JP2003290204A - 多線源型x線ct装置 - Google Patents

多線源型x線ct装置

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JP2003290204A
JP2003290204A JP2002100493A JP2002100493A JP2003290204A JP 2003290204 A JP2003290204 A JP 2003290204A JP 2002100493 A JP2002100493 A JP 2002100493A JP 2002100493 A JP2002100493 A JP 2002100493A JP 2003290204 A JP2003290204 A JP 2003290204A
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ray
cathode
anode
vacuum container
rays
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Kazumasa Mihara
一正 三原
Keiichi Hori
慶一 堀
Kazuhiro Tsukuda
和弘 佃
Akira Ishibashi
明 石橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノイズの原因となる二次X線や散乱線の発生
を低減することができ、鮮明な診断画像を得ることがで
きる多線源型X線CT装置を提供する。 【解決手段】 稠密に固定配列された複数のX線発生器
30およびX線検出器60を具備する多線源型X線CT装置
であって、X線発生器は、カソード44と、カソードから
出射される電子線が入射してX線が生成されるアノード
33と、カソードとアノードとの間に配置され、印加電圧
の制御によりカソードからアノードへ向かう電子線の通
過を許容するか又は制限するゲートアレイとしてのグリ
ッド45と、軸心を中心とする円周に沿って360°全周に
わたり、かつ真空容器の開口部を塞ぐようにシール構造
51b,55を介して該真空容器に取り付けられ、真空圧に耐
えられる強度を保証する厚さを有し、減衰が少ない状態
でX線の通過を許容する低放射線吸収率の材料からなる
環状の窓部材51と、窓部材のX線射出部を除いて真空容
器および窓部材を全面的に覆う遮蔽材24,53とを具備す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、三次元画像診断に
用いられる多線源型X線CT装置に関する。
【0002】
【従来の技術】多線源型の高速X線CTスキャナは、X
線の発生を電気的にON/OFFさせる電子ビーム制御
方式の採用により、従来からあるX線CTスキャナのス
キャン時間を大幅に高速化(1/60〜1/2000
秒)させ、測定対象物の断層撮影を行うものである。こ
のような高速の多線源型X線CTスキャナは、例えば特
開平10−295682号公報および特開平10−07
5944号公報などに提案されている。
【0003】従来の多線源型X線CTスキャナは、撮像
領域を取り囲む同心円上に等ピッチ間隔に並べて固定配
置された複数の検出器と、これら検出器の群を取り囲む
ようにさらに外側に設けられた真空槽と、診断用スペー
スを取り囲む同心円上に等ピッチ間隔に並ぶように真空
槽のなかに固定配置された複数のX線発生器と、このX
線発生器を制御する制御装置とを備えている。X線発生
器は、同心円上に稠密配置された32個の3極真空管
(X線管)からなり、各々が扇状X線(ファンビーム)
を撮像領域に置かれた被検体に向けて照射するようにな
っている。X線発生制御装置は、X線発生器ごとに設け
られたパルス発生器と一対一に対応する32個のパルス
発生制御ポートを有し、所定の入力データに基づき撮影
に最適なX線発生器を選択し、選択したX線発生器のみ
からX線が射出されるように給電回路を高速でON/O
FF制御する。
【0004】X線発生器から照射されたX線は被検体を
透過して検出器によって検出される。検出信号はデータ
収録装置に集積され、さらにデータ処理装置により信号
処理されてX線断層撮影画像としてディスプレイ上に再
生される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ターゲット部
で電子線から放射線変換されて発生するX線はあらゆる
方向に放射されるとともに、これと同時に被検体からも
二次X線が出てくる。このため、に二次X線や散乱線が
飛び込んでノイズが増大するので、検出器に到達するX
線の方向を特定することができず、被検体を透過した検
査用X線のみに基づいて診断画像が再構成されなくなり
画質が劣化して不鮮明になる。
【0006】本発明は上記の課題を解決するためになさ
れたものであり、ノイズの原因となる二次X線や散乱線
の発生を低減することができ、鮮明な診断画像を得るこ
とができる多線源型X線CT装置を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る多線源型X
線CT装置は、環状の真空容器内に設けられ、軸心に沿
って配置された被検体を取り囲むように該軸心を中心と
する円周に沿って360°全周にわたり稠密に固定配列
された複数のX線発生器と、被検体を間に挟んで前記X
線発生器に対応するように前記軸心を中心とする円周に
沿って360°全周にわたり稠密に固定配列された複数
のX線検出器と、を具備する多線源型X線CT装置であ
って、前記X線発生器は、カソードと、このカソードと
対向して配置され、カソードから出射される電子線が入
射してX線が生成されるアノードと、前記カソードとア
ノードとの間に配置され、印加電圧の制御によりカソー
ドからアノードへ向かう電子線の通過を許容するか又は
制限するゲートアレイとしてのグリッドと、前記軸心を
中心とする円周に沿って360°全周にわたり、かつ前
記真空容器の開口部を塞ぐようにシール構造を介して該
真空容器に取り付けられ、真空圧に耐えられる強度を保
証する厚さを有し、減衰が少ない状態でX線の通過を許
容する低放射線吸収率の材料からなる環状の窓部材と、
前記窓部材のX線射出部を除いて前記真空容器および前
記窓部材を全面的に覆う遮蔽材と、を具備することを特
徴とする。
【0008】上記の遮蔽材は、厚さが5mm以上の重金
属板からなることが望ましい。特に、150kV級のカ
ソード電源を用いる装置では、遮蔽材に板厚5mm以上
の鉛板を用いることが望ましい。また、100kV級の
カソード電源を用いる装置の場合は、遮蔽材に板厚4m
m以上の鉛板を用いることが望ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して本発
明の種々の好ましい実施の形態について説明する。
【0010】図1及び図2に示すように、150kV用
多線源型X線CT装置としての医療用X線CT装置10
はX線発生器30および放射線検出器60を内蔵したド
ーナツ状のガントリ11を備えており、被検体としての
患者5が移動ベッド2とともに真空槽中央の診断用スペ
ース11aに出し入れされるように設けられている。す
なわち、スライダ機構3により移動ベッド2はガイドレ
ール4に沿ってX軸方向に移動可能に支持されている。
【0011】ガントリ11内にはX線発生器30、ビー
ムリミッタ(図示せず)、放射線検出器60、画像信号
ディジタイザ(図示せず)、電子銃駆動回路(図示せ
ず)などが設けられている。X線発生器30は環状又は
チューブ状の真空容器20のなかに収容されている。真
空容器20の内部は図示しない排気ポートを介して真空
ポンプにより真空排気されている。X線発生器30から
出射された扇状のX線6は、図示しないコリメータによ
り絞られ、さらに図示しないビームリミッタにより照射
位置で所定の径に規定され、診断用スペース11aに置
かれた被検体5を透過した後に放射線検出器60により
検出されるようになっている。
【0012】放射線検出器60は、被検体5が配置され
る診断用スペース11aを取り囲む同心円周上に稠密に
固定して配置され、4086個の超高感度のCdTe単
結晶光電変換素子72を備え、0.5mmの分解能を有
するものである。ちなみに、1ショットの撮像幅は約2
mmである。また、ガントリ11は、外径が約2000
mm、内径が約800mmである。
【0013】X線発生器30は、図2に示すように、複
数の放射線検出器60が配列された円周よりも外側の同
心円上に配列され、放射線検出器60に1対1に対応し
て放射線検出器60の数と同数が設けられている。これ
らのX線発生器30と放射線検出器60とはX軸方向に
僅かにシフトして配置され、図3に示すようにX線6は
ガントリ11の半径(Z軸)に対して少し前傾する方向
に照射されるようになっている。このため、X線6は、
図1〜図3に示すように、X線射出側(上方)の放射線
検出器60に遮られることなく、診断用スペース11a
に置かれた被検体5を透過して反対側(下方)の放射線
検出器60により検出される。
【0014】デジタル演算回路を備えた制御装置17の
入力側にはデータ収録装置18が接続されている。放射
線検出器60で検出されたX線透過情報は、透過X線量
に比例した電流信号に光電変換され、プリアンプ15、
メインアンプ16を介してデータ収録装置18および画
像信号ディジタイザ(図示せず)に送られ、収録される
ようになっている。
【0015】収録されたデータは、さらにデータ収録装
置18からデータ処理装置19に出力され、データ処理
装置19でデータ処理される。処理されたデータは、被
検体5のX線CT画像情報として図示しないディスプレ
イ上に再生表示されるようになっている。
【0016】制御装置17の出力側には電源14および
X線発生器30内のアノード(ターゲット)33、カソ
ード44、ゲートアレイのグリッド電極45がそれぞれ
接続されている。データ収録装置18からX線発生指令
信号が制御装置17に向けて出されると、その指令に基
づいて制御装置17は電源14から電子銃駆動回路への
給電動作を制御するとともに、複数のグリッド電極45
のなかから撮影部位に適した位置にあるものを選択する
ようになっている。これに応じてX線発生器30内のい
ずれかのカソード44から電子線が出射され、選択した
グリッド電極45に印加したマイナスのバイアス電圧が
解除されてゼロ電位となり、電子線6aがグリッド電極
45の孔を通過してターゲット33に入射する。ターゲ
ット33に電子線6aが入射すると、ターゲット33か
ら二次X線6が発生し、窓に取り付けたコリメータ(図
示せず)を介して扇状のX線6が被検体5に向けて出射
されるようになっている。
【0017】次に、図3〜図6を用いてX線発生器30
について説明する。
【0018】図3に示すように、X線発生器30は、厚
さt4が3〜5mmの鉛板からなる遮蔽材24で実質的
に全面を覆われた真空容器20内に収納されている。真
空容器20は厚さ3mmの非磁性ステンレス鋼でつくら
れた環状の中空チューブからなるものである。遮蔽材2
4は、X線射出口となる窓20aの部分を除いて真空容
器20の外面の大部分を被覆し、X線6が診断用スペー
ス11a以外の方位へ漏れ出ないようにしている。
【0019】真空容器の窓20aにはX線射出部50が
取り付けられている。このX線射出部50にも鉛板から
なる遮蔽材53およびコリメータ(図示せず)が取り付
けられている。本実施形態ではX線射出部50の遮蔽材
53の板厚を5mmとした。
【0020】高電圧導入端子27がガントリ11の側壁
を貫通して内部に導入され、X線発生器30の電子銃駆
動回路、ゲートアレイ(グリッド)駆動回路およびアノ
ード(ターゲット)駆動回路にそれぞれ導通している。
高電圧導入端子27は制御装置17で動作を制御される
電源14に接続され、150kVの直流を図6に示すC
u電極棒28に給電するものである。
【0021】Cu電極棒28は高耐圧特性を有するセラ
ミックからなるターゲット電流導入碍子25により周囲
部材から絶縁保護されている。このCu電極棒28の先
端部はX線発生器30のアノードブロック34の給電点
34aに押し付けられている。碍子25はアルミナ等の
セラミックからなるものであり、耐圧性能が200kV
である。
【0022】図4〜図9を参照してX線発生器30につ
いてさらに詳しく説明する。
【0023】X線発生器30は、真空雰囲気下で電子線
6aを電子銃40からアノードハウジング31内のタン
グステンターゲット(アノード)33に打ち込み、ター
ゲット33から二次X線6を発生させるものである。真
空容器20の開口部、例えば窓20aにはOリングを介
してX線射出部50の窓部材51が被せられ、内部が気
密に保たれている。図示しない排気管が真空容器20に
連通し、図示しない真空ポンプにより真空容器20内が
所定の真空度(例えば、1×10-6〜1×10 -7Tor
r)に排気されるようになっている。
【0024】電子銃40は絶縁支持板41により真空容
器20内の周囲部材から絶縁された状態で支持されてい
る。電子銃40はSeB6単結晶又はLaB6単結晶から
なるカソード44およびグリッド電極45を備えてい
る。グリッド電極45にはマイナスのバイアス電圧(例
えば、−700V)が常に印加された状態にあり、これ
をゼロ電位としたときにカソード電極44からグリッド
電極45のビーム通過孔45bを通ってアノード33に
向けて電子線6aが出射されるようになっている。グリ
ッド電極の電子ビーム通過孔45bの径は5mmであ
る。
【0025】グリッド電極45は、窒化珪素(Si
34)、酸化珪素(SiO2)、炭化珪素(SiC)、
アルミナ(Al23)、サイアロン(SiAlON)等
のセラミックリング基板上にタングステン、モリブデ
ン、タンタル等の高融点金属又は合金からなる導電性薄
膜を積層した後に、該導電性薄膜を所定パターンにエッ
チングすることにより絶縁部を形成したものである。な
お、グリッド電極45の電子ビーム通過孔45bは、パ
ターンエッチング後にドリル穿孔などの機械加工により
形成されたものである。
【0026】図4に示すように、碍子42a,42cで
周囲から絶縁保護された正負一対のフィラメント電流導
入用端子がケーブル42bを介してカソード44に接続
され、例えばプラス150kVの放電電圧がカソード4
4に印加されるようになっている。
【0027】カソード44は、所謂ケンブリッジ型と称
するタイプであり、直径が1〜3mmのSeB6又はL
aB6の非金属化合物の単結晶からなるものである。カ
ソード44の先端には高電圧電界が集中して欠落(チッ
ピング)を生じ易いので、そのコーナーエッジ部分は削
り取られて丸みがつけられている。カソード44の下半
部は両側から削り取られて平坦な面が形成され、各平坦
面に正負一対のモリブデン線43がグラファイトチップ
を押し付けるようにして結線されている。これら正負一
対のモリブデン線43の基端側は碍子42cに埋め込ま
れた正負端子にそれぞれ接続され、ケーブル42bを介
して図示しない電源から高電圧が印加されるようになっ
ている。
【0028】ターゲット33はX線を生成するアノード
電極として機能するものであり、電子銃40から出射さ
れた電子線6aが衝突する面が焦点となるところに配置
されている。高速度の電子がそのターゲット原子内部に
突入して運動を阻止されることによりその運動エネルギ
の一部がX線6として放出される。すなわち、カソード
44からターゲット33に電子線6aが入射すると、タ
ーゲット33からその表面の角度に応じて反射する方向
にX線6が扇状に出射されるようになっている。なお、
ターゲット33は、タングステン又はタングステン合金
の矩形板からなり、その厚さは0.5〜7.0mm、幅
は8〜12mm、長さは30〜50mmの範囲とするこ
とが望ましい。本実施例ではターゲット33の厚みを
1.0mmとした。また、ターゲット33の照射面は電
子線6aの光軸に対して約20°傾斜している。
【0029】理論的には数ミクロンオーダーの厚みをも
つターゲットに電子線を打ち込むことによって二次X線
は生成されるが、ターゲットの厚みを過度に薄くしすぎ
ると、溶損、割れ、欠落等の致命的な損傷を受けやすく
なるので、ターゲットの厚みは1.0mm程度とするこ
とが最も好ましい。なお、ターゲット33の肉厚を厚く
しすぎると発熱量が増大して冷却が困難になるので、タ
ーゲット33は許される範囲で薄くするほうが好まし
い。
【0030】冷却ブロック32は銅またはアルミニウム
等の熱伝導性に優れた良導体でつくられ、その傾斜面に
ターゲット33を保持し、熱損傷からターゲット33を
保護している。冷却ブロック32は、真空容器から絶縁
するために絶縁支持部材25により支持されている。
【0031】冷媒供給管26が蓋23を貫通して内部に
導入され、アノードハウジング31内の冷却ブロック3
2の内部流路32aに連通している。冷媒供給管26は
図示しない油供給源に連通し、冷媒としての冷却油がブ
ロックの内部流路32aに循環供給されるようになって
いる。高エネルギ電子線6aの打ち込みによりターゲッ
ト33は高温に過熱されるが、冷却ブロック32により
裏面側から冷却されているので短時間で費消されること
はない。なお、カソード44も図示しない冷却機構によ
り冷却されるようになっている。
【0032】ゲートアレイ制御回路の概要について説明
する。
【0033】X線発生器30内のアノード33、カソー
ド44およびゲートアレイのグリッド電極45は、それ
ぞれ制御装置17に内蔵されたn個のパルス発生器を介
してn個のパルス発生制御ポートに接続されている。制
御装置17のCPUは、図示しないモード設定指示器か
ら設定モード信号が入力されると、設定モードに従って
X線発生指令信号をパルス発生制御ポートに送り出し、
指令信号を受けたパルス発生制御ポートに対応するパル
ス発生器に信号が送信され、該当するグリッド電極45
にマイナスのバイアス電圧を解除してゼロ電位とする。
これにより該当するグリッド電極45のビーム通過孔の
みを電子線6aが通過してアノード33に入射し、アノ
ード33からX線6が出射される。
【0034】次に、X線射出部50について説明する。
【0035】図7に示すように、X線射出部50は、環
状真空容器20の窓20aの外側に360°全周にわた
って取り付けられている。X線射出部50の窓部材51
は、アルミニウムやベリリウム又はこれらの合金あるい
はステンレス鋼などのようにX線を透過しやすく、X線
の減衰率が小さい材料でつくられている。窓部材51の
X線通過部分には切欠溝52が設けられ、これにより薄
肉部51aが形成されている。切欠溝52は360°全
周にわたってフライス盤などを用いて窓部材51の肉厚
のほぼ半分までを切削加工して形成される。薄肉部51
aの厚みt2は、窓部材51の材質に応じて種々変わる
が、少なくとも真空容器20の負圧に耐えられる耐圧強
度を確保する必要がある。例えば窓部材51が板厚t1
(=5mm)のアルミニウム板からなる場合は、薄肉部
51aの厚みt2を少なくとも2.5mmとする必要が
ある。
【0036】なお、窓部材51によるX線の減衰率は1
0%以下に抑えることが望ましく、5%とすることが好
ましい。
【0037】さらに、窓部材51は鉛板からなる遮蔽材
53で大部分が覆われている。遮蔽材53にはX線6の
通過を許容するビーム通路53aが開口している。本実
施例では遮蔽材53の厚みt3を5mmとし、ビーム通
路53aの径d2を0.5mm〜3.0mmとした。X
線6は、遮蔽材53のビーム通路53aのみを通過し
て、図示しないコリメータにより絞られ、射出される。
射出されたX線6は、診断用スペース11aの被検体5
を透過した後に、反対側の放射線検出器60により検出
されるようになっている。
【0038】図7に示すように、本実施形態では真空容
器の窓20aの径W1を20〜30mmとし、窓部材の
薄肉部51aの幅を窓20aの径W1とほぼ同等とし
た。また、X線6の光軸がZ軸59(鉛直軸)となすビ
ーム傾斜角θ1を0.1°〜2.5°とした。また、窓
部材51がZ軸59(鉛直軸)となす取付角θ2を95
°〜105°とした。
【0039】なお、X線出射部の遮蔽材53において、
X線射出孔53aの断面形状は、円形、長円形又は楕円
形としてもよいし、スリット形状としてもよい。射出孔
をスリット形状とする場合は、スリットの間隔を一定に
保つために、X線ビームが通らない箇所を選んでスペー
サを設けるようにすることが好ましい。
【0040】次に、放射線検出器60について説明す
る。
【0041】図7及び図3に示すように、放射線検出器
60はリングフレーム62を介して真空容器20の内周
面に支持されている。放射線検出器60はX線検出器3
0に1対1に対応してX線検出器30の数と同数(例え
ば4086個)が設けられている。これらの放射線検出
器60とX線発生器30とはX軸方向に僅かにシフトし
て配置され、図3に示すようにX線6はガントリ11の
半径(Z軸)に対して少し前傾する方向に照射されるよ
うになっている。このため、X線6は、X線射出側(上
方)の放射線検出器60に遮られることなく、診断用ス
ペース11aに置かれた被検体5を透過して反対側(下
方)の放射線検出器60により検出される。
【0042】放射線検出器60のハウジング61は、リ
ングフレーム62の内周面にボルト等により締結され、
内部にCdTe光電変換素子72を有するセンサアッセ
ンブリ(検出部)70が収容されている。遮蔽材63が
ハウジング61の内周面には遮蔽材63が張り付けられ
ている。遮蔽材63には入射口63aが形成され、この
入射口63aとハウジングの開口61aとを通ってX線
6がCdTe光電変換素子72により検出されるように
なっている。
【0043】センサアッセンブリ(検出部)70はCd
Te光電変換素子72とプリント回路基板75とで構成
されている。CdTe光電変換素子72は、横断面が正
方形の柱状直方体をなすテルル化カドミウムの単結晶か
らなるものである。
【0044】センサアレイを構成する4086個のCd
Te光電変換素子72は、受光面が同一の高さレベルに
揃うようにプリント回路基板75の上に等ピッチ間隔に
配列されている。プリント回路基板75は、図7に示す
ように絶縁支持材64を介してリングフレーム62に支
持され、図示しない金ワイヤボンディングによりCdT
e光電変換素子72の他の端面(受光面の反対面)に接
続され、さらに樹脂で封止されている。
【0045】次に、電子銃40について説明する。
【0046】図8に示すように、電子銃40は、周囲の
部材からそれぞれ絶縁されたカソード44およびグリッ
ド電極45を備えている。カソード44はセラミックか
らなる絶縁基板41により周囲から絶縁された状態でフ
レーム47に支持されている。一方、グリッド電極45
はセラミックからなる絶縁リング48により周囲から絶
縁された状態でフレーム47に支持されている。なお、
図中にて符合46a,46bはボルトを、符合49は押
え板を示す。この押え板49は、カソード44を備えた
アッセンブリがフレーム47から脱落しないように、絶
縁基板41の周縁部分をフレーム47の凹所に押え付け
るものである。
【0047】カソード44は、所謂ケンブリッジ型と称
するタイプであり、直径が1〜3mmのSeB6又はL
aB6の非金属化合物の単結晶からなるものである。カ
ソード44の下半部は両側から削り取られて平坦な面が
形成され、各平坦面に正負一対のモリブデン線43がグ
ラファイトチップを押し付けるようにして結線されてい
る。これら正負一対のモリブデン線43の基端側は碍子
42cに埋め込まれた正負端子にそれぞれ接続され、ケ
ーブル42bを介して図示しない電源から例えばプラス
150kVの放電電圧が印加されるようになっている。
【0048】グリッド電極45は、図示しないケーブル
を介して直流電源に接続されている。この電源からはグ
リッド電極45にマイナス700Vのゲート電圧が印加
されている。電子線6aをカソード44からアノード3
3に向けて出射させるときは、グリッド電極45に印加
されているバイアスを解除してグリッド電極45をゼロ
電位にする。これにより電子線6aはカソード44から
グリッド電極の孔45bを通ってアノード33に向けて
出射され、アノード33でX線6が発生するようになっ
ている。
【0049】図9に示すように、グリッド電極45はC
T装置の軸心を中心とする半径800mmの円周上に等
ピッチ間隔に配列されている。X線発生器30(ターゲ
ット33)の数を360個とする場合は、グリッド電極
45のピッチ間隔を14mm、幅を12mm、長さを1
00mmとする。また、X線発生器30(ターゲット3
3)の数を240個とする場合は、グリッド電極45の
ピッチ間隔を20.9mm、幅を19mm、長さを10
0mmとする。ビーム通過孔45bはグリッド電極45
の長手中央に開口形成する。なお、座ぐり45aの径は
グリッド電極45の幅と同等とし、ビーム通過孔45b
の径は座ぐり45aの径の三分の一から二分の一(30
〜50%)の範囲とすることが望ましい。
【0050】次に、上記装置の動作の概要について説明
する。装置10のメインスイッチをONすると、カソー
ド電極44には有意電子量を放出するに十分な温度に当
該カソード電極44を加熱するに十分な電圧としてマイ
ナス150kV(これを−20Vとすることも可能)の
バイアス電圧が印加され、グリッド電極45には例えば
マイナス50kV(これを−1kVとすることも可能)
のバイアス電圧が印加され、アノード電極33にはプラ
ス150kVのバイアス電圧が印加される。所定時間に
なると、データ収録装置18から第1のX線発生の指令
信号が制御装置17に出力される。
【0051】この第1の指令に基づき、X線発生制御装
置17内のパルス発生制御ポートに第1のX線発生の指
令が入力される。この入力信号を受けて2つのパルス発
生器が同時にパルス波を発生させ、これらパルス信号が
パルス発生器に対応するグリッド電極45に与えられ
る。このパルス発生信号を受けてグリッド電極45のマ
イナスのバイアス電圧が解除されてゼロ電位となり、電
子線6aがグリッド電極45の孔を通過してアノード電
極33に入射する。
【0052】所定時間になると、第1のX線発生の指令
が終了してグリッド電極45のマイナスのバイアス電圧
が回復され、電子線6aはグリッド電極45により再び
遮断される。この間にアノード電極33からX線6が出
射される。このようにしてX線6の出射箇所が次々に切
り替えられる動作が繰り返される。
【0053】ちなみにゲート切替時間は2.1〜20.
8マイクロ秒(48万分の1秒〜4.8万分の1秒)の
範囲に制御される。また、X線発生時間はゲート切替時
間の3分の2にあたる1.4〜13.9マイクロ秒(7
2万分の1秒〜7.2万分の1秒)の範囲に制御され
る。
【0054】発生したX線6は診断用スペース11aの
被検体5に向けて照射される。照射されたX線6は、被
検体5の透過率に応じた吸収がなされ、対向する放射線
検出器60により検出される。
【0055】放射線検出器60で検出したX線透過情報
は、透過X線量に比例した電流信号に変換された後、プ
リアンプ15、メインアンプ16で増幅され、電圧信号
としてデータ収録装置18に送られる。
【0056】放射線検出器60による検出動作が終了す
ると、次に、第二のX線発生の指令が制御装置17内の
パルス発生制御ポートに入力され、上記と同様の検出動
作がなされる。そして、順次行われた全ての検出動作か
ら得られるX線透過情報が放射線検出器60で検出され
ると、透過X線量に比例し電流信号に変換されてプリア
ンプ15、メインアンプ16、データ収録装置18を介
してデータ処理装置19において信号処理される。この
信号処理されたデータより、被検体5のX線CT画像情
報が得られる。
【0057】このように、真空容器20の内部に多数の
グリッド電極45をもつゲートアレイを設けることによ
り真空容器20内で所望の照射方向にX線を発生させる
ことができるため、X線発生点をより稠密に配置し、隣
接する撮像間隔をきめ細かくできる。従って、スキャン
速度の高速化とともに空間分解能改善による画質向上を
図ることができ、被検体内部構造の細部に至るまでの把
握が可能となる。
【0058】次に、図10を参照して他の実施形態とし
て100kV用の多線源型X線CT装置について説明す
る。
【0059】本実施形態の多線源型X線CT装置10A
においては、ターゲット33に給電するために、碍子2
5Aで絶縁された電極棒端子27Aに電源側端子をねじ
込み接続している。電極棒28は給電点34aに押し付
けられ、ターゲットとしてのアノード33に100kV
の直流が給電されるようになっている(図6参照)。
【0060】碍子25Aは、高純度アルミナ等からな
る。この碍子25Aは、上記第1実施形態の碍子25に
対して電気絶縁性の点で異なり、電極がコンパクトにで
きるなどの利点を有するものである。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ノ
イズの原因となる二次X線や散乱線が実質的に発生しな
くなり、被検体を透過したX線が本来の正しい方向から
検出器に入射するようになるので、画質が向上し、鮮明
な診断画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】多線源型X線CT装置の全体概要を示す構成ブ
ロック図。
【図2】多線源型X線CT装置をX軸方向から見て示す
概略構成図。
【図3】本発明の実施形態に係る多線源型X線CT装置
(150kV)を示す内部透視断面図。
【図4】本発明の実施形態に係る多線源型X線CT装置
の要部断面図。
【図5】図4中の矢視V−Vのほうから見て示す多線源
型X線CT装置の要部断面図。
【図6】X線発生部を示す拡大断面図。
【図7】X線出射部および検出部を示す拡大断面図。
【図8】電子ビーム出射部を示す拡大断面図。
【図9】カソードとグリッドを示す平面図。
【図10】本発明の他の実施形態に係る多線源型X線C
T装置(100kV)を示す内部透視断面図。
【符号の説明】
5…被検体、6…X線、6a…電子線、10…X線画像
診断装置、11…ガントリ、11a…診断用スペース、
14…電源、15…プリアンプユニット、16…メイン
アンプユニット、17…制御装置、18…データ収録装
置、19…データ処理装置、20…真空容器(環状チュ
ーブ)、20a…窓(放射線射出口)、20p…取付
面、24…遮蔽材(鉛板)、25…ターゲット電流導入
碍子(セラミック)、26…冷媒供給管、27…高電圧
導入端子、28…電極棒(Cu)、30…X線発生器、
31…アノードハウジング(Al,Cu)、32…冷却
ブロック、32a…冷媒流路(内部流路)、33…ター
ゲット(アノード電極)、34…アノードブロック、3
4a…給電点、35…冷媒流路、36…冷媒供給路、3
7…照射窓、38…保持部、40…電子銃、41…絶縁
基板(セラミック)、42a…フィラメント電流導入碍
子、42b…高圧ケーブル、42c…碍子、43…Mo
線、44…カソード電極(SeB6,LaB6)、45…
グリッド電極、47…フレーム、48…絶縁リング、4
9…押え板、50…X線射出部、51…窓部材(A
l)、51a…薄肉部、51b…シール溝、52…切欠
溝、53…遮蔽材(鉛板)、53a…射出孔(ビーム通
路)、54…ボルト、55…Oリング、59…Z軸、6
0…放射線検出器、61…ハウジング、62…リングフ
レーム、63…遮蔽材(鉛板)、63a…入射口、64
…絶縁支持材、70…センサアッセンブリ(検出部)、
72…CdTe光電変換素子(CdTe単結晶)、75
…プリント回路基板。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年10月23日(2002.10.
23)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】多線源型の高速X線CTスキャナは、X
線の発生を電気的にON・OFFさせる電子ビーム制御
方式の採用により、従来からあるX線CTスキャナのス
キャン時間を大幅に高速化(1/60〜1/2000
秒)させ、測定対象物の断層撮影を行うものである。こ
のような高速の多線源型X線CTスキャナは、例えば特
開平10−295682号公報および特開平10−07
5944号公報などに提案されている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】従来の多線源型X線CTスキャナは、撮像
領域を取り囲む同心円上に等ピッチ間隔に並べて固定配
置された複数の検出器と、これら検出器の群を取り囲む
ようにさらに外側に設けられた真空槽と、診断用スペー
スを取り囲む同心円上に等ピッチ間隔に並ぶように真空
槽のなかに固定配置された複数のX線発生器と、このX
線発生器を制御する制御装置とを備えている。X線発生
器は、同心円上に稠密配置された32個の3極真空管
(X線管)からなり、各々が扇状X線(ファンビーム)
を撮像領域に置かれた被検体に向けて照射するようにな
っている。X線発生制御装置は、X線発生器ごとに設け
られたパルス発生器と一対一に対応する32個のパルス
発生制御ポートを有し、所定の入力データに基づき撮影
に最適なX線発生器を選択し、選択したX線発生器のみ
からX線が射出されるように給電回路を高速でON・O
FF制御する
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のX線発
生器においては、ターゲット部で電子線から放射線変換
されて発生するX線はあらゆる方向に放射されるととも
に、これと同時に被検体からも二次X線が出てくる。こ
のため二次X線や散乱線が飛び込んでノイズが増大す
るので、検出器に到達するX線の方向を特定することが
できず、被検体を透過した検査用X線のみに基づいて診
断画像が再構成されなくなり画質が劣化して不鮮明にな
る。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る多線源型X
線CT装置は、環状の真空容器内に設けられ且つ被検体
を取り囲むように軸心を中心とする円周上に配列された
複数のX線発生器と、前記複数のX線発生器に対向して
前記軸心を中心とする円周上に配列された複数のX線検
出器と、を具備する多線源型X線CT装置において、前
記真空容器の開口部を塞ぐように該真空容器に取り付け
られ、減衰が少ない状態でX線の通過を許容する低放射
線吸収率の材料からなり且つX線射出部を有する環状の
窓部材と、前記X線射出部を除く前記窓部材及び前記真
空容器を覆う遮蔽材と、を具備することを特徴とする。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】上記の遮蔽材は、厚さが5mm以上の金属
板からなることが望ましい。特に、150kV級のカソ
ード電源を用いる装置では、遮蔽材に板厚5mm以上の
鉛板を用いることが望ましい。また、100kV級のカ
ソード電源を用いる装置の場合は、遮蔽材に板厚4mm
以上の鉛板を用いることが望ましい。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】図1及び図2に示すように、150kV用
多線源型X線CT装置としての診断用X線CT装置10
はX線発生器30および放射線検出器60を内蔵したド
ーナツ状のガントリ11を備えており、被検体としての
患者5が移動ベッド2とともにガントリ11中央の診断
用スペース11aに出し入れされるように設けられてい
る。すなわち、スライダ機構3により移動ベッド2はガ
イドレール4に沿ってX軸方向に移動可能に支持されて
いる
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】収録されたデータは、さらにデータ収録装
置18からデータ処理装置19に出力され、データ処理
装置19でデータ処理される。処理されたデータは、被
検体5のX線画像診断情報として図示しないディスプレ
イ上に再生表示されるようになっている。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】図3に示すように、X線発生器30は、厚
さt4が3〜5mmの鉛板からなる遮蔽材24で実質的
に全面を覆われた真空容器20内に収納されている。真
空容器20は厚さ3mmの非磁性ステンレス鋼でつくら
れた環状の中空チューブからなるものである。遮蔽材2
4は、X線射出口となる窓20aの部分を除いて真空容
器20の外面の大部分を被覆し、X線6が診断用スペー
ス11a以外の方位へ漏れ出ないようにしている。
た、X線射出口を除く窓20a及び真空容器20を覆う
遮蔽材24により、ノイズの原因となる二次X線や散乱
線が実質的に発生しなくなり、被検体を透過したX線が
本来の正しい方向から検出器60に入射するようになる
ので、画質が向上し、鮮明な診断画像を得ることができ
る。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】図7に示すように、本実施形態では真空容
器の窓20aの開口径W1を20〜30mmとし、窓部
材の薄肉部51aの幅を窓20aの開口径W1とほぼ同
等とした。また、X線6の光軸がZ軸59(鉛直軸)と
なすビーム傾斜角θ1を0.1°〜2.5°とした。ま
た、窓部材51がZ軸59(鉛直軸)となす取付角θ2
を95°〜105°とした。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正内容】
【0054】発生したX線6は診断用スペース11aの
被検体5に向けて照射される。照射されたX線6は、
射野において被検体5の透過率に応じた吸収がなされ、
対向する放射線検出器60により検出される。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0056
【補正方法】変更
【補正内容】
【0056】放射線検出器60による検出動作が終了す
ると、次に、第二のX線発生の指令が制御装置17内の
パルス発生制御ポートに入力され、上記と同様の検出動
作がなされる。そして、順次行われた全ての検出動作か
ら得られるX線透過情報が放射線検出器60で検出され
ると、透過X線量に比例し電流信号に変換されてプリア
ンプ15、メインアンプ16、データ収録装置18を介
してデータ処理装置19において信号処理される。この
信号処理されたデータより、被検体5のX線画像診断情
が得られる。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0061
【補正方法】変更
【補正内容】
【0061】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、
空容器の開口部を塞ぐように該真空容器に取り付けら
れ、減衰が少ない状態でX線の通過を許容する低放射線
吸収率の材料からなり且つX線射出部を有する環状の窓
部材を設けると共にX線射出口を除く窓部材及び真空容
器を覆う遮蔽材を設けたことにより、ノイズの原因とな
る二次X線や散乱線が実質的に発生しなくなり、被検体
を透過したX線が本来の正しい方向から検出器に入射す
るようになるので、画質が向上し、鮮明な診断画像を得
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01J 35/18 H01J 35/18 H05G 1/00 H05G 1/00 G C (72)発明者 佃 和弘 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島製作所内 (72)発明者 石橋 明 東京都千代田区丸の内二丁目5番1号 三 菱重工業株式会社内 Fターム(参考) 4C092 AA01 AA05 AC01 AC17 BD01 BD11 BD12 4C093 AA22 BA05 EA02 EA06 EA13 EB12 EB13 EB18 EC43

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 環状の真空容器内に設けられ、軸心に沿
    って配置された被検体を取り囲むように該軸心を中心と
    する円周に沿って360°全周にわたり稠密に固定配列
    された複数のX線発生器と、被検体を間に挟んで前記X
    線発生器に対応するように前記軸心を中心とする円周に
    沿って360°全周にわたり稠密に固定配列された複数
    のX線検出器と、を具備する多線源型X線CT装置であ
    って、 前記X線発生器は、 カソードと、 このカソードと対向して配置され、カソードから出射さ
    れる電子線が入射してX線が生成されるアノードと、 前記カソードとアノードとの間に配置され、印加電圧の
    制御によりカソードからアノードへ向かう電子線の通過
    を許容するか又は制限するゲートアレイとしてのグリッ
    ドと、 前記軸心を中心とする円周に沿って360°全周にわた
    り、かつ前記真空容器の開口部を塞ぐようにシール構造
    を介して該真空容器に取り付けられ、真空圧に耐えられ
    る強度を保証する厚さを有し、減衰が少ない状態でX線
    の通過を許容する低放射線吸収率の材料からなる環状の
    窓部材と、 前記窓部材のX線射出部を除いて前記真空容器および前
    記窓部材を全面的に覆う遮蔽材と、を具備することを特
    徴とする多線源型X線CT装置。
  2. 【請求項2】 前記遮蔽材は、厚さが5mm以上の重金
    属板からなることを特徴とする請求項1記載の放射線検
    出器。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013020791A (ja) * 2011-07-11 2013-01-31 Canon Inc 放射線発生装置及びそれを用いた放射線撮影装置
JP2013020792A (ja) * 2011-07-11 2013-01-31 Canon Inc 放射線発生装置及びそれを用いた放射線撮影装置
JP2013033681A (ja) * 2011-08-03 2013-02-14 Canon Inc 放射線発生装置及びそれを用いた放射線撮影装置
CN110379695A (zh) * 2018-04-12 2019-10-25 浜松光子学株式会社 X射线管

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