JP2003268265A - 水性インク組成物及びインクジェット記録方法 - Google Patents

水性インク組成物及びインクジェット記録方法

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JP2003268265A
JP2003268265A JP2002067728A JP2002067728A JP2003268265A JP 2003268265 A JP2003268265 A JP 2003268265A JP 2002067728 A JP2002067728 A JP 2002067728A JP 2002067728 A JP2002067728 A JP 2002067728A JP 2003268265 A JP2003268265 A JP 2003268265A
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water
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Yoshiyuki Koike
佳之 小池
Hiroshi Ito
弘 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液溶媒に対する顔料溶解量の温度依存性が強
くなると、溶解した成分の再結晶化が起こりやすくなる
ため、粗大粒子の発生などにより保存安定性や吐出安定
性が劣化する原因となる。 【解決手段】 下記一般式で表される顔料を含む水性イ
ンク組成物であって、該顔料の25℃における液媒体へ
の溶解量(A)に対する40℃における顔料の液媒体へ
の溶解量(B)の比(B/A)が1〜10であるインク
組成物とする。 【化1】 (式中、Rは、水素原子、メチル基または塩素原子を表
す)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、着色剤として顔料
を用いた水性インク組成物および該インク組成物を用い
たインクジェット記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、水性筆記用具やインクジェットプ
リンターに用いるインクは、水溶性の染料が用いられて
きた。しかしながら、水溶性染料は、本来耐光性や耐ガ
ス性に劣るため、記録画像の保存性に難点がある。すな
わち、記録画像が日光や蛍光灯などの光にさらされた場
合、水溶性染料が退色を起こし、画質が劣化する。ま
た、空気中に含まれるオゾンなどのオキシダントガスに
より水溶性染料が退色を起こし、画質が劣化する。さら
に水溶性染料は耐水性にも問題がある。
【0003】こうした問題に対して、最近では、着色剤
として顔料を用いたものが検討されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】顔料を着色剤としたイ
ンクは、記録画像の保存性に優れる反面、インクそのも
のの保存安定性に課題があり、インクジェット記録用イ
ンクとしてみた場合には、吐出安定性にも課題がある。
【0005】従来、顔料は水を主成分とする媒体に対し
て溶けずに微小な粒子の状態で分散していると考えられ
ているが、現実にはインクに使用される溶媒成分や添加
剤により顔料の一部が溶解しており、また、その溶解量
には温度依存性があることが確認された。温度依存性が
強くなると、溶解した成分の再結晶化が起こりやすくな
るため、粗大粒子の発生などにより保存安定性や吐出安
定性が劣化する原因となる課題を有している。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明の水性イ
ンク組成物は、少なくともグリコールエーテル系の水溶
性有機溶剤とアセチレングリコール系界面活性剤と下記
一般式
【0007】
【化2】 (式中、Rは、水素原子、メチル基または塩素原子を表
す)で表される顔料を含む水性インク組成物であって、
該顔料の25℃における液媒体への溶解量(A)に対す
る40℃における顔料の液媒体への溶解量(B)の比
(B/A)が1〜10であることを特徴とする。
【0008】また、本発明のインクジェット記録方法
は、本発明の水性インク組成物を微細なノズルより液滴
として吐出して、その液滴を記録媒体に付着させること
を特徴とする。本発明の水性インク組成物によれば、保
存安定性に優れ、かつ本発明のインクジェット記録方法
において、吐出安定性に優れた好ましい特性を得ること
ができる。
【0009】しかし、B/Aの比が10を大きく超える
とインクの保管環境または印字環境によりインクの保存
安定性や吐出安定性が劣化する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の水性インク組成物は、少
なくともグリコールエーテル系の水溶性有機溶剤とアセ
チレングリコール系界面活性剤と下記一般式
【0011】
【化3】 (式中、Rは、水素原子、メチル基または塩素原子を表
す)で表される顔料を含む水性インク組成物であって、
該顔料の25℃における液媒体への溶解量(A)に対す
る40℃における顔料の液媒体への溶解量(B)の比
(B/A)が1〜10である。
【0012】ここで、顔料の液媒体への溶解量の比(B
/A)について説明する。
【0013】インクを25℃の室内環境において作製し
た後、遠心分離機を用いて、80000rpmの回転速
度で2時間まわして、水性インク組成物に含まれる固形
分を遠心沈降させた後、上澄み液を分取する。分取した
上澄み液を分光光度計の測定に適した濃度に純水で希釈
し、吸光度を測定する。
【0014】さらに25℃の室内環境において作製した
インクを、40℃の環境で1週間放置した後、前述の方
法と同様に遠心沈降させた上澄み液を希釈して、吸光度
を測定する。
【0015】顔料に特有の吸収ピークの吸光度は、顔料
の溶解量に比例しているため、40℃放置の上澄み液の
吸光度を、25℃放置の上澄み液の吸光度(希釈率が同
じになるように換算)にて割ることで、顔料の液媒体へ
の溶解量の比(B/A)を求めることができる。
【0016】また、上澄み液については、着色成分がす
べて顔料の溶解したものであることを確認するために、
レーザードップラー散乱光を用いたマイクロトラックU
PA粒度分布計(商品名、リーズ&ノースラップ社製)
を用いて、一次粒子径以上の粒子がないことを確認し
た。
【0017】次に本発明の水性インク組成物について詳
細に説明する。
【0018】本発明の水性インク組成物には、表面張力
が小さくなる水溶性有機溶剤や界面活性剤の浸透促進剤
を添加して、記録媒体への濡れ性を向上させ浸透性を速
めることで、記録媒体上での乾燥性を向上させたり、混
色にじみを抑制することが望ましい。水溶性有機溶剤と
しては、エタノール、プロパノール等の低級アルコー
ル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテル等のセロソルブ類、ジエ
チレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリ
コールモノエチルエーテル等のカルビトール類、1,2
−オクタンジオール等の1,2−アルキルジオール類が
挙げられる。また、界面活性剤としては、脂肪酸塩類、
アルキル硫酸エステル塩類等のアニオン性界面活性剤、
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチ
レンフェニルエーテル等のノニオン性界面活性剤、カチ
オン性界面活性剤、両イオン性界面活性剤等を用いるこ
とができる。特にノニオン性界面活性剤はイオン性の界
面活性剤に比較してインクの泡立ちが少なく適してい
る。
【0019】これらの浸透促進剤は、水溶性有機溶剤若
しくは界面活性剤を単独で、またはこれらを併用して、
インクの表面張力が40dyn/cm未満、好ましくは
35dyn/cm未満に調整して添加することが望まし
い。
【0020】さらに好ましい浸透促進剤としては、グリ
コールエーテル系の水溶性有機溶剤が望ましく、エチレ
ングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレング
リコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリ
コールモノ−n−ブチルエーテル等が挙げられる。ま
た、好ましい界面活性剤としては、ノニオン系界面活性
剤の中でサーフィノール61、82、104、440、
465、485(以上いずれも商品名、エア・プロダク
ツ・アンド・ケミカルズ社製)等のアセチレングリコー
ル系界面活性剤が、発泡がほとんどないインクを得るこ
とができ、インクジェット記録方法に用いるのに特に好
適である。
【0021】また、本発明のインクジェット記録方法に
用いる水性インク組成物には、インクを吐出するノズル
の先端のインク乾燥防止のために、保湿剤を添加するこ
とが望ましい。保湿剤としては、水溶性かつ吸湿性の高
い材料から選ばれ、グリセリン、エチレングリコール、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリ
エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−
プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−
ペンタジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2,
6−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール等のポ
リオール類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリ
ドン、ε−カプロラクタム等のラクタム類、尿素、チオ
尿素、エチレン尿素、1,3−ジメチルイミダゾリジノ
ン類等の尿素類、マルチトール、ソルビトール、グルコ
ノタクトン、マルトース等の糖類を用いることができ
る。
【0022】これらの保湿剤は、他のインク添加剤と合
わせてインク粘度が25℃で25cPs以下になる添加
量で加えることができる。
【0023】本発明の水性インク組成物には必要に応じ
て、さらに定着剤、pH調整剤、酸化防止剤・紫外線吸
収剤、防腐剤・防カビ剤等を添加することができる。
【0024】定着剤としては、水溶性の樹脂類を用いる
ことができ、水溶性ロジン類、アルギン酸類、ポリビニ
ルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボ
キシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
メチルセルロース、スチレン−アクリル酸樹脂、スチレ
ン−アクリル酸−アクリル酸エステル樹脂、スチレン−
マレイン酸樹脂、スチレン−マレイン酸半エステル樹
脂、アクリル酸−アクリル酸エステル樹脂、イソブチレ
ン−マレイン酸樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ポリ
ビニルピロリドン、アラビアゴムスターチ、ポリアクリ
ルアミン、ポリビニルアミン、ポリエチレンイミンなど
が挙げられる。
【0025】pH調整剤としては、水酸化リチウム、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエタノールアミ
ン、ジエタノールアミンなどのアルカリ金属の水酸化物
あるいはアミン類が挙げられる。
【0026】酸化防止剤・紫外線吸収剤としては、アロ
ハネート、メチルアロハネート、などのアロハネート
類、ビウレット、ジメチルビウレット、テトラメチルビ
ウレットなどのビウレット類など、L−アスコルビン酸
およびその塩等、チバガイギー社製のTinuvin3
28、900、1130、384、292、123、1
44、622、770、292、Irgacor25
2、153、Irganox1010、1076、10
35、MD1024など、あるいはランタニドの酸化物
等が用いられる。
【0027】防腐剤・防カビ剤としては、例えば、安息
香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、
2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、ソ
ルビン酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、1,2
−ジベンジソチアゾリン−3−オン(ICI社のプロキ
セルCRL、プロキセルBDN、プロキセルGXL、プ
ロキセルXL−2、プロキセルTN)などの中から選ぶ
ことができる。
【0028】本発明のインクジェット記録方法は、イン
ク組成物を微細なノズルより液滴として吐出して、その
液滴を記録媒体に付着させる方式であればいかなる方法
も使用することができる。その幾つかを説明すると、先
ず、静電吸引方式があり、この方式はノズルとノズルの
前方に置いた加速電極の間に強電界を印可し、ノズルか
らインクを液滴状で連続的に噴射させ、インク滴が偏向
電極間を飛翔する間に印刷情報を偏向電極に与えて記録
する方式、あるいは、インク滴を偏向することなく印刷
情報信号に対応して噴射させる方式がある。
【0029】第二の方法としては、小型ポンプでインク
に圧力を加え、ノズルを水晶振動子等で、機械的に振動
させることにより、強制的にインク滴を噴射させる方式
である。噴射したインク滴は噴射と同時に帯電させ、イ
ンク滴が偏向電極間を飛翔する間に印刷情報信号を偏向
電極に与えて記録する。
【0030】第三の方法は、圧電素子を用いる方式であ
り、インクに圧電素子で圧力と印刷情報信号を同時に加
え、インク滴を噴射・記録させる方式である。
【0031】第四の方法は、熱エネルギーの作用により
インクを急激に体積膨張させる方法であり、インクを印
刷情報信号に従って微小電極で加熱発泡させ、インク滴
を噴射・記録させる方法である。
【0032】以上のような様々なインクジェット記録方
法の内いずれかを採用して本発明の水性インク組成物を
用いて印刷を行うことにより、安定的にインクジェット
記録を行うことを提供することが可能である。
【0033】
【実施例】次に、本発明を実施例により更に詳しく説明
する。
【0034】<インク組成物の調製> (実施例1)本発明に用いられる顔料で、一般式中のR
がメチル基である顔料を用いて、顔料固形分が10wt
%の顔料分散液を使用した。
【0035】顔料分散液の製造方法を以下に説明する。
スチレン−アクリル酸共重合体樹脂(ジョンクリル55
0;重量平均分子量=7500;酸価=200)5重量
部、トリエタノールアミン3.4重量部、及びイソプロ
ピルアルコール0.4重量部を、超純水、71.2重量
部に、70℃の加温下で完全に溶解させた。次に顔料2
0重量部を前記溶液に加え、プレミキシングを行った
後、アイガーミル(アイガージャパン社製)で顔料の平
均粒径が120nmになるまで分散を行い(ビーズ充填
率=70%;メディア径=0.7mm)、顔料固形分1
0wt%に希釈し、目的の顔料分散液を得た。 顔料分散液(10wt%) 40重量部 トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル 15重量部 サーフィノール465 3重量部 ジエチレングリコール 5重量部 グリセリン 10重量部 トリエタノールアミン 1重量部 プロキセルXL−2 0.1重量部 超純水 25.9重量部 上記成分を混合撹拌した後、ポアサイズ1μmのメンブ
レンフィルターで濾過してインクを得た。
【0036】(実施例2)実施例1と同じ顔料分散液を
使用した。 顔料分散液(10wt%) 40重量部 ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル 10重量部 サーフィノール440 1重量部 尿素 5重量部 グリセリン 10重量部 水酸化カリウム 0.1重量部 プロキセルXL−2 0.1重量部 超純水 33.8重量部 上記成分を混合撹拌した後、ポアサイズ1μmのメンブ
レンフィルターで濾過してインクを得た。
【0037】(実施例3)実施例1と同じ顔料分散液を
使用した。 顔料分散液(10wt%) 40重量部 ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル 3重量部 サーフィノール440 1重量部 尿素 5重量部 グリセリン 10重量部 水酸化カリウム 0.1重量部 プロキセルXL−2 0.1重量部 超純水 40.8重量部 上記成分を混合撹拌した後、ポアサイズ1μmのメンブ
レンフィルターで濾過してインクを得た。
【0038】(実施例4)実施例1と同じ顔料分散液を
使用した。 顔料分散液(10wt%) 40重量部 ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル 3重量部 サーフィノール465 0.1重量部 尿素 5重量部 グリセリン 10重量部 水酸化カリウム 0.1重量部 プロキセルXL−2 0.1重量部 超純水 41.7重量部 上記成分を混合撹拌した後、ポアサイズ1μmのメンブ
レンフィルターで濾過してインクを得た。
【0039】実施例1〜4において、顔料の25℃にお
ける液媒体への溶解量(A)に対する40℃における顔
料の液媒体への溶解量(B)の比(B/A)が1〜10
の範囲にあることを確認した。
【0040】(比較例1)実施例1において、顔料の2
5℃における液媒体への溶解量(A)に対する40℃に
おける顔料の液媒体への溶解量(B)の比(B/A)が
10以上になるようにトリエチレングリコールモノ−n
−ブチルエーテルの添加量を25重量部およびサーフィ
ノール465の添加量を5重量部に増量し、その増量分
を超純水の添加量で調整した。実施例と同様に混合撹拌
した後、ポアサイズ1μmのメンブレンフィルターで濾
過してインクを得た。
【0041】(比較例2)実施例2において、顔料の2
5℃における液媒体への溶解量(A)に対する40℃に
おける顔料の液媒体への溶解量(B)の比(B/A)が
10以上になるようにジエチレングリコールモノ−n−
ブチルエーテルの添加量を20重量部およびサーフィノ
ール440の添加量を5重量部に増量し、その増量分を
超純水の添加量で調整した。実施例と同様に混合撹拌し
た後、ポアサイズ1μmのメンブレンフィルターで濾過
してインクを得た。
【0042】(比較例3)実施例4において、顔料の2
5℃における液媒体への溶解量(A)に対する40℃に
おける顔料の液媒体への溶解量(B)の比(B/A)が
10以上になるようにジエチレングリコールモノ−n−
ブチルエーテルの添加量を20重量部およびサーフィノ
ール465の添加量を5重量部に増量し、その増量分を
超純水の添加量で調整した。実施例と同様に混合撹拌し
た後、ポアサイズ1μmのメンブレンフィルターで濾過
してインクを得た。
【0043】<評価方法>(保存安定性)実施例1〜4
および比較例1〜3で得られたインク組成物をポリプロ
ピレン製のサンプル容器に入れ、蓋をして密閉した状態
で、70℃の環境に1週間放置した。各インク組成物の
70℃放置前後の粒度分布を比較し、平均粒径の変化お
よび粗大粒子の増加状態を比較した。粒径測定には、レ
ーザードップラー散乱光を用いたマイクロトラックUP
A粒度分布計(商品名、リーズ&ノースラップ社製)を
使用した。
【0044】また、70℃放置後にポアサイズ1μmの
メンブレンフィルターでインクを濾過して、異物(粗大
粒子)を観察した。
【0045】(吐出安定性)実施例1〜4および比較例
1〜3で得られたインク組成物を圧電素子式オンデマン
ド型インクジェット記録装置のStylusC80(商
品名、セイコーエプソン株式会社製)にて連続印字試験
を行った。StylusC80に各インクをセットし
て、40℃の環境に1週間放置した後、25℃の環境で
連続印字をおこない、インク滴の飛行曲がりおよびドッ
ト抜けの発生について調査し、その後、ノズル面の観察
をおこなった。
【0046】結果を表1にまとめて示す。
【0047】
【表1】
【0048】実施例1〜4のインク組成ではいずれの評
価結果も良好で、B/A=1〜10であれば、非常に優
れていることを示している。また、B/Aの値が小さい
ほど評価結果はさらに良く、B/A=1〜5が好まし
く、更に好ましくは、B/A=1〜2である。
【0049】比較例1〜3ではいずれも各評価内容に不
具合がある。保存安定性評価では、平均粒径は20%以
上大きくなり、また、粗大粒子の増加および1μmフィ
ルターにおける異物の発生が確認された。吐出安定性評
価では、インク滴の飛行曲がりおよびドット抜けが発生
した。ノズル面の観察では、ノズル近傍の濡れの発生お
よびノズル内部に異物が固着しているのが観察された。
【0050】いずれの不具合も、実際に使用される環境
で起こり得る現象であり、一旦溶解した顔料成分が顔料
粒子同士を結着して粒子が大きくなったり、ノズルの内
壁に付着したりして、保存安定性および吐出安定性を劣
化させる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
顔料の持つ優れた特性を活かしながら、顔料インクの課
題であるインクの保存安定性および吐出安定性の良好な
水性インク組成物およびインクジェット記録方法を得る
ことができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA13 FC02 2H086 BA01 BA53 BA55 BA59 BA60 4J039 AB02 AD03 AD09 AD10 BC09 BC13 BC69 BC72 BC74 BC77 BE01 BE02 BE12 BE22 CA06 EA41 EA42 EA44 GA24

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともグリコールエーテル系の水溶
    性有機溶剤とアセチレングリコール系界面活性剤と下記
    一般式 【化1】 (式中、Rは、水素原子、メチル基または塩素原子を表
    す)で表される顔料を含む水性インク組成物であって、
    該顔料の25℃における液媒体への溶解量(A)に対す
    る40℃における顔料の液媒体への溶解量(B)の比
    (B/A)が1〜10であることを特徴とする水性イン
    ク組成物。
  2. 【請求項2】 インク組成物を微細なノズルより液滴と
    して吐出して、その液滴を記録媒体に付着させる、請求
    項1記載の水性インク組成物を用いることを特徴とする
    インクジェット記録方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008101153A (ja) * 2006-10-20 2008-05-01 Toyo Ink Mfg Co Ltd 非水性インクジェットインキ、およびインキセット
US7886581B2 (en) 2006-10-17 2011-02-15 Seiko Epson Corporation Oil-based ink composition for ink jet recording and method for inspecting it

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