JP2003291947A - 紙容器の製造方法及び製造された紙容器 - Google Patents

紙容器の製造方法及び製造された紙容器

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JP2003291947A
JP2003291947A JP2002097964A JP2002097964A JP2003291947A JP 2003291947 A JP2003291947 A JP 2003291947A JP 2002097964 A JP2002097964 A JP 2002097964A JP 2002097964 A JP2002097964 A JP 2002097964A JP 2003291947 A JP2003291947 A JP 2003291947A
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Kazuhiko Sase
和彦 佐瀬
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Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
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Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 容器材料の折り込み成形に際し、折り圧力に
よる割れの発生を防止できる紙容器の製造方法を提供す
る。 【解決手段】 少なくともその中の1層の紙基材の破断
伸び率が縦方向及び横方向共に10%以上である1層以
上の紙基材層と、積層構成中の少なくとも最外層と最内
層が熱可塑性樹脂層からなる容器材料を、10kg/c
〜95kg/cmの折り圧力で折り込み、紙容器
を成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として液体を包
装する紙容器の製造方法及び製造された紙容器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】牛乳やジュース等の液体食品を包装し保
存する容器として、紙容器が多く使用されている。かか
る紙容器は、紙を基材とし、耐水性やヒートシール性の
観点から、内外面に熱可塑性樹脂層が積層された容器材
料が一般的に使用されており、特に、包装する液体が、
長期保存を必要とするものや酸化劣化を嫌うものである
場合は、必要に応じて、紙基材層と内外面に積層されて
いる熱可塑性樹脂層との間に、アルミ箔等をバリヤー層
として積層した容器材料が使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記の容器材料から紙
容器を製造する方法として、容器材料を折り込み成形し
て、箱型や屋根型の紙容器を製造する方法が多く採用さ
れているが、この種の紙容器は、成形充填機において成
形される際、部分的に容器材料を複数枚重ねた状態で折
り込む箇所があり、容器材料の前記折り込み部等では、
機械で折り圧力を与えたとき、容器材料に対し局所的
に、機械で与えられた前記折り圧力を超える折り圧力と
いった大きな負荷が加わることになり、この負荷は容器
材料に対し伸びを求めるものとして働く。
【0004】このときの容器材料に与えられる折り圧力
と、この折り圧力を与えたとき、容器材料に対し局所的
に加わる折り圧力により、折り込み部が実際に受ける折
り圧力の算出について、図5により説明する。Aは容器
材料、A−1は折り込み部、Faは機械等により容器材
料Aに与えられる折り圧力、Fbは折り圧力Fa与えた
とき折り込み部A−1に外側から加わる折り圧力、Pは
折り圧力Faを与えたとき折り込み部A−1が実際に受
ける折り圧力、Lは折り圧力Faを与えたとき折り込
み部A−1が圧力を受ける部分の面積(受圧面積)、θ
は容器材料Aの折り角度である。
【0005】
【数1】 このように、前記紙容器は、成形の際、容器材料に対し
局所的に、前記折り圧力を超える折り圧力といった大き
な負荷が加わることになり、この負荷は容器材料に対し
伸びを求めるものとして働くが、従来の容器材料の主材
料として使用されている紙基材は伸び率が小さく、前記
局所的に加わる大きな負荷に対し紙基材の伸びが追随で
きず、そこに微小な割れが発生することがあった。
【0006】前記紙基材に割れが発生すると、この紙基
材に積層されている熱可塑性樹脂層やガスバリヤー層等
も紙基材による支持を失うため、同様に微小な割れが発
生してしてしまい、このような現象は、特に、バリヤー
層にアルミ箔を使用する場合において顕著であった。こ
の熱可塑性樹脂層やガスバリヤー層の割れは、紙基材に
対し、折り圧力が加えられた側と反対側に積層されてい
る層に主に発生した。
【0007】このようにして、容器材料が破壊された紙
容器は、割れた部分から内容物が漏れ出す他、空気中の
酸素が紙容器内部に侵入して酸化を起こし、内容物の味
を変質させる等するので、保存性が低下するといった問
題が生じる。
【0008】本発明の目的は、容器材料の折り込み成形
に際し、折り圧力による割れの発生を防止できる紙容器
の製造方法及び容器材料を折り込み成形して製造された
割れのない紙容器を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明にかかる紙容器の製造方法は、少なくともそ
の中の1層の紙基材の破断伸び率が縦方向及び横方向共
に10%以上である1層以上の紙基材層と、積層構成中
の少なくとも最外層と最内層が熱可塑性樹脂層からなる
容器材料を、P=10kg/cm〜95kg/cm
の折り圧力で成形することを特徴とする。
【0010】かかる方法であると、折り込み成形の際、
P=10kg/cm〜95kg/cmの折り圧力で
成形するので、部分的に容器材料を複数枚重ねた状態で
折り込む折り込み部に、前記機械等により与えられる折
り圧力(Fa)を超える折り圧力(Fb)といった大き
な負荷が加わったとしても、容器材料の主材料である紙
基材層が、少なくともその中の1層の紙基材の破断伸び
率が縦方向及び横方向共に10%以上である1層以上の
紙基材層となっているので、前記破断伸び率が縦方向及
び横方向共に10%以上である紙基材が前記局所的に加
わる大きな負荷に追随して伸びて紙基材層の割れの発生
が防止でき、内容物の漏れがなく、内容物の保存性に優
れた紙容器を製造することができる。
【0011】本発明にかかる紙容器は、少なくともその
中の1層の紙基材の破断伸び率が縦方向及び横方向共に
10%以上である1層以上の紙基材層と、積層構成中の
少なくとも最外層と最内層が熱可塑性樹脂層からなる容
器材料が、P=10kg/cm〜95kg/cm
折り圧力で折り込まれて成形されたことを特徴とする。
【0012】このように構成された紙容器は、容器材料
の主材料の紙基材層が、少なくともその中の1層の紙基
材の破断伸び率が縦方向及び横方向共に10%以上であ
る1層以上の紙基材層となっているので、P=10kg
/cm〜95kg/cmの折り圧力で折り込み成形
すれば、部分的に容器材料を複数枚重ねた状態で折り込
む折り込み部に、前記機械等により与えられる折り圧力
(Fa)を超える折り圧力(Fb)といった大きな負荷
が加わったとしても、容器材料の主材料である紙基材層
の、少なくともその中の1層の紙基材の破断伸び率が縦
方向及び横方向共に10%以上である紙基材が前記局所
的に加わる大きな負荷に追随して伸びるので、紙基材層
の割れの発生がなく、内容物の漏れがなく、内容物の保
存性に優れたものとなる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る紙容器の製造
方法及び製造された紙容器の実施の形態の一例について
説明する。
【0014】本発明に係る紙容器の製造方法は、少なく
ともその中の1層の紙基材の破断伸び率が縦方向及び横
方向共に10%以上である1層以上の紙基材層と、積層
構成中の少なくとも最外層と最内層が熱可塑性樹脂層か
らなる容器材料を、P=10kg/cm〜95kg/
cmの折り圧力で成形する。
【0015】前記容器材料を構成する紙基材層は、少な
くともその中の1層の紙基材の破断伸び率が縦方向及び
横方向共に10%以上であることを要するが、この紙基
材の破断伸びは、温度20℃、湿度65%の環境下で測
定した値である。
【0016】このように、少なくとも一層の紙基材の破
断伸び率が縦方向及び横方向共に10%以上とすること
により、容器材料を折り込み成形して紙容器を製造する
際に、折り圧力(Fa)が機械等で与えられることによ
り、折り込み部に前記折り圧力を超える圧力(Fb)が
負荷となって加わっても、P=10kg/cm〜95
kg/cmの折り圧力で成形すれば、容器材料の主材
料である紙基材層の、前記破断伸び率が縦方向及び横方
向共に10%以上である紙基材が前記局所的に加わる大
きな負荷に追随して伸びるので、紙基材層の割れの発生
が防止できるものとなる。前記紙基材の破断伸び率にあ
っては、縦方向及び横方向共に15%以上であるとより
好ましく、このような破断伸び率を有する紙基材を紙基
材層とすることにより、更なる紙基材層の伸びによる追
随が期待でき、より過酷な成形条件でも紙基材に割れの
発生を防止することができるものとなる。
【0017】前記破断伸び率を有する紙基材としては、
例えば特表平11−509276号公報に開示されてい
る方法により製造される伸張紙を使用することができる
が、縦方向及び横方向共に15%以上であれば他の方法
で製造された伸張紙であってもよいことはもちろんであ
る。
【0018】また、前記破断伸び率を有する紙基材とし
ては、リサイクルの観点から、繊維成分が天然パルプ1
00%からなる紙を使用することが好ましい。ここで天
然パルプとは、合成繊維又は熱可塑性樹脂から作られる
合成パルプ以外のパルプを意味し、例えば、機械パル
プ、化学パルプ、脱墨パルプ等がこれに含まれる。ま
た、通常は坪量が30g/m〜350g/mの範囲
にあるものが使用される。
【0019】本例の容器材料にあって、紙基材層は1層
であってもよく、また複数層であってもよい。紙基材層
が1層である場合は、これが前記破断伸び率を有する紙
基材であることは当然であるが、紙基材層が複数層であ
る場合は、少なくともその中の1層の紙基材の破断伸び
率が縦方向及び横方向共に10%以上であればよい。前
記破断伸び率を有する紙基材以外の紙基材にあっては特
に限定されるものではなく、例えば一般的な板紙や加工
用原紙、薄葉紙等が使用される。
【0020】更に、本例の容器材料は、積層構成中の少
なくとも最外層と最内層が熱可塑性樹脂層からなってい
ることを要するが、この他にガスバリヤー層や接着層等
を有していてもよい。前記熱可塑性樹脂層としては、例
えば低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポ
リエチレン(LLDPE)、ポリプロピレン(PP)、
高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリエステル樹脂
(PET)等により、接着層は、例えばエチレンメタク
リル酸共重合樹脂(EMAA)、エチレンメチルアクリ
レート共重合樹脂(EMA)、エチレンアクリル酸共重
合樹脂(EAA)、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂(E
VA)やその他のポリエチレン系コポリマー等により形
成することができる。また、前記ガスバリヤー層として
は、アルミ箔やシリカ蒸着層、アルミ蒸着層、エチレン
ビニルアルコール共重合樹脂(EVOH)層等を用いる
ことができる。
【0021】こうした容器材料から成形される紙容器
は、箱型のブリック容器やフラットトップ容器、頂部が
屋根型のゲーブルトップ容器等、種々の形態とすること
ができる。例えば、箱型のブリック容器を製造する場合
は、先ずロール状の紙基材に折り目クリースを連続的に
付け、その後樹脂等の積層をラミネーター上で実施し、
次いで、充填機にて連続チューブ状に成形すると同時に
内容物を充填し、個々のパックにシールすると同時に切
り分けて、最終的に箱型に折り込んで成形する。またフ
ラットトップ容器、屋根型のゲーブルトップ容器を製造
する場合は、先ずロール状の紙基材にラミネーターで樹
脂等を積層した後、包材に各パック形状の折り目クリー
スを入れると同時に打ち抜いてこれを筒状に貼り合わ
せ、次いで充填機上で、底部を折り込みシールして内容
物を充填後、充填口を再度折り込みシールして成形す
る。
【0022】前記容器材料を折り込み成形する際、折り
圧力はP=10kg/cm〜95kg/cmとなる
ように調整して行う。折り圧力が95kg/cmを超
えると、前記容器材料の前記破断伸び率を有する紙基材
の伸びが追随できなくなり、負荷がかかる部分に割れを
起こし易く、一方、折り圧力がP=10kg/cm
満たないと折り込みが不十分になる等して成形性が悪化
する。
【0023】以上の方法によれば、折り込み成形の際、
P=10kg/cm〜95kg/cmの折り圧力で
成形するので、部分的に容器材料を複数枚重ねた状態で
折り込む折り込み部に、前記機械等により与えられる折
り圧力(Fa)を超える折り圧力(Fb)といった大き
な負荷が加わったとしても、容器材料の主材料である紙
基材層が、少なくともその中の1層の紙基材の破断伸び
率が縦方向及び横方向共に10%以上である1層以上の
紙基材層となっているので、前記破断伸び率が縦方向及
び横方向共に10%以上である紙基材が前記局所的に加
わる大きな負荷に追随して伸びて紙基材層の割れの発生
が防止でき、内容物の漏れがなく、内容物の保存性に優
れた紙容器を製造することができる。そして、かかる方
法で製造された紙容器は、紙基材層の割れの発生がな
く、内容物の漏れがなく、内容物の保存性に優れたもの
となる。
【0024】
【実施例】次に、本発明を実施例によって詳しく説明す
るが、本発明はこれによって限定されるものではない。
【0025】実施例1 外側から内側に向かって、熱可塑性樹脂層(15μ)
1、坪量200g/mで破断伸び率が縦方向2.5
%、横方向6.5%である紙基材からなる紙基材層2、
熱可塑性樹脂層(15μ)3、坪量100g/mで破
断伸び率が縦方向25.0%、横方向18.0%である
紙基材からなる紙基材層4、熱可塑性樹脂層(30μ)
5の積層構成からなる容器材料を、折り圧力P=15k
g/cm〜25kg/cmにて成形し、ゲーブルト
ップ型の紙容器を製造した。
【0026】前記積層構造をもつ容器材料は、先ず、紙
基材層2と紙基材層4を熱可塑性樹脂層3となる低密度
ポリエチレンを介してサンドラミネートにて積層し、続
いて最外面と最内面に熱可塑性樹脂層1,5となる低密
度ポリエチレンを押出しラミネートにて積層することに
より製造した。このとき熱可塑性樹脂層1,3,5とな
る低密度ポリエチレンは三井化学(株)製ミラソン20
6、紙基材層2は針葉樹と広葉樹のバージンパルプから
抄造された坪量200g/mで破断伸び率が縦方向
2.5%、横方向6.5%の紙基材、紙基材層4は針葉
樹と広葉樹のバージンパルプから抄造された坪量100
g/mで破断伸び率が縦方向25.0%、横方向1
8.0%の紙基材を使用した。
【0027】この容器材料に容器形状の折り目クリース
を入れ、個々に打ち抜いて筒状に貼り合わせ、充填機上
で底部を折り込みシールして 内容物を充填し、充填口
を折り込みシールし、ゲーブルトップ型の紙容器を得
た。
【0028】このようにして得られた紙容器について、
内容物の漏れを検査した。この検査は、先ず、成形充填
後の容器の内容物を捨てて十分に洗浄した後、中心部よ
り上下2つに切り分け、その上半分と下半分の容器のそ
れぞれに、70%のエチルアルコール水溶液にパテント
ブルーを0.2%溶かした検査溶液を入れて10分間放
置後、切り分けられた各容器の漏れをチェックして行っ
た。検査の結果、漏れが検出された紙容器は1000個
中0個であった。
【0029】実施例2 外側から内側に向かって、熱可塑性樹脂層(20μ)
6、坪量250g/mで破断伸び率が縦方向18.0
%、横方向13.0%である紙基材からなる紙基材層
7、熱可塑性樹脂層(25μ)8、ガスバリヤー層(7
μ)9、接着性樹脂層(15μ)10、熱可塑性樹脂層
(30μ)11の積層構成からなる容器材料を、折り圧
力P=55kg/cm〜80kg/cmにて成形
し、ブリック型の紙容器を製造した。
【0030】前記積層構造をもつ容器材料は、先ず、紙
基材層7に熱可塑性樹脂層6となる低密度ポリエレンを
押し出しラミネートにて積層し、続いてその反対側に熱
可塑性樹脂層8となる低密度ポリエレンを介してガスバ
リヤー層9となるアルミ箔をサンドラミネートし、その
後、積層されたガスバリヤー層9の上に接着性樹脂層1
0となるエチレンメタクリル酸共重合樹脂と熱可塑性樹
脂層11となる低密度ポリエレンを、接着性樹脂層10
がガスバリヤー層9側となるように共押し出しラミネー
トにより積層することにより製造した。このとき熱可塑
性樹脂層6,8,11となる低密度ポリエチレンは三井
化学(株)製ミラソン206、紙基材層7は針葉樹と広
葉樹のバージンパルプから抄造された坪量250g/m
で破断伸びが縦方向18.0%、横方向13.0%の
紙基材、接着性樹脂層10となるエチレンメタクリル酸
共重合樹脂は三井デュポンポリケミカル(株)製の09
08、ガスバリヤー層9は住軽アルミ製のアルミ箔を使
用した。
【0031】この容器材料を充填機にて連続チューブ状
に成形するとともに内容物を充填し、個々の容器にシー
ルすると同時に切り分け、最終的に箱型に折り込み成形
してブリック型の紙容器を得た。
【0032】このようにして得られたブリック型の紙容
器について、実施例1で行った検査方法と同様の検査方
法により、内容物の漏れを検査したところ、漏れが検出
された紙容器は1000個中0個であった。
【0033】実施例3 外側から内側に向かって、 熱可塑性樹脂層(15μ)
12、坪量150g/mで破断伸び率が縦方向2.8
%、横方向7.0%である紙基材からなる紙基材層1
3、熱可塑性樹脂層(15μ)14、坪量150g/m
で破断伸び率が縦方向20.5%、横方向15.0%
である紙基材からなる紙基材層15、熱可塑性樹脂層
(15μ)16、ポリエチレン系コポリマー接着性樹脂
層(5μ)17、ガスバリヤー層(10μ)18、ポリ
エチレン系コポリマー接着性樹脂層(5μ)19、熱可
塑性樹脂層(25μ)20の積層構成からなる容器材料
を、折り圧力P=15kg/cm〜40kg/cm
にて成形し、ゲーブルトップ型の紙容器を製造した。
【0034】前記積層構造をもつ容器材料の詳細は、先
ず、紙基材層13と紙基材層15とを熱可塑性樹脂層1
4となる低密度ポリエレンを介してサンドラミネートに
て積層し、続いて紙基材層13側に熱可塑性樹脂層12
となる低密度ポリエレンを押し出しラミネートにて積層
し、紙基材層15側に熱可塑性樹脂層16となる低密度
ポリエチレン、接着性樹脂層17となるポリエチレン系
コポリマー、ガスバリヤー層18となるエチレンビニル
アルコール共重合樹脂、接着性樹脂層19となるポリエ
チレン系コポリマー、熱可塑性樹脂層20となる低密度
ポリエレンを共押し出しラミネートにて積層することに
より製造した。このとき熱可塑性樹脂層12,14,1
6,20となる低密度ポリエチレンは三井化学(株)製
ミラソン206、紙基材層13は針葉樹と広葉樹のバー
ジンパルプから抄造された坪量150g/mで破断伸
びが縦方向2.8%、横方向7.0%の紙基材、紙基材
層15は針葉樹と広葉樹のバージンパルプから抄造され
た坪量150g/mで破断伸びが縦方向20.5%、
横方向15.0%の紙基材、ガスバリヤー層18となる
エチレンビニルアルコール共重合樹脂は(株)クラレの
EP−E105、接着性樹脂層17となるポリエチレン
系コポリマーは日本ポリオレフィン(株)のアドテック
スを使用した。この容器材料から実施例1と同様にして
紙容器を得た。
【0035】このようにして得られた紙容器について、
実施例1で行った検査方法と同様の検査方法により、内
容物の漏れを検査したところ、漏れが検出された紙容器
は1000個中0個であった。
【0036】比較例1 外側から内側に向かって、 熱可塑性樹脂層(15μ)
21、坪量200g/mで破断伸び率が縦方向2.5
%、横方向6.5%である紙基材からなる紙基材層2
2、熱可塑性樹脂層(15μ)23、坪量100g/m
で破断伸び率が縦方向2.1%、横方向5.6%であ
る紙基材からなる紙基材層24、熱可塑性樹脂層(30
μ)25の積層構成からなる容器材料を、折り圧力P=
15kg/cm〜25kg/cmにて成形し、ゲー
ブルトップ型の紙容器を製造した。
【0037】前記積層構造をもつ容器材料は、先ず、紙
基材層22と紙基材層24を熱可塑性樹脂層23となる
低密度ポリエチレンを介してサンドラミネートにて積層
し、続いて最外面と最内面に熱可塑性樹脂層21,25
となる低密度ポリエチレンを押出しラミネートにて積層
することにより製造した。このとき熱可塑性樹脂層2
1,23,25となる低密度ポリエチレンは三井化学
(株)製ミラソン206、紙基材層22は針葉樹と広葉
樹のバージンパルプから抄造された坪量200g/m
で破断伸び率が縦方向2.5%、横方向6.5%の紙基
材、紙基材層24は針葉樹と広葉樹のバージンパルプか
ら抄造された坪量100g/mで破断伸び率が縦方向
2.1%、横方向5.6%の紙基材を使用した。
【0038】この容器材料に容器形状の折り目クリース
を入れ、個々に打ち抜いて筒状に貼り合わせ、充填機上
で底部を折り込みシールして 内容物を充填し、充填口
を折り込みシールし、ゲーブルトップ型の紙容器を得
た。
【0039】このようにして得られた紙容器について、
実施例1で行った検査方法と同様の検査方法により、内
容物の漏れを検査したところ、漏れが検出された紙容器
は1000個中3個であった。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明にかかる紙容
器の製造方法は、少なくともその中の1層の紙基材の破
断伸び率が縦方向及び横方向共に10%以上である1層
以上の紙基材層と、積層構成中の少なくとも最外層と最
内層が熱可塑性樹脂層からなる容器材料を、P=10k
g/cm〜95kg/cmの折り圧力で成形するよ
うにしたので、折り込み成形の際、部分的に容器材料を
複数枚重ねた状態で折り込む折り込み部に、前記機械等
により与えられる折り圧力(Fa)を超える折り圧力
(Fb)といった大きな負荷が加わったとしても、容器
材料の主材料である紙基材層のうち、破断伸び率が縦方
向及び横方向共に10%以上である紙基材が前記局所的
に加わる大きな負荷に追随して伸びて紙基材層の割れの
発生が防止でき、内容物の漏れがなく、内容物の保存性
に優れた紙容器を製造することができる。
【0041】また、本発明にかかる紙容器によれば、少
なくともその中の1層の紙基材の破断伸び率が縦方向及
び横方向共に10%以上である1層以上の紙基材層と、
積層構成中の少なくとも最外層と最内層が熱可塑性樹脂
層からなる容器材料が、P=10kg/cm〜95k
g/cmの折り圧力で折り込まれて成形されているの
で、その成型時に部分的に容器材料を複数枚重ねた状態
で折り込む折り込み部に、前記機械等により与えられる
折り圧力(Fa)を超える折り圧力(Fb)といった大
きな負荷が加わったとしても、容器材料の主材料である
紙基材層の、少なくともその中の1層の破断伸び率が縦
方向及び横方向共に10%以上である紙基材が前記局所
的に加わる大きな負荷に追随して伸びるので、紙基材層
の割れの発生がなく、内容物の漏れがなく、内容物の保
存性に優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る紙容器を成形する実施例1の容器
材料を示す拡大断面図。
【図2】本発明に係る紙容器を成形する実施例2の容器
材料を示す拡大断面図。
【図3】本発明に係る紙容器を成形する実施例3の容器
材料を示す拡大断面図。
【図4】紙容器を成形する比較例1の容器材料を示す拡
大断面図。
【図5】容器の折り込み成形の際に、容器材料の折り込
み部が受ける折り圧力の算出の説明図。
【符号の説明】
1 熱可塑性樹脂層 2 紙基材層 3 熱可塑性樹脂層 4 紙基材層 5 熱可塑性樹脂層 6 熱可塑性樹脂層 7 紙基材層 8 熱可塑性樹脂層 9 ガスバリヤー層 10 接着性樹脂層 11 熱可塑性樹脂層 12 熱可塑性樹脂層 13 紙基材層 14 熱可塑性樹脂層 15 紙基材層 16 熱可塑性樹脂層 17 接着層 18 ガスバリヤー層 19 接着層 20 熱可塑性樹脂層 21 熱可塑性樹脂層 22 紙基材層 23 熱可塑性樹脂層 24 紙基材層 25 熱可塑性樹脂層 A 容器材料 A−1 折り込み部 Fa 機械により容器材料に与えられる折り圧力 Fb 折り圧力Faを与えたとき折り込み部に外側から
加わる折り圧力 P 折り圧力Faを与えたとき折り込み部が実際に受け
る折り圧力 L 折り圧力Faを与えたとき折り込み部が受ける受
圧面積 θ 容器材料の折り角度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E060 BC01 BC04 EA03 EA13 4F100 AB10 AB33 AK01A AK01B AK06 AK70G BA03 BA07 BA10A BA10B DG10C GB16 JB16A JB16B JK08C JL01 YY00C

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともその中の1層の紙基材の破断
    伸び率が縦方向及び横方向共に10%以上である1層以
    上の紙基材層と、積層構成中の少なくとも最外層と最内
    層が熱可塑性樹脂層からなる容器材料を、P=10kg
    /cm〜95kg/cmの折り圧力で成形すること
    を特徴とする紙容器の製造方法。
  2. 【請求項2】 少なくともその中の1層の紙基材の破断
    伸び率が縦方向及び横方向共に10%以上である1層以
    上の紙基材層と、積層構成中の少なくとも最外層と最内
    層が熱可塑性樹脂層からなる容器材料が、P=10kg
    /cm〜95kg/cmの折り圧力で折り込まれて
    成形されたことを特徴とする紙容器。
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