JP2003275578A - 光触媒反応装置 - Google Patents

光触媒反応装置

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JP2003275578A
JP2003275578A JP2002086832A JP2002086832A JP2003275578A JP 2003275578 A JP2003275578 A JP 2003275578A JP 2002086832 A JP2002086832 A JP 2002086832A JP 2002086832 A JP2002086832 A JP 2002086832A JP 2003275578 A JP2003275578 A JP 2003275578A
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JP
Japan
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electrode
photocatalyst
photocatalytic reaction
discharge
reaction device
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Application number
JP2002086832A
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English (en)
Inventor
Norihiro Kakimoto
昇宏 柿本
Toshiharu Watanabe
俊晴 渡辺
Shigeru Hasegawa
繁 長谷川
Shinichiro Kawakami
伸一郎 川上
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Toshiba Home Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Home Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定した放電で紫外線を発生させることがで
きる光触媒反応装置を提供する。 【解決手段】 光触媒2と、電極3と対極4との間の放
電により紫外線を発生させて、光触媒2を励起する放電
装置21とを備える。また、電極3に細かな突起を形成す
る。この細かな突起により、電極3に高電圧を印加する
と突起に電界が集中して、放電しやすくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電極間の放電によ
り発生した紫外線によって光触媒を励起させ、これによ
り有機物を分解する光触媒反応装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】この種のいわゆる放電
型光触媒反応装置は、放電装置を構成する一対の電極間
に光触媒を挟んで構成され、この電極間の放電により発
生した紫外線で光触媒を励起することで、空気中の臭い
の元になっている有機物を分解するようにしている。
【0003】しかし、従来の電極は図23に示すよう
に、板状の金属板101を格子状にして、開口部102の周辺
にある桟103を細く形成することで、開口部102からの風
を極力通しやすくした構造を有しており、電界が集中す
る放電の核となる部分が存在しない。そのため、電極の
加工時における表面状態や、温度,湿度の影響を受けや
すく、放電しにくい現象が発生する。
【0004】このように、従来の構成では、紫外線を発
生させる上で、コロナ放電を開始する電極間の印加電圧
が温度や湿度の影響を受けやすく、この電圧が数KVの
レベルで大きくばらつく。また、電極の加工時における
表面状態のばらつき(例えば表面粗さやエッジの有無)
によっても、コロナ放電を開始する電圧が大きく影響を
受け、安定した放電が行なわれにくいという問題があっ
た。
【0005】また、光触媒の基材となる基体部材は、セ
ラミック材によるハニカム構造体若しくは三次元骨格構
造体により構成され、光触媒反応を利用している。しか
し、ハニカム構造体の場合は、分解するべきガスが構造
体の反応面と平行に通過するため、ガスが反応面に接触
することなく通過してしまう問題があり、また三次元骨
格構造体の場合は、反応面に対するガスの接触は良好で
あるものの、強度的に弱いという問題があった。しか
も、いずれの構造体においても、製造行程に時間が掛か
り、高価になるという問題も生じていた。
【0006】さらに、光触媒反応装置の放電用の電極と
高電圧発生用電源との接続は、電源から延びる端子付き
のリード線を電極にねじ止めする構成を有していたが、
ねじが介在するために電極とリード線との着脱が面倒で
あった。しかも電極には高電圧が印加される関係で、技
術水準上異極間の絶縁距離をある程度(40mm以上)確保
しなければならず、接続部の構造が大きくなる懸念を生
じていた。
【0007】本発明は上記問題点を解決して、安定した
放電で紫外線を発生させることができる光触媒反応装置
を提供することをその目的とする。
【0008】また本発明の第2の目的は、製造行程が簡
略化され低価格を実現でき、しかも十分な強度が得られ
る光触媒反応装置を提供することにある。
【0009】さらに本発明の第3の目的は、端子と電極
との接続を容易にし、さらには接続部の構造を小形化し
つつも、端子間の絶縁距離を確保できる光触媒反応装置
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の光触
媒反応装置では、電極は突起を有しているため、電極に
高電圧を印加すると突起に電界が集中して、放電しやす
くなる。したがって、電極の状態や、温度および湿度に
左右されず、安定した放電で紫外線を発生させることが
できる。
【0011】本発明の請求項2の光触媒反応装置では、
電極は特に形状の小さくなる突起の先端側で常に放電が
行なわれるようになるため、より安定した放電で紫外線
を発生させることができる。
【0012】本発明の請求項3の光触媒反応装置では、
光触媒の材料として熱可塑性の結晶性成形部材を用いて
いるが、熱可塑性の結晶性成形部材は強度性に優れてお
り、しかも流動性がよく寸法安定性にも優れていて精密
成形に適しているので、従来のものよりも製造行程が簡
略化され低価格を実現でき、しかも十分な強度を得るこ
とができる。
【0013】本発明の請求項4の光触媒反応装置では、
光触媒を複数個積層した分だけ、ガスの接触面積が増加
し、光触媒反応を効果的に促進させることが可能にな
る。
【0014】本発明の請求項5の光触媒反応装置では、
模様を形成することでガスとの接触を促進させ、光触媒
反応を効果的に促進させることが可能になる。
【0015】本発明の請求項6の光触媒反応装置では、
弾性部材の弾性を利用して、ネジ止めなどを行なわずに
電極と端子との接続を確実に行なうことができる。よっ
て、端子と電極との接続を容易にできる。
【0016】本発明の請求項7の光触媒反応装置では、
端子間にリブを設けた分、電極に印加される高電圧に対
する絶縁距離が増加する。よって、端子間をさほど離す
必要がなく、接続部の構造を小形化しつつも、端子間の
絶縁距離を確保することができる。
【0017】
【発明の実施形態】以下、添付図面に基づき、本発明に
おける好ましい放電型光触媒反応装置の各実施例を説明
する。
【0018】図1〜図3は本発明の第1実施例を示し、
装置の概略構成を図1に基づき説明すると、1は数KV
〜数十KVの高電圧を発生する高電圧発生用電源、2,
2は一対の光触媒で、光触媒2,2の間にプラス側の電
極3を配置すると共に、この電極3とにより各光触媒
2,2を挟むようにしてマイナス側の電極である別の対
極4,4を配置している。また、高電圧発生用電源1の
プラス側リード端子5は電極3に接続されると共に、高
電圧発生用電源1のマイナス側リード端子6は各対極
4,4に接続され、前記高電圧発生用電源1からの高電
圧が電極3と対極4,4との間に印加される。そして、
電極3および対極4,4と、高電圧発生用電源1とによ
り、電極3と対極4との間の放電により紫外線を発生さ
せて光触媒2を励起させる放電装置21が構成される。
【0019】電極3の詳細を示す図2および図3におい
て、電極3は枠状に形成された外周部7の内部に、縦横
複数の桟8を形成した格子板状をなし、風が通過する外
周部7内の開口部9の面積を広くするために、桟8は可
及的に幅狭な細い形状となっている。そして、特に本実
施例における電極3は、外周部7と桟8の両側部より多
数の細かな突起10を有している。各突起10は、その先端
に行くほど板厚が薄くかつ幅狭に形成され、先端部は電
界を集中しやすくするため極めて先鋭になっている。ま
た、突起10は外周部7や桟8の両側から左右(幅方向)
一対に延びて形成されるが、左右どちらの突起10にも放
電できるように、一方の突起10には電極3の上面から先
端部に向けて切込まれたエッジ11が形成され、また他方
の突起10には電極3の下面から先端部に向けて切込まれ
たエッジ12が形成されている。
【0020】なお本実施例の電極3は、開口部9が四角
形状になる格子状に形成されているが、開口部9が六角
形状になるハニカム状も、外周部7や桟8の肉厚を極力
薄くすることができ、風の通りがよくなって好ましい。
その他、開口部9を例えば丸形状にするなど、いずれも
金属エッチングによる製造方法で、突起10付きの電極3
を簡単に任意の形状に形成できる。
【0021】次に、上記構成についてその作用を説明す
ると、高電圧発生用電源1から数KV〜数十KVの高電
圧パルスを電極3と対極4,4との間に印加すると、電
極3や対極4,4、および光触媒2を通過して流れる空
気の絶縁が部分的に破れ、光触媒2の両面にある電極3
と対極4との間でコロナ放電が起きる。コロナ放電が起
きると、紫外線とオゾンが発生し、その紫外線によって
光触媒2が励起され、空気中の臭いの元となっている有
機物が分解される。また、同時に発生するオゾンの酸化
作用によっても空気中の有機物が分解され、光触媒2の
反応と共に脱臭効果を高めることができる。
【0022】本実施例では、電極3の外周部7や格子状
をなす桟8に多数の細かな突起10が形成されているた
め、電極3と対極4,4との間に高電圧を印加すると、
この突起10に自ずと電界が集中し、コロナ放電が起き易
くなる。また、そのときの電界は特に突起10の板厚の薄
い先端部に集中し、この部分で常にコロナ放電が行なわ
れるようになるため、従来のものよりも、より安定した
放電で紫外線を発生させることが可能になる。したがっ
て、本実施例における電極3の形状では、コロナ放電の
開始電圧のバラツキ幅が数百V程度に安定する。
【0023】以上のように、本実施例における光触媒反
応装置は、光触媒2と、いずれも電極を構成する電極3
と対極4との間の放電により紫外線を発生させて、光触
媒2を励起する放電装置21とを備えたものにおいて、電
極3に細かな突起10を有している。
【0024】このようにすると、電極3は細かな突起10
を有しているため、電極3に高電圧を印加すると突起10
に電界が集中して、放電しやすくなる。したがって、電
極3の状態や、温度および湿度に左右されることなく、
安定した放電で紫外線を発生させることができる。
【0025】また、本実施例における電極3は金属部材
すなわち格子形状の金属板からなり、この金属板に形成
した突起10は先端に行くほど板厚が薄く、すなわち先方
で小さくなる形状となっている。このようにすると、電
極3は特に形状が小さく板厚の薄い突起10の先端側で常
に放電が行なわれるようになるため、より安定した放電
で紫外線を発生させることができる。
【0026】次に、本発明の第2実施例を図4〜図9に
基づき説明する。なお、上記第1実施例と同一部分には
同一符号を付し、その共通する箇所の説明は重複するた
め省略する。
【0027】先ず、要部の外観構成を図4〜図6に基づ
き説明すると、ここでの光触媒反応装置は、前記高電圧
発生用電源1と共に放電装置21を構成するプラス側の電
極3とマイナス側の電極である対極4に対向して、一対
の格子状をなすクッション15,15が設けられると共に、
このクッション15,15の間に光触媒2A,2Bが積層配
置される。そして、組立てに際しては、図5に示すよう
に、脱臭すべき空気を通す経路16に、これらの光触媒2
A,2B、電極3、対極4、およびクッション15,15を
積層配置し、この積層した組立体を上下一対の枠状をな
すケース17,18間に収容保持するように構成している。
【0028】特に本実施例では、図7〜図9にも示すよ
うに、同じ格子状ではあるが形状が異なる2種類の光触
媒2A,2Bを用いた点が着目される。これらの光触媒
2A,2Bは、表面にシボ模様を施した格子状のポリフ
ェニレンサルファイド(以下、PPSという)成形材を
基材である基体部材22とし、この基体部材22の表面に光
触媒反応を起こす酸化チタン(図示せず)をコーティン
グして構成される。そして、一方の光触媒2Aにおける
桟25Aの中心にある開口部に、他方の光触媒2Bにおけ
る桟25Bの中心が位置するように、複数の光触媒2A,
2Bを積層することによって、光触媒2A,2Bを通過
する経路16中のガスの接触面積を、従来の三次元骨格構
造体と同等に増加させている。なお、本実施例では、光
触媒2A,2Bのガス接触部となる桟25A,25Bの断面
形状をいずれも丸形にしているが、丸形状以外の例えば
楕円形状や多角形状でもよく、基体部材22として種々の
形状を考慮してよい。
【0029】本実施例においても、電極3と対極4との
間に高電圧パルスを印加すると、経路16を通過して流れ
る空気の絶縁が部分的に破れ、電極3と対極4との間で
コロナ放電が起きる。コロナ放電が起きると、紫外線と
オゾンが発生し、その紫外線によって光触媒2A,2B
が励起され、空気中の臭いの元となっている有機物が分
解される。また、同時に発生するオゾンの酸化作用によ
っても空気中の有機物が分解され、光触媒2A,2Bの
反応と共に脱臭効果を高めることができる。
【0030】特に本実施例では、光触媒2A,2Bの基
材として、PPS成形材からなる基体部材22を用いてい
る。PPSは従来のセラミック材に比べて、強度のみな
らず耐熱性、耐アーク性、高圧での絶縁性能に優れ、し
かも細かい成形が可能で製造性にも優れる。電極3と対
極4との間は本来コロナ放電が生じるが、アークが発生
することもあり、その場合に耐アーク性に優れたPPS
は火花が発生しても安全である。また従来のセラミック
はいわゆる焼成体で、細かな組立や成形ができなかった
が、PPSであればこうした製造上の不都合な点を解消
できる。
【0031】本実施例では格子状の光触媒2A,2Bを
複数個積層して、ガスの接触面積を三次元骨格構造体と
同等に増加させているので、強度や製造性が向上してい
るにも拘らず、脱臭効果を含めた光触媒反応をより高め
ることができる。また、光触媒2A,2Bの表面にシボ
模様を形成することでも、ガスとの接触が促進され、脱
臭効果を含めた光触媒反応をさらに高めることができ
る。
【0032】以上のように本実施例では、光触媒2A,
2Bと、電極3および対極4間の放電により紫外線を発
生させて光触媒2A,2Bを励起する放電装置21とを備
えたものにおいて、光触媒2A,2Bの基材である基体
部材22を熱可塑性の結晶性成形部材であるPPS成形部
材により構成している。
【0033】この場合、光触媒2A,2Bの基体部材22
であるPPSは強度性に優れており、しかも流動性がよ
く寸法安定性にも優れていて精密成形に適しているの
で、従来のものよりも製造行程が簡略化され低価格を実
現でき、しかも十分な強度を得ることができる。
【0034】また本実施例では、光触媒2A,2Bを複
数個積層しているので、この光触媒2A,2Bを複数個
積層した分だけ、ガスの接触面積が増加し、光触媒反応
を効果的に促進させることが可能になる。
【0035】また本実施例では、基体部材22の表面に模
様すなわちシボ模様を形成することで、ガスとの接触を
促進させ、ここでも光触媒反応を効果的に促進させるこ
とが可能になる。
【0036】次に、本発明の第3実施例を図10〜図1
6に基づき説明する。なお、上記第1実施例や第2実施
例と同一部分には同一符号を付し、その共通する箇所の
説明は重複するため省略する。
【0037】装置の外観を示す図10および図11にお
いて、17,18は第2実施例にも示した装置外郭を形成す
るケースで、また31はケース17,18の外部に引き出され
たリード線であり、これは高圧発生用電源1をAC10
0Vの商用電源に接続するためのものである。ケース1
7,18の前方には空気の流れる経路16を形成するための
開口部26が設けられている。
【0038】次に、ケース17,18の内部構造を図12〜
図16に基づき説明すると、高圧発生用電源1には、高
電圧パルスを供給するための一対の端子、すなわちいず
れもピン状のプラスリード端子41とマイナスリード端子
42が突出して設けられている。また、これらのリード端
子41,42に対向して、プラス側の電極3およびマイナス
側の電極である対極4の各基端には、それぞれ舌片43,
44が延設されている。そして、プラスリード端子41と電
極3の舌片43との間と、マイナスリード端子42と対極4
の舌片44との間を、弾性を有する弾性部材としてのリー
ド板45でそれぞれ接続している。ここでのリード板45は
S字状のバネ用りん青銅板を利用しているが、別な導電
部材であるバネ用ステンレスなどでもよく、またその形
状もS字状以外の例えばU字状であってもよい。
【0039】高圧発生用電源1の外郭をなす樹脂製のケ
ース本体47には、いずれもプラスリード端子41とマイナ
スリード端子42との間の絶縁距離を確保するためのリブ
48,49が一体形成されている。すなわち、プラスリード
端子41とマイナスリード端子42の周囲には円筒状のリブ
47が設けられると共に、プラスリード端子41とマイナス
リード端子42との間にも、別な複数個(実施例では3
本)の壁状のリブ48が設けられる。
【0040】上記構成において、組立てに際しては、先
ず有底状のケース18に、マイナス側の電極である対極
4,クッション15,光触媒2,クッション15を順に載せ
て組み込んだ後、対極4の舌片44に一方のリード板45を
載せると共に、電極3の舌片43に対応するケース18の底
面上に他方のリード板45を載せる。そして、クッション
15の上部に電極3を載せ、ケース18の上面開口部をケー
ス17で塞いで、高電圧発生用電源1を除く組立品を完成
させる。次いで、組み立てたケース17,18の基端側にあ
る開口部に、リード端子41,42を設けた側から高電圧発
生用電源1を挿入すると、対極4の舌片44が化面に当接
するリード板45の上面に、マイナスリード端子42がリー
ド板45の弾性に押されながら当接すると共に、別のリー
ド板45の上面と電極3の舌片43との間に、このリード板
45の弾性に押されながらプラスリード端子41が差し込ま
れる。こうして、プラスリード端子41と電極3、および
マイナスリード端子42と対極4は、高電圧発生用電源1
を一方から押し込むだけで、いずれもリード板45の弾性
を利用して簡単且つ確実に接続される。
【0041】そして本実施例においても、電極3と対極
4との間に高電圧パルスを印加すると、経路16を通過し
て流れる空気の絶縁が部分的に破れ、電極3と対極4と
の間でコロナ放電が起きる。コロナ放電が起きると、紫
外線とオゾンが発生し、その紫外線によって光触媒2が
励起され、空気中の臭いの元となっている有機物が分解
される。また、同時に発生するオゾンの酸化作用によっ
ても空気中の有機物が分解され、光触媒2の反応と共に
脱臭効果を高めることができる。
【0042】以上のように本実施例では、光触媒2と、
電極3と対極4との間の放電により紫外線を発生させて
光触媒2を励起する放電装置21とを備えたものにおい
て、電極3や対極4と高電圧発生用電源1のリード端子
41,42とを、弾性を有するリード板45で接続している。
【0043】このようにすると、リード板45の弾性を利
用して、ネジ止めなどを行なわずに電極3や対極4と高
電圧発生用電源1のリード端子41,42との接続を確実に
行なうことができる。よって、高圧発生用電源1のリー
ド端子41,42と電極3や対極4との接続を容易にでき
る。
【0044】また本実施例では、一対のリード端子41,
42間に複数個のリブ48を設けている。リード端子41,42
間に複数個のリブ48を設けた分、電極3や対極4に印加
される高電圧に対する絶縁距離が増加する。よって、リ
ード端子41,42間をさほど離す必要がなく、接続部の構
造を小形化しつつも、リード端子41,42間の絶縁距離を
確保することができる。
【0045】次に、本発明の第4実施例を図17〜図2
2に基づき説明する。なお、上記第1実施例と同一部分
には同一符号を付し、その共通する箇所の説明は重複す
るため省略する。
【0046】図17は、光触媒反応装置を組み込んだ分
煙機としての脱臭装置本体の構造を概略的に示してい
る。同図において、51は脱臭装置の外郭をなす本体ケー
スで、この本体ケース51には、光触媒脱臭ユニット52
と、光触媒脱臭ユニット52に高電圧を印加する光触媒脱
臭ユニット用高圧電源53と、高圧集塵ユニット54と、高
圧集塵ユニット54に高電圧を印加する高圧集塵ユニット
用高圧電源55と、プレフィルター56と、送風装置である
シロッコファン57が収納される。そして、シロッコファ
ン57を運転させると、本体ケース51の上部にある吸気口
58から煙草の煙を含んだ空気が本体ケース51内に取り入
れられ、プレフィルター56,高圧集塵ユニット54,光触
媒脱臭ユニット52,シロッコファン57を順に通過する。
この過程で、プレフィルター56では吸気した空気中に含
まれれる大きな塵埃などが除去される、。また、高圧集
塵ユニット54では煙草の煙の微粒子や細かい塵埃などが
除去される。さらに、光触媒脱臭ユニット52では臭い成
分が光り触媒反応により分解され除去される。以上の経
路を通過して、きれいになった空気が、本体ケース51の
下側部にある排気口59から外部に排気される。
【0047】図18〜図20は、前記光触媒脱臭ユニッ
ト52を構成する光触媒モジュール単体の構成を示したも
のである。ここでの光触媒モジュール61は、いずれもA
BSなどの合成樹脂からなるモジュールケース62,63の
内部に、光触媒2,2と、個の光触媒2,2の間にある
電極3と、光触媒2,2の外側に対向配置される対極
4,4と、シリコーンゴムからなるスペーサ64,65が組
み込まれている。また、外部との電気的な接続を行うた
めに、モジュールケース62,63の一側には、電極3の端
子部に接続するターミナル66と、押え板67が各々取り付
けられていると共に、モジュールケース62,63の他側に
は、対極4,4の端子部に接続するターミナル69と、押
え板70と、アース金具71が各々取り付けられている。特
にプラス側のターミナル66は、光触媒モジュール61を複
数個並べて使用する際に電気的に接続できるように、実
際は一つの連続した形状を有しており、光触媒モジュー
ル61を後述するフレーム72(図21参照)に組込む時に
取り付けられる。なお、電極3はプラス極、対極4はマ
イナス極となる。
【0048】図21は一乃至複数の光触媒モジュール61
をフレーム72に取り付けた光触媒脱臭ユニット52の断面
図である。同図において、光触媒モジュール61は枠状を
なすフレーム72の上方より取り付けられる。このとき、
電極3の端子部側に例えばABS樹脂などの絶縁板73を
介在して、各光触媒モジュール61が取り付けられる。こ
の絶縁板73は、電極3とステンレス鋼板からなるフレー
ム72との絶縁距離を確保するためのものである。また、
対極4の端子部に取り付けられたアース金具71によっ
て、対極4とフレーム72は電気的に接続される。すなわ
ち、対極4がフレーム72にアースされる。
【0049】その他、フレーム72には、ABS樹脂から
なるオゾン触媒ケース75に収容されたオゾン分解触媒76
が取り付けられる。なお、77はオゾン触媒ケース75とオ
ゾン分解触媒76との間に介在するスポンジテープであ
る。
【0050】次に上記構成についてその作用を説明する
と、シロッコファン57が回転する動作時において、吸気
口58から吸い込まれた例えば煙草の煙を含む汚れた空気
は、プレフィルター56を通過する際に大きな塵埃が取り
除かれる。続く高圧集塵ユニット54には、高圧集塵ユニ
ット用高圧電源55から4〜5KVの高電圧が印加されて
おり、煙草の煙などの細かい粒子や塵埃などがここで取
り除かれる。
【0051】次の光触媒脱臭ユニット52には、塵埃を除
去した空気(臭い成分は含む)が上方から下方に流れ
る。このとき空気は、対極4,光触媒2,電極3,光触
媒2,対極4,オゾン分解触媒76の順に通過する。電極
3と対極4,4との間には、高電圧発生用電源である光
触媒ユニット用高圧電源53から高電圧パルスが印加され
る。この高電圧パルスは6〜10KV、パルス周期は50〜
1000Hzの直流電圧である。電極3と対極4,4との間
に高電圧パルスを印加すると、空気の絶縁が部分的に破
れ、光触媒2の両面にある電極3と対極4との間でコロ
ナ放電が起きる。コロナ放電が起きると、紫外線とオゾ
ンが発生し、その紫外線によって光触媒2が励起され、
空気中の臭いの元となっている有機物が分解される。ま
た、同時に発生するオゾンの酸化作用によっても空気中
の有機物が分解され、光触媒2の反応と共に脱臭効果が
高まる。光触媒2の下流にあるオゾン分解触媒76は、光
触媒脱臭ユニット52で発生したオゾンを人体に無害な濃
度にまで引き下げる。
【0052】次に、光触媒2の保持方法について説明す
る。光触媒2は例えばスポンジ上のセラミックに二酸化
チタンを担持して製造され、この光触媒2と対極4との
間にスペーサ65が設けられる。スペーサ65は、光触媒2
と対極4とを直接接しないようにするためのものであ
る。その理由は、光触媒2と対極4が直接接すると、接
している部分で放電が起こりやすくなって、部分的な放
電や火花放電が発生するからである。一方、別のスペー
サ64は中空のシリコーンゴム部材からなり、その弾性を
利用して光触媒2を弾性的に保持すると共に、光触媒2
を収容した時の厚さ寸法のバラツキを吸収する。
【0053】図22は、フレーム72に3個の光触媒モジ
ュール61を取り付けている。つまり、一つの光触媒脱臭
ユニット52として、オゾン分解触媒76を含む3個の光触
媒モジュール61が組込まれ、光触媒モジュール61を単体
で使用した場合や、2個の光触媒モジュール61をフレー
ム72に組込んだ場合よりも、脱臭能力を向上させること
ができる。このように、脱臭装置本体の大きさや、要求
される脱臭能力により、光触媒モジュール61の数を増減
させることで、その製品に適合した最適なモジュール構
成とすることができる。
【0054】上述のように、フレーム72にオゾン分解触
媒76を含む光触媒モジュール61を組込むことで、脱臭ユ
ニットとしての一つの光触媒脱臭ユニット52が構成され
るが、本実施例における脱臭ユニットは、光触媒反応と
オゾンの発生により臭い成分を分解して脱臭するため、
従来の活性炭のように吸着した臭い成分が蓄積されて脱
臭能力が次第に低下することもなく、長期間に渡り高い
脱臭能力を維持できる。
【0055】また、本実施例の光触媒脱臭ユニット52
は、ターミナル66が各光触媒モジュール61の電極3に接
続され、また対極4,4は別のターミナル69とアース金
具71を介して、フレーム72に電気的に接続され、分煙機
の収納部である本体ケース51内に光触媒脱臭ユニット52
を収納すると、本体ケース51の電極バネ(図示せず)と
ターミナル66が電気的に接続されると共に、フレーム72
は本体ケース51に設けた金属性の光触媒脱臭ユニット受
け部(図示せず)に接触し、アースされる構造となって
いる。このように、光触媒脱臭ユニット52は分煙機の本
体ケース51に着脱可能に設けられるため、長期間の使用
により光触媒脱臭ユニット52が汚れた場合でも、分煙機
の本体ケース51から光触媒脱臭ユニット52を取り外して
簡単に清掃することができる。また清掃後も、本体ケー
ス51に光触媒脱臭ユニット52を装着するだけで、電気的
な接続も同時に完了し、すぐに運転を開始できるので、
装置の取扱いが容易になる。
【0056】本発明は上記実施例に限定されるものでは
なく、本発明の要旨の範囲において種々の変形実施が可
能である。
【0057】
【発明の効果】本発明の請求項1の光触媒反応装置によ
れば、電極の状態や、温度および湿度に左右されず、安
定した放電で紫外線を発生できる。
【0058】本発明の請求項2の光触媒反応装置によれ
ば、より安定した放電で紫外線を発生させることができ
る。
【0059】本発明の請求項3の光触媒反応装置によれ
ば、製造行程が簡略化され低価格を実現でき、しかも十
分な強度を得ることができる。
【0060】本発明の請求項4の光触媒反応装置によれ
ば、光触媒を複数個積層した分だけ、光触媒反応を効果
的に促進させることが可能になる。
【0061】本発明の請求項5の光触媒反応装置によれ
ば、ガスとの接触を促進させ、光触媒反応を効果的に促
進させることが可能になる。
【0062】本発明の請求項6の光触媒反応装置によれ
ば、端子と電極との接続を容易にできる。
【0063】本発明の請求項7の光触媒反応装置によれ
ば、接続部の構造を小形化しつつも、端子間の絶縁距離
を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す光触媒反応装置の全
体概略構成図である。
【図2】同上電極の一部拡大平面図である。
【図3】同上図2のA−A線断面図である。
【図4】本発明の第2実施例を示す要部の配置を表わし
た外観斜視図である。
【図5】同上組立完了時における装置の外観斜視図であ
る。
【図6】同上組立完了時における装置の断面図である。
【図7】同上光触媒を積層した状態の平面図である。
【図8】同上一方の光触媒の平面図である。
【図9】同上他方の光触媒の平面図である。
【図10】本発明の第3実施例を示す装置全体の外観を
表わした平面図である。
【図11】同上装置全体の外観を表わした側面図であ
る。
【図12】同上一方のカバーを外した状態の平面図であ
る。
【図13】同上装置の断面図である。
【図14】同上装置の分解斜視図である。
【図15】同上マイナスリード端子とその周辺の構成を
示す要部の側面図である。
【図16】同上プラスリード端子とその周辺の構成を示
す要部の側面図である。
【図17】本発明の第4実施例を示す光触媒反応装置を
組み込んだ脱臭装置本体の概略構成図である。
【図18】同上光触媒モジュール単体の平面図である。
【図19】同上光触媒モジュール単体の断面図である。
【図20】同上光触媒モジュール単体の断面図である。
【図21】同上光触媒モジュールをフレームに取り付け
た状態の断面図である。
【図22】同上3個の光触媒モジュールをフレームに取
り付けた状態の平面図である。
【図23】従来例を示す電極の平面図である。
【符号の説明】
2,2A,2B 光触媒 3 電極 4 対極(電極) 10 突起 41,42 リード端子(端子) 45 リード板(弾性部材) 48 リブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61L 9/20 B01D 53/36 H J (72)発明者 長谷川 繁 新潟県加茂市大字後須田2570番地1 東芝 ホームテクノ株式会社内 (72)発明者 川上 伸一郎 新潟県加茂市大字後須田2570番地1 東芝 ホームテクノ株式会社内 Fターム(参考) 4C080 AA07 AA10 CC01 CC02 HH05 JJ03 KK08 LL10 MM02 NN22 4D048 AA22 AB03 CC32 EA01 EA03 4G069 BA48A CA01 CA10 CA17 DA06 4G075 AA03 AA37 BA05 CA33 CA54 DA02 EB01 EB31 EC21 EE33 FA08 FA12 FB12 FC17

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光触媒と、電極間の放電による光触媒反
    応装置において、前記電極に突起を有することを特徴と
    する光触媒反応装置。
  2. 【請求項2】 前記電極は金属部材からなり、この金属
    部材に形成した前記突起は先方で小さくなる形状である
    ことを特徴とする請求項1記載の光触媒反応装置。
  3. 【請求項3】 光触媒と、電極間の放電による光触媒反
    応装置において、前記光触媒を熱可塑性の結晶性成形部
    材により構成することを特徴とする光触媒反応装置。
  4. 【請求項4】 前記光触媒を複数個積層したことを特徴
    とする請求項3記載の光触媒反応装置。
  5. 【請求項5】 前記光触媒の基材に模様を形成したこと
    を特徴とする請求項3記載の光触媒反応装置。
  6. 【請求項6】 光触媒と、電極間の放電による光触媒反
    応装置において、前記電極と端子とを、弾性を有する弾
    性部材で接続したことを特徴とする光触媒反応装置。
  7. 【請求項7】 前記端子間にリブを設けたことを特徴と
    する請求項6記載の光触媒反応装置。
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JP2011139845A (ja) * 2010-01-08 2011-07-21 Toshiba Corp 脱臭装置
CN114616055A (zh) * 2019-11-06 2022-06-10 翰昂汽车零部件有限公司 包括充电部和集尘部的电集尘装置

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