JP2003266697A - マイクロアクチュエータ及びその製造方法、液滴吐出ヘッド、インクジェット記録装置 - Google Patents

マイクロアクチュエータ及びその製造方法、液滴吐出ヘッド、インクジェット記録装置

Info

Publication number
JP2003266697A
JP2003266697A JP2002077561A JP2002077561A JP2003266697A JP 2003266697 A JP2003266697 A JP 2003266697A JP 2002077561 A JP2002077561 A JP 2002077561A JP 2002077561 A JP2002077561 A JP 2002077561A JP 2003266697 A JP2003266697 A JP 2003266697A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
head
shape memory
ink
memory alloy
diaphragm
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002077561A
Other languages
English (en)
Inventor
Kaihei Itsushiki
海平 一色
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2002077561A priority Critical patent/JP2003266697A/ja
Publication of JP2003266697A publication Critical patent/JP2003266697A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2002/14411Groove in the nozzle plate

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで、高い滴吐出効率で、安定した滴
吐出を行うことができない。 【解決手段】 振動板10には絶縁膜11を介して、振
動板10と電気的に分離され、また、相互に電気的に互
いに分離された、Ti−Ni形状記憶合金からなる複数
の線状電極14を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はマイクロアクチュエータ
及びその製造方法、液滴吐出ヘッド、インクジェット記
録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、ファクシミリ、複写装置等の
画像記録装置或いは画像形成装置として用いるインクジ
ェット記録装置において使用する液滴吐出ヘッドである
インクジェットヘッドは、インク滴を吐出する単一又は
複数のノズル孔と、このノズル孔が連通する吐出室(イ
ンク室、液室、加圧液室、圧力室、インク流路等とも称
される。)と、吐出室内のインクを加圧する圧力を発生
する圧力発生手段とを備えて、圧力発生手段で発生した
圧力で吐出室内インクを加圧することによってノズル孔
からインク滴を吐出させる。
【0003】なお、液滴吐出ヘッドとしては、例えば液
体レジストを液滴として吐出する液滴吐出ヘッド、DN
Aの試料を液滴として吐出する液滴吐出ヘッドなどもあ
るが、以下ではインクジェットヘッドを中心に説明す
る。また、液滴吐出ヘッドのアクチュエータ部分を構成
するマイクロアクチュエータは、例えばマイクロポン
プ、マイクロ光変調デバイスなどの光学デバイス、マイ
クロスイッチ(マイクロリレー)、マルチ光学レンズの
アクチュエータ(光スイッチ)、マイクロ流量計、圧力
センサなどのマイクロデバイスにも適用することができ
る。
【0004】ところで、液滴吐出ヘッドとしては、圧力
発生手段として圧電素子などの電気機械変換素子を用い
て吐出室の壁面を形成している振動板を変形変位させる
ことでインク滴を吐出させるピエゾ型のもの、吐出内に
配設した発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いてイン
クの膜沸騰でバブルを発生させてインク滴を吐出させる
サーマル型のもの、吐出室の壁面を形成する振動板を静
電力で変形させることでインク滴を吐出させる静電型の
もの、さらには機械的特性(変形力)改善を目指して形
状記憶合金を用いたものなどがある。
【0005】近年、環境問題から鉛を含むPZT素子を
使う圧電型の改善が図られるようになってきた。なかで
も鉛フリーに加え低消費電力の観点からも環境に影響が
少ない静電型のものや、圧電型の網ひとつの欠点である
小型高密度かの改善を図った形状記憶合金を使ったもの
などが多く提案されている。
【0006】例えば、形状記憶合金を用いたものには、
特開昭63−57251号公報に記載されているよう
に、機械的に変形の大きい形状記憶合金と加熱手段によ
って加圧部分の面積を縮小し高密度で小型のヘッドを実
現しようとするもの、特開平6−91865号公報に
記載されているように、形状記憶合金と変形規制材料を
組み合わせることで応答性を良くしようとするもの、
特開2001−88292号公報に記載されているよう
に、形状記憶合金の変形規制手段として静電吸着力や電
磁力を用いたもの、さらに、特開2000−3436
92号公報に記載されているように、異なった形状を記
憶させた形状記憶合金を組み合わせて振動板の変形を制
御するものなどが挙げられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
のヘッドにあっては、形状記憶合金と加熱手段を持つた
めに構成が複雑になり、高密度化、小型化には十分対応
できない。また、上記のヘッドにあっては、異なる変
態温度を持つ2つの形状記憶合金を積層させる場合、各
形状記憶合金の発熱が互いに大きな影響を及ぼしあうた
め、このようなアクチュエータを制御することはきわめ
て難しく、また金属にも大きな変形負荷が加わるため塑
性変形してしまいやすいという課題がある。
【0008】また、上記のヘッドにあっては、形状記
憶合金の変形規制手段として静電吸着力を利用している
が、静電吸着力を利用するには、0.2μm程度の微小
な空間を制度良く作りこまないと、駆動のための電圧が
高くなったり、静電吸着力がばらつき、噴射特性に悪影
響を及ぼすことになる。また、電磁力を持ちいた例で
は、その駆動に大電流が必要であったり、高価な磁石の
選定が必要となるので使えないという課題がある。
【0009】さらに、上記のヘッドにあっては、2種
類の形状を記憶させた形状記憶合金をつかって変位を制
御するもので、それぞれが熱的に分離されているので、
見掛け上、効率良く駆動できそうであるが、このような
形状記憶合金層を数百μm程度以下のインクジェットヘ
ッドの各ビットの振動板に、接着によって精度良く形成
することは困難であり、コストの高いものになってしま
うとい課題がある。
【0010】本発明は上記の課題に鑑みてなされたもの
であり、低コストで、動作効率が高く、安定した動作特
性が得られるマイクロアクチュエータ及びその製造方
法、このマイクロアクチュエータを備えることで吐出効
率が高く、安定した吐出特性が得られる液滴吐出ヘッ
ド、この液滴吐出ヘッドを備えることで高画質記録が可
能インクジェット記録装置を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明に係るマイクロアクチュエータは、可動部分
に複数の形状記憶合金からなる線状電極を設け、この線
状電極を加熱することにより形状を変化させることで作
用する力によって可動部分を変形させる構成としたもの
である。
【0012】ここで、1つの可動部分について別個に駆
動可能な複数の電極を設けることができる。また、電極
が室温時圧縮応力を持つことが好ましい。
【0013】本発明に係るマイクロアクチュエータの製
造方法は、本発明に係るマイクロアクチュエータを製造
する方法であって、真空度が1mmtorrよりも悪い
雰囲気下で電極材料をスパッタ法で形成するものであ
る。
【0014】本発明に係る液滴吐出ヘッドは、液滴を吐
出するノズルが連通する吐出室の少なくとも一方の壁面
を構成する薄膜である振動板を有し、この振動板を変形
させるための本発明に係るマイクロアクチュエータを備
えているものである。
【0015】ここで、インクを供給するインクタンクが
一体に設けられている構成とすることができる。
【0016】本発明に係るインクジェット記録装置は、
インク滴を吐出するインクジェットヘッドが本発明に係
る液滴吐出ヘッドである構成としたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照して説明する。図1は、本発明のマイクロア
クチュエータを含む液滴吐出ヘッドの第1実施形態に係
るインクジェットヘッドの分解斜視図で、一部断面図で
示している。図2は同ヘッドの振動板長手方向の断面説
明図、図3は同ヘッドの振動板短手方向の断面説明図、
図4は同ヘッドの電極形状及び配置パターンの平面説明
図である。
【0018】このインクジェットヘッドは、インク液滴
を基板の面部に設けたノズル孔から吐出させるサイドシ
ュータタイプのものであり、下記に詳述する構造を持つ
3枚の第1、第2、第3基板1、2、3を重ねて接合し
た積層構造となっており、インク滴を吐出する複数のノ
ズル孔4、各ノズル孔4が連通する吐出室6、各吐出室
6に流体抵抗部7を介してインクを供給する共通液室
(共通インク室)8などを形成している。
【0019】中間の第1基板1は、シリコン基板からな
り、吐出室6を形成するための凹部と、各々の吐出室6
にインクを供給するための共通液室8を形成するための
凹部を有する。この第1基板1の底面に吐出室6及び共
通液室8などの底壁ともなる薄膜である振動板10を設
けている。
【0020】この振動板10は、第1基板1を形成する
シリコン基板に高濃度ボロンをドープして形成したボロ
ン原子を1E20/cm以上含有する高濃度ボロン拡
散層で形成している。なお、振動板10は、金属等の導
電性を有する薄膜、有機樹脂フィルムなどで形成するこ
ともできる。
【0021】そして、振動板10の下面にはシリコン酸
化膜、窒化膜などの絶縁膜11を介して、振動板10と
電気的に分離され、また、相互に電気的に互いに分離さ
れた、例えばTi−Ni形状記憶合金からなる複数の線
状電極(以下、「形状記憶合金電極」という。)14を
形成している。複数の形状記憶合金電極14には図4に
示すように電圧を印加できる構成となっている。これら
の振動板10と形状記憶合金電極14によって薄膜であ
る振動板10を形状記憶合金電極14を加熱することに
より形状を変化させることで作用する力によって可動部
分である振動板10を変形させる本発明に係るマイクロ
アクチュエータを構成している。
【0022】この第1基板1の下面に接合される第2基
板2は、形状記憶合金電極14を外部からの衝撃やホコ
リなどから保護したり、第1基板1の強度を補強したり
するための保護基板である。この第2基板2には、ガラ
ス、金属、シリコン、樹脂などからなる基板などを使用
し、この基板2には各振動板10に対応する位置に例え
ば1mmの深さの凹部16を形成している。ただし、必
ずしも振動板10ごとに凹部16を形成する必要はな
く、振動板配列を囲む凹部、あるいはチップの縁のみ接
合される凹部を形成する構成でも良い。また、振動板1
0の変位を阻害するおそれがある場合には、大気に連通
する大気連通路を形成する。
【0023】また、第1基板1の上面に接合される第3
基板3には、例えば厚さ50μmのニッケル基板を用
い、第3基板3の面部に、吐出室6と連通するようにそ
れぞれノズル孔4、共通液室8と吐出室6を連通させる
流体抵抗部7となる溝を設け、また共通液室8と連通す
るようにインク供給口9を設けている。
【0024】次に、このように構成したインクジェット
ヘッドの動作について説明する。形状記憶合金電極14
に発振回路15により0Vから40Vのパルス電位を印
加することで、形状記憶合金電極14が発熱し、約60
℃を超えると形状記憶合金層がマルテンサイト相から、
母相へと変化し、製膜時に記憶した平面形状に戻る力が
働き、振動板10が撓み、その結果吐出室6内の圧力が
急激に上昇し、図3に示すように、ノズル孔5よりイン
ク液滴22を記録紙23に向けて吐出する。
【0025】次に、形状記憶合金電極14への電圧印加
を停止すると微小な形状に加工された形状記憶合金電極
14は、その体積に対して表面積が大きいため急速に冷
却され、振動板10との応力差、熱膨張差によって室温
時の形状へと復元し、振動板10も復元する。振動板1
0が復元することにより、インクが共通インク室8より
流体抵抗7を通じて吐出室6内に補給される。
【0026】この場合、製膜時の温度が高いと形状記憶
合金と振動板材料の熱膨張係数の違いから、常温へ冷却
した際に熱膨張差による歪みが発生することがある。本
実施形態においては、Ti−Ni形状記憶合金とシリコ
ン振動板という構成をとることで、形状記憶合金がより
大きく縮む。
【0027】これによって、図5に示すように常温状態
(初期状態)で振動板10が初期撓みを有する状態を作
り出すことができる。この状態で形状記憶合金電極14
を動作させると、冷却時に熱膨張差を使ってより素早く
戻ることができるようになる。
【0028】このように、振動板10に形成された構造
体としての形状記憶合金電極14自体が能動素子として
働くので、構造体に新たな駆動手段を設ける必要がな
く、低コスト化を図れる。また、線状電極とすること
で、力の働く方向がほぼ一方向に制限できるため、振動
板への力の加わり方を略均一にでき、精度の高い効率的
な、安定した駆動が可能になる。これにより、滴吐出効
率が向上し、安定した滴吐出特性が得られるヘッドを構
成できる。さらに、余分な力が働かないので、振動板を
波打たせたりすることがなくなる。
【0029】また、振動板10と形状記憶合金電極14
は電気的に分離しているので形状記憶合金電極14に印
加した電圧が振動板10側にリークすることもなく、効
率良く形状記憶合金電極14に電圧を印加することがで
き、効率駆動ができる。
【0030】次に、同第2実施形態に係るインクジェッ
トヘッドについて図6を参照して説明する。なお、同図
は同ヘッドの振動板短手方向の断面説明図である。ここ
では、第2の基板2と振動板10との間に、形状記憶合
金電極14と同一の材料でスペーサ12を設けている。
このスペーサ12は形状記憶合金電極14と同時に形成
されるものであり、振動板領域以外の形状記憶合金を除
去しないだけで形成することができる。
【0031】このスペーサ12を設けることにより第1
の基板1を第2の基板2に接合する前の工程において、
微小な構造体である形状記憶合金電極14を保護する役
割を果たし、製造工程においてウェハ搬送や、プロセス
中における形状記憶合金電極14の破損による不良を低
減できる。
【0032】次に、同第3実施形態に係るインクジェッ
トヘッドについて図7を参照して説明する。なお、同図
は同ヘッドの振動板短手方向の断面説明図である。ここ
では、スペーサ12の厚さを形状記憶合金電極14の厚
さよりも大きくしている。このような構造とすることに
よって、さらに形状記憶合金電極14はスペーサ12の
ために接触して破損することが少なく、電極破損による
不良を低減することができる。また、第1の基板1の下
に保護基板(第2の基板)2を接合する場合、保護基板
2に凹部を形成しなくても良いという利点もある。
【0033】次に、上述した第2実施形態に係るインク
ジェットヘッドの製造工程について図8及び図9を参照
して説明する。図8(a)に示すように、第1基板1と
なる(110)を面方位とする厚さ400μmのシリコ
ン基板をベース基板31とし、酸化膜32を介して(1
00)面方位の厚さ2μmのシリコン基板である活性層
33を接合したSOI(Silicon on Insulator)ウェハ
30を用意する。なお、第1基板1となる基板として
は、(110)面方位のシリコン基板に代えて、(10
0)面方位のシリコン基板を用いても良い。
【0034】そして、同図(b)に示すように、SOI
ウエハ30に900℃/5分のウェット酸化により絶縁
膜11となる熱酸化膜34を50nm厚みで形成する。
ここで、酸化膜の成膜方法としては、プラズマCVD、
スパッタ、HTO、TEOSなどがあるが、絶縁耐圧、
欠陥、残留電荷、耐久性などの点で熱酸化膜が好まし
い。
【0035】その後、同図(c)に示すように、熱酸化
膜34の表面にTi−Ni合金層35をスパッタ法によ
って約5μm成膜し、上面のTi−Ni層をエッチング
除去する。このとき、スパッタ温度は約450℃、アル
ゴンガスによるスパッタ雰囲気は3ミリtorrとし
た。また、スパッタ終了後も加熱状態で保持し製膜時の
形状を記憶させる。
【0036】このように、真空度が1mmtorrより
も悪い雰囲気下で電極材料である形状記憶合金をスパッ
タ法で形成することにより、圧縮応力を持つ形状記憶合
金を簡単に作製することができる。
【0037】同図(d)に示すように、フォトリソによ
りTi−Ni合金層35上にレジストパターンを形成
し、ドライエッチングによりTi−Ni合金層35を間
隔5μm、1μmの線幅でエッチングし形状記憶合金電
極14を形成する。このとき、酸化膜34がエッチング
ストップ層をなす。形状記憶合金電極14の形状は、例
えば図4に示したような線状となっている。
【0038】次に、図9(a)に示すように、LP−C
VDで水酸化カリウムエッチングのマスクとなるシリコ
ン窒化膜36を形成する。
【0039】そして、同図(b)に示すように、シリコ
ン窒化膜36上に吐出室6や共通液室8などの流路形状
のレジストパターンを得る。次に、レジストの開口部の
シリコン窒化膜36と酸化膜34をドライエッチにより
エッチング除去し、レジストを除去する。
【0040】次いで、同図(c)に示すように、80℃
の25wt%の水酸化カリウム水溶液でシリコン窒化膜
36及び酸化膜34の開口部をエッチングする。エッチ
ングが酸化膜32に達すると酸化膜はほとんどエッチン
グされないのでエッチングは停止する。ここでは、ベー
ス基板31には(110)面のシリコンウェハを用いて
いるので、水酸化カリウムによる異方性エッチングによ
って(111)面の垂直壁が形成される。(110)面
のウェハを用いることによって垂直壁が得られるので吐
出室6を高密度に並べることができる。
【0041】なお、ここでは水酸化カリウム水溶液を用
いたが、TMAH(テトラメチルアンモニウムヒドロキ
シド溶液)、EDP(エチレンジアミンピロカテコー
ル)、水酸化リチウムなどのアルカリ液を用いることも
できる。
【0042】その後、シリコン窒化膜36は熱リン酸、
フッ酸などによって、熱酸化膜34および酸化膜32の
露出している部分をフッ酸などで除去して、2μmの厚
さのシリコンの振動板10および吐出室6が完成する。
【0043】次に、同第4実施形態に係るインクジェッ
トヘッドのマイクロアクチュエータ部について図10を
参照して説明する。なお、同図は同ヘッドのアクチュエ
ータ部の振動板短手方向の断面説明図である。このヘッ
ドでは、常温時圧縮応力性を持つ形状記憶合金を用いて
形状記憶合金電極14を形成している。
【0044】したがって、常温時においては、形状記憶
合金電極14自身が持つ応力によって振動板10を図で
下方に押し下げている。この状態で形状記憶合金電極1
4に電流を流し、加熱すると常温のマルテンサイト相か
ら母相への相変化が起こり、振動板10を一気にフラッ
トな状態に押し戻す。これによって、例えばインク滴を
吐出させることができる。
【0045】次に、同第5実施形態に係るインクジェッ
トヘッドのマイクロアクチュエータ部について図11を
参照して説明する。なお、同図は同ヘッドのアクチュエ
ータ部の振動板短手方向の断面説明図である。このヘッ
ドでは、形状記憶合金電極14を振動板10の両面に形
成している。
【0046】この場合、振動板10の両面に形状記憶合
金電極14があることで、形状記憶合金電極14のもつ
応力が中和され、振動板10はフラットな状態になる。
この状態で、振動板10の下側の電極14或いは上側の
電極14にそれぞれ電流を流すことで、振動板10を上
に(凸状に)も下に(凹状に)も変形させることが可能
となる。
【0047】次に、同第6実施形態に係るインクジェッ
トヘッドのマイクロアクチュエータ部について図12を
参照して説明する。なお、同図は同ヘッドのアクチュエ
ータ部の斜視説明図である。このヘッドでは、振動板1
0の片側に形状記憶合金電極14を分割配置している。
すなわち、振動板10には中央部に複数の形状記憶合金
電極14Aを、周辺部両側(ここでは、長手方向両端
側)に複数の形状記憶合金電極14B、14Bを配置し
ている。
【0048】そして、中央部の形状記憶合金電極14A
には電極引出しライン14a1、14a2を通じて、ま
た、周辺部の各形状記憶合金電極14Bには電極引出し
ライン14b1、14b2を通じて、それぞれ、別個に
独立して駆動電圧(電流)を印加できる構成としてい
る。
【0049】これによって、中央部の電極14Aと周辺
部の電極14B、14Bを個別に制御することができ、
振動板10の変形をより細かく制御することが可能とな
る。例えば、中央部の形状記憶合金電極14Aを変形さ
せると、振動板10は上にフラットな状態へと変形する
が、中央部の電極14Aへの電流をとめ、周辺部の電極
14B、14Bに電流を流すと更に上に持ち上げること
ができる。
【0050】なお、上記各実施形態においては、形状記
憶合金にTi−Ni合金を用いた例で説明したが、これ
以外の合金、例えば、Ti−Ni合金にPbやCuを混
ぜた3相合金を用いることもできるし、或いは、Cu−
Zn−Al合金なども用いることができる。さらに、線
状電極を形成できれば、形状記憶樹脂や形状記憶繊維、
およびそれらの複合材料や、形状記憶合金との複合構成
であっても良い。
【0051】また、上記各実施形態においては、形状記
憶合金電極自身に通電することで熱を発生させたが、別
の加熱手段を併設しても良いし、初期状態に復帰させる
ための冷却装置を併設することもできる。勿論、冷却方
法は空冷、液冷のどちらでも良いし、固体接触による伝
熱冷却であっても良い。
【0052】さらに、線状電極を可動部分(振動板)の
長手方向に線状に配置した例で説明しているが、可動部
分(振動板)の短手方向に配置することもできる。
【0053】また、形状記憶合金はその組成によって任
意の変位温度を決定することができるため、前述した変
態温度60℃にかぎられず、プロセスに応じた温度を設
定することができることも言うまでもない。
【0054】次に、本発明に係る液滴吐出ヘッドをイン
クタンクと一体にしたインクカートリッジ(インクタン
ク一体型ヘッド)について図13を参照して説明する。
このインクカートリッジ100は、ノズル孔101等を
有する上記各実施形態のいずれかのインクジェットヘッ
ド102と、このインクジェットヘッド102に対して
インクを供給するインクタンク103とを一体化したも
のである。
【0055】このように本発明に係る液滴吐出ヘッドで
あるインクジェットヘッドとインクタンクとを一体化す
ることにより、滴吐出効率が高く、安定した滴吐出特性
が得られる液滴吐出ヘッドを一体化したインクカートリ
ッジ(インクタンク一体型ヘッド)が得られる。
【0056】次に、本発明に係る液滴吐出ヘッドを搭載
したインクジェット記録装置の一例について図14及び
図15を参照して説明する。なお、図14は同記録装置
の斜視説明図、図15は同記録装置の機構部の側面説明
図である。
【0057】このインクジェット記録装置は、記録装置
本体111の内部に主走査方向に移動可能なキャリッ
ジ、キャリッジに搭載した本発明に係るインクジェット
ヘッドからなる記録ヘッド、記録ヘッドへインクを供給
するインクカートリッジ等で構成される印字機構部11
2等を収納し、装置本体111の下方部には前方側から
多数枚の用紙113を積載可能な給紙カセット(或いは
給紙トレイでもよい。)114を抜き差し自在に装着す
ることができ、また、用紙113を手差しで給紙するた
めの手差しトレイ115を開倒することができ、給紙カ
セット114或いは手差しトレイ115から給送される
用紙113を取り込み、印字機構部112によって所要
の画像を記録した後、後面側に装着された排紙トレイ1
16に排紙する。
【0058】印字機構部112は、図示しない左右の側
板に横架したガイド部材である主ガイドロッド121と
従ガイドロッド122とでキャリッジ123を主走査方
向(図15で紙面垂直方向)に摺動自在に保持し、この
キャリッジ123にはイエロー(Y)、シアン(C)、
マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を
吐出する本発明に係る液滴吐出ヘッドであるインクジェ
ットヘッドからなるヘッド124を複数のインク吐出口
を主走査方向と交叉する方向に配列し、インク滴吐出方
向を下方に向けて装着している。またキャリッジ123
にはヘッド124に各色のインクを供給するための各イ
ンクカートリッジ125を交換可能に装着している。な
お、本発明に係るヘッド一体型ヘッド(インクカートリ
ッジ)を搭載するようにすることもできる。
【0059】インクカートリッジ125は上方に大気と
連通する大気口、下方にはインクジェットヘッドへイン
クを供給する供給口を、内部にはインクが充填された多
孔質体を有しており、多孔質体の毛管力によりインクジ
ェットヘッドへ供給されるインクをわずかな負圧に維持
している。
【0060】また、記録ヘッドとしてここでは各色のヘ
ッド124を用いているが、各色のインク滴を吐出する
ノズルを有する1個のヘッドでもよい。
【0061】ここで、キャリッジ123は後方側(用紙
搬送方向下流側)を主ガイドロッド121に摺動自在に
嵌装し、前方側(用紙搬送方向上流側)を従ガイドロッ
ド122に摺動自在に載置している。そして、このキャ
リッジ123を主走査方向に移動走査するため、主走査
モータ127で回転駆動される駆動プーリ128と従動
プーリ129との間にタイミングベルト130を張装
し、このタイミングベルト130をキャリッジ123に
固定しており、主走査モーター127の正逆回転により
キャリッジ123が往復駆動される。
【0062】一方、給紙カセット114にセットした用
紙113をヘッド124の下方側に搬送するために、給
紙カセット114から用紙113を分離給装する給紙ロ
ーラ131及びフリクションパッド132と、用紙11
3を案内するガイド部材133と、給紙された用紙11
3を反転させて搬送する搬送ローラ134と、この搬送
ローラ134の周面に押し付けられる搬送コロ135及
び搬送ローラ134からの用紙113の送り出し角度を
規定する先端コロ136とを設けている。搬送ローラ1
34は副走査モータ137によってギヤ列を介して回転
駆動される。
【0063】そして、キャリッジ123の主走査方向の
移動範囲に対応して搬送ローラ134から送り出された
用紙113を記録ヘッド124の下方側で案内する用紙
ガイド部材である印写受け部材139を設けている。こ
の印写受け部材139の用紙搬送方向下流側には、用紙
113を排紙方向へ送り出すために回転駆動される搬送
コロ141、拍車142を設け、さらに用紙113を排
紙トレイ116に送り出す排紙ローラ143及び拍車1
44と、排紙経路を形成するガイド部材145,146
とを配設している。
【0064】記録時には、キャリッジ123を移動させ
ながら画像信号に応じて記録ヘッド124を駆動するこ
とにより、停止している用紙113にインクを吐出して
1行分を記録し、用紙113を所定量搬送後次の行の記
録を行う。記録終了信号または、用紙113の後端が記
録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を
終了させ用紙113を排紙する。この場合、ヘッド12
4を構成する本発明に係るインクジェットヘッドはイン
ク滴噴射の制御性が向上し、特性変動が抑制されている
ので、安定して高い画像品質の画像を記録することがで
きる。
【0065】また、キャリッジ123の移動方向右端側
の記録領域を外れた位置には、ヘッド124の吐出不良
を回復するための回復装置147を配置している。回復
装置147はキャップ手段と吸引手段とクリーニング手
段を有している。キャリッジ123は印字待機中にはこ
の回復装置147側に移動されてキャッピング手段でヘ
ッド124をキャッピングされ、吐出口部を湿潤状態に
保つことによりインク乾燥による吐出不良を防止する。
また、記録途中などに記録と関係しないインクを吐出す
ることにより、全ての吐出口のインク粘度を一定にし、
安定した吐出性能を維持する。
【0066】吐出不良が発生した場合等には、キャッピ
ング手段でヘッド124の吐出口(ノズル)を密封し、
チューブを通して吸引手段で吐出口からインクとともに
気泡等を吸い出し、吐出口面に付着したインクやゴミ等
はクリーニング手段により除去され吐出不良が回復され
る。また、吸引されたインクは、本体下部に設置された
廃インク溜(不図示)に排出され、廃インク溜内部のイ
ンク吸収体に吸収保持される。
【0067】このように、このインクジェット記録装置
においては本発明に係る液滴吐出ヘッドであるインクジ
ェットヘッドを搭載しているので、安定したインク滴吐
出特性が得られて、画像品質が向上する。
【0068】次に、本発明に係るマイクロアクチュエー
タを備えたマイクロポンプについて図16を参照して説
明する。なお、同図は同マイクロポンプの要部断面説明
図である。このマイクロポンプは、流路基板201と保
護基板202とを重ねて接合した積層構造となってお
り、流路基板201には流体が流れる流路203を形成
するとともに、流路203の一壁面を形成する変形可能
な可動板204(ヘッドの振動板に相当する。)を設
け、可動板204の保護基板202と接合固定しない部
分は可動部分205となっている。
【0069】そして、可動部分205には絶縁膜206
を介して外面側に、前記インクジェットヘッドと同様
に、複数の線状の形状記憶合金電極207を所定の間隔
を置いて設けている。保護基板202は前記ヘッドの第
2基板2と同様な機能を有するものであり、電極207
を配置するための凹部208を形成している。ここで
は、保護基板202は平板板基板にスペーサ部209を
設けることで凹部208を形成している。
【0070】このマイクロポンプの動作原理を説明する
と、前述したように複数の形状記憶合金電極207に対
して電流を流すことによって可動部分205が流路20
3側に変形する。ここで、可動部分205を図中右側か
ら順次駆動することによって流路203内の流体は、矢
印方向へ流れが生じ、流体の輸送が可能となる。
【0071】なお、この実施形態では可動部分を複数設
けた例を示したが、可動部分は1つでも良い。また、輸
送効率を上げるために、可動部分間に1又は複数の弁、
例えば逆止弁などを設けることもできる。
【0072】次に、本発明に係るマイクロアクチュエー
タを備えた光学デバイスの実施形態について図17を参
照して説明する。なお、同図は同デバイスの概略構成図
である。この光学デバイスは、変形可能なミラー301
と保護基板302とを重ねて接合しており、ミラー30
1の保護基板302と接合固定しない部分は可動部分3
05となっている。そして、可動部分305には絶縁膜
306を介して外面側に複数の形状記憶合金電極307
を所定の間隔を置いて設けている。保護基板302は前
記ヘッドの第2基板2と同様な機能を有するものであ
り、電極307を配置するための凹部308を形成して
いる。ここでは、保護基板302は平板板基板にスペー
サ部309を設けることで凹部308を形成している。
なお、ミラー301表面は反射率を増加させるため誘電
体多層膜や金属膜を形成すると良い。
【0073】この光学デバイスの原理を説明すると、ミ
ラー301の可動部分305に設けた複数の形状記憶合
金電極307に対してパルス電位を与えることによっ
て、可動部分305が変形する。したがって、光源31
0からの光がレンズ311を介してミラー301に照射
した場合、ミラー301を駆動しないときには、光は入
射角と同じ角度で反射するが、ミラー301を可動部分
305を駆動した場合はその可動部分305が凸面ミラ
ーとなるので反射光は発散光となる。これにより光変調
デバイスが実現できる。また、形状記憶合金電極307
の記憶形状によっては、凹面ミラーとすることもでき
る。
【0074】そこで、この光学デバイスを応用した例を
図18をも参照して説明する。この例は、上述した光学
デバイスを2次元に配列し、各ミラーの可動部分305
を独立して駆動するようにしたものである。なお、ここ
では、4×4の配列を示しているが、これ以上配列する
ことも可能である。
【0075】したがって、前述した図17と同様に、光
源310からの光はレンズ311を介してミラー301
に照射され、ミラー301を駆動していないところに入
射した光は、投影用レンズ312へ入射する。一方、形
状記憶合金電極307に電圧を印加してミラー301の
可動部分305を変形させているところは、光は発散し
投影用レンズ312にほとんど入射しない。この投影用
レンズ312に入射した光はスクリーン(図示しない)
などに投影され、スクリーンに画像を表示することがで
きる。
【0076】なお、上記実施形態においては、液滴吐出
ヘッドとしてインクジェットヘッドに適用した例で説明
したが、インクジェットヘッド以外の液滴吐出ヘッドと
して、例えば、液体レジストを液滴として吐出する液滴
吐出ヘッド、DNAの試料を液滴として吐出する液滴吐
出ヘッドなどの他の液滴吐出ヘッドにも適用できる。ま
た、マイクロアクチュエータを備えるマイクロデバイス
としては、マイクロポンプ、光学デバイス(光変調デバ
イス)以外にも、マイクロスイッチ(マイクロリレ
ー)、マルチ光学レンズのアクチュエータ(光スイッ
チ)、マイクロ流量計、圧力センサなどにも適用するこ
とができる。
【0077】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るマイ
クロアクチュエータによれば、可動部分に複数の形状記
憶合金からなる線状電極を設け、この線状電極を加熱す
ることにより形状を変化させることで作用する力によっ
て可動部分を変形させるので、低コストで、動作効率が
高く、安定した動作特性が得られるアクチュエータを得
ることができる。
【0078】本発明に係るマイクロアクチュエータの製
造方法によれば、本発明に係るマイクロアクチュエータ
を製造する方法であって、真空度が1mmtorrより
も悪い雰囲気下で電極材料をスパッタ法で形成するの
で、圧縮応力を有する形状記憶合金からなる電極を容易
に形成することができる。
【0079】本発明に係る液滴吐出ヘッドによれば、液
滴を吐出するノズルが連通する吐出室の少なくとも一方
の壁面を構成する可動部分となる振動板を有し、この振
動板を変形させるための本発明に係るマイクロアクチュ
エータを備えているので、低コストで、液滴吐出効率の
高い、安定した滴吐出特性を有するヘッドが得られる。
【0080】本発明に係るインクジェット記録装置は、
インク滴を吐出するインクジェットヘッドが本発明に係
る液滴吐出ヘッドである構成としたので、高画質記録を
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液滴吐出ヘッドの第1実施形態に係る
インクジェットヘッドの分解斜視説明図
【図2】同ヘッドの振動板長手方向の断面説明図
【図3】同ヘッドの振動板短手方向の要部拡大断面説明
【図4】同ヘッドの電極形状及び配置パターンを説明す
る平面説明図
【図5】同ヘッドの作用説明に供する説明図
【図6】同第2実施形態に係るインクジェットヘッドの
振動板短手方向に沿う要部断面説明図
【図7】同第3実施形態に係るインクジェットヘッドの
振動板短手方向に沿う要部断面説明図
【図8】同第2実施形態に係るヘッドの製造工程の説明
に供する説明図
【図9】図8に続く工程を説明する断面説明図
【図10】同第4実施形態に係るインクジェットヘッド
のアクチュエータ部の要部断面説明図
【図11】同第5実施形態に係るインクジェットヘッド
のアクチュエータ部の要部断面説明図
【図12】同第6実施形態に係るインクジェットヘッド
のアクチュエータ部の斜視説明図
【図13】本発明に係る液滴吐出ヘッドを備えたインク
タンク一体型ヘッドの説明に供する斜視説明図
【図14】本発明に係るインクジェット記録装置の一例
を説明する斜視説明図
【図15】同記録装置の機構部の説明図
【図16】本発明に係るマイクロアクチュエータを備え
たマイクロポンプの例を説明する断面説明図
【図17】本発明に係るマイクロアクチュエータを備え
た光学デバイスの例を説明する断面説明図
【図18】同光学デバイスを用いた光変調デバイスの一
例を説明する斜視説明図
【符号の説明】
1…第1基板、2…第2基板、3…ノズル板、4…ノズ
ル孔、6…吐出室、7…流体抵抗部、8…共通液室、1
0…振動板、11…絶縁膜、14、14A、14B…形
状記憶合金電極、100…インクカートリッジ、201
…流路基板、203…流路、205…可動部分、207
…形状記憶合金電極、301…ミラー、305…可動部
分、307…形状記憶合金電極。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄膜からなる可動部分を変形させるマイ
    クロアクチュエータにおいて、前記可動部分に複数の形
    状記憶合金からなる線状電極を設け、この線状電極を加
    熱することにより形状を変化させることで作用する力に
    よって前記可動部分を変形させることを特徴とするマイ
    クロアクチュエータ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のマイクロアクチュエー
    タにおいて、1つの前記可動部分について別個に駆動可
    能な複数の電極を設けたことを特徴とするマイクロアク
    チュエータ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のマイクロアクチ
    ュエータにおいて、前記電極が室温時圧縮応力を持つこ
    とを特徴とするマイクロアクチュエータ。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載のマ
    イクロアクチュエータを製造する方法であって、真空度
    が1mmtorrよりも悪い雰囲気下で前記電極材料を
    スパッタ法で形成することを特徴とするマイクロアクチ
    ュエータ。
  5. 【請求項5】 液滴を吐出するノズルが連通する吐出室
    の少なくとも一方の壁面を構成する薄膜である振動板を
    有し、この振動板を変形させることで前記液滴を吐出さ
    せる液滴吐出ヘッドにおいて、前記振動板を変形させる
    ための前記請求項1ないし3のいずれかに記載のマイク
    ロアクチュエータを備えていることを特徴とする液滴吐
    出ヘッド。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の液滴吐出ヘッドにおい
    て、インクを供給するインクタンクが一体に設けられて
    いることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  7. 【請求項7】 インク滴を吐出するインクジェットヘッ
    ドを搭載するインクジェット記録装置において、前記イ
    ンクジェットヘッドが前記請求項6又は7に記載の液滴
    吐出ヘッドであることを特徴とするインクジェット記録
    装置。
JP2002077561A 2002-03-20 2002-03-20 マイクロアクチュエータ及びその製造方法、液滴吐出ヘッド、インクジェット記録装置 Pending JP2003266697A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002077561A JP2003266697A (ja) 2002-03-20 2002-03-20 マイクロアクチュエータ及びその製造方法、液滴吐出ヘッド、インクジェット記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002077561A JP2003266697A (ja) 2002-03-20 2002-03-20 マイクロアクチュエータ及びその製造方法、液滴吐出ヘッド、インクジェット記録装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003266697A true JP2003266697A (ja) 2003-09-24

Family

ID=29205760

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002077561A Pending JP2003266697A (ja) 2002-03-20 2002-03-20 マイクロアクチュエータ及びその製造方法、液滴吐出ヘッド、インクジェット記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003266697A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011000729A (ja) * 2009-06-16 2011-01-06 Ricoh Co Ltd 液体吐出装置
JP2015137603A (ja) * 2014-01-23 2015-07-30 トヨタ自動車株式会社 板状アクチュエータ

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011000729A (ja) * 2009-06-16 2011-01-06 Ricoh Co Ltd 液体吐出装置
JP2015137603A (ja) * 2014-01-23 2015-07-30 トヨタ自動車株式会社 板状アクチュエータ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2009274226A (ja) 液滴吐出ヘッド、インクカートリッジ、画像形成装置、圧電アクチュエータ、マイクロポンプ及び光変調デバイス
JP2012061704A (ja) 液滴吐出ヘッド、ヘッドカートリッジ、画像形成装置、及びマイクロポンプ
JP2003266697A (ja) マイクロアクチュエータ及びその製造方法、液滴吐出ヘッド、インクジェット記録装置
JP4282342B2 (ja) 液滴吐出ヘッド及び該液滴吐出ヘッドを用いた装置
JP2004001110A (ja) 静電型アクチュエータ、液滴吐出ヘッド及びインクジェット記録装置並びにマイクロデバイス
JP2010165724A (ja) アクチュエータ、液滴吐出ヘッド、インクカートリッジ及び画像形成装置
JP4111809B2 (ja) 静電型アクチュエータ、液滴吐出ヘッド及びその製造方法、インクカートリッジ、インクジェット記録装置、マイクロポンプ、光学デバイス、画像形成装置、液滴を吐出する装置
JP2003276194A (ja) 静電アクチュエータ、液滴吐出ヘッド及びインクジェット記録装置
JP2003245897A (ja) 静電アクチュエータ、液滴吐出ヘッド及びインクジェット記録装置
JP2003211394A (ja) 静電型アクチュエータ、液滴吐出ヘッド及びインクジェット記録装置、マイクロポンプ、光学デバイス
JP4043895B2 (ja) 液滴吐出ヘッドの製造方法
JP2003260795A (ja) 液滴吐出ヘッド及びインクジェット記録装置
JP3904438B2 (ja) 液滴吐出ヘッド、インクカートリッジ、インクジェット記録装置、マイクロアクチュエータ、マイクロポンプ、光学デバイス、画像形成装置、液滴を吐出する装置
JP2003340796A (ja) 静電型アクチュエータ、液滴吐出ヘッド及びインクジェット記録装置
JP2003182070A (ja) 液滴吐出ヘッド及びその製造方法、インクカートリッジ、インクジェット記録装置、マイクロアクチュエータ、マイクロポンプ、光学デバイス
JP2003341055A (ja) 液滴吐出ヘッド及びインクジェット記録装置
JP2002273341A (ja) 静電型アクチュエータ及びインクジェットヘッド並びにインクジェット記録装置
JP2003266696A (ja) 静電アクチュエータ、液滴吐出ヘッド及びインクジェット記録装置
JP2003246070A (ja) 液滴吐出ヘッド及びその製造方法、インクジェット記録装置並びにマイクロデバイス
JP4115210B2 (ja) 静電型アクチュエータ、液滴吐出ヘッド及びその製造方法、インクカートリッジ、マイクロポンプ、光学デバイス、画像形成装置、液滴を吐出する装置
JP2003276191A (ja) 静電アクチュエータ、液滴吐出ヘッド及びインクジェット記録装置
JP2003266695A (ja) 静電アクチュエータ、液滴吐出ヘッド及びインクジェット記録装置
JP2003246056A (ja) 静電アクチュエータ、液滴吐出ヘッド及びインクジェット記録装置
JP3957054B2 (ja) 液滴吐出ヘッド、インクカートリッジ、インクジェット記録装置、マイクロアクチュエータ、マイクロポンプ、光学デバイス、画像形成装置、液滴を吐出する装置
JP2003260792A (ja) 液滴吐出ヘッドおよび静電容量型アクチュエータ