JP2003270870A - 画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents

画像形成装置および画像形成方法

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JP2003270870A
JP2003270870A JP2002069644A JP2002069644A JP2003270870A JP 2003270870 A JP2003270870 A JP 2003270870A JP 2002069644 A JP2002069644 A JP 2002069644A JP 2002069644 A JP2002069644 A JP 2002069644A JP 2003270870 A JP2003270870 A JP 2003270870A
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toner
image forming
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patch
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Eiji Shimura
英次 志村
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  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 像担持体の表面電位の乱れがパッチ画像濃度
に及ぼす影響を低減し、画質の良好なトナー像を安定し
て形成することのできる画像形成装置および画像形成方
法を提供する。 【解決手段】 ジャム発生等の動作異常により中間転写
ベルト71がトナー像を担持したまま停止した場合、再
度像形成を行うのに先立って、クリーニング部76をそ
の表面に当接させたまま中間転写ベルト71を周回させ
る。最初の1周では、トナーが付着している可能性のあ
る領域(ドットで示す)がクリーニング部76に当接し
てその付着トナーが除去される(a〜d)。次の周回で
は、トナーが掻き取られて電荷が残留している可能性の
ある領域(斜線で示す)がクリーニング部76に当接し
てその表面電位が均一化される(e〜f)。こうして表
面電位の安定した領域Bにパッチ画像を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、プリンタ、複写
機、ファクシミリ装置などの、画像信号に対応して形成
した静電潜像をトナーにより顕像化してトナー像を形成
する画像形成装置および画像形成方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】この種の画像形成装置では、感光体、転
写ドラムまたは転写ベルトなどの像担持体上に形成した
トナー像を転写紙等の転写材に転写することによって、
転写材上に画像信号に対応した画像を形成している。そ
して、上記転写工程において転写材に転写されず像担持
体上に残留付着したトナーは新たな像形成の障害となる
ため、転写後に静電的あるいは機械的な力等によりこれ
を除去するクリーニング手段を設けている。
【0003】また、この種の装置では、装置の個体差、
経時変化や、温湿度など装置の周囲環境の変化に起因し
てトナー像の画像濃度が異なることがあり、従来より、
画像濃度の安定化を図るための種々の技術が提案されて
いる。このような技術としては、例えば像担持体上にテ
スト用の小画像(パッチ画像)を形成し、そのパッチ画
像の濃度に基づいて画像形成条件を最適化する技術があ
る。この技術は、像担持体上に種々の画像形成条件で所
定のパッチ画像を形成するとともに、像担持体の近傍に
設置した濃度センサによりその画像濃度を検出し、その
濃度が予め設定された目標濃度に最も近くなるように装
置各部に与える電位等の画像形成条件を設定すること
で、所望の画像濃度を得ようとするものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来技術の画
像形成装置において、通常の画像形成動作では、像担持
体上に付着したトナーのほとんどは転写工程において最
終転写材としての転写紙等に移行し、転写後の像担持体
上には微量のトナーが残留するのみであるので、クリー
ニング手段はこのわずかに残ったトナーを除去するのみ
でよい。
【0005】一方、動作上の異常により、像担持体上の
トナー像の転写材への転写が完了しないうちに画像形成
動作が終了してしまう場合がある。例えば、画像形成動
作中に転写材の搬送不良によるジャム(装置内部での転
写材詰まり)が発生した場合には直ちに転写材の搬送お
よび該転写材へのトナー像の転写を中止しなければなら
ない。このような場合、像担持体表面のトナー像の一部
または全部が転写材に転写されずに像担持体上に担持さ
れたまま動作が停止することとなる。また、例えば、ユ
ーザの安全等のために装置の回転部や高電圧部を覆うカ
バーが開いた状態での動作を実行しないように構成され
た装置では、動作中にユーザがカバーを開いた場合には
直ちにその動作を停止する必要がある。こうして装置が
停止した場合にも、像担持体上のトナー像の一部が転写
材に転写されないまま残る場合がある。
【0006】このような動作異常が発生した場合には、
次の像形成を行うのに先立って、再度上記したパッチ画
像形成を行って画像形成条件の調整を行うことが望まし
い。しかしながら、この場合、像担持体表面のうちトナ
ー像が転写されなかった部分には大量の帯電トナーが残
留付着しているため、これらがクリーニング手段によっ
て除去された際に像担持体上に電荷が残留し、像担持体
の表面電位が乱れることがある。この電荷は時間ととも
に散逸してゆくが、特に像担持体の電気抵抗が大きい場
合には比較的長時間にわたって残留することとなる。こ
のような電位の乱れが生じると、次の像形成動作におけ
る像担持体への帯電トナーの付着性が変動するため、得
られるトナー像の画像濃度や画質も不安定となる。特
に、パッチ画像形成時にこのような濃度変動が生じる
と、このパッチ画像の濃度に基づいて行う画像形成条件
の設定を適正に行うことができなくなり、画像品質が低
下してしまうという問題がある。
【0007】この発明は上記課題に鑑みなされたもので
あり、像担持体の表面電位の乱れがパッチ画像濃度に及
ぼす影響を低減し、画質の良好なトナー像を安定して形
成することのできる画像形成装置および画像形成方法を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる画像形
成装置は、上記目的を達成するため、その表面にトナー
像を一時的に担持可能に構成され、所定の方向に周回移
動することによって前記トナー像を所定の転写位置に搬
送し、該転写位置に移動してくる転写材に前記トナー像
を転写する像担持体と、前記像担持体の表面に所定のト
ナー像を形成する像形成手段と、前記像担持体の移動方
向において前記転写位置より下流側のクリーニング位置
で前記像担持体表面の残留トナーを除去するクリーニン
グ手段と、前記像担持体表面に所定のパッチ画像を形成
するとともに、そのパッチ画像の濃度に基づいて画像形
成条件を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、
前記像担持体がその表面に形成されたトナー像の少なく
とも一部を前記転写材へ転写せずに停止したときには、
前記像担持体表面のうち前記クリーニング手段により残
留トナーを除去された後さらに1周以上周回した表面領
域に前記パッチ画像を形成することを特徴としている。
【0009】このように構成された発明では、動作異常
等によりトナー像の転写を完了しないまま像担持体が停
止した場合には、再び像形成可能な状態に復帰する前
に、パッチ画像を形成して画像形成条件の調整を行って
いる。そして、このパッチ画像を形成するのは、像担持
体表面のうちクリーニング手段によりその残留トナーが
除去されてからさらに1周以上周回した表面領域として
いる。このようにする理由は次の通りである。
【0010】転写材へのトナー像の転写を完了しないま
ま像担持体が停止したとき、像担持体上には転写されな
かったトナー像としての大量の帯電トナーが付着してい
るから、このトナーをクリーニング手段により除去した
ことで像担持体上には大量の電荷が残留することとな
る。このような残留電荷は次第に散逸し、像担持体の表
面電位は均一化されてゆくのであるが、トナー除去直後
の像担持体表面は、その表面電位が大きく乱れておりパ
ッチ画像を形成するのには適当でない。一方、像担持体
表面のうちトナー除去後さらに1周以上の周回を重ねた
表面領域ではその残留電荷が減少しており、このような
領域では安定したパッチ画像を形成することができる。
そして、こうして形成したパッチ画像の濃度に基づく制
御によってより適正な条件で画像形成を行うことがで
き、その結果、画質の良好なトナー像を安定して形成す
ることが可能となる。
【0011】上記した動作異常としては、例えば、装置
内部でのジャム、すなわち転写位置への供給から排出に
至る搬送経路での転写材の詰まりがある。ジャム状態の
まま動作を継続すると装置の故障を招くおそれがあるた
め、ジャム発生時には直ちに動作を停止するのが望まし
い。こうした場合、像担持体はその表面に大量のトナー
を担持したまま停止することとなるので、ジャム状態が
解消した後、新たな像形成を行うのに先立って、上記の
ようにしてパッチ画像を形成し、画像形成条件の調整を
行うのが好ましい。
【0012】そのために、転写材のジャムを検知するジ
ャム検知手段をさらに備えるようにしてもよい。
【0013】また、上記したような像担持体の停止を伴
う動作異常以外に、像担持体の表面に形成されたトナー
像の少なくとも一部が転写材へ転写されずに転写位置を
通過してしまう場合がある。例えば、転写位置に供給さ
れた転写材が本来のサイズより小さく、像担持体上のト
ナー像が転写材からはみ出してしまった場合である。こ
のような場合、大量のトナーが像担持体に付着したまま
クリーニング位置まで搬送されてくるため、これらのト
ナーを除去したことで像担持体の表面電位が乱れてい
る。そのため、必ずしも像担持体を停止させる必要こそ
ないものの、このまま像形成を継続しても本来の画像品
質は望むべくもない。
【0014】そこで、このような場合にも、上記と同様
に、像担持体表面のうちトナーを除去された後さらに1
周以上の周回を重ねた表面領域にパッチ画像を形成し、
その濃度に基づき画像形成条件を再調整するのが望まし
い。
【0015】また、先に述べたように、トナー除去後の
像担持体表面の電位の乱れは像担持体の周回中に緩和さ
れてゆくが、より効果的に表面電位を均一化させるため
には、トナー除去後の像担持体の表面電位を均一化する
電位調整手段を設けることが好ましい。そこで、残留ト
ナーを除去された後の前記像担持体の周回では、前記表
面領域が、前記パッチ画像を形成されるのに先立って、
前記クリーニング手段を配置した前記クリーニング位置
を1回以上通過するように構成してもよい。こうするこ
とで、上記した電位調整手段を別途設けなくとも、トナ
ーを除去するためのクリーニング手段がその後の周回で
は電位調整機能を発揮することとなる。
【0016】特に、前記クリーニング手段が、前記像担
持体に当接して前記トナーを掻き落とすように構成され
ている場合には、トナーが除去された後、クリーニング
手段と像担持体とが再度当接する際の摩擦により像担持
体の帯電量が調節されてその表面電位が均一化されるの
で効果的である。
【0017】このような画像形成装置における前記像担
持体は、例えば、前記像形成手段により形成されたトナ
ー像がその表面に転写されて、該トナー像を一時的に担
持する中間体である。
【0018】また、この発明にかかる画像形成方法は、
周回移動する像担持体の表面にトナー像を形成するとと
もに、転写位置に搬送された前記トナー像を転写材に転
写することによって画像を形成する画像形成方法であっ
て、上記目的を達成するため、前記転写材のジャム状態
が解消したときには、前記像担持体にクリーニング手段
を当接させながら前記像担持体を周回させて前記像担持
体の所定の表面領域の残留トナーを除去するトナー除去
工程と、前記トナー除去工程の後に、前記像担持体の前
記表面領域を1周以上周回させる周回工程と、前記周回
工程の後に、前記像担持体の前記表面領域に所定のパッ
チ画像を形成するとともに、該パッチ画像の画像濃度を
検出し、その検出結果に基づき画像形成条件を制御する
パッチ処理工程とを実行することを特徴としている。
【0019】このように構成された画像形成方法では、
ジャム発生により像担持体上に残ったトナーがジャム状
態が解消した後のトナー除去工程で除去され、続く周回
工程で残留電荷による像担持体表面の電位の乱れが緩和
される。そのため、その後に行うパッチ処理工程におい
て形成されるパッチ画像の濃度が安定しており、その濃
度に基づいて制御された画像形成条件の下で画像形成を
行うことにより、画質の良好なトナー像を安定して形成
することが可能となっている。
【0020】また、像担持体の表面電位をより均一化す
るという観点から、上記した画像形成装置の場合と同様
に、前記周回工程を実行するときは前記像担持体に対し
て前記クリーニング手段を当接状態に保持することが好
ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は、この発明にかかる画像形
成装置の一実施形態を示す図である。また、図2は、図
1の画像形成装置の電気的構成を示すブロック図であ
る。この画像形成装置は、ブラック(K)、シアン
(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の4色のトナ
ーを重ね合わせてフルカラー画像を形成したり、ブラッ
ク(K)のトナーのみを用いてモノクロ画像を形成する
装置である。この画像形成装置では、ホストコンピュー
タなどの外部装置から画像信号が制御ユニット1のメイ
ンコントローラ11に与えられると、このメインコント
ローラ11からの指令に応じてエンジンコントローラ1
2がエンジン部EGの各部を制御してシートSに画像信
号に対応する画像を形成する。
【0022】このエンジン部EGでは、感光体2が図1
の矢印方向D1に回転自在に設けられている。また、こ
の感光体2の周りにその回転方向D1に沿って、帯電ユ
ニット3、ロータリー現像ユニット4およびクリーニン
グ部5がそれぞれ配置されている。帯電ユニット3は帯
電バイアス発生部121から帯電バイアスが印加されて
おり、感光体2の外周面を均一に帯電させる。
【0023】そして、この帯電ユニット3によって帯電
された感光体2の外周面に向けて露光ユニット6から光
ビームLが照射される。この露光ユニット6は、図2に
示すように、画像信号切換部122と電気的に接続され
ており、この画像信号切換部122を介して与えられる
画像信号に応じて露光パワー制御部123が露光ユニッ
ト6を制御し、光ビームLを感光体2上に走査露光して
感光体2上に画像信号に対応する静電潜像を形成する。
例えば、エンジンコントローラ12のCPU124から
の指令に基づき、画像信号切換部122がパッチ作成モ
ジュール125と導通している際には、パッチ作成モジ
ュール125から出力されるパッチ画像信号が露光パワ
ー制御部123に与えられてパッチ潜像が形成される。
一方、画像信号切換部122がメインコントローラ11
のCPU111と導通している際には、ホストコンピュ
ータなどの外部装置よりインターフェース112を介し
て与えられた画像信号に応じて光ビームLが感光体2上
に走査露光されて画像信号に対応する静電潜像が感光体
2上に形成される。
【0024】こうして形成された静電潜像は現像ユニッ
ト4によってトナー現像される。すなわち、この実施形
態では現像ユニット4として、ブラック用の現像器4
K、シアン用の現像器4C、マゼンタ用の現像器4M、
およびイエロー用の現像器4Yが軸中心に回転自在に設
けられている。そして、これらの現像器4K、4C、4
M、4Yは回転位置決めされるとともに、感光体2に対
して選択的に当接、もしくは離間した現像位置で位置決
めされ、現像バイアス発生部126によって現像バイア
スが印加されて選択された色のトナーを感光体2の表面
に付与する。これによって、感光体2上の静電潜像が選
択トナー色で顕像化される。このように、この実施形態
では、現像ユニット4が本発明の「像形成手段」として
機能している。なお、図1は、感光体2と対向する現像
位置にブラック現像器4Kが配置された状態を示してい
る。
【0025】上記のようにして現像ユニット4で現像さ
れたトナー像は、一次転写領域TR1で転写ユニット7
の中間転写ベルト71上に一次転写される。転写ユニッ
ト7は、図1に示すように、複数のローラ72〜75に
掛け渡された中間転写ベルト71と、ローラ73を回転
駆動することで中間転写ベルト71を同図に示す矢印方
向D2に回転させる駆動部(図示省略)とを備えてい
る。そして、カラー画像をシートSに転写する場合に
は、感光体2上に形成される各色のトナー像を中間転写
ベルト71上に重ね合わせてカラー画像を形成するとと
もに、本発明の「転写位置」に相当する所定の二次転写
領域TR2において、カセット8から取り出されて二次
転写ローラ83との間に搬送されてくるシートS上にカ
ラー画像を二次転写する。また、こうしてカラー画像が
形成されたシートSは定着ユニット9を経由して装置本
体の上面部に設けられた排出トレイ部に搬送される。こ
のように、この実施形態では、中間転写ベルト71が、
像形成手段により形成されたトナー像を一時的に担持す
る「中間体」として機能する本発明の「像担持体」に相
当する。
【0026】上記したカセット8から排出トレイ部への
シートSの搬送経路FPについてより詳しく説明する。
カセット8に貯留されたシートSは本発明の「転写材」
に相当するものである。ピックアップローラ81の回転
によりカセット8から1枚ずつ取り出されたシートS
は、ゲートローラ82、ローラ73と二次転写ローラ8
3との間の二次転写領域TR2および定着ユニット9を
経て排出トレイ部へ排出される。この経路FPに沿って
ゲートローラ82の手前および二次転写領域TR2の後
方の位置にはそれぞれシート検知センサ65、66が設
けられており、経路FP上のそれぞれの位置でのシート
Sの有無を検知している。これらのセンサ65、66か
らの出力信号は、シートS上の所定位置にトナー像を転
写するための位置基準信号として用いられている。また
これらのセンサ65、66は、後述するように、本発明
の「ジャム検知手段」としても機能するものである。
【0027】なお、二次転写ローラ83はローラ73に
対して近接・離間移動可能となっており、シートS上に
画像を形成する際には図1のように中間転写ベルト71
に当接しているが、後述する初期化処理が実行されると
きには中間転写ベルト71から離間するように構成され
ている。そのため、この初期化処理において中間転写ベ
ルト71上に形成されるパッチ画像(後述)としてのト
ナー像はシートSに転写されることなく二次転写領域T
R2を通過し、後述する濃度センサと対向する位置まで
搬送される。
【0028】また、ローラ75の近傍には、図1に示す
ように、本発明の「クリーニング手段」として機能する
クリーニング部76、濃度センサ60および垂直同期セ
ンサ77が配置されている。これらのうち、クリーニン
グ部76は図示を省略するクリーナ駆動部によってロー
ラ75に対して近接・離間移動可能となっている。そし
て、ローラ75側に移動した状態でクリーニング部76
のブレードがローラ75に掛け渡された中間転写ベルト
71の表面に当接し、二次転写後に中間転写ベルト71
の外周面に残留付着しているトナーを除去する。また、
垂直同期センサ77は、中間転写ベルト71の基準位置
を検出するためのセンサであり、中間転写ベルト71上
の基準位置がこのセンサ77を通過するときに所定のパ
ルス信号を出力するように構成されている。このパルス
信号は、感光体2上に各トナー色で現像されたトナー像
を中間転写ベルト71上で重ね合わせたり、該ベルト7
1上のトナー像をシートSに転写する際の位置合わせ等
のための同期信号、つまり垂直同期信号Vsyncとして機
能している。さらに、濃度センサ60は中間転写ベルト
71の表面に対向して設けられており、必要に応じ後述
するようにして中間転写ベルト71の外周面に形成され
るパッチ画像の光学濃度を測定する。
【0029】なお、図2において、符号113はホスト
コンピュータなどの外部装置よりインターフェース11
2を介して与えられた画像を記憶するためにメインコン
トローラ11に設けられた画像メモリである。また、符
号114は、必要に応じて装置の動作状況や動作異常時
の警告などのメッセージを表示する、例えば液晶ディス
プレイによる表示部である。
【0030】さらに、図1への記載を省略するものの、
この装置の筐体には、各ユニットの交換などの保守作業
の利便性を向上させるとともに作業者の安全確保のため
エンジン部EGを覆う開閉自在のフロントカバーと、そ
のフロントカバーの開閉状態を検知するカバー開閉セン
サ67とが設けられている。そして、CPU124は、
カバー開閉センサ67の出力信号に基づいてフロントカ
バーが閉じているか否かを判断し、フロントカバーが閉
じた状態でのみ上記した画像形成動作を実行するように
構成されている。
【0031】次に、上記のように構成された画像形成装
置において、シートSのジャムが発生した場合の動作に
ついて考える。図3は、この画像形成装置の二次転写領
域TR2の周辺を示す拡大図である。なお、理解を容易
にするために、この図3は図1の装置を90度右に回転
させた状態での位置関係を示している。したがって、搬
送経路FPに沿って図1では下方から上方に向けて搬送
されるシートSは、図3では左から右に向けて搬送され
ることとなる。また、2つのシート検知センサ65およ
び66は、その出力信号SS1およびSS2として、そ
れぞれの位置にシートSがあるときにはHレベル、ない
ときにはLレベルを出力するものとする。
【0032】この画像形成装置では、図3(a)に示す
ように、搬送経路FPに添って搬送されてくるシートS
と、中間転写ベルト71上に形成されて同図に示す矢印
方向D2に搬送されてくるトナー像TIとを二次転写領
域TR2において密着させることで、該トナー像TIを
シートS上に転写している。このとき、一定の速度で搬
送されてくるシートSの先端SEは、シート検出センサ
65との対向位置を通過した後(このとき出力信号SS
1がHに変化する)、所定の時間T1の経過後に二次転
写領域TR2に到達するはずであるから、このタイミン
グに合わせて中間転写ベルト71上のトナー像TIが二
次転写領域TR2に到達するようにすることで、シート
S上の所定位置にトナー像TIを転写することができ
る。そして、二次転写領域TR2を通過したシートSの
先端SEはさらに右側に移動して、シート検知センサ6
5の出力信号SS1の変化から所定の時間T2を経過し
た後にシート検知センサ66に到達し、このときセンサ
66からの出力信号SS2がHレベルに変化する。
【0033】一方、図3(b)に示すように、シートS
がゲートローラ82で詰まってしまった、すなわちゲー
トローラ82でのジャムが発生した場合を考えてみる。
このとき、シートSは先へは搬送されないから、センサ
65の出力信号SS1がHに変化してから時間T2が経
過しても、その先端はセンサ66との対向位置には到達
せず、したがってセンサ66の出力信号SS2はLレベ
ルを維持したままとなる。これはジャムが二次転写領域
TR2で発生した場合でも同様である。
【0034】シートSの移動速度は決まっているので時
間T2の値は既知であり、CPU124は、信号SS1
の立ち上がりから時間T2を経過しても信号SS2の変
化がない場合、ゲートローラ82または二次転写領域T
R2でジャムが発生したと判断することができる。この
ように、この実施形態では、シート検知センサ65、6
6の出力信号SS1、SS2からジャムの発生を検知す
ることができ、これらのセンサ65、66が本発明の
「ジャム検知手段」として機能している。
【0035】このようにジャムが発生した場合にエンジ
ンコントローラ12が行うジャム処理について、図4な
いし図6を参照しつつ説明する。図4は、この実施形態
におけるジャム処理を示すフローチャートであり、図5
はこの実施形態の初期化処理を示すフローチャートであ
る。また、図6は、ジャム発生から初期化処理終了まで
の装置各部の動作を示すタイミングチャートである。
【0036】CPU124は、センサ65の出力信号S
S1の立ち上がりから時間T2が経過してもセンサ66
の出力信号SS2が変化しなければ(図6に示す時刻t
1)、ジャムが発生したと判断して実行中の処理に割り
込みをかけて図4に示すジャム処理を実行する。このジ
ャム処理では、まず最初に画像形成動作を停止する。具
体的には、感光体2上へのトナー像形成を停止するとと
もに、中間転写ベルト71およびシート搬送経路FPを
構成する各ローラ81、82、83の回転を停止する
(ステップS1)。次いで、メインコントローラ11の
CPU111に対し、ユーザにジャムの発生を報知する
とともに、詰まったシートSを取り除くよう促す旨のメ
ッセージを表示部114に表示させるためのリクエスト
信号を出力する(ステップS2)。
【0037】そして、詰まったシートSがユーザにより
取り除かれて、ジャム状態が解消するのを待つ(ステッ
プS3〜S5)。シートSの除去作業が行われたか否か
は次のようにして判定することができる。すなわち、カ
バーセンサ67の出力信号CSを監視して、その変化か
らユーザによりフロントカバーが開けられ(時刻t
2)、再び閉じられるのを確認することで(時刻t4)、
何らかの作業が行われたことが認識される。そして、そ
の間に詰まったシートSが取り除かれていれば(時刻t
3)、2つのシート検知センサ65、66の出力信号S
S1、SS2はいずれもLレベルになっているはずであ
る。もしいずれかの信号がHレベルになっていれば二次
転写領域TR2の周辺にシートSが残っていることを示
すものであるから、ステップS2に戻って再度除去作業
を促すメッセージを表示させるとともに、ユーザによる
除去作業が行われるのを待つ。
【0038】こうして詰まっていたシートSが取り除か
れても、その後直ちに像形成を再開するのは好ましくな
い。というのは、中間転写ベルト71の上には転写され
なかったトナー像TIを構成するトナーT(図3)が大
量に残ったままとなっており、また、ユーザによるシー
ト除去作業の間に各ユニットの着脱が行われたり、周囲
の温湿度が変化するなどして装置の動作環境が変化して
いる可能性があるからである。そこで、この実施形態で
は、像形成可能な状態に復帰するのに先立って、図5に
示すエンジン部EGの初期化処理(図4のステップS
6)を行って画像形成条件の調整を行っている。
【0039】シートSが取り除かれてジャム状態が解消
した後に行うこの初期化処理では、まず中間転写ベルト
71の駆動を開始するとともに(ステップS601、時
刻t5)、クリーニング部76を中間転写ベルト71に
当接させる(ステップS602)。そして、この状態で
垂直同期センサ77から出力される垂直同期信号Vsync
の2回の立ち上がりを待つ(ステップS603およびS
604、時刻t6およびt7)。これにより、中間転写ベ
ルト71はクリーニング部76を当接させた状態で1周
以上周回することになり、その表面に付着していたトナ
ーTはクリーニング部76により除去される。このよう
に、この実施形態では、上記したステップS601〜S
604が、本発明の「トナー除去工程」に相当する。
【0040】その後、もし現像位置にある現像器がブラ
ック現像器4K以外のいずれかであれば、現像ユニット
4を回転させて、ブラック現像器4Kを現像位置に位置
させるとともに(ステップS605、時刻t8)、垂直
同期信号Vsyncの次の立ち上がりを待つ(ステップS6
06)。この間、中間転写ベルト71はトナーを除去さ
れた状態でさらに1周することとなり、先のトナー除去
工程で中間転写ベルト71の表面各部に発生した残留電
荷は次第に散逸する。ここで、中間転写ベルト71が1
周してその付着トナーを除去された後の周回は、クリー
ニング部76を離間させた状態で行ってもよいが、この
間もクリーニング部76を当接状態に保持するのがより
好ましい。というのは、トナーが除去された状態の中間
転写ベルト71とクリーニング部76との摩擦により、
中間転写ベルト71の表面電位の均一化がさらに促進さ
れるからである。すなわち、この場合には、クリーニン
グ部76が電位調整機能を果たすこととなる。
【0041】この周回は、本発明にいう「周回工程」に
相当するものであるが、この初期化処理においては上記
したトナー除去工程とこの周回工程とが明確に区別され
るものではなく、またその必要もない。というのは、原
理上は中間転写ベルト71の最初の1周が「トナー除去
工程」であり、2周目以降が「周回工程」に相当するの
であるが、中間転写ベルト71がどの位置で停止してい
るかがわからない場合もあるため、この実施形態ではそ
の駆動開始(ステップS601)から都合3回の垂直同
期信号Vsyncを検出するまでの間(図6の時刻t5〜t
9)にわたって周回駆動を継続することで少なくとも2
周の周回を確保しており、この間に確実に表面全体のト
ナー除去および電位の調整を行うことができるからであ
る。
【0042】こうして表面電位の乱れが調整された中間
転写ベルト71に対し、次の周回から、各トナー色での
パッチ画像を形成し、その画像濃度に基づき画像形成条
件を制御する、本発明にいう「パッチ処理工程」を実行
する(ステップS607〜S611)。より具体的に
は、まずブラック色に対応して予め用意された画像形成
条件を順次変更設定しながら、各条件で所定パターンの
パッチ画像を形成する(ステップS607、時刻t1
0)。その後、現像ユニット4を回転させて現像器を切
り替えるとともに(ステップS608、時刻t11)、各
パッチ画像が濃度センサ60と対向する位置に搬送され
てくるタイミングで、各パッチ画像の光学濃度を濃度セ
ンサ60により測定する(ステップS609、時刻t1
2)。
【0043】こうして各画像形成条件でのパッチ画像の
光学濃度が求まると、その画像濃度が予め定められた目
標濃度に最も近くなる画像形成条件を最適画像形成条件
として選択する(ステップS610)。なお、トナー像
の画像品質を左右する画像形成条件としては、装置各部
の動作を決めるパラメータとして周知の、例えば現像バ
イアス、帯電バイアスおよび光ビームLの強度などを用
いることができ、また検出されたパッチ画像の画像濃度
に基づいて画像形成条件を制御する方法についても従来
より提案されている技術を適用することができるため、
ここでは説明を省略する。
【0044】このようにしてブラック色での最適画像形
成条件が設定されると、以後のブラック色でのトナー像
形成はこの最適画像形成条件の下で行われることとな
る。なお、濃度センサ60によりその光学濃度を検出さ
れたパッチ画像は中間転写ベルト71の移動によりさら
に下流側に搬送され、該ベルト71に摺接するクリーニ
ング部76により付着したトナーが掻き落とされる。
【0045】こうしてブラック色での画像形成条件を定
めた後ステップS607へ戻り(ステップS611)、
ステップS608での切り替え移動で現像位置に移動し
てきたシアン現像器4Cによりシアン色でのパッチ画像
を形成し、該トナー色に対する画像形成条件の設定を行
う。その動作については上記したブラック色での画像形
成条件設定(ステップS607〜S610)と同様であ
る。また、マゼンタ色、イエロー色についても上記ステ
ップS607〜S610を実行して、各色に対する画像
形成条件の設定を行う。
【0046】そして、各色での最適画像形成条件の設定
が終了し(ステップS611)、濃度検出の終わった最
後のパッチ画像がクリーニング部76に到達して中間転
写ベルト71上のトナーが除去された時点でクリーニン
グ部76を中間転写ベルト71から離間移動させ(ステ
ップS612、時刻t13)、中間転写ベルト71の回転
を停止して(ステップS613、時刻t14)、初期化処
理を終了する。こうして、この装置は新たな像形成が可
能な状態に復帰する。
【0047】上記した初期化処理について、中間転写ベ
ルト71の動きに着目してさらに詳しく説明する。図7
は、初期化処理における中間転写ベルト71の動きを示
す図である。ジャム発生等によりその周回が停止した状
態では、中間転写ベルト71の表面のうちどの部分にト
ナーが付着しているかは不明であり、図7(a)にドッ
トを付して示すように、トナーが付着している可能性の
あるのは中間転写ベルト71の表面の全領域である。な
お、図7に示す符号Aは、中間転写ベルト71上のある
一点の動きを示すために付したものであり、該ベルト7
1の矢印方向D2への周回につれてこの点Aの位置も移
動する。
【0048】この状態で初期化処理が開始され、クリー
ニング部76を当接させた状態で中間転写ベルト71を
周回させると、図7(b)に示すように、点Aは右方に
移動し、表面のトナーは次第に取り除かれてゆく。な
お、図7の斜線を付した部分は中間転写ベルト71表面
のうちそのトナーが除去された部分を示している。こう
して周回が進むにつれて表面のトナーは除去されてゆく
が、図7(c)に示すように、点Aが一次転写領域TR
1を通過した後は、中間転写ベルト71上のトナーのな
い領域が一次転写領域TR1に送り込まれてくるため、
この時点でもベルト71上へのパッチ画像形成を開始す
ることは可能である。しかしながら、先に述べたよう
に、この領域では電荷が残留してその表面電位が大きく
乱れている可能性があるため、このような領域にパッチ
画像を形成した場合、その濃度が不安定になる可能性が
ある。
【0049】そこで、この実施形態では、この時点では
中間転写ベルト71上へのパッチ形成を行わず、さらに
その周回移動を継続する。そして、ちょうど1周の周回
により点Aが再びクリーニング部76との当接部に到達
すると、中間転写ベルト71上のトナーは全て除去され
て、その表面電位の乱れだけが残った状態となる(図7
(d))。ここからさらに周回を続けて点Aが2周目の
周回に入ると、クリーニング部76との摩擦によってこ
の電位の乱れも緩和されて均一化され(図7(e))、
そして、点Aが一次転写領域TR1を通過した時点以降
は、中間転写ベルト71表面の電位が均一化された部分
(ドットや斜線を付さない部分)が同領域TR1に送り
込まれてくることとなる(図7(f))。
【0050】このように、中間転写ベルト71表面のう
ち、トナーが除去された後さらに1周以上の周回をした
表面領域では、その表面電位の乱れは小さく抑えられて
いる。例えば点Aでは、クリーニング部76との最初の
当接でその付着トナーが除去され、2度目の当接でその
表面電位が調整される。したがって、このような表面領
域(図7(f)における点Aより後方の領域B)にパッ
チ画像を形成することで、トナー除去後の残留電荷によ
る表面電位の乱れがパッチ画像濃度に影響を及ぼすのを
防止することができる。
【0051】以上のように、この実施形態の画像形成装
置は、ジャム発生により画像形成動作が中断したとき、
クリーニング部76と当接させた状態で中間転写ベルト
71を周回させることによりその付着トナーを除去した
後、これらの当接状態を保持しながらさらに1周の周回
を行うことで、中間転写ベルト71の表面電位を均一化
させている。そして、こうして電位の均一化された表面
領域にパッチ画像を形成するとともに、そのパッチ画像
の濃度に基づいて画像形成条件を制御することによっ
て、画質の良好なトナー像を安定して形成することが可
能となっている。
【0052】なお、本発明は上記した実施形態に限定さ
れるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて
上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能であ
る。例えば、上記実施形態においては、トナー除去後1
周の周回工程を行っているが、これを2周以上としても
よい。この周回を多くするほど中間転写ベルト71の表
面電位は均一になり安定したパッチ画像形成を行う点か
らは好ましいが、その反面、初期化処理に長時間を要す
ることとなるので、ベルトの周長やその速度、電気抵抗
等の装置構成に応じてその周回数を定めるのが望まし
い。
【0053】また、例えば、上記した実施形態では、そ
のジャム処理において上記した初期化処理を行っている
が、この初期化処理を行うのはジャム発生後に限定され
るものではない。例えば、停電や操作ミス等によって画
像形成動作中に電源が遮断されたり、画像形成動作中に
フロントカバーが開けられた場合、中間転写ベルト71
上にトナー像が残ったまま動作が停止することとなるた
め、このような場合にも上記した初期化処理を行うのが
好ましい。
【0054】また、この他にも、上記した初期化処理を
行うのが好ましい場合がある。例えば、形成されるべき
トナー像のサイズより小さいシートSが二次転写領域T
R2に搬送されてきた場合である。というのは、この場
合、シートSからはみ出して転写されなかったトナー像
が中間転写ベルト71上に残っている可能性があるから
である。特に、シートSがカセット8から取り出されて
供給されるだけでなく、装置外部から手差し供給が可能
な装置では、ユーザの給紙ミス等によりこのような事態
が起こりうる。このようなシートSのサイズ違いは、例
えばシート検知センサ65、66の出力信号SS1、S
S2の変化から判定することが可能である。すなわち、
各センサからの出力信号SS1またはSS2は、シート
Sの先端部が各センサ位置に到達したときHレベルに変
化する一方、シートSの後端部が各センサ位置に到達し
たときLレベルに変化する。したがって、これらの信号
の変化のタイミングと、各センサ位置を通過するシート
Sの搬送速度とからシートSのサイズを判別することが
可能である。
【0055】また、このような画像形成装置において
は、現像に供すべく準備されたトナーが時間とともに次
第に劣化してゆくことが知られている。例えば、画占
率、すなわち画像全体に対するドットの比率の小さい画
像を多数枚連続して形成した場合には、トナー像を形成
すべく各現像器4K、4C、4M、4Yから感光体2へ
移動するトナーの量が少ないため、現像器内には現像に
使われないまま劣化したトナーが次第に蓄積することと
なる。このような劣化トナーは画質低下の原因となるた
め、劣化トナーを各現像器4K、4C、4M、4Yから
排出することを目的として、感光体2上へのトナー現像
を行う場合がある。この場合、排出された劣化トナーが
感光体2あるいは中間転写ベルト71上に付着すること
となる。
【0056】そこで、例えば、画占率が所定値、例えば
5%未満の画像を所定枚数、例えば100枚連続して形
成した場合には、次の画像形成を行うのに先立って、上
記した劣化トナーの排出を行い、その後に前述の初期化
処理を行うようにしてもよい。ここで、形成した画像の
画占率は、例えば、外部装置からメインコントローラ1
1のCPU111に入力された画像信号から算出した
り、露光ユニット6の露光時間を積算することで求める
ことが可能である。
【0057】さらに、このような画像形成装置において
は、感光体2とその表面をクリーニングするクリーニン
グ部5との当接部に少量のトナーが堆積している状態が
好ましい。というのは、堆積したトナーは潤滑剤として
の機能を果たし、感光体2およびクリーニング部5の損
耗を防止するからである。そのため、例えば、新しい感
光体2を装着した直後には、現像器から感光体2上に少
量のトナーを供給し、これを上記した当接部に堆積させ
るようにすることがある。この場合にも、余分なトナー
を除去するとともに上記した初期化処理を行って、画像
形成条件の調整を行うようにするのが好ましい。
【0058】なお、感光体2が新品であるか否かについ
ては、例えば、感光体2が収められたカートリッジに溶
断ヒューズを設け、新品においてのみこれに流れる電流
の有無により判断したり、該カートリッジに関する情報
を記憶させたメモリを設けることにより、識別可能とす
ることができる。
【0059】このように、装置の動作停止にまでは至ら
なくても、感光体2または中間転写ベルト71上にトナ
ーが付着したまま、それが一次転写領域TR1または二
次転写領域TR2を通過したような場合に本発明を適用
し、上記実施形態に例示した初期化処理を行って画像形
成条件を設定し直すようにするのが望ましい。
【0060】また、上記実施形態では、ゲートローラ8
2の手前および二次転写領域TR2の後方の2箇所にシ
ート検知センサ65、66を設け、その出力信号の組み
合わせに基づきシートSのジャム検知を行っているが、
センサの個数および位置はこれに限定されるものではな
く任意であり、またジャム検知も他の方法によってもよ
い。例えば、カセット8からシートSを取り出すピック
アップローラ81が駆動開始されてから所定時間内にシ
ート検知センサ65の出力信号SS1が立ち上がらない
場合にはゲートローラ82より手前でのジャムが発生し
た可能性があり、また、シートSが通過したと推定され
る時間が経過しても各センサの出力信号がLレベルに戻
らない場合にはその後方でのジャムが発生した可能性が
ある。そこで、このような状態を検知した場合にも上記
したジャム処理を行うようにしてもよい。
【0061】また、上記した実施形態のパッチ処理工程
は、中間転写ベルト71の1周につき一のトナー色での
パッチ画像を形成するように構成されているが、これに
限定されるものではなく、1トナー色について1周を超
えてパッチ画像を形成してもよく、逆に1周につき2色
以上のパッチ画像を形成するようにしてもよい。
【0062】また、上記したフローチャート、タイミン
グチャート等は、この実施形態の装置構成に対応して構
成された動作の一例であって、処理手順やそのタイミン
グはこれに限定されるものではない。これらは装置各部
のサイズやその位置関係に応じて適宜変更されるべきも
のである。
【0063】さらに、上記した実施形態の画像形成装置
は、4色のトナーによりカラー画像を形成する装置であ
るが、本発明の適用対象はこれに限定されるものでな
く、例えばモノクロ画像のみを形成する装置に対しても
本発明を適用することが可能である。
【0064】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、転写
材へのトナー像の転写を完了しないまま像担持体が停止
したり、トナー像の少なくとも一部が転写材へ転写され
ずに転写位置を通過した場合には、再び像形成可能な状
態に復帰する前に、パッチ画像を形成して画像形成条件
の調整を行っている。そして、このパッチ画像を形成す
るのは、像担持体表面のうちクリーニング手段によりそ
の残留トナーが除去されてからさらに1周以上周回した
表面領域としている。このような表面領域ではその残留
電荷が減少して表面電位の乱れは小さくなっており、安
定したパッチ画像を形成することができる。そして、こ
うして形成したパッチ画像の濃度に基づく制御によって
より適正な条件で画像形成を行うことができ、その結
果、画質の良好なトナー像を安定して形成することが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる画像形成装置の一実施形態を
示す図である。
【図2】図1の画像形成装置の電気的構成を示すブロッ
ク図である。
【図3】この画像形成装置の二次転写領域の周辺を示す
拡大図である。
【図4】この実施形態におけるジャム処理を示すフロー
チャートである。
【図5】この実施形態の初期化処理を示すフローチャー
トである。
【図6】ジャム発生から初期化処理終了までの装置各部
の動作を示すタイミングチャートである。
【図7】初期化処理における中間転写ベルトの動きを示
す図である。
【符号の説明】
2…感光体 4…現像ユニット(像形成手段) 4K、4C、4M、4Y…現像器 65、66…シート検知センサ(ジャム検知手段) 71…中間転写ベルト(像担持体) 76…クリーニング部(クリーニング手段) 82…ゲートローラ 83…二次転写ローラ FP…(シートSの)搬送経路 S…シート(転写材) TR2…二次転写領域(転写位置)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H027 DA09 DC14 DE02 DE07 DE09 EA01 EA02 EA05 EB04 EC03 EC06 EC18 EC20 ED02 ED24 ED27 EE07 EK03 EK19 2H200 FA01 FA02 FA03 GA23 GA34 GA44 GA47 GA56 GB12 GB13 GB22 GB25 HA02 HB12 HB22 JA02 JC03 JC07 JC12 JC20 LA24 LB02 LB09 LB13 PB18

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その表面にトナー像を一時的に担持可能
    に構成され、所定の方向に周回移動することによって前
    記トナー像を所定の転写位置に搬送し、該転写位置に移
    動してくる転写材に前記トナー像を転写する像担持体
    と、 前記像担持体の表面に所定のトナー像を形成する像形成
    手段と、 前記像担持体の移動方向において前記転写位置より下流
    側のクリーニング位置で前記像担持体表面の残留トナー
    を除去するクリーニング手段とを備え、前記像形成手段
    により前記像担持体表面に形成されるパッチ画像の濃度
    に基づいて画像形成条件を制御する画像形成装置におい
    て、 前記像担持体がその表面に形成されたトナー像の少なく
    とも一部を前記転写材へ転写せずに停止したときには、
    前記像担持体表面のうち前記クリーニング手段により残
    留トナーを除去された後さらに1周以上周回した表面領
    域に前記パッチ画像を形成することを特徴とする画像形
    成装置。
  2. 【請求項2】 前記転写材のジャムが発生したときには
    前記像担持体の周回を停止させる請求項1に記載の画像
    形成装置。
  3. 【請求項3】 前記転写材のジャムを検知するジャム検
    知手段をさらに備える請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 その表面にトナー像を一時的に担持可能
    に構成され、所定の方向に周回移動することによって前
    記トナー像を所定の転写位置に搬送し、該転写位置に移
    動してくる転写材に前記トナー像を転写する像担持体
    と、 前記像担持体の表面に所定のトナー像を形成する像形成
    手段と、 前記像担持体の移動方向において前記転写位置より下流
    側のクリーニング位置で前記像担持体表面の残留トナー
    を除去するクリーニング手段とを備え、前記像形成手段
    により前記像担持体表面に形成されるパッチ画像の濃度
    に基づいて画像形成条件を制御する画像形成装置におい
    て、 前記像担持体の表面に形成されたトナー像の少なくとも
    一部が前記転写材へ転写されずに前記転写位置を通過し
    たときには、前記像担持体表面のうち前記クリーニング
    手段により残留トナーを除去された後さらに1周以上周
    回した表面領域に前記パッチ画像を形成することを特徴
    とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】 残留トナーを除去された後の前記像担持
    体の周回では、前記表面領域が、前記パッチ画像を形成
    されるのに先立って、前記クリーニング手段を配置した
    前記クリーニング位置を1回以上通過するように構成さ
    れた請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装
    置。
  6. 【請求項6】 前記クリーニング手段は、前記像担持体
    に当接して前記トナーを掻き落とすように構成されてい
    る請求項1ないし5のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記像担持体は、前記像形成手段により
    形成されたトナー像がその表面に転写されて、該トナー
    像を一時的に担持する中間体である請求項1ないし6の
    いずれかに記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 周回移動する像担持体の表面にトナー像
    を形成するとともに、転写位置に搬送された前記トナー
    像を転写材に転写することによって画像を形成する画像
    形成方法において、 前記転写材のジャム状態が解消したときには、 前記像担持体にクリーニング手段を当接させながら前記
    像担持体を周回させて前記像担持体の所定の表面領域の
    残留トナーを除去するトナー除去工程と、 前記トナー除去工程の後に、前記像担持体の前記表面領
    域を1周以上周回させる周回工程と、 前記周回工程の後に、前記像担持体の前記表面領域に所
    定のパッチ画像を形成するとともに、該パッチ画像の画
    像濃度を検出し、その検出結果に基づき画像形成条件を
    制御するパッチ処理工程とを実行することを特徴とする
    画像形成方法。
  9. 【請求項9】 前記周回工程を実行するときは、前記像
    担持体に対して前記クリーニング手段を当接状態に保持
    するように構成された請求項8に記載の画像形成方法。
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