JP2003286715A - サンプリングロッド挿入装置 - Google Patents

サンプリングロッド挿入装置

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JP2003286715A
JP2003286715A JP2002090515A JP2002090515A JP2003286715A JP 2003286715 A JP2003286715 A JP 2003286715A JP 2002090515 A JP2002090515 A JP 2002090515A JP 2002090515 A JP2002090515 A JP 2002090515A JP 2003286715 A JP2003286715 A JP 2003286715A
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JP
Japan
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sampling rod
sampling
ground
rod
insertion device
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Application number
JP2002090515A
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English (en)
Inventor
Masayoshi Nishio
政義 西尾
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Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP2002090515A priority Critical patent/JP2003286715A/ja
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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
  • Earth Drilling (AREA)
  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造コストを著しく増大させることなく地中
への挿入作業を容易化し、かつ所望とする試料のみの吸
引採取を可能とする。 【解決手段】 試料を吸引するサンプリングチューブ1
2と、このサンプリングチューブ12を囲繞する外筒部
材11とを備えたサンプリングロッド10を地中に挿入
するための装置において、挿入すべき地表に対して近接
離反する方向に移動可能に配設し、外筒部材11の外表
面を介してサンプリングロッド10を把持する把持手段
218と、把持手段218によって把持したサンプリン
グロッド10に振動を付与する振動モータ217と、把
持手段218によって把持したサンプリングロッド10
を地表に近接する方向に向けて付勢する昇降用油圧シリ
ンダアクチュエータ213とを備えるようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地中のガスや地下
水等の試料を吸引採取する際に適用するサンプリングロ
ッドを地中に挿入するための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、工場や廃棄物処理場の敷地、ある
いは廃棄物の埋め立て地などに利用される土地では、廃
油、有機溶剤、重金属といった汚染物質が地中に漏出す
ることに起因する土壌汚染や地下水汚染といった問題が
深刻化している。
【0003】このため、昨今にあっては、これらの汚染
物質を地中から抽出除去し、土壌や地下水の清浄化を図
る技術が種々提供されている。例えば、汚染領域に井戸
を穿設するとともに、この井戸から汚染土壌中に多数の
孔を有した汚染ガス吸引用の管を設置することにより、
土壌中で気化した汚染物質を吸引除去するようにしたも
の、あるいは汚染領域に井戸を穿設するとともに、地下
水面下に複数の孔を有した吸引用の管を挿入することに
より、地下水、並びに土壌中に含まれる汚染ガスの両者
を吸引除去するようにしたものなどがある。
【0004】ここで、上述したいずれの技術を適用する
場合であっても、土壌や地下水の汚染状況を調査し、汚
染領域を予め特定しておく必要があるのはいうまでもな
い。このため従来では、サンプリングロッドと称される
細径(φ=16〜20mm程度)の管を地中に挿入し、
このサンプリングロッドを通じて地中のガスや地下水等
の試料を吸引採取することにより、汚染状況の調査を行
うようにしている。
【0005】図6に示すように、サンプリングロッド1
0は、外筒部材11とサンプリングチューブ12とを備
えて構成したものである。外筒部材11は、機械構造用
鋼管(STKM−13C)等の十分に剛性を有した材質
によって円筒状に構成したもので、中心部に8mm程度
の中心孔11aを有している。サンプリングチューブ1
2は、テトラフルオロエチレン(テフロン(R))樹脂
等の合成樹脂から成るもので、その先端部にストレーナ
13を備えている。ストレーナ13は、チューブ装着部
13a、カバー部13b、吸引部13cおよびコーン部
13dを有して構成したものである。チューブ装着部1
3aは、サンプリングチューブ12の先端部が装着され
る部分である。カバー部13bは、上述した外筒部材1
1よりも太径の筒状を成す部分であり、チューブ装着部
13aの先端に設けられている。吸引部13cは、周面
に多数の吸引孔13eを有した比較的細径の筒状を成す
部分である。この吸引部13cは、カバー部13bに対
して進退可能に配設してあり、進出移動した場合にカバ
ー部13bの先端から突出して吸引孔13eを外部に露
出させる一方、退行移動した場合にカバー部13bの内
部に収納される。コーン部13dは、吸引部13cの先
端に設けられたもので、先端に向かうに従って漸次外径
が減少する円錐状を成している。コーン部13dの基端
部は、上述したカバー部13bとほぼ同一の外径に構成
されている。なお、ストレーナ13に関しては、少なく
ともそのコーン部13dが外筒部材11と同様に、機械
構造用鋼管(STKM−13C)等の十分に剛性を有し
た材質によって構成されている。
【0006】上述したサンプリングロッド10を地中に
挿入するための従来装置としては、ハンマードリルを利
用した打撃式のもの、あるいは図7(a)に示すような
振動式のものがある。この図7(a)に示した振動式の
挿入装置では、上下方向に沿って延在するガイド部材2
0に対して押圧部材21が移動可能に配設されている。
押圧部材21は、その下面をサンプリングロッド10の
上端部に当接させた状態で該サンプリングロッド10を
地中に挿入するためのもので、その内部に振動モータ2
2を備えている。ガイド部材20と押圧部材21との間
には、シリンダアクチュエータ23が介在されている。
このシリンダアクチュエータ23は、押圧部材21を介
してサンプリングロッド10を地中に押圧する力を付与
するものである。
【0007】上記のように構成された挿入装置によって
サンプリングロッド10を地中に挿入する場合には、ま
ず、図7(b)に示すように、シリンダアクチュエータ
23を伸長作動させることによって押圧部材21を上方
に位置させ、その下面と地表との間にサンプリングロッ
ド10を位置させる。このとき、サンプリングロッド1
0の下端部には、サンプリングチューブ12に装着した
状態のストレーナ13を配置しておく。
【0008】この状態からシリンダアクチュエータ23
を縮退作動させるとともに、振動モータ22を駆動すれ
ば、押圧部材21を通じてサンプリングロッド10に押
圧力および振動が伝達されることになり、図7(c)に
示すように、当該サンプリングロッド10が順次地中に
挿入されることになる。この間、ストレーナ13の吸引
部13cは、カバー部13bに覆われた状態となり、そ
の吸引孔13eが石や泥などの異物によって詰まること
はない。
【0009】ストレーナ13が所望の位置まで挿入され
た時点でサンプリングロッド10をわずかに引き上げる
と、カバー部13bによって覆われていた吸引部13c
が外部に露出する。従って、この状態から図7(d)に
示すように、サンプリングチューブ12に吸引ポンプP
を接続すれば、吸引部13cの吸引孔13eを通じて地
中のガスや地下水を吸引採取することができるようにな
り、これを分析することで土壌や地下水の汚染状況を把
握することが可能となる。
【0010】上述したサンプリングロッド10による地
中のガスや地下水の吸引採取作業は、例えば5〜10m
間隔のグリッドにおいて各交点となる位置等、できるだ
け多くのポイントで実施することが好ましく、また、同
一のポイントにおいても互いに深さの異なる複数箇所で
実施することが好ましい。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図7に示し
た挿入装置においては、押圧部材21と地表との間にサ
ンプリングロッド10を位置させなければならないた
め、剛体である外筒部材11に関しては地中に挿入する
ことのできる最大長さが押圧部材21の揚程以下に制限
される。従って、押圧部材21の揚程以上となる深さの
ガスや地下水を吸引採取する場合には、複数の外筒部材
11を順次継ぎ足さなければならない。例えば、押圧部
材21の揚程が1mの挿入装置を適用した場合、地下6
mのガスや地下水を吸引採取するためには6本もの外筒
部材11を継ぎ足さなければならないことになる。
【0012】ここで、サンプリングロッド10を地中に
挿入する際には、上述したように、予め外筒部材11の
内部にサンプリングチューブ12を配置しておく必要が
ある。つまり、地中に挿入すべきサンプリングロッド1
0は、図8(a)に示すように、外筒部材11の上端開
口からサンプリングチューブ12が外部に導出された状
態となっている。従って、挿入装置の押圧部材21によ
って単にサンプリングロッド10を押圧した場合には、
外筒部材11の上端部と押圧部材21との間においてサ
ンプリングチューブ12を損傷する虞れがある。サンプ
リングチューブ12の損傷は、地中のガスや地下水の吸
引効率を低下させるばかりでなく、不要部分のガスや地
下水を吸引することにも繋がり、汚染状況の分析結果に
多大な影響を及ぼすことになる。
【0013】こうしたサンプリングチューブ12の損傷
を防止するために従来では、図8(b)に示すように、
外筒部材11の上端部にサンプリングチューブ12を側
方に導出させるためのアタッチメント15を取り付ける
方法が用いられている。すなわち、アタッチメント15
の側方からサンプリングチューブ12を導出させれば、
外筒部材11の上端部と押圧部材21との間にサンプリ
ングチューブ12が介在しないため、これを損傷させる
ことなくサンプリングロッド10を地中に挿入すること
が可能になる。
【0014】しかしながら、上述したアタッチメント1
5を外筒部材11の上端部に取り付ける場合には、その
導出孔15aにサンプリングチューブ12を端部から挿
通させなければならない。その際、導出孔15aの開口
縁部がエッジとして作用するため、サンプリングチュー
ブ12を保護するはずのアタッチメント15によって、
逆にサンプリングチューブ12を損傷する虞れがある。
しかも、外筒部材11を継ぎ足す場合には、その上端部
からアタッチメント15を取り外した後、これをサンプ
リングチューブ12の端部から抜去させ、さらにサンプ
リングチューブ12に継ぎ足すべき外筒部材11を挿通
させる必要がある。
【0015】結局、図7に示した挿入装置においては、
押圧部材21の揚程以上となる深さからガスや地下水を
吸引採取する場合、外筒部材11の継ぎ足し作業のみな
らず、サンプリングチューブ12に対してアタッチメン
ト15の挿抜作業を繰り返し行う必要があるとともに、
都度外筒部材11をサンプリングチューブ12に挿入さ
せる作業が必要となり、サンプリングロッド10の挿入
作業が著しく煩雑化することになる。
【0016】もちろん上述した問題は、揚程の大きな装
置を適用すれば解決することが可能である。しかしなが
ら、押圧部材21の揚程を大きくするためには、ガイド
部材20を延長するだけに留まらず、延長したガイド部
材20を支持するための装置本体を大型化したり、シリ
ンダアクチュエータ23も延長しなければならず、製造
コストを著しく増大する事態を招来することになる。
【0017】本発明は、上記実情に鑑みて、製造コスト
を著しく増大させることなく地中への挿入作業を容易化
し、かつ所望とする試料のみの吸引採取を可能とするサ
ンプリングロッドの挿入装置を提供することを目的とす
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
サンプリングロッド挿入装置は、試料を吸引するサンプ
リングチューブと、このサンプリングチューブを囲繞す
る外筒部材とを備えたサンプリングロッドを地中に挿入
するための装置において、前記外筒部材の外表面を介し
てサンプリングロッドを把持し、かつ該把持したサンプ
リングロッドに振動を付与しつつ地中に向けて付勢する
ことを特徴とする。
【0019】また、本発明の請求項2に係るサンプリン
グロッド挿入装置は、試料を吸引するサンプリングチュ
ーブと、このサンプリングチューブを囲繞する外筒部材
とを備えたサンプリングロッドを地中に挿入するための
装置において、挿入すべき地表に対して近接離反する方
向に移動可能に配設し、前記外筒部材の外表面を介して
サンプリングロッドを把持する把持手段と、前記把持手
段によって把持したサンプリングロッドに振動を付与す
る振動付与手段と、前記把持手段によって把持したサン
プリングロッドを地表に近接する方向に向けて付勢する
付勢手段とを備えたことを特徴とする。
【0020】また、本発明の請求項3に係るサンプリン
グロッド挿入装置は、請求項2において、前記付勢手段
が、前記把持手段によって把持したサンプリングロッド
を地表から離隔する方向に向けて付勢する機能を有する
ことを特徴とする。
【0021】また、本発明の請求項4に係るサンプリン
グロッド挿入装置は、請求項2または3において、地表
を走行する下部走行体と、この下部走行体の上部に旋回
可能に配設した上部旋回体とをさらに備え、この上部旋
回体に前記把持手段、前記振動付与手段および前記付勢
手段を配設したことを特徴とする。
【0022】また、本発明の請求項5に係るサンプリン
グロッド挿入装置は、請求項2〜4のいずれか一つにお
いて、挿入すべき地表の堅固層を除去する表層除去手段
をさらに備えることを特徴とする。
【0023】また、本発明の請求項6に係るサンプリン
グロッド挿入装置は、請求項2または3において、地表
を走行する下部走行体と、この下部走行体の上部に旋回
可能に配設した上部旋回体とをさらに備え、前記把持手
段、前記振動付与手段および前記付勢手段を前記上部旋
回体に配設する一方、挿入すべき地表の堅固層を除去す
る表層除去手段を前記下部走行体に配設したことを特徴
とする。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照して、本発
明に係るサンプリングロッド挿入装置の好適な実施の形
態を詳細に説明する。
【0025】図2は、本発明の実施の形態であるサンプ
リングロッド挿入装置を示したものである。ここで例示
するサンプリングロッド挿入装置は、先に図6に示した
サンプリングロッド10を適用対象とし、このサンプリ
ングロッド10を地中に挿入するためのもので、下部走
行体100と上部旋回体200とを備えている。
【0026】下部走行体100は、左右一対の履帯10
1(図においては一方のみを示す)を介して前進、後
退、旋回といった移動を行うことが可能である。この下
部走行体100には、前後方向の一端部に表層除去手段
110を設けてある。
【0027】表層除去手段110は、コンクリート等の
地表を覆う堅固層を除去するためのもので、ガイドロッ
ド111、昇降体112、駆動モータ113およびコア
カッタ114を備えて構成してある。ガイドロッド11
1は、上下方向に向けて延在するもので、取付ブラケッ
ト115を介して下部走行体100に保持させてある。
昇降体112は、ガイドロッド111の延在方向に沿っ
て移動可能に配設したもので、図示せぬ昇降アクチュエ
ータの駆動により、ガイドロッド111の任意の位置に
停止することが可能である。駆動モータ113は、ドラ
イブシャフト113aを下方に向けた状態で昇降体11
2に保持させてある。コアカッタ114は、円筒状を成
す基部114aの先端に研削ビット114bを備えて構
成したもで、該研削ビット114bを下方に向けた状態
で駆動モータ113のドライブシャフト113aに固着
してある。
【0028】本実施の形態で例示した表層除去手段11
0は、取付ブラケット115、ガイドロッド111、昇
降体112、駆動モータ113およびコアカッタ114
がユニット化してあり、該取付ブラケット115を介し
て下部走行体100に着脱することが可能である。
【0029】上部旋回体200は、機台201の上面に
運転シート202および操作レバー203を設けたもの
で、下部走行体100の上部に、該下部走行体100に
対して鉛直軸回りに360°旋回できるように構成して
ある。この上部旋回体200には、その前端部にブーム
204が起伏移動可能に設けてあるとともに、このブー
ム204の先端部に挿入ユニット210が設けてある。
【0030】ブーム204は、上部旋回体200との間
に介在させた起伏用油圧シリンダアクチュエータ205
の作動により、任意の起伏角度に停止することが可能で
ある。
【0031】挿入ユニット210は、サンプリングロッ
ド10を地中に挿入するための主要構成部分であり、図
1および図2に示すように、ガイド部材211およびス
ライド部材212を備えている。ガイド部材211は、
横断面が矩形の柱状を成しており、その一側面に設けた
支承ブラケット211aを介してブーム204の先端部
に支承させてある。このガイド部材211は、ブーム2
04と支承ブラケット211aとの間に介在させた姿勢
制御用油圧シリンダアクチュエータ206の作動によ
り、ブーム204の起伏角度に関わらず常に任意の姿
勢、例えば鉛直方向に沿った姿勢を維持することが可能
である。スライド部材212は、ガイド部材211を嵌
合することのできる大きさを有した角筒状を成すもの
で、該ガイド部材211の延在方向に沿って移動するこ
とが可能である。このスライド部材212は、ガイド部
材211との間に介在させた昇降用油圧シリンダアクチ
ュエータ213の駆動により、任意の高さ位置で停止す
ることが可能である。
【0032】また、上記挿入ユニット210は、スライ
ド部材212の前方域に保持プレート214およびチャ
ックプレート215を備えている。保持プレート214
は、スライド部材212の前面から前方に向けて略水平
に突出した矩形の板状部材であり、該スライド部材21
2の前面に固着してある。チャックプレート215は、
保持プレート214とほぼ同等の大きさを有した矩形の
板状部材であり、複数のコイルスプリング216を介し
て該保持プレート214の下方域に略水平となる態様で
保持させてある。このチャックプレート215には、振
動モータ217を設けてあるとともに、把持手段218
を設けてある。振動モータ217は、図には明示してい
ないが、例えばドライブシャフトに偏心おもりを取り付
けることによって構成したもので、駆動した場合にチャ
ックプレート215に振動を付与するように機能する。
把持手段218は、図1(b)に明示するように、挿通
孔218aの周囲に複数(図示の例では3つ)のチャッ
ク爪218bを備えたもので、図示せぬアクチュエータ
の駆動により挿通孔218aに対してそれぞれのチャッ
ク爪218bを進退移動することが可能である。
【0033】上記のように構成した挿入装置によって図
6に示したサンプリングロッド10を地中に挿入する場
合には、まず、下部走行体100を走行させることによ
って当該挿入装置を所望の調査位置まで移動させる。こ
の場合、本実施の形態では、履帯101を介して走行す
るものを適用しているため、整地されていない調査位置
へも容易に移動することが可能であり、調査範囲を大幅
に広げることができるようになる。
【0034】挿入装置を所望の調査位置まで移動させた
後においては、チャック爪218bをそれぞれ退行移動
させた状態で、図1(a)に示すように、把持手段21
8の挿通孔218aにその上方からサンプリングロッド
10を挿通させる。このとき、サンプリングロッド10
の下端部には、サンプリングチューブ12に装着した状
態のストレーナ13を配置しておく。また、昇降用油圧
シリンダアクチュエータ213を適宜伸長作動させ、チ
ャックプレート215と地表との間に所望の間隙を確保
しておく。
【0035】次いで、上述した状態からチャック爪21
8bをそれぞれ挿通孔218aに進出移動させると、図
1(c)に示すように、これらチャック爪218bの各
先端がサンプリングロッド10における外筒部材11の
外表面に圧接されるようになり、当該サンプリングロッ
ド10がチャックプレート215に把持されることにな
る。
【0036】サンプリングロッド10をチャックプレー
ト215に把持させた後においては、昇降用油圧シリン
ダアクチュエータ213を縮退作動させるとともに、振
動モータ217を駆動すれば、チャックプレート215
を通じてサンプリングロッド10に押圧力および振動が
伝達されることになり、図3に示すように、当該サンプ
リングロッド10が順次地中に挿入されることになる。
この間、ストレーナ13の吸引部13cは、カバー部1
3bに覆われた状態となり、その吸引孔13eが石や泥
などの異物によって詰まることがないのは従来と同様で
ある。
【0037】その後、ストレーナ13が所望の位置まで
挿入された時点で昇降用油圧シリンダアクチュエータ2
13をわずかに伸長作動させれば、カバー部13bによ
って覆われていた吸引部13cが外部に露出する。従っ
て、この状態において昇降用油圧シリンダアクチュエー
タ213および振動モータ217を停止させ、図4に示
すように、サンプリングチューブ12に吸引ポンプPを
接続すれば、吸引部13cの吸引孔13eを通じて地中
のガスや地下水を吸引採取することができるようにな
り、これを分析することで土壌や地下水の汚染状況を把
握することが可能となる。
【0038】これらの作業の間、上述した挿入装置によ
れば、外筒部材11の外表面を介してサンプリングロッ
ド10を把持するようにしているため、チャックプレー
ト215の揚程に関わらず、任意の長さの外筒部材11
を挿入することが可能である。従って、チャックプレー
ト215の揚程以上となる深さのガスや地下水を吸引採
取する場合には、その深さに達する長さの外筒部材11
をそのまま適用することができ、挿入作業において複数
の外筒部材11を順次継ぎ足す必要がない。つまり、サ
ンプリングロッド10の挿入に伴ってチャックプレート
215が地表に近接した場合には、チャックプレート2
15によるサンプリングロッド10の把持状態を解除
し、その後、チャックプレート215のみを上動させて
再び上述した作業を繰り返し行えば、実質的に挿入可能
となる外筒部材11の長さに制限がない。また仮に、運
搬上や製造上の都合等によって外筒部材11の長さが制
限されている場合であっても、予め複数の外筒部材11
を繋ぎ合わせた状態で挿入作業を行うことが可能であ
る。しかも、サンプリングロッド10の挿入課程におい
て、外筒部材11の上端部から外部に導出されたサンプ
リングチューブ12に何等の外力も与えることがないた
め、アタッチメントを使用せずともサンプリングチュー
ブ12に損傷を来す虞れが全くない。
【0039】これらの結果、サンプリングロッド10の
挿入作業が著しく容易化し、作業時間も大幅に短縮する
ようになる。具体的には、従来の挿入装置を適用して地
下5〜6mの深さにサンプリングロッド10を挿入しよ
うとした場合、1本につき30分以上の時間を要してい
たものが、本実施の形態の挿入装置を適用すれば、1本
につき5〜6分に短縮することができるようになる。も
ちろん挿入装置としては、チャックプレート215の揚
程を大きくする必要もなく、その製造コストを増大させ
る事態を招来する虞れもない。また、地中のガスや地下
水の吸引効率を低下させる事態や不要部分のガスや地下
水を吸引することもないため、汚染状況の分析を迅速、
かつ正確に行うことが可能になる。
【0040】さらに、図4に明示するように、サンプリ
ングチューブ12を通じて地中のガスや地下水を吸引採
取している間においても、チャックプレート215によ
ってサンプリングロッド10を把持しておくことができ
る。従って、地中のガスや地下水の吸引採取が終了した
時点で昇降用油圧シリンダアクチュエータ213を伸長
作動させるとともに、振動モータ217を駆動すれば、
地中に挿入したサンプリングロッド10を迅速、かつ容
易に引き抜くことが可能となる。
【0041】上述した作業は、サンプリングロッド10
を挿入する土地が砂層、シルト層、粘土層であれば、何
等の問題もなく実施することが可能である。但し、図5
(a)に示すように、地表がコンクリート等の堅固層C
によって覆われている場合には、直接サンプリングロッ
ド10を挿入することが困難である。
【0042】しかしながら、上記挿入装置では、図5
(b)および図5(c)に示すように、表層除去手段1
10によって堅固層Cを予め除去することが可能であ
る。すなわち、調査しようとする箇所に表層除去手段1
10を位置させた後、昇降体112を下動させつつ駆動
モータ113を駆動してコアカッタ114を回転させれ
ば、堅固層Cが除去され、下層の砂層、シルト層、粘土
層が露出することになるため、その後、上述した作業を
行うことが可能になる。因に、表層除去手段110を用
いる場合には、図2に示す状態から上部旋回体200を
適宜旋回させることで、運転シート202に着座したオ
ペレータが無理な姿勢を取ることなく当該表層除去手段
110を視界に入れることができるため、正確、かつ容
易な作業が可能である。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、外筒部材の外表面を介してサンプリングロッド
を把持するようにしているため、任意の長さの外筒部材
を地中に挿入することが可能となる。また仮に、運搬上
や製造上の都合等によって外筒部材の長さが制限されて
いる場合であっても、予め複数の外筒部材を繋ぎ合わせ
た状態で挿入作業を行うことが可能となる。さらに、サ
ンプリングロッドの挿入課程において、外筒部材の上端
部から外部に導出されたサンプリングチューブに何等の
外力も与えることがなく、該サンプリングチューブに損
傷を来す虞れが全くない。これらの結果、製造コストを
著しく増大させることなく地中への挿入作業を容易化
し、かつ所望とする試料のみの吸引採取が可能になる。
【0044】また、請求項2の発明によれば、外筒部材
の外表面を介してサンプリングロッドを把持する把持手
段と、把持手段によって把持したサンプリングロッドに
振動を付与する振動付与手段と、把持手段によって把持
したサンプリングロッドを地表に近接する方向に向けて
付勢する付勢手段とを備えるようにしているため、任意
の長さの外筒部材を地中に挿入することが可能となる。
また仮に、運搬上や製造上の都合等によって外筒部材の
長さが制限されている場合であっても、予め複数の外筒
部材を繋ぎ合わせた状態で挿入作業を行うことが可能と
なる。さらに、サンプリングロッドの挿入課程におい
て、外筒部材の上端部から外部に導出されたサンプリン
グチューブに何等の外力も与えることがなく、該サンプ
リングチューブに損傷を来す虞れが全くない。これらの
結果、製造コストを著しく増大させることなく地中への
挿入作業を容易化し、かつ所望とする試料のみの吸引採
取が可能になる。
【0045】また、請求項3の発明によれば、付勢手段
として把持手段によって把持したサンプリングロッドを
地表から離隔する方向に向けて付勢する機能を有するも
のを適用しているため、地表に挿入したサンプリングロ
ッドを引き抜く作業を容易に行うことが可能になる。
【0046】また、請求項4の発明によれば、地表を走
行する下部走行体と、この下部走行体の上部に旋回可能
に配設した上部旋回体とをさらに備え、この上部旋回体
に把持手段、振動付与手段および付勢手段を配設してい
るため、調査位置への移動が容易となる。
【0047】また、請求項5の発明によれば、挿入すべ
き地表の堅固層を除去する表層除去手段をさらに備える
ようにしているため、例えば地表がコンクリートによっ
て覆われている場合にもサンプリングロッドの挿入作業
が可能となる。
【0048】また、請求項6の発明によれば、地表を走
行する下部走行体と、この下部走行体の上部に旋回可能
に配設した上部旋回体とをさらに備え、把持手段、振動
付与手段および付勢手段を上部旋回体に配設する一方、
挿入すべき地表の堅固層を除去する表層除去手段を下部
走行体に配設しているため、調査位置への移動が容易に
なるとともに、地表が堅固層によって覆われている場合
にもサンプリングロッドの挿入作業が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るサンプリングロッド挿入装置の実
施の形態を示すもので、(a)は要部側面一部破断図、
(b)は(a)における I−I 線断面図、(c)はサン
プリングロッドの把持状態を示す拡大図である。
【図2】図1に示したサンプリングロッド挿入装置の全
体を概念的に示す側面図である。
【図3】図1に示したサンプリングロッド挿入装置を適
用したサンプリングロッドの挿入過程を示す概念図であ
る。
【図4】図1に示したサンプリングロッド挿入装置を適
用したサンプリングロッドの挿入過程を示す概念図であ
る。
【図5】(a)〜(c)は地表がコンクリート等の堅固
層で覆われていた場合の前処理過程を示す概念図であ
る。
【図6】本発明の適用対象となるサンプリングロッドを
示したもので、(a)は側面図、(b)および(c)は
それぞれ要部拡大図である。
【図7】(a)は従来のサンプリングロッド挿入装置を
示した要部断面図、(b)および(c)は(a)に示し
た装置を適用したサンプリングロッドの挿入過程を示す
概念図、(d)はサンプリングロッドによる試料の吸引
採取態様を示した概念図である。
【図8】(a)はサンプリングロッドの上端部を示す斜
視図、(b)は図7に示したサンプリング挿入装置を適
用する場合のサンプリングロッドの上端部を示す斜視図
である。
【符号の説明】
10 サンプリングロッド 11 外筒部材 11a 中心孔 12 サンプリングチューブ 13 ストレーナ 13a チューブ装着部 13b カバー部 13c 吸引部 13d コーン部 13e 吸引孔 100 下部走行体 101 履帯 110 表層除去手段 111 ガイドロッド 112 昇降体 113 駆動モータ 113a ドライブシャフト 114 コアカッタ 114a 基部 114b 研削ビット 115 取付ブラケット 200 上部旋回体 201 機台 202 運転シート 203 操作レバー 204 ブーム 205 起伏用油圧シリンダアクチュエータ 206 姿勢制御用油圧シリンダアクチュエータ 210 挿入ユニット 211 ガイド部材 211a 支承ブラケット 212 スライド部材 213 昇降用油圧シリンダアクチュエータ 214 保持プレート 215 チャックプレート 216 コイルスプリング 217 振動モータ 218 把持手段 218a 挿通孔 218b チャック爪 C 堅固層 P 吸引ポンプ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料を吸引するサンプリングチューブ
    と、このサンプリングチューブを囲繞する外筒部材とを
    備えたサンプリングロッドを地中に挿入するための装置
    において、 前記外筒部材の外表面を介してサンプリングロッドを把
    持し、かつ該把持したサンプリングロッドに振動を付与
    しつつ地中に向けて付勢することを特徴とするサンプリ
    ングロッド挿入装置。
  2. 【請求項2】 試料を吸引するサンプリングチューブ
    と、このサンプリングチューブを囲繞する外筒部材とを
    備えたサンプリングロッドを地中に挿入するための装置
    において、 挿入すべき地表に対して近接離反する方向に移動可能に
    配設し、前記外筒部材の外表面を介してサンプリングロ
    ッドを把持する把持手段と、 前記把持手段によって把持したサンプリングロッドに振
    動を付与する振動付与手段と、 前記把持手段によって把持したサンプリングロッドを地
    表に近接する方向に向けて付勢する付勢手段とを備えた
    ことを特徴とするサンプリングロッド挿入装置。
  3. 【請求項3】 前記付勢手段は、前記把持手段によって
    把持したサンプリングロッドを地表から離隔する方向に
    向けて付勢する機能を有することを特徴とする請求項2
    に記載のサンプリングロッド挿入装置。
  4. 【請求項4】 地表を走行する下部走行体と、この下部
    走行体の上部に旋回可能に配設した上部旋回体とをさら
    に備え、この上部旋回体に前記把持手段、前記振動付与
    手段および前記付勢手段を配設したことを特徴とする請
    求項2または3に記載のサンプリングロッド挿入装置。
  5. 【請求項5】 挿入すべき地表の堅固層を除去する表層
    除去手段をさらに備えることを特徴とする請求項2〜4
    のいずれか一つに記載のサンプリングロッド挿入装置。
  6. 【請求項6】 地表を走行する下部走行体と、この下部
    走行体の上部に旋回可能に配設した上部旋回体とをさら
    に備え、前記把持手段、前記振動付与手段および前記付
    勢手段を前記上部旋回体に配設する一方、挿入すべき地
    表の堅固層を除去する表層除去手段を前記下部走行体に
    配設したことを特徴とする請求項2または3に記載のサ
    ンプリングロッド挿入装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108844854A (zh) * 2018-06-29 2018-11-20 山东省农业科学院畜牧兽医研究所 一种全株玉米青贮样品采集密度测定装置
CN109406223A (zh) * 2018-11-29 2019-03-01 中国科学院武汉岩土力学研究所 一种用于浅层含气地层的原位气样采集探头及采集方法

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