JP2003286108A - 農薬粒剤及びその製造方法 - Google Patents

農薬粒剤及びその製造方法

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JP2003286108A
JP2003286108A JP2002090983A JP2002090983A JP2003286108A JP 2003286108 A JP2003286108 A JP 2003286108A JP 2002090983 A JP2002090983 A JP 2002090983A JP 2002090983 A JP2002090983 A JP 2002090983A JP 2003286108 A JP2003286108 A JP 2003286108A
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acid
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Masao Inoue
雅夫 井上
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流動性に優れ、他の農薬粒剤との均一混合を
容易に行うことができ、また、製剤の長期保存による固
結や農薬の溶出不良等の製剤劣化を防止し得る被覆農薬
粒剤を提供する。 【解決手段】 (a)農薬活性成分を含有してなる内核、
(b)該内核を被覆してなる被覆層及び、(c)該被覆層の表
面に保持されてなるパイロフィライト微粉末から構成さ
れてなる農薬粒剤並びに、農薬活性成分を含有してなる
内核に被膜形成材料またはその原料を添加して被覆粒状
物を形成せしめ、次いで該被覆粒状物とパイロフィライ
ト微粉末とを混合することを特徴とする前記農薬粒剤の
製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、改良された農薬粒
剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、樹脂被覆(特公昭60−44967号公報、特公昭
64−4484号公報等)によって、農薬の溶出を制御
し効力の持続性を高めた被覆農薬粒剤が知られている。
しかしながら、該被覆農薬粒剤は、一般に流動性に乏し
いために、粒剤を散布機で散布するときに、一定の流れ
で散布機から排出されにくいために均一散布が困難で、
散布むらによる効果変動が生じる危険性や、粒剤の排出
に時間がかかり散布における作業性が悪くなるという問
題等、実使用時に支障が生じ易い。また、他の農薬粒剤
と配合した混合製剤とする場合には均一混合が極めて困
難となるため、製剤中における活性成分の分布むらによ
る薬害や効力不足等の問題を生じ易い。さらに、被覆層
が樹脂の場合、使用する樹脂の種類によっては、粒剤を
比較的長期間保存すると、加重によって物性劣化が起こ
り、その結果、粒子同士が固まって製剤が全体として固
結したり、被覆層の被覆欠陥による農薬の溶出不良を生
じる等、製剤品質劣化の問題があった。
【0003】本発明の課題は、被覆農薬粒剤における係
る問題を解決し、流動性に優れ、他の農薬粒剤との均一
混合を容易に行うことができ、また、製剤の長期保存に
よる固結や農薬の溶出不良等の製剤劣化を防止し得る被
覆農薬粒剤を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる状況下、本発明者
らは被覆農薬粒剤について検討を重ねた結果、被覆層の
表面にパイロフィライト微粉末を保持させることによ
り、前記課題が解決できることを見出し、本発明に至っ
た。
【0005】すなわち本発明は、(a)農薬活性成分を含
有してなる内核、(b)該内核を被覆してなる被覆層及
び、(c)該被覆層の表面に保持されてなるパイロフィラ
イト微粉末から構成されてなる農薬粒剤(以下、本発明
粒剤と記す)及び、農薬活性成分を含有してなる内核に
被膜形成材料またはその原料を添加して被覆粒状物を形
成せしめ、次いで該被覆粒状物とパイロフィライト微粉
末とを混合することを特徴とする本発明粒剤の製造方法
に関するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明粒剤は、内核が被覆層で被
覆された粒子とその表面に保持されてなるパイロフィラ
イト微粉末からなる。本発明における内核は、農薬活性
成分を含有する粒状の構造物であり、被覆層は、内核を
3次元的に包囲する被膜状構造物である。また、該被覆
層の表面にはパイロフィライト微粒子各々が被覆層と接
着し、通常は分散され、大部分の該被覆層表面を覆った
状態で、保持されている。なお、パイロフィライト微粒
子は、通常、本発明粒剤の表面の5%以上、好ましくは
20%以上、さらに好ましくは40%以上を覆ってお
り、被覆層の表面と接着作用により保持されて存在して
いる。
【0007】本発明粒剤は、本発明に規定する内核と被
覆層およびパイロフィライト微粉末から構成される粒子
を含有する粒剤であって、該粒子のみからなるものであ
ってもよいし、本発明の目的を達する範囲において、適
宜その用途により他の剤、例えば他の農薬粒剤、粒状肥
料、粒状培土、粒状植物栄養剤、粒状植物調整制御剤、
粒状ホルモン剤、種子等の粒状農業資材を含有するもの
であってもよい。なお、特に断りのない限り、本明細書
において、内核、被覆層、農薬活性成分、パイロフィラ
イト微粉末、被膜形成材料等の含有量を記載する場合、
「本発明粒剤における…の含有量」あるいは「…の含有
量は本発明粒剤中」は、本発明に規定する内核と被覆層
およびパイロフィライト微粉末から構成される粒子の平
均を基準とする該粒子中の含有量の平均として表した値
を意味する。
【0008】本発明粒剤における内核の含有量は、通常
50〜99.8重量%、好ましくは85〜99.5重量
%である。内核は、農薬活性成分を含有してなる粒状物
である。
【0009】本発明において用いられる農薬活性成分と
しては、殺虫剤、殺菌剤、除草剤、昆虫成長制御剤、植
物成長制御剤等を挙げることができ、例えば次に示す化
合物を具体的に挙げることができる。
【0010】フェニトロチオン[O,O−ジメチルO−
(3−メチル−4−ニトロフェニル)ホスホロチオエー
ト]、フェンチオン[O,O−ジメチルO−(3−メチ
ル−4−(メチルチオ)フェニル)ホスホロチオエー
ト]、ダイアジノン[O,O−ジエチル−O−2−イソ
プロピル−6−メチルピリミジン−4−イルホスホロチ
オエート]、クロルピリホス[O,O−ジエチル−O−
3,5,6−トリクロロ−2−ピリジルホスホロチオエ
ート]、アセフェート[O,S−ジメチルアセチルホス
ホラミドチオエート]、メチダチオン[S−2,3−ジ
ヒドロ−5−メトキシ−2−オキソ−1,3,4−チア
ジアゾール−3−イルメチルO,O−ジメチルホスホロ
ジチオエート]、ジスルホトン[O,O−ジエチルS−
2−エチルチオエチルホスホロジチオエート]、DDV
P[2,2−ジクロロビニルジメチルホスフェート]、
スルプロホス[O−エチルO−4−(メチルチオ)フェ
ニルS−プロピルホスホロジチオエート]、シアノホス
[O−4−シアノフェニルO,O−ジメチルホスホロチ
オエート]、ジオキサベンゾホス[2−メトキシ−4H
−1,3,2−ベンゾジオキサホスホリン−2−スルフ
ィド]、ジメトエート[O,O−ジメチル−S−(N−
メチルカルバモイルメチル)ジチオホスフェート]、フ
ェントエート[エチル2−ジメトキシホスフィノチオイ
ルチオ(フェニル)アセテート]、マラチオン[ジエチ
ル(ジメトキシホスフィノチオイルチオ)サクシネー
ト]、トリクロルホン[ジメチル2,2,2−トリクロ
ロ−1−ヒドロキシエチルホスホネート]、アジンホス
メチル[S−3,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,2,
3−ベンゾトリアジン−3−イルメチルO,O−ジメチ
ルホスホロジチオエート]、モノクロトホス[ジメチル
−{(E)−1−メチル−2−(メチルカルバモイル)
ビニル)ホスフェート]、エチオン[O,O,O′,
O′−テトラエチル−S,S′−メチレンビス(ホスホ
ロジチオエート)]等の有機リン系化合物、
【0011】BPMC[2−sec−ブチルフェニルメ
チルカーバメート]、ベンフラカルブ[エチル N−
{2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチルベンゾフラン−
7−イルオキシカルボニル(メチル)アミノチオ}−N
−イソプロピル−β−アラニネート]、プロポキスル
[2−イソプロポキシフェニル−N−メチルカーバメー
ト]、カルボスルファン[2,3−ジヒドロ−2,2−
ジメチル−7−ベンゾ[b]フラニル N−ジブチルア
ミノチオ−N−メチルカーバメート]、カルバリル[1
−ナフチル−N−メチルカーバメート]、メソミル[S
−メチル−N−(メチルカルバモイルオキシ)チオアセ
トイミデート]、エチオフェンカルブ[2−(エチルチ
オメチル)フェニルメチルカーバメート]、アルジカル
ブ[2−メチル−2−(メチルチオ)プロピオンアルデ
ヒド O−メチルカルバモイルオキシム]、オキサミル
[N,N−ジメチル−2−メチルカルバモイルオキシイ
ミノ−2−(メチルチオ)アセトアミド]、フェノチオ
カルブ[S−4−フェノキシブチル−N,N−ジメチル
チオカーバメート]等のカーバメート系化合物、
【0012】エトフェンプロックス[2−(4−エトキ
シフェニル)−2−メチル−1−(3−フェノキシベン
ジル)オキシプロパン]、フェンバレレート[(RS)
−α−シアノ−3−フェノキシベンジル (RS)−2
−(4−クロロフェニル)−3−メチルブチレート]、
エスフェンバレレート[(S)−α−シアノ−3−フェ
ノキシベンジル (S)−2−(4−クロロフェニル)
−3−メチルブチレート]、フェンプロパトリン[(R
S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル 2,2,
3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレー
ト]、シペルメトリン[(RS)−α−シアノ−3−フ
ェノキシベンジル (1RS)−シス,トランス−3−
(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロ
プロパンカルボキシレート]、ペルメトリン[3−フェ
ノキシベンジル (1RS)−シス,トランス−3−
(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロ
プロパンカルボキシレート]、シハロトリン[(RS)
−α−シアノ−3−フェノキシベンジル (1RS,3
Z)−シス−3−(2−クロロ−3,3,3−トリフル
オロプロプ−1−エニル)−2,2−ジメチルシクロプ
ロパンカルボキシレート]、デルタメトリン[(S)−
α−シアノ−3−フェノキシベンジル (1R)−シス
−3−(2,2−ジブロモビニル)−2,2−ジメチル
シクロプロパンカルボキシレート]、シクロプロトリン
[(RS)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル
(RS)−2,2−ジクロロ−1−(4−エトキシフェ
ニル)シクロプロパンカルボキシレート]、フルバリネ
ート[α−シアノ−3−フェノキシベンジル N−(2
−クロロ−α,α,α−トリフルオロ−p−トリル)−
D−バリネート]、ビフェンスリン[2−メチル−3−
フェニルベンジル (1RS,3Z)−シス−3−(2
−クロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペニ
ル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレー
ト]、ハルフェンプロックス[2−(4−ブロモジフル
オロメトキシフェニル)−2−メチル−1−(3−フェ
ノキシベンジル)メチルプロパン]、トラロメトリン
[(S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル (1
R)−シス−3−(1,2,2,2−テトラブロモエチ
ル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレー
ト]、シラフルオフェン[(4−エトキシフェニル)−
{3−(4−フルオロ−3−フェノキシフェニル)プロ
ピル}ジメチルシラン]、d−フェノトリン[3−フェ
ノキシベンジル (1R)−シス,トランス−2,2−
ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロ
プロパンカルボキシレート]、シフェノトリン[(R
S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル (1R)
−シス,トランス−2,2−ジメチル−3−(2−メチ
ル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシレー
ト]、d−レスメトリン[5−ベンジル−3−フリルメ
チル (1R)−シス,トランス−2,2−ジメチル−
3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカ
ルボキシレート]、アクリナスリン[(S)−α−シア
ノ−3−フェノキシベンジル (1R,3Z)−シス−
(2,2−ジメチル−3−{3−オキソ−3−(1,
1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロピルオキシ)
プロペニル}シクロプロパンカルボキシレート]、シフ
ルトリン[(RS)−α−シアノ−4−フルオロ−3−
フェノキシベンジル 3−(2,2−ジクロロビニル)
−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレー
ト]、テフルトリン[2,3,5,6−テトラフルオロ
−4−メチルベンジル (1RS,3Z)−シス−3−
(2−クロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペ
ニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレ
ート]、トランスフルスリン[2,3,5,6−テトラ
フルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2,2
−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパン
カルボキシレート]、テトラメトリン[3,4,5,6
−テトラヒドロフタルイミドメチル (1RS)−シ
ス,トランス−2,2−ジメチル−3−(2−メチル−
1−プロぺニル)シクロプロパンカルボキシレート]、
アレトリン[(RS)−2−メチル−4−オキソ−3−
(2−プロペニル)−2−シクロペンテン−1−イル
(1RS)−シス,トランス−2,2−ジメチル−3−
(2−メチル−1−プロぺニル)シクロプロパンカルボ
キシレート]、プラレトリン[(S)−2−メチル−4
−オキソ−3−(2−プロピニル)−2−シクロペンテ
ン−1−イル (1R)−シス,トランス−2,2−ジ
メチル−3−(2−メチル−1−プロぺニル)シクロプ
ロパンカルボキシレート]、エンペントリン[(RS)
−1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル(1R)
−シス,トランス−2,2−ジメチル−3−(2−メチ
ル−1−プロぺニル)シクロプロパンカルボキシレー
ト]、イミプロスリン[2,5−ジオキソ−3−(2−
プロピニル)イミダゾリジン−1−イルメチル (1
R)−シス,トランス−2,2−ジメチル−3−(2−
メチル−1−プロぺニル)シクロプロパンカルボキシレ
ート]、d−フラメトリン[5−(2−プロピニル)フ
ルフリル (1R)−シス,トランス−2,2−ジメチ
ル−3−(2−メチル−1−プロぺニル)シクロプロパ
ンカルボキシレート]、5−(2−プロピニル)フルフ
リル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカ
ルボキシレート等のピレスロイド系化合物、
【0013】ブプロフェジン[2−tert−ブチルイ
ミノ−3−イソプロピル−5−フェニル−1,3,5−
チアジアジン−4−オン]等のチアジアジン誘導体、ニ
トロイミダゾリジン誘導体、カルタップ[S,S′−
(2−ジメチルアミノトリメチレン)ビス(チオカーバ
メート)]、チオシクラム[N,N−ジメチル−1,
2,3−トリチアン−5−イルアミン]、ベンスルタッ
プ[S,S′−2−ジメチルアミノトリメチレンジ(ベ
ンゼンチオスルフォネート)]等のネライストキシン誘
導体、N−シアノ−N′−メチル−N′−(6−クロロ
−3−ピリジルメチル)アセトアミジン等のN−シアノ
アミジン誘導体、エンドスルファン[6,7,8,9,
10,10−ヘキサクロロ−1,5,5a,6,9,9
a−ヘキサヒドロ−6,9−メタノ−2,4,3−ベン
ゾジオキサチエピンオキサイド]、γ−BHC[1,
2,3,4,5,6−ヘキサクロロシクロヘキサン]、
ジコホル[1,1−ビス(4−クロロフェニル)−2,
2,2−トリクロロエタノ−ル]等の塩素化炭化水素化
合物、クロルフルアズロン[1−{3,5−ジクロロ−
4−(3−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジン−
2−イルオキシ)フェニル}−3−(2,6−ジフルオ
ロベンゾイル)ウレア]、テフルベンズロン[1−
(3,5−ジクロロ−2,4−ジフルオロフェニル)−
3−(2,6−ジフルオロベンゾイル)ウレア]、フル
フェノクスロン[1−{4−(2−クロロ−4−トリフ
ルオロメチルフェノキシ)−2−フルオロフェニル}−
3−(2,6−ジフルオロベンゾイル)ウレア]等のベ
ンゾイルフェニルウレア系化合物、アミトラズ[N,
N′−{(メチルイミノ)ジメチリジン}−ジ−2,4
−キシリジン]、クロルジメホルム[N′−(4−クロ
ロ−2−メチルフェニル)−N,N−ジメチルメチニミ
ダミド]等のホルムアミジン誘導体、ジアフェンチウロ
ン[N−(2,6−ジイソプロピル−4−フェノキシフ
ェニル)−N′−t−ブチルカルボジイミド]等のチオ
尿素誘導体、N−フェニルピラゾール系化合物、
【0014】メトキサジアゾン[5−メトキシ−3−
(2−メトキシフェニル)−1,3,4−オキサジアゾ
ール−2−(3H)−オン]、ブロモプロピレート[イ
ソプロピル4,4′−ジブロモベンジレート]、テトラ
ジホン[4−クロロフェニル 2,4,5−トリクロロ
フェニルスルホン]、キノメチオネート[S,S−6−
メチルキノキサリン−2,3−ジイルジチオカルボネー
ト]、プロパルギット[2−(4−tert−ブチルフ
ェノキシ)シクロヘキシルプロピ−2−イルスルファイ
ト]、フェンブタティンオキシド[ビス{トリス(2−
メチル−2−フェニルプロピル)ティン}オキシド]、
ヘキシチアゾクス[(4RS,5RS)−5−(4−ク
ロロフェニル)−N−クロロヘキシル−4−メチル−2
−オキソ−1,3−チアゾリジン−3−カルボキサミ
ド]、クロフェンテジン[3,6−ビス(2−クロロフ
ェニル)−1,2,4,5−テトラジン]、ピリダベン
[2−tert−ブチル−5−(4−tert−ブチル
ベンジルチオ)−4−クロロピリダジン−3(2H)−
オン]、フェンピロキシメート[tert−ブチル
(E)−4−[(1,3−ジメチル−5−フェノキシピ
ラゾール−4−イル)メチレンアミノオキシメチル]ベ
ンゾエート]、デブフェンピラド[N−4−tert−
ブチルベンジル)−4−クロロ−3−エチル−1−メチ
ル−5−ピラゾールカルボキサミド]、ポリナクチンコ
ンプレックス[テトラナクチン、ジナクチン、トリナク
チン]、ピリミジフェン[5−クロロ−N−[2−{4
−(2−エトキシエチル)−2,3−ジメチルフェノキ
シ}エチル]−6−エチルピリミジン−4−アミン]、
ミルベメクチン、アバメクチン、イバーメクチン、アザ
ジラクチン[AZAD]、5−メチル[1,2,4]ト
リアゾロ[3,4−b]ベンゾチアゾール、メチル 1
−(ブチルカルバモイル)ベンズイミダゾール−2−カ
ーバメート、6−(3,5−ジクロロ−4−メチルフェ
ニル)−3(2H)−ピリダジノン、1−(4−クロロ
フェノキシ)−3,3−ジメチル−1−(1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル)ブタノン、(E)−
4−クロロ−2−(トリフルオロメチル)−N−〔1−
(イミダゾール−1−イル)−2−プロポキシエチリデ
ン〕アニリン、1−〔N−プロピル−N−〔2−(2,
4,6−トリクロロフェノキシ)エチル〕カルバモイ
ル〕イミダゾール、(E)−1−(4−クロロフェニ
ル)−4,4−ジメチル−2−(1H−1,2,4−ト
リアゾール−1−イル)−1−ペンテン−3−オール、
1−(4−クロロフェニル)−4,4−ジメチル−2−
(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ペンタ
ン−3−オール、(E)−1−(2,4−ジクロロフェ
ニル)−4,4−ジメチル−2−(1H−1,2,4−
トリアゾール−1−イル)−1−ペンテン−3−オー
ル、1−(2,4−ジクロロフェニル)−4,4−ジメ
チル−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イ
ル)ペンタン−3−オール、4−〔3−(4−tert−ブ
チルフェニル)−2−メチルプロピル〕−2,6−ジメ
チルモルホリン、2−(2,4−ジクロロフェニル)−
1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ヘ
キサン−2−オール、O,O−ジエチル O−2−キノ
キサリニルホスホロチオエート、O−(6−エトキシ−
2−エチル−4−ピリミジニル)O,O−ジメチル ホ
スホロチオエート、2−ジエチルアミノ−5,6−ジメ
チルピリミジン−4−イル ジメチルカーバメート、4
−(2,4−ジクロロベンゾイル)−1,3−ジメチル
−5−ピラゾリル p−トルエンスルホナート、4−ア
ミノ−6−(1,1−ジメチルエチル)−3−メチルチ
オ−1,2,4−トリアジン−5(4H)−オン、2−
クロロ−N−〔(4−メトキシ−6−メチル−1,3,
5−トリアジン−2−イル)アミノカルボニル〕ベンゼ
ンスルホンアミド、2−メトキシカルボニル−N−
〔(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)アミノ
カルボニル〕ベンゼンスルホンアミド、2−メトキシカ
ルボニル−N−〔(4,6−ジメチルピリミジン−2−
イル)アミノカルボニル〕ベンゼンスルホンアミド、2
−メトキシカルボニル−N−〔(4−メトキシ−6−メ
チル−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノカル
ボニル〕ベンゼンスルホンアミド、2−エトキシカルボ
ニル−N−〔(4−クロロ−6−メトキシピリミジン−
2−イル)アミノカルボニル〕ベンゼンスルホンアミ
ド、2−(2−クロロエトキシ)−N−〔(4−メトキ
シ−6−メチル−1,3,5−トリアジン−2−イル)
アミノカルボニル〕ベンゼンスルホンアミド、2−メト
キシカルボニル−N−〔(4,6−ジメトキシピリミジ
ン−2−イル)アミノカルボニル〕フェニルメタンスル
ホンアミド、2−メトキシカルボニル−N−〔(4−メ
トキシ−6−メチル−1,3,5−トリアジン−2−イ
ル)アミノカルボニル〕チオフェン−3−スルホンアミ
ド、4−エトキシカルボニル−N−〔(4,6−ジメト
キシピリミジン−2−イル)アミノカルボニル〕−1−
メチルピラゾール−5−スルホンアミド、2−〔4,5
−ジヒドロ−4−メチル−4−(1−メチルエチル)−
5−オキソ−1H−イミダゾール−2−イル〕−3−キ
ノリンカルボン酸、2−〔4,5−ジヒドロ−4−メチ
ル−4−(1−メチルエチル)−5−オキソ−1H−イ
ミダゾール−2−イル〕−5−エチル−3−ピリジンカ
ルボン酸、メチル 6−(4−イソプロピル−4−メチ
ル−5−オキソイミダゾリン−2−イル)−m−トルエ
ート、メチル 2−(4−イソプロピル−4−メチル−
5−オキソイミダゾリン−2−イル)−p−トルエー
ト、2−(4−イソプロピル−4−メチル−5−オキソ
イミダゾリン−2−イル)ニコチン酸、N−(4−クロ
ロフェニル)メチル−N−シクロペンチル−N’−フェ
ニルウレア、(RS)−2−シアノ−N−[(R)−1
(2,4−ジクロロフェニル)エチル]−3,3−ジメ
チルブチルアミド、N−(1,3−ジヒドロ−1,1,
3−トリメチルイソベンゾフラン−4−イル)−5−ク
ロロ−1,3−ジメチルピラゾール−4−カルボキシア
ミド、N−[2,6−ジブロモ−4−(トリフルオロメ
トキシ)フェニル]−2−メチル−4−(トリフルオロ
メチル)−5−チアゾ−ルカルボキシアミド、2,2−
ジクロロ−N−[1−(4−クロロフェニル)エチル]
−3−メチルシクロプロパンカルボキシアミド、メチル
(E)−2−2−6−(2−シアノフェノキシ)ピリミ
ジン−4−イルオキシ−フェニル−3−メトキシアクリ
レイト、5−メチル−1,2,4−トリアゾロ[3,4
−b]ベンゾチアゾール、3−アリルオキシ−1,2−
ベンゾイソチアゾール−1,1−ジオキシド、ジイソプ
ロピル=1,3−ジチオラン−2−イリデン−マロネー
ト、O,O−ジプロピル−O−4−メチルチオプェニル
ホスフェート等。
【0015】農薬活性成分は、本発明に規定の内核と被
覆層およびパイロフィライト微粉末とから構成される粒
子中に1種が含有されていてもよいし、あるいは2種以
上が混合されて含有されていてもよい。農薬活性成分の
含有量は本発明粒剤中、通常0.1〜90重量%、好ま
しくは0.2〜70重量%である。農薬活性成分は、内
核全体に分散されていてもよく、内核内部または内核表
面に局在していてもよい。
【0016】本発明における内核は農薬活性成分を含有
してなるが、必要に応じて、固体担体、粘結剤、溶剤、
界面活性剤、安定化剤、着色剤等を添加してもよい。
【0017】本発明において使用し得る固体担体として
は、鉱物質担体、植物質担体、合成担体等を挙げること
ができる。鉱物質担体としては、例えば、カオリナイ
ト、ディッカナイト、ナクライト、ハロサイト等のカオ
リン鉱物、タルク、クリソタイル、リザータイト、アン
チコライト、アメサイト等の蛇紋石、ナトリウムモンモ
リロナイト、カルシウムモンモリロナイト、マグネシウ
ムモンモリロナイト等のスメクタイト、サポナイト、ヘ
クトライト、ソーコナイト、ハイデライト等のスメクタ
イト、パイロフィライト、蝋石、白雲母、フェンジャイ
ト、セリサイト、イライト等の雲母、クリストバライ
ト、クォーツ等のシリカ、アタパルジャイト、セピオラ
イト等の含水珪酸マグネシウム、ドロマイト、炭酸カル
シウム微粉末等の炭酸カルシウム、ギプサム、石膏等の
硫酸塩鉱物、ゼオライト、沸石、凝灰石、バーミキュラ
イト、ラポナイト、軽石、珪藻土、酸性白土、活性白土
などが挙げられる。植物質担体としては、例えば、セル
ロース、籾殻、小麦粉、木粉、澱粉、糠、ふすま、大豆
粉等が挙げられる。合成担体としては、例えば、湿式法
シリカ、乾式法シリカ、湿式法シリカの焼成品、表面改
質シリカ、加工澱粉(松谷化学製パインフロー等)など
が挙げられる。これらの固体担体は本発明粒剤中に、通
常0.5〜99.8重量%、好ましくは25〜99.5
重量%含有される。
【0018】本発明において使用し得る粘結剤として
は、例えば、アクリル系高分子、ビニル系高分子、ポリ
オキシアルキレンなどの合成高分子、セルロース誘導
体、加工澱粉、リグニン誘導体などの半合成高分子、天
然高分子等が挙げられる。アクリル系高分子としては、
ポリアクリル酸ナトリウム、ポリメタクリル酸ナトリウ
ム等が挙げられ、ビニル系高分子としては、ポリビニル
アルコール、ポリビニルピロリドン、酢酸ビニル共重合
体等が挙げられる。ポリオキシアルキレンとしてはポリ
オキシエチレンやポリオキシプロピレン等が挙げられ
る。セルロース誘導体としては、カルボキシメチルセル
ロースナトリウム、デキストリン、ヒドロキシプロピル
メチルセルロース、メチルセルロース、メチルエチルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げら
れ、加工澱粉としては、変性澱粉、カルボキシメチルデ
ンプン、可溶性澱粉等が挙げられる。リグニン誘導体と
しては、リグニンスルホン酸ナトリウム等が挙げられ
る。天然高分子としては、アラビアガム、ザンサンガ
ム、トラガントガム、グアーガム、カラギーナン、アル
ギン酸、アルギン酸ナトリウムなどの多糖類や、カゼイ
ン、カゼイン石灰、ゼラチン、コラーゲンなどの蛋白質
類等が挙げられる。粘結剤を含有する場合、その含有量
は本発明粒剤中、通常0.1〜10重量%、好ましくは
0.5〜5重量%である。
【0019】本発明において使用し得る界面活性剤とし
ては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、
ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオ
キシエチレンラノリンアルコール、ポリオキシエチレン
アルキルフェノールホルマリン縮合物、ポリオキシエチ
レンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレング
リセリルモノ脂肪酸エステル、ポリオキシプロピレング
リコールモノ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソル
ビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油
誘導体、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、高級脂肪
酸グリセリンエステル、ソルビタン脂肪酸エステル、シ
ョ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプ
ロピレンブロックポリマー、ポリオキシエチレン脂肪酸
アミド、アルキロールアミド、ポリオキシエチレンアル
キルアミン等のノニオン界面活性剤;ドデシルアミン塩
酸塩などのアルキルアミン塩酸塩、ドデシルトリメチル
アンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウ
ム塩、アルキルピリジニウム塩、アルキルイソキノリニ
ウム塩、ジアルキルモルホリニウム塩などのアルキル四
級アンモニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ポリアルキル
ビニルピリジニウム塩等のカチオン性界面活性剤;パル
ミチン酸ナトリウムなどの脂肪酸ナトリウム、ポリオキ
シエチレンラウリルエーテルカルボン酸ナトリウムなど
のエーテルカルボン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシ
ンナトリウム、N−ラウロイルグルタミン酸ナトリウム
などの高級脂肪酸のアミノ酸縮合物、高級アルキルスル
ホン酸塩、ラウリン酸エステルスルホン酸塩などの高級
脂肪酸エステルスルホン酸塩、ジオクチルスルホサクシ
ネートのどのジアルキルスルホコハク酸塩、オレイン酸
アミドスルホン酸などの高級脂肪酸アミドスルホン酸
塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ジイソプ
ロピルナフタレンスルホン酸塩などのアルキルアリール
スルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩のホルマ
リン縮合物、ペンタデカンー2―サルフェートなどの高
級アルコール硫酸エステル塩、ジポリオキシエチレンド
デシルエーテルリン酸エステル等のポリオキシエチレン
アルキルリン酸エステル、スチレンーマレイン酸共重合
体等のアニオン性界面活性剤;N−ラウリルアラニン、
N,N,N―トリメチルアミノプロピオン酸、N,N,
N−トリヒドロキシエチルアミノプロピオン酸、N−ヘ
キシルーN,N―ジメチルアミノ酢酸、1―(2―カル
ボキシエチル)ピリミジニウムベタイン、レシチン等の
両性界面活性剤などが挙げられる。界面活性剤を含有す
る場合、その含有量は本発明粒剤中、通常0.1〜40
重量%、好ましくは0.1〜10重量%である。
【0020】本発明において用い得る溶剤としては、例
えば、ヘキサン、デカン、トリデカン、ヘキサデカン、
オクタデカンなどの飽和脂肪族炭化水素、1―ウンデセ
ン、1―ヘンエイコセンなどの不飽和炭化水素、セレク
ロールS45(ICI製溶剤)などのハロゲン化炭化水
素類、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケ
トン類、エタノール、ブタノール、オクタノールなどの
アルコール類、酢酸エチル、フタル酸ジメチル、ラウリ
ル酸メチル、パルミチン酸エチル、酢酸オクチル、コハ
ク酸ジオクチル、アジピン酸ジデシルなどのエステル
類、キシレン、エチルベンゼン、オクタデシルベンゼ
ン、ソルベッソ100(エクソン化学製溶剤)、ドデシ
ルナフタレン、トリデシルナフタレン、ソルベッソ20
0(エクソン化学製溶剤)などのアルキルナフタレン
類、エチレングリコール、ジエチレングリコールなどの
グリコール類、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエチルエーテルなどのグリ
コールエーテル類、オレイン酸、カプリン酸、エナント
酸などの脂肪酸類、N,N―ジメチルホルムアミド、
N,N―ジエチルホルムアミドなどの酸アミド類、オリ
ーブ油、大豆油、菜種油、ヒマシ油、アマニ油、綿実
油、パーム油、アボガド油、サメ肝油などの動植物油、
マシン油などの鉱物油、グリセリン、グリセリン脂肪酸
エステルなどのグリセリン誘導体等が挙げられる。溶剤
を含有する場合、その含有量は本発明粒剤中、通常30
重量%以下、好ましくは0.1〜20重量%である。
【0021】本発明において使用し得る安定化剤として
は、例えば、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防
止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、紫外線
吸収剤、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポ
キシ化菜種油等のエポキシ化植物油、イソプロピルアシ
ッドホスフェート、流動パラフィン、エチレングリコー
ルなどが挙げられる。安定化剤を含有する場合、その含
有量は本発明粒剤中、通常0.01〜10重量%、好ま
しくは0.01〜5重量%である。
【0022】本発明において使用し得る着色剤として
は、例えば、ローダミンB,ソーラーローダミンなどの
ローダミン類、黄色4号、青色1号、赤色2号などの色
素等が挙げられ、香料としては、例えば、アセト酢酸エ
チル、エナント酸エチル、桂皮酸エチル、酢酸イソアミ
ル等のエステル系香料、カプロン酸、桂皮酸等の有機酸
系香料、桂皮アルコール、ゲラニオール、シトラール、
デシルアルコール等のアルコール系香料、バニリン、ピ
ペロナール、ペリルアルデヒド等のアルデヒド類、マル
トール、メチルβ―ナフチルケトン等のケトン系香料、
メントールなどが挙げられる。着色剤及び香料を含有す
る場合、その含有量は本発明粒剤中、通常それぞれ0.
01〜5重量%である。
【0023】本発明粒剤における内核は、例えば、農薬
の製剤化において通常用いられる造粒法によって造粒す
ることによって得られる。該造粒法は特に限定されるも
のではないが、例えば、押出し造粒法、含浸造粒法、圧
縮造粒法、攪拌造粒法、流動層造粒法、流動床造粒法、
転動造粒法、被覆造粒法等を挙げることができる。押出
し造粒法によって内核を製造する一例を以下に示す。
【0024】農薬活性成分及び固体担体、必要に応じ
て、粘結剤、溶剤、界面活性剤、安定化剤、着色剤、香
料等を混合して、混合物を調製する。この際に用いられ
る混合機としては、例えばリボンミキサー、ナウターミ
キサー、シュギミキサー、ヘンシェルミキサー、レディ
ゲーミキサー等が挙げられる。次に、該混合物に水を滴
下、噴射、あるいは噴霧し、混練して混練物を調製す
る。この際に用いられる混練機としては、例えばナウタ
ーミキサー、リボンミキサー、ヘンシェルミキサー、ニ
ーダー等を挙げることができる。混練の際に用いられる
水の量は、通常、5〜35重量%、好ましくは、10〜
25重量%である。次に、該混練物を造粒機を用いて造
粒物を調製する。この際に用いられる造粒機としては、
例えばバスケット式造粒機、スクリュー式造粒機、ペレ
タイザーなどの押出し造粒機、ローラーコンパクターな
どの圧縮造機、ヘンシェルミキサー、ナウターミキサー
などの攪拌造粒機、パングラニュレーターなどの転動造
粒機、流動層造粒機等を挙げることができる。得られた
造粒物に、通常の乾燥、整粒、篩別処理を付すことによ
り、本発明における内核が得られる。この際に用いられ
る乾燥機としては、例えば流動層乾燥機やベッド式乾燥
機を挙げることができる。整粒機としては、例えばマル
メライザーやピンミル、解砕機等を挙げることができ、
篩別機としては、例えばジャイロシフターや電磁振動式
篩別機等を挙げることができる。こうして製造された内
核の平均粒子径は、一般に0.1〜10mm程度、好ま
しくは0.3〜5mm程度である。なお、本発明におけ
る粒子径とは内核の最大径を意味するものである。
【0025】本発明粒剤における被覆層の含有量は、通
常0.1〜49重量%、好ましくは、0.2〜15重量
%である。該被覆層は、主に被膜形成材料からなり、必
要に応じて、固体担体、界面活性剤、溶剤、安定化剤、
着色剤、香料等が含有される。
【0026】該被膜形成材料としては、例えばワック
ス、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、硫黄等が挙げられ
る。
【0027】ワックスとしては、例えば、カーボワック
ス、ヘキストロウ、蔗糖エステル、脂肪酸エステルなど
の合成ワックス、カルナウバワックス、ミツロウ、木ロ
ウなどの天然ワックス、パラフィンワックス、ペトロラ
クタムなどの石油ワックス等が挙げられる。
【0028】熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリスチレンなど
のポリオレフィン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、
ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリル酸、ポリメタアクリ
ル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エス
テルなどのビニル重合物、ブタジエン重合物、イソプレ
ン重合物、クロロプレン重合物、ブタジエン−スチレン
共重合物、エチレン−プロピレン−ジエン共重合物、ス
チレン−イソプレン共重合物などのジエン系重合物、エ
チレン−プロピレン共重合物、ブテン−エチレン共重合
物、ブテン−プロピレン共重合物、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合物、エチレン−アクリル酸共重合物、エチレン
−メタアクリル酸共重合物、エチレン−メタアクリル酸
エステル共重合物、エチレン−一酸化炭素共重合物、エ
チレン−酢酸ビニル−一酸化炭素共重合物などのポリオ
レフィン共重合物、塩化ビニル−ビニルアセテート共重
合物、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合物などの塩化
ビニル共重合物等が挙げられる。
【0029】熱硬化性樹脂としては、例えば、ウレタン
樹脂、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステ
ル樹脂、フェノール樹脂、ウレア・メラミン樹脂、尿素
樹脂、シリコン樹脂等が挙げられる。
【0030】ウレタン樹脂は、ポリイソシアナートとポ
リオールとを、有機金属やアミン等の硬化剤の存在下に
反応させることによって生成する。該硬化剤としては、
ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジクロライド、ジ
ブチル錫ジラウレート、ジブチルチオ錫酸、オクチル酸
第一錫、ジ−n−オクチル錫ジラウレートなどの有機金
属、トリエチレンジアミン、N−メチルモルホリン、
N,N−ジメチルジドデシルアミン、N−ドデシルモル
ホリン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N−
エチルモルホリン、ジメチルエタノールアミン、N,N
−ジメチルベンジルアミン、1,8−ジアザビシクロ
[5.4.0]ウンデク−7−エン、イソプロピルチタ
ネート、テトラブチルチタネート、オキシイソプロピル
バナデート、n−プロピルジルコネート、1,4−ジア
ザビシクロ[2.2.2]オクタン等が挙げられる。
【0031】ウレタン樹脂のモノマーであるポリイソシ
アネート及びポリオールは、モノマー単独、溶液、水系
エマルジョン、または、有機溶剤系エマルジョン等の形
態で使用される。
【0032】該ポリイソシアネートとしては、例えばト
ルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタン
ジイソシアネート(MDI)、ナフタレンジイソシアネ
ート、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレ
ンジイソシアネート、4,4−メチレンビス(シクロヘ
キシルイソシアネート)、トリメチルヘキサメチレンジ
イソシアネート、1,3−(イソシアネートメチル)シ
クロヘキサン、トリフェニルメタントリイソシアネー
ト、トリス(イソシアネートフェニル)チオフォスフェ
イト等を挙げることができ、該ポリイソシアネートは2
種以上の混合物であってもよい。また、該ポリイソシア
ネートに代えて、該ポリイソシアネートの変性体や該ポ
リイソシアネートのオリゴマーを用いることもできる。
変性体としては、例えばアダクト変性体、ビウレット変
性体、イソシアヌレート変性体、ブロック変性体、プレ
ポリマー変性体、2量化変性体等が挙げられる。
【0033】該ポリオールとしては、縮合系ポリエステ
ルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリアクリル
酸ポリオール、ラクトン系ポリエステルポリオール、ポ
リカーボネートポリオール、天然ポリオール等、あるい
は該ポリオールの変性物等が用いられる。
【0034】縮合系ポリエステルポリオールは、通常、
ポリオールと二塩基酸との縮合反応によって、ポリエー
テルポリオールは、通常、環状オキシドの重合反応によ
って得られる。ポリ(メタ)アクリル酸ポリオールは、
通常、ポリ(メタ)アクリル酸とポリオールとの縮合反
応、(メタ)アクリル酸とポリオールとの縮合反応また
は、(メタ)アクリル酸エステルモノマーの重合反応に
よって得られる。ラクトン系ポリエステルポリオールは
通常、多価アルコールを開始剤とするε−カプロラクタ
ムの開環重合によって得られる。ポリカーボネートポリ
オールはポリオールとジフェニルカーボネート等のカー
ボネートとの反応によって得られ、この際に用いられる
ポリオールとしては、通常、メチレングリコール、エチ
レングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレ
ングリコール、ヘキサメチレンジオール、トリメチロー
ルプロパン、ポリテトラメチレングリコール、グリセリ
ン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ショ糖等、
あるいはこれらのオリゴマー等が挙げられる。二塩基酸
としては、通常、アジピン酸、フタル酸等を挙げること
ができる。
【0035】かかるポリオールは市販されており、例え
ば、スミフェン3086、スミフェン3900、スミフ
ェン5200、スミフェンTS、スミフェンTM、スミ
フェンVN、 SBUポリオール0248、 SBUポリ
オール0363、SBUポリオール0474、SBUポ
リオール480J、 SBUポリオール0480、 SB
Uポリオール0485、 SBUポリオール0487、
SBUポリオール0248、 SBUポリオール036
3、 SBUポリオール0262、デスモフェン550
U、デスモフェン900U、デスモフェン1600U、
デスモフェン1900U(いずれも住友バイエルウレタ
ン株式会社の商品名)等が挙げられる。
【0036】エポキシ樹脂は、硬化剤の存在下でのフェ
ノール類又はアルコール類とエピクロルヒドリンとの反
応、硬化剤の存在下でのカルボン酸類とエピクロルヒド
リンとの反応、硬化剤の存在下でのアミン類、シアヌル
酸又はヒダントインとエピクロルヒドリンとの反応、過
酢酸等の硬化剤の存在下の脂肪族環状エポキシ化合物の
反応等によって生成する。
【0037】該硬化剤としては、ジエチレントリアミ
ン、トリエチレンテトラミン、メタキシリレンジアミ
ン、イソホロンジアミン、1,3−ビスアミノメチルシ
クロヘキサン、ジアミノジフェニルメタン、1,3−ビ
スアミノメチルシクロヘキサン、ジアミノジフェニルメ
タン、m−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルス
ルホン、ジシサンジアミド、有機酸ジヒドラジド、ポリ
アミド変性ポリアミン、ケトン変性ポリアミン、エポキ
シ変性ポリアミン、チオ尿素変性ポリアミン、マンニッ
ヒ変性ポリアミン、マイケル付加変性ポリアミン、ドデ
セニル無水コハク酸、ポリアゼライン酸無水物、ヘキサ
ヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル
酸、無水メチルナジック酸、無水トリメット酸、無水ピ
ロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、テト
ラブロモ無水フタル酸、無水ヘット酸、ノボラック型ポ
リフェノール、ポリメルカプタン、ポリイソシアネー
ト、カルボン酸含有ポリエステル樹脂、ベンジルジメチ
ルアニリン、2,4,6−トリスジメチルアミノメチル
フェノール、2ーメチルイミダゾール、2ーエチル、4
ーメチルーイミダゾール、2ーヘプタデシルイミダゾー
ル、芳香族スルホニウム塩、芳香族ジアゾニウム塩、レ
ゾール型フェノール樹脂、メチロール基含有尿素樹脂、
メチロール基含有メラミン樹脂などが挙げられる。
【0038】エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA
型、ビスフェノールF型、臭素化ビスフェノールA型、
水添ビスフェノールA型、ビスフェノールS型、ビスフ
ェノールAF型、ビフェニル型、ナフタレン型、フルオ
レイン型、フェノールノボラック型、オルソクレゾール
ノボラック型、DPPノボラック型、トリスヒドロキシ
フェニルメタン型、テトラフェニロールエタン型などの
グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、テトラグリシジル
ジアミノジフェニルメタン型、トリグリシジルイソシア
ヌレート型、ヒダントイン型、アミノフェノール型、ア
ニリン型、トルイジン型などのグリシジルアミン型エポ
キシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、脂環型エ
ポキシ樹脂等が挙げられる。
【0039】アルキド樹脂は、必要に応じて、天然植物
油または動物脂等の変成剤、金属石鹸、皮張防止剤の存
在下で、多塩基酸と多価アルコールとの反応によって生
成する。
【0040】該多塩基酸としては、無水フタル酸、無水
マレイン酸等が挙げられ、該多価アルコールとしては、
ペンタエリストール、グリセリン等が挙げられる。該変
成剤としては、例えば、大豆油、アマニ油、桐油、サフ
ラワー油、ヤシ油、パーム油、脱水ヒマシ油等が挙げら
れ、該金属石鹸としては、通常、マンガン、コバルト、
ジルコニウム、ニッケル、鉄、鉛等のナフテン類または
オクチル酸類、例えば、オクチル酸ジルコニウム、ナフ
テン酸マンガン、オクチル酸コバルト等、あるいはそれ
らの混合物等が挙げられる。該皮張防止剤としては、通
常、ジペンテン、メトキシフェノール、シクロヘキサノ
ンオキシム、メチルエチルケトンオキシム等、あるいは
それらの混合物が挙げられる。
【0041】不飽和ポリエステル樹脂は、不飽和二塩基
酸と二価アルコールとをビニルモノマーの存在下で反応
せしめることによって生成する。
【0042】該不飽和二塩基酸としては、無水フタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン
酸、アゼライン酸、セバシン酸、テトラヒドロ無水フタ
ル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラブロム無水フ
タル酸、テトラクロロ無水フタル酸、無水ヘット酸、エ
ンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸等が挙げられ、
該二価アルコールとしては、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,
6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリエチ
レングリコール、水素化ビスフェノールA、ビスフェノ
ールジヒドロキシプロピルエーテル等が挙げられる。
【0043】該ビニルモノマーとしては、スチレン、ビ
ニルトルエン、クロロスチレン、フタル酸ジアリル、シ
アヌル酸トリアリル、メタクリル酸メチル等が挙げられ
る。
【0044】フェノール樹脂は、フェノール類とアルデ
ヒドとが、塩酸、しゅう酸、ヘキサメチレンテトラミン
等の触媒の存在下で反応することによって生成する。
【0045】該フェノール類としては、フェノール、o
−クレゾール、mークレゾール、pークレゾール、キシ
レノール、p−tert−ブチルフェノール、レゾルシ
ノール等が挙げられる。この反応で、酸性触媒下ではノ
ボラック型フェノール樹脂が、塩基性触媒下ではレゾー
ル型フェノール樹脂が得られる。
【0046】ウレア・メラミン樹脂は、塩基性触媒の存
在下、ウレア又はメラミンとホルマリンとの反応により
生成する。
【0047】シリコン樹脂は、触媒の存在下、シリコン
と多官能性シロキサンとの反応により生成する。
【0048】本発明において被覆層に用いられる被膜形
成材料としては、モノマーの取扱い易さや硬化反応の条
件等から、ポリウレタン樹脂やエポキシ樹脂等の熱硬化
性樹脂が好ましく、操作性の点でウレタン樹脂は更に好
ましい。
【0049】被覆層に含有されていてもよい固体担体、
界面活性剤、安定化剤、着色剤、香料としては、前記し
た内核の項において挙げたものを同様に挙げることがで
きる。
【0050】本発明粒剤は、内核に被膜形成材料または
その原料を添加して内核が被覆層により被覆された被覆
粒状物を形成せしめ、次いで該被覆粒状物とパイロフィ
ライト微粉末とを混合することにより得ることができ
る。
【0051】被覆層による内核の被覆方法としては、例
えば、被膜形成材料を溶剤に溶解又は分散し、該溶液を
回転パン、回転ドラム、流動層、流動床等で運動してい
る内核に添加しつつ、熱風で同時に乾燥せしめて被覆層
を形成・生長させて所定の被覆率にまで被覆する方法
(被膜乾燥法)や、被膜形成材料の原料を、回転パン、
回転ドラム、攪拌ミキサー等で運動している内核に添加
しつつ、必要に応じて、加熱あるいは冷却しながら、必
要に応じて、触媒を加え、被膜形成材料の原料を硬化せ
しめて被覆層を形成・生長させて、所定の被覆率にまで
被覆する方法(被膜硬化法)等が挙げられる。これらの
被覆方法のうち、一般的に、被膜乾燥法は熱可塑性樹脂
を被覆する際に用いられることが多く、被膜硬化法は熱
硬化性樹脂を被覆する際に用いられることが多い。ワッ
クスや硫黄による被覆においては、被膜乾燥法及び被膜
硬化法のいずれも適用される。また、内核を被覆するに
際して、運動状態にある内核に、一度に多量の被膜形成
材料を添加すると、被覆層の形成過程で被膜形成材料が
曳糸性を帯びて内核が凝集した塊状となり易いことか
ら、被膜形成材料は少量単位で間欠的に添加するのがよ
い。
【0052】被覆層により内核が被覆された被覆粒状物
へパイロフィライト微粉末を保持させる方法としては、
例えば、回転パン、回転ドラム、流動層、流動床等の中
で運動している被覆粒状物に、パイロフィライト微粉末
を添加し、混合する方法を挙げることができる。
【0053】これらの混合方法の中でも、添加したパイ
ロフィライト微粉末を効率よく被覆粒状物に保持させる
好適な方法として、特に、回転パン、回転ドラムを用い
る方法が挙げられる。パイロフィライト微粉末を保持さ
せる場合のプロセス条件は、一般的な製剤加工において
設定される条件を広く適用することができる。例えば、
温度としては0〜120℃、好ましくは、20〜90℃
で実施することができるが、被覆層の軟化温度から該温
度よりも20℃上の温度の範囲で行うとパイロフィライ
ト微粉末の接着が最も強固となり、また、比較的多量の
パイロフィライト微粉末を保持させることができるの
で、特に好ましい。パイロフィライト微粉末の被覆層表
面への保持効率の点及び一旦保持させたパイロフィライ
ト微粉末の剥離防止の点から、混合時間はパイロフィラ
イト微粉末添加後、通常0.5〜20分間程度、好まし
くは1〜10分間程度であり、混合時の回転数は混合機
の種類、スケールによって異なるが、通常3〜50rp
m、好ましくは3〜20rpmである。
【0054】前記した内核が被覆層により被覆された被
覆粒状物を形成せしめた後、通常は、撹拌条件、温度等
をそのまま継続させた状態で、引き続いてパイロフィラ
イト微粉末を添加、混合して保持させることが簡便であ
り好ましい。
【0055】本発明粒剤において用いられるパイロフィ
ライト微粉末とは、粘土ハンドブック(1987年、日
本粘土学会編、技報堂出版)に示されているように、
2:1層のみの積み重なりからなる層状ケイ酸塩であ
り、2八面体型の構造を有し、Al 2Si4O10(OH)2の化学
式で表される。パイロフィライト鉱物は、ろう石とも呼
ばれ、具体例としては、勝光山クレーS、勝光山Aクレ
ー、勝光山クレーW(いずれも勝光山鉱業所株式会社製
の商品名)、フバサミクレーA-300(フバサミクレー鉱
業株式会社製の商品名)などのろう石が挙げられる。本
発明粒剤において用いられるパイロフィライト微粉末
は、通常、その平均粒子径が30μm以下、好ましくは
15μm以下、さらに好ましくは5μm以下であり、実
用的にはその下限は、通常0.1μm以上である。な
お、本発明における平均粒子径とは体積中位径を表し、
体積中位径は、通常、レーザー式の粒子径測定装置を用
いて測定することができる。
【0056】パイロフィライト微粉末は本発明粒剤中
に、通常0.01〜3重量%、好ましくは0.05〜
1.5重量%含有される。
【0057】本発明粒剤の平均粒子径は、一般に0.1
〜10mm程度、好ましくは0.3〜5mm程度であ
る。また、本発明粒剤の形状は通常、立方体状、直方体
状、三角錐状、円錐状、円柱状、球状、ダンベル状、楕
球状、卵状、凸レンズ状、凹レンズ状、板状等である
が、中でも特に、円柱状または球状、楕球状であること
が好ましい。
【0058】本発明粒剤の1gあたりの粒子数は、通常
50〜5000粒、好ましくは200〜3000粒であ
り、本発明粒剤の見掛比重は、通常0.3〜1.5g/
cc、好ましくは0.7〜1.2g/ccである。な
お、本発明粒剤の見掛比重は全農法により測定すること
ができる。
【0059】本発明粒剤は、含有する農薬活性成分種や
使用目的に応じて、例えば、水田、乾田、育苗箱、畑
地、果樹園、桑畑、温室、露地などの農耕地、森林、芝
生、ゴルフ場、街路樹、道路、路肩、湿地などの非農耕
地、池、貯水池、川、水路、下水道などの水系等で使用
することができる。
【0060】本発明粒剤は、農薬粒剤が一般的に施用さ
れる方法によって施用することができ、例えば、手で直
接散布する方法や、背負い式散粒機、パイプ散粒機、空
中散粒機、動力散粒機、育苗箱用散粒機、トラクター搭
載型散粒機、多口ホース散粒機、散粒機を搭載した田植
機等による方法を挙げることができる。
【0061】本発明粒剤の施用に際しては、本発明粒剤
の徐放化性能を活用できる場面での使用が好適である。
例えば、育苗箱施用、田植時施用、育苗期施用、播種期
施用、発芽時施用等、通常農薬が施用される時期よりも
早期の施用などは、本発明粒剤の特性の面から好適であ
る。
【0062】本発明粒剤が育苗箱において使用される場
合には、その施用量は育苗箱(通常、面積0.16m2
程度)1枚あたり、通常10〜200g、好ましくは2
5〜100gであり、その際の施用方法としては、手で
直接施用する方法、あるいは育苗箱用散粒機を用いて施
用する方法が挙げられる。
【0063】本発明粒剤が水田や畑地において使用され
る場合には、その施用量は10アールあたり、通常0.
1〜10kg、好ましくは0.25〜5kgであり、そ
の際の施用方法としては、手で直接散布する方法や、背
負い式散粒機、パイプ散粒機、空中散粒機、多口ホース
散粒機、散粒機を搭載した田植機、散粒機を搭載した耕
うん機等を用いる方法等を挙げることができる。
【0064】
【実施例】次に、実施例及び試験例をあげて本発明を具
体的に説明する。
【0065】実施例1 (1) N−(1,1,3−トリメチル−2−オキサ−4
−インダニル)−5−クロロ−1,3−ジメチルピラゾ
ール−4−カルボキサミド 4重量部と含水二酸化珪素
0.8重量部とをジュースミキサーでよく混合した後、
ピンミルで粉砕した。得られた粉砕物の平均粒子径は
6.4μmであった(コールターカウンターTA−IIに
よる測定値)。上記で得た粉砕物4.8重量部、ポリビ
ニルアルコール3重量部、モンモリロナイト微粉末(商
品名:ベントナイト富士、ホウジュン社製)20重量
部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム2重量部及
び炭酸カルシウム粉末(平均粒子径14.8μm)5
5.2重量部をジュースミキサーでよく混合し、粉末混
合物を得た。粉末混合物に尿素7.5重量部、グラニュ
ー糖7.5重量部を溶解した水15重量部を添加してよ
く練合した。得られた練合物を0.9mmφのスクリー
ン付き小型押し出し造粒機で造粒し、整粒した後に、6
0℃で15分間乾燥して円柱状(粒径:1400〜85
0μm、断面の平均直径:0.9mmφ)の内核を得
た。 (2)得られた内核1000重量部を、熱風発生機を付設
した温度制御可能な傾斜パン型転動造粒機中で回転さ
せ、80℃に保持しながら、ポリメリックMDI(ジフ
ェニルメタンジイソシアネート) 37.6重量%、分
岐型ポリエーテルポリオール33.2重量%、直鎖ポリ
エーテルポリオール28.2重量%及び2,4,6−ト
リス(ジメチルアミノメチル)フェノール1.0重量%
からなる混合物(以下、混合物Aと記す。)5重量部を
添加し、5分間80℃に保った。混合物A 5gの添加
と80℃に5分間保つ操作とを12回繰り返し行った
後、80℃で10分間保持して被覆農薬粒剤を得た。引
き続き80℃で被覆農薬粒剤を混合しながら、パイロフ
ィライト微粉末(平均粒子径12ミクロン、商品名:勝
光山クレーS、勝光山鉱業所株式会社製)0.1重量部
を添加し、さらに5分間混合して本発明粒剤(1)を得
た。
【0066】実施例2 パイロフィライト微粉末の量を0.3重量部とした以外
は実施例1と同様の実験を行い、本発明粒剤(2)を得
た。
【0067】実施例3 パイロフィライト微粉末の量を0.5重量部とした以外
は実施例1と同様の実験を行い、本発明粒剤(3)を得
た。
【0068】実施例4 パイロフィライト微粉末の量を1重量部とした以外は実
施例1と同様の実験を行い、本発明粒剤(4)を得た。
【0069】実施例5 パイロフィライト微粉末の量を3重量部とした以外は実
施例1と同様の実験を行い、本発明粒剤(5)を得た。
【0070】実施例6 パイロフィライト微粉末(平均粒子径12ミクロン、商
品名:勝光山クレーS、勝光山鉱業所株式会社製)に代
えてパイロフィライト微粉末(平均粒子径2ミクロン、
商品名:勝光山Aクレー、勝光山鉱業所株式会社製)を
使用した以外は実施例1と同様の実験を行い、本発明粒
剤(6)を得た。
【0071】実施例7 パイロフィライト微粉末の量を0.3重量部とした以外
は実施例6と同様の実験を行い、本発明粒剤(7)を得
た。
【0072】実施例8 パイロフィライト微粉末の量を0.5重量部とした以外
は実施例6と同様の実験を行い、本発明粒剤(8)を得
た。
【0073】実施例9 パイロフィライト微粉末の量を1重量部とした以外は実
施例6と同様の実験を行い、本発明粒剤(9)を得た。
【0074】実施例10 パイロフィライト微粉末の量を2重量部とした以外は実
施例6と同様の実験を行い、本発明粒剤(10)を得た。
【0075】実施例11 パイロフィライト微粉末(平均粒子径12ミクロン、商
品名:勝光山クレーS、勝光山鉱業所株式会社製)に代
えてパイロフィライト微粉末(平均粒子径14ミクロ
ン、商品名:フバサミクレーA−300、フバサミクレ
ー鉱業株式会社製)を使用した以外は実施例2と同様の
実験を行い、本発明粒剤(11)を得た。
【0076】比較例1 パイロフィライト微粉末を使用しなかった以外は実施例
1と同様の実験を行い、比較粒剤(1)を得た。
【0077】参考製造例 ポリビニルアルコール2重量部、モンモリロナイト微粉
末(商品名:ベントナイト富士、ホウジュン社製)20
重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム2重量
部及び炭酸カルシウム粉末(平均粒子径14.8μm)
76重量部をジュースミキサーでよく混合し、粉末混合
物を得た。粉末混合物に、水20重量部を添加してよく
練合した。得られた練合物を0.9mmφのスクリーン
付き小型押し出し造粒機で造粒し、整粒した後に、60
℃で15分間乾燥して粒径が1400〜850μmの配
合用粒剤を得た。得られた配合用粒剤は円柱状であり、
断面の直径は0.9mmφであった。
【0078】試験例1(固結性試験) 表1に示す試料100gを内径が50mmの金属製円筒
容器内に入れ、10kgのおもりを乗せた。この試料を
40℃の高温器内で1週間保持した後に取り出し、室温
で1日間放置した。おもりを外した後に内容物の固結の
状態を観察した。結果を表1に示す。
【0079】
【表1】
【0080】試験例2(流動性試験) 表2に示す試料100gを金属性ロートを通過させ、試
料がロートを通過するし易さによって流動性を評価し
た。結果を表2に示す。
【0081】
【表2】
【0082】試験例3(配合均一性試験) 表3に示す試料500gと参考製造例で得られた配合用
粒剤500gとをカスケードミキサーで混合して配合粒
剤を調整した。得られた配合粒剤1000gの袋の上中
下の各2箇所、合計6箇所から50gずつサンプリング
し、各々のサンプル中のN−(1,1,3−トリメチル
−2−オキサ−4−インダニル)−5−クロロ−1,3
−ジメチルピラゾール−4−カルボキサミド(以下、有
効成分と記す。)の含有量を液体クロマトグラフィーに
より求め、6箇所のサンプル中の有効成分の含有量の変
動係数により配合均一性を評価した。なお、変動係数
は、前記6箇所のサンプルから求められた有効成分の含
有量の標準偏差を、有効成分の含有量の平均値で除した
ものとして算出した。結果を表3に示す。
【0083】
【表3】
【0084】
【発明の効果】本発明によれば、流動性に優れ、他の農
薬粒剤との均一混合を容易に行うことができ、また、製
剤の過酷な保存条件による固結や農薬の溶出不良等の製
剤劣化を防止し得る被覆農薬粒剤を提供できる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)農薬活性成分を含有してなる内核、(b)
    該内核を被覆してなる被覆層及び、(c)該被覆層の表面
    に保持されてなるパイロフィライト微粉末から構成され
    てなる農薬粒剤。
  2. 【請求項2】(b)被覆層が熱硬化性樹脂からなる層であ
    る請求項1に記載の農薬粒剤。
  3. 【請求項3】パイロフィライト微粉末の平均粒子径が
    0.01〜15ミクロンである請求項1または2に記載
    の農薬粒剤。
  4. 【請求項4】パイロフィライト微粉末の平均粒子径が
    0.01〜5ミクロンである請求項1または2に記載の
    農薬粒剤。
  5. 【請求項5】農薬活性成分を含有してなる内核に被膜形
    成材料またはその原料を添加して被覆粒状物を形成せし
    め、次いで該被覆粒状物とパイロフィライト微粉末とを
    混合することを特徴とする、(a)農薬活性成分を含有し
    てなる内核、(b)該内核を被覆してなる被覆層及び、(c)
    該被覆層の表面に保持されてなるパイロフィライト微粉
    末から構成されてなる農薬粒剤の製造方法
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