JP2003295820A - 有機elディスプレイ装置の駆動装置および駆動方法 - Google Patents

有機elディスプレイ装置の駆動装置および駆動方法

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JP2003295820A JP2002097555A JP2002097555A JP2003295820A JP 2003295820 A JP2003295820 A JP 2003295820A JP 2002097555 A JP2002097555 A JP 2002097555A JP 2002097555 A JP2002097555 A JP 2002097555A JP 2003295820 A JP2003295820 A JP 2003295820A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度が変化したとしても有機ELディスプレ
イ装置で良好な表示を得られるようにする。 【解決手段】 信号電極ドライバにおける定電流回路の
電源電位VCHと、発光させる画素が存在しない信号電
極の電位VCLは、温度に依らず一定に保つ。一方、走
査電極ドライバが選択行の走査電極に設定する電位V
RLおよび非選択行の走査電極に設定する電位V
RHは、温度によって変化させる。高温時には、電位V
RLと電位VRHを上げる。逆に低温時には電位VRL
と電位VRHを下げる。このように走査電極ドライバが
設定する電位を変化させることにより、発光させる画素
に定電流を流すための信号電極の電位Vを一定に保
つ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機EL(Electro
luminescence )ディスプレイ装置の駆動装置に関し、特
に温度に依らずに良好な表示を維持できる有機ELディ
スプレイ装置の駆動装置および駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】有機EL素子は、陽極と陰極との間に有
機薄膜を有する。陽極が陰極よりも高電位となるように
両極間に所定電圧以上の電圧を印加して有機薄膜に電流
を流すと、有機薄膜は発光する。この所定電圧を発光開
始電圧という。逆に陰極を陽極より高電位とすると、有
機薄膜にはほとんど電流が流れず発光しない。このよう
に半導体発光ダイオードに似た特性を有しているため、
有機EL素子は有機LEDと呼ばれることもある。ま
た、両極間に挟持された有機薄膜には無視できない容量
がある。従って、有機EL素子の等価回路は、図16に
示すように表される。
【0003】有機EL素子の有機薄膜に定電圧を印加し
て発光させる場合、その発光輝度は温度変化や経時変化
等により大きく変動する。しかし、定電流を流して発光
させる場合には、発光輝度の変動は小さい。そこで、一
般に、有機EL素子によって表示を行う有機ELディス
プレイ装置では、駆動装置に定電流回路が設けられ、各
有機EL素子に定電流が供給される。
【0004】図17は、従来の有機ELディスプレイ装
置の駆動装置の例を示す。走査電極110〜110
と信号電極120〜120は有機EL素子を挟持す
るようにマトリクス状に配置される。走査電極110
〜110と信号電極120 〜120との交差部分
が画素となる。走査電極110〜110と信号電極
120〜120とが有機薄膜を挟持するようにし
て、走査電極自体を有機EL素子130の陰極とし、信
号電極自体を有機EL素子130の陽極としてもよい。
走査電極110〜110は金属で形成され、信号電
極120〜120はITO(Indium Tin Oxide)等
の透明導電薄膜で形成されることが一般的である。
【0005】以下、表示画面を見るときの方向に関わり
なく、走査電極に対して平行に配列した方向の画素の並
びを「行」と記し、信号電極に対して平行に配列した画
素の並びを「列」と記す。
【0006】各走査電極110〜110は、走査電
極引き出し配線112〜112を介して走査電極ド
ライバ111に接続される。各信号電極120〜12
も同様に信号電極ドライバ121に接続される。走
査電極ドライバ111は、画素を発光させる行を選択
し、選択行および非選択行の走査電極の電位を設定す
る。信号電極ドライバ121は、各信号電極120
120と一対一に対応する定電流回路(図示せず)を
備える。そして、選択行において発光させるべき画素が
存在する信号電極に定電流回路から電流を流すように制
御する。
【0007】図17に示す駆動装置は、全ての走査電極
を一本ずつ選択しながら、各走査電極110〜110
を走査して画像を表示する。一般には、走査電極11
〜110の並んでいる順番に走査電極を選択し、
一定期間内に全ての走査電極110〜110を走査
する。
【0008】走査電極ドライバ111は、選択した走査
電極の電位を、選択していない走査電極の電位よりも低
く設定する。選択した走査電極の電位をVRL、選択し
ていない走査電極の電位をVRHと記す。VRLは接地
電位(グラウンド電位)とすることが多い。一方、信号
電極ドライバ121は、選択行において発光させるべき
画素がない信号電極を所定の電位(以下、VCLと記
す。)に設定する。ここで、電位VCLとVRLとの差
(VCL−VRL)が発光開始電圧より小さくなるよう
にVCLを定める。VCLは接地電位とすることが多
い。また、信号電極ドライバ121は、選択行において
発光させるべき画素が存在する信号電極の電位も設定
し、その信号電極から選択された走査電極に電流を流
す。この信号電極の電位は、定電流を流すように設定す
る。ただし、信号電極の電位を、定電流回路の電源電位
CHよりも高くすることはできない。
【0009】ここでは、信号電極120〜120
ら走査電極110〜110に電流を流す場合を示し
た。各走査電極110〜110を有機EL素子13
0の陽極に接続し、各信号電極120〜120を有
機EL素子130の陰極に接続して、走査電極110
〜110から信号電極120〜120に電流を流
すようにしてもよい。
【0010】また、画素毎に輝度を変化させる場合があ
る。この場合、一行の選択期間において、電流を流す期
間を変えればよい。図18は、電流を流す期間を示す電
流パルスの例を示す。最大輝度で発光させる画素には、
選択期間の間、電流を流し続ければよい。例えば、最大
輝度に対して50%の輝度で表示する画素には、輝度が
50%となるような時間だけ電流を流せばよい。このよ
うに画素の輝度を変える駆動法をパルス幅変調(PW
M)という。
【0011】従来の駆動方法では、非選択行の画素にお
いて、信号電極の電位が走査電極の電位よりも低くなる
ことがある。このように信号電極の電位と走査電極の電
位との高低関係が、画素を発光させるときとは逆になっ
ていることを逆バイアスと記す。画素に逆バイアスで電
圧が印加されると、画素の容量に電荷が蓄えられる。す
ると、各行を選択したときに画素の発光が遅れてしまう
という問題があった。
【0012】一つの信号電極から走査電極に電流を流し
て画素を発光させるには、その信号電極上に存在する各
画素の容量に充電し、選択行の画素に定電流を流し得る
電圧を印加しなければならない。各画素の容量に対する
充電によって、まず、逆バイアスの電圧印加によって電
荷が蓄積された状態を解消する。さらに、各画素の容量
に対する充電によって、信号電極の電位を、選択行の画
素に定電流を流す電位にする。このように電位が立ち上
がるまで充電をしなければならず、充電に時間がかかる
と図19(b)に示すように、発光させるべき画素の印
加電圧の立ち上がりが遅れてしまう。良好な表示を行う
ためには、画素に対する印加電圧の波形を図19(a)
に示す波形に近づける必要がある。
【0013】これまでに、発光までの立ち上がり速度が
遅くならないようにするための駆動方法、駆動装置が提
案されている。例えば、特開平9−232074号公報
には、選択行を切り替える際に全ての走査電極を一旦同
じ電位からなるリセット電圧に接続してから次の行を選
択する駆動方法が提案されている。このように選択行を
切り替える際に全ての走査電極をリセット電圧に接続し
てから次の行を選択する駆動方法を、以下、リセット駆
動と記す。リセット駆動では、逆バイアスの電圧印加に
よって蓄積された電荷を、リセット電圧印加時に(選択
行切替時に)減少させる。また、特開平11−4507
1号公報には、有機EL素子に定電流を流す際に、有機
EL素子に所定の電圧を直接印加して容量の充電を速め
る駆動回路が提案されている。このように有機EL素子
に所定の電圧を印加して充電を速める駆動方法を、以
下、プリチャージ駆動と記す。また、プリチャージ駆動
において、充電を速めるために有機EL素子に印加する
所定の電圧を充電電圧と呼ぶことにする。リセット駆動
やプリチャージ駆動によって、発光させるべき画素に対
する印加電圧の波形を図19(a)に示す波形に近づけ
ることができる。
【0014】有機ELディスプレイ装置では、各行を走
査して全画素を発光させる場合、選択した走査電極に流
れ込む電流は、信号電極数に比例して大きくなる。ま
た、信号電極数が多いと、その分、各走査電極110
〜110を長くする必要があり、一本の走査電極の一
端から他端までの抵抗が大きくなる。さらに、走査電極
だけでなく、走査電極引き出し配線112〜112
も抵抗を有する。抵抗を有する各走査電極110〜1
10および走査電極引き出し配線112〜112
に流れ込む電流が増加すると、走査電極ドライバ111
が選択した走査電極の電位が、本来の電位VRL(ここ
では、接地電位とする。)よりも高くなる場合がある。
【0015】この場合、信号電極ドライバ121の定電
流回路は、選択行の走査電極の電位が高くなった分、信
号電極の電位も高くして定電流を流す。しかし、走査電
極の電位上昇が大きくなると、信号電極の電位はVCH
に近づいていく。そして、定電流回路の駆動能力が飽和
すると、信号電極の電位を十分高くすることができなく
なる。すると、発光させるべき画素に電流が流れず、所
望の発光輝度が得られなくなる。従って、発光させるべ
き画素数が多い行では選択時の電位上昇が大きく、発光
輝度が低下する。例えば、図20(a)に示すような表
示を行おうとしても、発光させるべき画素数が多い行で
は発光輝度が低下し、図20(b)に示すような表示と
なってしまう。図20(b)に示すような横帯状の輝度
のむらを横クロストークという。各走査電極110
110に流れ込む電流が過大にならなければ、横クロ
ストークは生じない。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】有機ELディスプレイ
装置に、広い使用温度域で良好な表示が要求される場合
がある。しかし、有機EL素子に定電流を流すときの有
機EL素子の陽極と陰極との間の電圧が温度によって変
化するために問題が生じる。以下、有機EL素子に定電
流を流すときの有機EL素子の陽極と陰極との間の電圧
を端子電圧と記すことにする。一般に、周囲の温度が低
くなると端子電圧は大きくなる。逆に、温度が高くなる
と端子電圧は小さくなる。周囲の温度が有機ELディス
プレイの使用中心温度から±20℃程度であれば、端子
電圧の変化量は少なく表示上の問題は特に生じない。
【0017】図21は、温度変化に伴う信号電極の電位
の変化を示す説明図である。図21に示す電位Vは、
有機EL素子に定電流を流すことができる信号電極の電
位である。また、電位VCHは、信号電極ドライバ21
が備える定電流回路の電源電位である。電位Vは、V
−VRLが端子電圧となるように設定される。
【0018】温度が低くなり、端子電圧が高くなると、
図21(c)に示すように、定電流を流すための電位V
も高くしなければならない。しかし、電位VをV
CHよりも高くすることはできない。そのため、端子電
圧が、定電流回路の電源電位V CHと選択行の走査電極
の電位VRLとの差(VCH−VRL)に近づいたり、
CH−VRLを越えたりすると、画素に電流が流れな
くなる。すると、発光輝度は表示パターンによってまち
まちになり、横クロストークと同様の表示不良が生じ
る。
【0019】一方、周囲の温度が高いと端子電圧が低く
なると、図21(b)に示すように、電位Vを下げ
る。すると、電位Vと定電流回路の電源電位VCH
の差が大きくなり、信号電極ドライバ121内での電力
消費が大きくなる。その結果、発光に不必要な電力が信
号電極ドライバ121で無駄に消費される上、発熱量が
増加してしまう。さらに、信号電極ドライバ121は、
有機ELディスプレイ装置の近傍に配置されるため、有
機ELディスプレイ装置の温度も上昇する。有機EL素
子を発光させていると、同じ電流を流していても時間経
過とともに輝度が低下するという現象が知られている。
そして、温度が上昇すると輝度低下の度合いが大きくな
る。従って、信号電極ドライバ121の発熱は、有機E
Lディスプレイ装置の寿命を短くしてしまう。
【0020】また、リセット駆動やプリチャージ駆動で
は、信号電極の電位を最終的に設定すべき電位(定電流
を流すことができる電位)Vに近づけている。しか
し、周囲の温度が低くなり端子電圧が大きくなると、充
電時間が長くかかるようになってしまう。例えば、リセ
ット駆動では、各有機ELの容量の電荷を減少させると
きの信号電極電位と、電位Vとの差が大きくなり、充
電に時間がかかるようになる。また、プリチャージ駆動
では、充電電圧を印加した状態における信号電極電位
と、定電流を流せる信号電極電位Vとの差が大きくな
り、充電に時間がかかるようになる。従って低温では、
リセット駆動やプリチャージ駆動の効果が十分得られな
くなってしまう。
【0021】さらに、温度変化が大きいと、発光させる
べき画素に印加する電圧の波形も変化する。図22は、
温度変化に伴う画素の印加電圧波形の変化を示す。通常
の温度では、図22(a)に示すような理想的な波形を
得ることができる。しかし、低温になると、端子電圧が
大きくなり、充電に時間がかかる。そのため図22
(b)に示すように立ち上がりが遅れる。逆に高温にな
ると、端子電圧が小さくなり、図22(c)に示すよう
に立ち上がりが急峻になる。プリチャージ駆動では、端
子電圧が小さくなった結果、充電電圧で必要以上に充電
することになる。この状態から定電流を流す電圧に変化
させるため、図22(c)に示すような波形になる。電
圧が急峻に立ち上がると、発光輝度が本来の輝度よりも
上がってしまう。従って、温度が変化すると、理想的な
電圧波形とは異なる波形になってしまい、所望の発光輝
度が得られなくなる。
【0022】従って、従来の駆動方法や駆動回路では、
周囲の温度が所定の範囲を超えて変化すると、表示状態
の均一性が保てなくなる。特に、PWMでパルス幅を短
くして低輝度階調の表示をするときに、この現象は顕著
になる。
【0023】また、温度が低下し、端子電圧が高くなっ
た場合に備えて、走査電極ドライバ111および信号電
極ドライバ121には高耐圧のLSIを使用しなければ
ならない。このLSIは、温度による端子電圧の変化を
考慮しない場合よりも、5〜10V程度耐圧を高くする
必要がある。その結果、駆動装置の生産コストが上昇し
てしまう。
【0024】本発明は、上記の課題を解決するための発
明であって、温度が変化したとしても有機ELディスプ
レイ装置で良好な表示を得られるようにすることを目的
とする。また、周囲の温度が変化した場合に、有機EL
素子の寿命が短くなるのを防ぐことを目的とする。ま
た、有機ELディスプレイ装置の駆動装置の生産コスト
を低くすることを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明の態様1は、複数
の走査電極と複数の信号電極との間に有機薄膜が配置さ
れた有機ELディスプレイ装置の駆動装置であって、走
査電極を選択し、選択した走査電極を選択時の電位に設
定し、選択していない走査電極を非選択時の電位に設定
する走査電極ドライバと、発光させるべき画素が存在す
る信号電極に定電流を流すとともに前記信号電極に所定
の充電電圧を印加する信号電極ドライバとを備えてなる
有機ELディスプレイ装置の駆動装置において、前記走
査電極ドライバに選択時の電位および非選択時の電位を
供給する電位供給手段と、有機ELディスプレイ装置の
周囲の温度に応じた信号を出力する温度情報出力手段と
を備え、前記温度情報出力手段が出力した信号に基づい
て、前記電位供給手段が供給する選択時の電位および非
選択時の電位のうち、少なくとも選択時の電位を変動さ
せるように構成されたことを特徴とする有機ELディス
プレイ装置の駆動装置を提供する。
【0026】本発明の態様2は、複数の走査電極と複数
の信号電極との間に有機薄膜が配置された有機ELディ
スプレイ装置の駆動装置であって、走査電極を選択し、
選択した走査電極を選択時の電位に設定し、選択してい
ない走査電極を非選択時の電位に設定する走査電極ドラ
イバと、発光させるべき画素が存在する信号電極に定電
流を流す信号電極ドライバとを備えてなる有機ELディ
スプレイ装置の駆動装置において、前記走査電極ドライ
バに選択時の電位および非選択時の電位を供給する電位
供給手段と、有機ELディスプレイ装置の周囲の温度に
応じた信号を出力する温度情報出力手段とを備え、前記
温度情報出力手段が出力した信号に基づいて、前記電位
供給手段が供給する選択時の電位および非選択時の電位
を、それぞれほぼ等しい変動量で変動させるように構成
されたことを特徴とする有機ELディスプレイ装置の駆
動装置を提供する。
【0027】本発明の態様3は、信号電極ドライバは、
発光させるべき画素が存在する信号電極の電位と走査電
極の選択時の電位との差が画素に定電流を流す電圧にな
るように信号電極の電位を設定し、発光させるべき画素
が存在する信号電極の電位が温度に依らずにほぼ一定に
なるように選択時の電位を変動させる有機ELディスプ
レイ装置の駆動装置を提供する。
【0028】本発明の態様4は、走査電極ドライバを制
御するパルス信号を、温度情報出力手段が出力した信号
に応じて電圧方向にシフトし、シフト後のパルス信号を
走査電極ドライバに出力するレベルシフト手段を備えた
有機ELディスプレイ装置の駆動装置を提供する。
【0029】本発明の態様5は、複数の走査電極と複数
の信号電極との間に有機薄膜が配置された有機ELディ
スプレイ装置の駆動装置であって、走査電極を選択し、
選択した走査電極を選択時の電位に設定し、選択してい
ない走査電極を非選択時の電位に設定する走査電極ドラ
イバと、前記複数の信号電極と一対一に対応する複数の
定電流回路を有し、発光させるべき画素が存在する信号
電極に定電流回路から定電流を流し、発光させるべき画
素が存在しない信号電極を非点灯時の電位に設定する信
号電極ドライバとを備えてなる有機ELディスプレイ装
置の駆動装置において、前記信号電極ドライバに非点灯
時の電位および定電流回路の電源電位を供給する電位供
給手段と、有機ELディスプレイ装置の周囲の温度に応
じた信号を出力する温度情報出力手段とを備え、前記温
度情報出力手段が出力した信号に基づいて、前記電位供
給手段が供給する非点灯時の電位および定電流回路の電
源電位を、それぞれほぼ等しい変動量で変動させるよう
に構成されたことを特徴とする有機ELディスプレイ装
置の駆動装置を提供する。
【0030】本発明の態様6は、信号電極ドライバは、
発光させるべき画素が存在する信号電極の電位と走査電
極の選択時の電位との差が画素に定電流を流す電圧にな
るように信号電極の電位を設定し、発光させるべき画素
が存在する信号電極の電位と非点灯時の電位との差がほ
ぼ一定になり、発光させるべき画素が存在する信号電極
の電位と定電流回路の電源電位との差がほぼ一定になる
ように、非点灯時の電位および定電流回路の電源電位を
変動させるように構成された有機ELディスプレイ装置
の駆動装置を提供する。
【0031】本発明の態様7は、信号電極ドライバを制
御するパルス信号を、温度情報出力手段が出力した信号
に応じて電圧方向にシフトし、シフト後のパルス信号を
信号電極ドライバに出力するレベルシフト手段を備えた
有機ELディスプレイ装置の駆動装置を提供する。
【0032】本発明の態様8は、複数の走査電極と複数
の信号電極との間に有機薄膜が配置された有機ELディ
スプレイ装置の駆動方法であって、走査電極を選択し、
選択した走査電極を選択時の電位に設定し、選択してい
ない走査電極を非選択時の電位に設定し、発光させるべ
き画素が存在する信号電極に定電流を流す有機ELディ
スプレイ装置の駆動方法において、定電流が流れる信号
電極の電位がほぼ一定になるように、温度に応じて前記
選択時の電位を変動させることを特徴とする有機ELデ
ィスプレイ装置の駆動方法を提供する。
【0033】本発明の態様9は、複数の走査電極と複数
の信号電極との間に有機薄膜が配置された有機ELディ
スプレイ装置の駆動方法であって、走査電極を選択し、
選択した走査電極を選択時の電位に設定し、選択してい
ない走査電極を非選択時の電位に設定し、前記複数の信
号電極と一対一に対応する複数の定電流回路から発光さ
せるべき画素が存在する信号電極に定電流を流し、発光
させるべき画素が存在しない信号電極を非点灯時の電位
に設定する有機ELディスプレイ装置の駆動方法におい
て、前記定電流を流すときの信号電極の電位と前記定電
流回路の電源電位との差がほぼ一定になり、かつ、前記
定電流を流すときの信号電極の電位と前記非点灯時の電
位との差がほぼ一定になるように、温度に応じて前記定
電流回路の電源電位および前記非点灯時の電位を変動さ
せることを特徴とする有機ELディスプレイ装置の駆動
方法を提供する。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は、本発明の第一の実施の形
態の例を示すブロック図である。有機ELディスプレイ
装置は、マトリクス状に配置される複数の走査電極10
と、複数の信号電極20とを備える。また、各走査電極
10と各信号電極20は、有機EL素子を挟持するよう
に配置され、各走査電極10と各信号電極20との交差
部分の有機EL素子30が画素となる。図1では一つの
交差部分のみを示すが、各交差部分がそれぞれ画素とな
る。各走査電極10と各信号電極20のうち、観察者側
に配置する電極は、透明電極である。
【0035】本発明による駆動装置は、コントローラ1
と、走査電極ドライバ11と、信号電極ドライバ21
と、温度センサ4と、A−D変換回路5と、電子ボリュ
ームを内蔵する電源回路6と、レベルシフタ7とを備え
る。走査電極ドライバ11と信号電極ドライバ21は、
それぞれ複数の出力端子を有する。個々の走査電極10
は、走査電極ドライバ11の個々の出力端子と一対一に
接続される。同様に、個々の信号電極20は、信号電極
ドライバ21の個々の出力端子と一対一に接続される。
【0036】コントローラ1は、制御用デジタルロジッ
ク信号(以下、制御信号と記す。)を出力して、走査電
極ドライバ11と信号電極ドライバ21を制御する。コ
ントローラ1は、レベルシフタ7を介して走査電極ドラ
イバ11に制御信号を出力する。走査電極ドライバ11
に出力する制御信号には、選択行切替を示すLP(ラッ
チパルス)や1フレームの開始を示すFLM(ファース
トラインマーカ)等がある。走査電極ドライバ11は、
制御信号に基づき、一本ずつ走査電極を選択しながら走
査電極を走査する。信号電極ドライバ21に出力する制
御信号にはLPがある。LPやFLMは、パルス信号で
ある。また、コントローラ1は電源回路6の電子ボリュ
ームを制御し、走査電極ドライバ11が各走査電極10
に設定する電位を変化させる。
【0037】電源回路6は、二つの異なる電位を出力し
て電圧を供給する。走査電極ドライバ11は、電源回路
6が出力する電位の低い方を選択行の走査電極電位V
RLとし、高い方の電位を非選択行の走査電極電位V
RHとする。すなわち、電源回路6の出力電位のうち、
低い方の電位がVRLであり、高い方の電位がVRH
ある。電源回路6が走査電極ドライバ11に出力する電
位は、温度変化に応じてコントローラ1が制御する。た
だし、コントローラ1は、電位VRLとVRHとの差を
ほぼ一定に保つようにして電位VRL、VRHを変化さ
せる。従って、温度が変化して電位VRLを変動させる
ときには、ほぼ同じ変動量で電位VRHも変動させる。
また、温度変化に伴う電位の変動量は、低温になるほど
大きくする。例えば、温度が40℃から30℃に変化し
たときの電位変動量よりも、0℃から−10℃に変化し
たときの電位変動量の方が大きくなるように電位を変化
させる。
【0038】また、走査電極ドライバ11に入力される
制御信号は、パルス信号である。このパルス信号のハイ
レベル、ローレベルは、電源回路6が走査電極ドライバ
11に供給する電源電位(例えばVRL)との差が一定
になるように保つことが一般的である。そのため、コン
トローラ1は、電源回路6の出力電位を変化させるのに
伴い、制御信号のハイレベルおよびローレベルもレベル
シフタ7によってシフトさせる。レベルシフタ7は、コ
ントローラ1からの制御信号をシフトし、シフト後の制
御信号を走査電極ドライバ11に出力する。例えば、コ
ントローラ1が出力するLP(ラッチパルス)のハイレ
ベルをVDDとし、ローレベルをVSSとする。レベル
シフタは、VDD,VSSをそれぞれシフトして、走査
電極ドライバ11に出力する。コントローラ1は、走査
電極ドライバ11に入力される制御信号のハイレベルや
ローレベルと、電源回路6の出力電位(例えばVRL
との差が一定になるようにシフト量を制御する。
【0039】信号電極ドライバ21は、各信号電極20
に対応する定電流回路(図示せず)を備え、選択行にお
いて発光させるべき画素が存在する信号電極に定電流を
供給する。また、発光させるべき画素が存在しない信号
電極の電位をVCL(例えば接地電位)に定め、その信
号電極に電流が流れないようにする。
【0040】また、本例では、プリチャージ駆動を行う
場合を例に説明する。信号電極ドライバ21は、ある行
の選択に際して、選択行で発光させるべき画素が存在す
る信号電極の電位を所定の電位に設定して、各有機EL
素子に充電電圧を印加する。充電電圧の印加時間は、選
択期間に比べ非常に短い時間である。電位VCLや、充
電電圧を印加する信号電極の電位は、温度に依らず一定
である。
【0041】充電後の選択期間において、走査電極ドラ
イバ11は、選択行の走査電極の電位をVRLに設定
し、非選択行の走査電極の電位をVRHにする。一方、
信号電極ドライバ21は、発光させるべき画素が存在す
る信号電極の電位を高く設定し、その信号電極から選択
行の走査電極に電流を流す。この結果、画素が発光す
る。また、画素を発光させない信号電極の電位はVCL
とする。
【0042】温度センサ4は、有機ELディスプレイ装
置の表示部(画像を表示する領域)の近傍に配置され
る。そして、温度センサ4は、例えば−40℃から10
0℃の範囲で、温度に応じた電圧をA−D変換回路5に
出力する。図2は、温度センサ4の構成例を示すブロッ
ク図である。温度センサ4は、例えばサーミスタ40
と、電源41とを備える。サーミスタ40の一端42は
接地され、他端43は抵抗44を介して電源41に接続
される。サーミスタ40は、周囲の温度が上がった場合
に抵抗値を減少させ、温度が下がった場合に抵抗値を増
加させる。従って、サーミスタ40の他端43の電位は
温度によって変化する。温度センサ4は、A−D変換回
路5に対する出力電圧として、他端43の電位を出力す
る。
【0043】A−D変換回路5は、温度センサ4が出力
した電圧をデジタルデータに変換する。変換後のデジタ
ルデータのデータ長(ビット数)は、温度を所望の精度
で識別できるビット数であればよい。4〜6ビットのデ
ジタルデータに変換すれば、温度を良好に認識できる。
A−D変換回路5は、変換後のデジタルデータをコント
ローラ1に出力する。
【0044】コントローラ1は、このデジタルデータか
ら、電源回路6が出力すべき電位を特定するデジタル信
号を作成し、電源回路6に出力する。電源回路6が備え
る電子ボリュームは、デジタル信号に応じて電源回路6
の出力電位を変化させる。また、コントローラ1は、A
−D変換回路5が出力したデジタルデータから、レベル
シフタ7が制御信号をシフトすべき量の情報を作成し、
シフト量の情報をレベルシフタ7に出力する。
【0045】電源回路6は、コントローラ1から入力さ
れるデジタル信号に応じた電位を走査電極ドライバ11
に出力する。レベルシフタ7は、コントローラ1から入
力されるシフト量の情報に従って制御信号をシフトし、
走査電極ドライバ11に出力する。
【0046】図3は、選択行の電位VRLおよび非選択
行の電位VRHの変化を示す説明図である。図3(a)
〜(c)は、それぞれ常温、高温、低温における電位V
RL、VRHを示す。図3に示す電位Vは、有機EL
素子に定電流を流すことができる信号電極の電位であ
る。また、電位VCHは、信号電極ドライバ21が備え
る定電流回路の電源電位である。電位Vは、V−V
RLが端子電圧となる電位である。コントローラ1は、
信号電極の電位Vが温度に依らずほぼ一定になるよう
に、電源回路6の出力電位(VRL、VRH)を制御す
る。
【0047】例えば、温度が高くなると端子電圧が下が
る。コントローラ1は、温度上昇によってA−D変換回
路5からのデジタルデータが変化すると、デジタルデー
タに応じたデジタル信号を電源回路6に出力する。この
デジタル信号によって電源回路6が備える電子ボリュー
ムを制御し、電源回路6に出力電位VRL、VRHを高
くさせる。従って、端子電圧が下がったとしても、走査
電極の電位VRL、V RHが高くなるので、信号電極の
電位Vはほぼ一定に保たれる。
【0048】逆に温度が低くなると端子電圧が上がる。
コントローラ1は、温度低下によってA−D変換回路5
からのデジタルデータが変化すると、デジタルデータに
応じたデジタル信号を電源回路6に出力する。そして、
このデジタル信号によって、電源回路6に出力電位V
RL、VRHを低くさせる。従って、端子電圧が上がっ
たとしても、走査電極の電位VRL、VRHが低くなる
ので、信号電極の電位V はほぼ一定に保たれる。
【0049】前述のようにコントローラ1は、電位V
RHと電位VRLとの差がほぼ一定になるように制御す
る。さらに、温度の変化量が同じであっても、温度が低
い場合の方が、電位VRH、VRLの変動量が大きくな
るように制御する。また、プリチャージ駆動の場合、コ
ントローラ1は、電位Vが一定になるように、電源回
路6の出力電位VRLだけを変動させてもよい。
【0050】図4は、レベルシフタ7におけるシフト量
の変化を示す説明図である。コントローラ1が出力する
制御信号のレベルは、温度に依らずに一定である。一
方、温度変化に伴い、A−D変換回路5からのデジタル
データが変化すると、レベルシフタ7に出力するシフト
量情報を変化させる。温度が高くなると、制御信号のハ
イレベルVDD、ローレベルVSSを高くするようにシ
フト量を設定する。また、温度が低くなると、VDD
SSが低くなるようにシフト量を設定する。コントロ
ーラ1は、シフト後の制御信号のレベルと、電源回路6
の出力電位との差(例えば、VDD、VSSとVRL
の差)が一定になるようにシフト量を定める。レベルシ
フタ7は、コントローラ1から入力されるシフト量に応
じて制御信号のレベルをシフトする。この結果、走査電
極ドライバ11には、電源回路6の出力電位に対応した
レベルで制御信号が入力される。なお、コントローラ1
は、信号電極ドライバ21に対しては、レベルシフタを
介さずに制御信号を出力する。従って、信号電極ドライ
バ21に入力される制御信号のレベルは温度に依らずに
一定である。
【0051】本例において、電位供給手段は、電源回路
6によって実現される。温度情報出力手段は、温度セン
サ4によって実現される。制御手段は、A−D変換回路
5およびコントローラ1によって実現される。レベルシ
フト手段は、レベルシフタ7によって実現される。
【0052】本発明によれば、電源回路6が出力する電
位を温度変化に応じて制御するので、定電流を流すとき
の信号電極電位Vを一定に保つことができる。従っ
て、低温環境であっても、電位Vが定電流回路の電源
電位VCHに近づくことはなく、画素の発光輝度の低下
を防止できる。また、高温環境であっても、電位V
電位VCHとの差が大きくならず、電力消費を抑えるこ
とができる。その結果、発熱による有機ELディスプレ
イ装置の寿命短縮化を防止できる。
【0053】また、本発明では、信号電極電位Vを一
定に保つことにより、信号電極の駆動波形を温度によら
ず一定になるようにしている。図5(a)〜(c)は、
それぞれ常温、高温、低温における信号電極の駆動波形
を示す。本発明では、図5に示すように、温度が変化し
ても信号電極の駆動波形は変化させずに、走査電極の電
位VRLを変化させる。従って、低温環境であっても、
信号電極の電位Vが立ち上がる時間は常温と変わらな
い(図5(c))。また、高温環境であっても、電位V
が低くならないので、充電電圧が電位Vに対して高
くなることがなく、波形の立ち上がりが急峻になること
がない(図5(b))。従って、温度に依らず、良好な
表示を得ることができる。また、PWMで発光輝度の階
調を設定する場合であっても、理想的な波形となるの
で、温度が変化しても良好な表示を得ることができる。
【0054】さらに、電位Vが変化しないため、信号
電極ドライバ21の耐圧を高くする必要がない。従っ
て、駆動装置の生産コストを抑えることができる。ま
た、一つのコントローラ1で走査電極ドライバ11およ
び信号電極ドライバ21を制御するので、駆動装置の構
成を簡素化できる。
【0055】プリチャージ駆動の場合、コントローラ1
が電源回路6の出力電位VRLだけを変動させても電位
を一定に保つことができる。ただし、電位VRH
電位VRLとの差がほぼ一定になるように電位VRH
変動させれば、走査電極ドライバ11の耐圧を高くする
必要がない。従って、コントローラ1は、電位VRH
電位VRLとの差がほぼ一定になるようにを電位VRL
と電位VRHを制御することが好ましい。
【0056】なお、電位VRHおよび電位VRLを低く
した結果、図3(c)に示すように、電位Vよりも電
位VRHが低くなったり、電位VCLよりも電位VRL
が低くなる場合がある。図3(c)において、V−V
RHが発光開始電圧よりも大きくなると非選択行の画素
が発光してしまう。また、VCL−VRLが発光開始電
圧よりも大きくなると選択行において発光させるべき画
素以外の画素が発光してしまう。しかし、発光開始電圧
は温度の低下とともに上昇するので、V−V RHやV
CL−VRLが発光開始電圧よりも大きくなることはな
い。従って、非選択行の画素が発光したり、選択行にお
いて発光させるべき画素以外の画素が発光することはな
い。図6は、温度と発光開始電圧との関係を示す説明図
である。図6に示す横軸は有機EL素子の陰極と陽極と
の間に印加される電圧を示す。縦軸は、瞬時輝度を示
す。そして、一般に、瞬時輝度が1cd/mとなると
きの電圧が発光開始電圧とされる。図6に示すように温
度が低下するほど、発光開始電圧は上昇している。
【0057】上記の例では、レベルシフタ7を信号電極
ドライバ21や走査電極ドライバ11とは別個に配置す
る場合を示した。信号電極ドライバ21がレベルシフタ
7を備える構成であってもよい。この場合の構成例を図
7に示す。また、図8は、本例における制御信号のシフ
ト状況を示す説明図である。本例の場合、コントローラ
1は、走査電極ドライバ11に対する制御信号と、信号
電極ドライバ21に対する制御信号の双方を信号電極ド
ライバ21に出力する。また、シフト量の情報も信号電
極ドライバ21に出力する。信号電極ドライバ21は、
信号電極ドライバ21に対する制御信号はシフトしな
い。一方、走査電極ドライバ11に対する制御信号およ
びシフト量の情報については、内蔵するレベルシフタ7
に入力する。レベルシフタ7は、制御信号をシフトし
て、走査電極ドライバ11に出力する。他の動作は、図
1に示す駆動装置と同様である。ただし、信号電極ドラ
イバ21内のレベルシフタ7によってシフトされて出力
される制御信号のハイレベルおよびローレベルは、信号
電極ドライバ21に供給される電源電圧の範囲内である
必要がある。従って、走査電極ドライバ11には、レベ
ルシフタ7が出力する制御信号のハイレベルおよびロー
レベルの範囲に適合するものを用いる。図8に示す場合
では、入力されるローレベルがVRLよりも高い走査電
極ドライバを用いる。
【0058】また、走査電極ドライバ11がレベルシフ
タ7を備える構成であってもよい。この場合の構成例を
図9に示す。本例の場合、コントローラ1は、走査電極
ドライバ11に対する制御信号およびシフト量の情報
を、走査電極ドライバ11が備えるレベルシフタ7に入
力する。レベルシフタ7は、制御信号をシフトして走査
電極ドライバ11に出力する。他の動作は、図1に示す
駆動装置と同様である。このように走査電極ドライバ1
1がレベルシフタ7を備えることにより、走査電極ドラ
イバの内部で処理される制御信号とはハイレベルおよび
ローレベルが異なる制御信号を入力することができる。
【0059】また、図1,7,9では、走査電極ドライ
バ11の外部に電源回路6を設ける場合を示したが、走
査電極ドライバ11や信号電極ドライバ21が電源回路
6を備える構成としてもよい。
【0060】次に、本発明の第二の実施の形態について
説明する。図10は、本発明の第二の実施の形態の例を
示すブロック図である。第一の実施の形態と同じ動作を
する部分については、第一の実施の形態と同じ番号で示
し、説明を省略する。
【0061】走査電極ドライバ61および信号電極ドラ
イバ71は、第一の実施の形態に示す場合と同様に有機
ELディスプレイ装置に接続される。コントローラ51
は、信号電極ドライバ71に対する制御信号をレベルシ
フタ81に出力する。レベルシフタ81は、この制御信
号をシフトして信号電極ドライバ71に出力する。コン
トローラ51は、走査電極ドライバ61には制御信号を
直接出力する。走査電極ドライバ61は、制御信号に基
づき、一本ずつ走査電極を選択しながら走査電極を走査
する。
【0062】信号電極ドライバ71は、各信号電極20
に対応する定電流回路(図示せず)を備え、選択行にお
いて発光させるべき画素が存在する信号電極に定電流を
供給する。また、発光させるべき画素が存在しない信号
電極の電位をVCLとし、その信号電極に電流が流れな
いようにする。さらに、信号電極ドライバ71は、ある
行の選択に際して、発光させる画素が存在する信号電極
の各有機EL素子に充電電圧を印加してプリチャージ駆
動を行う。
【0063】電源回路82は、画素を発光させない信号
電極の電位VCL、および定電流回路の電源電位VCH
を信号電極ドライバ71に出力する。また、電源回路8
2は、プリチャージ駆動において充電電圧を信号電極に
印加するときの電位も出力する。電流回路82は、電子
ボリュームを内蔵し、出力電位を変化させることができ
る。コントローラ51は、電子ボリュームを制御して、
電位VCL、電位V 、および充電電圧を変化させ
る。ただし、コントローラ51は、電位VCLとVCH
との差をほぼ一定に保つようにして電位VCL、VCH
を変化させる。すなわち、温度が変化して電位VCL
変動させるときには、ほぼ同じ変動量で電位VCHも変
動させる。また、充電電圧も同じ変動量で変動させる。
温度の変化量が同じ場合、温度変化に伴う電位の変動量
は、低温になるほど大きくする。
【0064】また、信号電極ドライバ71に入力される
制御信号は、パルス信号である。このパルス信号のハイ
レベル、ローレベルは、電源回路82が信号電極ドライ
バ71に供給する電源電位(例えばVCL)との差が一
定になるように保つことが一般的である。そのため、コ
ントローラ51は、電源回路82の出力電位を変化させ
るのに伴い、制御信号のハイレベルおよびローレベルも
レベルシフタ81によってシフトさせる。レベルシフタ
81は、コントローラ51が出力する制御信号をシフト
し、シフト後の制御信号を信号電極ドライバ71に出力
する。コントローラ51は、信号電極ドライバ71に入
力される制御信号のハイレベルやローレベルと、電源回
路82の出力電位(例えばVCL)との差が一定になる
ようにシフト量を制御する。
【0065】走査電極ドライバ61は、選択行の走査電
極電位をVRLに設定し、非選択行の走査電極電位をV
RHに設定する。電位VRLおよび電位VRHは、温度
に依らずに一定である。
【0066】コントローラ51は、第一の実施の形態と
同様に、電源回路82が出力すべき電位を特定するデジ
タル信号を作成し、電源回路82に出力する。電源回路
82が備える電子ボリュームは、デジタル信号に応じて
電源回路82の出力電位を変化させる。また、コントロ
ーラ51は、第一の実施の形態と同様に、レベルシフタ
81が制御信号をシフトすべき量の情報を作成し、シフ
ト量の情報をレベルシフタ81に出力する。
【0067】電源回路82は、コントローラ51から入
力されるデジタル信号に応じた電位を信号電極ドライバ
71に出力する。レベルシフタ81は、コントローラ5
1から入力されるシフト量の情報に従って制御信号をシ
フトし、信号電極ドライバ71に出力する。
【0068】図11は、画素を発光させない信号電極の
電位VCLおよび定電流回路の電源電位VCHの変化を
示す説明図である。図11(a)〜(c)は、それぞれ
常温、高温、低温における電位VCL、VCHを示す。
図11に示す電位Vは、有機EL素子に定電流を流す
ことができる信号電極の電位である。電位Vは、V
−VRLが端子電圧となるように設定される。コントロ
ーラ51は、画素を発光させない信号電極の電位VCL
と電位Vとの差がほぼ一定になり、電位V と電位
との差がほぼ一定になるように、電源回路82の出
力電位(VCL、VCH)を制御する。また、電位V
CL、VCHの変動に合わせて、充電電圧も変動させ
る。
【0069】例えば、温度が高くなると端子電圧が下が
る。コントローラ51は、温度上昇に伴うA−D変換回
路5からのデジタルデータの変化に応じて電源回路82
が備える電子ボリュームを制御し、電源回路82に出力
電位VCL、VCH、および充電電圧を低くさせる。逆
に温度が低くなると端子電圧が上がる。コントローラ5
1は、温度低下に伴うA−D変換回路5からのデジタル
データの変化に応じて、電源回路82に出力電位
CL、VCH、および充電電圧を高くさせる。
【0070】前述のようにコントローラ51は、電位V
CH、電位VCL、および充電電圧の変動量が差がほぼ
一定になるように制御する。さらに、温度の変化量が同
じ場合、温度が低い場合の方が、電位VCH、VCL
変動量が大きくなるように制御する。
【0071】図12は、レベルシフタ81におけるシフ
ト量の変化を示す説明図である。コントローラ51が出
力する制御信号のレベルは、温度に依らずに一定であ
る。一方、温度変化に伴い、A−D変換回路5からのデ
ジタルデータが変化すると、レベルシフタ81に出力す
るシフト量情報を変化させる。第一の実施の形態とは逆
に、温度が高くなるほど制御信号のハイレベルおよびロ
ーレベルを下げるようにシフト量を設定する。コントロ
ーラ51は、シフト後の制御信号のレベルと、電源回路
82の出力電位(例えばVCL)との差が一定になるよ
うにシフト量を定める。レベルシフタ81は、コントロ
ーラ51から入力されるシフト量に応じて制御信号のレ
ベルをシフトする。この結果、信号電極ドライバ71に
は、電源回路82の出力電位に対応したレベルで制御信
号が入力される。なお、コントローラ51は、走査電極
ドライバ61に対しては、レベルシフタを介さずに制御
信号を出力する。従って、走査電極ドライバ61に入力
される制御信号のレベルは温度に依らずに一定である。
【0072】本例において、電位供給手段は、電源回路
82によって実現される。温度情報出力手段は、温度セ
ンサ4によって実現される。制御手段は、A−D変換回
路5およびコントローラ51によって実現される。レベ
ルシフト手段は、レベルシフタ81によって実現され
る。
【0073】本発明によれば、電源回路82が出力する
電位VCL、VCHを温度変化に応じて制御するので、
電位Vと電位VCHとの差が一定になるように電位V
CHを変動させることができる。従って、低温環境であ
っても、電位Vが定電流回路の電源電位VCHに近づ
くことはなく、画素の発光輝度の低下を防止できる。ま
た、高温環境下でも、電位Vと電位VCHとの差が大
きくならないので、電力消費を抑えることができる。そ
の結果、発熱による有機ELディスプレイ装置の寿命短
縮化を防止できる。
【0074】さらに、本発明によれば、電源回路6が出
力する電位を温度変化に応じて制御するので、充電電位
はほぼVとなり、充電電圧を印加してから定電流回路
に切り替えるときに、立ち上がりが遅れたり、急峻な立
ち上がりとなることがない。すなわち、温度に依らず良
好な印加電圧の波形を維持できる。従って、温度に依ら
ずに良好な表示を得ることができる。また、PWMで発
光輝度の階調を設定する場合であっても、理想的な波形
となるので、温度が変化しても良好な表示を得ることが
できる。
【0075】さらに、電位VCLと電位VCHとの差が
変化しないため、信号電極ドライバ71の耐圧を高くす
る必要がない。従って、駆動装置の生産コストを抑える
ことができる。
【0076】なお、電位VCHおよび電位VCLを高く
した結果、図11(c)に示すように、電位Vよりも
電位VRHが低くなったり、電位VCLよりも電位V
RLが低くなる場合がある。図11(c)において、V
−VRHが発光開始電圧よりも大きくなると非選択行
の画素が発光してしまう。また、VCL−VRLが発光
開始電圧よりも大きくなると選択行において発光させる
べき画素以外の画素が発光してしまう。しかし、図6に
示すように、発光開始電圧は温度の低下とともに上昇す
るので、V−VRHやVCL−VRLが発光開始電圧
よりも大きくなることはない。従って、非選択行の画素
が発光したり、選択行において発光させるべき画素以外
の画素が発光することはない。
【0077】上記の例では、レベルシフタ81を信号電
極ドライバ71や走査電極ドライバ61とは別個に配置
する場合を示した。走査電極ドライバ61がレベルシフ
タ81を備える構成であってもよい。この場合の構成例
を図13に示す。また、図14は、本例における制御信
号のシフト状況を示す説明図である。本例の場合、コン
トローラ51は、走査電極ドライバ61に対する制御信
号と、信号電極ドライバ71に対する制御信号の双方を
信号電極ドライバ61に出力する。また、シフト量の情
報も走査電極ドライバ61に出力する。走査電極ドライ
バ61は、走査電極ドライバ61に対する制御信号はシ
フトしない。一方、信号電極ドライバ71に対する制御
信号およびシフト量の情報については、内蔵するレベル
シフタ81に入力する。レベルシフタ81は、制御信号
をシフトして、信号電極ドライバ71に出力する。他の
動作は、図10に示す駆動装置と同様である。
【0078】また、信号電極ドライバ71がレベルシフ
タ81を備える構成であってもよい。この場合の構成例
を図15に示す。本例の場合、コントローラ51は、信
号電極ドライバ71に対する制御信号およびシフト量の
情報を、信号電極ドライバ71が備えるレベルシフタ8
1に入力する。レベルシフタ81は、制御信号をシフト
して信号電極ドライバ71に出力する。他の動作は、図
10に示す駆動装置と同様である。このように信号電極
ドライバ71がレベルシフタ81を備えることにより、
信号電極ドライバ71の内部で処理される制御信号とは
ハイレベルおよびローレベルが異なる制御信号を入力す
ることができる。
【0079】また、図10,13,15では、信号電極
ドライバ71の外部に電源回路82を設ける場合を示し
たが、信号電極ドライバ71や走査電極ドライバ61が
電源回路82を備える構成としてもよい。
【0080】上記の各実施の形態において、コントロー
ラ1,51は、例えば、入力されるデジタルデータに応
じて所定の信号や情報を出力する電子回路(ハードウェ
ア)として実現する。あるいは、コントローラ1,51
をMPU(Micro ProcessingUnit)によって実現し、M
PUがデジタルデータを用いて演算処理を行って信号や
情報を出力してもよい。高速処理を実現し、駆動装置の
小型化を図る観点からは、コントローラ1,51として
電子回路を用いることが好ましい。
【0081】また、上記の各実施の形態では、A−D変
換回路5が、温度センサ4の出力電圧に応じたデジタル
データを出力する場合を示した。温度に伴って変化する
抵抗や電流値を計測し、その計測結果に基づいてコント
ローラが電源回路やシフト量を制御してもよい。
【0082】上記の各実施の形態では、コントローラ
1,51が電源回路6,82を制御する場合を示した。
温度センサ4が温度に応じた電圧を電源回路6,82に
直接出力し、電源回路6,82が温度センサ4の出力電
圧に応じた電圧を出力する構成であってもよい。
【0083】また、上記の各実施の形態において、有機
ELディスプレイ装置を駆動するときにプリチャージ駆
動以外の駆動法を採用してもよい。例えば、リセット駆
動によって有機ELディスプレイを駆動してもよい。リ
セット駆動を採用する場合には、充電電圧を有機EL素
子に印加するのではなく、選択行を切り替える際に全て
の走査電極を一旦同じ電位からなるリセット電圧に接続
してから次の走査電極を選択する。第一の実施の形態に
おいてリセット駆動を採用する場合には、選択期間にお
ける電源回路6の出力電位(VRL、VRH)を第一の
実施の形態と同様に制御すればよい。また、第二の実施
の形態においてリセット駆動を採用する場合には、選択
期間における電源回路82の出力電位(VCL
CH)を第二の実施の形態と同様に制御すればよい。
【0084】第一の実施の形態にプリチャージ駆動を適
用する場合、電位VRLだけを変動させてもよい旨を説
明した。第一の実施の形態にリセット駆動を適用する場
合には、電位VRHと電位VRLとの差がほぼ一定にな
るように、電位VRLの変動量にあわせて電位VRH
変動させる。リセット駆動においては、リセット時(一
つの走査電極の選択期間が終了してから、次の走査電極
の選択期間を開始するまでの間)に、各走査電極に電位
RLを印加し、各信号電極に電位VCLを印加する。
このリセット時に走査電極に印加する電位VRLから非
選択行の電位V RHへの電位変化と、リセット時に各信
号電極に印加する電位VCLから定電流を流すための電
位Vへの電位変化が等しくなるようにする。すなわ
ち、VRH−VRL=V−VCLが成立するようにす
る。従って、リセット駆動ではV=(VRH
RL)+VCLが成立する。第一の実施の形態では電
位VCLは変化させない。従って、電位Vを一定に保
つために電位VRLを変動させるときには、電位VRL
の変動量にあわせて電位VRHも変動させる。
【0085】
【実施例】[例1]画素のピッチが行方向、列方向とも
に350μmであり、64行の走査電極と256列の信
号電極とを有する有機ELディスプレイ装置を以下のよ
うに作成した。目標の発光輝度は、200cd/m
した。
【0086】まず、膜厚200nmのITOをエッチン
グして線幅320μmの信号電極をガラス基板上に形成
した。この信号電極は有機EL素子の陽極として機能す
る。形成した信号電極の上に絶縁膜としてポリイミドを
塗布し、各画素の一辺300μmの正方形の領域ではポ
リイミドを除去した。この上に有機EL素子の有機薄膜
を真空蒸着法により積層した。まず、第1正孔輸送層と
して膜厚20nmの銅フタロシアニンと、第二正孔輸送
層として膜厚40nmのα−NPDを形成した。次に発
光層のホスト化合物としてAlq、ゲスト化合物の蛍光
性色素としてクマリン6を同時に蒸着し、膜厚60nm
となるように形成した。さらに陰極界面層としてLif
を0.5nm蒸着した。最後に、走査電極として膜厚1
00nmのアルミニウムで64本の走査配線を形成し、
走査電極ドライバへ接続した。
【0087】このようにしてガラス基板上に形成した有
機EL素子に他のガラス基板を一枚対向配置して封止
し、有機薄膜への水分の侵入を防いだ。この有機ELデ
ィスプレイ装置に、図1に例示する駆動装置を接続し
た。封止部の外部に引き出した信号電極および走査電極
には、それぞれ信号電極ドライバ、走査電極ドライバを
接続した。信号電極ドライバには、128個の出力端子
を有する定電流駆動ドライバLSIを2個使用した。ま
た、走査電極ドライバには、32個の出力端子を有する
定電圧駆動ドライバLSIを2個使用した。定電流駆動
ドライバLSIおよび定電圧駆動ドライバLSIには、
20V耐圧のLSIを使用した。また、有機ELディス
プレイ装置に画像を表示するときには、一本ずつ走査電
極を走査するようにした。
【0088】信号電極の定電流回路の電源電位VCH
18V、選択行において発光させるべき画素がない信号
電極の電位VCLを0Vとして固定した。電源回路が走
査電極ドライバに出力する電位は温度によって変化させ
る。本例における温度と電源回路の出力電位との関係を
表1に示す。
【0089】
【表1】
【0090】電位は10℃毎に変化させるようにした。
電位の変化量は、低温域になるほど大きくなるように設
定した。表1に示す例では、20℃以下では、温度が1
0℃変化する毎に電位を0.8V〜1.0V変えるよう
にしている。また、20℃を越える領域では、温度が1
0℃変化する毎に電位を0.6V〜0.7V変えるよう
にしている。このように電源回路の出力電位を変化さ
せ、定電流を流すときの信号電極の電位Vが15Vで
一定になるようにした。
【0091】この有機ELディスプレイ装置および駆動
装置の周囲の温度を−40℃から80℃まで変化させ
て、表示状態を観察した。温度を変化させても、表示状
態は均一に保たれ、見やすい表示を維持することができ
た。PWMで駆動した場合も同様に、表示の均一性が保
たれた。また、高温環境においても信号電極ドライバが
大きく発熱することはなく、周囲の温度を85℃とした
場合であっても、有機ELディスプレイ装置の温度は8
6℃であり、温度差はほとんどなかった。
【0092】また、図7,9に示すようにレベルシフタ
を信号電極ドライバや走査電極ドライバに内蔵させた場
合であっても、温度変化によらず良好な表示を維持する
ことができた。
【0093】[比較例]温度センサ、A−D変換回路、
およびレベルシフタを設けずに駆動装置を作成した。ま
た、電源回路6の出力電位をVRL=0V、VRH=1
8Vとし、温度に依らず一定とした。信号電極の定電流
回路の電源電位VCHは28Vとし、VCLは0Vとし
て固定した。また、定電流駆動ドライバLSIおよび定
電圧駆動ドライバLSIには、30V耐圧のLSIを使
用した。他の点は例1と同様にして駆動装置を作成し
た。
【0094】この駆動装置で有機ELディスプレイ装置
を駆動したところ、温度が低くなったときに横クロスト
ークが確認された。また、PWMによる階調表示では、
低温において、低階調側の画素の表示が暗くなり表示の
均一性が保たれなかった。また、高温になると低階調側
の画素の輝度が基準よりも上がってしまった。さらに、
周囲の温度を85℃にしたところ、信号電極ドライバが
発熱し、その結果有機ELディスプレイ装置の温度が9
5℃にまで達してしまった。
【0095】[例2]例1と同様の有機ELディスプレ
イ装置に、図10に例示する駆動装置を接続した。選択
行の電位VRLは0Vとし、非選択行の電位VRHは1
5Vとした。また、温度と電源回路の出力電位とが表2
に示すような関係になるようにした。このように電源回
路の出力電位を変化させ、定電流を流すときの信号電極
の電位VがVCL+15Vになるようにした。
【0096】
【表2】
【0097】電位は10℃毎に変化させるようにした。
電位の変化量は、低温域になるほど大きくなるように設
定した。表2に示す例では、20℃以下では、温度が1
0℃変化する毎に電位を0.8V〜1.0V変えるよう
にしている。また、20℃を越える領域では、温度が1
0℃変化する毎に電位を0.6V〜0.7V変えるよう
にしている。
【0098】この有機ELディスプレイ装置および駆動
装置の周囲の温度を−40℃から80℃まで変化させ
て、表示状態を観察した。温度を変化させても、表示状
態は均一に保たれ、見やすい表示を維持することができ
た。PWMで駆動した場合も同様に表示の均一性が保た
れた。また、高温環境においても信号電極ドライバが大
きく発熱することはなく、周囲の温度を85℃とした場
合であっても、有機ELディスプレイ装置の温度は86
℃であり、温度差はほとんどなかった。
【0099】また、図13,15に示すようにレベルシ
フタ7を信号電極ドライバや走査電極ドライバに内蔵さ
せた場合であっても、温度変化によらず良好な表示を維
持することができた。
【0100】
【発明の効果】本発明によれば、温度が変化したとして
も有機ELディスプレイ装置で良好な表示を得ることが
できる。また、周囲の温度が変化する場合であっても、
有機EL素子の寿命が短くなるのを防止することができ
る。また、有機ELディスプレイ装置の駆動装置の生産
コストを低くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施の形態の例を示すブロッ
ク図。
【図2】 温度センサの構成例を示すブロック図。
【図3】 走査電極ドライバの出力電位の変化を示す説
明図。
【図4】 レベルシフタにおけるシフト量の変化を示す
説明図。
【図5】 本発明を適用したときの印加電圧の波形の例
を示す説明図。
【図6】 温度と発光開始電圧との関係を示す説明図で
ある。
【図7】 第一の実施の形態における他の構成例を示す
説明図。
【図8】 制御信号のシフトを示す説明図。
【図9】 第一の実施の形態における他の構成例を示す
説明図。
【図10】 本発明の第二の実施の形態の例を示すブロ
ック図。
【図11】 信号電極ドライバの出力電位の変化を示す
説明図。
【図12】 レベルシフタにおけるシフト量の変化を示
す説明図。
【図13】 第二の実施の形態における他の構成例を示
す説明図。
【図14】 制御信号のシフトを示す説明図。
【図15】 第二の実施の形態における他の構成例を示
す説明図。
【図16】 有機EL素子の等価回路を示す説明図。
【図17】 従来の有機ELディスプレイ装置の駆動装
置の例を示す説明図。
【図18】 PWMにおける電流パルスの例を示す説明
図。
【図19】 従来の駆動法における電圧波形の例を示す
説明図。
【図20】 横クロストークの例を示す説明図。
【図21】 従来の駆動法での信号電極の電位の変化を
示す説明図。
【図22】 従来の駆動法における電圧波形の変化を示
す説明図。
【符号の説明】
1 コントローラ 4 温度センサ 5 A−D変換回路 6 電源回路 7 レベルシフタ 10 走査電極 11 走査電極ドライバ 20 信号電極 21 信号電極ドライバ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09G 3/20 623 G09G 3/20 623U 642 642P 670 670K H05B 33/14 H05B 33/14 A Fターム(参考) 3K007 AB01 AB11 AB18 DB03 GA00 5C080 AA06 BB05 DD01 DD10 DD22 DD27 DD29 EE29 FF03 FF12 JJ02 JJ04 JJ05

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の走査電極と複数の信号電極との間に
    有機薄膜が配置された有機ELディスプレイ装置の駆動
    装置であって、走査電極を選択し、選択した走査電極を
    選択時の電位に設定し、選択していない走査電極を非選
    択時の電位に設定する走査電極ドライバと、発光させる
    べき画素が存在する信号電極に定電流を流すとともに前
    記信号電極に所定の充電電圧を印加する信号電極ドライ
    バとを備えてなる有機ELディスプレイ装置の駆動装置
    において、 前記走査電極ドライバに選択時の電位および非選択時の
    電位を供給する電位供給手段と、 有機ELディスプレイ装置の周囲の温度に応じた信号を
    出力する温度情報出力手段とを備え、 前記温度情報出力手段が出力した信号に基づいて、前記
    電位供給手段が供給する選択時の電位および非選択時の
    電位のうち、少なくとも選択時の電位を変動させるよう
    に構成されたことを特徴とする有機ELディスプレイ装
    置の駆動装置。
  2. 【請求項2】複数の走査電極と複数の信号電極との間に
    有機薄膜が配置された有機ELディスプレイ装置の駆動
    装置であって、走査電極を選択し、選択した走査電極を
    選択時の電位に設定し、選択していない走査電極を非選
    択時の電位に設定する走査電極ドライバと、発光させる
    べき画素が存在する信号電極に定電流を流す信号電極ド
    ライバとを備えてなる有機ELディスプレイ装置の駆動
    装置において、 前記走査電極ドライバに選択時の電位および非選択時の
    電位を供給する電位供給手段と、 有機ELディスプレイ装置の周囲の温度に応じた信号を
    出力する温度情報出力手段とを備え、 前記温度情報出力手段が出力した信号に基づいて、前記
    電位供給手段が供給する選択時の電位および非選択時の
    電位を、それぞれほぼ等しい変動量で変動させるように
    構成されたことを特徴とする有機ELディスプレイ装置
    の駆動装置。
  3. 【請求項3】信号電極ドライバは、発光させるべき画素
    が存在する信号電極の電位と走査電極の選択時の電位と
    の差が画素に定電流を流す電圧になるように信号電極の
    電位を設定し、 発光させるべき画素が存在する信号電極の電位が温度に
    依らずにほぼ一定になるように選択時の電位を変動させ
    る請求項1または請求項2に記載の有機ELディスプレ
    イ装置の駆動装置。
  4. 【請求項4】走査電極ドライバを制御するパルス信号
    を、温度情報出力手段が出力した信号に応じて電圧方向
    にシフトし、シフト後のパルス信号を走査電極ドライバ
    に出力するレベルシフト手段を備えた請求項1、2、ま
    たは3に記載の有機ELディスプレイ装置の駆動装置。
  5. 【請求項5】複数の走査電極と複数の信号電極との間に
    有機薄膜が配置された有機ELディスプレイ装置の駆動
    装置であって、走査電極を選択し、選択した走査電極を
    選択時の電位に設定し、選択していない走査電極を非選
    択時の電位に設定する走査電極ドライバと、前記複数の
    信号電極と一対一に対応する複数の定電流回路を有し、
    発光させるべき画素が存在する信号電極に定電流回路か
    ら定電流を流し、発光させるべき画素が存在しない信号
    電極を非点灯時の電位に設定する信号電極ドライバとを
    備えてなる有機ELディスプレイ装置の駆動装置におい
    て、 前記信号電極ドライバに非点灯時の電位および定電流回
    路の電源電位を供給する電位供給手段と、 有機ELディスプレイ装置の周囲の温度に応じた信号を
    出力する温度情報出力手段とを備え、 前記温度情報出力手段が出力した信号に基づいて、前記
    電位供給手段が供給する非点灯時の電位および定電流回
    路の電源電位を、それぞれほぼ等しい変動量で変動させ
    るように構成されたことを特徴とする有機ELディスプ
    レイ装置の駆動装置。
  6. 【請求項6】信号電極ドライバは、発光させるべき画素
    が存在する信号電極の電位と走査電極の選択時の電位と
    の差が画素に定電流を流す電圧になるように信号電極の
    電位を設定し、 発光させるべき画素が存在する信号電極の電位と非点灯
    時の電位との差がほぼ一定になり、発光させるべき画素
    が存在する信号電極の電位と定電流回路の電源電位との
    差がほぼ一定になるように、非点灯時の電位および定電
    流回路の電源電位を変動させるように構成された請求項
    5に記載の有機ELディスプレイ装置の駆動装置。
  7. 【請求項7】信号電極ドライバを制御するパルス信号
    を、温度情報出力手段が出力した信号に応じて電圧方向
    にシフトし、シフト後のパルス信号を信号電極ドライバ
    に出力するレベルシフト手段を備えた請求項5または請
    求項6に記載の有機ELディスプレイ装置の駆動装置。
  8. 【請求項8】複数の走査電極と複数の信号電極との間に
    有機薄膜が配置された有機ELディスプレイ装置の駆動
    方法であって、走査電極を選択し、選択した走査電極を
    選択時の電位に設定し、選択していない走査電極を非選
    択時の電位に設定し、発光させるべき画素が存在する信
    号電極に定電流を流す有機ELディスプレイ装置の駆動
    方法において、 定電流が流れる信号電極の電位がほぼ一定になるよう
    に、温度に応じて前記選択時の電位を変動させることを
    特徴とする有機ELディスプレイ装置の駆動方法。
  9. 【請求項9】複数の走査電極と複数の信号電極との間に
    有機薄膜が配置された有機ELディスプレイ装置の駆動
    方法であって、走査電極を選択し、選択した走査電極を
    選択時の電位に設定し、選択していない走査電極を非選
    択時の電位に設定し、前記複数の信号電極と一対一に対
    応する複数の定電流回路から発光させるべき画素が存在
    する信号電極に定電流を流し、発光させるべき画素が存
    在しない信号電極を非点灯時の電位に設定する有機EL
    ディスプレイ装置の駆動方法において、 前記定電流を流すときの信号電極の電位と前記定電流回
    路の電源電位との差がほぼ一定になり、かつ、前記定電
    流を流すときの信号電極の電位と前記非点灯時の電位と
    の差がほぼ一定になるように、温度に応じて前記定電流
    回路の電源電位および前記非点灯時の電位を変動させる
    ことを特徴とする有機ELディスプレイ装置の駆動方
    法。
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