JP4238307B2 - 汚染土壌の洗浄方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、汚染土壌の洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
汚染土壌を浄化する方法としては、汚染土壌を掘り起こして汚染物質を除去した後に埋め戻す方法が多く用いられている。しかし地盤の地下深い部分が汚染されている場合や、汚染区域が住宅地や店舗等の近隣の場合には掘り起こすことが困難となる。
【0003】
汚染土壌を現地盤のまま浄化するには、地下水等を介して汚染物質を回収する方法がある。地下水の回収方法としては、ディープウェル工法やバキュームディープウェル工法による回収方法がある。
【0004】
ディープウェル工法では、地下水を内部に浸透するストレーナ部を有するケーシング管を埋設し、このケーシング管内に排水ポンプを取り付け、内外の水位差を利用して排水する。また、バキューム装置を備え、ケーシング管内の水を強制排水させることにより、地下水位の更なる低下を図ったバキュームディープウェル工法も知られている。
【0005】
しかし、バキュームディープウェル工法では、図8に示すように、地下水位Wがケーシング管100のストレーナ部101の上端よりも下に下がると、ケーシング管100内に空気が流入し、バキューム効果が低下してしまう。また空気が流入しないようにストレーナ部101の上端を低い位置に設けると、ストレーナ部101が短くなり集水面積が縮小されて、集水能力が低下してしまう。
【0006】
ストレーナ部101から流入する空気を分離して集水能力を低下させずにバキューム効果を維持する方法がある(例えば、特許文献1参照)。図9に示すように、ストレーナ部101を有するケーシング管100内に、上端がケーシング管100と接し、下端が開口された内筒110を設け、内筒110内部に設けた排水ポンプ111で排水すると、ストレーナ部101から流入した空気をケーシング管100と内筒110との隙間aに分離することができる。
【0007】
また、汚染土壌の上部からボーリングし、汚染土壌に到達したら高圧噴流で汚染土壌を攪拌、洗浄し浄化する方法もある(例えば、特許文献2参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−27170号公報
【特許文献2】
特開平11−647号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし高圧噴流により汚染土壌を攪拌、洗浄する場合には、洗浄水の回収方法により噴射量が制限される。また使用機械が大規模で工期が長くかかり、コストが高くなるという問題があった。
【0010】
本発明の課題は、現地盤のままより早く浄化する汚染土壌の洗浄方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、本発明の請求項1に記載の発明は、例えば図1に示すように、汚染土壌11の周囲にケーシング管41を埋設し、下に開口を有する集水管50を前記ケーシング管41内に挿入し、前記集水管50の下端を地下水面よりも下部に配置するとともに、杭を下端が汚染土壌に届くまで打ち込み、前記杭を介してバイブロハンマーで汚染土壌に振動を加えるとともに、前記集水管50内の空気を吸引しながら前記集水管50内の水を揚水する状態下で、汚染土壌11に水を供給し間隙水圧を上昇させることで土砂を動かし攪拌することを特徴とする。
【0012】
請求項1に記載の発明によれば、汚染土壌11に振動を加えることにより、土粒子同士を擦り合わせて汚染物質を土粒子から剥離して除去することができるとともに、汚染土壌11に大量の水を供給し間隙水圧を上昇させることで土砂を動かし、汚染土壌11を攪拌し、洗浄することができる。また集水管50内の空気を吸引しながら集水管50内の水を揚水するので効率よく排水を行うことができ、大量の水を供給して作業期間を短縮することができる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の汚染土壌の洗浄方法であって、前記集水管50は下端から上方に切り込まれた切欠部51を側部に有し、この切り欠き部51を地下水面の高さにあわせた状態で、前記集水管50内の空気を吸引しながら前記集水管50内の水を揚水することを特徴とする。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、例えば図3に示すように、集水管50の切欠部51を地下水面の高さにあわせ、地下水面付近の表面油分12やエマルジョン等の汚染物質を吸引することができる。同様に、先に汚染物質の濃度が高い水を吸引した後に汚染土壌11の洗浄を行うことができる。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の汚染土壌の洗浄方法であって、ノズル26から洗浄水を高圧で噴射する高圧パイプ24を汚染土壌11に至るまで地盤10に挿入し、その後、前記ノズル26から噴射される水の高圧噴流により汚染土壌11を攪拌することを特徴とする。
【0016】
請求項3に記載の発明によれば、高圧噴流で汚染土壌11を攪拌、洗浄することができ、作業期間を短縮することができる。
【0017】
請求項4に記載の発明は、請求項に記載の汚染土壌の洗浄方法において、前記高圧噴流を噴射するノズルを回転させることを特徴とする。
【0018】
請求項4に記載の発明によれば、ノズル27を回転させながら高圧噴流で汚染土壌11を攪拌して洗浄することができ、より早くむらなく土壌を攪拌、洗浄することができる。
【0019】
請求項5に記載の発明は、請求項1のいずれか一項に記載の汚染土壌の洗浄方法において、例えば図4または図6に示すように、汚染土壌11に水と共に圧縮空気を供給することを特徴とする。
【0020】
請求項5に記載の発明によれば、汚染土壌11に水と共に圧縮空気を供給することによりさらに広範囲にわたって汚染土壌11を攪拌し、洗浄することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の第1の実施の形態例について詳細に述べる。図1に示すように、汚染土壌11の直上から給水管20が地盤10に挿入されている。給水管20は地盤10上の人1により支持されているが、バックホー等の重機で支持してもよい。給水管20の上端にはタービンポンプ21が連結されている。また、汚染土壌11の周辺の地盤10には排水装置40が埋設されている。
【0026】
ここで、本発明に用いる排水装置40について説明する。排水装置40は例えば図2に示すように、ケーシング管41と、集水管50と、排水ポンプ60とから構成されている。
【0027】
ケーシング管41は地盤10に埋設されており、内部に周辺の地盤10中の水を流入させるストレーナ部42が設けられている。ストレーナ部42は、例えば、ケーシング管41の外周に小孔を多数設けて構成することができる。
【0028】
ケーシング管41の内部には集水管50が挿入されている。集水管50はワイヤー等で地上から吊られ、汚染土壌11の深さや給水管20下端の深さに合わせてケーシング管41内を上下に移動可能である。集水管50は、例えば、鋼管等の非透水性のものから出来ていて、上端は遮蔽され、下端が開口されたものである。集水管50は、その開口された下端の端面から切り込まれた切欠部51を側部に有する。この下端の開口部及び切欠部51からケーシング管41内部の水が吸引される。
【0029】
集水管50の上端には、吸引管52が設けられている。吸引管52には地上部に真空ポンプ53が設けられている。集水管50の内部空間は吸引管52を介して真空ポンプ53により内部の空気を吸引される。集水管50の上端のほぼ中央には、排水管62が貫通している。
【0030】
排水ポンプ60は、集水管50との間に隙間をあけて上下移動自在に設置されている。排水ポンプ60は、例えば、ポンプ本体とモーター部が一体化されたものであり、集水管50上端を貫通する排水管62の下端に接続されている。また、排水管62には地上で流量を調節するゲートバルブ63が設けられる。
なお、排水ポンプ60の吸込口61は、図では集水管50の切欠部51の上端よりもさらに高い位置にあるが、切欠部51の上端よりも低い位置に位置させても良い。
上記の集水管50及び排水ポンプ60は、ワイヤーを取り付けて地上からクレーン等でケーシング管41内に吊り下げられる。
【0031】
あるいは、集水管50及び排水ポンプ60は、図3に示すように、ケーシング管41の上端開口から地上に突出していてもよい。その際、クレーン等を用いずにケーシング管41の上端に集水管50を保持する保持具70を設けてもよい。
【0032】
保持具70は、下環71と、Oリング72と、中環73と、Oリング74と、上環75と、ボルト76と、ナット77とからなる。
下環71の内周には周方向に溝があり、溝内にOリング72を保持している。下環71及びOリング72の内径は、ケーシング環41の外径よりも若干大きい。下環71はケーシング環41上端の外周部にOリング72を介して設けられる。
【0033】
中環73は上端に集水管50の外径よりも若干大きい内径の開口を有するとともに、下端にケーシング管41の外径よりも若干大きい内径の開口を有する筒状である。中部管73の下端はOリング72の上部に接し、中部管73の上端は上部管75の下面との間にOリング74を挟んでいる。
【0034】
Oリング74及び上環75の内径は集水管50の外径よりも若干大きい。下環71及び上環75の外周部はボルト76とナット77とにより締め付けられる。ボルト76とナット77とが緩んだ状態では、集水管50はケーシング管41に対して上下に摺動自在である。
【0035】
ボルト76とナット77を締めると、下環71と上環75とが締め付けられるので、下環71と中環73との間に挟まれたOリング72、及び中環73と上環75とに挟まれたOリング74とが圧縮され、集水管50をケーシング管41に固定する。
【0036】
次に、排水装置40の動作について説明する。真空ポンプ53を作動させ、集水管50内を吸引すると、地盤10中の水がケーシング管41内から気圧の低い集水管50内に流入する。集水管50内の水位が排水ポンプ60の吸込口61上端よりも上まで達したら、排水ポンプ60を作動させ、ゲートバルブ63を開き、排水を開始する。
【0037】
上記の排水装置によれば、周辺の地盤10中の水を集水管50内に集めてから、排水ポンプ60で排水するので、集水管50下端付近の間隙水圧を低下させることができ、従来のディープウェル工法よりも大量の排水量を得ることができる。これにより汚染土壌により大量に水を供給することが可能となり、処理期間を短縮することができる。
【0038】
また、集水管50や排水ポンプ60をケーシング管41内で上下に移動させることができるので、例えば図3に示すように、集水管50の切欠部51を地下水面の高さにあわせ、地下水面付近の表面油分12やエマルジョン等の汚染物質を吸引することができる。同様に、先に汚染物質の濃度が高い水を吸引した後に汚染土壌11の洗浄を行うことができる。
【0039】
次に、本実施の形態の汚染土壌の洗浄方法について説明する。まず汚染土壌11直上の地盤10へ給水管20を挿入していく。地盤10が砂層やシルト層である場合には、図1に示すように、人力で給水管20を地盤に挿入していくことができる。
【0040】
給水管20の下端が汚染土壌11に届いたら、給水管20の上端をタービンポンプ21に連結し、毎分約500〜700リットルの送水量、約68.6N/cm2の送水圧で汚染土壌11に送水する。このとき、土壌10の間隙水圧が上昇し、まるで湯が沸騰しているかのように土砂が動く現象が発生する。この現象により汚染土壌11が攪拌され、洗浄されることとなる。
【0041】
汚染土壌11を洗浄した水は、上述した排水装置40により排水される。なお排水装置40で地下水面付近を吸うことにより、表面油分12やエマルジョン等の汚染物質のみを吸引すると、砂分、酸化鉄や不溶化したコロイドが排出されずに沈殿するので、後述するフィルター処理の負荷を軽減することができる。
本実施の形態によれば、汚染箇所の直径が0.3〜0.5m程度、深さが6m程度までであれば人力で給水管20を地盤10に挿入して給水し、土壌の間隙水圧を上昇させることで土砂が動く現象を発生させ、汚染土壌11を洗浄することができ、地上に大掛かりな設備を要しないという利点がある。
【0042】
次に、本発明の第2の実施の形態例について述べる。本実施の形態が第1の実施の形態と異なる点は、図4に示すように、給水管20に連結されているタービンポンプ21がより大容量である点、また給水管20の上端にはタービンポンプ21の他にコンプレッサー22が連結されている点、給水管20が人ではなくバックホー30により支持されている点である。
【0043】
バックホー30は、例えばブーム31の先端に上下2対のアーム33a、33bを有する支柱32を取り付けたものを使用することができる。支柱32はバックホー30本体により地盤10上に固定されている。上側のアーム33aは油圧ジャッキにより上下に動かすことができる。下側のアーム33bは支柱32に固定されている。上下2対のアーム33a、33bはそれぞれ給水管20を挟んで支持することができる。
【0044】
次に、本実施の形態の汚染土壌の洗浄方法について説明する。まず上側のアーム33aをその稼動範囲の一番上に位置させた状態で給水管20を支持する。このとき下側のアーム33bは給水管20を支持せず、緩めておく。
次に、給水管20を支持した上側のアーム33aをその稼動範囲の一番下まで動かす。このとき給水管20が上側のアーム33aの稼動距離だけ地盤10中に挿入される。
次に下側のアーム33bで給水管20を支持するとともに、上側のアーム33aを緩め、その稼動範囲の一番上まで動かす。以上を繰り返して地盤10中に給水管20を挿入する。
【0045】
給水管20下端が汚染土壌に届いたら、タービンポンプ21により、毎分約0.5〜4トンの送水量、約39.2N/cm2の送水圧で汚染土壌11に送水する。それとともに、コンプレッサー22により、給水管20を通して圧縮空気を供給する。このとき、第1の実施の形態と同様に、土壌の間隙水圧を上昇させることで土砂が動く現象により汚染土壌11が攪拌され、洗浄されることとなるが、圧縮空気により、土壌の間隙水圧を上昇させることで土砂が動く現象の発生する範囲を大きくすることができ、より広範囲にわたって汚染土壌11を洗浄することができる。
【0046】
汚染土壌11を洗浄した水は、第1の実施の形態と同様に、排水装置40により排水される。
本実施の形態によれば、バックホー30により給水管20を地盤10に挿入するので、深さが10m程度まで給水管20を挿入することができる。またコンプレッサー22を用いることにより、土壌の間隙水圧を上昇させることで土砂が動く現象の発生する範囲を広くすることができ、汚染箇所の直径が0.5〜1m程度までであれば汚染土壌11を洗浄することができる。
【0047】
次に、本発明の第3の実施の形態例について述べる。本実施の形態が第2の実施の形態と異なる点は、高圧噴流で汚染土壌11を攪拌し、洗浄する点である。なお排水装置40は第1、第2の実施の形態と同様に汚染土壌11の周辺の地盤10に埋設されている。
まずバックホー30により第2の実施の形態の給水管20と同様にしてケーシング管23を地盤10に挿入する。次いで図5に示すように、上端が高圧洗浄車25と連結され、下端にノズル26を取り付けた高圧パイプ24をケーシング管23内に挿入する。
【0048】
ノズル26の先端から前方へ高圧噴流を噴出しながら地盤10を掘削するとともに、ノズル26の後端から後方へ高圧噴流を噴出しながら汚染土壌11を洗浄する。高圧噴流により広範囲に汚染土壌11が攪拌され、洗浄されることとなる。なお高圧洗浄車25の送水量は毎分約200〜500リットル、送水圧は約490〜3920N/cm2である。
【0049】
汚染土壌11を洗浄した水は、第1、第2の実施の形態と同様に、排水装置40により排水される。本実施の形態は高圧噴流により地盤10を掘削、攪拌するので、砂層、シルト層の他、粘性土層の地盤10も対象とすることができる
【0050】
次に、本発明の第4の実施の形態例について述べる。本実施の形態が他の実施の形態と異なるところは、まず先行削孔した後に回転式ノズル27を用いて高圧噴流で洗浄を行う点であり、汚染土壌11の範囲が広い場合に適している。なお排水装置40は第1〜3の実施の形態と同様に汚染土壌11の周辺の地盤10に埋設されている。
【0051】
地盤10が粘性土、砂層である場合には、第3の実施の形態と同様に、バックホー30によりケーシング管23を地盤に挿入し、次いで一端が高圧洗浄車25と連結され、他端にノズル26を取り付けた高圧パイプ24をケーシング管23内に挿入して地盤を掘削する。深度8m程度であればこの方法で地盤を掘削することができる。
地盤10が砂礫層(粒径20cm程度まで)である場合には、直径250〜450mm程度のオーガーをバックホーに装着し地盤10を掘削した後に上記作業を行う。
【0052】
次に高圧パイプ24先端のノズル26を、図6に示すように横墳回転のノズル27((株)カンツール、RGS)と取替え、ノズル27を回転させながら高圧噴流で汚染土壌11を攪拌、洗浄する。高圧噴流のみでは攪拌範囲が直径0.3〜0.5m程度であるが、攪拌範囲を広げる場合には、第2の実施の形態と同様にケーシング管23を通してコンプレッサー28で圧縮空気を供給することで、土壌の間隙水圧を上昇させることで土砂が動く現象の発生する範囲を大きくすることができる。なお同じ方法を粘性地盤に適用した場合には直径1.2〜1.4m程度、砂地盤の場合には直径1.6〜2.0m程度の範囲を攪拌することが可能であると考えられる。
【0053】
次にノズル27を後墳回転のノズル((株)カンツール、HRH)に取り替え、スライムを排土する。本実施の形態によれば、ノズル27が回転しながら高圧噴流で洗浄するため、早くむらなく汚染土壌11を攪拌することができる。
【0054】
上述した土壌の間隙水圧を上昇させることで土砂が動く現象や高圧噴流による洗浄を行うことでも土粒子に付着した汚染物質を洗浄することができるが、図7(a)に示すように、杭34を汚染土壌11に打ち込み、杭34を介してバイブロハンマー36で汚染土壌に振動を加えることにより、土粒子同士を擦り合わせて汚染物質を土粒子から剥離して除去する
【0055】
杭34は給水管20やケーシング管23と同様にしてバックホー30を用いて打ち込むことができる。ここで杭34としては、例えば図7(b)、(c)に示すように、下端に回動自在な1対の板材35、35が設けられたH形鋼を用いることができる。杭34の打ち込み時には板材35、35は図7(c)に示すように板面がH形鋼の側面に沿って固定され、抵抗にならないようにされている。
【0056】
杭34の下端が汚染土壌11に届いたら、まず杭34を少し持ち上げてから再び下ろすと、図7(d)に示すように板材35、35が回動し、杭34の下端面に位置する。杭34を介してバイブロハンマー36で汚染土壌11に振動を加える際には、板材35、35からも振動を汚染土壌11に伝達することができる。
【0057】
上記の振動による洗浄を、汚染土壌11中の水を排水し、汚染土壌11に給水する工程とともに繰り返す。これにより土粒子から剥離した汚染物質を除去することができる上記の振動による洗浄とともに、土壌の間隙水圧を上昇させることで土砂が動く現象や高圧噴流による洗浄を行
【0058】
以上の方法により排出された土砂及びスライムは、ブルドーザーショベルやサンドポンプにより運搬し、サンドマスターにて振動分離して細粒分と泥水とに分離する。細粒分は水で洗い、再びサンドマスターにて振動分離した後に、バイオを混合し、ブルドーザーショベルで埋め戻し、バイブロハンマーや上述の杭等で振動締め固めする。
【0059】
サンドマスターで分離された泥水は、排水装置40から回収された泥水とともに浄化する。まず泥水をろ過精度0.5〜1mm、0.22mm、2μmのフィルターで順番にろ過し、砂分、コロイド、酸化鉄を除去する。フィルターを透過した水は安定処理を施して汚染物質を回収し、再び洗浄水として利用する。
除去された砂分、コロイド、酸化鉄は安定処理を施して汚染物質を回収し、産廃処理が行われる。回収された汚染物質は適宜処理する。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、汚染土壌に振動を加えることにより、土粒子同士を擦り合わせて汚染物質を土粒子から剥離して除去することができるとともに、汚染土壌に大量の水を供給し間隙水圧を上昇させることで土砂を動かし、汚染土壌を攪拌し、洗浄することができる。また集水管内の空気を吸引しながら集水管内の水を揚水するので効率よく排水を行うことができ、大量の水を供給して作業期間を短縮することができる。
【0061】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様の効果が得られるとともに、集水管の切欠部を地下水面の高さにあわせ、地下水面付近の表面油分やエマルジョン等の汚染物質を吸引することができる。同様に、先に汚染物質の濃度が高い水を吸引した後に汚染土壌の洗浄を行うことができる。
【0062】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1または2に記載の発明と同様の効果が得られるとともに、ノズルを回転させながら高圧噴流で汚染土壌を攪拌して洗浄することができ、作業期間を短縮することができる。
【0063】
請求項4に記載の発明によれば、請求項に記載の発明と同様の効果が得られるとともに、ノズルを回転させながら高圧噴流で汚染土壌を攪拌して洗浄することができ、より早くむらなく土壌を攪拌、洗浄することができる。
【0064】
請求項5に記載の発明によれば、請求項1のいずれか一項に記載の発明と同様の効果が得られるとともに、汚染土壌に水と共に圧縮空気を供給することによりさらに広範囲にわたって汚染土壌を攪拌し、洗浄することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態例を示す断面図である。
【図2】本発明に用いる排水装置を示す模式図である。
【図3】本発明に用いる排水装置を示す模式図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態例を示す断面図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態例を示す断面図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態例を示す断面図である。
【図7】(a)は本発明の他の実施の形態例を示す断面図であり、(b)は打ち込み時の杭の下端部の水平断面図であり、(c)は打ち込み時の杭の下端部の垂直断面図であり、(d)は振動時の杭の下端部の垂直断面図である。
【図8】従来のバキュームディープウェル工法を示す断面図である。
【図9】従来のバキュームディープウェル工法のバキューム効果を維持する方法を示す断面図である。
【符号の説明】
1 人
10 地盤
11 汚染土壌
12 表面油分
20 給水管
21 タービンポンプ
22、28 コンプレッサー
23、41、100 ケーシング管
24 高圧パイプ
25 高圧洗浄車
26、27 ノズル
30 バックホー
31 ブーム
32 支柱
33a、33b アーム
34 杭
35 板材
36 バイブロハンマー
40 排水装置
42、101 ストレーナ部
50 集水管
51 切欠部
52 吸引管
53 真空ポンプ
60、111 排水ポンプ
61 吸込口
62 排水管
63 ゲートバルブ
70 保持具
71 下環
72、74 Oリング
73 中環
75 上環
110 内筒
S 気密作業室
W 地下水位
a 隙間

Claims (5)

  1. 汚染土壌の周囲にケーシング管を埋設し、下端に開口を有する集水管を前記ケーシング管内に挿入し、前記集水管の下端を地下水面よりも下部に配置するとともに、
    杭を下端が汚染土壌に届くまで打ち込み、
    前記杭を介してバイブロハンマーで汚染土壌に振動を加えるとともに、
    前記集水管内の空気を吸引しながら前記集水管内の水を揚水する状態下で、汚染土壌に水を供給し間隙水圧を上昇させることで土砂を動かし攪拌することを特徴とする汚染土壌の洗浄方法。
  2. 前記集水管は下端から上方に切り込まれた切欠部を側部に有し、
    この切り欠き部を地下水面の高さにあわせた状態で、前記集水管内の空気を吸引しながら前記集水管内の水を揚水することを特徴とする請求項1に記載の汚染土壌の洗浄方法。
  3. ノズルから洗浄水を高圧で噴射する高圧パイプを汚染土壌に至るまで地盤に挿入し、
    その後、前記ノズルから噴射される水の高圧噴流により汚染土壌を攪拌することを特徴とする請求項1または2に記載の汚染土壌の洗浄方法。
  4. 前記高圧噴流を噴射するノズルを回転させることを特徴とする請求項3に記載の汚染土壌の洗浄方法。
  5. 汚染土壌に水と共に圧縮空気を供給することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の汚染土壌の洗浄方法。
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