JP2003274548A - 電力系統情報解析システム - Google Patents

電力系統情報解析システム

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JP2003274548A
JP2003274548A JP2002067285A JP2002067285A JP2003274548A JP 2003274548 A JP2003274548 A JP 2003274548A JP 2002067285 A JP2002067285 A JP 2002067285A JP 2002067285 A JP2002067285 A JP 2002067285A JP 2003274548 A JP2003274548 A JP 2003274548A
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JP2002067285A
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English (en)
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Michihiko Inukai
道彦 犬飼
Masao Hori
政夫 堀
Masato Okazaki
正人 岡崎
Hideyuki Takani
英之 高荷
Koji Hanzawa
弘司 半沢
Toshiro Kagami
敏朗 鏡
Shigeru Sato
茂 佐藤
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Toshiba Corp
Toshiba System Technology Corp
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Toshiba Corp
Toshiba System Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】構成簡単にして演算精度の向上、処理時間の短
縮化および低コスト化を図ることにある。 【解決手段】電力系統の電圧、電流などの複数のアナロ
グ情報を、アナログ回路を含む入力部13によりデジタ
ル情報に変換し、当該デジタル情報を用いて所定の演算
アルゴリズムに従って所定の演算周期(T)で演算処理
する電力系統情報解析システムにおいて、前記演算周期
(T)の1/n倍の周期でデジタル情報を取り込み、当
該各デジタル情報に対して任意の重複期間を持たせなが
ら複数情報の平滑化を行うデジタルフィルタ処理を実行
するデジタルフィルタ部14と、このデジタルフィルタ
部14により得られた各デジタル情報を入力として前記
演算周期(T)で演算処理を行う演算手段15とを備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高精度のアナログ
・デジタル変換精度や、デジタル情報の伝送時間の短縮
化を図り得る電力系統情報解析システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電力系統情報解析システムにおい
ては、一般的に電力系統の電圧、電流などのアナログ情
報を基本波成分を前提として電気角で30度毎のサンプ
リングにより得られるデジタル情報を演算アルゴリズム
に従って演算処理が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、電気角で30
度毎にサンプリングしたデジタル情報では、電力系統の
電流、電圧に高調波成分が含まれている場合、基本波成
分をサンプリングした場合に比べて大きな誤差を生じ、
結果として演算に悪影響を生じる問題がある。
【0004】また、アナログ情報をより短い間隔のサン
プリング周期でサンプリングしてデジタル情報を得る
と、これらのデジタル情報をそのまま他箇所へ伝送する
場合、伝送情報量が多くなり、処理が終了するまでの時
間が長大化する問題がある。
【0005】さらに、広範囲に分散した複数箇所からデ
ジタル情報を収集する場合、各個所のデジタル情報が同
一時刻に取得されたものでないため、比較のために利用
できない問題がある。
【0006】また、電力系統情報解析において、異なっ
た目的毎にサンプリング周波数を設定したアナログ/デ
ジタル(A/D)変換部を設計して製作する必要が生じ
る場合があり、各目的に適した装置の部品の共通化を図
ることができず、結果としてコストを低減することが困
難であった。
【0007】本発明は上記のような点を考慮してなされ
たもので、構成簡単にして演算精度の向上、処理時間の
短縮化および低コスト化を図ることができる電力系統情
報解析システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するため、次のような手段により電力系統情報解析シ
ステムを構成する。
【0009】請求項1に対応する発明は、電力系統の電
圧,電流などの複数のアナログ情報を、アナログ回路を
含む入力部に取込んでデジタル情報に変換し、当該デジ
タル情報を所定の演算アルゴリズムに従って所定の演算
周期(T)で演算処理する電力系統情報解析システムに
おいて、前記演算周期(T)の1/n倍の周期でデジタ
ル情報を取り込み、当該各デジタル情報に対して任意の
重複期間を持たせながら複数情報の平滑化を行うデジタ
ルフィルタ処理を実行する第1の手段と、この第1の手
段により得られた各デジタル情報を入力として前記演算
周期(T)で演算処理を行う第2の手段とを備える。
【0010】請求項2に対応する発明は、電力系統の電
圧,電流などの複数のアナログ情報を、アナログ回路を
含む入力部に取込んでデジタル情報に変換し、当該デジ
タル情報を所定の演算アルゴリズムに従って所定の周期
(T)をもとに単独あるいは複数の演算周期(T/
,T/k,…)で演算処理する電力系統情報解析
システムにおいて、前記周期(T)の1/n倍の周期で
デジタル情報を取り込み、当該各デジタル情報から、電
力系統における解析目的に適合するように前記デジタル
情報取得周期(T/n)のn/k,n/k,…倍の
周期のデジタル情報を生成するデジタルフィルタ処理を
実行する第1の手段と、この第1の手段により得られた
各デジタル情報を入力として単独あるいは複数の演算周
期(T/k,T/k,…)で演算処理を行う第2の
手段とを備える。
【0011】請求項3に対応する発明は、請求項1又は
請求項2に対応する発明の電力系統情報解析システムに
おいて、前記第1の手段を電力系統の端子に設置される
端末装置とし、前記第2の手段を中央処理装置として、
前記端末装置でデジタルフィルタ処理されたデジタル情
報を伝送装置を介して前記中央処理装置に伝送するよう
にしたものである。
【0012】請求項4に対応する発明は、請求項1又は
請求項2に対応する発明の電力系統情報解析システムに
おいて、前記第1の手段を電力系統の端子に設置される
端末装置とすると共に、アナログ情報をデジタル情報へ
変換するタイミングを外部クロックに同期させ、且つ該
クロックに同期したタイミングで取得したデジタル情報
に対してデジタルフィルタ処理を実行させ、前記第2の
手段を中央処理装置として、前記端末装置でデジタルフ
ィルタ処理されたデジタル情報を伝送装置を介して前記
中央処理装置に伝送するようにしたものである。
【0013】請求項5に対応する発明は、請求項1又は
請求項2に対応する発明の電力系統情報解析システムに
おいて、前記第1の手段を電力系統の端子に設置される
端末装置とすると共に、デジタルフィルタ処理により得
られた各デジタル情報を同期用信号に基づいて補正して
任意の時刻におけるデジタル情報を生成し、前記第2の
手段を中央処理装置として、前記端末装置で生成された
任意の時刻におけるデジタル情報を伝送装置を介して前
記中央処理装置に伝送するようにしたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を
参照して説明する。
【0015】図1は本発明による電力系統解析システム
の第1の実施の形態を示すブロック構成図である。
【0016】図1に示すように電力系統情報解析装置1
0は、電力系統の電圧,電流などの複数のアナログ情報
が入力するアナログ回路11及びこのアナログ回路11
に入力するアナログ情報をデジタル情報に変換するA/
D変換部12を備えた入力部13と、この入力部13の
A/D変換部12で変換されたデジタル情報を演算周期
(T)の1/n(nは1以上の整数)倍の周期でデジタ
ル情報を取り込み、当該各デジタル情報に対して任意の
重複期間を持たせながら複数情報の平滑化、つまりデジ
タルフィルタ処理を実行するデジタルフィルタ部14
と、このデジタルフィルタ部14より得られた各デジタ
ル情報を入力として演算周期(T)で演算処理を行う演
算手段15とを備えている。
【0017】上記デジタルフィルタ部14は、デジタル
情報列(d1、d2、d3、…)に対して複数情報の平
均化により演算用のデジタル情報列(D0、D1、D
2、…)を生成するものである。
【0018】図1では、例えばd1、d2、d3、d4
の4つのデジタル情報の平均化から演算用のデジタル情
報D1を、d3、d4、d5、d6の4つのデジタル情
報の平均化から演算用のデジタル情報D2を生成する場
合を示している。
【0019】ここで、デジタル情報d3、d4は演算用
のデジタル情報D1,D2の生成に重複して用いられて
いる。一般に平均化等により平滑化を図る場合、抽出す
る個数が多いほど、平滑化の効果は大きい。
【0020】従って、演算用のデジタル情報の出力間隔
に応じて、デジタルフィルタ処理に重複期間を設けるこ
とにより、より高精度な演算用デジタル情報を得ること
ができる。
【0021】但し、デジタルフィルタ処理における重複
期間を多く取りすぎることは、演算用デジタル情報算出
時間の遅延につながることから、平滑化の期間設定は演
算手段の演算周期を大きく超えないことが望ましい。
【0022】次に上記のように構成された電力系統解析
システムの作用を図2及び図3により述べる。
【0023】図2は、電力系統解析装置の入力となる電
圧、電流などのアナログ情報の波形と電力系統解析装置
のサンプリングタイミングを模式的に示したものであ
り、図示しない基本波成分に対し、その基本波の整数倍
の高調波成分が重畳した波形(アナログ情報)を示して
いる。
【0024】従来のサンプリングタイミングAn(A0
〜A12)でアナログ情報をデジタル情報に変換する
と、サンプリングタイミングA1に示すような高調波成
分の影響により、基本波に対し、大きな誤差を生じるこ
とになる。
【0025】このため、サンプリングを演算周期(T)
をn倍したサンプリング周波数により得られたデジタル
情報を用い、デジタルフィルタ処理を行っている。図2
は、サンプリング周波数を演算周期(T)の2倍とした
場合に得られるデジタル情報を示しており、サンプリン
グタイミング点Anに対してサンプリング点Bn(B0
〜B12)が追加されている。
【0026】電力系統解析装置は、サンプリングタイミ
ング点Anとサンプリングタイミング点Bnで得られた
情報を用いてデジタルフィルタ処理を行う。
【0027】図3は、サンプリングタイミング点An,
Bnで得られたデジタル情報と、これらの情報をデジタ
ルフィルタ処理することによって得られるデータCn
(C0,C1,…)の関係を示した模式図である。
【0028】データCnの生成では、データC0を例と
した場合、サンプリングタイミングA0、B0、A1で
得られたデジタル情報を加算して3で割るなどの処理を
行うことによって得られる。
【0029】なお、図3に示した例では、データCnを
生成するデジタル情報とデータCn+1を生成するデジ
タル情報とが部分的に重複している。
【0030】ここで、本実施の形態のように2倍のサン
プリングによって得られたデジタル情報をデジタルフィ
ルタ処理した場合の効果について図4により述べる。
【0031】図4は本実施の形態でデジタルフィルタ処
理した結果をシミュレーションして示すもので、系列1
は従来サンプリングによって得られたデジタル情報、系
列2はサンプリング周波数を演算周期(T)の2倍とし
て得られたデジタル情報に3つのデジタル情報の平均化
によるデジタルフィルタ処理を行って得られたデジタル
情報、系列3は基本波成分のみに対してサンプリングを
行って得られたデジタル情報である。
【0032】図4から明らかなように系列1に示すデジ
タル情報と比較して系列2に示すデジタル情報は、ノイ
ズの影響が軽減されており、系列3の基本波成分のみを
サンプリングしたデジタル情報により近い値が得られる
ことが分かる。
【0033】従って、デジタルフィルタ処理を行ったデ
ジタル情報の方が、基本波成分を前提としてデジタル演
算を実施するためには好適である。
【0034】なお、デジタルフィルタ処理としては、回
帰型のフィルタを用いることも可能である。また、複数
のサンプリングから、演算に必要な周期でデジタル情報
を離散的に最小限抽出するような簡便なフィルタを用い
ることも考えられる。
【0035】図5は、本発明による電力系統情報解析シ
ステムの第2の実施の形態を示すブロック構成図であ
る。
【0036】図5に示すように電力系統情報解析装置2
0は、電力系統の電圧、電流などの複数のアナログ情報
が入力するアナログ回路21及びこのアナログ回路21
に入力するアナログ情報をデジタル情報に変換するA/
D変換部22を備えた入力部23と、この入力部23の
A/D変換部22で変換されたデジタル情報を演算周期
Tの1/n(nは1以上の整数)倍で取込み、演算手段
24で必要とされる周期T/kのデジタル情報に変換
するデジタルフィルタ処理部25、同じくA/D変換部
22で変換されたデジタル情報を周期T/nで取り込ん
で、演算手段26で必要とされる周期T/kのデジタ
ル情報に変換するデジタルフィルタ処理部27とから構
成される。
【0037】このような構成の電力系統情報解析システ
ムとすれば、一つの装置の中でA/D変換部を複数の目
的に共用することが可能になり、ハードウェアのボリュ
ームを削減することが可能となる。
【0038】また、複数の装置でA/D変換部のハード
ウェアを共通化することが可能となることから、装置間
で部品の共通化を図ることが可能となり、装置の低コス
ト化にも効果がある。
【0039】図6は、本発明による電力系統情報解析シ
ステムを端末装置として用いる場合の第3の実施の形態
を示すブロック構成図である。
【0040】図6に示すように端末装置30は、電力系
統の電圧、電流などの複数のアナログ情報が入力するア
ナログ回路31及びこのアナログ回路31に入力するア
ナログ情報をデジタル情報に変換するA/D変換部32
を備えた入力部33と、この入力部33のA/D変換部
32で変換されたデジタル情報を演算周期(T)の1/
n(nは1以上の整数)倍の周期でデジタル情報を取り
込み、当該各デジタル情報に対して任意の重複期間を持
たせながら複数情報の平滑化、つまりデジタルフィルタ
処理を実行するデジタルフィルタ部34と、このデジタ
ルフィルタ部34より得られた各デジタル情報を伝送出
力する伝送手段35を有し、中央処理装置40は、伝送
手段35からの演算用デジタル情報を入力として所定の
演算周期で演算処理を行う演算手段41を備えている。
【0041】このような構成とすれば、所定の期間にお
いてデジタルフィルタ処理によって得られた演算用デジ
タル情報量は、デジタルフィルタ処理前のデジタル情報
のデータ量よりも少なくすることが可能となるため、端
末装置30から中央処理装置40に情報の伝送を行うシ
ステムにおいては、デジタルフィルタ処理により伝送時
間を短縮化することができる。
【0042】図7は、本発明の第1の実施の形態又は第
2の実施の形態による電力系統情報解析システムを端末
装置として2端子送電系統に適用した一例を示す構成図
である。
【0043】図7に示すように、端子TA側の母線B1
および端子TB側の母線B2間を送電線Lにより接続し
た2端子送電系統において、端子TA側の送電線Lに設
けられた計器用変成器T1により取出されたアナログ電
気量情報A1を端末装置D1に取り込み、また端子TB
側の送電線Lに設けられた計器用変成器T2により取出
されたアナログ電気量情報A2を端末装置D2に取り込
む。
【0044】上記端子TA側の端末装置D1は、時刻同
期網Nから得られる同期用信号S2に基づいて決定され
たサンプリングタイミングで、アナログ電気量情報A1
をデジタル情報I1に変換し、このデジタル情報に対し
てデジタルフィルタ処理により任意の重複期間をもたせ
ながら複数情報の平滑化を行い、このデジタル情報I1
を伝送路R1を介して中央処理装置Cへ伝送する。
【0045】また、上記端子TB側の端末装置D2は、
同じく時刻同期網Nから得られる同期用信号S2に基づ
いて決定されたサンプリングタイミングで、アナログ電
気量情報A2をデジタル情報I2に変換し、このデジタ
ル情報に対してデジタルフィルタ処理により任意の重複
期間をもたせながら複数情報の平滑化を行い、このデジ
タル情報I2を伝送路R2を介して中央処理装置Cへ伝
送する。
【0046】中央処理装置Cでは、端末装置D1および
D2より伝送されたデジタル情報I1およびI2に基づ
いて所定の演算処理を行うが、この場合デジタル情報I
1およびI2は送電線Lを含む電力系統において生じた
事象に対し、同一時刻でサンプリングして得られたもの
である。
【0047】従って、任意の同一タイミングXnで得ら
れたデジタル情報I1nおよびI2nに基づいて演算処
理された結果は、タイミングXnの当該系統において同
一時刻におけるデータの比較や事故検出、事故点の標定
等の解析結果は誤差の少ない有効なものとなる。
【0048】図8は、本発明の第1の実施の形態又は第
2の実施の形態による電力系統情報解析システムを端末
装置として2端子送電系統に適用した他の例を示す構成
図である。
【0049】図8に示すように、端子TA側の母線B1
および端子TB側の母線B2間を送電線Lにより接続し
た2端子送電系統において、端子TA側の送電線Lに設
けられた計器用変成器T1により取出されたアナログ電
気量情報A1を端末装置D1に取り込み、また端子TB
側の送電線Lに設けられた計器用変成器T2により取出
されたアナログ電気量情報A2を端末装置D2に取り込
む。
【0050】上記端子TA側の端末装置D1は、アナロ
グ電気量情報A1をデジタル情報I1に変換し、このデ
ジタル情報に対してデジタルフィルタ処理により任意の
重複期間をもたせながら複数情報の平滑化を行い、さら
に時刻同期網Nから得られる同期用信号S2に基づいて
得られるデジタル情報I1のサンプリングタイミングと
平滑化されたデジタル情報I1とを用いて、任意のサン
プリングタイミングのデジタル情報I1Vに変換し、こ
のデジタル情報I1Vを伝送路R1を介して中央処理装
置Cへ伝送する。
【0051】また、上記端子TB側の端末装置D2は、
アナログ電気量情報A2をデジタル情報I2に変換し、
このデジタル情報に対してデジタルフィルタ処理により
任意の重複期間をもたせながら複数情報の平滑化を行
い、さらに時刻同期網Nから得られる同期用信号S2に
基づいて得られるデジタル情報I2のサンプリングタイ
ミングと平滑化されたデジタル情報I2とを用いて、任
意のサンプリングタイミングのデジタル情報I2Vに変
換し、このデジタル情報I2Vを伝送路R1を介して中
央処理装置Cへ伝送する。
【0052】ここで、端末装置Dにおいて、任意のサン
プリングタイミングのデジタル情報IVに変換処理する
場合の詳細を図9により説明する。
【0053】図9において、電流波形Cを実際のサンプ
リングタイミングS、Sn+1〜Sでアナログ情報
からデジタル情報へ変換したときの電流データはI
、ISn+1〜ISであり、また同期用信号Sを
基準とするサンプリングタイミングV、Vn+1〜V
でデジタル変換したと仮定したときの電流データはI
、IVn+1〜IVである。
【0054】これらの関係から、実際とは異なる同期信
号を基準としたサンプリングタイミングでサンプリング
したと仮定したときのデータは、サンプリング間隔Δs
pとSおよびVのタイミング差Δtとを用いれば算
出可能である。
【0055】図10は、所定の正弦波における2つのサ
ンプリングデータIS、ISn+ から所定のタイミ
ング差のあるデータIVを求めるための概念図であ
る。ISとISn+1のサンプリング間隔(電気角
α)と、ISとIVのタイミング差(電気角θに相
当)が分かれば、仮想タイミングVにおける電流デー
タIVは IV=l・IS+k・Sn+1 (k,lは1以下の係数) なる補正処理演算により求められる。但し、係数k、l
は、先の電気角αとθにより一義的に決定する。
【0056】従って、同期信号基準のサンプリングタイ
ミングとならない端末装置Dに同期用信号を取り込み、
実際のサンプリングタイミングとの差分を検出して補正
処理を行うことによって、同期信号基準でサンプリング
を行った場合に相当するデータを取得することができ
る。
【0057】一方、図8の中央処理装置Cにおいて、端
末装置D1およびD2から伝送されたデジタル情報I1
VおよびI2Vを取込むと、前述した補正処理演算によ
り、送電線Lを含む電力系統において生じた事象に対
し、同一時刻でサンプリングして得られたものと同等と
なる。
【0058】従って、任意の同一タイミングXnで得ら
れたデジタル情報I1VnおよびI2Vnに基づいて演
算処理された結果は、タイミングXnの当該系統におい
て同一時刻におけるデータの比較や事故検出、事故点の
標定等の解析結果は誤差の少ない有効なものとなし得
る。
【0059】なお、上記補正処理は、端末装置内ではな
く、中央処理装置において個別に実施するようにしても
よい。
【0060】次に本発明による電力系統情報解析システ
ムの第1の実施の形態又は第2の実施の形態を適用した
保護継電装置の具体例について述べる。
【0061】図11は、本発明を送電線故障点標定シス
テムに適用した場合の一例を示す構成図である。
【0062】図11において、端子TA側の母線B1お
よび端子TB側の母線B2間を送電線Lにより接続した
2端子送電系統において、端子TA側の送電線Lに設け
られた計器用変成器Tにより取出されたアナログ電気量
情報Aを端末装置Dに取込んでデジタル情報Iに変換
し、このデジタル情報を伝送路Rを介して故障点標定演
算を行う中央処理装置Cへ伝送するようにしたものであ
る。
【0063】一般に故障点標定システムでは、変成器T
から入力された電圧情報および電流情報と、あらかじめ
設定された送電線Lのインピーダンスを用い、母線B1
から故障点Fまでの距離を算出する構成となっている。
【0064】従来の故障点標定演算では、電気量として
基本波成分が入力されることを想定しているため、アナ
ログ電気量情報Aに高調波成分が重畳していると、故障
点標定演算結果に誤差を生じる結果となる。
【0065】本例の故障点標定システムでは、端末装置
Dに対して第1の実施の形態又は第2の実施の形態で述
べた電力情報解析システムを適用することにより、高調
波成分の影響を軽減することができるため、故障点標定
演算結果に生じる誤差を最小限に抑えることができる。
【0066】また、すべてのサンプリング点で得られた
デジタル情報を、中央処理装置Cに伝送しないで済むこ
とから、伝送遅延時間の短縮や、演算処理時間の短縮化
を図ることが可能となる。
【0067】なお、中央処理装置Cの機能と、端末装置
Dの機能が一装置内に存在している場合、あるいは中央
処理装置Cと端末装置D間の伝送速度が十分に高速であ
っても、標定演算誤差を軽減することができる。
【0068】図12は、本発明を送電線故障点標定シス
テムに適用した場合の他の例を示す構成図である。
【0069】図12において、端子TA側の母線B1お
よび端子TB側の母線B2間を送電線Lにより接続した
2端子送電系統において、端子TA側及び端子TB側の
送電線Lに設けられた計器用変成器T1,T2により取
出されたアナログ電気量情報A1,A2を端末装置D
1,D2に取込んで、時刻同期網Nから得られる同期用
信号S1、S2に基づき、同じサンプリングタイミング
で得られたデジタル情報I1,I2に変換し、このデジ
タル情報を伝送路R1,R2を介して故障点標定演算を
行う中央処理装置Cへ伝送するようにしたものである。
【0070】このような故障点標定システムにおいて
も、端末装置Dに対して第1の実施の形態又は第2の実
施の形態で述べた電力情報解析システムを適用すること
により、高調波成分の影響を軽減することができるた
め、故障点標定演算結果に生じる誤差を少なくすること
が可能となり、また伝送遅延時間および演算処理時間の
短縮を図ることができる。
【0071】なお、3端子以上の多端子送電系統の場合
にも、各端子に端末装置Dを設置すれば前述同様の作用
効果を得ることができる。
【0072】図13は、本発明を電力系統の現象を記録
するシステムに適用した場合の一例を示す構成図であ
る。
【0073】図13において、端子TA側の母線B1お
よび端子TB側の母線B2間を送電線Lにより接続した
2端子送電系統において、端子TA側の送電線Lに設け
られた計器用変成器Tにより取出されたアナログ電気量
情報Aを端末装置Dに取込んでデジタル情報Iに変換
し、このデジタル情報を伝送路Rを介して中央処理装置
Cへ伝送し、電力系統現象の電圧、電流、周波数、位
相、有効電力量、無効電力量、積算電力量などの計測値
を算出、記録、解析処理を行うようにしたものである。
【0074】一般に電流値を計測するために用いるサン
プリングタイミングにおいて、電流に重畳する高調波の
影響により波形が歪んでいる場合、計測結果に誤差を生
じ、また同様の理由により、電圧情報にも誤差を生じ
る。
【0075】また、デジタル演算を行う系統現象記録装
置では、周波数、位相、有効電力量、無効電力量、積算
電力量などの電気量情報は、電流情報と電圧情報を用い
て2次的に演算されることが一般的であるため、これら
の計測結果は、電流情報および電圧情報の計測誤差の影
響を受ける。
【0076】本例の系統現象記録システムでは、端末装
置Dに対して第1の実施の形態又は第2の実施の形態で
述べた電力情報解析システムを適用することにより、電
流情報、電圧情報などの電気量情報の計測精度を向上さ
せることができる。
【0077】また、すべてのサンプリング点で得られた
デジタル情報を、中央処理装置Cに伝送しないで済むこ
とから、伝送遅延時間の短縮や、演算処理時間の短縮化
を図ることができる。
【0078】なお、中央処理装置Cの機能と、端末装置
Dの機能が一装置内に存在している場合、あるいは中央
処理装置Cと端末装置D間の伝送速度が十分に高速であ
る場合でも、計測処理における誤差を軽減することがで
きる。
【0079】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、構成
簡単にして演算精度の向上、処理時間の短縮化および低
コスト化を図ることができる電力系統情報解析システム
を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電力系統情報解析システムの第1
の実施の形態を示すブロック構成図。
【図2】同実施の形態において、電圧、電流などのアナ
ログ情報の波形と電力系統解析装置のサンプリングタイ
ミングを模式的に示す図。
【図3】同実施の形態おいて、サンプリングタイミング
点で得られたデジタル情報と、これらの情報をデジタル
フィルタ処理することによって得られるデータの関係を
示す模式図。
【図4】同実施の形態において、デジタルフィルタ処理
した結果をシミュレーションして示す図。
【図5】本発明による電力系統情報解析システムの第2
の実施の形態を示すブロック構成図。
【図6】本発明による電力系統情報解析システムを端末
装置及び中央処理装置として用いる場合の第3の実施の
形態を示すブロック構成図。
【図7】本発明による電力系統情報解析システムを端末
装置及び中央処理装置として2端子送電系統に適用した
一例を示す構成図。
【図8】本発明による電力系統情報解析システムを端末
装置及び中央処理装置として2端子送電系統に適用した
他の例を示す構成図。
【図9】図8の端末装置において、任意のサンプリング
タイミングのデジタル情報に変換処理する場合の詳細を
説明するための図。
【図10】同じく所定の正弦波における2つのサンプリ
ングデータから所定のタイミング差のあるデータを求め
るための概念図。
【図11】本発明を送電線故障点標定システムに適用し
た場合の一例を示す構成図。
【図12】本発明を送電線故障点標定システムに適用し
た場合の他の例を示す構成図。
【図13】本発明を電力系統の現象を記録するシステム
に適用した場合の一例を示す構成図。
【符号の説明】
10,20:電力系統情報解析装置 11,21,31:アナログ回路 12,22,32:A/D変換部 13,23,33:入力部 14,25,27,34:デジタルフィルタ部 15,24,26,41:演算手段 27:デジタルフィルタ処理部 30:端末装置 35:伝送手段 40:中央処理装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀 政夫 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内 (72)発明者 岡崎 正人 東京都府中市晴見町2丁目24番地の1 東 芝システムテクノロジー株式会社内 (72)発明者 高荷 英之 東京都府中市晴見町2丁目24番地の1 東 芝システムテクノロジー株式会社内 (72)発明者 半沢 弘司 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中事業所内 (72)発明者 鏡 敏朗 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中事業所内 (72)発明者 佐藤 茂 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内 Fターム(参考) 5G042 BB03 BB08 BB13

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力系統の電圧,電流などの複数のアナ
    ログ情報を、アナログ回路を含む入力部に取込んでデジ
    タル情報に変換し、当該デジタル情報を所定の演算アル
    ゴリズムに従って所定の演算周期(T)で演算処理する
    電力系統情報解析システムにおいて、前記演算周期
    (T)の1/n倍の周期でデジタル情報を取り込み、当
    該各デジタル情報に対して任意の重複期間を持たせなが
    ら複数情報の平滑化を行うデジタルフィルタ処理を実行
    する第1の手段と、この第1の手段により得られた各デ
    ジタル情報を入力として前記演算周期(T)で演算処理
    を行う第2の手段とを備えたことを特徴とする電力系統
    情報解析システム。
  2. 【請求項2】 電力系統の電圧,電流などの複数のアナ
    ログ情報を、アナログ回路を含む入力部に取込んでデジ
    タル情報に変換し、当該デジタル情報を所定の演算アル
    ゴリズムに従って所定の周期(T)をもとに単独あるい
    は複数の演算周期(T/k,T/k,…)で演算処
    理する電力系統情報解析システムにおいて、前記周期
    (T)の1/n倍の周期でデジタル情報を取り込み、当
    該各デジタル情報から、電力系統における解析目的に適
    合するように前記デジタル情報取得周期(T/n)のn
    /k,n/k,…倍の周期のデジタル情報を生成す
    るデジタルフィルタ処理を実行する第1の手段と、この
    第1の手段により得られた各デジタル情報を入力として
    単独あるいは複数の演算周期(T/k,T/k
    …)で演算処理を行う第2の手段とを備えたことを特徴
    とする電力系統情報解析システム。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の電力系統情
    報解析システムにおいて、前記第1の手段を電力系統の
    端子に設置される端末装置とし、前記第2の手段を中央
    処理装置として、前記端末装置でデジタルフィルタ処理
    されたデジタル情報を伝送装置を介して前記中央処理装
    置に伝送するようにしたことを特徴とする電力系統情報
    解析システム。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2記載の電力系統情
    報解析システムにおいて、前記第1の手段を電力系統の
    端子に設置される端末装置とすると共に、アナログ情報
    をデジタル情報へ変換するタイミングを外部クロックに
    同期させ、且つ該クロックに同期したタイミングで取得
    したデジタル情報に対してデジタルフィルタ処理を実行
    させ、前記第2の手段を中央処理装置として、前記端末
    装置でデジタルフィルタ処理されたデジタル情報を伝送
    装置を介して前記中央処理装置に伝送するようにしたこ
    とを特徴とする電力系統情報解析システム。
  5. 【請求項5】 請求項1又は請求項2記載の電力系統情
    報解析システムにおいて、前記第1の手段を電力系統の
    端子に設置される端末装置とすると共に、デジタルフィ
    ルタ処理により得られた各デジタル情報を同期用信号に
    基づいて補正して任意の時刻におけるデジタル情報を生
    成し、前記第2の手段を中央処理装置として、前記端末
    装置で生成された任意の時刻におけるデジタル情報を伝
    送装置を介して前記中央処理装置に伝送するようにした
    ことを特徴とする電力系統情報解析システム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009071637A (ja) * 2007-09-13 2009-04-02 Toshiba Corp 保護制御計測システム
JP2012147562A (ja) * 2011-01-12 2012-08-02 Mitsubishi Electric Corp 保護継電装置

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JP2009071637A (ja) * 2007-09-13 2009-04-02 Toshiba Corp 保護制御計測システム
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