JP2003277476A - エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物及び半導体装置

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JP2003277476A
JP2003277476A JP2002087745A JP2002087745A JP2003277476A JP 2003277476 A JP2003277476 A JP 2003277476A JP 2002087745 A JP2002087745 A JP 2002087745A JP 2002087745 A JP2002087745 A JP 2002087745A JP 2003277476 A JP2003277476 A JP 2003277476A
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epoxy resin
resin composition
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inorganic filler
semiconductor device
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Yuko Oishi
悠子 大石
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形性に優れ、難燃剤を用いなくとも難燃性
に優れ、かつ耐半田クラック性に優れる特性を有する半
導体封止用エポキシ樹脂組成物を提供すること。 【解決手段】 (A)ビフェニレン骨格を有するフェノ
ールアラルキル型エポキシ樹脂、(B)ビフェニレン骨
格を有するフェノールアラルキル樹脂、(C)下式で示
される硬化促進剤及び(D)無機充填材を必須成分と
し、全エポキシ樹脂組成物中の無機充填材が80〜92
重量%であることを特徴とする半導体封止用エポキシ樹
脂組成物。 【化3】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形性に優れた半
導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来からダイオード、トランジスタ、集
積回路等の電子部品は、主にエポキシ樹脂組成物を用い
て封止されている。特に集積回路では、エポキシ樹脂、
フェノール樹脂及び溶融シリカ、結晶シリカ等の無機充
填材を配合した耐熱性、耐湿性に優れたエポキシ樹脂組
成物が用いられている。近年、電子機器の小型化、軽量
化、高性能化の市場動向において、半導体素子の高集積
化が年々進み、また半導体装置の表面実装化が促進され
るなかで、半導体素子の封止に用いられているエポキシ
樹脂組成物への要求は益々厳しいものとなってきてお
り、特に環境負荷物質の撤廃の一環として、無鉛半田へ
の代替対応が進められている。従来の有鉛半田は融点が
183℃で、実装時の半田リフロー温度は220〜24
0℃であったが、無鉛半田では融点が高いため、実装時
の半田リフロー温度は、従来より20℃程度高く、26
0℃が必要とされる。無鉛半田対応のための半田リフロ
ー温度の変更によって、エポキシ樹脂組成物の硬化物と
パッドとの界面での剥離、半導体素子と半導体樹脂ペー
ストとの界面での剥離に起因する半導体装置のクラック
の問題が生じてきた。これら半田クラックや剥離は、半
田リフロー処理前の半導体装置自身が吸水し、半田リフ
ロー時の高温下でその水分が水蒸気爆発を起こすことに
よって生じると考えられており、それを防ぐためにエポ
キシ樹脂組成物に低吸水性を付与する等の手法がよく用
いられる。エポキシ樹脂組成物の吸水性は構成する樹脂
成分の影響が大きく、その低吸水化の手法として、低吸
水性のエポキシ樹脂及びフェノール樹脂を用いてエポキ
シ樹脂組成物の硬化物の低吸水化を図る方法、または無
機充填材を高充填化し樹脂成分の含有量を減少させる方
法が主流となっている。無機充填材を高充填化した場
合、エポキシ樹脂組成物の流動性及び充填性が低下する
といった問題点がある。
【0003】また、通常エポキシ樹脂組成物中には十分
な難燃性を付与するために、臭素含有有機化合物及び三
酸化アンチモン、四酸化アンチモン等のアンチモン化合
物が配合されていることが多い。しかしながら、近年、
地球環境に配慮した企業活動の重視によって有害性のお
それのある物質の削減・撤廃の動きがあり、臭素含有有
機化合物、アンチモン化合物を使用しないで難燃性に優
れたエポキシ樹脂組成物の開発が要求されている。これ
らに代わる環境対応難燃剤として、水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物やリン系難燃
剤等があるが、前者を多量に含むエポキシ樹脂組成物は
成形性、硬化性共、十分に満足できるものでないという
問題があり、また後者を少量でも含むエポキシ樹脂組成
物を用いた半導体装置は高温多湿下での電気特性の安定
性の低下、即ち、半導体装置の抵抗値が時間と共に増大
して半導体素子の導通不良が発生するという問題があっ
た。前述の低吸水性のエポキシ樹脂及びフェノール樹脂
を用いた場合、難燃材を用いなくともUL−94垂直試
験(試験片厚さ3.2mm)でV−0を達成するもの
の、最近の表面実装用半導体装置を考慮した試験片厚さ
1.6mmではV−0を達成できていない。また、無機
充填材を高充填化し樹脂成分の含有量を減少させること
によって難燃性を向上させる手法があるが、無機充填材
を高充填化した場合、エポキシ樹脂組成物の流動性及び
充填性が低下するといった問題点があり、全ての要求に
対応することができなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、成形性に優
れた半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び難燃剤を含ま
なくとも難燃性に優れ、かつ耐半田クラック性に優れた
半導体装置を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、[1](A)
式(1)で示されるエポキシ樹脂、(B)式(2)で示
されるフェノール樹脂、(C)式(3)で示される硬化
促進剤及び(D)無機充填剤を必須成分とし、全エポキ
シ樹脂組成物中の無機充填剤が80〜92重量%である
ことを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物、
【0006】
【化4】
【0007】
【化5】
【0008】
【化6】
【0009】[2]第[1]項記載のエポキシ樹脂組成
物を用いて半導体素子を封止してなることを特徴とする
半導体装置、である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる式(1)で示
されるエポキシ樹脂は、エポキシ基間に疎水性で剛直な
ビフェニレン骨格を有しており、架橋密度が低い割には
耐熱性の低下が少なく、これを用いたエポキシ樹脂組成
物の硬化物は、吸水率が低く、ガラス転移温度を越えた
高温域での弾性率が低く、半導体素子やリードフレーム
との密着性に優れる。従って、このエポキシ樹脂を用い
たエポキシ樹脂組成物で封止された半導体装置は、実装
時の半田リフロー下でも高い信頼性を得ることが出来
る。式(1)中のnは平均値で、好ましくは1〜5の正
数、特に好ましくは1〜3の正数である。下限値を下回
るとエポキシ樹脂組成物の硬化性が低下するので好まし
くない。上限値を越えると樹脂粘度が高くなりエポキシ
樹脂組成物の流動性が低下し、ひいては無機充填材の高
充填化ができなくなるので好ましくない。
【0011】式(1)で示されるエポキシ樹脂の使用量
は、これを調節することにより、耐半田クラック性を最
大限に引き出すことが出来る。耐半田クラック性の効果
を引き出すためには、式(1)で示されるエポキシ樹脂
を全エポキシ樹脂中50重量%以上、更に好ましくは7
0重量%以上含むものが望ましい。下限値を下回ると硬
化物が燃焼しやすくなったり吸水率が高くなったり、弾
性率が高くなったりして、耐半田クラック性が低下する
おそれがある。式(1)で示されるエポキシ樹脂と併用
する場合のエポキシ樹脂としては、分子中にエポキシ基
を有するモノマー、オリゴマー及びポリマー全般で、例
えばフェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレ
ゾールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラッ
ク型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフ
ェノール型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、
トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、ナフトール型エ
ポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、アルキル変性
トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリアジン核含
有エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール
型エポキシ樹脂等が挙げられる。他のエポキシ樹脂を併
用すると成形性が劣るおそれがある。
【0012】本発明で用いられる式(2)で示されるフ
ェノール樹脂は、フェノール性水酸基間に疎水性で剛直
なビフェニレン骨格を有しており、これを用いたエポキ
シ樹脂組成物の硬化物は、吸水率が低く、ガラス転移温
度を越えた高温域での弾性率が低く、半導体素子やリー
ドフレームとの密着性に優れる。また架橋密度が低い割
には耐熱性が高いという特徴を有している。従って、こ
のフェノール樹脂を用いたエポキシ樹脂組成物で封止さ
れた半導体装置は、実装時の半田リフロー下でも高い信
頼性を得ることが出来る。式(2)中のnは平均値で、
好ましくは1〜5の正数、特に好ましくは1〜3の正数
である。下限値を下回るとエポキシ樹脂組成物の硬化性
が低下するので好ましくない。上限値を越えると樹脂粘
度も高くなりエポキシ樹脂組成物の流動性が低下し、ひ
いては無機充填材の高充填化ができなくなるので好まし
くない。
【0013】式(2)で示されたフェノール樹脂の使用
量は、これを調節することにより耐半田クラック性を最
大限に引き出すことが出来る。耐半田クラック性の効果
を引き出すためには、一般式(2)で示されるフェノー
ル樹脂を、全フェノール樹脂中50重量%以上、更に好
ましくは70重量%以上含むものが望ましい。下限値を
下回ると、燃焼しやすくなったり、吸水率が高くなった
り、弾性率が高くなったりして、耐半田クラック性が低
下する可能性がある。式(2)で示されるフェノール樹
脂と併用する場合は、分子中にフェノール性水酸基を有
するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般で、例えばフ
ェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、
ナフトールアラルキル樹脂、トリフェノールメタン樹
脂、テルペン変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエ
ン変性フェノール樹脂等が挙げられる。本発明に用いら
れる全エポキシ樹脂のエポキシ基数と全フェノール樹脂
のフェノール性水酸基数の当量比[(エポキシ基数)/
(フェノール性水酸基数)]は、好ましくは0.5〜2
であり、特に好ましくは0.7〜1.5である。前記範
囲を外れると、エポキシ樹脂組成物の硬化性の低下或い
は硬化物のガラス転移温度の低下、耐湿信頼性の低下等
が生じるので好ましくない。
【0014】本発明に用いる式(3)で示される硬化促
進剤は、常温では触媒活性を示さないのでエポキシ樹脂
組成物の硬化反応が進むことがなく、成形時の高温にお
いて触媒活性が発現し、エポキシ樹脂組成物を硬化させ
る特徴を有している。特に、比較的狭い温度領域におい
て急激に触媒活性を発現する特徴があることから、これ
を用いたエポキシ樹脂組成物を成形金型に注入した初期
には、反応が大幅に進行することなく流動時の溶融粘度
を低くできるため、無機充填材の配合量を上げても十分
な流動性を保つことができ、無機充填材の配合量を上げ
た結果として難燃性、耐半田性を向上させることができ
るという顕著な特徴を有している。また注入終了後に
は、その高い触媒活性によってエポキシ樹脂組成物を高
度に硬化させることができるため、流動性と硬化性が両
立できるという優れた成形性を示すものである。硬化促
進剤の含有量としては、全エポキシ樹脂組成物中0.1
〜1重量%が好ましい。下限値を下回るとエポキシ樹脂
組成物の硬化促進効果が十分でなく、上限値を越えると
エポキシ樹脂組成物の流動性が低下し好ましくない。
【0015】本発明で用いる無機充填材の種類について
は特に制限はなく、例えば溶融シリカ、球状シリカ、結
晶シリカ、2次凝集シリカ、多孔質シリカ、2次凝集シ
リカ又は多孔質シリカを粉砕したシリカ、アルミナ、チ
タンホワイト、水酸化アルミニウム、窒化珪素等が挙げ
られ、無機充填材の形状としては、破砕状でも球状でも
かまわないが、耐半田クラック性を向上させるために高
充填する点や、流動性、機械強度及び熱的特性のバラン
スの点から球状溶融シリカが好ましい。最大粒径として
は75μm以下、平均粒径としては5〜25μmが好ま
しい。粒度分布として、流動性改善と成形時のエポキシ
樹脂組成物の溶融粘度を低減さすため粒度分布がブロー
ドであることが好ましい。
【0016】無機充填材の配合量としては、全エポキシ
樹脂組成物中80〜92重量%が好ましい。下限値を下
回るとエポキシ樹脂組成物の硬化物の低吸水性が得られ
ず、しかも半田リフロー温度での強度が低下してしまう
ため、耐半田クラック性が不十分となり、また難燃性が
低下し好ましくない。上限値を越えるとエポキシ樹脂組
成物の流動性が低下し、成形時に充填不良や半導体素子
のパッドシフトが発生し易くなり、また高粘度化による
半導体装置内の金線変形等の不都合を生じるおそれがあ
るので好ましくない。無機充填材はなるべく多く配合し
た方が、エポキシ樹脂組成物の硬化物の吸水率を減少で
き、耐半田クラック性が向上するので、成形時の流動性
が許容される範囲内で適宜配合量を調整すれば良い。本
発明に用いる無機充填材は、予め十分に混合しておくこ
とが好ましく、必要に応じて無機充填材をシランカップ
リング剤やエポキシ樹脂或いはフェノール樹脂で予め被
覆処理しても良い。被覆処理の方法としては、溶剤を用
いて混合した後に溶媒を除去する方法や直接無機充填材
に添加し混合する方法等がある。
【0017】本発明のエポキシ樹脂組成物には、臭素含
有有機化合物、アンチモン化合物、金属水酸化物、或い
はリン系難燃剤等の難燃剤を含有しなくても、UL−9
4垂直試験(試験片厚さ1.6mm)で、V−0を達成
できるものである。ところが、意図して難燃剤を添加し
なくとも、原料や製造段階において上記の難燃剤が混入
する可能性があり、難燃剤の混入量を完全に0重量%に
することは経済上の理由から困難である場合がある。し
かしながら、上記難燃剤の混入量がppm、ppbのオ
ーダーであれば、本発明の成形性、耐半田クラック性等
の効果は阻害されない。本発明のエポキシ樹脂組成物
は、(A)〜(D)成分の他、必要に応じて酸化ビスマ
ス水和物等の無機イオン交換体、γ−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン等のカップリング剤、カーボン
ブラック、ベンガラ等の着色剤、シリコーンオイル、シ
リコーンゴム等の低応力化成分、天然ワックス、合成ワ
ックス、高級脂肪酸及びその金属塩類もしくはパラフィ
ン等の離型剤、酸化防止剤等の各種添加剤を配合するこ
とができる。式(3)で示される硬化促進剤の特性を損
なわない範囲で、1,8−ジアザビシクロ(5,4,
0)ウンデセン−7、2−メチルイミダゾール等の硬化
促進剤と併用しても何ら問題はない。
【0018】本発明のエポキシ樹脂組成物は、(A)〜
(D)成分及びその他の添加剤等をミキサー等を用いて
常温混合し、ロール、ニーダー、押出機等の混練機で加
熱混練し、冷却後粉砕して得られる。本発明のエポキシ
樹脂組成物は、電気部品或いは電子部品であるトランジ
スタ、集積回路等の被覆・絶縁・封止等に適用すること
ができる。本発明のエポキシ樹脂組成物を用いて、半導
体素子等の電子部品を封止し、半導体装置を製造するに
は、トランスファーモールド、コンプレッションモール
ド、インジェクションモールド等の成形方法で成形硬化
すればよい。
【0019】
【実施例】以下に、本発明の実施例を挙げて詳細に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。各
成分の配合割合は重量部とする。 実施例1 エポキシ樹脂a:式(1)で示されるエポキシ樹脂(軟化点60℃、エポキシ 当量270、150℃でのICI溶融粘度0.8×102mPa・s、) 4.8重量部
【化7】
【0020】 フェノール樹脂e:式(2)で示されるフェノール樹脂(軟化点65℃、水酸 基当量203、150℃でのICI溶融粘度1.0×102mPa・s、) 3.4重量部
【化8】
【0021】 硬化促進剤i:式(3)で示される硬化促進剤 0.5重量部
【化9】
【0022】 球状溶融シリカ(平均粒径22μm) 90.0重量部 カルナバワックス 0.3重量部 酸化ビスマス水和物 0.3重量部 γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 0.4重量部 カーボンブラック 0.3重量部 をミキサーを用いて常温で混合し、70〜110℃でロ
ールを用いて混練し、冷却後粉砕し、タブレット化して
エポキシ樹脂組成物を得た。このエポキシ樹脂組成物を
以下の方法で評価した。結果を表1に示す。
【0023】評価方法 ・スパイラルフロー:EMMI−1−66に準じたスパ
イラルフロー測定用の金型を用いて、金型温度175
℃、注入圧力6.9MPa、硬化時間120秒で測定し
た。単位はcm。 ・硬化性:キュラストメータ((株)オリエンテック・
製、JSRキュラストメータIVPS型)を用い、金型
温度175℃、加熱開始90秒後、300秒後のトルク
を求め、トルク比=(90秒後のトルク)/(300秒
後のトルク)を計算した。このトルク比は硬化性のパラ
メータであり、トルク比の大きい方が硬化性が良好であ
る。 ・熱時曲げ強度・熱時曲げ弾性率:低圧トランスファー
成形機を用いて、金型温度175℃、9.8MPa、硬
化時間120秒で、長さ80mm、幅10mm、厚さ4
mmの試験片を成形し、ポストキュアとして175℃で
8時間加熱処理した後、熱時曲げ強度及び熱時曲げ弾性
率をJIS K6911に準じて(260℃で)測定し
た。単位はいずれもN/mm2。 ・吸水率:低圧トランスファー成形機を用いて金型温度
175℃、9.8MPa、硬化時間120秒で直径50
mm、厚さ3mmの円盤状試験片を成形し、ポストキュ
アとして175℃で8時間加熱処理した。試験片の吸水
処理前と、85℃、相対湿度85%の環境下で168時
間加湿処理した後の重量変化を測定し、試験片の吸水率
を百分率で示した。単位は重量%。 ・充填性:低圧トランスファー成形機を用いて、金型温
度175℃、注入圧力9.3MPa、硬化時間1分で1
60pLQFP(厚さ1.4mm、チップサイズ7mm
×7mm)を成形した(20パッケージ/ショット、1
0ショット)。未充填が発生したパッケージの数から
[(未充填パッケージ数)/(全パッケージ数)×10
0]]を求め、0%のものを○、20%未満のものを
△、20%以上のものを×とした。n=100。 ・耐半田クラック性:低圧トランスファー成形機を用い
て金型温度175℃、注入圧力9.3MPa、硬化時間
1分で、160pLQFP(厚さ1.4mm、チップサ
イズ7mm×7mm)を成形した。ポストキュアとして
175℃で8時間加熱処理したパッケージ5個を、85
℃、相対湿度60%の環境下で168時間加湿処理した
後、IRリフロー処理(260℃)を行った。処理後の
内部の剥離又はクラックの有無を超音波探傷装置で観察
し、不良パッケージの個数を数えた。不良パッケージの
個数がn個であるとき、n/5と表示する。・難燃性:
低圧トランスファー成形機を用いて、金型温度175
℃、9.8MPa、硬化時間120秒で、長さ127m
m、幅12.7mm、厚さ1.6mm及び3.2mmの
試験片を成形し、ポストキュアとして175℃で8時間
加熱処理した後、UL−94垂直試験を行い、難燃性を
判定した。
【0024】実施例2〜12、比較例1〜7 表1及び表2の処方に従い、実施例1と同様にしてエポ
キシ樹脂組成物を得て、実施例1と同様にして評価し
た。結果を表1、表2に示す。以下に実施例1以外で用
いた原材料を示す。 硬化促進剤j:1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)
ウンデセンー7
【0025】エポキシ樹脂b:式(1)で示されるエポ
キシ樹脂(軟化点58℃、エポキシ当量276、150
℃でのICI溶融粘度0.7×102mPa・s、)
【化10】
【0026】フェノール樹脂f:式(2)で示されるフ
ェノール樹脂(軟化点68℃、水酸基当量203、15
0℃でのICI溶融粘度0.8×102mPa・s、)
【化11】
【0027】エポキシ樹脂c:式(4)で示されるエポ
キシ樹脂(融点105℃、エポキシ当量185、150
℃でのICI溶融粘度0.2×102mPa・s)
【化12】
【0028】フェノール樹脂g:式(5)で示されるフ
ェノール樹脂(軟化点65℃、水酸基当量168、15
0℃でのICI溶融粘度0.9×102mPa・s)
【化13】
【0029】エポキシ樹脂d:式(6)で示されるエポ
キシ樹脂(融点45℃、エポキシ当量172、150℃
でのICI溶融粘度0.1×102mPa・s)
【化14】
【0030】フェノール樹脂h:式(7)で示されるフ
ェノール樹脂(軟化点78℃、水酸基当量112、15
0℃でのICI溶融粘度0.7×102mPa・s)
【化15】
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【発明の効果】本発明に従うと、成形性に優れる半導体
封止用エポキシ樹脂組成物が得られ、難燃剤を用いなく
とも難燃性に優れ、かつ耐半田クラック性に優れた半導
体装置を得ることができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 23/31

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)式(1)で示されるエポキシ樹
    脂、(B)式(2)で示されるフェノール樹脂、(C)
    式(3)で示される硬化促進剤及び(D)無機充填剤を
    必須成分とし、全エポキシ樹脂組成物中の無機充填剤が
    80〜92重量%であることを特徴とする半導体封止用
    エポキシ樹脂組成物。 【化1】 【化2】 【化3】
  2. 【請求項2】 請求項記載のエポキシ樹脂組成物を用い
    て半導体素子を封止してなることを特徴とする半導体装
    置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005239911A (ja) * 2004-02-27 2005-09-08 Sumitomo Bakelite Co Ltd エポキシ樹脂組成物及び半導体装置

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JP2005239911A (ja) * 2004-02-27 2005-09-08 Sumitomo Bakelite Co Ltd エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
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