JP2003290251A - 歯列矯正用ブラケットとその製造方法 - Google Patents

歯列矯正用ブラケットとその製造方法

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JP2003290251A JP2002104485A JP2002104485A JP2003290251A JP 2003290251 A JP2003290251 A JP 2003290251A JP 2002104485 A JP2002104485 A JP 2002104485A JP 2002104485 A JP2002104485 A JP 2002104485A JP 2003290251 A JP2003290251 A JP 2003290251A
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convex portion
orthodontic bracket
joint surface
undercut
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Miharu Hata
美治 秦
Kazuo Machida
和男 町田
Isayuki Nakagawa
功幸 中川
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Dentsply Sankin KK
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61CDENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
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    • A61C7/12Brackets; Arch wires; Combinations thereof; Accessories therefor
    • A61C7/14Brackets; Fixing brackets to teeth
    • A61C7/16Brackets; Fixing brackets to teeth specially adapted to be cemented to teeth

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Abstract

(57)【要約】 【課題】アンダーカットを塑性変形により形成して、歯
面への接着性が優れた接着面を有する。 【解決手段】歯列矯正のため接着剤で歯面に接着される
ブラケット1は、ポリカーボネート又はポリアミドのプ
ラスチック製である。このブラケット1の接合面4は、
凹部4aと凸部4bで構成される。凸部4bの外端部に
先端部が尖状に略V字状に形成された突起部材6を押圧
し、凸部4bを凹溝4cを介して押し拡げる。凸部4b
側壁が凹部4a側に拡張し、接合面4にアンダーカット
5が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯列矯正治療に用
いられる歯列矯正用ブラケット及びその製造技術に関す
る。更に詳しくは、歯面への接着性が優れた接着面を有
する歯列矯正用ブラケット及びその製造技術に関する。
【0002】
【従来の技術】歯並びが悪い歯列の治療として、歯を抜
かないで行う矯正治療方法において、ブラケットを使用
することはよく知られている。歯列矯正はブラケットを
歯牙に接着させ、このブラケットに取り付けたワイヤの
機械的なテンション力、即ち押圧、引き戻し、捩り等復
元力を歯に与え、徐々に歯の位置を変えていくことで、
歯列を矯正する。このようにブラケットを使用して個々
の歯の位置関係を矯正する現状の一般的な方法として
は、次の例が挙げられる。
【0003】金属ブラケットは、従来からよく使用され
ているものである。強度があり、ブラケットを小さい形
状のものにすることができる。金属としてステンレスが
使用されるが、ニッケルを含むものはアレルギーを起こ
す欠点があるといわれ、最近はニッケルレスのものが注
目されている。又チタンについては、材質は好適である
が、細線加工が難しく広く普及されるに至っていない。
金属製のものは審美性に劣るのが欠点である。
【0004】プラスチックブラケットは、見た目をよく
するために開発されたもので、透明性のものが多い。機
械的強度が弱く耐久性に劣るのが欠点であるが、経済的
で製造がし易い利点がある。セラミックブラケットは、
見た目は一番きれいであるが、歯より固いので歯を傷つ
ける点が欠点とされる。又、アーチワイヤを掛け外力を
加えたとき割れることもある。リンガルブラケットは、
歯の裏側に取り付けるので、表側からは全く見えず見た
目は完璧である。但し、リンガルブラケットが邪魔にな
り話しずらい欠点がある。それぞれ一長一短あり、その
形式に限定されるものではない。
【0005】歯面にブラケットを接着させる構成も色々
提案されていて一長一短あるが、ブラケットの接着面に
アンダーカットを有するものが注目されている。例えば
プラスチックブラケットについて言えば、接着面を射出
成形により初工程でアンダーカットを成形する方法(例
えば、特開平11−338号、特開平11−20678
3号、特表平10−511010号)、あるいは接着面
を凹凸にし、凸部を加熱後プレスして変形させる方法
(特開平9−544号、特開2000−96103
号)、レーザー光線を接着面に当て、凹凸面を形成して
アンダーカットを作り出す方法(例えば、特表平11−
509756号)等である。しかし、技術面、製造コス
ト面のいずれも充分であるとはいえず、必ずしも完全な
ものでない。更に改良したものが望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述した諸
問題を解決し、プラスチックブラケットにおいて歯牙と
の接着強度を高めるようにしたものである。前述のとお
り、ブラケットは種々の種類、材質のものがあるが、プ
ラスチックブラケットは、一般に使用することでは技術
的、経済的に最も好適のものである。前述のプラスチッ
クブラケットのアンダーカット製造について、射出成形
での成型は、確実な形状のものを成形できる利点はある
が、アンダーカット部分の金型が特殊になることで、コ
ストが高くなる難点がある。
【0007】又、溝の長手方向に金型を抜く方法によっ
てアンダーカットを射出成形する方法(特表平10−5
11010号)も提案されているが、格子状の凹凸面を
有する接着面には適用できず、抜く方向の動作を特別に
必要とし成形形状が限定される。接着面の凸部を加熱軟
化させ押圧してアンダーカットを成形するのは、押圧に
よって凸部の形状が押しつぶされた状態になるので、材
質が弱いと形状が安定しないおそれがあることと、凸部
に強制的な圧縮荷重を加えるので、挫屈するおそれもあ
り、又、少しでも押圧体が横にずれると、片寄った成形
になるおそれもあり、押圧した後の形状が安定しない。
【0008】更に、レーザー光線を使用するものは、レ
ーザー光線により接着面に部分的に凹凸をつける方法で
あるが、全ての面に亘って正確にアンダーカットを形成
しているかどうかは疑問点が残る。ブラケットは小さな
ものであり、接着面の状態を目視で判別するのは難し
い。従って、安定的にバラツキなく接着状態を維持する
ためには、接着面が確実に理論通りの形状になっている
ことが必要で、特に量産を行う場合には品質の安定化が
必要であり、そのことが強く望まれている。
【0009】本発明はこのような従来の問題点を改良発
展させ、形状の一定したアンダーカットのある接着面を
製造できる技術としたもので、下記のような目的を達成
する。本発明の目的は、材質の安定化を図ったプラスチ
ック製ブラケットの凹凸状の接着面に、外端部が凹部側
に変形できるように尖状の突起部材を凸部に押圧して拡
張し、接着面が正確な形状のアンダーカットを有する歯
列矯正用ブラケット及びその技術を提供することにあ
る。本発明の他の目的は、製造工程が簡素で経済的な構
成とした歯列矯正用ブラケット及びその技術を提供する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、次の手段で達成される。即ち、本発明1
の歯列矯正用ブラケットは、接着剤で歯面に接着される
接合面を有する歯列矯正のためのブラケットであって、
前記ブラケットの接合面は成形された凹部と凸部を有
し、前記凸部に略V字状の凹溝を有し、かつこの凹溝を
介して前記凸部の側壁が凹部側に拡張し、前記接合面が
アンダーカット形状をなすことを特徴としている。前記
凸部は略中央部が押圧により機械的に押し拡げられ、凸
部外端部は扇状に拡がる。
【0011】アンダーカットを理論形状に確実に構築で
きる。接着剤は、アンダーカットを有する接着面に塗り
むらが少なく満遍なく塗布される。結果的に強固な接着
性を得ることができる。突起部材の形状は、相手接着面
の形状によって異なるが、先端部は、錐のように円錐形
状であったり、のみ刃形状であったりする。アンダーカ
ットは、ブラケットの強度を低下させることのない範囲
で形成される。
【0012】本発明2の歯列矯正用ブラケットは、前記
発明1において、前記ブラケットは、前記凸部の外端部
が尖状の突起部材に押圧されて塑性変形され、前記凸部
に略V字状の凹溝を形成し、この凹溝を介して前記凸部
の側壁が前記凹部側に拡張し、前記接合面がアンダーカ
ット形状をなすものであってもよい。
【0013】本発明3の歯列矯正用ブラケットは、前記
発明1において、無機フィラー強化のポリカーボネート
で形成されたプラスチック製ブラケットであっても良
い。ポリカーボネートは一般に機械的強度にやや欠け、
耐久性に問題はあるものの、使用するポリカーボネート
は無機フィラーで強化されたものである。又、合成樹脂
で技術的には製造がしやすく、経済的にも優れており、
透明のもので成型すれば見栄えもよい。無機フィラー
は、ガラス、セラミックス、シリカ、アルミナ、ジルコ
ニア、チタニア、チタン酸カリウム、ウォラストナイ
ト、マイカ等が例示される。形状的は、繊維状、ウィス
カー、鱗片状又は板状結晶、球状、不定形等が例示され
る。好ましくは、ガラス繊維が呈示されるが、他の材
料、形状も呈示されうる。
【0014】本発明4の歯列矯正用ブラケットは、前記
発明1において、無機フィラー強化のポリアミドで形成
されたプラスチック製ブラケットであっても良い。一般
に機械的強度にやや欠け、耐久性に問題はあるものの、
使用するポリアミドは無機フィラーで強化され柔軟性の
ある部材である。又、合成樹脂で技術的には製造がしや
すく、経済的にも優れており、透明のもので成型すれば
見栄えもよい。本発明5の歯列矯正用ブラケットは、前
記発明1において、前記接合面のアンダーカット形状の
アンダーカット角度は10〜50度であってもよい。前
記角度は、前記凹部の底面(曲面の場合は、この曲面に
接する接平面)から立てた垂線を含む垂直面と、前記凸
部の側面とが成す角度である。好ましくは、前記アンダ
ーカット角度は、15〜45度である。
【0015】本発明6の歯列矯正用ブラケットは、前記
発明3において、前記ブラケットは、無機フィラーが重
量比で5%〜20%の量であるポリカーボネートで形成
されたプラスチック製ブラケットであってもよい。好ま
しくは、9%〜15%である。屈曲による劣化が少な
く、接着後の引っ張り荷重による変形が生じにくい強度
をもたせることができる。加熱しない成形を可能とし、
製造がし易い。
【0016】本発明7の歯列矯正用ブラケットは、前記
発明4において、無機フィラーが重量比で10%〜25
%の量であるポリアミドで形成されたプラスチック製ブ
ラケットであってもよい。好ましくは、15%〜20%
である。屈曲による劣化が少なく、接着後の引っ張り荷
重による変形が生じにくい強度をもたせることができ
る。加熱しない成形を可能とし、製造がし易い。
【0017】本発明8の歯列矯正用ブラケットは、前記
発明1から7において、前記ブラケットの接合面は、前
記凸部が押圧されて形成される凹溝は平行線状又はクロ
ス状に形成されていてもよい。この形状の形態は、必ず
しも規則正しい形状でなくてもよい。この形状は、直線
のストレート状のものであってもよく、曲線をなしてい
てもよい。又、凸部は特定の形状に限定されることはな
い。形状の凹凸になっていることで接着剤を満遍なく塗
布し易く、接着面積を大きくすることができ、接着力を
強化できる。歯面への接着性を安定化することができ
る。
【0018】本発明9の歯列矯正用ブラケットの製造方
法は、歯列矯正のため接着剤で歯面に接着結合されるプ
ラスチック製ブラケットの接合面製造方法であって、前
記ブラケットの接合面に対し凹部と凸部とを有し、かつ
前記凸部に凹溝を有して成形する成形工程と、この凹溝
を介しての押圧により前記凸部の側壁を前記凹部側に拡
張する拡張工程とにより、前記ブラケットの前記接合面
にアンダーカットを形成することを特徴としている。前
述同様に、前記凸部は略中央部が押圧により機械的に押
し拡げられ、凸部外端部は扇状に拡げられる。アンダー
カットを理論形状どおりに確実に構築できる。
【0019】本発明10の歯列矯正用ブラケットの製造
方法は、前記発明9において、前記接合面の成形工程
は、アンダーカット部分の金型を前記接合面の直角方向
に引き抜き接合面を成形する工程を含んでいてもよい。
成形品の復元力を利用した成形方法であって、製造方法
を簡素化できる。
【0020】本発明11の歯列矯正用ブラケットの製造
方法は、前記発明9において、前記成形工程、及び前記
拡張工程は、ランナーの付いた状態の複数のブラケット
接合面を成形する工程であってもよい。型開された直後
のランナーが付いたままのブラケットをそのままの形態
の連続工程で成形するので生産性がよい。
【0021】本発明12の歯列矯正用ブラケットの製造
方法は、前記発明9において、前記成形工程は、前記凸
部の外端部が尖状の突起部材に押圧されて塑性変形さ
れ、前記凸部に略V字状の凹溝を形成する工程であり、
前記拡張工程は、前記凸部の外端部を尖状の突起部材で
押圧して拡張しこの凸部の側壁を前記凹部側に拡張する
工程であってもよい。
【0022】本発明13の歯列矯正用ブラケットの製造
方法は、前記発明12において、前記成形工程、及び前
記拡張工程は、前記尖状突起部材を加熱して前記凸部の
外端部を押圧又は前記凹溝の側壁を押圧して拡張するよ
うにした工程であってもよい。尖状の突起部材が押圧で
凸部に接触したとき凸部を部分的に軟化させることがで
きる。部分的な軟化で拡張し易くなる。凸部の基本形状
を変えずに変形させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を
参照しながら説明する。図1は、本発明の歯列矯正用の
ブラケット1の外観図である。図1に示すのは、2組の
ウィング2を有する透明の合成樹脂製フック式ブラケッ
トである。中央部に金メッキの施された金属製溝部材3
が設けられている。図示はしていないが、この金属製溝
部材3でアーチワイヤーを支持するようになっている。
このブラケットは、他にシングルブラケット等、又、金
属製溝部材に延長部の有するもの等、更に形状が異なる
もの等多くの種類があるが、本発明の実施の形態につい
ては、フック式のブラケットを前提として説明する。
【0024】アーチワイヤーが金属製溝部材3に挿入さ
れた後、取り付けワイヤをウィング2に引っかけ巻回し
てアーチワイヤーをブラケット1に固定する。ブラケッ
ト1は、取り付ける歯の部位によって、例えば犬歯用、
中切歯用等でトルクやアンギュレーション等が相違し、
又矯正する歯の向き等によって形状が異なり種々のもの
がある。このブラケット1の下面は、歯牙への接着面4
となっていて、接着剤を介して歯面に接着される。図1
のブラケット1は、接着面4に凹部4aと凸部4bを形
成し、形成後アンダーカット5が設けられた構成となっ
ている。これらのブラケット1本体の構造、機能につい
ては、例えば、特開平9−544,特開平11−206
783号公報に詳しく記載されているので、詳細な説明
は省略する。本発明は、このように構成されるブラケッ
ト1を歯牙に接着させる接着面4の構成に関する。
【0025】図2は、図1に示すブラケット1のA−A
断面図を示したものである。ブラケット1の下部は前述
の通り歯牙に対する接着面4となっていて、凹部4aと
凸部4bを交互に配置した構成となっている。図2は、
説明のためアンダーカットする前の状態を示した図とし
ているので、図1の完成した状態の外観図とは若干異な
る。図3、図4は、図2の側面を示す平面図であるが、
図3は、凹部4aと凸部4bがクロス状に配置されてい
る図で、図4は、完成したブラケット10の接合面11
の凹凸形状が平行線状に形成される状態を示している。
【0026】実用上は図4の場合の実施の形態のものを
用いることが多い。図3と同様に接合面11に凸部11
aと凹部11bを構成する。図4においては、2つの平
行線状に凸部11aが設けられた構成になっている。図
5は、図4のB−B断面を示し、アンダーカットの形成
された状態のブラケット断面図である。図2に示す凸部
4b(凸部11a)の高さ(凹部4a,(凹部11b)の
高さ)Xは、0.25mmが好ましい。このブラケット
はプラスチック製、即ちポリカーボネート製、又はポリ
アミド製である。
【0027】このポリカーボネート又はポリアミドは、
ガラス繊維入りで、その適正重量比はポリカーボネート
の場合、5%〜20%であって、好ましくは、9%〜1
5%である。又、ポリアミドの場合、その適正重量比は
10%〜25%であって、好ましくは、15%〜20%
である。この量のガラス繊維を含有することで、ブラケ
ット1の凹凸を有する接着面4は、加圧成形されても屈
曲による劣化は避けられ、又、引っ張り荷重による変形
の生じない強度と剛性を有することとなる。このよう
に、先端が尖状形状を有する部材でプレスを行うに際
し、型くずれの起こさない材質のものが必要である。
【0028】本実施の形態において使用するブラケット
は、下記に説明する試験によって材質の有用性を確認し
ている。試験は、コテック社製のガラス繊維入りポリカ
ーボネート樹脂について行った。試験片Sの形状は30
mm×2mm×1mmある。ガラス繊維の重量比を5種類(0
%、10%、15%、20%、30%)にして、その各
々について試験を行った。試験方法は、図20に示すよ
うに、片側を固定体に固定し、同条件で重量比の各々の
試験片Sについて、片持ち屈曲試験で定荷重Fを与え、
降伏、破断までの曲げ角度を変えてその変形状態を比較
した。
【0029】評価として、変形のみであった場合は○、
クラックの発生があった場合は△、破断した場合は×と
した。結果は、下記の表1とおりである。好ましい重量
比は前述のとおりである。ポリアミドにおいても結果は
同様であった。
【表1】
【0030】又、接着剤はポリカーボネートに化学的結
合でくい込む傾向にあり、接着剤と接着面とは、強固に
接合される。ポリカーボネートをガラス繊維入りとして
説明したが、炭素繊維が入ったものであってもよい。こ
のように強度の強化が図られた接着面4にアンダーカッ
ト5を設ける。図2に示すものは、アンダーカット5の
設けられる前の成形直後の状態を示している。ブラケッ
ト1成形時にアンダーカット5を設けることは、前述の
ように特殊な金型を要することになる。このため、本実
施の形態においてはこれを避け、図2の形状で示される
ように型抜きのし易い成形状の接着面とし、金型成形の
場合はアンダーカット1のない接着面となっている。一
般的には、このままの接着面であっても接着機能的に実
用可能なものではあるが、更に接着性をよくするためア
ンダーカット5が設けられる。
【0031】接着性については、次に説明する試験にお
いてその効果は実証されている。ガラス繊維を15%含
むポリカーボネート製ブラケットで接着強さを確認し
た。接着剤は光硬化型接着剤で、プライマーでの接着面
処理は行っていない。測定は、このブラケットを金属メ
ッシュ板に接着させ硬化した後、ブラケットを垂直に引
っ張り、剥離したときの強さを測定した。その結果を図
21に示す。従来ブラケットと本発明に関するブラケッ
トとの接着強さを対比して示している。本発明に関わる
ブラケットの場合の方が、強さは従来に比し10倍以上
の効果があることを示している。
【0032】次に、アンダーカット5を有するブラケッ
ト1の製造方法について説明する。図6は、成形された
ブラケット1を、図示していないプレス台に接着面4を
上にして載置させ、接着面4の凸部4b外端部をプレス
するため、尖状の突起部材6が上方で待機している状態
を模式的に示したものである。図6に示すブラケット1
は、基本的には図2に示すものと同じものであるが、理
解をし易くするため突起部材6を突き当てる凸部4bは
2つとしている。このプレス動作は、図示していない
が、公知の空圧シリンダー等で構成されるプレス機によ
って行われる。突起部材6はプレス機のヘッドに設けら
れており、突起部材6の先端は尖状に略V字状に尖って
いて相手部材にくい込みやすい形状となっている。この
突起部材6は、平行線状のものであってもよく、クロス
状のものであってもよい。更に錐状のものであってもよ
い。
【0033】図7は、突起部材6が下降し、ブラケット
1の凸部4b外端部にプレスして突起部材6がくい込ん
だ状態を示している。突起部材6の先端が尖って略V字
形状となっているので、凸部4b外端部を拡張するよう
にくい込む。突起部材6がくい込んで凸部に凹溝4cを
形成する。このため凸部4b外端部は押しつぶされるの
ではなく、凹溝4cを介して凸部4bの側壁を押圧して
塑性変形し、凹部4a側に矢印のように押し拡げられる
状態となる。
【0034】この突起部材6のくい込みにより、凸部4
b外端部の端部のみが凹部4a側に傾く。凹部4aの底
部は変わらないので凹部4a側にアンダーカット5が形
成される。このくい込み動作は、ブラケット1を軟化さ
せずに行う。これは、軟化しなくてもくい込み動作が可
能なようにガラス繊維が充填されているからである。凸
部全体を軟化させると型くずれを起こしやすい。
【0035】このようにくい込ませて拡張させること
は、設計寸法どおりのアンダーカット5成形を可能とす
る。又他の方法として、突起部材6を加熱しておいてプ
レスさせることも可能である。この場合、突起部材6が
くい込む部分のみを軟化させるので、凸部4bの型崩れ
なくアンダーカット5を形成することができる。
【0036】図8は、突起部材6がプレス動作を終了し
た後のブラケット1の接着面4の状態を示している。突
起部材6がくい込んだ部分は、突起部材6先端の形状が
そのまま残った状態となっている。これは、新たな凹部
即ち凹溝4cを形成することとなり、接着剤の塗布面積
を多くし、接着力を高めるのに寄与している。アンダー
カット5は突起部材6がくい込んだ部分の凹部4a回り
に形成される。
【0037】図9は、凸部4b中央部にクロス状の尖状
突起部材を押圧した場合のアンダーカット形成の例を示
したブラケット1の接着面の部分平面図である。図10
は、理解を容易にするために、図9の形態のブラケット
1の接着面4を部分的に外観図で示したものである。こ
の例の場合、凸部4bの一部は先端がクロス状の突起部
材で押圧されると凹溝4cを形成し、この凹溝4cを介
して凸部4bの側壁を押圧して矢印のようにクロス状の
凹部4aに対し角度45度方向に凹部4a側に傾斜した
形状で、拡張しアンダーカットを形成する。
【0038】なお、角度45は、厳密には凹部4aの底
面(底面が曲面の場合は、この曲面に接する接平面)か
ら立てた垂線を含む垂直面と、凸部4bの側面とが成す
角度である。図9で示す方法を適用した場合の図の形状
は、アンダーカット部分が凹部4aの45度方向にやや
外側に開く状態になるので、前述の図示形態と若干異な
ったものとなる。しかし、押圧によりアンダーカットが
形成されることに変わりはない。
【0039】図11は、四方が凹部4aに囲まれた凸部
4bを部分的に示した接着面の図であるが、この凸部4
bに対しての突起部材6の先端部は、円錐形状となって
いて、プレスにより凸部4bが押圧、拡張するときこの
凸部4b周囲の凹部4a側に矢印の方向に膨らみ、凸部
4b回りにアンダーカット5を形成する。突起部材6の
先端形状は、相手凸部4bの状態に合わせればよいが、
片側のみ膨らませるのであれば、例えばノミ刃のような
形状であってもよい。図12は、複数のブラケット1を
同時にプレスする例を示したものである。プレス機にブ
ラケット数に応じた突起部材6を設け、複数個同時にプ
レスする。ブラケット1は、小さく数量が多いので、複
数のブラケット1が成形された後、単品に分離しない前
にまとめて行うと効果的である。
【0040】図13は、図4のブラケットを成型する例
として示している。接合面11に凹部11bと凸部11
aを有してブラケット10を成形する金型の部分構成を
示したものである。固定金型12に可動金型13が閉じ
た状態を示していて、射出成形でブラケット10が成形
されている状態を示す。可動金型13には前述の突起部
材に相当する略V字状の突起部分が設けられている。凸
部11aと凹部11bの関係は、図13のY1に示すよ
うに凸部11aの外端部が凹部11bにやや傾きアンダ
ーカットを構成している。このアンダーカットを形成す
るためには、凸部11aに突起部分のくい込みが必要
で、これによりアンダーカットとなるY1に示す角度は
5〜20度である。この角度5〜20は、厳密には凹部
4aの凹部11bの底面(底面が曲面の場合は、この曲
面に接する接平面)から立てた垂線を含む垂直面と、凸
部11aの側面とが成す角度である。このアンダーカッ
ト状態の構成は、各凸部11aの側面にそれぞれ適用さ
れ4箇所になっている。
【0041】次に可動金型13をブラケット10の接合
面11に対し直角方向に開く。この開き途中の状態を図
14の部分断面図に示す。ブラケット10はこの本実施
の形態においては、ポリアミドを適用しており、成形直
後のブラケット10は柔らかく弾力性がある。完全に硬
化する前に図の矢印のように接合面11に対し直角方向
に可動金型13を抜く。このとき可動金型13の一部は
アンダーカット部分、即ち凸部11aの先端部分を図の
矢印のように強制的に押し開き、外方に抜かれる。可動
金型13が抜かれるとき、凸部11aは略V字状の突起
部分によって形成された凹溝11c側に寄せられる。
【0042】続いて図15に示すように、可動金型13
が完全に型開きされると、凸部11aの外端部は、凹溝
11c側から凹部11b側に戻り矢印のように復元され
る。この復元角度Y2は、理想的には金型形状と同じ角
度Y1であるが、実際は、Y2はY1よりも小さい角度
である。しかし、アンダーカットは形成される。このま
までも不完全ながらアンダーカットの形成された接合面
11はできる。しかし理論通りであるとの確実性には乏
しい。次に、図示はしていないが、固定金型12の一部
を横方向にシフトして、ブラケットを金型から完全に開
放する。
【0043】このようにして成形されたブラケット10
が図16に示す形状のものである。この図の状態は、ブ
ラケット10がランナー14から取り外していない状態
である。スプルー部分も付いた型開き後のものとなって
いる。ブラケット10は、ランナー14の先端のゲート
15部分に吊り下がった状態で保持されている。
【0044】次に、更に確実にアンダーカットを形成す
るための工程について説明する。図17,図18はその
ための形成装置で、模式的な構成図としている。図18
は、図17のC−C断面図である。この形成装置は、プ
レス機16であり、受台17に載置された被形成物に対
し、上方に設けられた型を公知の空圧等の駆動装置で降
下させ押圧して成形するものである。本実施の形態にお
いて、図16に示すランナー14付きのブラケット10
を接合面11を上にして受台17に載置する。ブラケッ
ト10、ランナー14の形状に合わせて位置が定まるよ
うに受台17の載置形状が決められている。
【0045】載置位置が定まると、図示しない固定装置
によりブラケット10等は受台17に固定される。受台
17の上方には、ヘッド18が設けられており、このヘ
ッド18の下方向に略V字状の突起部材19が設けられ
ている。突起部材19の先端19aは尖状に尖ってい
て、ブラケット10の凸部11aの外端部に食い込みや
すい形状となっている。この突起部材19は、図示して
いないが、公知の空圧シリンダー等の駆動で受台17方
向に向かって昇降する。突起部材19は、先端19aが
尖状でブラケット10に直接押圧する部材となってい
て、中間部が筒体部19bをなすものである。
【0046】この筒体部19bは、ヘッド18側の支持
体20のガイド穴20aに挿入されていて、個々に出入
り長さを調整できるようになっている。この筒体部19
bの側面には溝19cが出入り方向に沿って設けられて
いて、支持体20に取り付けられたねじ部品21の端部
がはまり込んでいる。このねじ部品21が溝19cには
まり込んでいることで筒体部19bは回り止めされてい
る。
【0047】突起部材19の出入り位置が定まれば、ね
じ部品21をねじ締めすることにより、筒体部19bを
支持体20に押圧して固定する。支持体20は、同じも
のが4つ設けられていて、図示していないが、ヘッド1
8側に設けられた案内溝に沿って横方向に位置を調整し
て固定される。又、ヘッド18は、受台17にブラケッ
ト10を設置するとき退避出来るようになっている。逆
に受台17側を退避するようにしてもよい。
【0048】更に、突起部材19、支持体20等はブラ
ケット10の形態に合わせて交換できるように取り外し
が可能である。受台17側もブラケット10、ランナー
14の構成が変われば交換出来るようになっている。ブ
ラケット10の種類が多いので、予め数種類の受台17
を準備しておけば、生産効率を向上させるのに効果的で
ある。このような構成の成形装置でプレスした状態を示
したのが図19である。
【0049】ブラケット10の凸部11aの外端部に突
起部材19によりアンダーカット用プレスを行って、先
端部分を矢印のように凹部11b側に押し拡げる。プレ
ス後にブラケット10の凸部11aに略V字状の凹溝1
1cが再構築される。凸部11a外端部は、成形段階で
既に凹溝11cを付して、凹部側にアンダーカットを設
けた状態になっている。アンダーカット用プレスを行う
ことで、更にアンダーカット部分の角度Y3が大きくな
り、確実なアンダーカット形状となる。角度Y3は、厳
密には凹部4aの底面(底面が曲面の場合は、この曲面
に接する接平面)から立てた垂線を含む垂直面と、凸部
11aの側面とが成す角度である。この角度Y3は、1
0〜50度である。好ましくは、15〜45度である。
このようにして、プレスされた後ランナー14から取り
外し完成したブラケットが図5に示す形状のものであ
る。
【0050】以上本発明の実施の形態について説明して
きたが、本発明の具体的構成はこの実施の形態に限定さ
れるものではない。接着面の形状は、曲線状に凹部また
は凸部の設けられた構成でもよい。又、凸部は菱形でも
よく、円弧形状でもよいのはいうまでもない。更に、ア
ーチワイヤ取り付け構造の詳細は省略しフック付きタイ
プのブラケットを実施の形態として説明したが、本発明
はシングル、ツインタイプ、等異なる種類のブラケット
にも適用されることはいうまでもない。
【0051】
【発明の効果】本発明によるアンダーカット成形方法に
よって製造されたブラケットは、接着面のアンダーカッ
ト形状が型くずれのない確実な形状のものとなった。こ
の結果、接着性が安定し強化され、歯牙に対する接着が
よくなった。又、特殊な型を要することなく、アンダー
カット接着面を有するブラケットを低コストで製造でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の歯列矯正用ブラケットの外観
図である。
【図2】図2は、図1のA−A断面を示し、歯列矯正用
ブラケットのアンダーカット成形前の断面図である。
【図3】図3は、ブラケットの接着面を示す図2の側面
図である。
【図4】図4は、平行線状に凹凸形状が設けられたブラ
ケットの接着面を示す平面図である。
【図5】図5は、図4のB−B断面図である。
【図6】図6は、アンダーカット成形工程を示し、突起
部材がブラケット上で待機している状態の説明図であ
る。
【図7】図7は、アンダーカット成形工程を示し、突起
部材がブラケットの接着面凸部にプレスされた状態を示
す説明図である。
【図8】図8は、アンダーカット成形されたブラケット
の断面図である。
【図9】図9は、四方が凹部状態である凸部にクロス状
突起部材がプレスされた状態を示す平面図である。
【図10】図10は、図9の形態の外観図である。
【図11】図11は、四方が凹部状態である凸部に円錐
状突起部材がプレスされた状態を示す説明図である。
【図12】図12は、複数のブラケットのアンダーカッ
ト成形工程を模式的に示した説明図である。
【図13】図13は、図4の実施の形態において、ブラ
ケットを成形する金型が閉じた状態の部分断面図であ
る。
【図14】図14は、図4の実施の形態において、ブラ
ケットを成形する金型で可動金型が開く途中を示す部分
断面図である。
【図15】図15は、図4の実施の形態において、ブラ
ケットを成形する金型で可動金型が開いた状態を示す部
分断面図である。
【図16】図16は、成形されたランナー付きのブラケ
ットを示す外観図である。
【図17】図17は、ランナー付きのブラケットを同時
に成形するプレス機を模式的に示した正面図である。
【図18】図18は、図17のC−C断面図である。
【図19】図19は、アンダーカット用プレス工程を示
す部分断面図である。
【図20】図20は、試験片によるブラケット材質の試
験方法を示す説明図である。
【図21】図21は、ブラケットの接着強さの試験結果
を示すグラフ図である。
【符号の説明】
1,10…ブラケット 2…ウィング 3… 金属製溝部材 4,11…接着面 4a,11b…凹部 4b,11a…凸部 4c…凹溝 5…アンダーカット 6,19…突起部材 16…プレス機 17…受台 20…支持体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中川 功幸 東京都文京区湯島3−14−9 湯島ビル デンツプライ三金株式会社内 Fターム(参考) 4C052 AA20 JJ02 JJ09 4F213 AA28 AA29 AB11 AH63 WA05 WA15 WA33 WA36 WA37 WA38 WA43 WA54 WA62 WA63 WB01 WC01 WE02 WE06 WE07 WE09 WE16 WF01 WW01 WW06 WW15 WW21 WW24 WW26

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】接着剤で歯面に接着される接合面を有する
    歯列矯正のためのブラケットであって、 前記ブラケットの接合面は成形された凹部と凸部を有
    し、前記凸部に略V字状の凹溝を有し、かつこの凹溝を
    介して前記凸部の側壁が凹部側に拡張し、前記接合面が
    アンダーカット形状をなすものであることを特徴とする
    歯列矯正用ブラケット。
  2. 【請求項2】請求項1項に記載の歯列矯正用ブラケット
    において、 前記ブラケットは、前記凸部の外端部が尖状の突起部材
    に押圧されて塑性変形され、前記凸部に略V字状の凹溝
    を形成し、この凹溝を介して前記凸部の側壁が前記凹部
    側に拡張し、前記接合面がアンダーカット形状をなすも
    のであることを特徴とする歯列矯正用ブラケット。
  3. 【請求項3】請求項1項に記載の歯列矯正用ブラケット
    において、 前記ブラケットは、無機フィラー強化のポリカーボネー
    トで形成されたプラスチック製ブラケットであることを
    特徴とする歯列矯正用ブラケット。
  4. 【請求項4】請求項1項に記載の歯列矯正用ブラケット
    において、 前記ブラケットは、無機フィラー強化のポリアミドで形
    成されたプラスチック製ブラケットであることを特徴と
    する歯列矯正用ブラケット。
  5. 【請求項5】請求項1項に記載の歯列矯正用ブラケット
    において、 前記接合面のアンダーカット形状の角度は10〜50度
    であることを特徴とする歯列矯正用ブラケット。
  6. 【請求項6】請求項3項に記載の歯列矯正用ブラケット
    において、 前記ブラケットは、無機フィラーが重量比で5%〜20
    %の量であるポリカーボネートで形成されたプラスチッ
    ク製ブラケットであることを特徴とする歯列矯正用ブラ
    ケット。
  7. 【請求項7】請求項4項に記載の歯列矯正用ブラケット
    において、 前記ブラケットは、無機フィラーが重量比で10%〜2
    5%の量であるポリアミドで形成されたプラスチック製
    ブラケットであることを特徴とする歯列矯正用ブラケッ
    ト。
  8. 【請求項8】請求項1、2,3、4、5、6,及び7か
    ら選択される1項に記載の歯列矯正用ブラケットにおい
    て、 前記ブラケットの接合面は、前記凸部が押圧されて形成
    される凹溝は平行線状又はクロス状に形成されているこ
    とを特徴とする歯列矯正用ブラケット。
  9. 【請求項9】歯列矯正のため接着剤で歯面に接着結合さ
    れるプラスチック製ブラケットの接合面製造方法であっ
    て、 前記ブラケットの接合面に対し凹部と凸部とを有し、か
    つ前記凸部に凹溝を有して成形する成形工程と、 この凹溝を介しての押圧により前記凸部の側壁を前記凹
    部側に拡張する拡張工程とにより、前記ブラケットの前
    記接合面にアンダーカットを形成することを特徴とする
    歯列矯正用ブラケットの製造方法。
  10. 【請求項10】請求項9項に記載の歯列矯正用ブラケッ
    トの製造方法において、 前記接合面の成形工程は、アンダーカット部分の金型を
    前記接合面の直角方向に引き抜き接合面を成形する工程
    を含むことを特徴とする歯列矯正用ブラケットの製造方
    法。
  11. 【請求項11】請求項9項に記載の歯列矯正用ブラケッ
    トの製造方法において、 前記成形工程、及び前記拡張工程は、ランナーの付いた
    状態の複数のブラケット接合面を成形する工程であるこ
    とを特徴とする歯列矯正用ブラケットの製造方法。
  12. 【請求項12】請求項9項に記載の歯列矯正用ブラケッ
    トの製造方法において、 前記成形工程は、前記凸部の外端部が尖状の突起部材に
    押圧されて塑性変形され、前記凸部に略V字状の凹溝を
    形成する工程であり、 前記拡張工程は、前記凸部の外端部を尖状の突起部材で
    押圧して拡張しこの凸部の側壁を前記凹部側に拡張する
    工程であることを特徴とする歯列矯正用ブラケットの製
    造方法。
  13. 【請求項13】請求項12項に記載の歯列矯正用ブラケ
    ットの製造方法において、 前記成形工程、及び前記拡張工程は、前記尖状突起部材
    を加熱して前記凸部の外端部を押圧又は前記凹溝の側壁
    を押圧して拡張するようにした工程であることを特徴と
    する歯列矯正用ブラケットの製造方法。
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