JP2003290404A - 野球又はソフトボール用バット及びその製造方法 - Google Patents
野球又はソフトボール用バット及びその製造方法Info
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- JP2003290404A JP2003290404A JP2002093617A JP2002093617A JP2003290404A JP 2003290404 A JP2003290404 A JP 2003290404A JP 2002093617 A JP2002093617 A JP 2002093617A JP 2002093617 A JP2002093617 A JP 2002093617A JP 2003290404 A JP2003290404 A JP 2003290404A
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Abstract
感を失うことなく、耐久性を向上させたバットを提供す
る。 【解決手段】バット1は、打球部2、テーパー部3、グ
リップ部4を有していて、前記打球部2が青ダモ材、ト
ネリコ材、ヤチダモ材、ホワイトアッシュ、メープルな
どの木材の廃材(通常の木製バットを形成できない状態
の木材料)により筒状に形成された打球部外殻体5より
なり、前記打球部外殻体5の内壁と接着される打球芯部
6a、テーパ−部3、およびグリップ部4からなるバッ
ト本体が、FRPにより形成された複合材料製の野球用
又はソフトボール用バットである。
Description
ボール用バット(以下、バットと省略する)に関するも
のであり、さらに詳しくは、木材の廃材を利用し、か
つ、FRPを用いてバットを形成することにより、耐久
性を向上させたバットに関するものである。
材、トネリコ材、ヤチダモ材等が使用されてきている。
一般に前記の青ダモ材やトネリコ材は、白木のままで使
用できるが、最近ではこれらの木材資源が枯渇して入手
が困難となり、需要と供給のアンバランス化が生じてい
る。又一方、ヤチダモ材は資源そのものは豊富である
が、ヤチダモ材そのものの性質上、木材の孔圏内の導管
径が大きく、又、導管が数層になっているため、白木の
バットの状態で使用すれば反復打球を行なうことによ
り、導管部で割裂や剥離が生じるなどの欠点を有するも
のであった。従来より、木製バットの使用感を失うこと
なく耐久性を向上させることにより、資源の保護をしよ
うとしたものが種々みられる。たとえば、特開昭50−
133028号公報に開示されているように、木製のバ
ット芯材の打球部に接着剤で木材の剥き板を巻着するも
のや、特開昭53−59546号公報に開示されている
ように、木の層と炭素繊維強化プラスチックとを接合さ
せた積層体を形成し、前記積層体から角材を作り、その
後は前記角材を従来の木バット同様、削り出すことによ
って形成されたバットが公知である。また、実開昭60
−187775号公報では、従来の野球用木製バット
の、中心軸芯部をくり抜き、そこに各種型状、材質の軽
合金製棒を挿入して強度を増したバットが開示されてい
る。
材料を用いて形成した複合材料製のバットにおいては以
下の問題点があった。即ち、木製のバット芯材の打球部
に接着剤で木材の剥き板を巻着することにより形成され
たバットでは、耐久性向上のために比重の大きい木材を
用いたことにより所定の重量より大きくなっても軽量化
をすることが難しい。また、芯材に木材という自然物を
用いる為、折れやすい他、前記芯材のばらつきが大き
く、一定品質の芯材を提供できないといった問題点があ
る。
させた積層体からなるバットでは、木材と炭素繊維強化
プラスチック積層して、矩形又は略バット形状の積層体
を形成した後に最終バット形状に加工するものであるた
め、前記バットの表面に炭素繊維強化プラスチックがむ
き出し状態となる為、研磨仕上げする際にはバット全体
にCFの研磨粉が付着してしまい黒くなってしまう。ま
た、木材の層の長さが、最低でもバットの長さ(830
〜860mm)分必要な部分があるため、必ずしも木材
の節約にはならないことや、成形にあたっては、木の層
が何層もあるため、接着工程が多くなり、又接着剤も大
量に必要であるといった問題点がある。
抜き、そこに各種型状、材質の軽合金製棒を挿入して強
度を増したバットにおいては、木材の使用量が通常の木
製バットを形成するのと同じだけ必要であり、かつ、前
記木製バットに開ける穴と、軽合金製棒の外径の精度が
かなり必要であるため手間がかかるといった問題点があ
る。そこで、前記問題点に鑑み、木材の使用量を少なく
して、木製バットの使用感を失うことなく、耐久性を向
上させたバットを提供しようとするものである。
に、本発明の請求項1に係るバットは、打球部とグリッ
プ部、及び,それらをつなぐテーパー部からなるバット
であって、木材からなる筒状の打球部外殻体と、FRP
で形成され、前記打球部外殻体の内側にあって前記打球
部外殻体の内壁と接着される打球芯部とテーパー部とグ
リップ部からなるFRPバット本体を接合一体化して形
成されたことを特徴とする野球又はソフトボール用バッ
トである。
フトボール用バットにおいて、前記打球外殻体は複数の
木材片を張り合わせて形成されたことを特徴とする野球
又はソフトボール用バットである。
球又はソフトボール用バットであって、前記打球外殻体
とバット本体の、バット長さ方向の接合部に弾性体より
なる環状体を配置させたことを特徴とする野球又はソフ
トボール用バットである。
に係るの野球又はソフトボール用バットであって、前記
打球部は、前記打球外殻体を予め完成品のバットの打球
部の径よりも大きく形成しておき、金型にて圧縮形成す
ることにより得られる圧縮された打球部であることを特
徴とする野球又はソフトボール用バットである。
打球部に相当する範囲の表面に、木材からなる筒状の打
球部外殻体を装着したバットの製造方法であって、木材
を切り出し前記筒状の打球部外殻体を形成する工程と、
前記打球部外殻体の内壁と接着される打球芯部とテーパ
ー部とグリップ部に略相当するマンドレルにプリプレグ
を被覆積層してFRP成形体を成形する工程と、前記F
RP成形体からマンドレルを脱芯する工程と、前記脱芯
したFRP成形体の中空部に、エラストマーチューブを
挿入する工程と、前記木材からなる筒状の打球部外殻体
の内部にFRP成形体の打球芯部に相当する部分を挿入
して、これらを成形用金型にセットする工程と、前記エ
ラストマーチューブ内に流体を導入して該チューブを膨
らませながら前記FRP成形体を前記成形用金型により
加熱して前記FRP成形体と打球部外殻体とを一体化す
る工程とを含むことを特徴とする野球用又はソフトボー
ル用バットの製造方法である。
本発明の望ましい実施の形態に基づき詳細に説明する。
即ち、図1は本実施例のバットの概観図であり、図2は
図1に示すバット1の断面説明図である。本実施例のバ
ット1は、打球部2、テーパー部3、グリップ部4を有
していて、前記打球部2が青ダモ材、トネリコ材、ヤチ
ダモ材、ホワイトアッシュ、メープルなどの木材の廃材
(通常の木製バットを形成できない状態の木材料)によ
り筒状に形成された打球部外殻体よりなり、前記打球部
外殻体の内壁と接着される打球芯部6a、テーパ−部
3、およびグリップ部4からなるバット本体は、FRP
により形成された複合材料製の野球用又はソフトボール
用バットである。
らなる打球部外殻体と、その他の部分を構成しているF
RPからなるバット本体の接合構造としては、木材をバ
ットの打球部2に相当する外形状に切削し、かつ、その
内部が中空となる筒状に形成した打球部外殻体5と、前
記打球部外殻体5の中空部5bに合致する打球芯部6a
と、テーパ−部3、グリップ部4をFRP材料により一
体的に形成されたFRPバット本体6とを、前記打球部
外殻体5の中空部5bに、前記FRPバット本体6の打
球芯部6aを嵌合して一体化することにより接合してあ
る。
バット本体6と前記打球部外殻体5との間に弾性体から
なる層を介在させて接合することもできる。具体的に
は、前記バット本体6の打球芯部6aと打球部外殻体5
の中空部5bの内壁5aとの間に、例えば、熱可塑性エ
ラストマー、合成ゴムなどの粘弾性体の層を設けた状態
で接合することにより、打球時の反発係数の向上を図
り、又手に伝わるしびれの緩和になるという利点があ
る。
に前記打球芯部6aを挿入して前記打球部外殻体5の内
壁5aと前記打球芯部6aを接合した時の、バットの長
さ方向の接合面である、前記打球部外殻体5の下端面5
cと前記FRPバット本体6のテーパー部上端面6cの
間に弾性体よりなる環状体7を配置することにより、前
記打球部外殻体5とバット本体のテーパー部とが滑らか
に接合することができる。
と前記バット本体6のテーパー部6bの境目に大きな段
差がつくと応力が集中してバットがその個所で折れてし
まう可能性があるため、FRP本体成形の再境目付近に
段差がつかぬよう滑らかな形状に成形する必要がある。
したがって、前記環状体7が無い場合、前記打球部外殻
体5の中空部のテーパー部側に旋盤等を使って大きな面
取りをしなくてはならない。しかし前記環状体7を作る
際にあらかじめ中空部を滑らかな形状に作っておけば、
この作業を行う必要が無く生産効率が上がる。前記環状
体7を形成する弾性体としては、ABS樹脂、ナイロン
樹脂、ウレタン樹脂、EVA樹脂、ポリエチレン樹脂、
ポリプロピレン樹脂、ポリカーボネート樹脂等の比較的
弾性を有し、且つバット本体2との接着性の良好な合成
樹脂材料を用いることができる。
方法について説明する。 (打球部外殻体5の成形)図3に示すように、100m
m角で、長さが360mm程度の木材8を用意する。前
記木材8は単体木でもよいし、複数の木材片を張り合わ
せるなどしてもよい。そして、前記木材8を外形がバッ
トの打球部2相当の形状となるように切削し、その後、
前記打球部2の中心部分にφ25mmの穴をあけて中空部
5cを形成し、打球部外殻体5を成形する。前記中空部
5cは、打球部先端面5dまで貫通した筒状の形態でも
よいし、打球部先端面5dは貫通しない筒状の形態とし
てもよい。
及び図5に示すように、打球部外殻体5の中空部5cに
略相当する打球芯部6aを形成するためのマンドレル1
0aと、バット1のテーパー部3とグリップ部4に略相
当する形状のマンドレル10bにそれぞれプリプレグ9
を所定量巻きつけてから、それぞれのマンドレルを抜き
取り、両者を接続させてFRP成形体60を形成する。
そして、前記FRP成形体60の中に伸縮自在のエラス
トマーチューブ11を挿入しておく。
打球部外殻体5の中空部5c内に、前記FRP成形体6
0の打球芯部7を挿入する。この時、前記打球部外殻体
5の下端面5cに環状体7を配置しておき、前記打球芯
部6aはまず前記環状体7を通してから中空部に挿入す
る。その後、このように組み付けた、前記打球部外殻体
5と前記前記環状体7と前記FRPバット成形体60
を、図7に示すように、バット成形用の金型12内に配
置して、図示はしない上金型により型締め後、前記チュ
ーブ11内に圧縮空気等を注入して該チューブ11を拡
開し、前記FRP成形体60のプリプレグ9を前記成形
金型12の内壁に密着させた状態で加熱することで前記
打球部外殻体5と前記FRP成形体60とを一体化させ
てバット1を得る。
製の前記打球部外殻体5の下端面5bとテーパー部上端
面6cの成形上のつながりをスムーズにするものである
が、このような部材を介在させない場合には、打球部外
殻体5の下端部の肉厚を下端に行くに従い薄くなるテー
パー形状として、テーパー部上端面6cと滑らかに接続
させることが好ましい。又前記打球部外殻体5と前記F
RP成形体60とを一体化して成形後、表面を研磨して
仕上げる場合にも、FRP部分の研磨粉が木につかなく
する役割も持つ。
の金型12内で、FRPバット本体6の成形と同時に木
製の打球部外殻体5との接合一体化をする場合に、木製
の打球部外殻体5を、予め完成品のバット1の打球部2
の径よりも大きく形成しておき、前記した方法と同様の
方法にて成形することにより、打球部2が圧縮されたバ
ットを成形できる。さらに、前記した予め完成品のバッ
ト1の打球部2の径よりも大きく形成した木製の打球部
外殻体5に合成樹脂を含浸させて前記した方法と同様の
方法にて成形すれば、樹脂含浸圧縮打球部が成形できる
ので、より耐久性の向上したバットが形成できる。
芯部とテーパー部とグリップ部からなるバット本体をF
RPで形成し、前記打球芯部の表面に木製の打球部を形
成した構成としたことにより、木製バットの打球感を損
なうことなく、耐久性に優れたバットとなる。また、木
製部分は、打球部と、従来の木製バットよりも木材の使
用量が少なくて済むほか、打球部の内部にFRPによる
打球芯部が嵌合されているので、木材片の集積材をも用
いることができるので、自然木の使用を極力少なくで
き、環境を保護できる。又、バット本体が設計自由度の
大きいFRPであるためにFRP部分を軽量に設計する
事ができ、打球部に比重の重い木を使用することも可能
である。
明する図。
明する図。
2)
の製造方法
ボール用バット(以下、バットと省略する)に関するも
のであり、さらに詳しくは、木材の廃材を利用し、か
つ、FRPを用いてバットを形成することにより、耐久
性を向上させたバットに関するものである。
材、トネリコ材、ヤチダモ材等が使用されてきている。
一般に前記の青ダモ材やトネリコ材は、白木のままで使
用できるが、最近ではこれらの木材資源が枯渇して入手
が困難となり、需要と供給のアンバランス化が生じてい
る。又一方、ヤチダモ材は資源そのものは豊富である
が、ヤチダモ材そのものの性質上、木材の孔圏内の導管
径が大きく、又、導管が数層になっているため、白木の
バットの状態で使用すれば反復打球を行なうことによ
り、導管部で割裂や剥離が生じるなどの欠点を有するも
のであった。従来より、木製バットの使用感を失うこと
なく耐久性を向上させることにより、資源の保護をしよ
うとしたものが種々みられる。たとえば、特開昭50−
133028号公報に開示されているように、木製のバ
ット芯材の打球部に接着剤で木材の剥き板を巻着するも
のや、特開昭53−59546号公報に開示されている
ように、木の層と炭素繊維強化プラスチックとを接合さ
せた積層体を形成し、前記積層体から角材を作り、その
後は前記角材を従来の木バット同様、削り出すことによ
って形成されたバットが公知である。また、実開昭60
−187775号公報では、従来の野球用木製バット
の、中心軸芯部をくり抜き、そこに各種型状、材質の軽
合金製棒を挿入して強度を増したバットが開示されてい
る。
材料を用いて形成した複合材料製のバットにおいては以
下の問題点があった。即ち、木製のバット芯材の打球部
に接着剤で木材の剥き板を巻着することにより形成され
たバットでは、耐久性向上のために比重の大きい木材を
用いたことにより所定の重量より大きくなって軽量化を
することが難しい。また、芯材に木材という自然物を用
いる為、折れやすい他、前記芯材のばらつきが大きく、
一定品質の芯材を提供できないといった問題点がある。
させた積層体からなるバットでは、木材と炭素繊維強化
プラスチックを積層して、矩形又は略バット形状の積層
体を形成した後に最終バット形状に加工するものである
ため、前記バットの表面に炭素繊維強化プラスチックが
むき出し状態となる為、研磨仕上げする際にはバット全
体に炭素繊維の研磨粉が付着してしまい黒くなってしま
う。また、木の層の長さが、最低でもバットの長さ(8
30〜860mm)分必要な部分があるため、必ずしも
木材の節約にはならないことや、成形にあたっては、木
の層が何層もあるため、接着工程が多くなり、又接着剤
も大量に必要であるといった問題点がある。
抜き、そこに各種型状、材質の軽合金製棒を挿入して強
度を増したバットにおいては、木材の使用量が通常の木
製バットを形成するのと同じだけ必要であり、かつ、前
記木製バットに開ける穴と、軽合金製棒の外径の精度が
かなり必要であるため手間がかかるといった問題点があ
る。そこで、前記問題点に鑑み、木材の使用量を少なく
して、木製バットの使用感を失うことなく、耐久性を向
上させたバットを提供しようとするものである。
に、本発明の請求項1に係るバットは、打球部とグリッ
プ部、及び,それらをつなぐテーパー部からなるバット
であって、木材からなる筒状の打球部外殻体と、FRP
で形成され、前記打球部外殻体の内側にあって前記打球
部外殻体の内壁と接着される打球芯部とテーパー部とグ
リップ部からなるFRPバット本体を接合一体化して形
成されたことを特徴とする野球又はソフトボール用バッ
トである。
フトボール用バットにおいて、前記打球部外殻体は複数
の木材片を張り合わせて形成されたことを特徴とする野
球又はソフトボール用バットである。
球又はソフトボール用バットであって、前記打球部外殻
体とバット本体の、バット長さ方向の接合部に弾性体よ
りなる環状体を配置させたことを特徴とする野球又はソ
フトボール用バットである。
に係る野球又はソフトボール用バットであって、前記打
球部は、前記打球部外殻体を予め完成品のバットの打球
部の径よりも大きく形成しておき、金型にて圧縮形成す
ることにより得られる圧縮された打球部であることを特
徴とする野球又はソフトボール用バットである。
球部に相当する範囲の表面に、木材からなる筒状の打球
部外殻体を装着したバットの製造方法であって、木材を
切り出し、前記筒状の打球部外殻体を形成する工程と、
前記打球部外殻体の内壁と接着される打球芯部とテーパ
ー部とグリップ部に略相当するマンドレルにプリプレグ
を被覆積層してFRP成形体を成形する工程と、前記F
RP成形体からマンドレルを脱芯する工程と、前記脱芯
したFRP成形体の中空部に、エラストマーチューブを
挿入する工程と、前記木材からなる筒状の打球部外殻体
の内部にFRP成形体の打球芯部に相当する部分を挿入
して、これらを成形用金型にセットする工程と、前記エ
ラストマーチューブ内に流体を導入して該チューブを膨
らませながら前記FRP成形体を前記成形用金型により
加熱して前記FRP成形体と打球部外殻体とを一体化す
る工程とを含むことを特徴とする野球用又はソフトボー
ル用バットの製造方法である。
本発明の望ましい実施の形態に基づき詳細に説明する。
即ち、図1は本実施例のバットの概観図であり、図2は
図1に示すバット1の断面説明図である。本実施例のバ
ット1は、打球部2、テーパー部3、グリップ部4を有
していて、前記打球部2が青ダモ材、トネリコ材、ヤチ
ダモ材、ホワイトアッシュ、メープルなどの木材の廃材
(通常の木製バットを形成できない状態の木材料)によ
り筒状に形成された打球部外殻体5よりなり、前記打球
部外殻体5の内壁と接着される打球芯部6a、テーパ−
部3、およびグリップ部4からなるバット本体は、FR
Pにより形成された複合材料製の野球用又はソフトボー
ル用バットである。
らなる打球部外殻体5と、その他の部分を構成している
FRPからなるバット本体の接合構造としては、木材を
バットの打球部2に相当する外形状に切削し、かつ、そ
の内部が中空となる筒状に形成した打球部外殻体5と、
前記打球部外殻体5の中空部5bに合致する打球芯部6
aと、テーパ−部3、グリップ部4をFRP材料により
一体的に形成されたFRPバット本体6とを、前記打球
部外殻体5の中空部5bに、前記FRPバット本体6の
打球芯部6aを嵌合して一体化することにより接合して
ある。
バット本体6と前記打球部外殻体5との間に弾性体から
なる層を介在させて接合することもできる。具体的に
は、前記バット本体6の打球芯部6aと打球部外殻体5
の中空部5bの内壁5aとの間に、例えば、熱可塑性エ
ラストマー、合成ゴムなどの粘弾性体の層を設けた状態
で接合することにより、打球時の反発係数の向上を図
り、又手に伝わるしびれの緩和になるという利点があ
る。
に前記打球芯部6aを挿入して前記打球部外殻体5の内
壁5aと前記打球芯部6aを接合した時の、バットの長
さ方向の接合面である、前記打球部外殻体5の下端面5
cと前記FRPバット本体6のテーパー部上端面6cの
間に弾性体よりなる環状体7を配置することにより、前
記打球部外殻体5とバット本体のテーパー部とが滑らか
に接合することができる。
部6aと前記FRPバット本体6のテーパー部6bの境
目に大きな段差がつくと応力が集中してバットがその個
所で折れてしまう可能性があるため、FRPバット本体
6成形の際境目付近に段差がつかぬよう滑らかな形状に
成形する必要がある。したがって、前記環状体7が無い
場合、前記打球部外殻体5の中空部のテーパー部側に旋
盤等を使って大きな面取りをしなくてはならない。しか
し前記環状体7を作る際にあらかじめ中空部を滑らかな
形状に作っておけば、この作業を行う必要が無く生産効
率が上がる。前記環状体7を形成する弾性体としては、
ABS樹脂、ナイロン樹脂、ウレタン樹脂、EVA樹
脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリカー
ボネート樹脂等の比較的弾性を有し、且つFRPバット
本体6との接着性の良好な合成樹脂材料を用いることが
できる。
方法について説明する。 (打球部外殻体5の成形)図3に示すように、100m
m角で、長さが360mm程度の木材8を用意する。前
記木材8は単体木でもよいし、複数の木材片を張り合わ
せるなどしてもよい。そして、前記木材8を外形がバッ
トの打球部2相当の形状となるように切削し、その後、
前記打球部2の中心部分にφ25mmの穴をあけて中空部
5bを形成し、打球部外殻体5を成形する。前記中空部
5bは、打球部先端面5dまで貫通した筒状の形態でも
よいし、打球部先端面5dは貫通しない筒状の形態とし
てもよい。
及び図5に示すように、打球部外殻体5の中空部5bに
略相当する打球芯部6aを形成するためのマンドレル1
0aと、バット1のテーパー部3とグリップ部4に略相
当する形状のマンドレル10bにそれぞれプリプレグ9
を所定量巻きつけてから、それぞれのマンドレルを抜き
取り、両者を接続させてFRP成形体60を形成する。
そして、前記FRP成形体60の中に伸縮自在のエラス
トマーチューブ11を挿入しておく。
打球部外殻体5の中空部5b内に、前記FRP成形体6
0の打球芯部6aを挿入する。この時、前記打球部外殻
体5の下端面5cに環状体7を配置しておき、前記打球
芯部6aはまず前記環状体7を通してから中空部に挿入
する。その後、このように組み付けた、前記打球部外殻
体5と前記環状体7と前記FRPバット成形体60を、
図7に示すように、バット成形用の金型12内に配置し
て、図示はしない上金型により型締め後、前記エラスト
マーチューブ11内に圧縮空気等を注入して該エラスト
マーチューブ11を拡開し、前記FRP成形体60のプ
リプレグ9を前記成形金型12の内壁に密着させた状態
で加熱することで前記打球部外殻体5と前記FRP成形
体60とを一体化させてバット1を得る。
製の前記打球部外殻体5の下端面5cとテーパー部上端
面6cの成形上のつながりをスムーズにするものである
が、このような部材を介在させない場合には、打球部外
殻体5の下端部の肉厚を下端に行くに従い薄くなるテー
パー形状として、テーパー部上端面6cと滑らかに接続
させることが好ましい。又前記打球部外殻体5と前記F
RP成形体60とを一体化して成形後、表面を研磨して
仕上げる場合にも、FRP部分の研磨粉が木につかなく
する役割も持つ。
の金型12内で、FRPバット本体6の成形と同時に木
製の打球部外殻体5との接合一体化をする場合に、木製
の打球部外殻体5を、予め完成品のバット1の打球部2
の径よりも大きく形成しておき、前記した方法と同様の
方法にて成形することにより、打球部2が圧縮されたバ
ットを成形できる。さらに、前記した予め完成品のバッ
ト1の打球部2の径よりも大きく形成した木製の打球部
外殻体5に合成樹脂を含浸させて前記した方法と同様の
方法にて成形すれば、樹脂含浸圧縮打球部が成形できる
ので、より耐久性の向上したバットが形成できる。
芯部とテーパー部とグリップ部からなるバット本体をF
RPで形成し、前記打球芯部の表面に木製の打球部を形
成した構成としたことにより、木製バットの打球感を損
なうことなく、耐久性に優れたバットとなる。また、従
来の木製バットよりも木材の使用量が少なくて済むほ
か、打球部の内部にFRPによる打球芯部が嵌合されて
いるので、木材片の集積材をも用いることができるの
で、自然木の使用を極力少なくでき、環境を保護でき
る。又、バット本体が設計自由度の大きいFRPである
ためにFRP部分を軽量に設計する事ができ、打球部に
比重の重い木を使用することも可能である。
明する図。
明する図。
Claims (5)
- 【請求項1】 打球部とグリップ部、及び,それらをつ
なぐテーパー部からなるバットであって、木材からなる
筒状の打球部外殻体と、FRPで形成され、前記打球部
外殻体の内側にあって前記打球部外殻体の内壁と接着さ
れる打球芯部とテーパー部とグリップ部からなるFRP
バット本体を接合一体化して形成されたことを特徴とす
る野球又はソフトボール用バット。 - 【請求項2】 前記打球外殻体は複数の木材片を張り合
わせて形成されたことを特徴とする請求項1記載の野球
又はソフトボール用バット。 - 【請求項3】 前記打球外殻体とバット本体のバット長
さ方向の接合部に弾性体よりなる環状体を配置させたこ
とを特徴とする請求項1または2記載の野球又はソフト
ボール用バット。 - 【請求項4】 前記打球部は、前記打球外殻体を予め完
成品のバットの打球部の径よりも大きく形成しておき、
金型にて圧縮形成することにより得られる圧縮された打
球部であることを特徴とする請求項1、2または3記載
の野球又はソフトボール用バット。 - 【請求項5】 FRP製バット本体の打球部に相当する
範囲の表面に、木材からなる筒状の打球部外殻体を装着
したバットの製造方法であって、木材を切り出し前記筒
状の打球部外殻体を形成する工程と、前記打球部外殻体
の内壁と接着される打球芯部とテーパー部とグリップ部
に略相当するマンドレルにプリプレグを被覆積層してF
RP成形体を成形する工程と、前記FRP成形体からマ
ンドレルを脱芯する工程と、前記脱芯したFRP成形体
の中空部に、エラストマーチューブを挿入する工程と、
前記木材からなる筒状の打球部外殻体の内部にFRP成
形体の打球芯部に相当する部分を挿入して、これらを成
形用金型にセットする工程と、前記エラストマーチュー
ブ内に流体を導入して該チューブを膨らませながら前記
FRP成形体を前記成形用金型により加熱して前記FR
P成形体と打球部外殻体とを一体化する工程とを含むこ
とを特徴とする野球又はソフトボール用バットの製造方
法。
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