JP2003277286A - 生体コラーゲン合成促進剤 - Google Patents

生体コラーゲン合成促進剤

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JP2003277286A
JP2003277286A JP2002084672A JP2002084672A JP2003277286A JP 2003277286 A JP2003277286 A JP 2003277286A JP 2002084672 A JP2002084672 A JP 2002084672A JP 2002084672 A JP2002084672 A JP 2002084672A JP 2003277286 A JP2003277286 A JP 2003277286A
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collagen
collagen synthesis
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Keiichi Matsuura
敬一 松浦
Shoji Imai
昇治 今井
Yukitaka Fukaya
幸隆 深谷
Hidesato Ito
英里 伊藤
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MATSURA YAKUGYO KK
Matsuura Yakugyo Co Ltd
Original Assignee
MATSURA YAKUGYO KK
Matsuura Yakugyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の課題は、コラーゲン合成促進剤を提供
することにある。 【解決手段】パフィア属に属する植物およびキランソウ
属に属する植物からなる群から選ばれる少なくとも1種
の植物の粉末、抽出物または該抽出物の粗精製物もしく
は精製物を有効成分として含む生体コラーゲンの合成促
進剤を提供する。本発明の生体コラーゲン合成促進剤
は、生体内でのコラーゲン生合成を促進し、組織合成能
を回復することが可能であり、加齢変化に伴う組織の疲
労、機能の低下を改善することが出来、更には、褥瘡な
ど様々な皮膚創傷、骨粗鬆症等にも効果を発揮するもの
である。そして生薬由来のものを有効成分としているた
め、副作用が比較的少なく、長期間投与が可能である。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、生体内でのコーラ
ゲン合成促進能を高めることにより、生体組織の新陳代
謝を活発にするコーラゲン合成促進剤に関するものであ
る。 【0002】 【発明が解決しようとする課題】コラーゲンは生体タン
パク質の約30%を占める生体骨格の主たる構造タンパ
ク質であり、生体の支持組織として構造維持に重要な役
割を果たしているほか、ほとんどの組織に存在して細胞
を保護し、細胞間因子として細胞の結合など重要な生理
的役割を果たしている。このように、生体において重要
な役割をもつコラーゲンも加齢による新陳代謝の低下に
伴い減少し、老化の進行、病気や慢性疾患の回復遅延な
ど、加齢変化に伴う様々な疾病を引き起こすと考えられ
ており、新陳代謝の低下を改善する対応策が望まれてい
る。特に皮膚の老化は進行し易く、老化の兆候も観察さ
れ易い。皮膚老化を象徴するシワおよびタルミは皮膚の
弾力性、柔軟性の低下が原因とされ、このような皮膚の
老化はコーラゲンの減少に基づいている。 【0003】また組織が傷害されると生体内で修復反応
が起こり、皮膚潰瘍では肉芽形成、骨折では仮骨形成等
の組織の再構築が起こる。これらの再構築も新陳代謝の
低下した状態では劣化しており、体内の新陳代謝を活発
にして、組織の再構築過程を増強することにより、難治
性の皮膚潰瘍である褥瘡や糖尿病性血管潰瘍あるいは老
人性骨折や骨欠損の治癒を促進出来る。 【0004】更に、コーラゲンはカルシウムと共に骨を
構成する成分としても重要で、強い骨を作るためにはコ
ーラゲン合成が活発である必要があることが認識されて
きており、骨粗鬆症の予防にも重要である。 【0005】近年、杜仲および人参の経口摂取による皮
膚の新陳代謝促進に関する特許(特開平9−67262
号)も公開され、主に美容向けの健康食品が販売されて
いるが、経口摂取による効果を検証した例はいまだ少な
い。 【0006】本発明の目的は、生体内コーラゲン合成促
進能を飛躍的に高めることが出来る生体コラーゲン合成
促進剤を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために本発明者等が研究を重ねた結果、特定の植
物有用部分もしくはその抽出物を摂取することにより、
生体コーラゲンの生合成を促進させることを見出した。
即ち本発明は、パフィア属に属する植物およびキランソ
ウ属に属する植物からなる群から選ばれる少なくとも1
種の植物の粉末、抽出物または該抽出物の粗精製物もし
くは精製物を有効成分として含むことを特徴とする生体
コラーゲン合成促進剤を提供するものである。以下本発
明について詳細に説明する。 【0008】 【発明の実施の形態】本発明の生体コラーゲン合成促進
剤は、上記したようにパフィア属に属する植物(以下単
に「パフィア」と称する場合がある)およびキランソウ
属に属する植物からなる群から選ばれる少なくとも1種
の植物の粉末、抽出物または該抽出物の粗精製物もしく
は精製物を有効成分として含む。 【0009】〔パフィア属〕パフィア属に属する植物と
しては、生体コラーゲン合成を促進する活性成分を含む
ものであればいかなる種類のものであってもよく、例え
ばパフィア・グロメラータ(Pfaffia glomerate)、パ
フィア・イレジノイデス(P.iresinoides)、パフィア
・パニキュラータ(P.paniculata)、パフィア・ジュバ
ータ(P.jubata)、パフィア・プルベルレンタ(P.pul
verulenta)、パフィア・スピカータ(P.spicata)、パ
フィア・アクティフォリア(P.actifolia)、パフィア
・アフィラ(P.aphylla)、パフィア・シネレア(P.c
inerea)、パフィア・デヌダタ(P.denudata)、パフィ
ア・エラタ(P.elata)、パフィア・エクイセティフォ
ルミス(P.equisetiformis)、パフィア・エリアンサ
(P.eriantha)、パフィア・グラブラタ(P.glabrat
a)、パフィア・グラブラトイデス(P.glabratoides)、
パフィア・グナファロイデス(P.gnaphaloides)、パフ
ィア・ヘリクリソイデス(P.helichrysoides)、パフィ
ア・ヒルテュラ(P.hirtula)、パフィア・ラナタ
(P.lanata)、パフィア・レティキュラータ(P.retic
ulata)、パフィア・ステノフィーラ(P.stenophyla)、
パフィア・テュベローザ(P.tuberosa)およびパフィア
・ヴェルティナ(P.velutina)等の1種または2種以上
を使用することができ、中でもパフィア・グロメラータ
(P.glomerate)、パフィア・イレジノイデス(P.ire
sinoides)を使用するのが好ましい。 【0010】〔キランソウ属〕キランソウ属に属する植
物としては、生体コラーゲン合成を促進する活性成分を
含むものであればいかなる種類のものであってもよく、
例えばキランソウ(Ajuga decumbens)、オウギカズラ
(Ajaponica)、ツルカコソウ(A.shikotanensis)、
ヒメキランソウ(A.pygmaea)、ヒイラギソウ(A.inc
isa)、カイジンドウ(A.ciliata)、ニシキゴロモ
(A.yezoensis)、ジュウニヒトエ(A.nipponensis)
およびハイキランソウ(A.reptans)等の1種または2
種以上を使用することができ、中でもキランソウ(A.d
ecumbens)を使用するのが好ましい。 【0011】上記植物の粉末化や抽出は常法によって行
えばよい。抽出は、例えば上記植物の1種または2種以
上を乾燥して刻み、または粉末状にして抽出溶媒を加
え、冷浸または加熱することによって行うことが出来
る。抽出溶媒としては、水、アルコール類、エーテル
類、エステル類、ケトン類、ニトリル類、芳香族炭化水
素類、ハロゲン化脂肪族炭化水素類等の1種または2種
以上の混合溶媒を使用することが出来る。 【0012】なお、本発明における抽出物とは、抽出
液、該抽出液の希釈液もしくは濃縮液、該抽出物を乾燥
して得られる乾燥物、または抽出エキスのいずれをも意
味するものとする。上記抽出物の粗精製および精製は常
法によって行えばよく、例えば吸着剤による吸着および
溶出、クロマトグラフィー等を適当に組合わせて実施す
ることが出来る。 【0013】以上のようにして得られる上記植物の1種
または2種以上の粉末、抽出物、該抽出物の粗精製物お
よび精製物は、後述する実施例から明らかなように、生
体内のコラーゲン合成促進作用を有するため、生体コラ
ーゲン合成促進剤の有効成分として使用することが出来
る。本発明の生体コラーゲン合成促進剤は、生薬由来の
ものを有効成分としているため、副作用が比較的少な
く、長期間投与が可能であると考えられる。 【0014】本発明の生体コラーゲン合成促進剤は、経
口摂取可能な形態、例えば、粉末、散剤、顆粒剤、錠
剤、カプセル剤等の剤型にすることが出来、またそれ以
外常法に従い、例えば菓子や清涼飲料水や主食に添加す
る等様々な使用形態の食品とすることが出来る。本発明
の生体コラーゲン合成促進剤が添加される食品には、上
記促進剤である有効成分のほか、ローヤルゼリー、ムコ
多糖類等の動物性抽出物、グリシン、プロリン等のアミ
ノ酸類、抗酸化ビタミン類、不飽和脂肪酸、核酸等の従
来公知の加齢変化防止効果を有する成分を同時に配合し
てよく、更に必要に応じて通常食品に用いられる賦形
剤、増量剤、甘味剤、香味剤、着色剤等の添加物を本発
明の効果を損なわない範囲で適宜配合することが出来
る。更に本発明の生体コラーゲン合成促進剤は、外用薬
として軟膏や化粧品に配合しても問題ない。 【0015】以下、実施例により本発明を更に具体的に
説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定され
るものではない。なお「%」は特に断らない限り重量%
を意味する。 【0016】〔実施例〕組織合成能回復実験 本発明は、ホルマリン濾紙法(FFP法:A. Tanaka
et al,Endocrinol,Japan. 1960(4),357 〜 364)によ
る組織修復能、コラーゲン合成能の回復効果の測定実験
を行った。本発明は、Raoらの報告(Rao et al, Lea
ther Science, Vol.33(1),1986, 1〜7 )をもとに長
期間低蛋白食で飼育することによって新陳代謝を著しく
低下させたラットに対する本発明の生体コラーゲン合成
促進剤の影響を検討したものである。 (1) 実験動物 5週齢のWistar 系雄性ラットを1週間の予備飼育後、
1群5匹として使用した。 (2) 飼料 各群に表1に示す飼料および飲料水を自由に摂取させ
た。試料溶液を1日1回、実験終了まで胃ゾンデを用い
て強制的に経口投与した。 【0017】 【表1】 なお、上記表1の混合ビタミンおよび混合ミネラルはそ
れぞれ表2および表3の組成の混合物である。 【0018】 【表2】【0019】 【表3】 【0020】(3) 試料溶液の調製 パフィアあるいはキランソウ100gに70%エタノー
ル1000mlを加え、1時間加熱抽出を行い、その抽
出液を濾過し、濾液を濃縮して、それぞれパフィアエキ
ス、キランソウエキスとした。更に、原生薬換算で15
00mg/kgとなるように調製したものを試料溶液と
した。 【0021】(4) FFP法の評価 実験開始日より3週間目にエーテル麻酔の下、7%ホル
マリンを20μl染み込ませた直径6mm、重量8mg
の濾紙(TOTO濾紙No.126)をラット背部皮下4カ所
に埋没した。同日より、所定の飼料、飲料水、試料溶液
を与えて更に5日間飼育後、エーテル致死させ、直ちに
濾紙を囲む肉芽組織を摘出し、肉芽腫湿重量および組織
中のヒドロキシプロリン(Hyp)の含量を測定し、コラ
ーゲン合成能、ラットの組織修復能の指標とした。上記
実験の結果を表4に示す。該表4中群1の肉芽腫湿重量
およびHyp含量を100%とした。なお、* および**は
Dunnett test (有意水準*p<0.05,**p<0.01)により
統計処理を行った場合、群1(6%蛋白食、イオン交換
水)に対し有意差が認められるものを示す。 【0022】 【表4】表4によればパフィアエキスおよびキランソウエキスの
摂取により明らかな肉芽形成の促進、Hyp量の増加が認
められた。 【0023】 【発明の効果】本発明の生体コラーゲン合成促進剤は、
生体内でのコラーゲン生合成を促進し、組織合成能を回
復することが可能であり、加齢変化に伴う組織の疲労、
機能の低下を改善することが出来、更には、褥瘡など様
々な皮膚創傷、骨粗鬆症等にも効果を発揮するものであ
る。そして生薬由来のものを有効成分としているため、
副作用が比較的少なく、長期間投与が可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 19/10 A61P 19/10 43/00 111 43/00 111 // A23L 1/30 A23L 1/30 B (72)発明者 深谷 幸隆 愛知県名古屋市中区丸の内3丁目2番22号 松浦薬業株式会社内 (72)発明者 伊藤 英里 愛知県名古屋市中区丸の内3丁目2番22号 松浦薬業株式会社内 Fターム(参考) 4B018 LB01 LB08 LE03 MD48 MD54 ME14 MF01 MF07 4C088 AB38 AC01 BA10 BA11 MA35 MA37 MA41 MA43 MA52 NA14 ZA36 ZA89 ZA96 ZA97 ZC21

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】パフィア属に属する植物およびキランソウ
    属に属する植物からなる群から選ばれる少なくとも1種
    の植物の粉末、抽出物または該抽出物の粗精製物もしく
    は精製物を有効成分として含むことを特徴とする生体コ
    ラーゲン合成促進剤
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006273739A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 新規血管新生阻害剤及びその製造方法
JP2020189840A (ja) * 2019-05-23 2020-11-26 ナショナル ヤン−ミン ユニバーシティー 細胞老化の治療方法

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