JP2003296027A - タッチパネルにおけるボタン認識領域最適化方式 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】タッチパネルの認識領域の設定において、画面
のデザイン的制約によりボタンの大きさに制限があった
り、ボタン同士が隣接した場合であっても、自動的に認
識領域を最適化することにより、タッチパネルの操作
性、認識率を向上させる。 【解決手段】補正しようとするボタンの認識領域に他の
ボタンの認識領域が隣接するか調べ、隣接する場合隣接
する認識領域までの間隔に応じて認識領域の補正を行
い、隣接しない場合タッチパネルの端までの間隔に応じ
て補正を行う。また、補正しようとするボタンの認識領
域に他の認識領域が隣接している際に認識領域間に一定
以上の間隔があるかどうか調べ、一定以上の間隔がない
場合一定の間隔が開くように補正を行う。

Description

【発明の詳細な説明】 【０００１】 【発明の属する技術分野】本発明は、タッチパネルに複
数のボタンをアイコンとして表示し、ボタンアイコンを
押下することにより操作を行う入力装置において、ボタ
ンアイコンの認識領域を自動的に変更する制御方式に関
する。 【０００２】 【従来の技術】従来、タッチパネルにおける入力として
は、ボタンアイコンを表示し、そのボタンアイコンと同
じ大きさの認識領域を配していた。ボタンアイコンの大
きさが十分に大きい場合は、誤認識、認識率の低下とは
ならない。しかし、ボタンアイコンが隣接していたり、
文字などのボタンアイコン以外の情報が表示されていた
場合、十分な大きさのボタンアイコンを配することがで
きない。この場合、誤認識や、ボタンアイコンを押下し
たにもかかわらず認識しないといった認識率の低下とな
る。そこで、ボタンアイコンの大きさを大きくする制御
が必要となる。その一例が、特開平9-54657号公報に記
載されている。この公報には、ボタンアイコンの押下回
数をカウントし、カウントの大小により、ボタンアイコ
ンの認識領域を自動的に変更するアイコンの表示制御方
法が記載されている。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記技術
では、ボタンアイコンの押下回数をカウントし大小関係
を設定するには、大小関係を設定するために充分なボタ
ンアイコンの押下が必要であるが、この大小関係が設定
できていない初期状態ではボタンの大きさは変更されて
いないため、誤認識、認識率の低下を防ぐことができな
いという問題点がある。また、操作者が不特定多数の場
合、操作者によりボタンアイコンの押下パターンが違う
ことにより、ある操作者にとっては押しやすいが、別の
操作者にとっては認識領域が小さいボタンアイコンを押
下することになるため、押しにくい、すなわち低認識率
となる問題点がある。 【０００４】 【課題を解決するための手段】本発明のタッチパネルに
おけるボタン認識領域最適化方式は、隣接するボタンア
イコンの認識領域の間隔に応じてボタンアイコンの認識
領域を自動的に大きくする手段と、隣接するボタンアイ
コンの認識領域間の間隔を自動的に空ける手段とを備え
たことを特徴とする。 【０００５】 【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。図２を参照すると、
本発明の実施の形態は、押下した点の座標を検知する機
能を有するタッチパネル１と、一画面分の認識領域を設
定する認識領域設定部３と、認識領域格納部４と、認識
率を上げるため認識領域を大きく補正する補正値(拡大)
計算部5と、補正後(拡大)の認識領域を格納する部６
と、隣接する認識領域間に一定の間隔を空けるための補
正を行う認識領域補正(間隔)計算部7と、タッチパネル
押下時の点の座標を認識領域格納部4から探し、ボタン
コードに変換する座標→ボタンコード変換部８と、ボタ
ンコードによって実際の処理を行うボタン押下処理部９
を有する。 【０００６】次に図１のフローチャートを参照して動作
の詳細を説明する。まず、従来のタッチパネルの制御で
必要な、一画面を構成するボタンアイコンを描画するタ
ッチパネルに表示する（ステップA1）。 【０００７】同様に、一画面を構成する認識領域を認識
領域設定部３に設定する(ステップA2)。次に、認識領域
を補正する。認識率を向上させるため、認識領域を大き
く補正する。 【０００８】ステップA3は認識領域の４辺全てにおけ
る、隣り合う認識領域と重ならない最大まで認識領域を
大きく補正する処理である。これから補正しようとする
認識領域に、他の認識領域が隣り合うかどうかを調べる
（ステップA31）。隣り合うのが認識領域だった場合、
双方の認識領域間の間隔を求め、その間隔から補正値計
算を行う(ステップA32)。タッチパネルの淵に面するた
め、認識領域に隣り合わない場合、タッチパネルの端ま
での間隔から補正値計算を行う（ステップA33）。この
ステップA31、ステップA32もしくはステップA33を、認
識領域の全ての辺に対して行う(ステップA３)。 【０００９】全辺の補正が完了したなら、補正した認識
領域を、図２の補正後の認識領域格納部６に格納する
（ステップA4）。 【００１０】ステップA3、および、ステップA4を画面内
の全ての認識領域に対して実行する(ステップA5)。これ
により、全ての認識領域を大きく補正した認識領域が、
図２の補正後の認識領域格納部6に格納される。 【００１１】認識領域を大きくしただけでは、認識領域
同士に隙間が存在しないので、隣の認識領域を押下した
と誤認識してしまう。よって、認識領域間に一定の隙間
を設定するための補正を行う必要が生じる。 【００１２】ステップA6は認識領域の４辺全てにおけ
る、隣接する認識領域までの間隔を調べ、一定の間隔が
なければ一定の間隔が空くように補正を行う処理であ
る。これから補正しようとする認識領域に他の認識領域
が隣接しているかどうかを調べる（ステップA61）。他
の認識領域が隣接している場合、認識領域間に一定の間
隔を設けるため、認識領域間の間隔を求め、一定以上の
間隔があるかどうかを調べる(ステップA62)。一定以上
の間隔が無い場合、一定以上の間隔を開けるために双方
の認識領域を狭める補正値計算を行う(ステップA63)。
このステップA61、ステップA62、ステップA63を、認識
領域の全ての辺に対して行う(ステップA6)。 【００１３】全辺の補正が完了したなら、補正した認識
領域を、図1の認識領域格納部4に格納する(ステップA
7)。ステップA6、および、ステップA7を画面内の全ての
認識領域に対して実行する(ステップA8)。これにより、
全ての認識領域を最適化した認識領域が、図２の認識領
域格納部4に格納される。 【００１４】図3はタッチパネルにボタンアイコンを配
置した例である。図3に認識領域を設定すると、図4にな
る。ボタン１とボタン２は認識領域間に一定以上の間隔
がないため、ボタン１を押下したにも関わらず、ボタン
２が押下されたと誤認識してしまう可能性がある。ま
た、ボタン３やボタン４はボタン１や２に比べて認識領
域が小さく認識率が低くなる。ボタン１とボタン３の間
にテキストを配すデザインの場合、ボタン３アイコンを
大きくすることができなく、認識領域も小さくなり認識
率が低くなる。 【００１５】図5は、図１におけるステップA5である、
隣り合う認識領域と重ならない最大まで認識領域を大き
く補正する処理を行った結果の認識領域を示している。 【００１６】図6は、図１におけるステップA8である、
隣接する認識領域までの間隔を調べ、一定の間隔がなけ
れば一定の間隔が空くように補正する処理を行った結果
の認識領域を表す。 【００１７】次に各補正値計算について説明を行う。図
７および図８は、隣接するのが認識領域でない場合の補
正値計算を示している。ボタン１アイコンの認識領域の
中心を求め、中心から各辺への長さを得る。基本的にこ
の長さ分だけ加算して認識領域を拡大する(図７)。図７
における上辺を例とすると、元の認識領域の中心を求
め、中心から上辺までの長さAを求める。上辺に対し
て、Aを加算して、補正後の認識領域の上辺とする。左
辺も同様である。 【００１８】この時タッチパネル外まで認識領域を拡大
することはできないので、認識領域はタッチパネルの淵
までとする(図８)。図７における下辺を例とすると、元
の認識領域の中心を求め、中心から下辺までの長さＢを
求める。下辺に対して、Ｂを加算(座標方向的には減算
である)して、補正後の認識領域の下辺とする。右辺も
同様である。 【００１９】図9および図１０は、隣り合うのが認識領
域である場合の補正値計算を表している。ボタン１およ
びボタン２の認識領域間の間隔Nを求め、その長さの1/2
であるN/2をそれぞれの認識領域の辺に対して加算する
(図9)。この時、1/2した補正値A,Bは、認識領域の中心
から辺までの長さ以下とする(図10)。 【００２０】図11は、認識領域の４辺全てにおける、隣
接する認識領域までの間隔を調べ、一定の間隔がなけれ
ば一定の間隔が開くように補正を行う補正計算を表して
いる。 【００２１】図9のように、認識領域間の間隔が一定以
下(K以下)の場合、認識領域間の間隔として必要な間隔K
の1/2をそれぞれの認識領域の辺に対して減算(A’=A-K/
2,B’=B-K/2)する。なお、認識領域間の間隔として必要
な間隔Kとは、タッチパネルの特性により決定される値
である。 【００２２】 【発明の効果】以上のように本発明によれば、タッチパ
ネルに複数のボタンをアイコンとして表示し、ボタンア
イコンを押下することにより操作を行う入力装置におい
て、ボタンアイコンの認識領域を自動的に最適に変更す
ることが出来、誤認識を減らすことができる。

【図面の簡単な説明】 【図１】本発明の動作の流れを示すフローチャートであ
る。 【図２】本発明の実施の形態の構成を示すブロック図で
ある。 【図３】タッチパネルに対するボタンアイコン表示の具
体例である。 【図４】図3に対し、従来手法におけるタッチパネルに
対する認識領域設定の図である。 【図５】図４に対し、認識領域を拡大補正を行った図で
ある。 【図６】図５に対し、認識領域間隔を空ける補正を行っ
た図である。 【図７】認識領域に隣り合わない場合の認識領域拡大補
正の示す図である。 【図８】認識領域に隣り合わない場合の認識領域拡大補
正の示す図である。 【図９】認識領域に隣り合う場合の認識領域拡大補正の
示す図である。 【図１０】認識領域に隣り合うが間隔が十分にある場合
の認識領域拡大補正の示す図である。 【図１１】認識領域に隣接し間隔が十分にない場合の認
識領域拡大補正の示す図である。 【符号の説明】 １ タッチパネル ２ アイコン表示部 ３ 認識領域設定部 ４ 認識領域格納部 ５ 認識領域補正（拡大）計算部 ６ 補正後の認識領域格納部 ７ 認識領域補正（間隔）計算部 ８ 座標→ボタンコード変換部 ９ ボタン押下処理部

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 【請求項１】 隣接するボタンアイコンの認識領域の間
   隔に応じてボタンアイコンの認識領域を自動的に大きく
   する手段と、隣接するボタンアイコンの認識領域間の間
   隔を自動的に空ける手段とを備えたことを特徴とするタ
   ッチパネルにおけるボタン認識領域最適化方式。