JP2003271907A - 真偽判別装置 - Google Patents

真偽判別装置

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JP2003271907A
JP2003271907A JP2002067213A JP2002067213A JP2003271907A JP 2003271907 A JP2003271907 A JP 2003271907A JP 2002067213 A JP2002067213 A JP 2002067213A JP 2002067213 A JP2002067213 A JP 2002067213A JP 2003271907 A JP2003271907 A JP 2003271907A
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English (en)
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Naoyuki Wakabayashi
尚之 若林
Satoshi Miyagawa
智 宮川
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Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】媒体に混入、塗布、または挟み込まれている磁
性体の材質が適正であるかどうかにより媒体の真偽を判
別することで媒体の真偽判別精度を向上させ、媒体の偽
造を十分に防止できる真偽判別装置を提供する。 【解決手段】真偽判別装置10は、磁界発生部13によ
り発生させるバイアス磁界の強度を周期的に変化させ
て、媒体1に混入、塗布、または挟み込まれている磁性
体2のヒステリシス特性を取得する。このヒステリシス
特性を用いることで、媒体1に混入、塗布、または挟み
込まれている磁性体2の材質が適正であるかどうかを判
別することができ、媒体1の真偽判別精度を向上させる
ことができる。また、媒体1を偽造するには、真媒体に
混入、塗布、または挟み込まれている磁性体2と同じ材
質の磁性体2が必要になるので、媒体1の偽造を困難に
でき、媒体1の偽造を十分に防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、磁性体を混入、
塗布、または挟み込んだ媒体について、該媒体の真偽を
判別する真偽判別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、紙幣、証券等の紙葉類や、クレジ
ットカード、キャッシュカード等の樹脂カード類等、の
媒体の偽造を困難にし、媒体の偽造を防止するために、
媒体の基材に磁性体を混入、塗布、または挟み込んで、
媒体に磁気特性を持たせることが提案されている。
【0003】上記磁気特性を持たせた媒体の真偽を判別
する従来の真偽判別装置は、適当な強度のバイアス磁界
をかけた空間を挟んで媒体を搬送する搬送路を有し、バ
イアス磁界をかけた空間において搬送路を搬送されてい
る媒体近傍の磁界を検出する。これにより、媒体の搬送
方向に沿って媒体近傍の磁界の変化が検出される。磁性
体は、バイアス磁界がかけられたとき、かけられたバイ
アス磁界の強度に応じた磁束密度になり、この磁束密度
に応じた磁界を発生させるので、媒体の搬送方向に沿っ
て検出された媒体近傍の磁界においては、該媒体に磁性
体が存在している部位と、存在していない部位とで、変
化があらわれる。
【0004】したがって、媒体の搬送方向に沿って検出
した媒体近傍の磁界の変化から、該媒体について搬送方
向における磁性体の配置を検出することができる。真偽
判別装置は、検出した磁性体の配置と、適正な磁性体の
配置(真媒体における磁性体の配置)とを比較し、検出
した磁性体の配置が適正であれば真媒体であると判別
し、反対に適正でなければ偽造媒体であると判別する。
【0005】適正な磁性体の配置については、センタで
管理する方式や、媒体に記憶させる方式(例えば媒体に
設けられている磁気ストライプやICチップ等に記憶さ
せる方式や、磁気特性を示すバーコードを媒体に印刷す
る方式)がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
真偽判別装置は、媒体の搬送方向における磁性体の配置
を検出し、該配置が適正であるかどうかにより媒体の真
偽を判別しているだけであった。このため、 媒体(真媒体)に対して光学的、または磁気的な読取
方法で該媒体における磁性体の配置を読み取り、 ここで読み取った磁性体の配置に基づく印刷を、適当
な濃度に調整した磁気インクで基材に施す、 という方法で媒体が偽造される危険性があった。
【0007】この発明の目的は、媒体に混入、塗布、ま
たは挟み込んだ磁性体の材質が適正であるかどうかを判
別することにより、媒体の真偽を判別することで真偽判
別精度を向上させ、媒体の偽造を十分に防止できる真偽
判別装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の真偽判別装置
は、上記課題を解決するために以下の構成を備えてい
る。
【0009】(1)バイアス磁界を発生させる磁界発生
手段と、上記磁界発生手段により上記バイアス磁界がか
けられた空間に位置させた媒体について、媒体近傍の磁
界を検出する磁界検出手段と、上記磁界検出手段により
検出した上記媒体近傍の磁界を用いて媒体の真偽を判別
する真偽判別手段と、を備え、上記磁界発生手段は、発
生させるバイアス磁界の強度を所定の範囲で周期的に変
化させる。
【0010】この構成では、磁界検出手段が、磁界発生
手段によりバイアス磁界がかけられた空間に位置させた
媒体について、該媒体近傍の磁界を検出する。また、磁
界発生手段がバイアス磁界の強度を所定の範囲で周期的
に変化させる。これにより、バイアス磁界がかけられた
空間に位置にする媒体に、その強度を所定の範囲で周期
的に変化させたバイアス磁界をかけることができる。
【0011】ここで、磁性体が上記媒体に混入、塗布ま
たは挟み込まれている場合、この磁性体に磁界発生手段
により発生させたバイアス磁界がかかることになる。磁
性体は、かけられた磁界に応じた磁束密度になり、この
磁束密度に応じた磁界(以下、発生磁界と言う。)を発
生する。磁性体にかかるバイアス磁界の強度は、所定の
範囲、例えば磁性体が磁気飽和する強度を含む範囲や、
磁性体の保持力よりも小さい強度範囲、で周期的に変化
させられている。したがって、上記媒体に混入、塗布、
または挟み込まれている磁性体について、上記バイアス
磁界の強度変化に対する磁束密度(発生磁界)の変化を
検出することができる。
【0012】例えば、バイアス磁界の強度範囲が、磁性
体が磁気飽和する強度を含んでいる範囲であると、バイ
アス磁界の強度変化に対する発生磁界の変化から該磁性
体のヒステリシス特性を直接的に取得できる。また、磁
界検出手段により検出された発生磁界から抽出した高調
波成分の周波数特性(高調波成分の周波数とその大き
さ)から、逆フーリエ変換により間接的に上記ヒステリ
シス特性を算出することもできる。
【0013】また、バイアス磁界の強度範囲が、磁性体
の保持力よりも小さい範囲であると、バイアス磁界の強
度変化に対する発生磁界の変化から、この磁性体の着磁
量に応じたヒステリシス特性(以下、着磁特性と言
う。)を得ることができる。
【0014】上記ヒステリシス特性や、着磁特性は、磁
性体の材質により異なる。したがって、真偽判別手段に
おいて、上記ヒステリシス特性や、着磁特性を用いて、
媒体に混入、塗布、または挟み込まれている磁性体の材
質が適正であるかどうかを判別することで、媒体の真偽
判別精度を向上させることができる。
【0015】なお、媒体を偽造するには、真媒体に混
入、塗布、または挟み込まれている磁性体と同じ材質の
磁性体が必要になるので、媒体の偽造が困難になり、媒
体の偽造を十分に防止できる。
【0016】(2)バイアス磁界を発生させる磁界発生
手段と、上記磁界発生手段により上記バイアス磁界がか
けられた空間を挟んで媒体を搬送する媒体搬送手段と、
上記バイアス磁界がかけられた空間において、上記媒体
搬送手段により搬送されている媒体について、搬送方向
に沿って該媒体近傍の磁界を検出する磁界検出手段と、
上記磁界検出手段により搬送方向に沿って検出した上記
媒体近傍の磁界を用いて媒体の真偽を判別する真偽判別
手段と、を備え、上記磁界発生手段は、発生させるバイ
アス磁界の強度を所定の範囲で周期的に変化させる。
【0017】この構成では、媒体の搬送方向に沿って該
媒体における磁性体の配置、および磁性体について上記
(1)で説明した上記ヒステリシス特性や、着磁特性を
取得することができるので、磁性体の材質だけでなく、
媒体における磁性体の配置も用いた真偽判別が行える。
したがって、真偽判別精度を一層向上させることができ
る。また、媒体の偽造が一層困難になり、媒体の偽造を
略確実に防止できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態である
真偽判別装置について説明する。
【0019】まず最初に、この実施形態の真偽判別装置
で真偽が判別される媒体について説明する。ここで言う
媒体とは、例えば紙幣、証券等の紙葉類や、クレジット
カード、キャッシュカード等の樹脂カード類等である。
【0020】図1は媒体の例を示す図である。媒体1に
は、その基材の原材料、例えば紙葉類であればパルプを
溶かした粘性の原材料、また樹脂カード類であればPE
T(ポリエチレンテレフタレート)等の樹脂を溶かした
粘性の原材料に、磁性金属繊維や、磁性体粉を混入した
ポリマー繊維等の磁性体繊維2aを投入し、十分に攪拌
した後に成形することにより、磁性体繊維2aを基材内
に混入したもの(図1(A)参照)、基材の表面に磁性
粉2bを塗付したもの(図1(B)参照)、基材の表面
に磁気インク2cで印刷を施したもの(図1(C)参
照)、さらには1対の基材間に磁性の金属箔2dを挟み
込んで貼り合わせたもの(図1(D)参照)等がある。
【0021】以下の説明において、上記磁性繊維2a、
磁性粉2b、磁気インク2c、および磁性の金属箔2d
を総称して磁性体2と言う。
【0022】なお、同じ種類の媒体1であっても、基材
に混入、塗布、または挟み込まれている磁性体2の量
や、基材における磁性体2の配置については同じである
とは限らない。
【0023】次に、この発明の実施形態である真偽判別
装置について説明する。
【0024】図2は、この発明の実施形態である真偽判
別装置の構成を示す図である。真偽判別装置10は、本
体の動作を制御する制御部11と、真偽判別の対象であ
る媒体1を搬送する搬送路を有する搬送部12と、バイ
アス磁界を発生させる磁界発生部13と、搬送路を搬送
されている媒体1近傍の磁界を検出する検出部14と、
を備えている。
【0025】搬送部12には、搬送路における媒体1の
搬送位置を検出する位置センサ(不図示)が設けられて
いる。搬送部12の搬送路は、磁界発生部13によりバ
イアス磁界がかけられた空間を挟んで媒体1を搬送する
ように構成されている。磁界発生部13は、発生させる
バイアス磁界の強度を周期的に変化させることができる
ように、高周波発生器21でコイル22に正弦波信号を
流す構成である(図3(A)参照)。また、図3に
(A)に示すように、検出部14は、コイル22に対し
て対称な位置に配置された一対のホール素子31a、3
1bと、一対のホール素子31a、31bの出力を入力
とし、その差を出力する差動アンプ32とを有する構成
である。一方のホール素子31aは、搬送路を搬送され
ている媒体1の近傍に位置するように配置されている。
検出部14は、図3(B)に示すように媒体1の搬送方
向に沿って該媒体1近傍の磁界を検出できるように構成
されている。差動アンプ32の出力は、制御部11に入
力される。
【0026】以下、この実施形態の真偽判別装置10の
動作について説明する。
【0027】真偽判別装置10は、搬送部12におい
て、真偽を判別する対象の媒体1を搬送する。媒体1
は、磁界発生部13によりバイアス磁界がかけられた空
間を挟んで搬送される。検出部14は、搬送方向に沿っ
て、媒体1近傍の磁界を検出する。
【0028】磁界発生部13は、高周波発生器21でコ
イル22に正弦波信号を流すことにより、発生させてい
るバイアス磁界の強度を周期的に変化させている(図4
(A)参照)。図4(A)において、横軸は時間であ
る。また、真媒体1に混入、塗布、または挟み込まれて
いる磁性体2が磁気飽和する強度を含んだ範囲でバイア
ス磁界の強度を周期的に変化させている。
【0029】磁性体2は、かけられたバイアス磁界の強
度に応じた磁束密度になり、該磁束密度に応じた磁界
(以下、発生磁界と言う。)を発生する。検出部14の
一対のホール素子31a、31bはコイル22を挟んで
対称な位置に配置されている。また、一方のホール素子
31aは、搬送路を搬送されている媒体1の近傍に位置
するように配置されている。差動アンプ32の出力は、
一方のホール素子31aと他方のホール素子31bとの
差分に応じた信号であり、媒体1に混入、塗布、または
挟み込まれている磁性体2による発生磁界の大きさに応
じた信号である。差動アンプ32の出力は、図4(B)
に示すように、一方のホール素子31aに対向している
位置近傍に磁性体2が存在しているときそのレベルが大
きくなる。また、差動アンプ32を用いることで、一方
のホール素子31aに対向している位置近傍に磁性体2
が存在していないときのレベルを十分に抑えている。
【0030】図4(B)において、横軸は媒体1の搬送
方向の位置であり、縦軸は差動アンプ32の出力レベル
である。また、図4(C)は一方のホール素子31aに
対向している位置近傍に磁性体2が存在しているときの
差動アンプ32の出力波形(図4(B)におけるA部の
出力波形)の拡大図である。
【0031】搬送部12には搬送している媒体1の搬送
位置を検出する位置センサが設けられているので、差動
アンプ32の出力と、媒体1の搬送方向の位置と、を対
応づけることができる。したがって、図4(B)に示す
波形から、搬送路を搬送されている媒体1について、搬
送方向における磁性体2の配置を検出できる。
【0032】また、磁界発生部13は、磁性体2が磁気
飽和する強度を含む範囲でバイアス磁界を周期的に変化
させているので、図5に示すように磁界発生部13によ
り発生されているバイアス磁界の強度と、磁性体2によ
る発生磁界の大きさ(差動アンプ32の出力)とから、
該磁性体2のヒステリシス特性を直接的に取得すること
ができる。ヒステリシス特性は、磁性体2の材質により
異なる特性である。
【0033】制御部11は、媒体1の搬送方向における
磁性体2の配置、および磁性体2のヒステリシス特性を
用いて、媒体1の真偽を判別する。図6は制御部におけ
る真偽判別の処理を示すフローチャートである。
【0034】制御部11は、搬送路における媒体1の搬
送位置を検出する位置センサの出力、媒体1の搬送速
度、および差動アンプ32の出力から、媒体1の搬送方
向における磁性体2の配置を取得し(s1)、ここで検
出した磁性体2の配置が適正であるかどうかを判別する
(s2)。s2で適正であると判別すると、高周波発生
器21の出力信号(磁界発生部13により発生されてい
るバイアス磁界の強度に相当する信号)と、差動アンプ
22の出力信号(磁性体2の発生磁界の大きさに相当す
る信号)とからヒステリシス特性を取得し(s3)、こ
こで取得したヒステリシス特性が適正であるかどうかを
判別する(s4)。制御部11は、s4で適正であると
判別すると、媒体1を真媒体であるとし(s5)、s
2、またはs4で適正でないと判別すると、媒体1を偽
造媒体であるとする(s6)。
【0035】媒体1における磁性体2の配置や、磁性体
2のヒステリシス特性については、センタで管理されて
いる。s2では、制御部11は、センタで管理されてい
る媒体1における磁性体2の配置と、s1で取得した媒
体1における磁性体2の配置とを比較し、その類似度が
所定量以上であれば適正であると判別し、反対に類似度
が所定量未満であれば適正でないと判別する。また、s
4ではセンタで管理されているヒステリシス特性と、s
3で取得したヒステリシス特性とを比較し、その類似度
が所定量以上であれば適正であると判別し、反対に類似
度が所定量未満であれば適正でないと判別する。
【0036】なお、センタで管理するヒステリシス特性
として、図5に示したヒステリシス環線を示すデータを
登録してもよいが、この場合データ量が多くなることか
ら、残留磁束密度、保持力、磁気飽和するときのバイア
ス磁界の強度等、ヒステリシス特性の特徴部のデータを
登録するほうが好ましい。
【0037】また、媒体1における磁性体2の配置や、
磁性体2のヒステリシス特性については、センタで管理
せずに、媒体1に設けた磁気ストライプやICチップ等
に記憶させてもよいし、バーコードで媒体1に印刷して
もよい。この場合、真偽判別装置10に、媒体1から磁
性体2の配置や、磁性体2のヒステリシス特性を読み取
る構成を設ければよい。
【0038】このように、この実施形態の真偽判別装置
10は、媒体1の真偽判別において、該媒体1に混入、
塗布、または挟み込まれている磁性体2のヒステリシス
特性(材質)が適正であるかどうかを判別するようにし
たので、媒体1の真偽判別精度を向上させることができ
る。また、媒体1を偽造するには、真媒体1に混入、塗
布、または挟み込まれている磁性体2と同じ材質の磁性
体2が必要になるので、媒体1の偽造を困難にでき、媒
体1の偽造を十分に防止できる。
【0039】さらに、媒体1における磁性体2の配置も
該媒体1の真偽の判別に用いるので、真偽判別精度を一
層向上させることができる。
【0040】なお、上記実施形態では、図6において媒
体1における磁性体2の配置が適正であれば、ヒステリ
シス特性が適正であるかどうかを判別するとしたが、磁
性体2のヒステリシス特性が適正であれば、媒体1にお
ける磁性体2の配置が適正であるかどうかを判別するよ
うにしてもよい(磁性体2の配置と、ヒステリシス特性
との判別の順番については入れ替えてもよい。)。
【0041】また、上記実施形態における一対のホール
素子31a、31bを、一対のMR素子に置き換えても
よい。
【0042】また、図7に示す差動ヘッド25を用い
て、磁界発生部13と検出部14とを一体的に構成して
もよい。差動ヘッド25は、高周波発生器21により一
次コイル26に正弦波信号を入力し、発生させるバイア
ス磁界の強度を周期的に変化させることができる。
【0043】差動ヘッド25の出力(2次コイル27の
出力)は、上記差動アップ32の出力と同様に、図4
(B)に示すように、差動ヘッド25の検出部に対向し
ている位置近傍に磁性体2が存在しているときそのレベ
ルが大きくなり、検出部に対向している位置近傍に磁性
体2が存在していないときのレベルが小さくなる。しか
し、差動ヘッド25の検出部に対向している位置近傍に
磁性体2が存在しているときに出力される信号は(2次
コイル27の出力)は、磁性体2の磁束密度(磁性体2
による発生磁界)を微分した信号に比例する(図8
(A)参照)。したがって、差動ヘッド25の2次コイ
ル27の出力を積分することにより、磁性体2のヒステ
リシス特性を取得することができる(図8(B)参
照)。
【0044】このように、差動ヘッド25を用いた真偽
判別装置10においても、媒体1に混入、塗布、または
挟み込まれている磁性体2のヒステリシス特性を取得す
ることができるので、上記実施形態と同様に媒体1の真
偽判別において、該媒体1に混入、塗布、または挟み込
まれている磁性体2の材質が適正であるかどうかを判別
することができ、真偽判別精度を向上させることができ
る。
【0045】なお、上記実施形態と同様に、媒体1にお
ける磁性体2の配置を用いて、媒体1の真偽を判別する
ことができる。
【0046】また、以下に示すように、差動型でない磁
気ヘッド(以下、単に磁気ヘッドと言う。)を用いて磁
性体2のヒステリシス特性を取得することもできる。
【0047】磁性体2は、磁気飽和する強度よりも大き
いバイアス磁界がかけられたとき、磁束密度が飽和し
(磁性体2による発生磁界が飽和し)、高調波成分が増
加する。したがって、磁気ヘッドの検出出力から高調波
成分の周波数とその大きさとを抽出し、これを逆フーリ
エ変換することで磁性体2による発生磁界の変化を算出
することができるので、磁性体2のヒステリシス特性を
得ることができる。
【0048】なお、磁気ヘッドにより発生されるバイア
ス磁界も、上記実施形態と同様に、磁性体2が磁気飽和
する強度を含む範囲で周期的に変化させられている。
【0049】図9に磁気ヘッドの検出出力からヒステリ
シス特性を算出する例を3つ示す。磁気ヘッドの検出出
力から、高調波成分の周波数毎にその大きさを抽出し
(図9(A)、(B)、(C)に示す左側の特性)、こ
れを逆フーリエ変換することで磁性体2による発生磁界
の変化を算出することができる(図9(A)、(B)、
(C)に示す中央の特性を算出することができる。)の
で、図9(A)、(B)、(C)に示す右側のヒステリ
シス特性を算出することができる。
【0050】これにより、上記実施形態と同様に媒体1
の真偽判別精度を向上させ、且つ媒体1の偽造を防止す
ることができる。また、差動型でない磁気ヘッドを使用
することにより、装置本体のコストを安価にできる。
【0051】さらに、上記実施形態では磁界発生部13
により発生するバイアス磁界の強度を、磁性体2が磁気
飽和する強度を含む範囲で周期的に変化させるとした
が、磁性体2の保持力よりも小さい範囲で周期的に変化
させてもよい。
【0052】ここで、検出部14の構成が上記図3
(A)に示した構成であるとすると、一方のホール素子
31aに対向している位置近傍に磁性体2が存在してい
るときの出力信号のレベルの中心が図10(A)に示す
ようにずれる。このずれの大きさは、磁性体2の着磁量
に比例する。
【0053】したがって、媒体1に混入、塗布、または
挟み込む磁性体2を適当に着磁しておけば、磁性体2の
着磁量に応じたヒステリシス特性(この発明で言う着磁
量に応じた特性(以下、着磁特性と言う。))を取得す
ることができる(図10(B)参照)。
【0054】なお、図10(B)に示す破線は、磁界発
生部13により発生するバイアス磁界の強度を、磁性体
2が磁気飽和する強度を含む範囲としたときに得られる
ヒステリシス特性である。
【0055】このため、磁界発生部13により発生する
バイアス磁界の強度を、磁性体2の保持力よりも小さい
範囲で周期的に変化させた場合、磁性体2の着磁特性を
用いて(磁性体2の着磁量を用いて)媒体1の真偽を判
別することができ、媒体1の真偽判別精度を向上させる
ことができ、上記実施形態と同様の効果が得られる。
【0056】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、媒体
に混入、塗布、または挟み込まれている磁性体の材質が
適正であるかどうかにより媒体の真偽を判別するので、
媒体の真偽判別精度を向上させることができる。また、
媒体を偽造するには、真媒体に混入、塗布、または挟み
込まれている磁性体と同じ材質の磁性体が必要になるこ
とから、媒体の偽造を困難にでき、媒体の偽造を十分に
防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁性体を混入、塗布、または挟み込んだ媒体の
例を示す図である。
【図2】この発明の実施形態である真偽判別装置の構成
を示すブロック図である。
【図3】この発明の実施形態である真偽判別装置の磁界
発生部、および検出部の構成を示す図である。
【図4】この発明の実施形態である真偽判別装置の検出
部における検出波形を示す図である。
【図5】ヒステリシス特性を取得する方法を説明する図
である。
【図6】この発明の実施形態である真偽判別装置におけ
る真偽判別処理を示すフローチャートである。
【図7】この発明の別の実施形態である真偽判別装置の
磁界発生部、および検出部の構成を示す図である。
【図8】この発明の別の実施形態である真偽判別装置の
検出部における検出波形を示す図である。
【図9】検出波形の高調波特性からヒステリシス特性を
取得する方法を説明する図である。
【図10】検出波形から着磁特性を取得する方法を説明
する図である。
【符号の説明】
1−媒体 2−磁性体 10−真偽判別装置 11−制御部 12−搬送部 13−磁界発生部 14−検出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C005 HA02 HB09 HB10 HB20 JA01 JB24 KA01 LA06 LB18 3E041 AA01 AA02 AA03 AA10 BA07 BB07 BC03 CA01 CA02 CB03 EA05 5B058 CA31 KA02 KA04 KA13 KA31 YA20

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バイアス磁界を発生させる磁界発生手段
    と、 上記磁界発生手段により上記バイアス磁界がかけられた
    空間に位置させた媒体について、媒体近傍の磁界を検出
    する磁界検出手段と、 上記磁界検出手段により検出した上記媒体近傍の磁界を
    用いて媒体の真偽を判別する真偽判別手段と、を備え、 上記磁界発生手段は、発生させるバイアス磁界の強度を
    所定の範囲で周期的に変化させる真偽判別装置。
  2. 【請求項2】 バイアス磁界を発生させる磁界発生手段
    と、 上記磁界発生手段により上記バイアス磁界がかけられた
    空間を挟んで媒体を搬送する媒体搬送手段と、 上記バイアス磁界がかけられた空間において、上記媒体
    搬送手段により搬送されている媒体について、搬送方向
    に沿って該媒体近傍の磁界を検出する磁界検出手段と、 上記磁界検出手段により搬送方向に沿って検出した上記
    媒体近傍の磁界を用いて媒体の真偽を判別する真偽判別
    手段と、を備え、 上記磁界発生手段は、発生させるバイアス磁界の強度を
    所定の範囲で周期的に変化させる真偽判別装置。
  3. 【請求項3】 上記真偽判別手段は、上記媒体の特徴量
    として上記磁界検出手段により検出された上記媒体近傍
    の磁界から媒体のヒステリシス特性を取得し、ここで取
    得したヒステリシス特性を用いて媒体の真偽を判別する
    請求項1または2に記載の真偽判別装置。
  4. 【請求項4】 上記真偽判別手段は、上記媒体の特徴量
    として上記磁界検出手段により検出された上記媒体近傍
    の磁界から媒体の高調波成分の周波数特性を取得し、こ
    こで取得した高調波成分の周波数特性を用いて媒体の真
    偽を判別する請求項1または2に記載の真偽判別装置。
  5. 【請求項5】 上記真偽判別手段は、上記媒体の特徴量
    として上記磁界検出手段により検出された上記媒体近傍
    の磁界から媒体の着磁量に応じた特性を取得し、ここで
    取得した着磁量に応じた特性を用いて媒体の真偽を判別
    する請求項1または2に記載の真偽判別装置。
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