JP2003271626A - 検索機能付きストレージデバイス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ファイル検索処理中におけるネットワーク負
荷の軽減を図る。 【解決手段】 ファイル入出力インタフェース１４は、
ユーザ端末装置３からのファイル書込要求によりファイ
ルをファイル保存スペース４へ書き込むと共にそのファ
イルのアクセス権及び更新内容に基づき抽出されるキー
ワードをファイル検索エンジン１２へ送る。ファイル検
索エンジン１２は、その情報を検索用データベース１３
へ格納する。ファイル検索インタフェース１１は、ユー
ザからの検索依頼に応じて検索用画面をユーザ端末装置
３へ表示させ、ファイル検索エンジン１２は、その検索
用画面から入力されたキーワードに基づき検索用データ
ベース１３を検索し、該当するファイルかつ当該ユーザ
に対してアクセスが許可されたファイルの一覧を生成
し、ファイル検索インタフェース１１を介してユーザ端
末装置３へ返信する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ストレージデバイ
ス、特に検索機能を搭載したストレージデバイスに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】例えば、ある企業の一部門などという比
較的小規模のコンピュータ環境におけるストレージ集約
ソリューションとして、ＮＡＳ(Network Attached Stor
age)と呼ばれるディスク装置（ストレージデバイス）が
使用される。ＮＡＳは、ネットワークに直接接続する形
式のストレージデバイスであり、使用する部門内におい
て扱うファイルの保存及び複数のコンピュータにおける
ファイルの共有機能を提供する。近年、ストレージの容
量は飛躍的に増大しており、ＮＡＳ内には非常に大量の
ファイルを保存することが可能になる。

【０００３】図４は、従来のＮＡＳを利用した一般的な
ネットワークシステムを示した構成図である。図４に
は、ＮＡＳ１とＬＡＮ２を介してＮＡＳ１を利用する複
数のユーザ端末装置３とが示されている。近年のストレ
ージデバイスは、高機能化、高性能化が進められてお
り、ＣＰＵやメモリを搭載し、ソフトウェアやファーム
ウェアが実行できる環境を有している。ＮＡＳ１もその
例外ではなく、ファイルを保存するファイル保存スペー
ス４のみならず、ファイル保存スペース４へのファイル
入出力処理を実行するファイル入出力インタフェース５
を搭載している。従って、ＮＡＳ１は、いわゆる専用フ
ァイルサーバと考えることができる。

【０００４】ところで、ＮＡＳ１が使用される小規模の
環境においては、各ファイルの作成者が適当と思われる
ディレクトリにファイルを格納することが多い。その結
果、全体としては比較的秩序のないファイル管理がされ
ていることになり、このＮＡＳ１を使用したシステム環
境上で目的のファイルを手作業で探し出すことは困難と
なってしまう。このため、ファイル検索機能が必須とな
る。ここで、従来のＮＡＳ１に対する検索処理について
説明する。

【０００５】ユーザがユーザ端末装置３から検索機能を
実行してＮＡＳ１へアクセスする。ＮＡＳ１のファイル
入出力インタフェース５は、ユーザ端末装置３で実行さ
れている検索機能からの要求に応じて該当するファイル
の全部をファイル保存スペース４から逐次取り出して送
信する。ユーザ端末装置３の検索機能は、送られてきた
ファイルの内容とユーザが指定したキーワードとを順次
比較して、キーワード検索に合致するファイルのみを抽
出する。そして、最終的に検索結果として該当するファ
イルを一覧表示する。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来に
おいては、ＮＡＳ自体が検索機能を有していないため、
各ユーザは、個々にユーザ端末装置に搭載の検索機能を
用いてキーワード検索を行っていた。このため、ファイ
ルの内容とキーワードとの比較は各ユーザ端末装置によ
って行われるため、ファイル検索の都度、ＮＡＳで保存
されている全部又は一部のファイルはユーザ端末装置に
転送されることになる。これにより、ファイル検索処理
中におけるネットワーク負荷、ＮＡＳのディスク入出力
負荷を増大させ、他のユーザ端末装置がＮＡＳ上のファ
イルにアクセスする際のレスポンスの低下を招くことに
なる。

【０００７】効率的な全文検索方式として、事前にファ
イルインデックスを作成する方法が従来から提案されて
いるが、これらの技術は、インデックス作成の時点で同
様に多数のファイルをアクセスする必要があり、同様に
負荷の増大を招く。

【０００８】本発明は以上のような問題を解決するため
になされたものであり、その目的は、ファイル検索処理
中におけるネットワーク負荷の軽減を図る検索機能付き
ストレージデバイスを提供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】以上のような目的を達成
するために、本発明に係る検索機能付きストレージデバ
イスは、ファイル入出力に応じてファイル保存手段に保
存するファイルをリアルタイムに更新するネットワーク
に直接接続する形式のストレージデバイスにおいて、前
記ファイル保存手段へのファイル入出力を行うファイル
入出力処理手段と、前記ファイル保存手段に保存される
ファイルの検索に必要なファイル情報が蓄積される検索
用データベースと、前記ファイル入出力処理手段がファ
イルを更新する度にその更新対象のファイルの属性及び
更新内容に基づき抽出されるキーワードを前記検索用デ
ータベースに登録するファイル情報登録処理手段と、少
なくともキーワードが指定された前記ネットワークを介
して送られてくるファイル検索要求を受け付ける検索依
頼受付処理手段と、前記検索依頼受付処理手段が受け付
けたファイル検索要求に基づき前記検索用データベース
を検索し、該当するファイル一覧をファイル検索依頼元
へ返信する検索処理手段とを有するものである。

【００１０】また、検索依頼時にその依頼元となるユー
ザ端末装置に、キーワードを入力させる検索用画面を表
示させる検索用画面表示処理手段を有するものである。

【００１１】また、前記ファイル検索要求には、検索依
頼をするユーザの識別情報が含まれており、前記検索処
理手段は、ファイル検索要求発信者に対してアクセスが
許可されたファイルのみをファイル一覧に含めるもので
ある。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明の
好適な実施の形態について説明する。なお、従来例と同
じ構成要素には同じ符号を付ける。

【００１３】図１は、本発明に係る検索機能付きストレ
ージデバイスの一実施の形態を示したシステム構成図で
ある。このシステムは、検索機能付きストレージデバイ
スであるＮＡＳ１０と、ＮＡＳ１０に格納されたファイ
ルにＬＡＮ２を介してアクセスする１乃至複数のユーザ
端末装置３とを有している。

【００１４】本実施の形態におけるＮＡＳ１０は、ファ
イル検索インタフェース１１、ファイル検索エンジン１
２、検索用データベース１３、ファイル入出力インタフ
ェース１４及びファイル保存スペース４を有している。
ファイル検索エンジン１２は、ファイル入出力インタフ
ェース１４がファイル保存スペース４に格納されるファ
イルを更新する度にその更新対象のファイルに関する情
報を検索用データベース１３に登録する。検索用データ
ベース１３に登録される情報としては、ファイル検索に
必要なキーワード、更にアクセス権等のファイル属性な
どがある。更に、ファイル検索エンジン１２は、検索機
能を有しており、ユーザ端末装置３から送られてきたキ
ーワードに基づき検索用データベース１３を検索し、該
当するファイル一覧を生成する。検索エンジン機構自体
並びに検索用データベース１３のデータベース構造は、
一般的な検索エンジン機構で実現できる。ファイル検索
インタフェース１１は、ユーザ端末装置３から送られて
きたファイル検索要求を受け付けると共にそのファイル
検索要求に応じたファイル検索エンジン１２からの検索
結果をファイル検索要求発信元のユーザ端末装置３へ返
す。ファイル入出力インタフェース１４は、基本的な処
理は従来と同じであるが、ファイル更新時にキーワード
等をファイル検索エンジン１２へ通知する機能が付加さ
れている。

【００１５】次に、本実施の形態におけるＮＡＳ１０の
動作について説明する。まず、本実施の形態におけるフ
ァイルアクセス処理を図２に示したフローチャートを用
いて説明する。

【００１６】ファイル入出力インタフェース１４は、ユ
ーザ端末装置３から送られてきたファイルアクセス要求
を受信すると（ステップ１０１）、それがファイル読出
要求であれば、該当するファイルをファイル保存スペー
ス４から取り出して要求発信元のユーザ端末装置３へ返
信する（ステップ１０２，１０３）。一方、アクセス要
求がファイル書込要求であれば、ユーザ端末装置３から
送られてくるファイルをファイル保存スペース４へ書き
込む（ステップ１０２，１０４）。また、既存ファイル
の更新であれば、該当するファイルを更新する。更に、
本実施の形態におけるファイル入出力インタフェース１
４は、更新されたファイルの属性及び更新内容に基づき
抽出されるキーワードをファイル検索エンジン１２へ送
る。ファイル検索エンジン１２は、ファイル入出力イン
タフェース１４から送られてきた情報を検索用データベ
ース１３へ格納する（ステップ１０５）。

【００１７】このようにして、ファイル書込処理に応じ
てアクセス検索用データベース１３の内容を逐次最新な
ものに更新することができる。なお、本実施の形態で
は、ファイル更新時にファイル入出力インタフェース１
４がファイル検索エンジン１２へキーワード等を送るよ
うにしたが、ファイル検索エンジン１２がファイル入出
力インタフェース１４の動作又はファイル保存スペース
４への書込みを監視して、ファイルの更新を確認できた
ときにそのファイルのキーワード等を抽出するようにし
てもよい。これにより、従来と同様のファイル入出力イ
ンタフェースを用いることができる。

【００１８】続いて、本実施の形態におけるファイル検
索処理を図３に示したフローチャートを用いて説明す
る。

【００１９】ＮＡＳ１０へファイル検索要求を発信した
いユーザは、ブラウザを用いてＮＡＳ１０へアクセスす
ると、ファイル検索インタフェース１１は、予め用意し
ている検索用画面を表示させるためのＨＴＭＬ（HyperT
ext Markup Language）ファイルを当該ユーザ端末装
置３へ送信する（ステップ２０１）。ユーザは、ユーザ
端末装置３の画面上に表示された検索用画面からファイ
ル検索のためのキーワードを入力してファイル検索要求
を送信する。そのファイル検索要求には、キーワード
と、検索依頼者を特定する情報としてユーザＩＤとが含
まれている。ファイル検索インタフェース１１は、ユー
ザ端末装置３からＬＡＮ２を介して送られてきたファイ
ル検索要求を受信することで検索依頼を受け付けると
（ステップ２０２）、その要求をファイル検索エンジン
１２に渡す。

【００２０】ファイル検索エンジン１２は、ファイル検
索要求に含まれているキーワードをキーに検索用データ
ベース１３を検索する（ステップ２０３）。そして、フ
ァイル検索エンジン１２は、ファイル検索要求に含まれ
ているユーザＩＤと該当したファイルのアクセス権とを
照合して、当該ユーザに対してアクセスが許可されたフ
ァイルのみを抽出し、そのファイルの一覧を生成する
（ステップ２０４）。ここでは、ファイルそのものでは
なく、少なくともファイルの名称、格納場所を含むファ
イル情報のリストを検索結果として生成する。

【００２１】ファイル検索インタフェース１１は、ファ
イル検索エンジン１２から検索結果が送られてくると、
それを検索依頼元のユーザ端末装置３へ送信する（ステ
ップ２０５）。

【００２２】本実施の形態によれば、ＮＡＳ１０に検索
機能を持たせるようにしたので、ファイル検索処理にお
いてＮＡＳ１０とユーザ端末装置３との間で授受される
情報は、ファイル検索要求と、その検索結果としてのフ
ァイル一覧であり、ファイル自体が送信されることはな
い。これにより、ファイル検索中におけるネットワーク
負荷の増大を防止することができ、これに伴い、他のユ
ーザ端末装置３がＮＡＳ１０へアクセスする際のレスポ
ンスの低下を防止することができる。つまり、ＮＡＳ１
０へのアクセス時間を短縮することができる。

【００２３】また、ＮＡＳ１０が提供する検索用画面を
通じて検索依頼をさせることによって、各ユーザ端末装
置３のプラットフォームに依存しない検索インタフェー
スを提供することができる。

【００２４】また、検索結果を各ファイルのアクセス制
限にしたがってフィルタリングしてから検索依頼元へ返
す機能を設けたので、本来アクセスが許可されていない
ファイルへのアクセスを、ファイル検索機能を通じても
禁止することができる。

【００２５】

【発明の効果】本発明によれば、検索機能を持たせるよ
うにしたので、ファイル検索処理においてユーザ端末装
置との間で授受する情報は、ファイル検索要求とその検
索結果としてのファイル一覧であり、ファイル自体を送
信することはない。これにより、授受されるデータ量を
大幅に削減することができるので、ファイル検索処理中
におけるネットワーク負荷の増大を防止することがで
き、これに伴い、他のユーザ端末装置に対するレスポン
スの低下を防止することができる。

【００２６】また、検索依頼時にキーワードを入力させ
る検索用画面を依頼元となるユーザ端末装置に表示させ
るようにしたので、各ユーザ端末装置のプラットフォー
ムに依存しない検索インタフェースを提供することがで
きる。

【００２７】また、各ファイルのアクセス制限にしたが
ってフィルタリングしてから検索結果を検索依頼元へ返
すようにしたので、本来アクセスが許可されていないフ
ァイルへのアクセスを確実に禁止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明に係る検索機能付きストレージデバイ
スの一実施の形態を示したシステム構成図である。

【図２】 本実施の形態におけるファイルアクセス処理
を示したフローチャートである。

【図３】 本実施の形態におけるファイル検索処理を示
したフローチャートである。

【図４】 従来のＮＡＳを利用したネットワークシステ
ムを示した構成図である。

【符号の説明】

２ ＬＡＮ、３ ユーザ端末装置、４ ファイル保存ス
ペース、１０ 検索機能付きストレージデバイス（ＮＡ
Ｓ）、１１ ファイル検索インタフェース、１２ ファ
イル検索エンジン、１３ 検索用データベース、１４
ファイル入出力インタフェース。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ファイル入出力に応じてファイル保存手
   段に保存するファイルをリアルタイムに更新するネット
   ワークに直接接続する形式のストレージデバイスにおい
   て、 前記ファイル保存手段へのファイル入出力を行うファイ
   ル入出力処理手段と、 前記ファイル保存手段に保存されるファイルの検索に必
   要なファイル情報が蓄積される検索用データベースと、 前記ファイル入出力処理手段がファイルを更新する度に
   その更新対象のファイルの属性及び更新内容に基づき抽
   出されるキーワードを前記検索用データベースに登録す
   るファイル情報登録処理手段と、 少なくともキーワードが指定された前記ネットワークを
   介して送られてくるファイル検索要求を受け付ける検索
   依頼受付処理手段と、 前記検索依頼受付処理手段が受け付けたファイル検索要
   求に基づき前記検索用データベースを検索し、該当する
   ファイル一覧をファイル検索依頼元へ返信する検索処理
   手段と、 を有することを特徴とする検索機能付きストレージデバ
   イス。
2. 【請求項２】 検索依頼時にその依頼元となるユーザ端
   末装置に、キーワードを入力させる検索用画面を表示さ
   せる検索用画面表示処理手段を有することを特徴とする
   請求項１に記載の検索機能付きストレージデバイス。
3. 【請求項３】 前記ファイル検索要求には、検索依頼を
   するユーザの識別情報が含まれており、 前記検索処理手段は、ファイル検索要求発信者に対して
   アクセスが許可されたファイルのみをファイル一覧に含
   めることを特徴とする請求項１に記載の検索機能付きス
   トレージデバイス。