動OSのサポート対象外のPCI
拡張カード、およびそのPCI拡張カードが搭載されて
いるPCI拡張スロットを特定する。
【0025】図1に示したコンピュータシステム100
においては、隠蔽カード決定部311が、OSサポート
カード識別情報格納部410を参照して、コンピュータ
システム100内に搭載されているPCI拡張カード5
201〜520nの中から、起動OS指定部210で指定
された起動OSのサポート対象外のPCI拡張カードを
特定する。そして、PCI拡張カード電源制御部510
が、隠蔽カード決定部311で特定されたPCI拡張カ
ードの電源をOFFに制御する。
【0026】それにより、起動OSのサポート対象外の
不要なPCI拡張カードを、物理的に取り外すことな
く、自動的に隠蔽することが可能となる。
【0027】
【実施例】以下に、図1に示した各構成要素(起動OS
指定部210、OSサポートカード識別情報格納部41
0、PCI拡張カード電源制御部510、隠蔽カード決
定部311)を具体化したコンピュータシステムの実施
例について説明する。
【0028】(第1の実施例)図2は、本発明の第1の
実施例によるコンピュータシステムを示す図である。
【0029】図2に示すように本発明の第1の実施例に
よるコンピュータシステムは、CPU1と、主記憶装置
2と、PCIバス3と、PCIバスブリッジ4と、不揮
発性メモリであるフラッシュROM5と、PCI拡張カ
ード71〜7nを各々搭載したPCI拡張スロット61
nとを有している。
【0030】CPU1は、システム起動時にはBIOS
11が動作してOS起動に必要な環境を構築する処理を
行い、BIOS11による処理終了後はOS12が動作
する。
【0031】主記憶装置2は、システムの情報(CPU
命令列、演算データ等)を保持・格納する。例えば、主
記憶装置2は、システム内に搭載されているPCI拡張
カード71〜7nの搭載位置(PCI拡張スロット61
nの番号)およびその識別情報を、カード種類・搭載
スロット情報テーブル21(図3参照)として保持・格
納している。
【0032】PCIバスブリッジ4は、CPU1および
主記憶装置2とPCIバス3とを接続するためのバスブ
リッジである。
【0033】また、PCIバスブリッジ4は、各PCI
拡張スロット61〜6nの電源のON/OFFを制御する
ことが可能なPCI拡張スロット電源制御部41と、P
CI拡張スロット電源制御部41を制御するためのデー
タが設定される制御レジスタ42とを有している。
【0034】フラッシュROM5は、BIOS11のB
IOSコードを格納するBIOSコード格納領域51
と、起動OSの種類・リビジョンの設定値を格納する起
動OS設定値情報格納領域52と、システムが起動可能
なOSのサポート対象のPCI拡張カードの種類を識別
するための識別情報を格納するサポートカード情報DB
53とを有している。
【0035】PCI拡張カード71〜7nは、PCI標準
仕様によって定められている任意のPCI拡張カードを
利用可能であるが、本実施例では、PCI拡張カード7
1〜7nが図2に示した下記のようなカードであるものと
する。
【0036】PCI拡張カード71は、BIOS11の
起動画面の表示、BIOS11の各種設定を行うための
BIOSセットアップ画面の表示・操作、およびOS1
2の動作画面の表示・操作を行う操作端末8を接続する
ためのVIDEOカード(OS#A、OS#Bの両者に
サポートされたデバイス)である。
【0037】PCI拡張カード72は、OS#Aが格納
されたOS#A起動ディスク9を接続するためのOS#
A起動デバイス(OS#Aにのみサポートされたデバイ
ス)である。
【0038】PCI拡張カード73は、OS#Bが格納
されたOS#B起動ディスク10を接続するためのOS
#B起動デバイス(OS#Bにのみサポートされたデバ
イス)である。
【0039】PCI拡張カード7nは、OS#A、OS
#Bの両者にサポートされたデバイスである。
【0040】本実施例では、図1に示した各構成要素
(起動OS指定部210、OSサポートカード識別情報
格納部410、PCI拡張カード電源制御部510、隠
蔽カード決定部311)は、図2の次の部分にそれぞれ
対応している。
【0041】起動OS指定部210(図1参照)は、操
作端末8上でBIOS11の各種設定を行うためのユー
ザインタフェースであるBIOSセットアップ部(不図
示)に、起動OSを指定することができる機能を持たせ
ることで実現する。なお、本実施例では、オペレータ
は、BIOSセットアップ部が操作端末8に表示する上
記のBIOSセットアップ画面上で起動OSを指定する
ものとする。
【0042】OSサポートカード識別情報格納部410
(図1参照)は、フラッシュROM5上に設けられたサ
ポートカード情報DB53に対応する。
【0043】PCI拡張カード電源制御部510(図1
参照)は、PCIバスブリッジ4に設けられたPCI拡
張スロット電源制御部41に対応する。
【0044】隠蔽カード決定部311(図1参照)は、
CPU1上で実行されるBIOS11の動作に対応す
る。
【0045】なお、本実施例は、あくまで図1に示した
各構成要素を具体化した一例であり、本発明はこれに限
定されるものではない。例えば、図2では、図1のOS
サポートカード識別情報格納部410に対応する機能を
フラッシュROM5上という物理的な装置に固定して設
けているが、その機能と同様の機能を実現することがで
きれば、他の方法(例えば、システム内に専用の記憶領
域に設ける等)でその機能を実現することとしても良
い。
【0046】図3は、図2に示したコンピュータシステ
ムにおけるサポートカード情報DB53、カード種類・
搭載スロット情報テーブル21、およびBIOSセット
アップ画面の一例を示す図である。なお、以下の記載で
は、図3に示したBIOSセットアップ画面のイメージ
例を起動OS指定メニュー81と呼ぶこととする。
【0047】図3の起動OS指定メニュー81には、シ
ステムが起動可能な各OSの名称・リビジョンが一覧表
示される。オペレータは、この一覧の中から、起動する
OSの名称とリビジョンを選択することで、次回起動す
るOSの種類とリビジョンを指定する。図3の例では、
《》の付いているOS#A(リビジョン1.0)が選択
されていることを示している。なお、システムを初めて
起動する際の起動OSの初期値は、起動OS指定メニュ
ー81上で一番上にあるOS#A(リビジョン1.0)
であるものとする。
【0048】図3のサポートカード情報DB53には、
各OSの種類・リビジョン毎に、そのOSがサポートし
ているPCI拡張カードに関する識別情報が格納されて
いる。本実施例では、この識別情報として、PCI標準
仕様で定められたPCI拡張カードが保持しているベン
ダ識別子(PCI拡張カードの製造ベンダ毎にユニーク
なID。以降、VID(Vendor ID)と略す)と、デバ
イス識別子(PCI拡張カードの製造ベンダ内でカード
種毎にユニークなID。以降、DID(DeviceID)と略
す)との組を使用する。BIOS11は、VIDとDI
Dの組によって、PCI拡張カード71〜7nの種類を特
定することになる。
【0049】図3のカード種類・搭載スロット情報テー
ブル21には、各PCI拡張スロット61〜6nの番号毎
に、そのPCI拡張スロットに搭載されているPCI拡
張カード71〜7nの識別情報(VIDとDIDの組)が
格納されている。BIOS11は、カード種類・搭載ス
ロット情報テーブル21を参照することによって、シス
テム内に搭載されているPCI拡張カード71〜7nの種
類とその搭載位置(PCI拡張スロット61〜6nの番
号)を認識することになる。なお、カード種類・搭載ス
ロット情報テーブル21の作成方法についての説明は後
述する。
【0050】以下に、図2および図3に示したコンピュ
ータシステムの動作について、図4のフローチャートを
参照して説明する。
【0051】オペレータが操作端末8上でシステムを起
動すると、CPU1が命令フェッチを開始し、フラッシ
ュROM5内のBIOSコード格納領域51からBIO
Sコードを読み出す。続いて、BIOS11が、BIO
Sコードに基づき、CPU1のテストや主記憶装置2の
初期化や初期診断、PCIバスブリッジ4の初期設定等
のシステムの初期化処理を開始する(ステップ40
0)。
【0052】システムの初期化処理が開始されると、P
CIバスブリッジ4内では、PCI拡張スロット電源制
御部41が、PCI拡張カード71〜7nが搭載されてい
るPCI拡張スロット61〜6nの電源を全てONに制御
する(ステップ420)。
【0053】さらに、PCIバスブリッジ4内では、制
御レジスタ42にPCI拡張スロット61〜6nの電源供
給状況を反映させる(ステップ421)。
【0054】BIOS11は、システムの初期化処理の
過程において、PCIバス3に接続されているPCI拡
張カード71〜7nを検出するとともに、サポートカード
情報DBから全てのPCI拡張カード71〜7nの識別情
報(本実施例では各PCI拡張カード71〜7nが有して
いるVIDとDIDの組)を収集する。それにより、B
IOS11は、システム内に搭載されている全てのPC
I拡張カード71〜7nの搭載位置(PCI拡張スロット
1〜6nの番号)とその識別情報を認識し、カード種類
・搭載スロット情報テーブル21を主記憶装置2内に作
成する(ステップ401)。以降、BIOS11は、カ
ード種類・搭載スロット情報テーブル21の情報に基づ
いて、システム内のどのPCI拡張スロットにどのよう
な種類のPCI拡張カードが搭載されているかというこ
とを認識することになる。
【0055】次に、BIOS11は、フラッシュROM
5上の起動OS設定値情報格納部52に格納されている
情報を読み出し、現在の起動OSの種類・リビジョンの
設定値を認識する(ステップ402)。
【0056】次に、BIOS11は、オペレータがBI
OSセットアップ機能の起動指定(通常、“F2”キー
や“Delete”キー等の特定のキーを入力することによっ
て指定する)を行っているか否かを判断する(ステップ
403)。
【0057】BIOS11は、BIOSセットアップ機
能の起動指定が行われていた場合(ステップ403で
“YES"となるケース)には、操作端末8内のBIO
Sセットアップ部を起動する。また、BIOS11は、
BIOSセットアップ機能の起動指定が行われていない
場合(ステップ403で“NO"となるケース)には、
システムの初期化処理を継続して行う。
【0058】BIOS11によりBIOSセットアップ
部が起動された場合、BIOSセットアップ部は、操作
端末8上に、BIOSセットアップ画面として、オペレ
ータが起動OSを指定することができる起動OS指定メ
ニュー81(図3参照)の画面を表示する(ステップ4
10)。その際に、BIOSセットアップ部は、サポー
トカード情報DB53の内容を参照することで認識し
た、システムが起動可能なOSの種類・リビジョンと、
ステップ402で読み出された現在の起動OSの種類・
リビジョンの設定値の情報とに基づいて、起動OS指定
メニュー81の画面を表示する。
【0059】オペレータは、起動OS指定メニュー81
の画面を参照し、次回起動するOSの種類・リビジョン
を指定する(ステップ411)。
【0060】BIOSセットアップ部は、オペレータに
よる設定が完了すると、オペレータに指定された起動O
Sの種類・リビジョンの設定値を起動OS設定値情報格
納領域52へ保存し、システムを再起動する(ステップ
412)。
【0061】システムが再起動されると、動作はステッ
プ400の処理に戻り、ステップ400から再びシステ
ムの初期化処理が行われるが、今度はすでに起動OSの
種類・リビジョンが指定されているため、オペレータは
BIOSセットアップ機能の起動指定を行わない。その
ため、BIOS11は、システムの初期化処理を継続し
て行う(ステップ403で“NO"となるケース)。
【0062】次に、BIOS11は、サポートカード情
報DB53を参照して、ステップ401で作成したカー
ド種類・搭載スロット情報テーブル21内に、隠蔽する
必要のあるPCI拡張カード、すなわち起動OSのサポ
ート対象外のPCI拡張カードの識別情報が存在するか
否かを検索する(ステップ404)。
【0063】その結果、カード種類・搭載スロット情報
テーブル21内に隠蔽する必要のあるPCI拡張カード
の識別情報が存在する場合(ステップ405で“YE
S"となるケース)、BIOS11は、カード種類・搭
載スロット情報テーブル21から、隠蔽する必要のある
PCI拡張カードが搭載されているPCI拡張スロット
のエントリを削除し、カード種類・搭載スロット情報テ
ーブル21の内容を更新する(ステップ406)。
【0064】一方、カード種類・搭載スロット情報テー
ブル21内に隠蔽する必要のあるPCI拡張カードの識
別情報が存在しない場合(ステップ405で“NO"と
なるケース)、PCI拡張カードを隠蔽する必要がない
ため、カード種類・搭載スロット情報テーブル21から
削除するエントリは存在しない。したがって、カード種
類・搭載スロット情報テーブル21を更新する必要はな
いため、ステップ406の処理は実行されない。
【0065】次に、BIOS11は、カード種類・搭載
スロット情報テーブル21の内容に基づいて、制御レジ
スタ42にデータを設定する(ステップ407)。この
とき、隠蔽する必要のあるPCI拡張カードが搭載され
たPCI拡張スロットのエントリは、先のステップ40
6の処理によってカード種類・搭載スロット情報テーブ
ル21から削除されている。そのため、制御レジスタ4
2には、該当するPCI拡張スロットのエントリが削除
されたことを反映させたデータが設定される。
【0066】PCIバスブリッジ4内のPCI拡張スロ
ット電源制御部41は、制御レジスタ42の内容に基づ
いて、カード種類・搭載スロット情報テーブル21から
エントリが削除されているPCI拡張スロットを認識
し、該当するPCI拡張スロットの電源をOFFに制御
する(ステップ422)。この時点でシステム内の起動
OSサポート対象外のPCI拡張カードが搭載されてい
るPCI拡張スロットの電源はOFFとされ、OS12
からは該当するPCI拡張カードの存在が隠蔽される。
【0067】次に、BIOS11は、カード種類・搭載
スロット情報テーブル21に識別情報が存在する全ての
PCI拡張カードを初期化する(ステップ408)。
【0068】その後、BIOS11は、システムの初期
化処理を続行し、OS12を起動する環境を構築する
(ステップ409)。
【0069】以上の動作により、BIOS11がOS起
動に必要な環境を構築した後、OS12は、OS起動処
理を実行する(ステップ430)。OS起動処理完了
後、オペレータは、その起動OSを活用して操作端末8
上でシステムを運用していく(ステップ431)。
【0070】次に、図2および図3に示したコンピュー
タシステムの動作について、具体例を挙げて説明する。
ここでは、PCI拡張カード71〜7nがそれぞれ図2に
示した構成であるものとする。
【0071】オペレータが操作端末8上でシステムを起
動すると、CPU1はBIOS11を実行し、システム
の初期化処理を開始する(ステップ400)。
【0072】BIOS11は、システムの初期化処理の
過程において、システム内に搭載されている全てのPC
I拡張カード71〜7nの搭載位置(PCI拡張スロット
1〜6nの番号)とその識別情報を認識して、カード種
類・搭載スロット情報テーブル21を作成する(ステッ
プ401)。
【0073】さらに、BIOS11は、フラッシュRO
M5上の起動OS設定値情報格納部52に格納されてい
る情報を読み出し、現在の起動OSの種類・リビジョン
の設定値を認識する(ステップ402)。
【0074】オペレータがBIOSセットアップ機能の
起動指定を行っている場合(ステップ403で“YE
S"となるケース)、BIOS11は、操作端末8内の
BIOSセットアップ部を起動する。
【0075】BIOSセットアップ部は、操作端末8上
に起動OS指定メニュー81の画面を表示する(ステッ
プ410)。ここで、オペレータは、起動OSとしてO
S#Aを指定したと仮定する(ステップ411)。
【0076】その場合、BIOSセットアップ部は、オ
ペレータに起動OSとして指定されたOS#Aをフラッ
シュROM5上の起動OS設定値情報格納領域52に保
存し、システムを再起動する(ステップ412)。
【0077】システムが再起動されると、動作はステッ
プ400から再び開始される。ここでは、すでに起動O
Sが指定されているので、オペレータは、BIOSセッ
トアップ機能の起動指定を行わない(ステップ403で
“NO"となるケース)。そのため、BIOS11はシ
ステムの初期化処理を継続して行う。
【0078】次に、BIOS11は、サポートカード情
報DB53内のOS#Aのサポートカード情報531
参照して、OS#AのサポートするPCI拡張カードの
種類を認識する。そして、ステップ401で作成してお
いたカード種類・搭載スロット情報テーブル21内に、
OS#AのサポートするPCI拡張カードの識別情報
(VIDとDIDの組)以外の識別情報が格納されてい
るか否かを検索する(ステップ404)。
【0079】その結果、BIOS11は、カード種類・
搭載スロット情報テーブル21内に、OS#Aのサポー
ト対象外のOS#B専用起動デバイスであるPCI拡張
カード73の識別情報が格納されていることを認識した
と仮定する(ステップ405で“YES"となるケー
ス)。
【0080】その場合、BIOS11は、PCI拡張カ
ード73を隠蔽するために、カード種類・搭載スロット
情報テーブル21から、PCI拡張カード73が搭載さ
れているPCI拡張スロット63のエントリを削除し、
カード種類・搭載スロット情報テーブル21の内容を更
新する(ステップ406)。
【0081】次に、BIOS11は、カード種類・搭載
スロット情報テーブル21の内容に基づいて、PCIバ
スブリッジ4内の制御レジスタ42にデータを設定する
(ステップ407)。
【0082】PCIバスブリッジ4内のPCI拡張スロ
ット電源制御部41は、制御レジスタ42の内容に基づ
いて、PCI拡張カード73が搭載されているPCI拡
張スロット63の電源をOFFに制御する(ステップ4
22)。この時点で、OS12からはOS#Aのサポー
ト対象外のPCI拡張カード73の存在は隠蔽される。
【0083】その後、BIOS11は、カード種類・搭
載スロット情報テーブル21に識別情報が存在する全て
のPCI拡張カードの初期化(ステップ408)、OS
起動環境の構築処理を行う(ステップ409)。
【0084】以上の動作により、BIOS11がOS起
動に必要な環境を構築した後、OS12はOS起動処理
を実行する(ステップ430)。OS起動処理完了後、
オペレータは、その起動OSを活用してシステムを運用
する(ステップ431)。
【0085】(第2の実施例)図5は、本発明の第2の
実施例によるコンピュータシステムを示す図である。
【0086】図5に示すように本発明の第2の実施例に
よるコンピュータシステムは、フラッシュROM5内
に、前回のシステム起動時の情報を保存するための前回
起動時情報記憶部54を設けた点が、図2に示した第1
の実施例とは異なる。なお、その他の構成要素に関して
は図2と同一であるため、説明を省略する。
【0087】前回起動時情報記憶部54は、前回のシス
テム起動時に指定された起動OSの設定値の情報を格納
した起動OS設定値情報格納領域541と、前回のシス
テム起動時にPCI拡張カードの隠蔽処理が行われる前
のカード種類・搭載スロット情報テーブル21の情報を
格納した隠蔽処理前テーブル情報格納領域542と、前
回のシステム起動時にPCI拡張カードの隠蔽処理が行
われた後のシステム運用時のカード種類・搭載スロット
情報テーブル21の情報を格納した運用時テーブル情報
格納領域543とを有している。
【0088】以下に、図5に示したコンピュータシステ
ムの動作について、図6のフローチャートを参照して説
明する。なお、図6は、図4のフローチャートに、新た
にステップ600〜603で示す処理を追加したもので
ある。これ以外の動作は図4と同一であるため、以下で
は図4との相違点のみを説明する。
【0089】図6において、BIOS11は、システム
起動時に3つの情報(起動OSの設定値の情報、隠蔽処
理前のカード種類・搭載スロット情報テーブル21の情
報、および隠蔽処理後のシステム運用時のカード種類・
搭載スロット情報テーブル21の情報)を、次回のシス
テム起動時に参照できるように前回起動時情報記憶部5
4に保存しておく。
【0090】すなわち、ステップ600において、BI
OS11は、PCI拡張カードの隠蔽処理の結果が反映
されておらず、PCI拡張カードの物理的な搭載状況を
示しているカード種類・搭載スロット情報テーブル21
の情報を、隠蔽処理前テーブル情報格納領域542に保
存する。
【0091】また、ステップ603において、BIOS
11は、隠蔽すべきPCI拡張カードの隠蔽処理の結果
が反映されており、システム運用時のPCI拡張カード
の論理的な搭載状況を示しているカード種類・搭載スロ
ット情報テーブル21の情報を、運用時テーブル情報格
納領域543に保存する。
【0092】さらに、ステップ603において、BIO
S11は、起動OSの設定値の情報を起動OS設定値情
報格納領域541に保存する。
【0093】以上のように、前回のシステム起動時の情
報を前回起動時情報記憶部54に保存しておいた場合、
次回のシステム起動時の処理は次のようになる。
【0094】ステップ601において、BIOS11
は、前回のシステム起動時に保存しておいた情報(起動
OS設定値情報格納領域541および隠蔽処理前テーブ
ル情報格納領域42にそれぞれ格納されている情報)
と、今回のシステム起動時の情報(起動OS設定値情報
格納領域52およびカード種類・搭載スロット情報テー
ブル21にそれぞれ格納されている情報)とを比較す
る。そして、その比較結果に基づいて、前回のシステム
起動時から、起動OSの設定値またはPCI拡張カード
の物理的な搭載状況に変更があるか否かを判断する。
【0095】その結果、前回のシステム起動時から、起
動OSの設定値またはPCI拡張カードの物理的な搭載
状況のいずれかに変更がある場合には(ステップ601
で“YES"となるケース)、ステップ404〜406
に対応するPCI拡張カードの隠蔽処理が実行される。
この場合、その後の動作は、上述のステップ603の処
理を行うこと以外は図4と同様であるため、説明を省略
する。
【0096】一方、前回のシステム起動時から、起動O
Sの設定値またはPCI拡張カードの物理的な搭載状況
のどちらにも変更がない場合(ステップ601で“N
O"となるケース)には、ステップ602において、B
IOS11は、運用時テーブル情報格納領域543に保
存されている、前回のシステム運用時のPCI拡張カー
ドの論理的な搭載状況を示すカード種類・搭載スロット
情報テーブル21の内容を、ステップ401で作成した
カード種類・搭載スロット情報テーブル21に上書きし
て復元する。
【0097】上記のように復元されたカード種類・搭載
スロット情報テーブル21の内容は、ステップ404〜
406に対応するPCI拡張カードの隠蔽処理の結果が
既に反映されているため、ステップ404〜406の処
理を実行せずに済む。
【0098】したがって、前回のシステム起動時から、
起動OSの設定値およびPCI拡張カードの物理的な搭
載状況のどちらにも変更がない場合には、ステップ40
4〜406に対応するPCI拡張カードの隠蔽処理を省
略することが可能である。この場合、その後の動作は、
上述のステップ603の処理を行うこと以外は図4と同
様であるため、説明を省略する。
【0099】上述した第1の実施例では、前回のシステ
ム起動時から起動OSの設定値またはPCI拡張カード
の物理的な搭載状況に変更がある/ないに関わらず、ス
テップ404〜406に対応するPCI拡張カードの隠
蔽処理が必ず実行されていた。そのため、システムの起
動時間が一律に増大してしまうという欠点があった。
【0100】これに対して、本実施例では、起動OSの
設定値またはPCI拡張カードの物理的な搭載状況に変
更がある場合にのみ、ステップ404〜406に対応す
るPCI拡張カードの隠蔽処理が実行される。そのた
め、起動OSの設定値またはPCI拡張カードの物理的
な搭載状況に変更がない場合には、システムの起動時間
が増大することを防止することができる。
【0101】
【発明の効果】以上説明したように本発明においては、
複数のOSの各々がサポートするPCI拡張カードの種
類を識別するための識別情報に基づいて、コンピュータ
システム内に搭載されているPCI拡張カードの中か
ら、起動OSのサポート対象外のPCI拡張カードを特
定し、特定したPCI拡張カードの電源をOFFに制御
することとしたため、次のような効果を奏する。
【0102】第1の効果は、起動OSのサポート対象外
のPCI拡張カードを自動的に隠蔽することが可能とな
るため、オペレータの人的ミスによって、起動OSのサ
ポート対象外のPCI拡張カードをシステム内に搭載し
てしまった場合に発生する可能性のある不具合を自動的
に回避することができるということである。
【0103】第2の効果は、起動OSのサポート対象外
のPCI拡張カードを論理的に隠蔽しているため、オペ
レータが起動OSのサポート対象外のPCI拡張カード
をシステムから物理的に取り外す作業を不要とすること
ができるということである。
【0104】第3の効果は、1つのコンピュータシステ
ム上で複数の異種OSを切り替えて運用する場合、OS
を切り替える度に、毎回、オペレータが人手で行ってい
たPCI拡張カードの交換作業(全PCI拡張カードを
各OSのサポートしているものに交換する作業)を不要
とすることができるため、交換作業に必要な人員コスト
および時間の短縮が可能となるということである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコンピュータシステムの概要を示す図
である。
【図2】本発明の第1の実施例によるコンピュータシス
テムを示す図である。
【図3】図2に示したコンピュータシステムにおけるサ
ポートカード情報DB、カード種類・搭載スロット情報
テーブル、および起動OS指定メニューの一例を示す図
である。
【図4】図2および図3に示したコンピュータシステム
の動作を説明するフローチャートである。
【図5】本発明の第2の実施例によるコンピュータシス
テムを示す図である。
【図6】図5に示したコンピュータシステムの動作を説
明するフローチャートである。
【符号の説明】
100 コンピュータシステム 200 入出力装置 210 起動OS指定部 300 演算装置 310 BIOS 311 隠蔽カード決定部 400 記憶装置 410 OSサポートカード識別情報格納部 500 周辺系装置 510 PCI拡張カード電源制御部 5201〜520n PCI拡張カード

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 I/O機能の拡張にPCI拡張カードを
    利用し、複数のOSを起動することが可能なコンピュー
    タシステムにおけるPCI拡張カードの自動隠蔽方法で
    あって、 前記複数のOSの各々がサポートするPCI拡張カード
    の種類を識別するための識別情報を予め格納するステッ
    プと、 前記識別情報に基づいて、前記コンピュータシステム内
    に搭載されているPCI拡張カードの中から、起動OS
    として指定されたOSのサポート対象外のPCI拡張カ
    ードを特定するステップと、 前記起動OSのサポート対象外のPCI拡張カードの電
    源をOFFに制御するステップとを有する方法。
  2. 【請求項2】 I/O機能の拡張にPCI拡張カードを
    利用し、複数のOSを起動することが可能なコンピュー
    タシステムにおけるPCI拡張カードの自動隠蔽方法で
    あって、 前記複数のOSの各々がサポートするPCI拡張カード
    の種類を識別するための識別情報を予め格納する第1の
    ステップと、 システム起動時に、前記PCI拡張カードが搭載されて
    いる全てのPCI拡張スロットの電源をONに制御する
    とともに、前記PCI拡張カードが搭載されている全て
    のPCI拡張スロット毎に当該PCI拡張スロットに搭
    載されている前記PCI拡張カードの前記識別情報を格
    納したテーブルを作成する第2のステップと、 起動OSとして指定されたOSのサポート対象外の前記
    PCI拡張カードの前記識別情報が前記テーブル内に存
    在する場合に、前記起動OSのサポート対象外の前記P
    CI拡張カードが搭載されている前記PCI拡張スロッ
    トのエントリを前記テーブルから削除する隠蔽処理を行
    う第3のステップと、 前記隠蔽処理後の前記テーブルに基づいて、当該テーブ
    ルからエントリが削除されている前記PCI拡張スロッ
    トの電源をOFFに制御する第4のステップとを有する
    方法。
  3. 【請求項3】 前記第2のステップの後に行われ、今回
    のシステム起動時の前記隠蔽処理前の前記テーブルを格
    納する第5のステップと、 前記第3のステップの後に行われ、今回のシステム起動
    時の前記隠蔽処理後の前記テーブルを格納するととも
    に、今回のシステム起動時の前記起動OSの設定値を格
    納する第6のステップとをさらに有する、請求項2に記
    載の方法。
  4. 【請求項4】 前記第3のステップの前に行われ、前回
    のシステム起動時の前記起動OSの設定値および前記隠
    蔽処理前の前記テーブルと、今回のシステム起動時の前
    記起動OSの設定値および前記隠蔽処理前の前記テーブ
    ルとを比較する第7のステップと、 前記第7のステップにおける比較の結果、前回のシステ
    ム起動時から前記起動OSの設定値および前記隠蔽処理
    前の前記テーブルの両方に変更がない場合にのみ、前回
    のシステム起動時の前記隠蔽処理後の前記テーブルを復
    元する復元処理を行う第8のステップとをさらに有し、 前記第3のステップでは、前記第7のステップにおける
    比較の結果、前記起動OSの設定値および前記隠蔽処理
    前の前記テーブルのいずれかに変更がある場合にのみ、
    前記隠蔽処理を行い、 前記第4のステップでは、前記第8のステップで前記復
    元処理が行われた場合に、前記復元処理後の前記テーブ
    ルに基づいて、当該テーブルからエントリが削除されて
    いる前記PCI拡張スロットの電源をOFFに制御し、
    前記第3のステップで前記隠蔽処理が行われた場合に、
    前記隠蔽処理後の前記テーブルに基づいて、当該テーブ
    ルからエントリが削除されている前記PCI拡張スロッ
    トの電源をOFFに制御する、請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 I/O機能の拡張にPCI拡張カードを
    利用し、複数のOSを起動することが可能なコンピュー
    タシステムにおいて、 起動OSが指定される起動OS指定手段と、 前記複数のOSの各々がサポートするPCI拡張カード
    の種類を識別するための識別情報を予め格納するOSサ
    ポートカード識別情報格納手段と、 前記OSサポートカード識別情報格納手段に格納された
    識別情報に基づいて、前記コンピュータシステム内に搭
    載されているPCI拡張カードの中から、前記起動OS
    指定手段で指定された前記起動OSのサポート対象外の
    PCI拡張カードを特定する隠蔽カード決定手段と、 前記隠蔽カード決定手段にて特定されたPCI拡張カー
    ドの電源をOFFに制御するPCI拡張カード電源制御
    手段とを有することを特徴とするコンピュータシステ
    ム。
  6. 【請求項6】 I/O機能を拡張するためにPCI拡張
    カードを利用し、複数のOSを起動することが可能なコ
    ンピュータシステムにおいて、 起動OSが指定される端末と、 前記PCI拡張カードを搭載するPCI拡張スロット
    と、 前記複数のOSの各々がサポートするPCI拡張カード
    の種類を識別するための識別情報を予め格納する記憶手
    段と、 システム起動時に、前記PCI拡張カードが搭載されて
    いる全ての前記PCI拡張スロット毎に当該PCI拡張
    スロットに搭載されている前記PCI拡張カードの前記
    識別情報を格納したテーブルを作成するとともに、前記
    端末で指定された前記起動OSのサポート対象外のPC
    I拡張カードの識別情報が前記テーブル内に存在する場
    合に、前記起動OSのサポート対象外の前記PCI拡張
    カードが搭載されている前記PCI拡張スロットのエン
    トリを前記テーブルから削除する隠蔽処理を行う演算手
    段と、 システム起動時に前記PCI拡張カードが搭載されてい
    る全ての前記PCI拡張スロットの電源をONに制御し
    た後、前記隠蔽処理終了後の前記テーブルに基づいて、
    当該テーブルからエントリが削除されている前記PCI
    拡張スロットの電源をOFFに制御するPCI拡張スロ
    ット電源制御手段とを有することを特徴とするコンピュ
    ータシステム。
  7. 【請求項7】 前記記憶手段は、前回のシステム起動時
    の前記起動OSの設定値、前回のシステム起動時の前記
    隠蔽処理前の前記テーブル、および、前回のシステム起
    動時の前記隠蔽処理後の前記テーブルを格納する前回起
    動時情報記録手段を有し、 前記演算手段は、前回のシステム起動時の前記起動OS
    の設定値および前記隠蔽処理前の前記テーブルと、今回
    のシステム起動時の前記起動OSの設定値および前記隠
    蔽処理前の前記テーブルとを比較し、前回のシステム起
    動時から前記起動OSの設定値および前記隠蔽処理前の
    前記テーブルの両方に変更がない場合に、前回のシステ
    ム起動時の前記隠蔽処理後の前記テーブルを復元する復
    元処理を行い、前回のシステム起動時から前記起動OS
    の設定値および前記隠蔽処理前の前記テーブルのいずれ
    かに変更がある場合に前記隠蔽処理を行い、 前記PCI拡張スロット電源制御手段は、前記演算手段
    にて前記復元処理が行われた場合に、前記復元処理後の
    前記テーブルに基づいて、当該テーブルからエントリが
    削除されている前記PCI拡張スロットの電源をOFF
    に制御し、前記演算手段にて前記隠蔽処理が行われた場
    合に、前記隠蔽処理後の前記テーブルに基づいて、当該
    テーブルからエントリが削除されている前記PCI拡張
    スロットの電源をOFFに制御する、請求項6に記載の
    コンピュータシステム。
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