JP2003270579A - レーザーパワー検出装置 - Google Patents

レーザーパワー検出装置

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JP2003270579A
JP2003270579A JP2002076603A JP2002076603A JP2003270579A JP 2003270579 A JP2003270579 A JP 2003270579A JP 2002076603 A JP2002076603 A JP 2002076603A JP 2002076603 A JP2002076603 A JP 2002076603A JP 2003270579 A JP2003270579 A JP 2003270579A
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light
optical element
power
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scanning direction
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English (en)
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Hidetsugu Narisawa
秀継 成沢
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学部品内部での多重反射による干渉を防止
して精度良く光量検出ができるレーザーパワー検出装置
を提供することを目的とする。 【解決手段】 レーザーパワー検出装置10は、ビーム
Lの一部を光量センサ14に導く複合中間ミラー12の
B面12Bが凸状の球面とされているため、光量センサ
14に入射するビームL2と複合中間ミラー12内部で
多重反射してB面12Bから出射されるビームが平行と
なることはなく、干渉を生ずることもない。したがっ
て、光量センサ14でビーム光量を精度良く検出でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリンタ、デジタ
ル複写機等のレーザーダイオードを用いた光走査装置に
関し、記録媒体上を光走査して画像情報の記録をするも
のに適用される。
【0002】
【従来の技術】従来から画像形成装置等で光走査装置の
光源にレーザーダイオード(以下、LDという)が用い
られている。このLDの光量はLD自身の発熱、環境温
度の変化により変動し、その状態で画像形成を行なう
と、画像濃度が経時的に変動する。
【0003】そこで、従来のLDは光量を検出するセン
サを同一パッケージ内部に備え、センサで検出された光
量値をLDにフィードバックすることで光量を一定値に
保っている。この結果、一定の画像濃度を経時的に維持
することができる。
【0004】また、パッケージ内部に光量検出センサを
持たないLDを使用する場合には、特開平8−3306
62(以下、従来例という)に開示されているように、
LDの出射光を感光体へ向かうレーザービームと光量を
検出するレーザービームにハーフミラーで分離し、LD
からの出射ビームの一部を光量検出のために使用してい
る。
【0005】具体的には、図16に示すように、レーザ
ー光源200から出射された複数本のレーザービームL
は光学系202によって所定の方向に沿って1列に並べ
られ、コリメータレンズ204で平行光に変換され、ハ
ーフミラーコートされた中間ミラー206に入射する。
中間ミラー206で反射されたレーザービームL1はシ
リンダーレンズ208を介してポリゴンミラー210に
入射し、図示しない感光体に導かれる。一方、中間ミラ
ー206を透過したレーザービームL2はセンサ212
に入射される。この結果、センサ212で検出されたレ
ーザービームL2のパワーに基づいてレーザー光源20
0がフィードバック制御される。すなわち、光学系20
2とコリメータレンズ204からなる光学系における経
時的変化が補正され、ポリゴンミラー210に照射され
るレーザービームL1のパワーも含めて一定になるよう
に制御される。
【0006】なお、図17に示すように、センサ212
の小型化によって光走査装置の低価格化を達成できるた
め、中間ミラー206とセンサ212の間に集光レンズ
214を配置することも提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例の構成をとった場合には、以下の不都合がある。す
なわち、図18に示すように、中間ミラー206が平行
平面板であると、レーザービームLが分離するときに、
前記ミラー内部の多重反射によりビームの干渉が発生す
る。
【0008】仮に、中間ミラー206のA面206Aが
反射率70%、透過率30%のハーフミラー面、B面2
06Bが反射率2%のAR面であったとすると、反射側
に70%、0.42%…と多重反射されたビーム(0.
7L、0.0042L等)が発生し、透過側は29.4
%、0.41%…と多重反射されたビーム(0.294
L、0.0041L)が発生するので多重反射光による
干渉が発生する。
【0009】特に、透過側においては干渉するビーム間
のパワーの差が反射側よりも小さいため、干渉の影響を
受けやすい。干渉が発生すると光が互いに強め合った
り、弱め合ったりするので、経時的に光量が変動するこ
とになる。
【0010】この結果、光量検出センサ212に入射す
る光量が変動し、光量を正確にフィードバックすること
ができない。すなわち、画像形成装置において、画像濃
度を一定に保つこと、あるいは正しい階調特性を得るこ
とができなくなるため、画質が劣化する不都合があっ
た。
【0011】なお、かかる多重反射による干渉を防止す
る構成として、図19に示すように、中間ミラー206
の形状を楔形にすることが提案されている。このよう
に、反射面206Aと透過面206Bを非平行とするこ
とによって、ポリゴンミラー210に向かうレーザービ
ームL1、センサに入射するレーザービームL2に対し
て多重反射されたビーム(例えば、レーザービームL1
´、L2´)が平行になることはなく、光の干渉を防止
することができる。したがって、ビームが互いに干渉し
てセンサ212で検出するビーム光量が変動することが
防止される。
【0012】しかし、楔形状の中間ミラー206の製造
は、平行平面板よりも加工に手間がかかり、コストが多
くかかる。さらに小サイズの検出センサ212を使うた
めには集光レンズも必要になる。
【0013】そこで、本発明は、安価な構成で、ビーム
光量を正確に検出できるレーザパワー検出装置を提供す
ることを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
光ビームの光路上に配設され、前記光ビームの一部を反
射する反射手段を有し、前記反射手段の反射側あるいは
透過側の少なくとも一方にパワーを有する光学素子と、
前記光学素子のパワーを有する側から前記光ビームの一
部が入射する光量検出センサと、を備えることを特徴と
する。
【0015】請求項1記載の発明の作用について説明す
る。
【0016】光源から出射された光ビームは、光学素子
の反射手段に入射する。この結果、光ビームの一部は反
射手段で反射され、一部は透過される。光学部材は、反
射手段の反射側あるいは透過側の少なくとも一方にパワ
ーを有し、パワーを有する側から出射されたビームの一
部がセンサに入射され、光ビームの光量が検出される。
【0017】この際、センサに入射される光ビームの一
部は、光学素子のパワーを有する側からセンサに入射さ
れるため、光学素子内部で多重反射してセンサ側に出射
する光ビームと平行になることはない。すなわち、光学
素子内部で多重反射された光ビームとセンサに入射する
光ビーム間で干渉を生ずることがないため、光ビームの
光量を精度良く検出できる。
【0018】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記反射手段は、前記光学素子に蒸着する
ことにより形成されたことを特徴とする。
【0019】請求項2記載の発明の作用について説明す
る。
【0020】反射手段は、光学素子に蒸着することによ
って形成したため、簡単に形成する(ハーフミラーとす
る)ことができる。
【0021】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の発明において、前記光学素子は、前記透過側ある
いは反射側のいずれか一方のみにパワーを有することを
特徴とする。
【0022】請求項3記載の発明の作用について説明す
る。
【0023】光学素子の反射手段は、光量検出センサに
入射するビームが出射する側(透過側あるいは反射側の
いずれか一方)のみがパワーを有するため、光学素子を
偏肉形状とすることができ、光量検出センサに到る光ビ
ームの収差を小さくすることができる。また、反射手段
のパワーを有する側から光量検出センサに光ビームが入
射するため、光ビームが集光されて光量検出センサに入
射する。したがって、光量検出センサに光ビームを集光
するための集光レンズが不要となる。
【0024】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明において、前記光学素子は、複数の光源から出射され
た各光ビームが入射され、各光ビームの一部が分離され
て前記光量検出センサに出射されるビームスプリッタで
あり、前記センサ側にパワーを持っていることを特徴と
する。
【0025】請求項4記載の発明の作用について説明す
る。
【0026】複数の光源からの複数の光ビームがビーム
スプリッタに入射され、各光ビームの一部が分離されて
光量検出センサに入射される。すなわち、複数の光ビー
ムの光量を1つのセンサで検出することができる。ま
た、ビームスプリッタは、センサ側にパワーを有してい
るため、多重反射した光ビームがセンサに入射する光ビ
ームと平行となって干渉することが防止され、精度良く
光量検出することができる。
【0027】請求項5記載の発明は、請求項3記載の発
明において、前記光路上において、前記光学素子の前に
副走査方向にのみパワーを持ったシリンダーレンズが配
置され、当該光学素子は主走査方向にのみパワーを有す
ることを特徴とする。
【0028】請求項5記載の発明の作用について説明す
る。
【0029】光ビームは、シリンダーレンズの作用によ
って副走査方向に集光され、光学素子の作用によって主
走査方向に集光されて光量検出センサに入射する。した
がって、小型の光量検出センサを使用可能になると共
に、光量検出センサに集光するために光学素子と光量検
出センサの間に必要であった集光レンズが不要となる。
【0030】請求項6記載の発明は、請求項1〜3、5
のいずれか1項記載の発明において、前記光学素子の反
射手段に対する光ビームの主走査方向入射位置が当該光
学素子の中心に対してオフセットするように、前記光学
素子が前記光路上に配設されていることを特徴とする。
【0031】請求項6記載の発明の作用について説明す
る。
【0032】一般的レンズ形状のものを光学素子として
採用した場合には、光量検出センサ上での収差が大きく
なる。そこで、光学素子の反射手段の中心と反射手段に
対する光ビームの入射位置を主走査方向でオフセットす
るように光学素子を光路上に配設することによって、光
量検出センサ上における収差を抑制することができる。
【0033】請求項7記載の発明は、請求項6記載の発
明において、前記光学素子のパワーを持つ側は、非球面
形状に形成、またはガラスレンズと樹脂レンズで一体構
成されたハイブリットレンズで形成されていることを特
徴とする。
【0034】請求項7記載の発明の作用について説明す
る。
【0035】このように形成することによって、センサ
上における収差を一層抑制することができる。
【0036】請求項8記載の発明は、請求項5〜7のい
ずれか1項記載の発明において、前記光学素子のパワー
を持つ側は卜ロイダル面で形成されており、副走査側の
光学倍率を小さくするパワーを有することを特徴とす
る。
【0037】請求項8記載の発明の作用について説明す
る。
【0038】一般的に画像形成装置に装着された光走査
装置では、感光体に対する光ビームは副走査方向のビー
ム径が主走査方向よりも大きい。そこで、光学素子のパ
ワーを持つ側をトロイダル面で形成して副走査側の光学
倍率を小さくするように構成すれば、光量検出センサに
入射するビームの副走査方向のビーム径を小さくでき、
センサの小型化を図ることができる。
【0039】請求項9記載の発明は、請求項5〜7のい
ずれか1項記載の発明において、光源を複数個持ち、前
記光学素子のパワーを持つ側は卜ロイダル面で形成され
ており、光源の配列個数または配列方向両端の光源間距
離が大きい配列方向の光学倍率を小さくするパワーを有
することを特徴とする。
【0040】請求項9記載の発明の作用について説明す
る。
【0041】複数個の光源が配置されたマルチ光源で
は、光源の配列方向のうち、光源の配置個数が大きい
側、あるいは配列方向において両端の光源間の距離が大
きい側の光学倍率をより小さくするパワーを有するよう
に光学素子のパワーを持つ側をトロイダル面で形成す
る。この結果、上記大きい側の配列方向における複数の
光源から光量検出センサに入射された光ビーム(発光
点)間隔が小さくされる。したがって、複数の光源から
出射された全ての光ビームを光量検出センサに確実に入
射でき、光量を精度良く検出することができる。
【0042】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)本発明の第1実
施形態に係るレーザパワー検出装置について説明する。
【0043】本実施形態に係るレーザーパワー検出装置
は、画像形成装置等に用いられる光走査装置内に配設さ
れるものである。そこで、光走査装置内部に設けられる
光学系のうち、レーザーパワー検出装置と関連する部分
のみについて説明する。
【0044】レーザーパワー検出装置10は、図1およ
び図2に示すように、光走査装置の図示しない光源(L
D)から照射された光ビームLが回転多面鏡18に入射
する光路上に配設される複合中間ミラー12と、複合中
間ミラー12で透過した光ビームLの一部が入射してビ
ーム光量を検出する光量センサ14とから構成される。
【0045】複合中間ミラー12では、光源から光ビー
ムLが入射する反射面12Aと、入射した光ビームLの
一部(光ビームL2)が光量センサ14に出射する透過
面12Bを備える。
【0046】反射面12Aは凹の球面に形成されてお
り、入射する光ビームLのうち、透過と反射が一定割合
で生じる蒸着(ハーフミラーコーティング)が施されて
いる。したがって、光ビームLのうち、一定割合の光ビ
ームL1は反射面12Aで反射され、折り返しミラー1
6を介してポリゴンミラー18に入射する構成とされて
いる。なお、ポリゴンミラー18で偏向された光ビーム
L1はFθレンズ20を介して感光体ドラムに向かう構
成である。また、ポリゴンミラー18は、光ビームの副
走査側を集光し、出射される光ビームLの副走査側が平
行光とされる。この結果、Fθレンズ20は主走査方向
のみにパワーを有すれば良くなるため、画像形成装置に
おけるBOWの発生が抑制される。
【0047】一方、透過面12Bは凸状の球面と形成さ
れており、光量センサ14のセンサ面上に複合中間ミラ
ー12を透過した光ビームL2を集光するものである。
【0048】本実施形態に係るレーザパワー検出装置1
0は、反射面12Aも透過面12Bも球面に形成されて
いるため、センサ14に向かう光ビームL2と、複合中
間ミラー12内部で多重反射されて透過面12Bから出
射する光ビームが平行になることがなく、干渉を生ずる
こともない。この結果、光量センサ14で光ビームL2
の光量を精度良く検出することができる。一方、反射面
12Aで反射されてポリゴンミラー18に向かう光ビー
ムL1も、反射面12A、透過面12Bが球面に形成さ
れているため、中間複合ミラー12内部で多重反射して
反射面12Aから出射した光ビームと平行になることは
なく、干渉の発生が防止される。
【0049】なお、反射面12Aが凹のシリンダー面
で、透過面12Bが凸の球面または卜ロイダル面であっ
ても良い。また、反射面12Aはパワーを持たず、LD
と複合中間ミラー12までの光路中に副走査方向のみに
パワーを有するシリンダーレンズを配置しても良いし、
複合中間ミラー12の後に配置しても良い。
【0050】さらに、反射面12Aのみ凸の球面に形成
し、LDと折り返しミラー16までの光路中に副走査方
向のみにパワーを有するシリンダーレンズを配置し、副
走査方向側はポリゴンミラー18で集光し、主走査方向
側は平行光になるようにしても良い。
【0051】いずれにしても複合中間ミラー12の少な
くとも一方の面がR形状に形成されていると、多重反射
した光ビームの進む方向が異なる(非平行になる)ので
光が干渉することはない。この結果、センサ14で光ビ
ームの光量を精度良く検出することができる。また、透
過面12Bが凸の球面に形成されている(パワーを有し
ている)ため、光ビームL2をセンサ14上に集光する
ことができる。すなわち、複合中間ミラー12とセンサ
14の間に集光レンズを配設することなく、光ビームL
2をセンサ14に集光することができる。 (第2実施形態)本発明の第2実施形態に係るレーザー
パワー検出装置について説明する。第1実施形態と同様
の構成要素には同一の参照符号を付し、その詳細な説明
を省略する。
【0052】本実施形態に係るレーザーパワー検出装置
30では、図3に示すように、複合中間ミラー32の反
射面32Aはパワーを有していない構成である。なお、
反射面32Aで反射された光ビームL1は副走査方向の
みにパワーを有するシリンダーレンズ34を介して図示
しないポリゴンミラーで偏向され感光体に至る構成であ
る。
【0053】一方、複合中間ミラー32の透過面32B
はパワーを有している。このパワーの効果により複合中
間ミラー32を透過した光ビームL2が光量センサ14
に集光される。
【0054】なお、複合中間ミラー32は、光量センサ
上で発生する収差を小さくするために、レンズが偏肉形
状とされている。
【0055】このようにレーザーパワー検出装置30を
構成することによって以下の作用がある。
【0056】すなわち、複合中間ミラー32の透過面3
2BがR形状であるため、複合中間ミラー内部で多重反
射した光ビームの進む方向がそれぞれ異なり、光ビーム
同士が干渉することはない。この結果、センサ14で光
ビームL2の光量を精度良く検出することができる。
【0057】また、複合中間ミラー32の形状を偏肉と
することによって、光量センサ上における収差が抑制さ
れると共に、センサ上に集光されるビーム径を小さくで
きる。すなわち、図4に示す比較例の複合中間ミラー3
6のように、偏肉のない一般的なレンズを配置すると検
出センサ14のところで収差が大きくなり、ビーム径が
大きくなるが、これを抑制することができる。この結
果、光量センサ14に集光するために複合中間ミラー3
2と光量センサ14の間に配設された集光レンズが不要
になる。したがって、集光レンズの分だけコストが低減
されると共に、省スペースになる。
【0058】なお、図1に示すように副走査方向に折り
返すときも、複合中間ミラー12の検出センサ側のレン
ズ部で偏肉のものを採用しているのは同一の理由であ
る。 (第3実施形態)本発明の第3実施形態に係るレーザー
パワー検出装置について説明する。第1、第2実施形態
と同様の構成要素には同一の参照符号を付し、その詳細
な説明を省略する。
【0059】本実施形態に係るレーザーパワー検出装置
40では、図5に示すように、2個の光源42A、42
Bから出射された光ビームLA、LBを複合ビームスプ
リッタ46を介して1つの光量センサ14で光量検出す
る構成である。
【0060】複合ビームスプリッタ46は、光源42
A、42Bからの光ビームLA、LBが入射される入射
面46A、入射面46Bと、入射ビームの一部がポリゴ
ンミラーに向かって出射される出射面46Cと、出射さ
れる光ビームが光量センサ14に集光するように凸状の
球面とされる出射面46Dと、入射面46A、46Bか
ら入射された光ビームの一部を反射し、一部を透過して
出射面46C、46Dから出射させる反射面46Eを備
える。
【0061】なお、光源42A、42Bと複合ビームス
プリッタ46の間には、コリメータレンズ44A、44
B(主平面のみ図示)が配設されている。
【0062】光源42Aから出射された光ビームLA
は、コリメータレンズ44Aで平行光とされ、複合ビー
ムスプリッタ46の入射面46Aから入射し、その一部
が反射面46Eを透過して透過ビームLA1として出射
面46Cからポリゴンミラーに向かって出射される。ま
た、光ビームLAの一部は、反射面46Eで反射され、
反射ビームLA2として出射面46Dから出射し、光量
センサ14上に入射して光量が検出される。
【0063】光源42Bから出射された光ビームLBも
同様に、コリメータレンズ44Bで平行光とされ、複合
ビームスプリッタ46の入射面46Bから入射し、その
一部が反射面46Eで反射して反射ビームLB2として
出射面46Cからポリゴンミラーに向かって出射され
る。また、光ビームのLBの一部は、反射面46Eを透
過して透過ビームLB1として出射面46Dから出射さ
れ、光量センサ14上に入射して光量が検出される。
【0064】なお、画像形成装置において透過ビームL
A1と反射ビームLB2がポリゴンミラー以降で2つの
光ビームに分離して異なる位置に書き込みできるよう
に、光ビームLA、LBは、高さ方向にオフセットされ
ている(図6参照)。しかし、複合ビームスプリッタ4
6の出射面46Dが凸状の球面とされているため、異な
る高さで出射面46Dから出射される反射ビームLA
2、透過ビームLB1がそれぞれ光量センサ14に入射
できる。
【0065】このように、レーザーパワー検出装置40
は複合ビームスプリッタ46を有するため、複数の光源
42A、42Bから反射ビームLA2、透過ビームLB
1をそれぞれ光量センサ14に入射させることができ
る。また、複合ビームスプリッタ46の出射面46Dが
凸状の球面とされているため、複合ビームスプリッタで
多重反射した光ビームと光量センサ14に入射する反射
ビームLA2、透過ビームLB1が平行になることがな
く、光の干渉が防止される。この結果、光源42A、4
2Bの光量を精度良く検出することができる。 (第4実施形態)本発明の第4実施形態に係るレーザー
パワー検出装置について説明する。第1〜第3実施形態
と同様の構成要素には同一の参照符号を付し、その詳細
な説明を省略する。
【0066】本実施形態に係るレーザーパワー検出装置
50では、図7に示すように、副走査方向にのみにパワ
ーを有するシリンダーレンズ54が複合中間ミラー52
よりも光源側に配設されている。
【0067】また、複合中間ミラー52は、反射面52
Aがパワーを有しない反射面であり、透過面52Bが主
走査方向にのみパワーを有しているシリンダー形状であ
る。
【0068】したがって、光源から出射された光ビーム
Lは、シリンダーレンズ54で予め副走査方向に集光さ
れ、さらに複合中間ミラー52を透過することによって
(透過面52Bで主走査方向に集光されることによ
り)、光ビームL2が主走査方向と副走査方向に集光さ
れ、光量センサ14に入射する。
【0069】このレーザーパワー検出装置50でも、複
合中間ミラー52の透過面52Bがシリンダ形状とされ
ているため、複合中間ミラー52の内部で多重反射した
光ビームが光量センサ14に入射する光ビームと平行と
なって干渉することはない。したがって、精度良く光量
検出することができる。 (第5実施形態)本発明の第5実施形態に係るレーザー
パワー検出装置について説明する。第1〜第4実施形態
と同様の構成要素には同一の参照符号を付し、その詳細
な説明を省略する。
【0070】本実施形態に係るレーザーパワー検出装置
60では、図8に示すように、副走査方向にのみにパワ
ーを有するシリンダーレンズ54が複合中間ミラー62
よりも光源側に配設されている。
【0071】また、複合中間ミラー62は、反射面62
Aがパワーを有しない平面であり、透過面62Bが主走
査方向にのみパワーを有しているシリンダー形状であ
り、第4実施形態と異なり偏肉でない通常のレンズを用
いる。このように、複合中間ミラー62に一般的なレン
ズ形状のものを用いることで複合中間ミラー62の製造
コストを抑えることが可能となる。なお、偏肉の複合中
間ミラーは一般的な形状のレンズを製作した後にカット
することで製作されるため、通常(一般的な形状)のレ
ンズよりもコストアップとなる。
【0072】ただし、複合中間ミラー62の配置は、反
射面62Aに対する光ビームLの入射位置Pが複合中間
ミラー62の中心に対して反射面62Aと平行な方向に
沿ってオフセットさせる(図8参照)ことによって、偏
肉のレンズと同様の効果を得ることができる。すなわ
ち、センサ14上の収差を小さくし、ビーム径を小さく
できる。したがって、図4に示すような複合中間ミラー
36の中心と光ビーム入射位置Pがオフセットされてい
ない配置は、収差を大きくするため好ましくない。 (第6実施形態)本発明の第6実施形態に係るレーザー
パワー検出装置について説明する。第1〜第5実施形態
と同様の構成要素には同一の参照符号を付し、その詳細
な説明を省略する。
【0073】本実施形態に係る複合中間ミラー70は、
図9に示すように、透過面70Bのシリンダー形状をガ
ラスモールドの非球面形状とするものである。これによ
って、シリンダー形状で発生する収差を一層抑制するこ
とができる。
【0074】また、図10に示すように、複合中間ミラ
ー70の透過面70Bを、ガラス球面72に樹脂の非球
面74を合わせるハイブリッド形状で形成しても良い。 (第7実施形態)本発明の第7実施形態に係るレーザー
パワー検出装置について説明する。第1〜第6実施形態
と同様の構成要素には同一の参照符号を付し、その詳細
な説明を省略する。
【0075】本実施形態に係るレーザーパワー検出装置
80について説明する。
【0076】レーザーパワー検出装置80について、光
源(LD)82から光量センサ14までの光学系を図1
1、図12に示す。図11は、光学系の副走査方向断面
であり、図12は主走査方向断面である。また、両図に
おいて、縦線部分は、コリメータレンズ44、シリンダ
ーレンズ54、複合中間ミラー84の各焦点距離(f1
〜f5)と主平面位置を示す。なお、図11において複
合中間ミラーから右側に破線で示すものは、複合中間ミ
ラー84が副走査方向にパワーを持たなかった時の結像
位置である。
【0077】したがって、図11、図12によりコリメ
ータレンズ44は主走査方向および副走査方向にパワー
を有するが、シリンダーレンズ54は副走査方向にのみ
パワーを有し、さらに、複合中間ミラー84は主走査方
向および副走査方向にパワーを有する。なお、複合中間
ミラー84は、副走査方向と主走査方向で異なる曲率を
有するトロイダル面を備える。
【0078】すなわち、光源82から出射した光ビーム
Lは、副走査方向および主走査方向においてコリメータ
レンズ(f1、f4)で平行光とされ、シリンダレンズ
54(f2)で副走査方向のみ収束され、トロイダル面
を有する複合中間ミラー84(f3、f5)で主走査方
向および副走査方向に収束されて光量センサ14の位置
で焦点を結ぶ。
【0079】このような光学系を設定すると副走査方向
の光学倍率が複合中間ミラーの副走査方向側のパワーが
ない時と比べて小さくなる。
【0080】すなわち、 合成焦点距離F=f2×f3/(f2+f3−d) であるからf2>Fとなる。ここで、dはシリンダーレ
ンズ54の主平面から複合中間ミラー84の主平面まで
の距離である。
【0081】複合中間ミラー84の副走査方向側のパワ
ーf3がない時の倍率は f2/f1 であるから、 f2/fl>F/f1 となる。すなわち、複合中間ミラー84の副走査方向側
のパワーがある時の方が倍率は小さくなる。
【0082】ところで、感光体上では、一般に、副走査
方向のビーム径は主走査方向よりも大きくなる(スリッ
ト幅は主走査方向が副走査方向より大きい)光学系を使
用することが多いため、検出センサ上では、副走査方向
のビーム径が主走査方向より大きくなる。
【0083】この光学系に対して、レーザーパワー検出
装置80の構成を採用すれば、LD82から1つの光ビ
ームがでるタイプ(シングルLD)であっても、主走査
方向に比べて大きい副走査方向のビーム径をセンサ上で
小さくするという効果はある。すなわち、画像形成装置
に用いられる光走査装置で光量検出する場合には、主走
査方向よりも大きい副走査方向のビーム径をより小さく
でき、センサ14の小型化を図ることができる。
【0084】一方、複数光ビームを発光するLD(マル
チLD)を使う時は、図13に示すように、副走査方向
に主走査方向よりも多くの発光点86を配置する。例え
ば、LD82の発光点86の配列は、副走査方向に8
個、主走査方向に4個である。なお、発光点86の間隔
は、副走査方向、主走査方向ともに同一である。
【0085】このように発光点86を配列するため、光
学倍率は副走査方向の方が主走査方向より大きく、かつ
LD配列も副走査方向の寸法が大きくなっているので、
副走査方向の方が検出センサ14で集光された時の発光
点間隔(光ビーム両端部の寸法)が大きくなる。
【0086】しかし、検出センサ14はほぼ正方形であ
るため、副走査方向の光ビームのマージンが小さくな
り、アライメントエラーの影響を受け易い。
【0087】そこで、本実施形態の構成(レーザーパワ
ー検出装置80)を採用することで、副走査方向の光学
倍率を小さくすることができ、センサ上における副走査
方向の発光点間隔を小さくし、検出センサ14でのマー
ジンを確保することができる。
【0088】検出センサ14の大きさは副走査方向の光
ビームのエリアで決めることになるので、当該エリアを
小さくできるほど小サイズのものを使用でき、コストダ
ウンを図ることができる。したがって、光源82にマル
チLDを使う時は、大きな効果をもたらす。 (光走査装置)上記実施形態で用いられるレーザーパワ
ー検出装置が配設される光走査装置の一例について説明
する。
【0089】光走査装置100は、図14に示すよう
に、LD102から出射された光ビームLがコリメータ
レンズ104で平行光とされ、シリンダーレンズ106
を介して複合中間ミラー107に入射されるように構成
されている。複合中間ミラー107を透過した光ビーム
L2が光量センサ14に入射されると共に、複合中間ミ
ラー107で反射された光ビームL2がポリゴンミラー
108で偏向され、fθレンズ110を介してシリンダ
ーミラー112、114を介して図示しない感光体ドラ
ムに照射される構成である。
【0090】また、第3実施形態のビームスプリッタを
用いた光走査装置の一例の要部について、図15を参照
して説明する。すなわち、光走査装置120では、ビー
ムスプリッタ46の出射面46Cから出射された光ビー
ムLはアパーチャー122、互いに高さ方向(紙面に垂
直方向)にオフセットされたシリンダーレンズ124、
126を通過してポリゴンミラー108で偏向され、f
θレンズ110に入射される構成である。
【0091】
【発明の効果】本発明によれば、光量検出を高精度かつ
安価に行えるレーザパワ検出装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係るレーザーパワー
検出装置の側面図である。
【図2】 本発明の第1実施形態に係るレーザーパワー
検出装置の平面図である。
【図3】 本発明の第2実施形態に係るレーザーパワー
検出装置の側面図である。
【図4】 比較例に係るレーザーパワー検出装置の側面
図である。
【図5】 本発明の第3実施形態に係るレーザーパワー
検出装置の側面図である。
【図6】 本発明の第3実施形態に係るレーザーパワー
検出装置の要部説明図である。
【図7】 本発明の第4実施形態に係るレーザーパワー
検出装置の側面図である。
【図8】 本発明の第5実施形態に係るレーザーパワー
検出装置の側面図である。
【図9】 本発明の第6実施形態に係る複合中間ミラー
の側面図である。
【図10】 本発明の第6実施形態に係る複合中間ミラ
ーの他の例の側面図である。
【図11】 本発明の第7実施形態に係るレーザーパワ
ー検出装置の副走査方向断面図である。
【図12】 本発明の第7実施形態に係るレーザーパワ
ー検出装置の主走査方向断面図である。
【図13】 本発明の第7実施形態に係るマルチLDを
示す正面図である。
【図14】 本発明の一連の実施形態が適用される光走
査装置の平面図である。
【図15】 本発明の第3実施形態が適用される光走査
装置の要部平面図である。
【図16】 従来例に係るレーザパワー検出装置の概略
平面図である。
【図17】 従来例に係るレーザパワー検出装置の概略
平面図である。
【図18】 従来例に係るレーザパワー検出装置の問題
点を示す側面図である。
【図19】 従来例に係るレーザーパワー検出装置の側
面図である。
【符号の説明】
10、30、40、50、60、80…レーザーパワー
検出装置 12、32、52、62、70、84…複合中間ミラー
(光学部材) 12A、32A、46E、52A、62A、70A…反
射面(反射手段) 14…光量センサ(光量検出センサ) 40…ビームスプリッタ(光学部材) 54…シリンダーレンズ 82…光源 100、120…光走査装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/113 H04N 1/04 104A Fターム(参考) 2C362 AA53 BA84 2H045 BA22 CB42 DA41 2H087 KA19 TA01 TA03 5C051 AA02 CA07 DB22 DB24 DB30 DC04 DE30 5C072 AA03 DA02 DA04 DA10 HA02 HA13 HB02 XA05

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ビームの光路上に配設され、前記光ビ
    ームの一部を反射する反射手段を有し、前記反射手段の
    反射側あるいは透過側の少なくとも一方にパワーを有す
    る光学素子と、 前記光学素子のパワーを有する側から前記光ビームの一
    部が入射する光量検出センサと、 を備えることを特徴とするレーザーパワー検出装置。
  2. 【請求項2】 前記反射手段は、前記光学素子に蒸着す
    ることにより形成されたことを特徴とする請求項1記載
    のレーザーパワー検出装置。
  3. 【請求項3】 前記光学素子は、前記透過側あるいは反
    射側のいずれか一方のみにパワーを有することを特徴と
    する請求項1または2記載のレーザパワー検出装置。
  4. 【請求項4】 前記光学素子は、複数の光源から出射さ
    れた各光ビームが入射され、各光ビームの一部が分離さ
    れて前記光量検出センサに出射されるビームスプリッタ
    であり、前記光量検出センサ側にパワーを持っているこ
    とを特徴とする請求項3記載のレーザパワー検出装置。
  5. 【請求項5】 前記光路上において、前記光学素子の前
    に副走査方向にのみパワーを持ったシリンダーレンズが
    配置され、当該光学素子は主走査方向にのみパワーを有
    することを特徴とする請求項3記載のレーザパワー検出
    装置。
  6. 【請求項6】 前記光学素子の反射手段に対する光ビー
    ムの主走査方向入射位置が当該光学素子の中心に対して
    オフセットするように、前記光学素子が前記光路上に配
    設されていることを特徴とする請求項1〜3、5のいず
    れか1項記載のレーザパワー検出装置。
  7. 【請求項7】 前記光学素子のパワーを持つ側は、非球
    面形状に形成、またはガラスレンズと樹脂レンズで一体
    構成されたハイブリットレンズで形成されていることを
    特徴とする請求項6記載のレーザパワー検出装置。
  8. 【請求項8】 前記光学素子のパワーを持つ側は卜ロイ
    ダル面で形成されており、副走査側の光学倍率を小さく
    するパワーを有することを特徴とする請求項5〜7のい
    ずれか1項記載のレーザパワー検出装置。
  9. 【請求項9】 光源を複数個持ち、前記光学素子のパワ
    ーを持つ側は卜ロイダル面で形成されており、光源の配
    列個数または配列方向両端の光源間距離が大きい配列方
    向の光学倍率を小さくするパワーを有することを特徴と
    する請求項5〜7のいずれか1項記載のレーザパワー検
    出装置。
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WO2010100898A1 (ja) 2009-03-04 2010-09-10 三菱電機株式会社 レーザ光源装置及び画像表示装置

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