JP2003290368A - 光化学治療用光照射装置 - Google Patents

光化学治療用光照射装置

Info

Publication number
JP2003290368A
JP2003290368A JP2002101522A JP2002101522A JP2003290368A JP 2003290368 A JP2003290368 A JP 2003290368A JP 2002101522 A JP2002101522 A JP 2002101522A JP 2002101522 A JP2002101522 A JP 2002101522A JP 2003290368 A JP2003290368 A JP 2003290368A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
light source
bulk
type lens
irradiation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002101522A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Murakami
章 村上
Keiko Tamaoki
恵子 玉置
Chikashi Usa
史 宇佐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
LAB Sphere Corp
Original Assignee
LAB Sphere Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by LAB Sphere Corp filed Critical LAB Sphere Corp
Priority to JP2002101522A priority Critical patent/JP2003290368A/ja
Publication of JP2003290368A publication Critical patent/JP2003290368A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Radiation-Therapy Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡便に、低コストで使用でき、かつ被治療者
に苦痛を与えることなく治療できる光化学治療用光照射
装置を提供する。 【解決手段】 光化学反応を生起する所定の発光波長を
有する光源6と、光源を内包し、被治療照射面15に対
応する径を有し、かつ、光源の発光をコリメートするバ
ルク型レンズ10とからなる。光源とバルク型レンズが
一体であるから極めて軽量、小型であり、光化学的治療
の際に粘着テープ16等で人体の患部17に固定するこ
とができ、従って、患者が身動きしても、光強度が変化
したり、光照射部位がずれることがない。バルク型レン
ズの径は、治療する患部の病巣の面積に合わせて作製
し、被治療照射面積に対応する照射面積を有するから、
また、バルク型レンズ媒体から出射する光はコリメート
光であるから、患部全体にわたって均一な強度で、かつ
患部の深くまで照射できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光化学治療に用いる光
照射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば癌などの、腫瘍の治療におい
て、制癌剤は癌細胞を殺すことができるが、同時に正常
細胞にも悪影響を与え、一般に、副作用が無視できない
ことは良く知られている。このため近年、副作用が少な
く癌細胞のみを殺すことができる光化学的治療法が注目
され、その効果が実証されつつある。光化学的治療法
は、病変部に光感受性物質を集め、光の照射と光感受性
物質との相乗作用で光毒性反応を起こさせ、病変部を死
滅させて治療する方法である。例えば、光感受性物質と
して特定の薬剤を病変部に注入し、特定の波長の光を病
変部に照射して光化学反応を生起し、活性酸素を発生さ
せて病変部の細胞を死滅させる方法が知られている。ま
た、先端医療研究分野では、癌細胞の増殖に関わる遺伝
子の塩基配列に対応する核酸(これをアンチセンス核酸
と呼ぶ)を合成し、アンチセンス核酸に光架橋性物質で
あるソラレンを結合させ、ソラレンを結合したアンチセ
ンス核酸を癌細胞に与えて光照射することにより、ソラ
レン部分がインターカレートして癌細胞の増殖遺伝子に
フタをし、癌細胞遺伝子の転写と発現を特異的に抑え込
むという光アンチセンス療法が研究されている。また、
病変細胞に選択的に付着する光感受性物質の研究も進ん
でおり、光化学的治療法は将来の癌治療においても主流
になるといわれている。
【0003】ところで、光化学的治療法は、光感受性物
質の重要性もさることながら、光照射の制御も極めて重
要である。すなわち、光波長、光強度、照射時間を精密
に制御して照射しなければ、期待した治療効果が得られ
ないばかりか、生体に思わぬ損傷を与える場合がある。
例えば、活性酸素を生成する光感受性物質を使用する場
合に、光強度が強すぎれば、活性酸素が瞬時に高濃度で
発生し、病変部以外の細胞を傷つけてしまう。また、光
感受性物質は、一般に生体活性を有しており、特定の範
囲を外れた光波長、光強度、照射時間で照射すれば、思
わぬ有害な生体反応を引き起こす場合がある。
【0004】従来の光照射手段は、以下に説明するよう
なものである。可変波長色素レーザー、YAGレーザー
及びSHG素子、Arイオンレーザー、あるいはHeN
eレーザー等の大型レーザー装置を用い、レーザー装置
出力光を光ファイバで患部に導く。できるだけ患部に深
く、かつ、均一な照射光強度で照射するためにはコリメ
ート光が必要である。このため、光ファイバ端部には、
コリメート用光学レンズ部が設けられており、コリメー
ト用光学レンズ部で形成したコリメート光を患部に照射
する。あるいは、治療の種類によっては、コリメート用
光学レンズ部を用いず、光ファイバ出射端面から直接患
部に照射する方法も用いられている。照射光強度の調整
は、レーザー装置の電力の調整、光減衰器による減衰率
の調整、あるいは、光ファイバ出射端面と患部との間の
距離の調整等によって行う。また、照射面積の制御は、
コリメート用光学レンズ部に設けられた絞りの開口の調
整、あるいは光ファイバ出射端面と患部との間の距離の
調整によって行う。
【0005】このような従来の光照射装置では、以下に
説明する課題がある。第1には、レーザー装置やコリメ
ート用光学レンズ部が大きく、かつ、重く、簡便に使用
できないと言った課題がある。第2には、レーザー装置
のコストが高いと共に、その操作に専任のオペレーター
が必要であり、レーザー装置のメンテナンスコストも高
く、技術、資金に余裕のある一部医療機関しか設置、運
用できないといった課題がある。このため、光化学的治
療法を希望する患者が極めて多いにも関わらず、治療を
受けられる患者は極僅かである。第3には、光照射部と
患部とを一致させ、また照射光強度を一定に保つため、
患者は身動きすることができず、治療に苦痛を伴うと言
った課題がある。例えば、脳腫瘍の治療の際、照射位置
がずれることは極めて危険であり、また、光ファイバ出
射端面から直接患部を照射する場合には、光ファイバ出
射端面と患部との間の距離の変動により、光強度が変動
してしまうので、治療中は身動きすることができない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記課題に鑑み本発明
は、簡便に、低コストで使用でき、かつ患者に苦痛を与
えることなく治療できる光化学治療用光照射装置を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の光化学治療用光照射装置は、光化学反応を生
起する所定の発光波長を有する光源と、光源を内包し、
被治療照射面積にほぼ対応する径を有し、かつ、光源の
発光をコリメートするバルク型レンズとからなることを
特徴とする。この構成によれば、光源とバルク型レンズ
が一体であるから極めて軽量、小型であり、光化学的治
療の際に粘着テープ等で人体の患部に固定することがで
き、従って、患者が身動きしても、光強度が変化した
り、光照射部位がずれることがない。また、バルク型レ
ンズの径は、治療する患部の病巣の面積に応じて作製ま
たは準備し、治療を要する患部の全部又は少なくとも一
部に光照射する場合においてその照射範囲にほぼ対応す
る大きさを有するから、また、バルク型レンズから出射
する光はコリメート光であるから、患部の被治療照射面
積の全体にわたって均一な強度で、かつ患部の深くまで
照射できる。また、バルク型レンズは、例えば、加工が
容易な樹脂材料で構成され、バルク型レンズの光源に面
する内面の曲率と被治療照射面に面する外面の曲率と
は、任意の曲率をもつよう設計できるから、バルク型レ
ンズの径を適宜選択することにより、この径に応じて上
記内面と外面の曲率を設計すれば、光源からの光をコリ
メートできる。さらにまた、側面及び底面に反射材を有
するバルクレンズを用いれば、内面及び外面で生じるフ
レネル反射光をバルクレンズ内に閉じ込めることができ
るから、極めて効率よくコリメート光を形成できる。
【0008】また、光源は、発光ダイオード、レーザー
ダイオード、スーパールミネッセントダイオード、エレ
クトロルミネッセンス、または、光ファイバ出射端から
放射する光、またはこれらの単数又は複数の組み合わせ
て用いることができる。この構成によれば、紫外光から
赤外光まで、光化学的治療に必要な波長の光源を任意に
選択することができる。また、これらの光源は、電流制
御型の光源であるので、電流を制御することによって容
易に一定発光強度を維持できる。また、発光ダイオー
ド、レーザーダイオード、スーパールミネッセントダイ
オードは低コストであり、メンテナンスを必要としな
い。また、患部が皮膚表面から深い位置にある場合は、
光源の光強度を大きくする必要があるが、この場合、バ
ルク型レンズの光源部に複数の光源を配置すればよい。
例えば、複数のLEDとLDを組み合わせても良い。
【0009】本発明はまた、バルク型レンズの外面を平
面とすることができ、バルク型レンズの内面の曲率で光
源からの光をコリメートすることができる。この構成に
よれば、被治療照射面、すなわち皮膚への固定が容易で
あり、かつ、被治療照射面に垂直にコリメート光が入射
するので、患部に照射される光量が増える。
【0010】本発明の光化学治療用光照射装置におい
て、上記バルク型レンズが、バルク型レンズの側壁に添
い、かつ、外面から突出した屈折率整合媒体保持用のお
おいを有していれば好ましい。この構成によれば、おお
いに適切な屈折率整合媒体を挿入し、被治療照射面及び
バルクレンズ外面におけるフレネル反射光を減らすこと
ができるので、患部を照射する光強度が増大し、低消費
電力で治療できる。
【0011】また、本発明の光化学治療用光照射装置
は、光化学反応を生起する発光波長を有する光源と、こ
の光源を内包し、被治療照射面積の少なくとも一部に対
応する照射範囲を有し、かつ、上記光源の発光をコリメ
ートするバルク型レンズと、このバルク型レンズに着脱
可能なスペーサと、を有することを特徴とする。この構
成によれば、スペーサを被治療者毎に交換、または消毒
して使用することにより、一台の光化学治療用光照射装
置を、被治療者間の細菌感染の危険無しに共用すること
ができる。これによりメンテナンスコストが低下すると
ともに、利便性が向上する。
【0012】上記スペーサの底部は、好ましくは凹部を
有しており、凹部に屈折率整合媒体を保持することがで
きる。または、前記スペーサは、屈折率整合媒体保持用
の封入部を備え、この封入部に屈折率整合媒体が封入さ
れているように構成してもよい。この構成によれば、ス
ペーサと被治療照射面との間に適切な屈折率整合媒体を
挿入し、スペーサの底面、被治療照射面におけるフレネ
ル反射光を減らすことができるので、患部を照射する光
強度が増大し、低消費電力で治療できる。
【0013】また、本発明の光化学治療用光照射装置
は、上記の構成の光化学治療用光照射装置を複数結合し
て構成することができる。この構成によれば、被治療照
射面が大面積の場合にも、簡便、かつ低コストで光化学
的治療を行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面により詳細に説明する。初めに、本発明の光化学治療
用光照射装置の第1の実施の形態を説明する。図1は、
本発明の光化学治療用光照射装置の第1の実施の形態の
構成を示す図である。図1(a)において、光化学治療
用光照射装置20は、光化学反応を生起する発光波長を
有する光源6と、この光源6を内包する空隙を備え、被
治療照射面積に対応する径を有し、かつ、光源6の発光
をコリメートするバルク型レンズ10とから構成されて
いる。12は光化学治療用光照射装置20からの光線を
表す。バルク型レンズ10は、例えば上記のように、光
源6を埋め込む空隙を底部に有し、全体が砲弾型を呈し
ており、本発明者らにより開発された特開2001−4
4515号公報等に記載のレンズである。光化学治療用
光照射装置20に使用するバルク型レンズは、バルク型
レンズ10の内面10a及び外面10bの曲率Ra,R
bを、バルク型レンズ10の形状に対応して適宜選択し
て、光源6からの光がコリメート(平行光化)するよう
に設計されている。光源6は、発光ダイオード(LE
D)、レーザーダイオード(LD)、スーパールミネッ
セントダイオード(SLD)、エレクトロルミネセンス
(EL)、または、光ガイド出射端から放射する光であ
る。ここで、光ガイドは、光ファイバ、光バンドルファ
イバ、液体をコアとする光ファイバ、あるいはその他の
固体物質からなる光ガイド等を含むものであり、その先
端がバルク型レンズの空隙に装着される。
【0015】LED、LDまたはSLD等であるチップ
1は、チップ固定台2に固定され、電源接続端子3、4
から電力が供給される。チップ1は電流制御型の光源な
ので、電流を制御することによって容易に所定の発光強
度を維持できる。また、LED、LD、SLDは、低コ
ストであり、メンテナンスを必要としない。
【0016】図1(b)は、光化学治療用光照射装置を
用いた治療形態を説明するための模式図である。光化学
治療用光照射装置20を、粘着テープ16により、患部
17の直上の被治療照射面15に固定して治療すること
を示している。このように、光源6とバルク型レンズ1
0が、小型、軽量、かつ、一体であるから、光化学的治
療の際に粘着テープ16等で患部17の直上の被治療照
射面15に正確に固定することができ、従って、被治療
者が身動きしても、照射光強度が変化したり、光照射部
位がずれることがない。
【0017】ここで、被治療照射面積は患部の全体又は
少なくとも一部を含む箇所であり、コリメート光を照射
するバルク型レンズ10の径は、この被治療照射面積に
ほぼ対応する照射範囲を有する大きさのものが選択され
る。すなわち、バルク型レンズ10の直径は、治療する
患部17の面積に応じて作製または予め準備しておく。
これにより、バルク型レンズ10の照射光は、患部17
への照射面積(患部の全体又は一部)に対応する照射面
積で照射するから、また、バルク型レンズ10を使用す
るから、チップ1の発光する光のほとんど全てを、患部
17全体にわたって均一な強度で、かつ患部17の深く
まで照射することができる。
【0018】バルク型レンズ10は、所望の照射光12
に対して透明な固体材料で作製される。この材料として
は、石英ガラス、アクリルやエポキシ樹脂等の透明樹
脂、ソーダガラス、ホウケイ酸ガラス、鉛ガラス等の種
々のガラス材料、透明プラスティック材料、または炭化
珪素(SiC)、酸化亜鉛(ZnO)などの透明固体材
料などが使用可能である。
【0019】チップ1の出力光強度の制御は、例えば、
チップ1近傍にpinフォトダイオードを一緒に備える
ことにより、その光出力をモニターし自動電力制御回路
(APC)を構成することによって容易に行うことがで
きる。また、電源をプログラム可能な入力装置やダイヤ
ルなどによって構成し、電源出力を調整可能とすること
は、各種のセンサー、CPU、メモリIC、LSI、ト
ランジスタ、ダイオードのような能動素子や、抵抗とコ
ンデンサなどの受動部品、記憶装置、ソフトウェアを使
用した駆動部により実現できる。
【0020】次に、本発明の光化学治療用光照射装置の
第2の実施の形態を説明する。図2は、本発明の光化学
治療用光照射装置の第2の実施の形態を示す断面図であ
る。この光化学治療用光照射装置30は、被治療者の皮
膚である被治療照射面15に接するバルク型レンズ10
の外面10bが平面である。外面10bが平面であるの
で皮膚15に固定しやすく、また、光12が被治療照射
面15に垂直に入射するので、皮膚表面で反射するフレ
ネル反射光強度が小さいと共に、反射光がバルク型レン
ズ10内に戻ってバルク型レンズ10に発散してしまう
ことがない。バルク型レンズ10の外面10bが平面で
ある場合には、内面10bをチップ1に向かって凸の曲
率とすることによってコリメート光を実現できる。バル
ク型レンズ10の底面及び側面に反射媒体を設けたバル
ク型レンズ(例えば、本発明者らによる特開2001−
111112号公報参照)を用いれば、これらの反射光
が再び被治療照射面15に入射する。このように、バル
ク型レンズ10の外面10bが平面であることによっ
て、患部17を照射する光量が増える。
【0021】次に、本発明の光化学治療用光照射装置の
第3の実施の形態を説明する。図3は本発明の光化学治
療用光照射装置の第3の実施の形態を示す断面図であ
る。図3(a)に示すように、光化学治療用光照射装置
40は、バルク型レンズ10の側壁に添い、かつ、この
バルク型レンズの外面10bから突出した屈折率整合媒
体保持用のおおい11を有している。図3(b)は、光
化学治療用光照射装置40による治療の実施の形態を示
している。光化学治療用光照射装置40は、おおい11
の内部に屈折率整合媒体18を充填し、被治療照射面1
5上に固定されている。屈折率整合媒体18は、液体や
ゲル状物質であり、バルク型レンズ媒体の屈折率、及び
人体の屈折率に近い屈折率整合媒体を使用する。これに
より、バルク型レンズの外面10bと被治療照射面15
との間に空気層が存在しなくなるので、フレネル反射光
がなくなり、患部17を照射する光量が増える。なお、
おおい11は、図示を省略するが、屈折率整合媒体18
の注入口または取り出し口を備えていてもよい。
【0022】また、おおい11のバルク型レンズ10に
内接する面は、光の反射材料をコーティングしてもよ
い。この反射材料としては、アルミニウム(Al)、金
(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、タングステン
(W)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)等の金属
を用いることができる。このうちAlは、赤外から紫外
光まで反射率が高い材料である。この構成によれば、バ
ルク型レンズ10と被治療照射面15との間に適切な屈
折率整合媒体18を挿入でき、被治療照射面及びバルク
型レンズ外面における反射光を減らすことができ、より
低消費電力で治療できる。
【0023】次に、本発明の光化学治療用光照射装置の
第4の実施の形態を説明する。図4は、本発明の光化学
治療用光照射装置の第4の実施の形態を示す断面図であ
る。光化学治療用光照射装置50は、脱着可能なスペー
サ13を有している。図4はスペーサの一例を示す図で
あり、例えば、図4に示すように、スペーサ13とバル
ク型レンズ10の側壁に互いに嵌合するネジ構造13a
を設けて着脱可能にしても良い。スペーサ13の被治療
照射面15側の面には、底部に屈折率整合媒体18を保
持する凹部13bを設ければ、図3で説明した効果と同
様な効果が得られる。また、スペーサ13は、少なくと
もチップ1からの光が通過する領域は、光透過材料で作
製される。この構成によれば、光化学治療用光照射装置
50が直接患者に接することはなく、スペーサ13を交
換すれば、被治療者間の血液・体液による汚染や細菌感
染を心配することなく、一台の光化学治療用光照射装置
50を複数の患者にくり返し使用できる。なお、バルク
型レンズ10のスペーサ13内に上記凹部13bに代え
て、図示は省略するが、屈折率整合媒体保持用の封入部
を備え、この封入部に予め屈折率整合媒体18が封入さ
れているようにすれば、上記例のように光化学治療の際
にその都度、スペーサ13の凹部13bに屈折率整合媒
体18を注入する手間が不要となる。この封入部は、例
えばスペーサ13の底部付近に、屈折率整合媒体18を
封入しておく室を画成することにより構成することがで
きる。
【0024】次に、本発明の光化学治療用光照射装置の
第5の実施の形態を説明する。図5は、本発明の光化学
治療用光照射装置の第5の実施の形態を示す断面図であ
る。光化学治療用光照射装置60は、光強度が大きいこ
とを必要とする治療、例えば患部が深い場合の治療等に
使用できる。図5に示すように、光源6は複数の光源か
ら構成されており、例えば、一個のLD1aと複数のL
ED1b,1cから構成されていてもよい。LD1aを
光軸の中心に1個配置し、LD1aの周囲に同心円上に
LEDを複数(1b、1cで代表する)配置しても良
い。この場合、患部の厚み(深さ)が大きいものであっ
ても深さ方向に十分な光照射ができることになる。この
例に限らず、所望の出力光強度が得られるように、複数
個のLED、SLD、またはLDにより光源6を構成し
てもよい。また、複数の発光波長を必要とする治療にお
いては、複数の波長の異なるLED、SLD、LDを組
み合わせてもよい。
【0025】次に、本発明の光化学治療用光照射装置の
第6の実施の形態を説明する。図6は本発明の光化学治
療用光照射装置の第6の実施の形態を示す図である。図
6に示すように、光照射装置70は、互いに整列させて
結合した複数のバルク型レンズ(10A、10B、10
C、・・・、10N)と、複数の光源(6A、6B、6
C、・・・、6N)と、さらに複数のバルク型レンズの
最外側の周囲に、おおい11を有している。この構成に
よれば、被治療照射面15が大面積の場合にも、簡便、
かつ低コストで光化学的治療を行うことができる。
【0026】次に、本発明の光化学治療用光照射装置の
第7の実施の形態を説明する。図7は本発明の光化学治
療用光照射装置の第7の実施の形態を示す図である。図
7に示すように、光照射装置80は、一体化構造とした
複数のバルク型レンズ(10A、10B、10C、・・
・、10N)と、複数の光源(6A、6B、6C、・・
・、6N)と、さらに複数のバルク型レンズの最外側の
周囲に、おおい11を有している。この構成によれば、
被治療照射面15が大面積の場合にも、簡便、かつ低コ
ストかつ、患者に苦痛を与えることなく光化学的治療を
行うことができる。
【0027】人体を良く透過する波長領域、すなわち、
透過窓は、おおよそ600nmから1300nmであ
る。LEDやLDとしては、AlGaInP系の635
〜690nm、GaAs系の780〜880nm、Ga
InAs系の980nm、GaInAsP系の1300
〜1555nmが利用できる。また緑から紫外光照射が
必要な光化学治療用光照射装置には、GaN系による3
70〜550nm程度の発振波長の使用も可能である。
【0028】さらに、紫外光の波長は、LDと非線形結
晶の組合わせによる第二高調波発生によるSHG(Se
cond Harmonics Generator)
も使用できる。SHG用の非線形結晶としては、LB
O、BBO、KNbO3 、PPLN、PPKTP等が使
用できる。
【0029】なお、上記説明では、光源が、LED、L
D、SLDの場合について説明したが、光ガイドに導光
される光を光源としても良く、また、EL(Elect
roluminescence)を光源にしても良い。
【0030】
【発明の効果】上記説明から理解されるように、本発明
の光化学治療用光照射装置によれば、光源を内蔵し、か
つ、光源からの発光をコリメートする、小型、軽量のバ
ルク型レンズを用いるから、簡便に、低コストで使用で
きる。また、人体に固定して治療できるから、被治療者
に苦痛を与えることなく治療できる。また、単色性が良
く、また、使用目的にあった波長の光源を使用できるか
ら、低温火傷等の副作用なく治療することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光化学治療用光照射装置の第1の実施
の形態を示す断面図である。
【図2】本発明の光化学治療用光照射装置の第2の実施
の形態を示す断面図である。
【図3】本発明の光化学治療用光照射装置の第3の実施
の形態を示す断面図である。
【図4】本発明の光化学治療用光照射装置の第4の実施
の形態を示す断面図である。
【図5】本発明の光化学治療用光照射装置の第5の実施
の形態を示す断面図である。
【図6】本発明の光化学治療用光照射装置の第6の実施
の形態を示す断面図である。
【図7】本発明の光化学治療用光照射装置の第7の実施
の形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 発光素子チップ 2 チップ固定台 3 電源接続端子 4 電源接続端子 5 空隙、または、樹脂媒体 6 光源 10 バルク型レンズ 10a バルク型レンズ内面 10b バルク型レンズ外面 11 おおい 12 光線 13 スペーサ 15 被治療照射面 16 粘着テープ 17 患部 18 屈折率整合媒体 20 光化学治療用光照射装置 30 光化学治療用光照射装置 40 光化学治療用光照射装置 50 光化学治療用光照射装置 60 光化学治療用光照射装置 70 光化学治療用光照射装置 80 光化学治療用光照射装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 玉置 恵子 宮城県仙台市太白区八木山南4−7−5 (72)発明者 宇佐 史 宮城県仙台市太白区八木山南3−16−5 ラボ・スフィア株式会社内 Fターム(参考) 4C082 PA02 PC01 PC10 PE10 PG12 PG13 PJ04 PJ12 PL05 RA01 RA02 RC09 RE17 RE34 RE36

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光化学反応を生起する発光波長を有する
    光源と、 この光源を内包し、被治療照射面積にほぼ対応する径を
    有し、かつ、上記光源の発光をコリメートするバルク型
    レンズと、 からなることを特徴とする、光化学治療用光照射装置。
  2. 【請求項2】 前記光源は、発光ダイオード、レーザー
    ダイオード、スーパールミネッセントダイオード、エレ
    クトロルミネッセンス、または、光ガイド出射端から放
    射する光、またはこれらの単数又は複数の組み合わせで
    あることを特徴とする、請求項1に記載の光化学治療用
    光照射装置。
  3. 【請求項3】 前記バルク型レンズの外面が平面であ
    り、かつ、このバルク型レンズの内面の曲率によって光
    源からの光をコリメートすることを特徴とする、請求項
    1〜3のいずれかに記載の光化学治療用光照射装置。
  4. 【請求項4】 前記バルク型レンズが、このバルク型レ
    ンズの側壁に添い、かつ、このバルク型レンズの外面か
    ら突出した屈折率整合媒体保持用のおおいを有すること
    を特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の光化学
    治療用光照射装置。
  5. 【請求項5】 光化学反応を生起する発光波長を有する
    光源と、 この光源を内包し、被治療照射面積の少なくとも一部に
    対応する光照射範囲を有し、かつ、上記光源の発光をコ
    リメートするバルク型レンズと、 このバルク型レンズに着脱可能なスペーサと、を有する
    ことを特徴とする、光化学治療用光照射装置。
  6. 【請求項6】 前記スペーサは底部に凹部を有し、この
    凹部に屈折率整合媒体を保持することを特徴とする、請
    求項5に記載の光化学治療用光照射装置。
  7. 【請求項7】 前記スペーサは、屈折率整合媒体保持用
    の封入部を備え、この封入部に屈折率整合媒体が封入さ
    れていることを特徴とする、請求項5に記載の光化学治
    療用光照射装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6のいずれかに記載の光化学
    治療用光照射装置を複数結合したことを特徴とする、光
    化学治療用光照射装置。
JP2002101522A 2002-04-03 2002-04-03 光化学治療用光照射装置 Pending JP2003290368A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002101522A JP2003290368A (ja) 2002-04-03 2002-04-03 光化学治療用光照射装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002101522A JP2003290368A (ja) 2002-04-03 2002-04-03 光化学治療用光照射装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003290368A true JP2003290368A (ja) 2003-10-14

Family

ID=29241856

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002101522A Pending JP2003290368A (ja) 2002-04-03 2002-04-03 光化学治療用光照射装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003290368A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102829431A (zh) * 2011-06-13 2012-12-19 禧通科技股份有限公司 光学透镜以及其发光模块
JP2016533252A (ja) * 2013-10-04 2016-10-27 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. 皮膚組織の光ベースの処理のための皮膚処理装置
WO2017204093A1 (ja) * 2016-05-27 2017-11-30 シャープ株式会社 光治療装置および固定具
US11173020B2 (en) * 2009-03-20 2021-11-16 Water Pik, Inc. Oral irrigator appliance with radiant energy delivery for bactericidal effect
CN117590521A (zh) * 2024-01-18 2024-02-23 北京镭科光电科技有限公司 利用液芯光导管的半导体激光耦合传输成像装置及设备

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11173020B2 (en) * 2009-03-20 2021-11-16 Water Pik, Inc. Oral irrigator appliance with radiant energy delivery for bactericidal effect
CN102829431A (zh) * 2011-06-13 2012-12-19 禧通科技股份有限公司 光学透镜以及其发光模块
JP2016533252A (ja) * 2013-10-04 2016-10-27 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. 皮膚組織の光ベースの処理のための皮膚処理装置
WO2017204093A1 (ja) * 2016-05-27 2017-11-30 シャープ株式会社 光治療装置および固定具
CN109195662A (zh) * 2016-05-27 2019-01-11 夏普株式会社 光治疗装置及固定件
JPWO2017204093A1 (ja) * 2016-05-27 2019-01-17 シャープ株式会社 光治療装置および固定具
CN109195662B (zh) * 2016-05-27 2020-12-22 夏普株式会社 光治疗装置及固定件
US10974061B2 (en) 2016-05-27 2021-04-13 Sharp Kabushiki Kaisha Optical treatment apparatus and fixing tool
CN117590521A (zh) * 2024-01-18 2024-02-23 北京镭科光电科技有限公司 利用液芯光导管的半导体激光耦合传输成像装置及设备
CN117590521B (zh) * 2024-01-18 2024-03-19 北京镭科光电科技有限公司 利用液芯光导管的半导体激光耦合传输成像装置及设备

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6714606B2 (ja) 脳の非侵襲的神経刺激療法のための方法、システム及び装置
US9061082B2 (en) Ultraviolet-based sterilization
US8206426B2 (en) Light source and fiber optic brush for light delivery
US7084389B2 (en) Hand held led device
DE69434525T2 (de) Apparat zur photodynamischen Therapie
US20030233138A1 (en) Concentration of divergent light from light emitting diodes into therapeutic light energy
US20100004645A1 (en) Invasive dual-wavelength laser acupuncture
JP2005503010A (ja) 光波源波長シフト装置及び1つ以上の選択された放射波長を分配するための方法
RU112631U1 (ru) Устройство фотодинамического воздействия на ткани живого организма
US20090012587A1 (en) Medical laser apparatus with enhanced disinfection function
AU681376B2 (en) Light emitting diode source for photodynamic therapy
JP2003290368A (ja) 光化学治療用光照射装置
US20220339467A1 (en) Device and method for uv antisepsis
EP1621227B1 (en) Circulation promoting laser irradiation device
CA2947392C (en) Apparatus and method for multiwavelength photodynamic therapy
JPH08103508A (ja) 癌治療器
KR20210107869A (ko) 광 조사 장치
Kouhani et al. A wireless, smartphone controlled, battery powered, head mounted light delivery system for optogenetic stimulation
KR20200004226A (ko) 의료용 광 발산 임플란트
US20220152412A1 (en) Sublingual ultra violet wand device
US20230248992A1 (en) Portable High Power Photobiomodulation Device with Measuring Ring
Mostnikova et al. Phototherapeutic apparatus based on an argon laser for the treatment of hyperbilirubinemia in newborns
Kwasńy et al. Light sources currently used in photochemotherapy
KR20090119517A (ko) 광 치료용 시스템
KR200468122Y1 (ko) 멀티파장범위를 가지는 광조사기