JP2003278733A - 複数締結部材の固定方法および複数部材の固定方法,締結部材 - Google Patents

複数締結部材の固定方法および複数部材の固定方法,締結部材

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JP2003278733A
JP2003278733A JP2003006460A JP2003006460A JP2003278733A JP 2003278733 A JP2003278733 A JP 2003278733A JP 2003006460 A JP2003006460 A JP 2003006460A JP 2003006460 A JP2003006460 A JP 2003006460A JP 2003278733 A JP2003278733 A JP 2003278733A
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Katsumi Ikeda
勝美 池田
Katsuhiro Ikeda
勝弘 池田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】物品の組み立てあるいは連結等に使用する座金
やおねじ体の締結部材を一体的に仮止めさせると共に、
両者を容易に離脱および再仮止めさせることができる複
数締結部材の固定方法および複数部材の固定方法,締結
部材を提供する。 【解決手段】通孔6を有する座金からなる第一締結部材
1と、おねじ体からなる第二締結部材2との固定にあっ
て、第一締結部材の通孔内に、粘性および弾性を有する
合成樹脂製の止め部材3を付着させて、この止め部材3
を通孔内へ張り出し、第一締結部材の通孔と第二締結部
材の外周部との係合において、該第二締結部材の外周部
へ止め部材をその粘性および弾性によって接触させて、
これら第一締結部材と第二締結部材とを仮止めする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、物品の組み立てあるいは連結な
どに使用する座金やおねじ体の締結部材更に複数部材を
一体的に仮止めさせると共に、両者を容易に離脱および
再仮止めさせることができる複数締結部材の固定方法お
よび複数部材の固定方法,締結部材に関する。
【0002】
【従来の技術】物品等の取付部材を多数のボルト・ナッ
トを用いて緊締する際には、これらボルト・ナットにス
プリングワッシャや平座金を介在させて締結を行うこと
が一般的で、これにより緩み止めや座面の拡大により安
定した締結効果が得られるものである。
【0003】そして、その締結作業や部品管理の向上を
得るため、これらナットまたはボルトと、スプリングワ
ッシャや平座金とはあらかじめボルトの首下に組み込ん
で一体的にしておく技術が知られている。また、締結部
材へナットを溶接や嵌め込み等により取り付けておく場
合もある。
【0004】例えば、図19に示すように、ボルト60
の首下軸部61へスプリングワッシャ62および平座金
63を通した後、この首下軸部61より大径のおねじ6
4を形成して、これらスプリングワッシャ62と平座金
63とが抜け出ないように一体化させていた。
【0005】しかし、この座金付きボルトは、一旦、こ
のボルト60と一体化されたスプリングワッシャ62と
平座金63は、他の種類の座金と交換することができな
いため、利用箇所が限定されるので、多くの品種を用意
しなければならない。また、ナット側に添える平座金や
スプリングワッシャは別に用意しなければならないの
で、締結作業が甚だ面倒である。
【0006】特に、この座金付きボルトは、スプリング
ワッシャ62と平座金63とが抜け出ないように一体化
されているため、ねじなし部(胴軸部)やおねじ64上
を任意に移動させることができない。更には、複数の取
付部材の締結にあっては、ナット側分にもスプリングワ
ッシャ65や平座金66が必要となるもので、一つのボ
ルト60にこれらスプリングワッシャ65や平座金66
をもセット化させたときは、該ボルト60のおねじ64
とに結合がないので、図18において仮想線で示すよう
に、スプリングワッシャ65や平座金66が簡単にボル
ト60と分離してしまう不都合を生ずるため、あらかじ
め、ナット側のスプリングワッシャ65や平座金66を
ボルト60に仮止めさせて保管や運搬をすることができ
ない。等の様々な問題点を有するものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記した問
題点を解決するためになされたもので、通孔を有する座
金からなる第一締結部材と、おねじ体からなる第二締結
部材との固定にあって、第一締結部材の通孔内に、粘性
および弾性を有する合成樹脂製の止め部材を付着させ
て、この止め部材を通孔内へ張り出し、第一締結部材の
通孔と第二締結部材の外周部との係合において、該第二
締結部材の外周部へ止め部材をその粘性および弾性によ
って接触させて、これら第一締結部材と第二締結部材と
を仮止めしたことにより、物品の組み立てあるいは連結
等に使用する座金やおねじ体の締結部材を一体的に仮止
めさせると共に、両者を容易に離脱および再仮止めさせ
ることができる複数締結部材の固定方法および複数部材
の固定方法,締結部材を提供することを目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記した目的を達成する
ための本発明の手段は、通孔を有する座金からなる第一
締結部材と、おねじ体からなる第二締結部材との固定に
あって、前記第一締結部材の通孔内に、粘性および弾性
を有する合成樹脂製の止め部材を付着させて、この止め
部材を通孔内へ張り出し、前記第一締結部材の通孔と第
二締結部材の外周部との係合において、該第二締結部材
の外周部へ前記止め部材をその粘性および弾性によって
接触させて、これら第一締結部材と第二締結部材とを仮
止めした複数締結部材の固定方法にある。
【0009】複数の取付部材の締結に際し、通孔を有す
る座金からなる第一締結部材と、おねじ体からなる第二
締結部材との固定にあって、前記第一締結部材の通孔内
に、粘性および弾性を有する合成樹脂製の止め部材を付
着させて、この止め部材を前記通孔内へ張り出し、前記
複数の取付部材の通孔に前記第二締結部材を挿嵌して、
この複数の取付部材の通孔より突出した前記第二締結部
材のおねじ側に前記第一締結部材の通孔を通し、該第一
締結部材の通孔と第二締結部材の外周部との係合におい
て、該第二締結部材の外周部へ前記止め部材をその粘性
および弾性によって接触させて、これら第一締結部材と
第二締結部材とを一体的に仮止めすると共に、前記第二
締結部材のおねじへめねじ体を螺合させ、前記第一締結
部材の回転を止めた状態において、前記めねじ体を螺動
させたとき、前記第二締結部材の該めねじ体との共回り
を防止させた複数締結部材の固定方法にある。
【0010】複数の取付部材の締結に際し、通孔を有す
る前記取付部材からなる第一締結部材と、おねじ体から
なる第二締結部材との固定にあって、前記第一締結部材
の通孔内に、粘性および弾性を有する合成樹脂製の止め
部材を付着させて、この止め部材を前記通孔内へ張り出
し、前記複数の取付部材の通孔に前記第二締結部材を挿
嵌して、この複数の取付部材の通孔より突出させ、該第
一締結部材の通孔と第二締結部材の外周部との係合にお
いて、該第二締結部材の外周部へ前記止め部材をその粘
性および弾性によって接触させて、これら第一締結部材
と第二締結部材とを一体的に仮止めすると共に、前記第
二締結部材のおねじへめねじ体を螺合させて螺動させた
とき、前記第二締結部材の該めねじ体との共回りを防止
させた複数締結部材の固定方法にある。
【0011】複数の取付部材の締結に際し、通孔を有す
る座金からなる第一締結部材と、おねじ体からなる第二
締結部材との固定にあって、前記第一締結部材の通孔内
に、粘性および弾性を有する合成樹脂製の止め部材を付
着させて、この止め部材を前記通孔内へ張り出し、前記
複数の取付部材の通孔に前記第二締結部材を挿嵌して、
この複数の取付部材の通孔より突出した前記第二締結部
材のおねじ側に前記第一締結部材の通孔を通し、該第一
締結部材の通孔と第二締結部材の外周部との係合におい
て、該第二締結部材の外周部へ前記止め部材をその粘性
および弾性によって接触させて、これら第一締結部材と
第二締結部材とを一体的に仮止めし、前記取付部材の通
孔からの前記第二締結部材の抜け落ちを防止させた複数
締結部材の固定方法にある。
【0012】そして、通孔を有する第一締結部材と、棒
状体からなる第二締結部材との固定にあって、前記第一
締結部材の通孔内に、粘性および弾性を有する合成樹脂
製の止め部材を付着させて、この止め部材を通孔内へ張
り出し、前記第一締結部材の通孔と第二締結部材の外周
部との係合において、該第二締結部材の外周部へ前記止
め部材をその粘性および弾性によって圧接させて、これ
ら第一締結部材と第二締結部材とを仮止めした複数締結
部材の固定方法にある。
【0013】また、止め部材は、第一締結部材の通孔内
の一部または全周部あるいは該通孔内の全面のうちの一
つを選択して設ける。
【0014】更に、仮止めされた第一締結部材と第二締
結部材とは、止め部材の弾力に抗して移動可能となって
分離し、該第一締結部材と第二締結部材との仮止めが解
除される。
【0015】そして、ねじ孔を有するめねじ体からなる
第三締結部材と、おねじ体からなる第二締結部材との固
定にあって、前記第三締結部材のねじ孔内の全面に、粘
性および弾性を有する合成樹脂製の止め部材を膜状に付
着させて、前記第三締結部材と前記第二締結部材との螺
合に際して、該第二締結部材の外端部により前記止め部
材をその弾力に抗して外方へ膨出させて、これら第三締
結部材と第二締結部材とを固定した複数締結部材の固定
方法にある。
【0016】また、通孔を有する一方部材と、他方部材
との固定にあって、前記一方部材の通孔内の全面に、粘
性および弾性を有する合成樹脂製の止め部材を付着させ
て、前記一方部材と前記他方部材の固定に際して、該他
方部材面へ前記止め部材をその弾力によって圧接させ
て、前記他方部材の一部または全部を包持させ、これら
一方部材と他方部材とを固定した複数部材の固定方法に
ある。
【0017】そして、通孔を有する取付体からなる第一
締結部材にあって、前記第一締結部材の通孔内に、粘性
および弾性を有する合成樹脂製の止め部材を付着させて
なり、前記止め部材は、一側座面から他側座面へ向かっ
て内方へ広がるように傾斜する止め面を有する締結部材
の構成にある。
【0018】
【実施例】次に、本発明に関する複数締結部材の固定方
法および複数部材の固定方法,締結部材の一実施例を図
面に基づいて説明する。図2〜図18においては、本発
明実施例に係る複数締結部材の固定方法により形成され
る第一実施例の締結部材の結合構造を示すもので、取付
部材等の物品bの組み立て、あるいは、連結等に利用さ
れるものであって、第一締結部材1と、第二締結部材2
と、止め部材3とにより基本的に構成される。また、前
記締結部材は、例えば、図1に示すように、通孔6を有
する後記する取付体からなる第一締結部材1にあって、
該第一締結部材1の通孔6内に、粘性および弾性を有す
る合成樹脂製の止め部材3を付着させてなり、この止め
部材3は、一側座面から他側座面へ向かって内方へ広が
るように傾斜する止め面3aを有するものである。
【0019】そして、前記した第一締結部材1は、例え
ば、例示的に挙げるとすれば、図1に示すように、丸や
角等の平座金1aや、スプリングワッシャ1b等の各種
の座金(パッキン等を含む),取付部材の単一部材ある
いはこれら平座金1aやスプリングワッシャ1b等の複
数部材の組み合わせからなる取付体であって、中心部あ
るいはその適所には、後記するおねじ体からなる第二締
結部材2のおねじ4や軸部5が挿通する通孔6を設けて
ある。なお、この通孔6は、図1(a)〜(c)に示す
ように、略真円状に形成されたものや、図1(f)に示
すように、長孔状に形成されたもの等任意の形状のもの
が選定される。
【0020】前記した第二締結部材2は、図2において
例示的に示した、ボルトやビス,ドリルねじ(立て込み
ねじ)、あるいは頭なしおねじなどの任意なおねじ体で
あって、頭部7の他側部において、その外周部に、おね
じ4や、あるいは、おねじ4を螺設してない胴軸部5を
設けてある。
【0021】前記した止め部材3は、第一締結部材1の
通孔6内へこの止め部材3が持つ接着力により付着させ
るものであって、この止め部材3の通孔6内への張り出
しにより、図3(a)に示すように、止め部材3によっ
て形成された該通孔3の内径D2を、第二締結部材2の
外径D1より小さく形成してある。なお、該止め部材3
の形成にあっては、必ずしも通孔3の内径D2を、第二
締結部材2の外径D1よりは小さく形成しない場合もあ
るもので、例えば、図5に示すように、第二締結部材2
の外径D1と略同径あるいはわずかに大きく形成され
る。
【0022】この止め部材3は、粘性(べと付かない)
および弾性を有する合成樹脂製の素材を用いるものであ
り、例えば、シリコーン系樹脂や天然ゴム系樹脂等が利
用できるものであって、必要に応じて、トルエンやアセ
トン等の有機溶剤により適宜な濃度に希釈して、その粘
性や弾性を調整することができる。また、速乾性の合成
樹脂製素材を用いた場合には、加工処理後直ちに使用す
ることができるが、遅乾性の合成樹脂製素材を用いた場
合には、一定の乾燥時間を要する。そして、所定の乾燥
を終えたこの止め部材3は、粘性や弾性を有し、他物
(第二締結部材2)との接触に際して可撓性(柔軟性)
を発揮して、この他物(例えば、第二締結部材2)面に
馴染むものである。
【0023】そして、この止め部材3は、第一締結部材
1の通孔6への付着にあって、所定量の滴下により付着
させたり、塗り付けや貼着,吹き付け,コーティングな
どの手段などにより行ったりするものであり、また、該
止め部材3に良好な流動性を有する場合は、毛細管現象
や表面張力現象などにより、通孔6の内周縁に沿って移
動して付着させることもできる。
【0024】更に、この止め部材3の第一締結部材1に
おける通孔6への付着位置およびその状態は、図1
(a),(e)に示すように、該通孔6内の任意におけ
る一箇所(点状の複数箇所でも可)か、図1(b)に示
すように、該通孔6内において一部が欠円(馬蹄形状な
ど)する連続した状態か、図1(c)に示すように、該
通孔6の内周略全体へ連続した状態かのいずれかの形態
で設ける。また、必要に応じて、例えば、図1(g)に
示すように、この止め部材3の半径方向へ放射状等に複
数箇所の切り込み3dを設ける。なお、図1(c)に示
すように、この止め部材3を通孔6の内周全体に設ける
場合には、図4(b),(c),(d)に示すように、
通孔6内の全面へ膜状に設けた後、該止め部材3が略同
心円状の所定内径(菊花模様等ひだ状でもよい)となる
ように、カッタ等の打ち抜き部材(図示せず)により打
ち抜いて中央部を切除してもよく、更には、図4におい
て示す形成工程にあって、止め部材3が所定内径となる
ように、治具8に中子(図示せず)を介在させてもよ
い。また、この止め部材3の付着にあって、該止め部材
3の原料3cを滴下させたとき、図4(d)に示すよう
に、治具8に載置した第一締結部材1の下面に該原料3
cが入り込むことで、この止め部材3が第一締結部材1
の座面の全面あるいは一部面に付着して張り出し部3e
を形成するもので、該止め部材3の第一締結部材1との
接着性が向上すると共に、第一締結部材1の電触等も防
止することができる。
【0025】特に、該止め部材3の第一締結部材1にお
ける通孔6への付着にあって、図3(a)に示すよう
に、この第一締結部材1の一側座面1a1から他側座面
1a2へ内方に向かって広がるように傾斜する止め面3
aを有するように形成させることもある。これにより、
第一締結部材1と第二締結部材2との係合にあって、図
3(b)において矢印で示すように、両者1,2が係合
する方向への移動は、前記した傾斜する止め面3aとお
ねじ4のねじ傾斜にそって比較的容易に行われ、逆に、
図3(c)において矢印で示すように、両者1,2が離
脱する方向への移動は、前記した傾斜する止め面3aが
おねじ4のねじ山に入り込むようになるため、両者1,
2の移動に所定の抵抗が掛かるようになる。したがっ
て、第一締結部材1と第二締結部材2との係合において
は、用途に応じて、この第一締結部材1の通孔6に設け
た止め部材3における止め面3aの向きを選択すること
で、両者1,2の係合のさせ方を変化させることができ
る。
【0026】この止め部材3は、前記したように、第二
締結部材2の外径D1と略同径あるいはわずかに大きく
形成させた場合にあっても、図5に示すように、第二締
結部材2の軸線X−Xと略直交する線Y−Yの取り付け
バランスが、第一締結部材1の支持がなくなった等によ
りその重量(重力)によって崩れたとき、すなわち、第
一締結部材1が軸線X−Xに対して斜めとなったとき、
同図において仮想線で示すように、該第二締結部材2に
おけるおねじ4のねじ山へ止め部材3が入り込むこと
で、第一締結部材1と第二締結部材2との係合を行って
仮止め作用を行うことができる。
【0027】なお、この止め部材3の成形にあっては、
図4(a)に示すように、第一締結部材1を平滑状の治
具8上に載置して、液状体に調製されたこの止め部材3
の原料3cをノズル等の供給部材9により滴下させるこ
とで、簡単にその成形を行うことができるものであり、
原料3cの流動性の低いものは、同図において矢印で示
すように、第一締結部材1の通孔6の形状に沿って移動
させることで、該通孔6内に付着させることができる。
この移動に際しては、第一締結部材1あるいは治具8側
を通孔6の形状に沿って移動させてもよい。
【0028】また、止め部材3の原料3cの供給量を任
意に増量することで、図4(b),(c),(d)に示
すように、第一締結部材1の通孔6全面へ膜状に、当該
止め部材3を形成することができる。更に、第一締結部
材1の通孔6内へ挿嵌するように突部8aを設けた治具
8を用いることにより、通孔6内において、止め部材3
の付着位置を調整することができる。
【0029】したがって、前記のように構成される本発
明の複数締結部材の固定方法および締結部材の第一実施
例は以下の作用を奏する。ボルト2とナット(図示せ
ず)とによる取付部材の締結にあっては、このボルト側
あるいはナット側の座面には、例えば、第一締結部材1
である平座金1aが添えられている。そのため、これら
第二締結部材2であるボルト2と平座金1aとが一つの
セット状態で流通し、かつ、現場等においてそのセット
状態で直ちに使用することができると、大きな利便性を
発揮することができる。すなわち、図2(a)に示すよ
うな、ボルト2と平座金1aとのセット状態の形成にあ
って、まず、例えば、図1(b)に示すような、第一締
結部材1である平座金1aの通孔6内適所に、止め部材
3を付着させる。
【0030】この形成された止め部材3は、通孔6内に
あって、平座金1aの一側座面1a1方向と他側座面1
a2方向、更には内径方向へと任意の可撓性および粘
性,弾性を発揮することができる。
【0031】この状態で、平座金1aの通孔6をボルト
2のおねじ4へ挿し込むあるいは押し込むと、図3
(b)に示すように、該通孔6内に設けられた止め部材
3は、止め部材3の止め面3aがおねじ4のねじ山傾斜
に馴染みつつ、第一締結部材1の他側座面1a2側へ押
し出される状態となる。
【0032】更に、止め部材3の弾性力に抗して平座金
1aをおねじ4へと挿し込むあるいは押し込むと、止め
部材3はその任意の位置のおねじ4のねじ山やねじ谷へ
その弾性力によって接触あるいは圧接などにより係合す
る。なお、図2(c)に示すように、ボルト2における
軸部5に止め部材3を係止させることもあるもので、お
ねじ4部と同様にその粘性や弾性により仮止めさせるこ
とができる。この仮止めの状態は、止め部材3によって
平座金1aとボルト2とが全くの固定状態に固着されて
いるものではなく、指等により所定の力で両者1a,2
の一方を支持し他方を動かせば容易に移動できる程度の
結合であって、かつ、通常の状態では容易に分離しない
結合である。
【0033】そのため、平座金1aはボルト2へ仮止め
されたセット状態となるもので、このセット状態が崩れ
る(両者1a,2が分離する)ことなくそのままの状態
で流通したり、現場等あって、この平座金1a付きのボ
ルト2の使用にあっては、そのままの状態で、取付部材
の取付孔へボルト2のおねじ4を押し込むことで、ボル
ト2の頭部7座面にはこの平座金1aが添うもので、締
結作業の大幅な迅速化が図れる。特に、平座金1aとボ
ルト2との仮止め結合にあって、止め部材3の粘性や弾
力性によって、例えば、この両者1a,2のセット物を
床などに落としたり、あるいは平座金1a側を上方へ向
けて持ったりしても、該両者1a,2の仮止め結合は容
易に解除されないでその結合が維持される。これによ
り、持ち運びや管理において該平座金1aとボルト2と
が分離してバラバラとなることが無く、使用上大きな利
便性が発揮される
【0034】また、この平座金1a(スプリングワッシ
ャ1bなどの締結金具,取付体等も含むことがある。)
とボルト2との仮止め結合は、図2(c)に示すよう
な、ナットの座面側に添える平座金1a(スプリングワ
ッシャ1bも含むことがある)をもボルト2のおねじ4
に仮止め結合させたセット状態で流通等させることがで
きるもので、前記同様の操作によって、おねじ4に係合
させた平座金1aは、おねじ4端部へ向かって引き抜く
ように移動させると、例え、おねじ4の山谷に係合して
いても、止め部材3の粘性や弾性力に抗して人の指先の
力で容易に摺動移動させることができる。
【0035】そして、ボルト2と平座金1aとを分離す
ることができるので、例えば、現場等あって、この引き
抜いた平座金1a(スプリングワッシャ1bも含むこと
がある)を取付部材の取付孔へ挿入したボルト2にその
ままの状態で通すことができるので、図2(c)に示す
ように、あらかじめ、第一締結部材1の必要種および必
要量をセット化させた状態にしておけば、わざわざ他の
部所に保管されてある平座金1a(スプリングワッシャ
1bも含むことがある)を探す面倒な手間が省略され
て、締結作業の迅速化および簡便化が図れる。特に、ボ
ルト2と平座金1aとの結合にあって、該平座金1aは
ボルト2のねじ部4や胴軸部5のどの位置においても係
合させ、仮止めさせておくことができるので、例えば、
図2(a)に示すように、ボルト2の頭部7座面より少
し離隔させた状態で平座金1aを仮止めさせておくこと
で、例え、平座金1aの外径が小さくてその周縁部を指
でつまみにくいときでも、前記頭部7座面と平座金1a
の座面との間の隙間へ指を簡単に挿し入れることができ
るので、現場作業等にあっても、該平座金1aの移動を
容易に行うことができる。
【0036】なお、この止め部材3は、ボルト2との係
合が外れたときは、その弾性力により該全体形状が元に
復元して、次のボルト2との係合が行えるもので、この
作業は反復して行うことができる。
【0037】図6において示す本発明実施例の複数締結
部材の固定方法は、前記第一実施例の変形例であって、
複数締結部材は、通孔6を有する第一締結部材1と、棒
状体2bからなる第二締結部材2とからなる。なお、こ
の棒状体2aは、外周におねじが螺設されたものであっ
ても構わない。
【0038】第一締結部材1は、例えば、任意の物品を
収容する容器1cなどに用いられるもので、その一側部
に通孔6が穿設されている。したがって、図6(a)に
示すように、この通孔6に止め部材3を付着させてお
き、図6(b)に示すように、棒状体2bである第二締
結部材2へ該通孔6を挿嵌すれば、簡単に容器1cであ
る第一締結部材1を止め部材3の粘性や弾力性によって
第二締結部材2の外周部に固定させることができる。ま
た、この第一締結部材1の取り外しにあっては、該第一
締結部材1を引き抜けば、止め部材3の粘性や弾力性に
抗して棒状体2bである第二締結部材2の外周を摺動移
動して、簡単に取り外しすることができる。
【0039】この止め部材3の粘性や弾力性を利用し
て、第一締結部材1と第二締結部材2との固定は、様々
なものに応用することができるものであり、また、両者
1,2の一時的な仮止めにも利用できる。
【0040】次に本発明に係る複数締結部材の固定方法
の第二の実施例について説明する。この例は、図7〜図
9に示すように、ねじ孔10を有するめねじ体(例え
ば、ナットなど)11aからなる第三締結部材11と、
おねじ体2c(例えば、ボルトなど)からなる第二締結
部材2との固定にあって、第三締結部材11のねじ孔1
0内の全面に、粘性および弾性を有する合成樹脂製の止
め部材3を膜状に付着させて、第三締結部材11と第二
締結部材2との螺合に際して、該第二締結部材2の外端
部により止め部材3をその弾力に抗して外方へ膨出させ
て、これら第三締結部材11と第二締結部材2とを固定
した構成である。
【0041】すなわち、図7に示すように、第三締結部
材11であるナット11aのねじ孔10の一側部に、前
記第一実施例において示したように止め部材3を付着さ
せてある。この止め部材3の付着にあっては、図7に示
すように、第三締結部材11を平滑状の治具8上に載置
して、液状体に調製されたこの止め部材3の原料3cを
ノズル等の供給部材9により滴下させることで、簡単に
その成形を行うことができる。この止め部材3における
外周端部の第三締結部材11への接合にあっては、ねじ
孔10内か、あるいは第三締結部材11における外側面
に接着される。なお、この止め部材3の付着にあって
は、図8(c)に示すように、第三締結部材11の外面
(座面と反対面)側へ延出させた状態で設けることもで
きるもので、該止め部材3の第三締結部材11との接着
性が向上する。
【0042】したがって、この止め部材3が付着された
ナット11aとボルト2cとを螺合して、ボルト2cの
ナット11aへの螺動に伴って、該ボルト2cの先端部
2c1が膜状に設けられた止め部材3に当接するが、更
に螺動させると、該止め部材3は、図9に示すように、
その弾性により外方へ伸びて膨出し、この止め部材3に
緊張力が与えられる。
【0043】そのため、ナット11aとボルト2cとの
緊締限に達したときは、ボルト2cの先端部2c1に当
接する止め部材3がこのボルト2cを、図9において矢
印pの方向へ押圧するので、ナット11aとボルト2c
とのねじ部の噛合が一層緊密となってねじの弛み止め作
用をなし、ナット11aとボルト2cとの固定が行われ
る。
【0044】なお、このとき、外方に膨出した止め部材
3は、同図において矢印rの方向からの押圧によって、
ボルト2cの外周部を挟持する作用も与えられるので、
一層の強固なねじの戻り止めを有する固定が行われる。
また、ナット11aとボルト2cとの螺動に際して、ボ
ルト2cの先端部2cにおいて止め部材3との間に回転
座12を介在させておけば、ボルト2cの先端部2cに
よって止め部材3をねじったりあるいは破断等の損傷を
与えることがない。更に、弾性により外方へ伸びて膨出
した止め部材3は、締め付けがなされた締め忘れ防止表
示となると共に、該止め部材3がボルト2cの外端部を
覆うので、蓋やカバー代わりとなって水気密や油密等に
効果が発揮される。
【0045】この例にあって、止め部材3を設けた第三
締結部材11は、図13に示すような、円筒部材も利用
できて容器として用いることができるもので、第二締結
部材2(おねじを有しないものの場合もある)との固定
に有効であり、かつ、この第二締結部材2を第三締結部
材11を引き抜いたとき、図13(b)に示すように、
外方へ膨出した止め部材3は、図13(a)に示すよう
に、収縮して元の状態に復元する。
【0046】次に本発明に係る複数部材の固定方法の一
実施例について説明する。この例は、図10〜図12に
示すように、通孔6を有する一方部材20と、他方部材
21との固定にあって、一方部材20の通孔6内の全面
に、粘性および弾性を有する合成樹脂製の止め部材3を
付着させて、一方部材20と他方部材21の固定に際し
て、該他方部材21面へ止め部材3をその弾力によって
圧接させて、他方部材21の一部または全部を包持さ
せ、これら一方部材20と他方部材21とを固定するも
のである。
【0047】前記した一方部材20は、例えば、可撓性
を有する段ボール等の包装体20aであって、図10に
示すように、略球状の他方部材21との固定にあっては
(他方部材21を包装する場合にあっては)、その適所
に他方部材21の外形より小径の通孔6,6を穿設して
あり、この通孔6,6内に、膜状に付着させた止め部材
3を設けてある。なお、この止め部材3は、前記した各
実施例と同様の素材を用いて、また同様に成形方法によ
り形成させるものである。
【0048】したがって、まず、一方部材20である包
装体20aを、図10に示すように成形して、これを内
方へ折り曲げ、両側に対応する通孔6,6に設けた止め
部材3,3に他方部材21の外側面を当接するように、
包装体20aを折り曲げる。
【0049】すると、図11に示すように、他方部材2
1は止め部材3,3の圧接によるその弾性力により、包
装体20aにおいて妄動することなく密着状態に挟持さ
れて安定的に固定支持される。この例によれば、例え
ば、電子部品や果実等任意の他方部材21を簡便に包装
することができて、しかも、該他方部材21の外周部
は、止め部材3,3によって被覆されているので外部か
らの損傷から守ることができる。なお、一方部材20で
ある包装体20aの両端部を、図11に示すように合わ
せたときに、クリップ等の止着部材22により止め付け
ておけば、該両端部の開きを防止することができて、包
装体20aが簡便な包装箱として使用することができ
る。
【0050】更に、この例にあって、図12に示すよう
に、他方部材21の略全体を包持するように係合させ
て、一方部材20と他方部材21とを固定することがで
きる。この場合、通孔6および止め部材3の大きさは、
他方部材3の外形状に見合うように形成される。これら
一方部材20と他方部材21との固定にあっては、他方
部材21の大きさにバラツキを有していても、止め部材
3の粘性および弾性により順応することができるので、
一律に包装固定することができる。また、他方部材21
の固定が安定化され妄動がなくなるので、緩衝材の役目
も奏する。
【0051】図14および図15は、前記した第一実施
例に示される複数締結部材の固定方法および締結部材に
あって、第一締結部材1の回転を止めた状態において、
ナット等のめねじ体110を螺動させたとき、第二締結
部材2が該めねじ体110との共回りを防止させること
ができる例である。すなわち、複数の取付部材30,3
1…の締結に際し、通孔6を有する座金からなる第一締
結部材1と、おねじ体からなる第二締結部材2との固定
にあって、第一締結部材1の通孔6内に、粘性および弾
性を有する合成樹脂製の止め部材3を付着させて、この
止め部材3を通孔6内へ張り出し、図14(a)に示す
ように、複数の取付部材30,31…の通孔30a,3
1a…に第二締結部材2のおねじ4を挿嵌して、この複
数の取付部材30,31…の通孔30a,31a…より
突出した第二締結部材2のおねじ4側に第一締結部材1
の通孔6を通し、該第一締結部材1の通孔6と第二締結
部材2の外周部との係合において、該第二締結部材2の
外周部へ、特におねじ4へ止め部材3をその粘性および
弾性によって接触させるものである。
【0052】また、第一締結部材1の回転を止めた状態
とは、第二締結部材2の軸方向を中心として回転しよう
とする状態を止め付け手段40により一時的に止め置く
ものである。例えば、図14(b)に示すように、取付
部材31外面へ第一締結部材1の座面を押し付けること
で、該第一締結部材1の座面が取付部材31外面との摩
擦接触によって回転移動が抑制されるもので、この場合
の止め付け手段40は、めねじ体110を螺動させるイ
ンパクトレンチ41であり、該インパクトレンチ41の
先端部が第一締結部材1の外表面を取付部材31外面へ
向かって押し付けることで行われる。なお、この止め付
け手段40は、図14(b)に示すように、インパクト
レンチ41の先端部40aは、該インパクトレンチ41
の本体側とは一体的に回転しない機構(任意の手段が選
定し得る。)が設けられているもので、すなわち、該先
端部40aが第一締結部材1の外側面を押圧し、インパ
クトレンチ41の本体側が回転すると、その回転は先端
部40aには伝達されない停止状態を保持することで、
第一締結部材1はめねじ体110の螺動に際して連れ回
り(共回り)を生じさせない。
【0053】該止め付け手段40は、めねじ体110の
螺動に際して、指先等により第一締結部材1の一部を取
付部材31外面へ向かって押し付けても良い。これによ
り、この止め部材3によって、いわゆる、この止め部材
3が第二締結部材2のおねじ4におけるねじ山,ねじ谷
へ弾性的に噛み込む(密着する)ことで、摩擦接触など
により第一締結部材1と第二締結部材2は一体的に保持
され、更に、前記した止め付け手段40を設けること
で、第一締結部材1と取付部材31とが一体的に保持さ
れる。すなわち、第二締結部材2は第一締結部材1を介
して取付部材31に一時的に仮止めされた状態となるの
で、この状態で、第二締結部材2のおねじ4に螺合させ
ためねじ体110を螺動しても、第二締結部材2はめね
じ体110と共回りすることがないので、めねじ体11
0の螺動が円滑に行われ、緊締状態まで進行する。した
がって、従来のように、取付部材30の反対側におい
て、第二締結部材2の頭部7へスパナとの工具を掛けて
該第二締結部材2の連れ回り(共回り)を抑える必要が
ない。
【0054】更に、この止め付け手段40は、他の任意
の手段が選定し得るもので、図15(a)に示すよう
に、取付部材31外面または第一締結部材1の座面に、
接着剤や粘着剤,滑り止め部材等の介在物を設けたり、
図15(b)に示すように、取付部材31と第一締結部
材1とに跨る接着剤や粘着剤,滑り止め部材等の介在物
を設けたり、図15(c)に示すように、取付部材31
か第一締結部材1かに介在物を付設したりしてもよいも
ので、基本的に、複数の取付部材30,31…の締結に
際して支障にならない手段であればよいものである。
【0055】また、止め部材3は、複数の取付部材3
0,31…の通孔30a,31a…に設けてもよいもの
で、例えば、図16(a)に示すように、前記第一実施
例に示される同様の構成からなる止め部材3が施され
る。この止め部材3を、複数の取付部材30,31…の
通孔30a,31a…に設ける場合、その通孔30a,
31a…の全てに該止め部材3を設けたり、そのうちの
一つの通孔30a(例えば)のみに設けたりするもので
ある。更には、図16(b)に示すように、立配管金具
等の取付部材30に穿設した通孔30aや、図16
(c)に示すように、羽子板ボルト等の取付部材30に
穿設した通孔30aや、図16(d)に示すように、配
管用組み立てバンド等の取付部材30に穿設した通孔3
0aなどに前記した止め部材3が施される。これら取付
部材30の形態は、単に一例を列挙したもので、通孔3
0a,31a…を有しており、この通孔30a,31a
…を利用し、第一締結部材1や第二締結部材2,めねじ
体110を用いて、物品の連結や組み立て,構成等に使
用されるものであれば任意のものが使用される。
【0056】この複数締結部材の固定方法にあっては、
複数の取付部材30,31…の締結に際し、通孔31
a,31a…を有する前記取付部材30,31…からな
る第一締結部材1と、おねじ体からなる第二締結部材2
との固定にあって、第一締結部材1の通孔6(31a,
31a…)内に、粘性および弾性を有する合成樹脂製の
止め部材3を付着させて、この止め部材3を通孔6(3
1a,31a…)内へ張り出し、複数の取付部材30,
31…の通孔31a,31a…に第二締結部材2を挿嵌
して、この複数の取付部材30,31…の通孔31a,
31a…より突出させ、該複数の取付部材30,31…
である第一締結部材1の通孔6(31a,31a…)と
第二締結部材2の外周部との係合において、該第二締結
部材2の外周部へ止め部材3をその粘性および弾性によ
って接触させて、これら第一締結部材1と第二締結部材
2とを一体的に仮止めすると共に、第二締結部材2のお
ねじ4へめねじ体110を螺合させて螺動させたとき、
第二締結部材2の該めねじ体110との共回りを防止さ
せるものである。
【0057】更に詳述すれば、図17(a)に示すよう
に、第一締結部材1の通孔6(31a,31a…)に設
けた止め部材3によって、この止め部材3が第二締結部
材2のおねじ4におけるねじ山,ねじ谷へ弾性的に噛み
込む(密着する)ことで、摩擦接触などにより第一締結
部材1と第二締結部材2は一体的に保持された仮止め状
態となる。この状態で、図17(b)に示すように、複
数の取付部材30,31…である第一締結部材1の通孔
6(31a,31a…)に第二締結部材2を挿し通し、
この通孔6(31a,31a…)の他側より突出した第
二締結部材2のおねじ4にめねじ体110を螺合させ、
該めねじ体110をインパクトレンチ41などにより螺
動しても、第二締結部材2はめねじ体110と共回りす
ることがないので、めねじ体110の螺動が円滑に行わ
れ、緊締状態まで進行する。したがって、従来のよう
に、取付部材30の反対側において、第二締結部材2の
頭部7へスパナとの工具を掛けて、該第二締結部材2の
連れ回り(共回り)を抑える必要がない。
【0058】この例にあって、前記した止め部材3の作
用により、第一締結部材1と第二締結部材2とは、取付
部材30,31…の通孔30a,31a…に対して、離
脱することがなく、すなわち、第二締結部材2は通孔3
0a,31a…から抜け落ちることなく取付部材30,
31…保持されているので、締結の作業性が極めて向上
する。また、止め部材3の仮止め作用によって、第一締
結部材1と第二締結部材2との取付部材30,31…に
おける位置決めができるもので、この通孔30a,31
a…が長孔等に形成されているときは、一層、その効果
が発揮される。
【0059】図18(a)において示す複数締結部材の
固定方法にあっては、第一締結部材1に設けた止め部材
3が取付部材30,31…の通孔30a,31a…から
の第二締結部材2の抜け落ちを防止させる例を示す。す
なわち、複数の取付部材30,31…の締結に際し、通
孔6を有する座金1aからなる第一締結部材1と、おね
じ体からなる第二締結部材2との固定にあって、第一締
結部材1の通孔6内に、粘性および弾性を有する合成樹
脂製の止め部材3を付着させて、この止め部材3を第一
締結部材1の通孔6内へ張り出し、複数の取付部材3
0,31…の通孔30a,31a…に第二締結部材2を
挿嵌して、この複数の取付部材30,31…の通孔30
a,31a…より突出した第二締結部材2のおねじ4側
に前記第一締結部材1の通孔6を通し、該第一締結部材
1の通孔6と第二締結部材2の外周部(おねじ4など)
との係合において、該第二締結部材1の外周部(おねじ
4など)へ止め部材3をその粘性および弾性によって接
触(噛み込み)させて、これら第一締結部材1と第二締
結部材2とを一体的に仮止めし、取付部材30,31…
の通孔30a,31a…からの第二締結部材2の抜け落
ちを、いわゆる、図18(a)において矢印mの方向へ
の落下を防止させるものである。
【0060】この第一締結部材1と第二締結部材2との
一体的な仮止め作用は、取付部材31面に第一締結部材
1の座面の略全面が当接したとき、第一締結部材1の通
孔6内に設けられた止め部材3が、図18(a)に示す
ように、螺旋状に螺設されたおねじのねじ山に対して、
該ねじ山を乗り越えて複数のねじ山へ斜線状に接触(噛
み込み)を行うので、わずかな突出量(わずかな塗布
量)の止め部材3であっても、第二締結部材2の軸方向
への第一締結部材1と第二締結部材2との移動に大きな
抵抗が掛かって、大きな係止力を発揮し、結果的に、仮
止め作用を発揮するものである。
【0061】なお、図18(b)に示すように、取付部
材30,31…を第一締結部材1としたとき、該取付部
材30,31…の通孔30a,31a…内に止め部材3
を設けられても、前記第一締結部材1と第二締結部材2
との一体的な仮止め作用を発揮し、取付部材30,31
…の通孔30a,31a…からの第二締結部材2の抜け
落ちを、いわゆる、図18(b)において矢印nの方向
への落下を防止させることができる。
【0062】これらの第二締結部材2の抜け落ちの効果
は、複数の取付部材30,31…の締結に際して、その
通孔30a,31a…が縦方向に穿設されている場合に
特に有効であって、締結作業者は、通孔30a,31a
…に対して下方から第二締結部材2を挿入し、取付部材
30,31…の他側に突出したおねじ4に第一締結部材
1を挿し込めば、この状態で、該締結作業者は第一締結
部材1や第二締結部材2から手を離すことができ、第二
締結部材2の抜け落ちを心配することなく、めねじ体1
10の螺着作業や、他の作業を別途に行うことができて
大幅に作業性が向上する。
【0063】
【発明の効果】前述のように構成される本発明は、止め
部材の粘性および弾性を利用して複数の締結部材を一体
的に仮止めすることで、簡単かつ確実に複数締結部材の
セット状態を形成することができる。また、複数締結部
材の分離に際しても、止め部材の持つ粘性および弾性に
より行うことができるので、現場作業において作業状態
が悪い箇所での締結を円滑に行うことができる。更に、
第一締結部材の通孔に止め部材を設けることにより、こ
の第一締結部材と第二締結部材とを係合させた際に、前
記止め部材が仮止め作用をなして、前記第二締結部材に
めねじ体を螺合させて該めねじ体を螺動させたとき、前
記第二締結部材の連れ回り(共回り)を抑制させること
ができる。等の格別の効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に関する複数締結部材の固定方法の第
一実施例による止め部材の各例を示す説明図である。
【図2】 図1における複数締結部材の固定方法に用い
る第一および第二締結部材の係合セット状態を示す説明
図である。
【図3】 図1における複数締結部材の固定方法に用い
る第一および第二締結部材の係合状態を示す説明図であ
る。
【図4】 図1における複数締結部材の固定方法に用い
る平座金である第一締結部材に付着させた止め部材の各
例を示す説明図である。
【図5】 図1における複数締結部材の固定方法におけ
る止め部材の他の形成例による係合状態を示す説明図で
ある。
【図6】 本発明に関する複数締結部材の固定方法の第
二実施例による第一および第二締結部材の係合状態を示
す説明図である。
【図7】 本発明に関する複数締結部材の固定方法の第
三実施例による止め部材の付着例を示す説明図である。
【図8】 図7における止め部材を示す説明図である。
【図9】 図7における複数締結部材の固定方法による
係合状態を示す説明図である。
【図10】 本発明に関する複数部材の固定方法の実施
の一例を示す断面図である。
【図11】 図10における複数部材の固定方法による
固定状態を示す説明図である。
【図12】 図10における複数部材の固定方法による
他の例を示す説明図である。
【図13】 図7における複数締結部材の固定方法によ
る他の例を示す説明図である。
【図14】 図1における複数締結部材の固定方法に
よる他の固定状態を示す断面図で、(a)はめねじ体の
螺合前の状態を、(b)はめねじ体の螺動状態をそれぞ
れ示す。
【図15】 図1における複数締結部材の固定方法にお
いて止め付け手段の各例を示す断面図である。
【図16】 図1における複数締結部材の固定方法に用
いる取付部材の各例を示す斜視図である。
【図17】 図1における複数締結部材の固定方法によ
る更に他の固定状態を示す断面図で、(a)はめねじ体
の螺合前の状態を、(b)はめねじ体の螺動状態をそれ
ぞれ示す。
【図18】 図1における複数締結部材の固定方法にお
いて第二締結部材の抜け落ちを防止する例を示す断面図
で、(a)は止め部材を座金に設けた例を、(b)は止
め部材を取付部材に設けた例をそれぞれ示す。
【図19】 従来のナット・ボルトと座金の仮止め例を
示す説明図である。
【符号の説明】
1(30,31)…第一締結部材(取付部材).2…第
二締結部材.3…止め部材.6(30a,31a)…通
孔.8,18…隙間.14…第三締結部材
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成15年2月6日(2003.2.6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】特に、この座金付きボルトは、スプリング
ワッシャ62と平座金63とが抜け出ないように一体化
されているため、ねじなし部(胴軸部)やおねじ64上
を任意に移動させることができない。更には、複数の取
付部材の締結にあっては、ナット側分にもスプリングワ
ッシャ65や平座金66が必要となるもので、一つのボ
ルト60にこれらスプリングワッシャ65や平座金66
をもセット化させたときは、該ボルト60のおねじ64
とに結合がないので、図19において仮想線で示すよう
に、スプリングワッシャ65や平座金66が簡単にボル
ト60と分離してしまう不都合を生ずるため、あらかじ
め、ナット側のスプリングワッシャ65や平座金66を
ボルト60に仮止めさせて保管や運搬をすることができ
ない。等の様々な問題点を有するものであった。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通孔を有する座金からなる第一締結部材
    と、おねじ体からなる第二締結部材との固定にあって、 前記第一締結部材の通孔内に、粘性および弾性を有する
    合成樹脂製の止め部材を付着させて、この止め部材を通
    孔内へ張り出し、 前記第一締結部材の通孔と第二締結部材の外周部との係
    合において、該第二締結部材の外周部へ前記止め部材を
    その粘性および弾性によって接触させて、これら第一締
    結部材と第二締結部材とを仮止めしたことを特徴とする
    複数締結部材の固定方法。
  2. 【請求項2】 複数の取付部材の締結に際し、通孔を有
    する座金からなる第一締結部材と、おねじ体からなる第
    二締結部材との固定にあって、 前記第一締結部材の通孔内に、粘性および弾性を有する
    合成樹脂製の止め部材を付着させて、この止め部材を前
    記通孔内へ張り出し、 前記複数の取付部材の通孔に前記第二締結部材を挿嵌し
    て、この複数の取付部材の通孔より突出した前記第二締
    結部材のおねじ側に前記第一締結部材の通孔を通し、 該第一締結部材の通孔と第二締結部材の外周部との係合
    において、該第二締結部材の外周部へ前記止め部材をそ
    の粘性および弾性によって接触させて、これら第一締結
    部材と第二締結部材とを一体的に仮止めすると共に、前
    記第二締結部材のおねじへめねじ体を螺合させ、 前記第一締結部材の回転を止めた状態において、前記め
    ねじ体を螺動させたとき、前記第二締結部材の該めねじ
    体との共回りを防止させたことを特徴とする複数締結部
    材の固定方法。
  3. 【請求項3】 複数の取付部材の締結に際し、通孔を有
    する前記取付部材からなる第一締結部材と、おねじ体か
    らなる第二締結部材との固定にあって、 前記第一締結部材の通孔内に、粘性および弾性を有する
    合成樹脂製の止め部材を付着させて、この止め部材を前
    記通孔内へ張り出し、 前記複数の取付部材の通孔に前記第二締結部材を挿嵌し
    て、この複数の取付部材の通孔より突出させ、 該第一締結部材の通孔と第二締結部材の外周部との係合
    において、該第二締結部材の外周部へ前記止め部材をそ
    の粘性および弾性によって接触させて、これら第一締結
    部材と第二締結部材とを一体的に仮止めすると共に、前
    記第二締結部材のおねじへめねじ体を螺合させて螺動さ
    せたとき、前記第二締結部材の該めねじ体との共回りを
    防止させたことを特徴とする複数締結部材の固定方法。
  4. 【請求項4】 複数の取付部材の締結に際し、通孔を有
    する座金からなる第一締結部材と、おねじ体からなる第
    二締結部材との固定にあって、 前記第一締結部材の通孔内に、粘性および弾性を有する
    合成樹脂製の止め部材を付着させて、この止め部材を前
    記通孔内へ張り出し、 前記複数の取付部材の通孔に前記第二締結部材を挿嵌し
    て、この複数の取付部材の通孔より突出した前記第二締
    結部材のおねじ側に前記第一締結部材の通孔を通し、 該第一締結部材の通孔と第二締結部材の外周部との係合
    において、該第二締結部材の外周部へ前記止め部材をそ
    の粘性および弾性によって接触させて、これら第一締結
    部材と第二締結部材とを一体的に仮止めし、 前記取付部材の通孔からの前記第二締結部材の抜け落ち
    を防止させたことを特徴とする複数締結部材の固定方
    法。
  5. 【請求項5】 通孔を有する第一締結部材と、棒状体か
    らなる第二締結部材との固定にあって、 前記第一締結部材の通孔内に、粘性および弾性を有する
    合成樹脂製の止め部材を付着させて、この止め部材を通
    孔内へ張り出し、 前記第一締結部材の通孔と第二締結部材の外周部との係
    合において、該第二締結部材の外周部へ前記止め部材を
    その粘性および弾性によって圧接させて、これら第一締
    結部材と第二締結部材とを仮止めしたことを特徴とする
    複数締結部材の固定方法。
  6. 【請求項6】 止め部材は、第一締結部材の通孔内の一
    部または全周部あるいは該通孔内の全面のうちの一つを
    選択して設けたことを特徴とする請求項1,2,3また
    は4記載の複数締結部材の固定方法。
  7. 【請求項7】 仮止めされた第一締結部材と第二締結部
    材とは、止め部材の弾力に抗して移動可能となって分離
    し、該第一締結部材と第二締結部材との仮止めが解除さ
    れることを特徴とする請求項1,2,3または4記記載
    の複数締結部材の固定方法。
  8. 【請求項8】 ねじ孔を有するめねじ体からなる第三締
    結部材と、おねじ体からなる第二締結部材との固定にあ
    って、 前記第三締結部材のねじ孔内の全面に、粘性および弾性
    を有する合成樹脂製の止め部材を膜状に付着させて、 前記第三締結部材と前記第二締結部材との螺合に際し
    て、該第二締結部材の外端部により前記止め部材をその
    粘性および弾性に抗して外方へ膨出させて、これら第三
    締結部材と第二締結部材とを固定したことを特徴とする
    複数締結部材の固定方法。
  9. 【請求項9】 通孔を有する一方部材と、他方部材との
    固定にあって、 前記一方部材の通孔内の全面に、粘性および弾性を有す
    る合成樹脂製の止め部材を付着させて、 前記一方部材と前記他方部材の固定に際して、該他方部
    材面へ前記止め部材をその弾力によって圧接させて、前
    記他方部材の一部または全部を包持させ、これら一方部
    材と他方部材とを固定したことを特徴とする複数部材の
    固定方法。
  10. 【請求項10】 通孔を有する取付体からなる第一締結
    部材にあって、 前記第一締結部材の通孔内に、粘性および弾性を有する
    合成樹脂製の止め部材を付着させてなり、 前記止め部材は、一側座面から他側座面へ向かって内方
    へ広がるように傾斜する止め面を有することを特徴とす
    る締結部材。
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