JP2003268332A - 接着性樹脂組成物 - Google Patents

接着性樹脂組成物

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JP2003268332A
JP2003268332A JP2002068692A JP2002068692A JP2003268332A JP 2003268332 A JP2003268332 A JP 2003268332A JP 2002068692 A JP2002068692 A JP 2002068692A JP 2002068692 A JP2002068692 A JP 2002068692A JP 2003268332 A JP2003268332 A JP 2003268332A
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acid
adhesive resin
resin composition
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modified polyolefin
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JP2002068692A
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Akihisa Sanou
章寿 茶納
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定した接着強度を有し、かつ優れたリサイ
クル性を有する接着性樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 変性ポリオレフィン系樹脂、変性ポリオ
レフィン系樹脂に対して200〜2000重量ppmの
アルカリ性化合物、及び変性ポリオレフィン系樹脂に対
して20〜400重量ppmの有機酸又はその酸無水物
を含有することを特徴とする接着性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多層のフィルム、
シート、ボトル等の接着層に用いられる接着性樹脂組成
物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】清涼飲料、果実飲料、ハム・ソーセー
ジ、嗜好食品、食用油、化粧品等の包装フィルム又は容
器としては、酸素バリア性を有するエチレン・ビニルア
ルコール共重合体樹脂層と成形性・剛性・耐内容物性に
優れたオレフィン系樹脂層とを、変性ポリオレフィン系
樹脂等の接着性樹脂層により接着して製造した多層のフ
ィルム、シート、ボトル等が用いられている。しかしな
がら、エチレン・ビニルアルコール共重合体樹脂層と接
着性樹脂層とは剥離しやすいため、強い接着力を有する
接着性樹脂組成物が求められている。
【0003】エチレン・ビニルアルコール共重合体樹脂
層と変性ポリオレフィン系樹脂からなる接着性樹脂層と
の接着性を改良する方法としては、変性ポリオレフィン
系樹脂に高級脂肪酸金属塩等の金属化合物を配合する方
法(特公昭60−26031号公報)や、変性ポリオレ
フィンを熱風等で処理して未反応の不飽和カルボン酸又
はその誘導体を除去する方法(特開昭56−11841
1号公報)などが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、金属化
合物を配合する方法には配合量によっては接着強度が低
下するという問題がある。また、熱風処理により未反応
の不飽和カルボン酸等を除去して接着強度を高める方法
には、これだけでは接着性樹脂組成物の成形に用いる押
出機スクリューの腐食や、この接着性樹脂組成物を用い
た多層成形品をリサイクルする際にリサイクル樹脂の衝
撃強度低下等の問題がある。
【0005】したがって、本発明は、強い接着力を有
し、かつ優れたリサイクル性を有する接着性樹脂組成物
を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意検討を
行った結果、不飽和カルボン酸又はその酸無水物で変性
された成分を含むオレフィン系樹脂にアルカリ性化合物
と有機酸又はその酸無水物とを特定比率で配合した接着
性樹脂組成物を用いることにより、上記課題が解決され
ることを見出して、本発明に到達した。
【0007】すなわち、本発明の要旨は、不飽和カルボ
ン酸又はその酸無水物で変性された成分を含む変性ポリ
オレフィン系樹脂、変性ポリオレフィン系樹脂に対して
200〜2000重量ppmのアルカリ性化合物、及び
変性ポリオレフィン系樹脂に対して20〜400重量p
pmの有機酸又はその酸無水物を含有することを特徴と
する接着性樹脂組成物、に存する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。本発明に係る接着性樹脂組成物の主体をなす変性ポ
リオレフィン系樹脂としては、ポリオレフィンを不飽和
カルボン酸又はその酸無水物で変性した変性ポリオレフ
ィン、又はその変性ポリオレフィンと未変性ポリオレフ
ィンとの混合物が用いられる。
【0009】変性ポリオレフィンの前駆体であるポリオ
レフィンは、単独重合体でも共重合体でもよい。その単
量体としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1
−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、及び4−メ
チル−1−ペンテン等のα−オレフィンが挙げられる。
また、これらに加えて少量のアクリル酸エチル等の不飽
和カルボン酸エステル;酢酸ビニル等のビニルエステ
ル;スチレン、メチルスチレン等の不飽和芳香族化合物
などを、共重合成分として用いることもできる。共重合
体は、ランダム共重合体、ブロック共重合体、又はグラ
フト共重合体のいずれでもよい。これらのポリオレフィ
ンのうち、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・
プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、
エチレン・1−ヘキセン共重合体、又はエチレン・1−
オクテン共重合体が好ましい。
【0010】変性ポリオレフィンは、これらのポリオレ
フィンを単独で、又は複数を併用して、不飽和カルボン
酸又はその酸無水物で変性することにより製造すること
ができる。変性ポリオレフィンの製造には、常用されて
いる任意の方法を用いることができる。例えば、ポリオ
レフィンの有機溶剤溶液に不飽和カルボン酸又はその酸
無水物、及び必要な場合にはラジカル発生剤を加え、通
常60〜350℃、好ましくは80〜190℃の温度
で、通常0.5〜15時間、好ましくは1〜10時間反
応させることにより行う溶液変性法;押出機等を使用し
て、ポリオレフィンと不飽和カルボン酸又はその酸無水
物とをポリオレフィン樹脂の融点以上、例えば170〜
280℃、で溶融混練し、通常0.5〜10分間、反応
させる溶融変性法などが挙げられる。
【0011】変性ポリオレフィンは、通常、不飽和カル
ボン酸又はその酸無水物に由来する構成単位を0.01
〜10重量%含むように変性する。0.05〜5重量
%、特に0.1〜3重量%含むように変性するのが好ま
しい。含有量が0.01重量%未満の場合には、接着性
が不十分となる。一方、含有量が10重量%を超える
と、分子架橋型のモノマーを主成分とするポリオレフィ
ンでは、ポリオレフィンの架橋が著しくなるため溶融粘
度が増大し、外観が不良となりやすい。分子切断型のモ
ノマーを主成分とするポリオレフィンでは、主鎖切断が
著しくなるため、溶融粘度が低下する。また、いずれの
場合も接着性が不十分となる。
【0012】変性ポリオレフィン系樹脂は、変性ポリオ
レフィンだけからなるものであっても、変性ポリオレフ
ィンと同種又は異種の未変性ポリオレフィンとの混合物
のいずれであってもよい。なお、変性ポリオレフィンと
未変性ポリオレフィンとの混合物の場合であっても、変
性ポリオレフィン系樹脂に占める不飽和カルボン酸又は
その酸無水物由来の構成単位の含有量は、変性ポリオレ
フィンのみからなるものの場合と同じく、通常0.01
〜10重量%であり、好ましくは0.05〜5重量%、
特に0.1〜3重量%である。
【0013】ポリオレフィンの変性に用いる不飽和カル
ボン酸又はその酸無水物としては、アクリル酸、マレイ
ン酸、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、
シトラコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、及びエン
ドシス−ビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−5−エン−
2,3−ジカルボン酸等、並びにそれらの酸無水物が挙
げられる。これらは1種を用いても複数種を併用しても
よい。これらのうち、マレイン酸又はマレイン酸無水物
を用いるのが好ましい。
【0014】アルカリ性化合物としては、脂肪酸金属
塩、好ましくは炭素数10〜30、特に12〜22の飽
和又は不飽和脂肪酸の金属塩、金属水酸化物、及び金属
炭酸塩が挙げられる。飽和脂肪酸としては、ラウリン
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラ
キン酸、及びリグノセリン酸等が挙げられる。不飽和脂
肪酸としては、オレイン酸、リノール酸、及びリノレン
酸等が挙げられる。これら脂肪酸金属塩の金属として
は、任意のものを用いることができるが、周期表Ia、
IIa、及びIIb族の金属が好ましい。なかでも、ナトリ
ウム、マグネシウム、カルシウム、又は亜鉛が、特に好
ましい。脂肪酸金属塩として特に好ましいのは、ステア
リン酸カルシウム、又はステアリン酸亜鉛である。金属
水酸化物としては、水酸化マグネシウム、水酸化カルシ
ウム、水酸化アルミニウム、及び水酸化亜鉛等が挙げら
れる。金属炭酸塩としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリ
ウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム及び炭酸亜鉛
等が挙げられる。また、炭酸マグネシウムと他の金属塩
との含水複塩であるハイドロタルサイト等も用いられ
る。これらのアルカリ性化合物も1種を用いても複数種
を併用してもよい。
【0015】アルカリ性化合物は、接着性樹脂組成物中
に変性ポリオレフィン系樹脂に対し、200〜2000
重量ppm、特に300〜1000重量ppmとなるよ
うに含まれているのが好ましい。200ppm未満で
は、押出機のスクリューが腐食したり、この接着性樹脂
組成物でエチレン・ビニルアルコール共重合体と他の樹
脂とを接着した多層成形品をリサイクルするに際して、
リサイクル樹脂の衝撃強度が低下してしまう。一方、2
000重量ppmを超えると接着強度が低下してしま
う。
【0016】有機酸又はその酸無水物としては、ギ酸、
酢酸、シュウ酸、安息香酸、プロピオン酸、酪酸、吉草
酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステア
リン酸、マロン酸、及びコハク酸等の飽和カルボン酸;
アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、テトラヒドロフタ
ル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソク
ロトン酸、及びエンドシス−ビシクロ〔2.2.1〕ヘ
プト−5−エン−2,3−ジカルボン酸等の不飽和カル
ボン酸、並びにこれらの酸無水物が挙げられる。このう
ち、酸無水物、特に無水コハク酸、又は無水マレイン酸
が好ましい。
【0017】有機酸又はその酸無水物は、接着性樹脂組
成物中に変性ポリオレフィン系樹脂に対し、20〜40
0重量ppm、特に30〜200重量ppm含まれてい
るのが好ましい。20重量ppm未満でも、400重量
ppmを超えても、接着強度が低下してしまう。なお、
接着性樹脂組成物中に占めるアルカリ性化合物に対する
有機酸又はその酸無水物の含有量比率は、無水コハク酸
や無水マレイン酸等の二塩基性酸の場合、等モル±50
モル%が好ましい。この範囲外では、接着強度が低下す
る傾向がある。
【0018】本発明に係る接着性樹脂組成物には、樹脂
組成物に常用されている配合剤を、本発明の効果を損な
わない範囲で含有させることができる。このような配合
剤としては、例えば熱安定剤、紫外線吸収剤、光安定
剤、酸化防止剤、帯電防止剤、防錆剤、及び顔料等を挙
げることができる。このうち、酸化防止剤、特にフェノ
ール系、硫黄系、又はリン系の酸化防止剤を含有させる
のが好ましい。酸化防止剤は、変性ポリオレフィン系樹
脂100重量部に対して0.1〜2重量部含有させるの
が好ましい。
【0019】また、配合剤と共に、本発明の効果を損な
わない範囲で、接着性樹脂組成物に常用されている樹脂
成分を含有させてもよい。このような樹脂成分として
は、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ
エステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレン・ビニル
アルコール共重合体、アクリル系樹脂、及び石油樹脂等
が挙げられる。
【0020】
【実施例】本発明を実施例により更に詳細に説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。 実施例1 無水マレイン酸に由来する構成単位を2.5重量%含む
無水マレイン酸変性ポリプロピレン5重量部、エチレン
・プロピレンランダム共重合体パウダー(日本ポリケム
社製FG3Q、MFR230℃−21.18N荷重:1
0g/10分)65重量部及びエチレン・プロピレン共
重合体エラストマー(JSR社製EP07Y、プロピレ
ン含量27%、MFR230℃−21.18N荷重:
0.7g/10分)30重量部からなる変性ポリオレフ
ィン系樹脂100重量部に対し、600重量ppmのス
テアリン酸カルシウム(日東化成−耕正社製)、100
重量ppmの無水コハク酸(試薬特級 和光純薬工業社
製)、0.1重量部のフェノール系酸化防止剤(イルガ
ノックス1010、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ
株式会社製)、及び0.1重量部のリン系酸化防止剤
(イルガフォス168、チバ・スペシャルティ・ケミカ
ルズ株式会社製)を加え、スーパーミキサーを用いて1
分間混合した。混合物を40mmφの単軸押出機によ
り、200℃、スクリュー回転数100rpm、押出量
8kg/hで溶融混練して、紐状に押し出した。冷却
後、ペレット状に切断して接着性樹脂組成物を得た。
【0021】実施例2〜4、及び比較例1〜4 表1に示す組成で、(A)変性ポリオレフィン、(B)
未変性ポリオレフィン、(C)アルカリ性化合物、及び
(D)有機酸又はその酸無水物を配合し、さらに(A)
及び(B)からなる変性ポリオレフィン系樹脂100重
量部に対して、フェノール系酸化防止剤(イルガノック
ス1010、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会
社製)0.1重量部、及びリン系酸化防止剤(イルガフ
ォス168、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会
社製)0.1重量部を加えて、スーパーミキサーを用い
て1分間混合した。これを実施例1と同様に単軸押出機
を用いて、温度200℃、スクリュー回転数100rp
m、押出量8kg/hで溶融混練して、紐状に押し出し
た。冷却後、ペレット状に切断して接着性樹脂組成物を
得た。
【0022】
【表1】
【0023】表中の符号は、以下を意味している。 (A)変性ポリオレフィン A1:無水マレイン酸変性ポリプロピレン(無水マレイ
ン酸由来の構成単位:2.5重量%) A2:無水マレイン酸変性ポリエチレン(無水マレイン
酸由来の構成単位:0.8重量%) A3:無水マレイン酸変性ポリエチレン(無水マレイン
酸由来の構成単位:0.25重量%) (B)未変性ポリオレフィン B1:エチレン・プロピレンランダム共重合体パウダー
(日本ポリケム社製FG3Q、MFR230℃−21.
18N荷重:10g/10分) B2:エチレン・1−ブテン共重合体パウダー(日本ポ
リケム社製 F30HG、MFR230℃−21.18
N荷重:2.0g/10分) B3:エチレン・プロピレン共重合体エラストマー(J
SR社製 EP07Y、エチレン含量27%、MFR2
30℃−21.18N荷重:0.7g/10分) (C)アルカリ性化合物 C1:ステアリン酸カルシウム(日東化成−耕正社製) C2:ハイドロタルサイト(協和化学社製 DHT4
A) (D)有機酸又はその酸無水物 D1:無水コハク酸(和光純薬工業社製 試薬特級) D2:無水マレイン酸(和光純薬工業社製 試薬特
級)。
【0024】なお、A1〜A3の変性ポリオレフィンを
アセトンで抽出し、抽出液を濃縮した後高速液体クロマ
トグラフィーで測定したところ、無水マレイン酸及び無
水コハク酸はいずれも検出限界(0.1ppm及び5p
pm)に達せず、測定されなかった。
【0025】変性ポリオレフィン系樹脂/エチレン・ビ
ニルアルコール共重合体多層フィルムの製造 製造例1 外層がエチレン・ビニルアルコール共重合体(「ソアノ
ール」(商標)、日本合成化学社製 DC3203F
B、エチレン含量32wt%、MFR210℃−21.
18N荷重:3.2g/10分)、中間層が実施例1の
接着性樹脂組成物、内層がエチレン・プロピレンランダ
ム共重合体(日本ポリケム社製FG3D、MFR230
℃−21.18N荷重:7g/10分)の3層フィルム
1を、多層インフレーション成型機を用いて成形温度2
10℃、ラインスピード30m/minで製造した。各
層の厚さは、エチレン・ビニルアルコール共重合体20
μm/接着性樹脂10μm/エチレン・プロピレンラン
ダム共重合体40μmである。
【0026】製造例2 製造例1において、実施例1の接着性樹脂組成物に代え
て実施例2の接着性樹脂組成物を用いた以外は、製造例
1と同様にしてエチレン・ビニルアルコール共重合体2
0μm/接着性樹脂10μm/エチレン・プロピレンラ
ンダム共重合体40μmの3層フィルム2を得た。
【0027】製造例3 製造例1において、実施例1の接着性樹脂組成物に代え
て実施例3の接着性樹脂組成物を、内層にエチレン・プ
ロピレンランダム共重合体に代えてエチレン・1−ヘキ
セン共重合体(日本ポリケム社製SF8402、MFR
190℃−21.18N荷重:2.5g/10分)を用
いた以外は、製造例1と同様にしてエチレン・ビニルア
ルコール共重合体20μm/接着性樹脂10μm/エチ
レン・1−ヘキセン共重合体40μmの3層フィルム3
を得た。
【0028】製造例4 製造例1において、実施例1の接着性樹脂組成物に代え
て実施例4の接着性樹脂組成物を、内層にエチレン・プ
ロピレンランダム共重合体に代えてエチレン・1−ヘキ
セン共重合体(日本ポリケム社製SF8402、MFR
190℃−21.18N荷重:2.5g/10分)を用
いた以外は、製造例1と同様にしてエチレン・ビニルア
ルコール共重合体20μm/接着性樹脂10μm/エチ
レン・1−ヘキセン共重合体40μmの3層フィルム4
を得た。
【0029】製造例5 製造例1において、実施例1の接着性樹脂組成物に代え
て比較例1の接着性樹脂組成物を用いた以外は、製造例
1と同様にしてエチレン・ビニルアルコール共重合体2
0μm/接着性樹脂10μm/エチレン・プロピレンラ
ンダム共重合体40μmの3層フィルム5を得た。
【0030】製造例6 製造例1において、実施例1の接着性樹脂組成物に代え
て比較例2の接着性樹脂組成物を用いた以外は、製造例
1と同様にしてエチレン・ビニルアルコール共重合体2
0μm/接着性樹脂10μm/エチレン・プロピレンラ
ンダム共重合体40μmの3層フィルム6を得た。
【0031】製造例7 製造例1において、実施例1の接着性樹脂組成物に代え
て比較例3の接着性樹脂組成物を用いた以外は、製造例
1と同様にしてエチレン・ビニルアルコール共重合体2
0μm/接着性樹脂10μm/エチレン・プロピレンラ
ンダム共重合体40μmの3層フィルム7を得た。
【0032】製造例8 製造例1において、実施例1の接着性樹脂組成物に代え
て比較例4の接着性樹脂組成物を、内層にエチレン・プ
ロピレンランダム共重合体に代えてエチレン・1−ヘキ
セン共重合体(日本ポリケム社製SF8402、MFR
190℃−21.18N荷重:2.5g/10分)を用
いた以外は、製造例1と同様にしてエチレン・ビニルア
ルコール共重合体20μm/接着性樹脂10μm/エチ
レン・1−ヘキセン共重合体40μmの3層フィルム8
を得た。
【0033】接着強度の評価 製造例1〜8で得た3層フィルムについて、エチレン・
ビニルアルコール共重合体層と接着性樹脂層との層間接
着力(N/cm)を下記の条件で測定した。結果を表2
に示す。
【0034】 剥離幅 10mm 剥離状態 Tピール 剥離速度 300mm/min 測定雰囲気温度 23℃
【0035】
【表2】
【0036】リサイクル組成物相当品の調製 製造例9 実施例1の接着性樹脂組成物3重量部、エチレン・ビニ
ルアルコール共重合体(「ソアノール」(商標)、日本
合成化学社製 DC3203FB、エチレン含量32w
t%、MFR210℃−21.18N荷重:3.2g/
10分)]3重量部、及びエチレン・プロピレンランダ
ム共重合体(日本ポリケム社製EG7F、MFR230
℃−21.18N荷重:1.3g/10分)94重量部
を配合した。これを単軸押出機を用いて温度230℃、
スクリュー回転数60rpm、押出量8kg/hで溶融
混練し、紐状に押し出し、冷却後ペレット状に切断す
る、という一連の工程を3度繰り返し、リサイクル組成
物相当品1を得た。
【0037】製造例10 製造例9において、実施例1の接着性樹脂組成物に代え
て実施例2の接着性樹脂組成物を用いた以外は製造例9
と同様にして、リサイクル組成物相当品2を得た。 製造例11 製造例9において、実施例1の接着性樹脂組成物に代え
て実施例3の接着性樹脂組成物を、エチレン・プロピレ
ンランダム共重合体(日本ポリケム社製EG7F、MF
R230℃−21.18N荷重:1.3g/10分)に
代えて高密度ポリエチレン(日本ポリケム社製HB13
0R、MFR190℃−21.18N荷重:0.3g/
10分)を用いた以外は製造例9と同様にして、リサイ
クル組成物相当品3を得た。
【0038】製造例12 製造例9において、実施例1の接着性樹脂組成物に代え
て実施例4の接着性樹脂組成物を、エチレン・プロピレ
ンランダム共重合体(日本ポリケム社製EG7F、MF
R230℃−21.18N荷重:1.3g/10分)に
代えて高密度ポリエチレン(日本ポリケム社製HB13
0R、MFR190℃−21.18N荷重:0.3g/
10分)を用いた以外は製造例9と同様にして、リサイ
クル組成物相当品4を得た。
【0039】製造例13 製造例9において、実施例1の接着性樹脂組成物に代え
て比較例1の接着性樹脂組成物を用いた以外は製造例9
と同様にして、リサイクル組成物相当品5を得た。 製造例14 製造例9において、実施例1の接着性樹脂組成物に代え
て比較例2の接着性樹脂組成物を用いた以外は製造例9
と同様にして、リサイクル組成物相当品6を得た。
【0040】製造例15 製造例9において、実施例1の接着性樹脂組成物に代え
て比較例3の接着性樹脂組成物を用いた以外は製造例9
と同様にして、リサイクル組成物相当品7を得た。 製造例16 製造例9において、実施例1の接着性樹脂組成物に代え
て比較例4の接着性樹脂組成物を、エチレン・プロピレ
ンランダム共重合体(日本ポリケム社製EG7F、MF
R230℃−21.18N荷重:1.3g/10分)に
代えて高密度ポリエチレン(日本ポリケム社製HB13
0R、MFR190℃−21.18N荷重:0.3g/
10分)を用いた以外は製造例9と同様にして、リサイ
クル組成物相当品8を得た。
【0041】衝撃性の評価 製造例9〜16で得たリサイクル組成物相当品を、圧縮
成形機を用い、220℃にて1mm厚のシート状に成形
した後、ASTM D1822−84に準拠して引張衝
撃値を5℃で測定した。評価結果を表3に示す。
【0042】
【表3】
【0043】本発明に係る接着性樹脂組成物を含む3層
フィルム及びリサイクル組成物相当品は、いずれも強い
接着強度及び高い引張衝撃値を示している。なお、比較
例3の接着性樹脂組成物を含む3層フィルムは強い接着
強度を示すものの、リサイクル組成物相当品の引張衝撃
値は低いものである。さらに、比較例4の接着性樹脂組
成物を含むリサイクル組成物相当品の引張衝撃値は高い
ものの、3層フィルムは弱い接着強度を示している。
【0044】
【発明の効果】本発明に係る接着性樹脂組成物は、接着
性及びリサイクル性、共に優れているので、エチレン・
ビニルアルコール共重合体とポリオレフィン系樹脂の共
押出フィルム、シート、ボトル、チューブ用の接着性樹
脂として適している。更に、ポリアミド樹脂、ポリエス
テル樹脂等の樹脂との共押し出しフィルム、ブロー、チ
ューブ、シートにおける接着や、炭素鋼、ステンレス
鋼、アルミニウム、銅、ニッケル等の金属との接着にも
使用できる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不飽和カルボン酸又はその酸無水物で変
    性された成分を含む変性ポリオレフィン系樹脂、変性ポ
    リオレフィン系樹脂に対して200〜2000重量pp
    mのアルカリ性化合物、及び変性ポリオレフィン系樹脂
    に対して20〜400重量ppmの有機酸又はその酸無
    水物を含有することを特徴とする接着性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 変性ポリオレフィン系樹脂が、不飽和カ
    ルボン酸又はその酸無水物由来の構成単位を0.01〜
    10重量%含むものであることを特徴とする請求項1記
    載の接着性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 変性ポリオレフィン系樹脂が、不飽和カ
    ルボン酸又はその酸無水物で変性された変性ポリオレフ
    ィンと未変性ポリオレフィンとの混合物であることを特
    徴とする請求項1又は2記載の接着性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 アルカリ性化合物が、金属水酸化物、脂
    肪酸金属塩及び金属炭酸塩よりなる群から選ばれたもの
    であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記
    載の接着性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 アルカリ性化合物が、炭素数10〜30
    の脂肪酸金属塩、又はハイドロタルサイトであることを
    特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の接着性樹
    脂組成物。
  6. 【請求項6】 有機酸又はその酸無水物が、無水コハク
    酸又は無水マレイン酸であることを特徴とする請求項1
    乃至5のいずれかに記載の接着性樹脂組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008524365A (ja) * 2004-12-16 2008-07-10 アルケマ フランス エチレンコポリマーをベースにした押出し被覆および押出ラミネーションで有用な各種支持体用接着剤組成物
JP4766196B1 (ja) * 2010-04-27 2011-09-07 横浜ゴム株式会社 冷媒輸送用ホース

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JP2008524365A (ja) * 2004-12-16 2008-07-10 アルケマ フランス エチレンコポリマーをベースにした押出し被覆および押出ラミネーションで有用な各種支持体用接着剤組成物
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