JP2003286554A - 溶融めっき浴用スナウト内部観察装置 - Google Patents

溶融めっき浴用スナウト内部観察装置

Info

Publication number
JP2003286554A
JP2003286554A JP2002094875A JP2002094875A JP2003286554A JP 2003286554 A JP2003286554 A JP 2003286554A JP 2002094875 A JP2002094875 A JP 2002094875A JP 2002094875 A JP2002094875 A JP 2002094875A JP 2003286554 A JP2003286554 A JP 2003286554A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
snout
hot
bath
light source
imaging device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002094875A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3741070B2 (ja
Inventor
Seiji Hagi
誠二 萩
Hideya Iwamoto
英哉 岩本
Toshihiko Nonaka
俊彦 野中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP2002094875A priority Critical patent/JP3741070B2/ja
Publication of JP2003286554A publication Critical patent/JP2003286554A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3741070B2 publication Critical patent/JP3741070B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coating With Molten Metal (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 設備コストの上昇を抑制し、シール性を確保
し、メンテナンスを容易にしながら、めっき浴面を正確
に長時間観察することができる溶融めっき浴用スナウト
内部観察装置を提供する。 【解決手段】 スナウト2の壁面2aに設けられた内部観
察用窓6を介して、スナウト2の内部を撮像する光学撮
像装置4と、光学撮像装置4よりもスナウト2から離れ
た位置に配置されて、スナウト2の内部を照射する光源
5とを備えたスナウト内部観察装置1である。光源5
は、その照射範囲の中心が光学撮像装置4の光軸に略一
致するとともに入光部と内部観察用窓6との間が遮光さ
れて、配置される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶融めっき鋼板を
製造するための溶融めっきラインの溶融めっき浴用スナ
ウトの内部におけるめっき浴面を浮遊するアッシュやド
ロス等の状況、さらには通板される鋼板の状況や形状等
を観察するための溶融めっき浴用スナウト内部観察装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】亜鉛を主体とした溶融亜鉛めっき鋼板等
の溶融めっき鋼板は、脱脂および洗浄された鋼板を、水
素および窒素を主体とした連続焼鈍炉を用いて焼鈍して
から所定温度まで冷却し、スナウトを介して溶融亜鉛浴
に浸漬して溶融亜鉛めっきを行うことによって、製造さ
れる。
【0003】この溶融亜鉛めっき浴槽やスナウトの内部
における浴面には、めっき金属の酸化や異物の混入等に
よって生成した浮遊異物やドロス等 (以下、「浮遊異物
等」と総称する) が浮遊している。これら浮遊異物等の
一部がめっき鋼板の表面に付着すると、めっき外観疵や
めっき不良等を招いてしまう。これまで、このようなめ
っき外観疵やめっき不良等を防止するため、スナウトの
内部に設置したポンプを用いて、浮遊する浮遊異物等を
吸引してスナウトの外部に排出していた。
【0004】しかし、通板中のスナウト内の浮遊異物等
の状態は、めっきの種類や通板速度等の操業条件によっ
て大きく変化する。このため、通板中の板形状や浮遊し
ている場所、さらにはポンプの扱い口の位置等によって
は、浮遊異物等を有効に排出できないことがある。した
がって、通板中の板形状や浮遊異物等の存在位置等の状
態を正確に把握し、その結果に基づいて、ポンプの位置
を適宜調整しなければならない。このためには、スナウ
トの内部におけるめっき浴面を高精度で正確に観察する
必要がある。
【0005】一般的にめっき浴槽のスナウト内観察方法
としては、スナウト壁面に耐熱ガラスとガラスの前に遮
蔽板を取り付けて観察する時だけ遮蔽板を開けて、ガラ
ス越しに内部を目視にて観察する方法が慣用されてい
る。しかし、このスナウト内観察方法では、高温の雰囲
気下にあるためにめっき金属のヒューム等によって視界
が早期に阻害されてしまう。このため、この観察方法に
よってもめっき浴面を高精度で観察することはできず、
このため、ポンプの位置を正確に調整することは極めて
難しかった。
【0006】そこで、例えば実公平2−48420 号公報に
は、めっき浴槽用スナウトの側壁に、スナウト内部を照
射する光源用の筒体と観察カメラ用の筒体とを別々に設
け、それぞれの筒体の先端に不活性ガス導入筒を設ける
とともにこの不活性ガス導入筒に供給する不活性ガスの
遮断弁を設けておき、不活性ガス導入筒によってスナウ
トの内部の還元ガスが外部に漏洩することを防止し、さ
らに遮断弁を閉じることによって光源やカメラ等の補修
を容易にする発明が開示されている。
【0007】また、特開2000−282201号公報には、スナ
ウトの側壁に筒体を設置し、その外側に透過体を介して
観察室を設置し、その観察室の内部を光遮断板により仕
切って2つの空間を形成し、光源用の空間と観察カメラ
用の空間とを別々に並べて配置する発明が開示されてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実公平
2−48420 号公報により開示された発明を実施するに
は、スナウトの側壁に光源用筒体と観察カメラ用筒体と
を別々に設ける必要がある。このため、不可避的に筒体
のスナウト側壁への取付け個数が増加し、筒体あるいは
筒体の取付け部に隙間が生じ易くなり、この隙間から外
気が侵入してスナウト内の雰囲気を汚染してめっき鋼板
の品質が低下し易くなる。また、外気の侵入を防止する
ために、筒体にアルゴンガスや窒素ガス等を供給してシ
ール性を高めようとすると、シールに用いるアルゴンや
窒素ガスの消費量が増加して作業コストが上昇するとと
もに、構造が複雑化して修理等の保全に時間を要し、生
産ラインの停止時間が増加して生産性が低下する等のお
それもある。
【0009】また、この発明では、光源とカメラとを別
々に設置するため、当然のことながら、光源の照射範囲
の中心とカメラの光軸調整とを個別に行わなければなら
ず、その調整作業に大きな時間を要してしまう。
【0010】なお、この発明において、光源と観察カメ
ラとを一体の筒体に設けるように改良することも考えら
れるが、筒対の奥側 (スナウト内部側) にスナウト内を
透視するための耐熱ガラス等からなる透過体が設けられ
ているため、この透過体から光源の反射光が生じて観察
用のカメラの視界が阻害されてしまい、通板中の板形状
や浮遊異物の浮遊状態を正確に観察できない等の問題も
ある。
【0011】一方、特開2000−282201号公報により開示
された発明も、上述した発明と同様に、光源およびカメ
ラを別々に設置しているため、光源の照射範囲の中心と
カメラの光軸調整との調整に大きな時間を要してしま
う。また、この発明では、光源の照射面積が小さくなる
ため、内部が暗く観察に支障をきたしてしまう。照射面
積を大きく確保するために透過体を大きくしたとする
と、設備が大きくなり設置場所に著しい制限をきたして
しまう。さらに、装置の内部が観察室で仕切られている
ため、メンテナンス性も芳しくない。
【0012】本発明の目的は、上述した従来の発明が有
する課題、つまり、設備コストの上昇を抑制し、シール
性を確保し、メンテナンスを容易にしながら、めっき浴
面を正確に長時間観察することができる溶融めっき浴用
スナウト内部観察装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、溶融めっき浴
用スナウトの内部を外部から観察するための溶融めっき
浴用スナウト内部観察装置であって、溶融めっき浴用ス
ナウトの内部を撮像する光学撮像装置と、この光学撮像
装置よりも溶融めっき浴用スナウトから離れた位置に配
置されて、溶融めっき浴用スナウトの内部を照射する光
源とを備え、この光源が、その照射範囲の中心が光学撮
像装置の光軸に略一致するように、配置されることを特
徴とする溶融めっき浴用スナウト内部観察装置である。
【0014】この本発明にかかる溶融めっき浴用スナウ
ト内部観察装置では、光学撮像装置が、溶融めっき浴用
スナウトの壁面に設けられた内部観察用窓を介して、溶
融めっき浴用スナウトの内部を撮像することが例示され
る。
【0015】この本発明にかかる溶融めっき浴用スナウ
ト内部観察装置では、光学撮像装置が、その入光部と内
部観察用窓との間が遮光されて、配置されることが例示
される。例えば、光学撮像装置が、その入光部を構成す
るケーシングの先端面が内部観察用窓の表面に当接し
て、配置されることが例示される。
【0016】これらの本発明にかかる溶融めっき浴用ス
ナウト内部観察装置では、光源が、内部観察用窓の寸法
よりも長い領域にわたって直列に配置された複数の光源
であることが例示される。
【0017】さらに、これらの本発明にかかる溶融めっ
き浴用スナウト内部観察装置では、光学撮像装置が、冷
却機構により包囲されて、配置されることが例示され
る。
【0018】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、本発明
にかかる溶融めっき浴用スナウト内部観察装置の実施の
形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。な
お、以降の説明では、本発明にかかる溶融めっき浴用ス
ナウト内部観察装置を、溶融亜鉛めっき浴用スナウトの
内部観察装置に適用した場合を例にとる。
【0019】図1は、本実施の形態の溶融亜鉛めっき浴
用スナウト内部観察装置1(以下、単に「観察装置1」
という)の全体構成を示す説明図であり、溶融亜鉛めっ
き浴用のスナウト2および溶融亜鉛めっき浴槽3を上方
からみた場合を示す。また、図2は、スナウト2の壁面
の一部を構成する側壁面2aに設けられた内部観察用窓6
と、光学撮像装置4および光源5との位置関係を示す側
面図である。さらに、図3は、スナウト2の側壁面2aの
側から観察装置1の方向を見た場合の正面図である。
【0020】図1に示すように、本実施の形態の観察装
置1は、スナウト2の内部を外部から観察するための溶
融亜鉛めっき浴用スナウト内部観察装置であって、光学
撮像装置4と光源5とを備える。そこで、観察装置1の
これらの構成要素をその作用とともに説明する。
【0021】[光学撮像装置4]本実施の形態の観察装
置1は光学撮像装置4を有する。この光学撮像装置4
は、スナウト2の内部を撮像する光学撮像装置であっ
て、スナウト2の側壁面2aに取り付けられている。本実
施の形態では、光学撮像装置4として市販されているCC
D カメラを用いたが、これに限定されるものではなく、
本発明は、CCD カメラ以外の他の光学撮像装置について
も等しく適用される。
【0022】光学撮像装置4は、スナウト2の側壁面2a
に設けられた内部観察用窓6を介して、スナウト2の内
部を撮像する。このため、内部観察用窓6は透明度が高
いほうがよいことはもちろんであるが、透明度のみなら
ず耐熱性も優れた材質を選定することが好ましい。本実
施の形態では、内部観察用窓6を、スナウト2の内部を
外部から観察可能な、ガラス製またはアクリル製等から
なる耐熱性を有する透過体により構成した。
【0023】本実施の形態では、側壁面2aの強度維持等
の観点から、内部観察用窓6の外形は円形としたが、円
形以外の形状を有していてもよい。この内部観察用窓6
は小さ過ぎると必然的にスナウト2の内部の観察可能範
囲が狭くなる。かかる観点から、内部観察用窓6の直径
は50mm以上とすることが好ましい。一方、内部観察用窓
6が大き過ぎると設備全体が大きくなり過ぎ、メンテナ
ンス工数が増加するとともに、側壁面2aの強度も低下す
る。かかる観点から、内部観察用窓6の直径は500mm 以
下程度とすることが好ましい。
【0024】光学撮像装置4は、図1に示すように、ス
ナウト2の内部のめっき浴の浴面30のできるだけ全域を
観察することができる角度で配置される。この際、スナ
ウト2の内部における浴面30から内部観察用窓6までの
距離Lは4m以内であることが好ましい。距離Lが4mを超
えるとスナウト2の内部に発生するヒュームによって視
界が遮られてしまい、正確な観察を行うことが困難にな
るおそれがあるからである。かかる観点から、距離Lは
2.7m以内であることがより望ましい。
【0025】この内部観察用窓6は、図2に示すよう
に、スナウト2の側壁面2aと内部観察用窓6との間に介
在されたフード7の先端に形成された外向きフランジ部
7bと、この外向きフランジ部7bに当接する外向きフラン
ジ部材8とによって挟持されており、複数組のボルトお
よびナット10が締結されることによって固定される。ま
た、内部観察用窓6は、外向きフランジ部7bおよび外向
きフランジ部材8との間に介在されたパッキン9によっ
て、フード7との間の気密性が保たれている。
【0026】図1〜図3では省略してあるが、本実施の
形態では、このフード7に、その内部空間7aへ向けて気
体を噴出させるための気体供給路が埋設されており、同
じく図示しない気体供給系から気体供給路を介して内部
空間7aへ気体を噴出することが可能である。これによ
り、内部観察用窓6の内面がスナウト2の内部のめっき
金属のヒューム等によって汚れることを防止できる。内
部空間7aに噴出させる気体としては、鋼板を酸化させな
いために不活性ガスを用いることが望ましい。これによ
って、内部空間7aを陽圧化でき、外気がスナウト2の内
部に侵入することを防止することができる。また、フー
ド7の周辺が簡便な構造となるため、メンテナンスを短
時間で簡単に行うことができる。
【0027】このように、この観察装置1では、内部観
察用窓6はフード7の先端面に当接して設けられてい
る。さらに、光学撮像装置4は、スナウト2の外部に、
スナウト2の内部を観察することができる向きで内部観
察用窓6に接触することにより、光学撮像装置4の入光
部を遮光された状態で設置される。すなわち、光学撮像
装置4は、その入光部を構成するケーシング4aの先端面
が、内部観察用窓6の表面に当接して、配置される。こ
れにより、透過体である内部観察用窓6からの反射光を
光学撮像装置4がとらえることに起因して視界が悪化す
ることを、確実に防止できる。また、外部からのホコリ
や蒸気の付着による曇りの発生等も防止できるため、光
学撮像装置4のメンテナンスフリー化も達成される。
【0028】また、この光学撮像装置4は、冷却機構に
より包囲されて、配置される。すなわち、この光学撮像
装置4の周囲には、冷却媒体給排管12を通して冷却水や
冷却ガス等が供給および排出される冷却ジャケット11が
設けられており、これにより、光学撮像装置4は適宜冷
却される。なお、冷却に使用する冷却媒体は、液体であ
っても気体であっても構わない。
【0029】冷却ジャケット11も含めた光学撮像装置4
の直径はできるだけ小さいほうが望ましく、例えば50mm
以下程度であることが好ましい。50mmより大きいと光学
撮像装置4が遮る光源5の光が多くなり、視界に悪影響
を及ぼす。さらに望ましい光学撮像装置4の直径は34mm
以下であることが望ましい。
【0030】本実施の形態における観察装置1の光学撮
像装置4は、以上のように構成されている。[光源5]
スナウト2は一般的に密封された空間であり、内部に光
を照射しないとめっき液の浴面30の状態は観察すること
はできない。そこで、本実施の形態においても、光源5
を配置することによって、スナウト2内のめっき浴面30
を照射する。
【0031】本実施の形態では、図2に示すように、光
源5は複数の点光源5aからなり、光学撮像装置4よりも
スナウト2から離れた位置、すなわち光学撮像装置4の
後方に配置されている。
【0032】さらに、本実施の形態では、図1に示すよ
うに、光源5は、その照射範囲14の中心が、光学撮像装
置4の光軸、すなわち光学撮像装置4の撮影範囲15の中
心に略一致するように、配置される。
【0033】このように、本実施の形態では、光源5お
よび光学撮像装置4それぞれの中心が略同一となるよう
に、配置されるため、光学撮像装置4による観察範囲
を、スナウト2の内部の観察位置と内部観察用窓6との
間の距離を変更するように変更する場合、まず光源5の
向きを変更して新たな観察位置を照射してから光学撮像
装置4の向きをその照射光にあわせて変更するだけで、
光学撮像装置4によりスナウト2内を観察することがで
きる。
【0034】これに対し、従来の装置によれば、光源5
の向きを変更して新たな観察位置を照射してから光学撮
像装置4の向きをその照射光にあわせようとする際に、
光源5および光学撮像装置4それぞれの中心が一致して
いないため、光源5により照射されている新たな観察位
置に光学撮像装置4の向きをあわせる作業を行わねばな
らないが、光学撮像装置4の向きの微調整を繰り返し行
ってあわせ込むというかなり面倒な調整作業を行うこと
となる。
【0035】このため、本実施の形態によれば、光学撮
像装置4による観察範囲を、スナウト2の内部の観察位
置と内部観察用窓6との間の距離が変わるように変更す
る場合に不可避的に発生する調整作業を、大幅に簡素化
して作業時間を著しく短縮化することができる。
【0036】光源5および光学撮像装置4それぞれの軸
を略同一とするためには、例えば、図2に示すように、
接続部材16を用いて光学撮像装置4と光源5とを直接的
に接続して固定してもよいし、あるいは光学撮像装置4
と光源5とが配置される空間の筐体に別々に適宜手段に
よって固定するようにしてもよい。
【0037】また、光源5および光学撮像装置4それぞ
れの軸を略同一として同一空間内に光学撮像装置4と光
源5とを配置するためには、光源5および光学撮像装置
4それぞれの空間的配置を工夫することが望ましい。す
なわち、光学撮像装置4の背後に光源5を配置すること
に起因して光学撮像装置4により光源5からの光が遮蔽
されないように、光源5を配置することが、望ましい。
【0038】この光源5の大きさおよび照射する光量
は、スナウト2の内部のめっき液浴面30を可視化できる
ようにするために十分な大きさおよび光量を確保する必
要がある。光源5の面積が小さいと光学撮像装置4によ
って光が遮られてしまうので、光源5の面積はできるだ
け広いほうがよい。
【0039】本実施の形態では、複数の点光源からなる
光源5を用いているが、このように光源5を直列に並べ
る場合は、その長さは少なくとも内部観察用窓6の直径
よりも長い領域にわたって配置することが好ましい。こ
れによって十分な光がめっき浴面30に照射される。
【0040】また、光源5は、ハロゲンランプや蛍光灯
等であればよく、特定種のものに限定する必要はない。
また、光束は10klm 以上を確保することが好ましい。ま
た、図2に示すように反射板13によってさらに光量を確
保することも望ましい。
【0041】光源5の位置は内部観察用窓6の大きさに
もよるが、できるだけ、内部観察用窓6に近いほうがよ
く、内部観察用窓6からの距離で500mm 以下とすること
が望ましい。同様の観点からこの距離は350mm 以下であ
ることが望ましい。
【0042】本実施の形態の観察装置1は、以上のよう
に構成される。次に、この観察装置1を用いて、溶融め
っき浴用スナウト2の内部を外部から観察する状況を説
明する。
【0043】図1において、鋼板20は、脱脂および洗浄
された後、水素および窒素を主体とした連続焼鈍炉 (図
示しない) により所定の温度に焼鈍されてから所定温度
まで冷却され、スナウト2を介して溶融亜鉛めっき浴槽
3に浸漬されることにより溶融亜鉛めっきが行われる。
なお、図1における符合21、22は、それぞれ、鋼板20を
搬送するために慣用されるガイドロール、シンクロール
である。
【0044】スナウト2には、スナウト2の内部におけ
る浴面30を浮遊する浮遊異物等を吸引するための吸引口
23a を有するポンプ23が設置されており、このポンプ23
によって浮遊異物等がスナウト2の外部に排出されてい
る。
【0045】なお、図示していないが、吸引口23a は慣
用の機構によりその位置を、外部からの操作により変更
可能に構成されている。このようにして、鋼板20に溶融
亜鉛めっきを行っている際に、観察装置1を用いてスナ
ウト2の内部の観察を行いながら、ポンプ23の吸引口23
a の位置を適宜変更することにより、溶融亜鉛めっき浴
面30を浮遊する異物を排出する。
【0046】これによれば、光学撮像装置4と光源5と
を一の筒体の内部にともに配置するため、不可避的に筒
体の取付け個数を低減できる。このため、筒体あるいは
筒体の取付け部からの外気の侵入を防止でき、これによ
り、スナウト2内の雰囲気が汚染されることに起因し
た、めっき鋼板の品質の低下を抑制できる。また、少な
い工事費用で、かつ短い工事期間で設置することができ
る。
【0047】また、本実施の形態の観察装置1は、構造
が簡素であって修理等の保全を短時間で行うことができ
るため、生産ラインの停止時間が低減でき、生産性を向
上することもできる。
【0048】また、上述したように、本実施の形態の観
察装置1では、光源5と光学撮像装置4とを別々に設置
するため、光源5の照射範囲の中心と光学撮像装置4の
光軸調整とを簡単に行うことができ、その調整作業を短
時間で行うことができる。
【0049】また、本実施の形態の観察装置1では、光
学撮像装置4の後方に配置した光源5を用いて照射して
いるが、光源5の長さを長く確保するとともに光学撮像
装置4の外径を小さく設定したため、光学撮像装置4の
影は発生せず、良好な視界を確保できる。
【0050】また、本実施の形態の観察装置1は、特に
囲いや仕切り板等を設けていないため、いつでも作業員
によって、光源5の光軸調整や光学撮像装置4のピント
および方向を自由に短時間で調整することができる。
【0051】このように、本実施の形態の観察装置1に
よれば、設備コストの上昇を抑制し、シール性を確保
し、メンテナンスを容易にしながら、めっき浴面30を正
確に長時間観察することができる。
【0052】このため、通板中の板形状不良やめっき浴
面30に浮遊異物等が浮遊していても、これらを早期に発
見でき、この観察を長期間連続して実施できる。このた
め、鋼板の形状不良やめっき浴面30の浮遊異物等の付着
によるめっき不良およびめっき汚れ等を著しく低減する
ことができる。さらに、光軸等の調整が必要な故障や不
具合が生じた場合であっても、短時間でメンテナンスを
行うことができるため、めっきラインの操業を阻害する
こともない。
【0053】(第2の実施の形態)次に、本発明にかかる
溶融めっき浴用スナウト内部観察装置の第2の実施の形
態を説明する。なお、以降の説明では、上述した第1の
実施の形態と相違する部分だけを説明することとし、共
通する部分については同一の図中符合を付すことにより
重複する説明を省略する。
【0054】図4は、本実施の形態の観察装置1-1 にお
いて、内部観察用窓6と光学撮像装置4-1 および光源5
との位置関係を示す側面図である。上述した第1の実施
の形態では、光学撮像装置4がCCD カメラからなる場合
を例にとったが、本実施の形態は、光学撮像装置4-1 が
CCD カメラ本体4aとともにこのCCD カメラ本体4aを覆う
遮光防止筒17により構成される場合である。
【0055】すなわち、遮光防止筒17は、その周囲に、
CCD カメラの入光部と内部観察用窓6との間における乱
反射を防止するためのものである。また、遮光防止筒17
の外周面にはこの遮光防止筒17を冷却するための冷却体
17a を設けられている。そして、CCD カメラ本体4aはこ
の遮光防止筒17および冷却体17a を貫通するカメラ固定
ビス18により固定されている。遮光防止筒17の一端の開
口部はカメラ冷却保護キャップ19により気密状態を維持
して封止されている。
【0056】本実施形態では、図4に示すように、CCD
カメラ本体4aの先端は、内部観察用窓6の外面には当接
しておらず、CCD カメラ本体4aは内部観察用窓6から所
定の距離だけ離れて配置されている。さらに、遮光防止
筒17の先端が内部観察用窓6の外面には当接しており、
これにより、CCD カメラ本体4aの入光部は完全に遮光さ
れている。
【0057】このような本実施の形態の観察装置1-1 に
基づいても、上述した第1の実施の形態と同様の作用効
果を奏することができる。
【0058】
【実施例】図1〜3に示す第1の実施の形態の観察装置
1 (本発明例) と、観察窓越しの定期的な目視観察方法
である装置 (従来例) とを用いて、溶融亜鉛めっきライ
ンの溶融亜鉛めっき浴用スナウト2の内部におけるめっ
き浴面30を浮遊するアッシュやドロス等の状況、さらに
は通板される鋼板の状況や形状等を観察しながら、ポン
プ23の吸引口23a の位置を適宜変更することにより、溶
融亜鉛めっき浴面30を浮遊する異物を排出した。
【0059】そして、7日間操業した際に得られた溶融
亜鉛めっき鋼板の不良率を比較した。結果を図5にグラ
フで示す。図5に示すグラフから、本発明例によれば、
溶融亜鉛めっき鋼板の不良率を従来例の約1/3 に低減す
ることができた。
【0060】(変形形態)以上、本発明の実施の形態およ
び実施例を説明したが、本発明は、上記した形態に限定
されるものではなく、要旨を逸脱しない条件の変更等は
全て本発明の範囲に含まれる。
【0061】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
り、設備コストの上昇を抑制し、シール性を確保し、メ
ンテナンスを容易にしながら、めっき浴面を正確に長時
間観察することができる溶融めっき浴用スナウト内部観
察装置を提供することができた。
【0062】このため、通板中の板形状不良やめっき浴
面に浮遊異物等が浮遊していても、これらを早期に発見
でき、この観察を長期間連続して実施できる。このた
め、鋼板の形状不良やめっき浴面の浮遊異物等の付着に
よるめっき不良およびめっき汚れ等を著しく低減するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の溶融亜鉛めっき浴用スナウ
ト内部観察装置の全体構成を示す説明図である。
【図2】スナウトの壁面の一部を構成する側壁面に設け
られた内部観察用窓と、光学撮像装置および光源との位
置関係を示す側面図である。
【図3】スナウトの側壁面の側から観察装置の方向を見
た場合の正面図である。
【図4】第2の実施の形態の観察装置において、内部観
察用窓と光学撮像装置および光源との位置関係を示す側
面図である。
【図5】実施例の結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 スナウト内部観察装置 2 スナウト 2a 壁面 4 光学撮像装置 5 光源 6 内部観察用窓
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野中 俊彦 茨城県鹿嶋市大字光3番地 住友金属工業 株式会社鹿島製鉄所内 Fターム(参考) 4K027 AA02 AA22 AB42 AD10 AD26 AE01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融めっき浴用スナウトの内部を外部か
    ら観察するための溶融めっき浴用スナウト内部観察装置
    であって、 前記溶融めっき浴用スナウトの内部を撮像する光学撮像
    装置と、 該光学撮像装置よりも前記溶融めっき浴用スナウトから
    離れた位置に配置されて、前記溶融めっき浴用スナウト
    の内部を照射する光源とを備え、 該光源は、その照射範囲の中心が前記光学撮像装置の光
    軸に略一致するように、配置されることを特徴とする溶
    融めっき浴用スナウト内部観察装置。
  2. 【請求項2】 前記光学撮像装置は、前記溶融めっき浴
    用スナウトの壁面に設けられた内部観察用窓を介して、
    該溶融めっき浴用スナウトの内部を撮像する請求項1に
    記載された溶融めっき浴用スナウト内部観察装置。
  3. 【請求項3】 前記光学撮像装置は、その入光部と前記
    内部観察用窓との間が遮光されて、配置される請求項2
    に記載された溶融めっき浴用スナウト内部観察装置。
  4. 【請求項4】 前記光学撮像装置は、その入光部を構成
    するケーシングの先端面が前記内部観察用窓の表面に当
    接して、配置される請求項2に記載された溶融めっき浴
    用スナウト内部観察装置。
  5. 【請求項5】 前記光源は、前記内部観察用窓の寸法よ
    りも長い領域にわたって直列に配置された複数の光源で
    ある請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載さ
    れた溶融めっき浴用スナウト内部観察装置。
  6. 【請求項6】 前記光学撮像装置は、冷却機構により包
    囲されて、配置される請求項1から請求項5までのいず
    れか1項に記載された溶融めっき浴用スナウト内部観察
    装置。
JP2002094875A 2002-03-29 2002-03-29 溶融めっき浴用スナウト内部観察装置 Expired - Fee Related JP3741070B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002094875A JP3741070B2 (ja) 2002-03-29 2002-03-29 溶融めっき浴用スナウト内部観察装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002094875A JP3741070B2 (ja) 2002-03-29 2002-03-29 溶融めっき浴用スナウト内部観察装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003286554A true JP2003286554A (ja) 2003-10-10
JP3741070B2 JP3741070B2 (ja) 2006-02-01

Family

ID=29238649

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002094875A Expired - Fee Related JP3741070B2 (ja) 2002-03-29 2002-03-29 溶融めっき浴用スナウト内部観察装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3741070B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101830546B1 (ko) * 2016-12-05 2018-02-20 주식회사 포스코 스나우트 모니터링 장치
CN108287133A (zh) * 2018-02-02 2018-07-17 中国地质调查局油气资源调查中心 页岩浸水实验观测设备

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101698478B1 (ko) * 2015-12-09 2017-01-20 주식회사 포스코 사행탐지장치 및 이를 구비하는 산세장치

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101830546B1 (ko) * 2016-12-05 2018-02-20 주식회사 포스코 스나우트 모니터링 장치
CN108287133A (zh) * 2018-02-02 2018-07-17 中国地质调查局油气资源调查中心 页岩浸水实验观测设备
CN108287133B (zh) * 2018-02-02 2024-03-22 中国地质调查局油气资源调查中心 页岩浸水实验观测设备

Also Published As

Publication number Publication date
JP3741070B2 (ja) 2006-02-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102453714B1 (ko) 핫 딥 코팅 라인 상의 스나우트 내부를 실시간 비디오 이미징하는 방법 및 장치
JP2012083756A (ja) 撮像装置用エンクロージャ
CN206133171U (zh) 一种用于rh精炼炉的水冷式工业摄像机保护套
JP2003286554A (ja) 溶融めっき浴用スナウト内部観察装置
EP3413339B1 (en) Inspection system and method of inspection for substrate containers
CN214954472U (zh) 镜头保护装置
US10761035B2 (en) Diagnosis support apparatus, diagnosis support method, diagnosis method, and repair method of vacuum degassing tank
CN217103567U (zh) 应用于浮法玻璃锡槽的超广角工业内窥镜
WO2013084373A1 (ja) X線検査装置
KR100744472B1 (ko) 자동 비전 검사시스템
JP4112737B2 (ja) メッキ浴槽用スナウト観察装置
JP2015139094A (ja) 観察窓の汚れ防止装置
CN114230152A (zh) 应用于浮法玻璃锡槽的超广角工业内窥镜
CN2226204Y (zh) 锅炉火焰电视装置
TWI845346B (zh) 長條狀鋼產線之視覺檢測裝置
JPH0248420Y2 (ja)
JP2532409Y2 (ja) 連続溶融めっきラインのスナウト内監視装置
CN216192452U (zh) 一种高炉铁口智能监测装置
CN109361832B (zh) 一种内窥视摄像机防护罩装置
CN212905703U (zh) 一种带锯条淬火炉内窥视镜及带锯条淬火炉
CN210676375U (zh) 一种冷床检测仪表专用隔热防尘箱
JP2007205708A (ja) 清浄空間形成装置
CN215449848U (zh) 一种相机防护装置
CN219972566U (zh) 一种用于氟化物晶体生长的观察窗系统
CN219084765U (zh) 识别设备

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040426

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041125

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050621

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050817

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051018

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051031

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3741070

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091118

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091118

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101118

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111118

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121118

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131118

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131118

Year of fee payment: 8

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131118

Year of fee payment: 8

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees