JP2003291692A - 車両用制御システム - Google Patents

車両用制御システム

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JP2003291692A JP2002096823A JP2002096823A JP2003291692A JP 2003291692 A JP2003291692 A JP 2003291692A JP 2002096823 A JP2002096823 A JP 2002096823A JP 2002096823 A JP2002096823 A JP 2002096823A JP 2003291692 A JP2003291692 A JP 2003291692A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】車両の挙動を制御する制御装置を共通の通信線
上に接続した車両用制御システムにおいて、通信線の障
害時に車両の基本性能の制御を可能とする。 【解決手段】通信線18には、エンジン制御装置122
と制動力制御装置141とステアリング制御装置143
とが接続され、各制御装置122、141、143に
は、各々の制御対象の制御基本量を算出するのに使用さ
れるセンサ群122a、141a、143aと、制御対
象を駆動するアクチュエータ群122b、141b、1
43bとが直接接続される。各制御装置122、14
1、143は他の制御装置との協調制御基本量を算出す
る。通信線18に障害等が発生した場合、各制御装置1
22、141、143は直接接続されているセンサ群1
22a、141a、143aからの検出信号により制御
基本量を算出して、車両の走行を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両に搭載され
た種々の電子機器や車両の走行状態を制御する各種制御
装置を共通の通信線上に接続した車両用制御システムに
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車等の車両におけるエレクト
ロニクス化が進展し、各種制御用のマイクロプロセッサ
を始めとして多くの電子機器が車両に搭載されるように
なってきている。この結果、電子機器間の電気的接続の
ために使用されるワイヤハーネスの本数が著しく増大し
ており、この問題を回避するために、1本のワイヤハー
ネスにより多種の信号を送信する多重伝送システムが採
用されるに至っている。
【0003】1本のワイヤハーネスによる多重伝送シス
テムの例として、オーディオ装置、ランプ装置、ワイパ
装置、あるいはパワーウインド装置や各種メータ等、車
体に設けられたボディ系の各種の電子機器を多重伝送路
で接続し、閉ループとした多重伝送システム(特開平1
−36541号公報参照)が提案されている。
【0004】また、種々走行系の電子機器、例えば、A
CS(アクティブサスペンション)、4WS(4輪操
舵)、ABS(アンチロックブレーキシステム)、TR
C(トラクションコントロール)、EGI(燃料噴射制
御)等の車両の走行状態を制御するための制御装置(走
行系ユニット)についても、前記ボディ系の各種の電子
機器と同様に、多重伝送システムを適用した技術が特開
平4−95545号公報に開示されている。
【0005】図19に示すように、この技術では、4W
Sユニット、ABS/TRCユニット、ACSユニッ
ト、または、EGIユニットの中、異なる2つの走行系
のユニット(制御装置)において同じセンサを必要とす
る場合に、一方のユニットにのみセンサを接続し、他方
のユニットには多重伝送路1aを介して該センサからの
信号を入力(受信)するように構成している。このた
め、前記センサを各々のユニットに別個に接続する必要
がないので、よりワイヤハーネスの本数が削減できるこ
とが開示されている。
【0006】また、この公報には、1つのユニットの故
障による他のユニットでの制御の支障を防止するため、
少なくとも2つの多重伝送路を備え、一方の多重伝送路
1aには複数のユニット、各々の制御に必要となる各種
センサおよび制御対象としてのアクチュエータを独立に
接続し、他方の多重伝送路(図示せず)にはユニット、
センサおよびアクチュエータを適宜接続するとともに、
あるユニットが故障した場合に備えて他のユニットにそ
のバックアップ用プログラムを格納することが開示され
ている。
【0007】これらの従来技術により、確かにワイヤハ
ーネスの数が削減され、車両重量の低減、車両の組立性
を向上することが可能となった。しかしながら、コスト
面から見ると、ワイヤハーネスの本数は削減されるもの
の、各制御装置には多重伝送路1aを介して他の制御装
置と通信を行うための通信用集積回路が必要となり、高
価な多重伝送路(ツイストペア線)1aを使用するなど
改善の余地が残され、また、各制御装置の機能の集約と
いう点でも、単に、共有化されたセンサやスイッチの検
出信号(他の制御装置でも必要とするデータのもと)を
データ化(デジタル化)する処理が減少したにすぎず、
十分とはいいがたいものであった。
【0008】さらに、多重伝送路1aが断線等によって
故障した場合、各制御装置間の通信が不能になるため、
制御装置毎に複雑なバックアップ機能を別途備えること
が必要となり、この点もコストを増大させる原因となっ
ていた。
【0009】これらの課題を解決する一手法として、例
えば、特開平7−284159号公報には、図20に示
す車両用制御装置11が提案されている。
【0010】この車両用制御装置11は、噴射/(また
は)点火制御装置4、ミッション制御装置5、スロット
ル制御装置6、I/O(入出力)制御装置7と補正量演
算装置3とが通信線1bにより接続されるとともに、噴
射/点火制御装置4とミッション制御装置5および補正
量演算装置3とが個別配線2によって接続される構成と
なっている。
【0011】この従来技術では、通信線1b上の表示手
段を駆動制御する1つの補正量演算装置3が各制御装置
4、5、6および7の各種補正値を演算して通信線1b
上に送信し、各制御装置4、5、6および7は、独自に
演算した制御対象の制御基本量と、通信線1bから受信
した前記補正値とに基づいて制御量を演算して制御対象
を制御し、このことにより、以下の効果が得られること
が開示されている。
【0012】 制御基本量の演算と制御対象の駆動制
御を同一の制御手段で行えるようにするとともに、補正
値を補正量演算装置3から通信線1bを介して受信する
ようにしたので、通信線1bにおける通信量が低下し
て、よりシステム全体のコストダウンが図られる。
【0013】 通信線1bあるいは各制御装置4、
5、6および7の通信部が故障したときでも、制御基本
量での制御が可能となるので、各制御装置4、5、6お
よび7にバックアップ機能を備える必要がない。このた
め、不必要なコストアップを避けることができる。
【0014】 車種変更や仕向地変更などの仕様変更
に対しては、補正量演算装置3で対処可能となるため開
発および設計の工数が低減される。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図20
に示す車両用制御装置11では、各制御装置4、5、6
および7において算出した制御基本量に基づく制御を可
能とし、各制御装置4、5、6および7のバックアップ
機能を不要とする構成にしているが、各制御装置4、
5、6および7とセンサおよびアクチュエータ類(4a
〜4j、5a〜5e、6aおよび6b、7aおよび7
b)の集約が十分でないため、通信線1bのバックアッ
プのため、個別配線2を必要とするという問題点を有し
ている。
【0016】さらに、前述したでは、仕様変更に対し
て補正量演算装置3で対処するようにしたため、仕様変
更およびオプション装備対応で通信線1b上の制御装置
の種類が異なったり追加されたりしたときには、補正量
演算装置3の変更をしなければならない。且つ、想定さ
れる仕様変更に応じた補正量演算装置3が必要となり、
その管理およびサービスの点で改善すべき点が残されて
いる。また、1つの補正量演算装置3がすべての補正値
を演算するようにしたため、通信線1b上の制御装置数
が増加して制御方法が複雑になると、補正量演算装置3
の演算処理能力に高い性能が要求されコストアップの要
因になる可能性がある。
【0017】この発明は、上記の課題を考慮してなされ
たものであり、車両に搭載された複数の電子機器や車両
の挙動を制御する各種制御装置を共通の通信線上に接続
した車両用制御装置において、車両の基本性能(走る、
止まる、曲がる)を司るために必ず装備される制御装置
に、当該制御装置における制御対象であるアクチュエー
タ類と当該アクチュエータ類の制御基本量を算出するの
に用いられるセンサ類を集約配置するとともに、前記制
御対象を制御するための制御基本量の演算機能と、通信
線上の複数の制御装置が協調して車両の挙動を制御する
ための協調制御基本量の演算機能とを備えさせたので、
通信線における障害発生に際しては、制御装置毎にバッ
クアップ機能および個別配線を設けることなく車両の基
本性能を保持することを可能とし、また、補正量演算装
置を用いることなく、各制御装置が他の制御装置と協調
して車両の挙動を制御可能となるようにした車両用制御
システムを提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】この項では、理解の容易
化のために添付図面中の符号を付けて説明する。従っ
て、この項に記載した内容がその符号を付けたものに限
定して解釈されるものではない。
【0019】本発明は、例えば、図1に示すように、車
両の挙動を制御する制御装置(122、141)を含む
複数の制御装置が通信線(18)を介して接続された車
両用制御システム(10)において、エンジン状態を検
出するエンジン状態検出手段(122a)をエンジン制
御装置(122)に、車両挙動を検出する車両挙動検出
手段(141a)を制動力制御装置(141)に、各々
集約して配置し、エンジン制御装置(122)および制
動力制御装置(141)が、各々の制御対象(122
b、141b)の制御基本量(例えば、インジェクタ噴
射時期等、あるいは、ブレーキの制動量等)を演算する
とともに、通信線(18)上の複数の制御装置が協調し
て車両の挙動を制御するための協調制御基本量(例え
ば、軸トルク等、あるいは、軸トルク増減量等)を演算
しあるいは検出して通信線(18)に送信することを特
徴とする(請求項1記載の発明)。
【0020】この場合、さらに、操舵角を検出する舵角
検出手段(143a)をステアリング制御装置(14
3)に集約して配置するとともに、ステアリング制御装
置(143)は、前記舵角検出手段(143a)の検出
結果に基づいてその制御対象の制御基本量(例えば、ス
テアリングのトルクアシスト量等)を演算するととも
に、前記複数の制御装置が協調して車両の挙動を制御す
るための協調制御基本量(例えば、操舵角等)を演算し
あるいは検出して通信線(18)に送信するようにして
いる(請求項2記載の発明)。
【0021】本発明によれば、通信線を介して接続され
た車両の基本性能(走る、止まる、曲がる)を司る複数
の制御装置において、各々の制御対象の基本性能を最小
限満足するための検出手段、すなわち、エンジン制御装
置にはエンジン状態を検出するエンジン状態検出手段
と、制動力制御装置には車両挙動を検出する車両挙動検
出手段とを各々集約して配置し、さらにステアリング制
御装置には操舵角を検出する舵角検出手段を集約して配
置して、これらの検出手段の検出結果に基づいた制御基
本量により各制御装置の制御対象を制御し且つ各制御装
置の協調により車両の挙動を制御するようにしている。
このため、通信線あるいは各制御装置の通信部に故障等
が発生しても車両の基本性能は保持され、従って、各制
御装置に別途バックアップ機能を付加する必要がない。
その結果、車両用制御システムのコストダウンを図るこ
とができる。
【0022】また、通信線上のエンジン制御装置と、制
動力制御装置と、さらにステアリング制御装置とにおい
て、各々が協調して車両の挙動を制御するための協調制
御基本量の演算機能と、基本となる車両の状態量を検出
する検出手段の配置とを集約させたので、これら以外の
制御装置、すなわち、拡張機能に相当する制御装置(例
えば、4WS、ATTSまたは追従オートクルーズ等に
関わる制御装置)に装着されるマイクロプロセッサのダ
ウンサイジングが可能となり、その結果、車両用制御シ
ステムのコストダウンをさらに図ることができる。
【0023】さらに、車両の基本性能を司る制御装置は
規格化が可能となるため、車両のグレードおよびバリエ
ーション等の種類により機能拡張を行う際には、拡張機
能に相当する制御装置を通信線上に追加接続することで
対応可能となるため、車両の組立等の作業性が向上し、
また仕様管理の煩雑さが解消され、且つ車両の開発効率
も向上するため車両用制御システムのコストダウンをよ
り一層図ることができる。
【0024】さらに、本発明では、通信線(18)に接
続された複数の制御装置は、該制御装置の故障情報を表
示する表示制御装置(162)を含み、表示制御装置
(162)は、通信線(18)と通信線(169)との
間の各種データを伝達するゲートウェイ機能を有すると
ともに車両のインストルメントパネル近傍に配置される
とよい(請求項3記載の発明)。
【0025】この発明によれば、ワーニングランプの表
示制御が通信線を介して1つの表示制御装置で行われる
ので、ワイヤハーネスによる配線数の削減および他の制
御装置の機能のスケールダウンが可能となり、車両用制
御システムのコストダウンをさらに図ることが可能とな
る。また、ユーザが車両の走行状態を知るために確認す
るメータやナビゲーション装置、および、ユーザのスイ
ッチ操作に応じて動作する車体電装装置(例えば、ドア
ロック制御装置やオーディオ装置等)が接続される車体
電装群制御系のネットワークが配置されるインストルメ
ントパネル近傍に表示制御装置を配置したので、ネット
ワーク間の接続が容易になり組立作業性を向上させるこ
とができる。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明に係る車両用制御システム
について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照し
ながら以下詳細に説明する。
【0027】図1は、本発明の実施の形態に係る車両用
制御システム10の基本的構成を示すブロック図であ
る。
【0028】この車両用制御システム10は、図示しな
い車両に搭載され、基本的には、第1の多重伝送路であ
り共通の通信線である通信線18を介して接続されるパ
ワートレイン群制御系12と、シャシ群制御系14と、
車体電装群制御系16とから構成されている。なお、通
信線18は、好適にはツイストペア線で構成されてい
る。
【0029】パワートレイン群制御系12は、主たる制
御装置として、「走る」という車両の基本性能を達成す
るため、車両の動力源である図示しないエンジンを制御
するためのエンジン制御装置122から構成されてい
る。エンジン制御装置122には、エンジン制御装置1
22の制御対象であるエンジンを作動させるためのアク
チュエータ群122bと、このアクチュエータ群122
bを制御するための制御基本量を算出するのに用いられ
るセンサ群122aとが接続されている。
【0030】シャシ群制御系14は、主たる制御装置と
して、「止まる」および「曲がる」という車両の基本性
能を達成するため、ブレーキの制動力を制御する制動力
制御装置141と、操舵補助力を制御するステアリング
制御装置(操舵制御装置)143から構成されている。
【0031】制動力制御装置141には、車両を制動す
るためのアクチュエータ群141bと、このアクチュエ
ータ群141bを制御するための制御基本量を算出する
のに用いられるセンサ群141aが接続される。ステア
リング制御装置143には、操舵力を補助するためのア
クチュエータ群143bと、このアクチユエータ群14
3bを制御するための制御基本量を算出するのに用いら
れるセンサ群143aが接続されている。
【0032】車体電装群制御系16は、主たる制御装置
として、通信線18に接続される各制御装置122、1
41および143から送信される故障情報を含むシステ
ム状態情報を受信して、メータ内のワーニングランプ等
に表示する表示制御装置162から構成されている。表
示制御装置162は、車室側にあるワーニングランプ等
の表示器群162bの駆動制御およびスイッチ群162
aの信号の取り込みを行っている。
【0033】また、車体電装群制御系16は、ドアロッ
ク制御装置164、ナビゲーション装置166およびオ
ーディオ装置168等が接続される第2の多重伝送路で
ある通信線(第2通信線という。)169を有し、表示
制御装置162は、通信線18とそれに接続される各制
御装置122、141および143で構成される第1通
信ネットワークと、第2通信線169と、この第2通信
線169に接続される各制御装置164、166および
168等で構成される第2通信ネットワークとに介在
し、ネットワーク間のデータ転送を行うゲートウェイ機
能をも備えている。なお、第2通信線169は、通信線
18と同様にツイストペア線で構成されるとよい。
【0034】以上のように構成される車両用制御システ
ム10では、通信線18、ゲートウェイノードとして機
能する表示制御装置162および第2通信線169を介
して、パワートレイン群制御系12と、シャシ群制御系
14と、車体電装群制御系16との間においてそれぞれ
の制御系12、14および16が要求する情報、制御デ
ータ等の送受が行われる。
【0035】ここでゲートウェイノードとは、異なるデ
ータ通信プロトコルやデータフォーマットを有する制御
装置(例えば、パワートレイン群制御系12とシャシ群
制御系14に対して車体電装群制御系16のデータ通信
プロトコル等が異なる場合)との間でのプロトコルやデ
ータ変換を行うためのものである。したがって、車体電
装群制御系16のデータ通信プロトコルとデータフォー
マットが、パワートレイン群制御系12とシャシ群制御
系14と同一である場合には、表示制御装置162のゲ
ートウェイノード機能および第2通信線169を省略す
ることができる。
【0036】しかし、データ通信プロトコル等が同一の
場合であっても、通信線18と第2通信線169とを別
個にしておき、両通信線18、169の間に通信を制御
するノードを配置する構成とすれば、例えば、第2通信
線169の故障が、パワートレイン群制御系12とシャ
シ群制御系14のデータ通信に影響を与えないようにす
ることができる。
【0037】図2は、図1例の車両用制御システム10
のより詳細な構成を示すブロック図、図3〜図8は、図
2に記載される各制御装置にて行われる処理の一部を示
す制御処理フローチャート、図9〜図18は、図2に記
載される各制御装置の演算処理フローを示す制御ブロッ
ク図、図20〜図22は、本発明の効果を比較し説明す
るため、図19に記載された多重伝送システムを適用し
た場合のある制御装置にて行われる処理の一部を示すフ
ローチャートおよびその演算処理フローを示すブロック
図である。
【0038】続いて、図2のブロック図を参照しなが
ら、車両用制御システム10の構成をさらに詳細に説明
する。なお、図2例では、図1に示されている制動力制
御装置141はVSA(Vehicle Stability Assist)ユ
ニット141Vとして、ステアリング制御装置143は
EPS(Electric Power Steering)ユニット143E
として、また、表示制御装置162はメータの表示を制
御する機能を追加してメータ制御装置162Mとして各
々記載されている。
【0039】[エンジン制御装置122の構成]通信線
18に接続されるエンジン制御装置122には、エンジ
ンの駆動を制御するため、燃料噴射および点火の実行に
必要なアクチュエータであるインジェクタ222、イグ
ニッションコイル224およびフューエルポンプ226
と、前記各アクチュエータの制御基本量を演算するため
に必要なエンジン状態の検出手段である吸気圧センサ2
21およびクランク角センサ225と、加速および減速
補正、空燃比(A/F:Air/Fuel)フィードバック補
正、吸気温補正、水温補正およびアイドル時補正等によ
り前記制御基本量に補正を加える各補正量を演算するの
に必要なスロットル開度センサ223、O2センサ23
1、吸気温センサ227および水温センサ229等が接
続されている。
【0040】[AT(Automatic Transmission)制御装
置124の構成]通信線18に接続されるAT制御装置
124には、トランスミッションを制御するために必要
なアクチュエータである図示しないソレノイドバルブが
含まれる油圧制御装置242と、油圧制御装置242の
制御量を演算するために必要な検出手段であるデフ(Di
fferential)回転数センサ241、入力軸回転数センサ
243およびシフト位置検出センサ245が接続されて
いる。
【0041】[DBW(Driven by Wire)ユニット12
6の構成]通信線18に接続されるDBWユニット12
6には、スロットルバルブを制御するために必要なアク
チュエータであるスロットルモータ262と、スロット
ルモータ262の制御量を演算するために必要な検出手
段であるアクセルペダルセンサ261およびサブスロッ
トル開度センサ263が接続されている。
【0042】[VSAユニット141Vの構成]通信線
18に接続される制動力制御装置であるVSAユニット
141Vには、各車輪の制動力を制御するために必要な
アクチュエータである図示しないソレノイドバルブおよ
びポンプモータを含む油圧回路装置としてのH/U(Hy
drauliccontrol Unit)412と、H/U412の制御
基本量を演算するために必要な検出手段であるヨーレー
トセンサ411、各車輪に装着される車輪速センサ41
3、横Gセンサ415、前後Gセンサ417およびブレ
ーキスイッチ419が接続されている。
【0043】[EPSユニット143Eの構成]通信線
18に接続されるステアリング制御装置であるEPSユ
ニット143Eには、操舵力を補助するために必要なア
クチュエータであるモータ432と、モータ432の制
御基本量を演算するために必要な舵角検出手段である舵
角センサ431およびステアリングトルクセンサ433
が接続されている。
【0044】[4WS(4wheel steering system)ユニ
ット145の構成]通信線18に接続される4WSユニ
ット145には、後輪舵角を制御するために必要なアク
チュエータであるモータ452と、モータ452の制御
量を演算するために必要な検出手段である後輪舵角セン
サ451が接続されている。
【0045】[ATTSユニット147の構成]通信線
18に接続されるATTSユニット147には、前輪の
左右輪の駆動トルク配分を制御するために必要なアクチ
ュエータである図示しないソレノイドバルブを含む油圧
回路装置としてのMCU(Moment Control Unit)47
2が接続されている。
【0046】[追従オートクルーズ(Automatic Cruse
Control:一定車速走行)ユニット149の構成]通信
線18に接続される追従オートクルーズユニット149
には、アクチュエータは接続されておらず、ユーザがオ
ートクルーズ要求をしたか否かを検出するクルーズスイ
ッチ491と、オートクルーズ作動中に先行車との追従
走行を可能とするためレーザレーダ493とが接続され
ている。
【0047】[メータ制御装置162Mの構成]通信線
18に接続される表示制御装置であるメータ制御装置1
62Mには、第2通信線169を介して、車体電装装置
としてのドアロック制御装置164、ナビゲーション装
置166およびオーディオ装置168等を作動させるた
め、図示しない集中ドアロックスイッチ、ヘッドライト
スイッチ、ワイパスイッチおよびステアリングに設けら
れたオーディオスイッチ等の各種スイッチ621、ワー
ニングランプ622およびメータ表示機器624が接続
されている。このメータ制御装置162Mは、図示しな
いインストルメントパネル近傍に配置される。
【0048】本発明の実施の形態に係る車両用制御シス
テム10は、基本的には以上のように構成されるもので
あり、次にこの車両用制御システム10の動作並びに作
用について図3〜図18を参照しながら説明する。
【0049】なお、以下の説明では、図3〜図8の各制
御処理フローチャートと、これらに対応する図9〜図1
8の各演算処理フローを示す制御ブロック図を参照しな
がら説明する。
【0050】ここで、以下の説明における用語について
若干説明する。
【0051】「車両の挙動」とは、ローリング(rollin
g)運動、ピッチング(pitching)運動、ヨーイング(y
awing)運動、前後運動、左右運動および上下運動のこ
とをいう。
【0052】「制御基本量」とは、ある制御装置の制御
対象を、その制御機能(性能)を必要最小限満足させる
制御量のことである。例えば、エンジン制御装置122
では、エンジンを駆動させることができる制御量で、エ
ンジンの回転状態(クランク角センサ225で検出され
るクランク角225a)のみに応じた点火時期、燃料噴
射時期およびエンジン負荷(吸気圧センサ221で検出
される吸気圧221aとスロットル開度センサ223で
検出されるスロットル開度223a)によって制御され
る燃料噴射量であり、制動力制御装置141(VSAユ
ニット141V)では、ブレーキ操作時に車輪がロック
しないようにする制御量で、ブレーキ操作時の車輪速セ
ンサ413で検出される車輪速413aに応じた各車輪
の制動量である。また、ステアリング制御装置143
(EPSユニット143E)では、ステアリングトルク
センサ433で検出されるステアリングトルク433a
に応じた操舵補助力(トルクアシスト量)である。
【0053】「協調制御基本量」とは、複数の制御装置
およびユニットが協調して車両の挙動をより安定化させ
るため、各制御装置の制御量を演算する際に、基本にな
る検出値(物理量)または演算値のことである。すなわ
ち、車両の挙動を示す物理量(例えば、実ヨーレート
等)および車両挙動目標値(例えば、規範ヨーレート等
の演算値)を含むとともに、複数の制御装置がその挙動
目標値となるように協調して制御するため、各制御装置
が独自の制御量を導き出す過程において、複数の制御装
置の制御演算に用いられる検出値または演算値である。
【0054】具体的には、現状の車両の挙動を示す検出
値が実ヨーレート、その目標値(車両挙動目標値)が規
範ヨーレートとする場合、前記検出値には、実ヨーレー
ト、エンジン回転数、操舵角および車輪速413aから
求められた車速等が相当し、前記演算値には、規範ヨー
レート、エンジントルク、軸トルク、エンジントルク増
減量、軸トルク増減量および実ヨーレートと規範ヨーレ
ートとの偏差量等などが相当し、これらの検出値または
演算値が協調制御基本量となる。
【0055】[エンジン制御装置122の動作]図3お
よび図4は、エンジン制御装置122の制御処理フロー
チャートを示し、図13および図14は、エンジン制御
装置122の演算処理フローを示す制御ブロック図であ
る。なお、図9〜図18および図20において、長円の
破線は自己(その制御装置またはユニット)に備えられ
るセンサまたはスイッチからの入力値、長方形の破線は
制御量(出力値)、長円の実線は前記入力値や前記制御
量等の出力先、長方形の実線は協調制御基本量、長方形
の2重線は制御基本量、()付きは補正量、および、長
方形の2点鎖線は通信線18から受信したデータ、をそ
れぞれ示す。
【0056】先ず、電源が投入されると{イグニッショ
ンスイッチON(オン)}、ステップS1でイニシャラ
イズ(初期化)を行う。次いで、ステップS2では、ク
ランク角割込みが、例えば、30°毎か否かが判定さ
れ、YES(肯定)の場合には、ステップS3において
クラン角センサ225からクランク角225aとその読
み込み間隔(読み込み時間)とが読み込まれる。ステッ
プS4では、クランク角225aとその読み込み間隔を
基にエンジン回転数501(Ne)が演算される。そし
て、ステップS5においてクランク角225aが所定値
である180°毎でなければ{ステップS5のNO(否
定)}ステップS6に進む。
【0057】ステップS6では、タイマ割込み等による
一定周期毎、例えば、te=10[ms]毎か否かが判
定され、YESの場合には、ステップS7において、前
記一定周期te毎に吸気圧センサ221、スロットル開
度センサ223等のエンジン制御装置122に接続され
る各種センサからのセンサ値221a、223a、22
7a、229a、231aが読み込まれる。次いで、ス
テップS8では、通信線18を介してAT制御装置12
4からATシフト位置(シフトポジション)245a、
AT入力軸回転数243aおよび後述するVSAユニッ
ト141Vから軸トルク増減量512等の通信データが
読み込まれる。
【0058】ステップS9では、ステップS4で求めら
れたエンジン回転数(Ne)、および、ステップS7で
読み込まれた吸気圧221a以外のセンサ値223a、
227a、229a、231aを基に、加減速補正量2
23b、空燃比フィードバック補正量およびアイドル時
補正量221b等が演算される。
【0059】ステップS10では、通信線18の電圧か
ら通信線18の断線の有無、および、ステップS8で読
み込まれた前記通信データから該通信データを出力して
いる制御装置の確認を行い、通信線18が正常か否かを
診断する通信線18の故障診断(バスの故障診断)を行
っている。
【0060】そして、通信線18が正常であれば(ステ
ップS11のYES)、ステップS12において、ステ
ップS4で求められたエンジン回転数501(Ne)、
ステップS7で読み込まれた吸気圧221a、および、
ステップS8で読み込まれた前記通信データから協調制
御基本量であるエンジントルク502、軸トルク503
およびエンジントルク増減量504が演算される。
【0061】ステップS13では、ステップS12で求
められた協調制御基本量である前記エンジントルク増減
量504を基に、パワートレイン群制御系12に属する
制御装置が、協調して車両の挙動を安定化するための制
御補正量に相当する協調制御量を演算する。具体的に
は、点火時期補正量504a、インジェクタ噴射時期補
正量504b、インジェクタ噴射量補正量504c、ス
ロットル開度補正量504dおよびATシフトアップま
たはダウン指令504eが演算される。
【0062】ステップS14では、ステップS12およ
びS13で演算された前記協調制御基本量および前記協
調制御量の内、他の制御装置に送信する軸トルク503
(VSAユニット141Vへ)、スロットル開度補正量
504d(DBWユニット126へ)、ATシフトアッ
プまたはダウン指令504e(AT制御装置124へ)
を通信線18へ送信(出力)する。これに加えて、ステ
ップS7で読み込まれたスロットル開度223aも通信
線18へ出力される。
【0063】ステップS15では、図示しないスタータ
信号とクランク角225aに基づいてフューエルポンプ
226に作動または停止信号513を出力して、ステッ
プS2に戻る。
【0064】続いて、前述したステップS3およびS4
を実行した後、ステップS5において、クランク角22
5aが所定値である180°毎であれば(ステップS5
のYES)ステップS16に進む。
【0065】ステップS16では、ステップS4で演算
されたエンジン回転数501(Ne)とステップS74
で読み込まれている吸気圧221aに基づいて制御基本
量を意味するイグニッションコイル224の通電時間5
05と点火時期506を演算するとともに、これらの通
電時間505と点火時期506に、ステップS9で求め
た関連する各種センサのセンサ値を基にした補正量22
1b(アイドル時補正量)、227b(吸気温補正量)
および229b(水温補正量)と、ステップS13で求
めた協調制御量の内、点火時期補正量504aとを考慮
して、最終的にイグニッションコイル224に出力する
制御量としての通電時間・点火時期507を演算する
(図13参照)。
【0066】ステップS17では、ステップS4で演算
されたエンジン回転数501(Ne)を基に、制御基本
量を意味するインジェクタ222のインジェクタ噴射時
期508を演算するとともに、インジェクタ噴射時期5
08に、ステップS9で求めた補正量221b(アイド
ル時補正量)、227b(吸気温補正量)および229
b(水温補正量)と、ステップS13で求めた協調制御
量の内、インジェクタ噴射時期補正量504bとを考慮
して、最終的にインジェクタ222を動作させる制御量
としてのインジェクタ222のインジェクタ噴射時期5
09を演算する。
【0067】そして、ステップS18では、ステップS
16で求めた制御量、すなわち通電時間・点火時期50
7をイグニッションコイル224に出力する。
【0068】ステップS19では、ステップS17で求
められたインジェクタ噴射時期509と、一周期前(1
ステージ前)に、後段のステップS20で求められたイ
ンジェクタ噴射量511とを制御量としてインジェクタ
222に出力する。尚、エンジン始動直後は、全気筒同
時に、予め定められた固定のインジェクタ噴射量が出力
される。
【0069】ステップS20では、ステップS4で演算
されたエンジン回転数501(Ne)とステップS7で
読み込まれている吸気圧221aに基づいて、制御基本
量を意味するインジェクタ222のインジェクタ噴射量
510を演算するとともに、インジェクタ噴射量510
に、ステップS9で求めた関連する各種センサのセンサ
値を基にした補正量223b(加減速補正量)、227
b(吸気温補正量)、229b(水温補正量)および2
31b(空燃比フィードバック補正量)と、ステップS
13で求めた協調制御量の内、インジェクタ噴射補正量
504cとを考慮して、最終的にインジェクタ222に
出力する制御量としてのインジェクタ噴射量511を演
算する(図13参照)。但し、この演算結果は、一周期
後(1ステージ後)のステップS19において出力され
る。
【0070】一方、通信線18に故障が発生した場合、
ステップS8において、通信線18を介して読み込まれ
るATシフト位置245a、AT入力軸回転数243a
および軸トルク増減量512等の通信データが入力され
ないので、ステップS16、S17およびS20では、
エンジン制御装置122に直接接続される各種センサか
ら読み込まれたデータのみに基づいて、制御基本量と該
制御基本量を補正した制御量とが演算される。
【0071】すなわち、図14に示すように、クランク
角センサ225から求められたエンジン回転数501
(Ne)に基づくイグニッションコイル224の通電時
間505とインジェクタ噴射時期508、吸気圧センサ
221で検出した吸気圧221aとエンジン回転数50
1(Ne)とに基づく点火時期506、および、スロッ
トル開度センサ223で検出したスロットル開度223
aとエンジン回転数501(Ne)とに基づくインジェ
クタ噴射量510である制御基本量の演算と、このエン
ジン制御装置122では、さらに、O2センサ231、
吸気温センサ227および水温センサ229から検出さ
れるセンサ値231a、227aおよび229aに基づ
く補正量231b(空燃比フィードバック補正量)、2
27b(吸気温補正量)および229b(水温補正量)
と、アイドル時補正量221bとにより前記制御基本量
を補正して制御量が演算される。
【0072】このことにより、通信線18に故障が発生
した場合でも、車両を駆動するエンジンの最小限の作動
制御が可能となる。
【0073】[VSAユニット141Vの動作]図5お
よび図6は、VSAユニット141Vの制御処理フロー
チャートを示し、図15および図16は、VSAユニッ
ト141Vの演算処理フローを示す制御ブロック図であ
る。
【0074】先ず、電源が投入されると(イグニッショ
ンスイッチON)、ステップS31でイニシャライズを
行う。次いで、ステップS32では、各車輪の車輪速セ
ンサ413の車輪速パルス割込みがあるか否かが判定さ
れ、YESの場合には、ステップS33において各車輪
速センサ413から読み込んだ車輪速パルスとその読み
込み間隔(読み込み時間)とに基づき各車輪の速度(車
輪速413a)が演算される。そして、ステップS32
のNOの場合とともにステップS34に進む。
【0075】ステップS34では、タイマ割込み等によ
る一定周期毎、例えば、tv=5[ms]毎か否かが判
定され、YES(肯定)の場合には、ステップS35に
おいて前記一定周期tv毎に、後述する通信線18の故
障診断結果に基づき通信線18が正常か否かが判定され
る。通信線18が正常の場合には、ステップS36にお
いて、ステップS33で求められた各車輪の速度を基に
協調制御基本量である車速521(v’)を演算する
(図15参照)。
【0076】ステップS37では、VSAユニット14
1Vに接続される車輪速センサ413以外の各種センサ
のセンサ値411a(ヨーレート)、415a(横
G)、417a(前後G)、419a(ブレーキスイッ
チ)を読み込み、ステップS38では、通信線18を介
してエンジン制御装置122からの軸トルク503、後
述するEPSユニット143Eからの操舵角522、お
よび、通信線18に接続される他のユニットから受信さ
れる各データ、例えば、ATTSユニット147からの
ATTS作動量(トルク配分量543)、4WSユニッ
ト145からの4WS作動量(後輪舵角451a)およ
び追従オートクルーズユニット149からの制動要求量
574等の通信データを読み込む。
【0077】そして、ステップS39では、ステップS
36で求められた車速521(v’)と、横Gセンサ4
15で検出された横G415aと、通信線18を介して
読み込んだ操舵角522とに基づき規範ヨーレート52
3を演算し、規範ヨーレート523とヨーレートセンサ
411から検出されたヨーレート411aに基づく実ヨ
ーレート524(規範ヨーレートと区別するため、実ヨ
ーレートとする。)からその偏差量を演算する。また、
該偏差量と通信線18を介して読み込まれた軸トルク5
03を基に、協調制御基本量である軸トルク増減量52
6を演算する(図15参照)。
【0078】そして、ステップS40では、車速521
(v’)、規範ヨーレート523、軸トルク増減量52
6に実ヨーレート524を加えた協調制御基本量を通信
線18に出力する。
【0079】ステップS41では、各車輪速センサ41
3とブレーキスイッチ419によりブレーキ操作中に車
輪がロックしたか否か、通信線18を介して制動要求量
574を読み込んだか否か、あるいは、規範ヨーレート
523と実ヨーレート524との偏差量により制動力制
御が必要か否かが判定される。制動力制御が必要と判定
された場合には、ステップS42において、ブレーキス
イッチ419の状態(419a)と車輪速413aとに
基づいて制御基本量を意味する各車輪の制動量527を
演算する(図15参照)。
【0080】さらに、前記偏差量、前後Gセンサ417
で検出された前後G417aおよび通信線18を介して
読み込まれた後述するATTS作動量と4WS作動量と
制動要求量574とに基づいて制動量527を補正する
ことにより、最終的にH/U412を動作させる制御量
としての各車輪制動量528を演算する(図15参
照)。そして、ステップS43において、H/U412
に、各車輪制動量528をアクチュエータの制御量に換
算して出力する。そして、ステップS44では、通信線
18が正常である場合には、YESとなり、ステップS
45において各車輪制動量528を通信線18に出力す
る。
【0081】ステップS46では、ブレーキスイッチ4
19の入力を監視して、ブレーキが操作された(ブレー
キスイッチON)ときには(ステップS46のYE
S)、ステップS35に遷移する。一方、ブレーキが操
作されないときには(ステップS46のNO)、ステッ
プS47において、通信線18の電圧から通信線18の
断線の有無、および、ステップS38で読み込まれた前
記通信データから該通信データを出力している制御装置
の確認を行い、通信線18が正常か否かを診断する通信
線18の故障診断を行っている。
【0082】一方、通信線18に故障が発生した場合、
ステップS38において、通信線18を介して読み込ま
れる軸トルク503、操舵角522、ATTS作動量、
4WS作動量および制動要求量574等の通信データが
入力されないので(ステップS35のNO)、ステップ
S48およびステップS49に進む(図16参照)。
【0083】そして、ステップS42では、ステップS
48およびステップS49において読み込まれたVSA
ユニット141Vに直接接続される各種センサからのデ
ータのみに基づいて制御基本量である制動量527が演
算される。すなわち、具体的には、各車輪速センサ41
3とブレーキスイッチ419の入力から、制動中に各車
輪がロックしないように各車輪の制動量527が演算さ
れる(図16参照)。
【0084】このことにより、通信線18に故障が発生
した場合でも、制動中に各車輪がロックしないようにす
る制動制御(アンチロックブレーキ制御)が可能とな
る。
【0085】[EPSユニット143Eの動作]図7
は、EPSユニット143Eの制御処理フローチャート
を示し、図17は、EPSユニット143Eの演算処理
フローを示す制御ブロック図である。
【0086】先ず、電源が投入されると(イグニッショ
ンスイッチON)、ステップS51でイニシャライズを
行う。次いで、ステップS52では、タイマ割込みが一
定周期毎、例えば、te1=0.5[ms]毎か否かが
判定され、YESの場合には、ステップS53において
前記一定周期te1毎に接続される舵角センサ431と
ステアリングトルクセンサ433とからセンサ値である
操舵角パルス431aとステアリングトルク433aを
読み込み、ステップS54に進む。
【0087】ステップS54では、タイマ割込みが一定
周期毎、例えば、te2=10[ms]毎か否かが判定
され、一定周期te2毎であれば(ステップS54のY
ES)、ステップS55において舵角センサ431から
読み込んだ操舵角パルス431aに基づき協調制御基本
量である操舵角522を演算する。次いで、ステップS
56では、操舵角522とステアリングトルクセンサ4
33から読み込んだセンサ値、すなわちステアリングト
ルク433aとに基づいて制御基本量であるトルクアシ
スト量532を演算する(図17の〈正常時〉参照)。
【0088】そして、ステップS57では、後述する通
信線18の故障診断結果に基づき通信線18が正常か否
かが判定される。通信線18が正常の場合には、ステッ
プS58において、ステップS55で求められた操舵角
522を通信線18に出力し、ステップS59では、通
信線18を介してAT制御装置124から車速535
(v)を読み込む。
【0089】ステップS60では、読み込まれた車速5
35(v)に基づきステップS56において制御基本量
として演算されたトルクアシスト量532を補正するこ
とにより、最終的にモータ432を作動させる制御量と
してのトルクアシスト量533(車速応動制御量)を演
算し、ステップS61においてモータ432にトルクア
シスト量533を出力する(図17の〈正常時〉参
照)。
【0090】ステップS62では、通信線18の電圧か
ら通信線18の断線の有無、および、ステップS59で
読み込まれた前記通信データから該通信データを出力し
ている制御装置の確認を行い、通信線18が正常か否か
を診断する通信線18の故障診断を行っている。
【0091】一方、通信線18に故障が発生した場合、
ステップS59において、通信線18を介して読み込ま
れる車速535(v)が入力されないため補正演算を行
わない。従って、ステップS61では、EPSユニット
143Eに直接接続される舵角センサ431とステアリ
ングトルクセンサ433から読み込まれたセンサ値43
1a、433aのみに基づいて演算された制御基本量で
あるトルクアシスト量、換言すれば、ステップS56に
おいて演算したトルクアシスト量534をモータ432
に出力する(図17の〈故障時〉参照)。
【0092】このことにより、通信線18に故障が発生
した場合でも、操舵角パルス431aおよびステアリン
グトルク433aに応動する操舵補助力制御が可能とな
る。
【0093】なお、このEPSユニット143Eの制御
処理では、入力される車速として、通信線18を介して
AT制御装置124から出力された車速535(v)を
用いたが、VSAユニット141Vから出力された車速
521(v’)を用いてもよい。
【0094】[ATTSユニット147の動作]図8
は、ATTSユニット147の制御処理フローチャート
を示し、図18は、ATTSユニット147の演算処理
フローを示す制御ブロック図である。
【0095】先ず、電源が投入されると(イグニッショ
ンスイッチON)、ステップS71でイニシャライズを
行う。次いで、ステップS72では、タイマ割込みが一
定周期毎、例えば、tt=10[ms]毎か否かが判定
され、YESの場合には、ステップS73において前記
一定周期tt毎に、通信線18が正常か否かが判定され
る。通信線18が正常であれば(ステップS73のYE
S)、ステップS74において、通信線18を介した協
調制御基本量として、VSAユニット141Vからの規
範ヨーレート523、実ヨーレート524および車速5
21(v’)と、EPSユニット143Eからの操舵角
522と、エンジン制御装置122からの軸トルク50
3とを読み込む。また、VSAユニット141Vから各
車輪制動量528と、4WSユニット145から後輪舵
角451aとを読み込む(図18の〈正常時〉参照)。
【0096】ステップS75では、読み込まれた協調制
御基本量の内、規範ヨーレート523、実ヨーレート5
24、車速521(v’)および操舵角522に基づい
て左右輪のトルク配分比541を演算し、ステップS7
6において、トルク配分比541と協調制御基本量であ
る軸トルク503に基づき左右輪のトルク配分量542
を演算する。このATTSユニット147では、通信線
18を介して読み込まれた各車輪制動量528および後
輪舵角451aに基づいてトルク配分量542を補正す
ることにより、最終的にMCU472を動作させる制御
量としてのトルク配分量543を演算する。そして、ス
テップS77において、MCU472に、トルク配分量
543をアクチュエータ制御量に換算して出力するとと
もに、ステップS78において通信線18にも出力する
(図18の〈正常時〉参照)。
【0097】ステップS79では、通信線18の電圧か
ら通信線18の断線の有無、および、ステップS74で
読み込まれた前記通信データから該通信データを出力し
ている制御装置の確認を行い、通信線18が正常か否か
を診断する通信線18の故障診断を行っている。
【0098】一方、通信線18に故障が発生した場合、
左右の前輪の駆動トルクのトルク配分制御停止処理54
4を行う(図18の〈故障時〉参照)。なお、トルク配
分制御装置(図示せず)は、曲り易くするための補助装
置であるため制御を停止しても車両の基本性能に支障は
ない。
【0099】ここで、ATTSユニット147を車両に
搭載する際には、それに直接関係するセンサあるいはス
イッチ等の入力装置を接続する必要がないので、極めて
簡単に搭載することが可能である。
【0100】[AT制御装置124の動作]図9は、A
T制御装置124の演算処理フローを示す制御ブロック
図である。
【0101】先ず、電源が投入されると(イグニッショ
ンスイッチON)、各センサからAT入力軸回転数24
3a、デフ回転数241aおよびATシフト位置245
aを読み込むとともに、通信線18を介してエンジン制
御装置122からスロットル開度223a、ATシフト
アップまたはダウン指令504e、およびエンジン回転
数501(Ne)を読み込む。次いで、デフ回転数24
1aに基づき車速535(v)を演算し、車速535
(v)、ATシフト位置245a、スロットル開度22
3aおよびATシフトアップまたはダウン指令504e
に基づき制御量である最適シフト位置551とロックア
ップの有無552を決定し、入力軸回転数243aとエ
ンジン回転数501(Ne)とに基づき制御量であるシ
フト切替タイミング553を演算する。
【0102】そして、油圧制御装置242に、演算され
た前記各制御量をアクチュエータの制御量に換算して出
力する。尚、読み込まれた入力軸回転数243aとAT
シフト位置245aは、エンジン制御装置122へ、ま
た、演算された車速535(v)は、EPSユニット1
43Eに通信線18を介して出力される(図9の〈正常
時〉参照)。
【0103】一方、通信線18に故障が発生した場合、
通信線18を介して読み込まれる通信データが入力され
ないので、AT制御装置124に直接接続されるシフト
位置検出センサ245から読み込まれたATシフト位置
245aのみに基づいて制御する。すなわち、ユーザが
P(Parking)、N(Neutral)またはR(Reverse)に
シフト変更したときは、そのATシフト位置245aに
ホールド554し、それ以外は、4速ホールド555と
なるように油圧制御装置242を制御する(図9の〈故
障時〉参照)。尚、シフト位置検出センサ245のみに
基づいて決定されたATシフト位置245aが制御基本
量に相当する。
【0104】このことにより、通信線18に故障が発生
した場合でも、ATシフト位置245aの変更が可能と
なるため、車両を走行させることができる。尚、図示し
ないが、通信線18の電圧から通信線18の断線の有
無、および、読み込まれた前記通信データから該通信デ
ータを出力している制御装置の確認を行い、通信線18
が正常か否かを診断する通信線18の故障診断を行って
いる。
【0105】[DBWユニット126の動作]図10
は、DBWユニット126の演算処理フローを示す制御
ブロック図である。
【0106】先ず、電源が投入されると(イグニッショ
ンスイッチON)、各センサからアクセルペダル操作量
261aおよびサブスロットル開度263aを読み込む
とともに、通信線18を介してエンジン制御装置122
からスロットル開度補正量504dと追従オートクルー
ズユニットからスロットル開度572とを読み込む。次
いで、アクセルペダル操作量261a、サブスロットル
開度263aおよびスロットル開度補正量504dとス
ロットル開度572に基づき制御量である目標スロット
ル開度562を演算する。そして、スロットルモータ2
62に、演算された目標スロットル開度562をアクチ
ュエータであるスロットルモータ262の制御量に換算
して出力する(図10の〈正常時〉参照)。
【0107】一方、通信線18に故障が発生した場合、
通信線18を介して読み込まれる通信データが入力され
ないので、DBWユニット126に直接接続されるアク
セルペダルセンサ261およびサブスロットル開度セン
サ263から読み込まれたアクセルペダル操作量261
aおよびサブスロットル開度263aに基づいて演算さ
れた制御基本量である目標スロットル開度563、換言
すれば、アクセルペダル操作量261aに対応するスロ
ットル開度をスロットルモータ262へ出力するように
制御する(図10の〈故障時〉参照)。
【0108】これにより、通信線18に故障が発生した
場合でも、アクセルペダル操作量261aに相当するス
ロットルバルブの制御が可能なため、車両を走行させる
ことができる。尚、図示しないが、通信線18の電圧か
ら通信線18の断線の有無、および、読み込まれた前記
通信データから該通信データを出力している制御装置の
確認を行い、通信線18が正常か否かを診断する通信線
18の故障診断を行っている。
【0109】[4WSユニット145の動作]図11
は、4WSユニット145の演算処理フローを示す制御
ブロック図である。
【0110】先ず、電源が投入されると(イグニッショ
ンスイッチON)、後輪舵角センサ451から後輪舵角
451aを読み込むとともに通信線18に出力する。ま
た、通信線18を介した協調制御基本量として、VSA
ユニット141Vからの規範ヨーレート523、実ヨー
レート524および車速521(v’)と、EPSユニ
ット143Eからの操舵角522とを読み込む。さら
に、VSAユニット141Vから各車輪制動量528
と、ATTSユニット147からの制御量であるトルク
配分量543とを読み込む(図11の〈正常時〉参
照)。
【0111】次いで、通信線18から読み込んだ各車輪
制動量528とトルク配分量543とに基づいて演算さ
れた補正量と、同じく通信線18から読み込んだ前記各
協調制御基本量{規範ヨーレート523、実ヨーレート
524、車速521(v’)、操舵角522}とから目
標後輪舵角560を演算する。続いて、後輪舵角センサ
451から読み込んだそのときの後輪舵角451aと目
標後輪舵角560とから、制御量である後輪移動量56
1を演算する。そして、モータ452に、演算された後
輪移動量561をアクチュエータであるモータ452の
制御量に換算して出力する(図11の〈正常時〉参
照)。
【0112】一方、通信線18に故障が発生した場合、
通信線18を介して読み込まれる通信データが入力され
ないため目標後輪舵角560が求められない。従って、
後輪舵角451aをニュートラル(中立)に保持して後
輪舵角制御停止処理564を行う(図11の〈故障時〉
参照)。なお、後輪舵角制御装置(図示せず)は、曲り
易くするための補助装置であるため、制御を停止しても
車両の基本性能に支障はない。
【0113】ここで、4WSユニット145を車両に搭
載する際には、1つの検出手段である後輪舵角センサ4
51を追加するのみでよいため、比較的簡単に搭載する
ことが可能である。
【0114】また、図示しないが、通信線18の電圧か
ら通信線18の断線の有無、および、読み込まれた前記
通信データから該通信データを出力している制御装置の
確認を行い、通信線18が正常か否かを診断する通信線
18の故障診断を行っている。
【0115】[追従オートクルーズユニット149の動
作]図12は、追従オートクルーズユニット149の演
算処理フローを示す制御ブロック図である。
【0116】先ず、電源が投入されると(イグニッショ
ンスイッチON)、クルーズスイッチ491の状態49
1aとレーザレーダ493からのレーザレーダ計測値4
93aとを読み込むとともに、通信線18を介してAT
制御装置124からの車速535(v)を読み込む。次
いで、クルーズスイッチ491が操作されてユーザから
オートクルーズ要求があると、そのときの車速535
(v)を目標車速571として記憶するとともに、レー
ザレーダ計測値493aから先行車との相対位置576
および先行車との相対速度578を演算する(図12の
〈正常時〉参照)。
【0117】その結果、先行車がレーザレーダ493の
有効範囲内にいない場合、または、先行車との相対位置
が大きい(先行車との距離が長い)と判断した場合に
は、目標車速571で走行が可能となるような車速53
5(v)に制御するために、スロットル開度572、シ
フトアップまたはダウン指令573および制動要求量5
74を演算するとともに通信線18に出力する(図12
の〈正常時〉参照)。
【0118】一方、先行車との相対位置が小さい(先行
車との距離が短い)と判断した場合には、相対位置57
6および相対速度578から所定の距離間隔で先行車と
の相対速度が“0[km/h]”となるように、すなわ
ち、追従走行が可能となるように追従目標速度(先行車
の速度)を演算し、且つ車速535(v)と前記追従目
標速度に基づき、スロットル開度572、シフトアップ
またはダウン指令573および制動要求量574を演算
するとともに通信線18に出力する(図12の〈正常
時〉参照)。
【0119】一方、通信線18に故障が発生した場合、
通信線18を介して読み込まれる通信データが入力され
ないため目標車速571が求められず、追従オートクル
ーズ制御停止処理575を行う(図12の〈故障時〉参
照)。なお、追従オートクルーズ制御装置(図示せず)
は、走行し易くするための補助装置であるため制御を停
止しても車両の基本性能に支障はない。
【0120】また、図示しないが、通信線18の電圧か
ら通信線18の断線の有無、および、読み込まれた前記
通信データから該通信データを出力している制御装置の
確認を行い、通信線18が正常か否かを診断する通信線
18の故障診断を行っている。
【0121】なお、この追従オートクルーズユニット1
49の制御処理では、入力される車速として、通信線1
8を介してAT制御装置124から出力された車速53
5(v)を用いたが、VSAユニットから出力された車
速521(v’)を用いてもよい。
【0122】[メータ制御装置162Mの動作]表示制
御装置であるメータ制御装置162Mの制御処理につい
て概略説明する。
【0123】先ず、電源が投入されるか(アクセサリス
イッチON)、または、各種スイッチ621がON操作
されるとメータ制御装置162Mが起動される。そし
て、各種スイッチ621の状態を読み込むとともに、各
種スイッチ621の状態変化を検出して、車体電装装置
としてのドアロック制御装置164、ナビゲーション装
置166およびオーディオ装置168等への作動指令を
第2通信線169に出力する(図2参照)。なお、前述
したクルーズスイッチ491がステアリングに設けられ
た場合には、クルーズスイッチ491をメータ制御装置
162Mに接続して、クルーズスイッチ491の状態変
化を検出して追従オートクルーズユニット149の作動
指令として通信線18に出力することも可能である。
【0124】このようにすることにより、ワイヤハーネ
スによる配線が短くなり組付け作業性が向上する。さら
に、メータ制御装置162Mが起動すると、通信線18
および第2通信線169を介して故障データ、メータ表
示機器駆動データおよび転送データが読み込まれる。
【0125】ここで、故障データとは、通信線18に接
続された各制御ユニット、例えば、エンジン制御装置1
22およびVSAユニット141V等が、それら自体に
備えられた自己診断機能により故障と判断したとき、通
信線18に出力されるデータであり、メータ制御装置1
62Mは、この故障データを読み込むことにより対応す
るワーニングランプ622を点灯させる。
【0126】表示機器駆動データとは、メータ制御装置
162Mが、メータ表示機器624、例えば、スピード
メータおよびタコメータ等を表示(駆動)するためのデ
ータあり、車速535(v)およびエンジン回転数50
1(Ne)等がこれらに相当する。
【0127】転送データとは、前述したようにメータ制
御装置162Mにはネットワーク間でデータを転送させ
るゲートウェイ機能が備えられており、ネットワーク間
で共有したいデータ、例えば、前記故障データがこれに
相当し、該故障データを第2通信線169に接続するナ
ビゲーション装置166に転送することにより、その詳
細(例えば、故障個所、故障内容等)を文字または図に
よってディスプレイに画面表示することが可能となり利
便性を向上させることができる。
【0128】さらに、メータ制御装置162Mは、通信
線18の電圧から通信線18の断線の有無、および、読
み込まれた前記通信データから該通信データを出力して
いる制御装置の確認を行い、通信線18または各制御装
置およびユニットの通信機能が正常か否かを診断すると
ともに、故障を検知した場合には、ワーニングランプ6
22等でユーザに通知するネットワーク通信故障表示機
能を有している。
【0129】ところで、前述した従来技術に開示された
制御装置における各制御装置とセンサ群の接続と(特開
平4−95545号公報に係る図21および図22参
照)、本実施の形態に係る車両用制御システム10にお
けるそれと(例えば、ATTSユニット147に係る図
8参照)を比較した場合、従来技術では、図21に示さ
れる車速(v’)、規範ヨーレート、実ヨーレート、エ
ンジントルクおよび軸トルク量等の演算処理が、他の制
御装置で行われている演算処理と重複しているため、使
用するマイクロプロセッサの負荷が増大する。このた
め、マイクロプロセッサの処理速度が低下する。この処
理速度を低下させないためには、処理能力の高いマイク
ロプロセッサを使用する必要がありコストアップが避け
られない。
【0130】これに対して、車両用制御システム10で
は、協調制御基本量を各制御装置122、141および
143において分散して演算しており、その他の制御装
置の負荷を軽減しているため、処理速度が低下すること
がない。その結果、従来技術のようなコストアップを避
けることができる。
【0131】また、前述した他の従来技術である特開平
7−284159号公報では、例えば、図21のステッ
プS101(通信データの読み込み)において、VSA
作動量および4WS作動量(図22参照)等の通信デー
タを読み込む代わりに、別個に設けた補正量演算装置3
(図22参照)で演算された補正量を読み込む構成とさ
れている。そして、図21のステップS102におい
て、補正量演算装置3で演算された補正量に基づきトル
ク配分量を演算している。この従来技術と本発明の実施
の形態に係る車両用制御システム10とを比較すると、
協調制御を目的とした場合には、以下のように類似する
点がある。
【0132】 特定の制御対象の制御量を演算する
際、その演算処理を分担させること。
【0133】 基本性能を司る制御装置において、制
御基本量は、制御対象を駆動制御する制御装置が演算す
ること。
【0134】 制御量の演算と、制御対象の駆動制御
を同一の制御装置が行うこと。
【0135】しかしながら、制御量演算処理の分担の仕
方、および、制御量の考え方が相違する。すなわち、車
両用制御システム10では、協調制御基本量(例えば、
エンジントルク、軸トルク、規範ヨーレート等)と、制
御対象を駆動さるための制御基本量(燃料噴射量、燃料
噴射時期、制動量等)と、協調制御基本量あるいは所定
の協調制御項目に関連する他の制御装置の制御量に基づ
いて演算された補正量(シフトダウン指令、スロットル
開度補正量等)とに分類し、協調制御基本量の演算を車
両の基本性能を司る各制御装置122、141および1
43に各々集約させて演算している。このため、車両用
制御システム10では、従来技術に係る車両用制御装置
11(図20参照)のように、別個に補正量演算装置3
を設置する必要がない。従って、従来技術のようなコス
トアップを抑制することができる。また、補正量演算装
置3を設置する必要がないので、オプションの追加、制
御機能の追加および変更等に対して、その都度補正量演
算装置3の設計変更を行う必要がない。
【0136】以上説明したように、本実施の形態に係る
車両用制御システム10よれば、エンジン制御装置12
2、制動制御装置141およびステアリング制御装置1
43は、各々に接続されたアクチュエータ群122b、
141bおよび143bを制御するための制御基本量を
演算するとともに、各々互いに協調してアクチュエータ
群122b、141bおよび143bを制御するための
協調制御基本量とを算出するようにしている。
【0137】従って、通信線18に故障等の障害が発生
したことを検知したエンジン制御装置122、制動制御
装置141およびステアリング制御装置143は、各々
に接続された制御対象であるアクチュエータ群122
b、141bおよび143bを制御するための制御基本
量を算出するようにしているので、算出した制御基本量
によりエンジン制御装置122、制動制御装置141お
よびステアリング制御装置143の制御対象を直接制御
することができる。その結果、車両の基本性能である
「走る、止まる、曲がる」の制御を継続することが可能
となる。
【0138】また、エンジン制御装置122、制動制御
装置141およびステアリング制御装置143は、適宜
分担して前記制御対象を制御するための協調制御基本量
を算出するように構成しているので、各制御装置12
2、141および143における制御量の演算処理の負
荷を軽減させることが可能となり、その結果、従来技術
のような別個の補正量演算装置3を設ける必要がなく、
車両用制御システム10のコストダウンを図ることがで
きる。さらに、拡張機能として、例えば、4WSユニッ
ト145、ATTSユニット147または追従オートク
ルーズユニット149等が、前記協調制御基本量等に基
づき制御することも可能となり、言い換えれば、前記協
調制御基本量の演算をする必要がなく、これらのユニッ
ト等に装着されるマイクロプロセッサのダウンサイジン
グが可能となる。その結果、車両用制御システム10の
コストダウンをさらに図ることができる。
【0139】さらにまた、車両の基本性能を司るエンジ
ン制御装置122、制動制御装置141およびステアリ
ング制御装置143は、規格化が可能となる。このた
め、車両のグレードおよびバリエーション等の種類によ
り機能拡張を行う際には、例えば、4WSユニット14
5、ATTSユニット147または追従オートクルーズ
ユニット149等を通信線18上に追加接続することで
対応可能となるため、車両の組立等の作業性が向上し、
また仕様管理の煩雑さが解消され、且つ車両の開発効率
も向上するので車両用制御システム10のコストダウン
をより一層図ることができる。
【0140】また、ワーニングランプ622の表示制御
が通信線18を介して1つの表示制御装置162で行わ
れるので、ワイヤハーネスによる配線数の削減および他
の制御装置の機能のスケールダウンが可能となり、車両
用制御システム10のコストダウンをさらに図ることが
可能となる。また、ユーザが車両の走行状態を知るため
に確認するメータやナビゲーション装置、および、ユー
ザのスイッチ操作に応じて動作する、例えば、ドアロッ
ク制御装置やオーディオ装置等が接続される車体電装群
制御系16のネットワークが配置されるインストルメン
トパネル近傍に表示制御装置162を配置したので、ネ
ットワーク間の接続が容易になり組立作業性を向上させ
ることができる。
【0141】
【発明の効果】本発明によれば、以下の効果が得られ
る。
【0142】すなわち、通信線を介して接続された車両
の基本性能を司る複数の制御装置において、各制御装置
には各々の制御対象の基本性能を最小限満足するための
検出手段を配設しているので、通信線が故障等しても車
両の基本性能は維持され、従って、各制御装置にバック
アップ機能等を付加する必要がなく、その結果、車両用
制御システムのコストダウンを図ることができる。
【0143】また、車両の基本性能を司る各制御装置
が、各々協調して車両の挙動を制御するための協調制御
基本量の演算機能と各々の検出手段の配置とを集約させ
たので、拡張機能に相当する制御装置に装着されるマイ
クロプロセッサのダウンサイジングが可能となり、その
結果、車両用制御システムのコストダウンをさらに図る
ことができる。
【0144】さらに、ユーザが車両の走行状態を知るた
めに確認するメータやナビゲーション装置、および、ユ
ーザのスイッチ操作に応じて動作する車体電装装置が接
続される車体電装系のネットワークが配置されるインス
トルメントパネル近傍に表示制御装置を配置したので、
ネットワーク間の接続が容易になり組立作業性を向上さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る車両用制御システム
の基本的構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す車両用制御システムの詳細な構成を
示すブロック図である。
【図3】本実施の形態に係る車両用制御システムにおけ
るエンジン制御装置の制御処理フローチャート(1/
2)である。
【図4】本実施の形態に係る車両用制御システムにおけ
るエンジン制御装置の制御処理フローチャート(2/
2)である。
【図5】本実施の形態に係る車両用制御システムにおけ
るVSAユニットの制御処理フローチャート(1/2)
である。
【図6】本実施の形態に係る車両用制御システムにおけ
るVSAユニットの制御処理フローチャート(2/2)
である。
【図7】本実施の形態に係る車両用制御システムにおけ
るEPSユニットの制御処理フローチャートである。
【図8】本実施の形態に係る車両用制御システムにおけ
るATTSユニットの制御処理フローチャートである。
【図9】本実施の形態に係る車両用制御システムにおけ
るAT制御装置の演算処理フローを示す制御ブロック図
である。
【図10】本実施の形態に係る車両用制御システムにお
けるDBWユニットの演算処理フローを示す制御ブロッ
ク図である。
【図11】本実施の形態に係る車両用制御システムにお
ける4WSユニットの演算処理フローを示す制御ブロッ
ク図である。
【図12】本実施の形態に係る車両用制御システムにお
ける追従オートクルーズユニットの演算処理フローを示
す制御ブロック図である。
【図13】本実施の形態に係る車両用制御システムにお
けるエンジン制御装置の演算処理フローを示す制御ブロ
ック図(正常時)である。
【図14】本実施の形態に係る車両用制御システムにお
けるエンジン制御装置の演算処理フローを示す制御ブロ
ック図(故障時)である。
【図15】本実施の形態に係る車両用制御システムにお
けるVSAユニットの演算処理フローを示す制御ブロッ
ク図(正常時)である。
【図16】本実施の形態に係る車両用制御システムにお
けるVSAユニットの演算処理フローを示す制御ブロッ
ク図(故障時)である。
【図17】本実施の形態に係る車両用制御システムにお
けるEPSユニットの演算処理フローを示す制御ブロッ
ク図である。
【図18】本実施の形態に係る車両用制御システムにお
けるATTSユニットの演算処理フローを示す制御ブロ
ック図である。
【図19】従来技術に係る車両用制御装置の構成を示す
ブロック図である。
【図20】他の従来技術に係る車両用制御装置の構成を
示すブロック図である。
【図21】従来技術に係る車両用制御装置の制御処理フ
ローチャートである。
【図22】従来技術に係る車両用制御装置の演算処理フ
ローを示す制御ブロック図である。
【符号の説明】
10…車両用制御システム 12…パワート
レイン群制御系 14…シャシ群制御系 16…車体電装
群制御系 18…通信線 122…エンジ
ン制御装置 122a、141a、143a…センサ群 122b、141b、143b…アクチュエータ群 141…制動力制御装置 141V…VSAユニット 143…ステア
リング制御装置 143E…EPSユニット 162…表示制
御装置 162a…スイッチ群 162b…表示
器群 162M…メータ制御装置 164…ドアロ
ック制御装置 166…ナビゲーション装置 168…オーデ
ィオ装置 169…第2通信線
【手続補正書】
【提出日】平成14年11月25日(2002.11.
25)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正内容】
【0046】[追従オートクルーズ(Cruse Control:
一定車速走行)ユニット149の構成]通信線18に接
続される追従オートクルーズユニット149には、アク
チュエータは接続されておらず、ユーザがオートクルー
ズ要求をしたか否かを検出するクルーズスイッチ491
と、オートクルーズ作動中に先行車との追従走行を可能
とするためレーザレーダ493とが接続されている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B60K 41/28 B60K 41/28 B60R 16/02 640 B60R 16/02 640K 665 665P B62D 6/00 B62D 6/00 F02D 45/00 374 F02D 45/00 374Z 380 380 // B62D 101:00 B62D 101:00 113:00 113:00 119:00 119:00 Fターム(参考) 3D032 CC32 DA03 DA15 DA23 DB20 DD02 DE20 EB11 EC22 FF01 FF02 FF05 FF07 FF08 GG01 3D041 AA71 AA80 AB01 AC30 AD02 AD04 AD05 AD10 AD14 AD22 AD23 AD31 AD41 AD50 AD51 AE00 AE04 AE07 AE09 AE31 AE41 3G084 BA05 BA13 BA15 BA17 BA32 DA13 DA27 DA31 EB01 EB22 FA00 FA05 FA06 FA10 FA11 FA20 FA29 FA33

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の挙動を制御する制御装置を含む複数
    の制御装置が通信線を介して接続された車両用制御シス
    テムにおいて、 エンジン状態を検出するエンジン状態検出手段をエンジ
    ン制御装置に、 車両挙動を検出する車両挙動検出手段を制動力制御装置
    に、 各々集約して配置し、 前記エンジン制御装置および前記制動力制御装置が、各
    々の制御対象の制御基本量を演算するとともに、前記通
    信線上の複数の制御装置が協調して車両の挙動を制御す
    るための協調制御基本量を演算しあるいは検出して前記
    通信線に送信することを特徴とする車両用制御システ
    ム。
  2. 【請求項2】請求項1記載のシステムにおいて、 さらに、操舵角を検出する舵角検出手段をステアリング
    制御装置に集約して配置するとともに、 前記ステアリング制御装置は、前記舵角検出手段の検出
    結果に基づいてその制御対象の制御基本量を演算すると
    ともに、前記複数の制御装置が協調して車両の挙動を制
    御するための協調制御基本量を演算しあるいは検出して
    通信線に送信することを特徴とする車両用制御システ
    ム。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載のシステムにおい
    て、 前記通信線を介して接続される複数の制御装置には、該
    制御装置の故障情報を表示する表示制御装置が含まれ、
    該表示制御装置は、前記通信線とは異なる通信線との間
    の各種データを伝達するゲートウェイ機能を有して、イ
    ンストルメントパネル近傍に配置されることを特徴とす
    る車両用制御システム。
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