JP2003266410A - 難燃性古紙ボードの製造方法及び難燃性古紙ボード - Google Patents

難燃性古紙ボードの製造方法及び難燃性古紙ボード

Info

Publication number
JP2003266410A
JP2003266410A JP2002072170A JP2002072170A JP2003266410A JP 2003266410 A JP2003266410 A JP 2003266410A JP 2002072170 A JP2002072170 A JP 2002072170A JP 2002072170 A JP2002072170 A JP 2002072170A JP 2003266410 A JP2003266410 A JP 2003266410A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flame
retardant
waste paper
paper board
flame retardant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002072170A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3641246B2 (ja
Inventor
Tadaaki Tajiri
忠昭 田尻
Toshio Ishida
敏夫 石田
Yasuhiro Kanzawa
泰弘 神沢
Tetsuo Hara
徹郎 原
Katsura Sasaki
桂 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
INTERIOR PLANNING SYSTEM KK
Kimura Chemical Plants Co Ltd
Toyota Tsusho Corp
Original Assignee
INTERIOR PLANNING SYSTEM KK
Kimura Chemical Plants Co Ltd
Toyota Tsusho Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by INTERIOR PLANNING SYSTEM KK, Kimura Chemical Plants Co Ltd, Toyota Tsusho Corp filed Critical INTERIOR PLANNING SYSTEM KK
Priority to JP2002072170A priority Critical patent/JP3641246B2/ja
Publication of JP2003266410A publication Critical patent/JP2003266410A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3641246B2 publication Critical patent/JP3641246B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Chemical And Physical Treatments For Wood And The Like (AREA)
  • Dry Formation Of Fiberboard And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 古紙を主原料として用いて、難燃性を備えた
古紙ボードを製造することが可能な難燃性古紙ボードの
製造方法及び該製造方法により製造される難燃性古紙ボ
ードを提供する。 【解決手段】 古紙を主原料とする乾燥状態の解繊ファ
イバーに窒素系化合物の水溶液を添加、混合するととも
に、これに粉粒体状の難燃剤及び/又は無機質繊維状の
不燃材料を添加、混合した後、さらに熱硬化性樹脂系の
接着剤を添加、混合し、マット状に予備成形した後、熱
圧締して、密度0.8〜1.0g/cm3、厚み6〜1
5mmのボードに成形する。熱圧締前の段階における混
合原料中の窒素系化合物の割合を、乾式基準で5〜20
重量%とする。熱圧締前の段階における混合原料中の粉
粒体状の難燃剤及び無機質繊維状の不燃材料の合計量の
割合を乾式基準で10〜30重量%とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は古紙ボード及びそ
の製造方法に関し、詳しくは、新聞紙、雑誌、段ボール
などの古紙を主原料とする難燃性の古紙ボード及びその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】工場や
オフィス、あるいは一般家庭などから排出される多量の
古紙は、環境保護、資源の有効活用などの見地から、近
年、種々の用途に再利用されるようになっている。そし
て、その再利用方法の一つとして、古紙から建材用など
に用いられる古紙ボードを製造する方法が知られてい
る。
【0003】そして、古紙ボードの製造方法の一つに、
例えば、古紙を乾式解繊した解繊ファイバーにバインダ
ーを添加してなるボード原料を、熱板により熱圧締して
ボード状に成形するようにした古紙ボードの製造方法が
ある。
【0004】ところで、従来の古紙ボードは可燃性の紙
系材料を主成分とするものであることから、難燃性ある
いは不燃性が要求されるような用途には利用することが
できず、利用範囲が制約されるという問題点がある。
【0005】そこで、難燃剤を古紙ボードに使用して、
古紙ボードを難燃化あるいは不燃化する試みがなされて
きたが、未だ、十分な難燃性を備えた実用性を有する古
紙ボードは得られていないのが実情である。
【0006】本願発明は、上記実情に鑑みてなされたも
のであり、古紙を主原料として用いて、難燃性を備えた
古紙ボードを製造することが可能な難燃性古紙ボードの
製造方法及び該製造方法により製造される難燃性古紙ボ
ードを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願発明(請求項1)の難燃性古紙ボードの製造方
法は、乾式解繊された古紙を主原料とする乾燥状態の解
繊ファイバーに窒素系化合物の水溶液(液体難燃剤)を
添加、混合する工程と、窒素系化合物の水溶液が添加、
混合された解繊ファイバーに、粉粒体状の難燃剤及び/
又は無機質繊維状の不燃材料を添加、混合する工程と、
窒素系化合物の水溶液及び粉粒体状の難燃剤が添加、混
合された解繊ファイバーに、熱硬化性樹脂系の接着剤を
添加、混合する工程と、窒素系化合物の水溶液、粉粒体
状の難燃剤及び/又は無機質繊維状の不燃材料、及び熱
硬化性樹脂系の接着剤が添加、混合された解繊ファイバ
ーをマット状に予備成形した後、熱圧締することによ
り、密度0.8〜1.0g/cm3、厚み6〜15mm
のボードに成形する工程とを具備することを特徴として
いる。
【0008】古紙を主原料とする乾燥状態の解繊ファイ
バーに窒素系化合物の水溶液を添加、混合するととも
に、これに粉粒体状の難燃剤及び/又は無機質繊維状の
不燃材料を添加、混合した後、さらに熱硬化性樹脂系の
接着剤を添加、混合し、マット状に予備成形した後、熱
圧締して、密度0.8〜1.0g/cm3、厚み6〜1
5mmのボードに成形することにより、難燃性を備え、
かつ、機械的強度などの特性に優れた古紙ボードを得る
ことが可能になる。
【0009】すなわち、本願発明(請求項1)の難燃性
古紙ボードの製造方法においては、乾燥状態の解繊ファ
イバーに窒素系化合物の水溶液(液体難燃剤)を添加、
混合するようにしているので、窒素系化合物の水溶液が
解繊された古紙を主成分とする解繊ファイバーの細部に
まで行き渡り、得られる古紙ボードに十分な難燃性を付
与することが可能になるとともに、さらに粉粒体状の難
燃剤及び/又は無機質繊維状の不燃材料を添加、混合さ
れていることから、難燃性を一層向上させることが可能
になり、より信頼性の高い難燃性古紙ボードを得ること
ができるようになる。
【0010】なお、本願発明において、液体難燃剤に用
いられる窒素系化合物としては、塩基性化合物のグアニ
ジンとスルファミン酸の塩であるスルファミン酸グアニ
ジンやリン酸グアニジンなどのグアニジン系難燃剤、グ
アニル尿素系難燃剤、メラミン系難燃剤、アンモニウム
塩などの種々のものを用いることが可能である。
【0011】また、粉粒体状の難燃剤としては、特に制
約はなく、種々のものを用いることが可能であるが、好
ましい例としては、水酸化アルミニウム系難燃剤、水酸
化マグネシウム、炭酸カルシウムなどの薬剤、フライア
ッシュ、パーライト、シリカフラワーなどの粉体無機物
質などが挙げられる。
【0012】また、無機質繊維状の不燃材料としては、
ロックウール、ガラスウールなど種々のものを用いるこ
とが可能である。
【0013】また、熱硬化性樹脂系の接着剤としては、
イソシアネート系樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹
脂、ポリエステル樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂など
を用いることが可能である。
【0014】なお、本願発明において、乾燥状態の解繊
ファイバーとは、絶乾状態の解繊ファイバーに限られる
ものではなく、気相中の水分と平衡な量の水分を含んで
いてもよく、実質的に水に濡れていない状態であればよ
い。但し、液体難燃剤を解繊ファイバーの細部にまでよ
り確実に行き渡らせる見地からは、なるべく水分含有量
が少ない方が望ましい。
【0015】また、本願発明の難燃性古紙ボードの製造
方法によれば、古紙の割合を、乾燥基準で65重量%程
度にまで増やしても、難燃性を備えた古紙ボードを製造
することができる。
【0016】また、請求項2の難燃性古紙ボードの製造
方法は、熱圧締前の段階における混合原料中の窒素系化
合物の割合が、乾式基準で5〜20重量%となるように
窒素系化合物の水溶液を添加、混合することを特徴とし
ている。
【0017】熱圧締前の段階における混合原料中の窒素
系化合物の割合を、乾式基準で5〜20重量%となるよ
うに窒素系化合物の水溶液を添加、混合することによ
り、得られる古紙ボードを確実に難燃化することが可能
になり、本願発明を実効あらしめることができる。な
お、窒素系化合物の割合が、乾式基準で5重量%未満に
なると、解繊ファイバーの難燃化が不十分となり、ま
た、20重量%を超えると窒素系化合物水溶液中の水分
量が多くなり、熱圧締工程における水分の蒸発による爆
裂が発生しやすくなるため好ましくない。
【0018】また、請求項3の難燃性古紙ボードの製造
方法は、前記窒素系化合物の水溶液を、熱圧締前の段階
における混合原料中の全水分量が10〜22重量%の割
合となるように添加することを特徴としている。
【0019】熱圧締前の段階における混合原料中の全水
分量が10〜22重量%の割合となるように添加するこ
とにより、熱圧締工程における水分の蒸発によるボード
の爆裂を防止することが可能になるとともに、水分を蒸
発させるために要する熱エネルギーの消費量を抑制し
て、効率よく難燃性古紙ボードを製造することが可能に
なる。
【0020】また、請求項4の難燃性古紙ボードの製造
方法は、熱圧締前の段階における混合原料中の粉粒体状
の難燃剤及び無機質繊維状の不燃材料の合計量の割合
が、乾式基準で10〜30重量%となるように粉粒体状
の難燃剤及び/又は無機質繊維状の不燃材料を添加、混
合することを特徴としている。
【0021】熱圧締前の段階における混合原料中の粉粒
体状の難燃剤及び無機質繊維状の不燃材料の合計量の割
合を、乾式基準で10〜30重量%となるように粉粒体
状の難燃剤及び/又は無機質繊維状の不燃材料を添加、
混合することにより、得られる古紙ボードの難燃性より
確実に向上させることが可能になり、本願発明を実効あ
らしめることができる。
【0022】また、請求項5の難燃性古紙ボードの製造
方法は、前記窒素系化合物が、常温で水に対して30重
量%以上の溶解度を有する物質を主成分とするものであ
ることを特徴としている。
【0023】液体難燃剤に用いられる窒素系化合物とし
て、常温で水に対して30重量%以上の高い溶解度を有
する物質を主成分とするものを用いることにより、熱圧
締に供されるべき混合原料中に含まれる水分が多くなり
すぎることを抑制して、熱圧締工程における多量の水分
の蒸発による爆裂の発生を防止して、効率よく難燃性古
紙ボードを製造することが可能になる。
【0024】また、請求項6の難燃性古紙ボードの製造
方法は、前記窒素系化合物がスルファミン酸グアニジ
ン、リン酸グアニジン、及び硫酸アンモニウムからなる
群より選ばれる少なくとも1種、前記粉粒体状の難燃剤
が水酸化アルミニウム、前記無機質繊維状の不燃材料が
ロックウール又はガラスウールをそれぞれ主成分とする
ものであることを特徴としている。
【0025】窒素系化合物がスルファミン酸グアニジ
ン、リン酸グアニジン、及び硫酸アンモニウムからなる
群より選ばれる少なくとも1種、粉粒体状の難燃剤が水
酸化アルミニウム、無機質繊維状の不燃材料がロックウ
ール又はガラスウールをそれぞれ主成分とするものであ
る場合、十分な難燃性を備えた古紙ボードをより確実に
得ることが可能になる。
【0026】また、請求項7の難燃性古紙ボードの製造
方法は、前記熱硬化性樹脂系の接着剤としてイソシアネ
ー卜系接着剤を用い、熱圧締前の段階における混合原料
中のイソシアネート系接着剤の割合が、乾式基準で5〜
15重量%となるようにイソシアネート系接着剤を添加
し、160〜220℃に加熱された熱盤により熱圧締を
行ってボードに成形することを特徴としている。
【0027】熱硬化性樹脂系の接着剤としてイソシアネ
ー卜系接着剤を用い、熱圧締前の段階における混合原料
中のイソシアネート系接着剤の割合が乾式基準で5〜1
5重量%となるようにイソシアネート系接着剤を添加
し、160〜220℃に加熱された熱盤により熱圧締を
行ってボードに成形することにより、十分な難燃性を備
え、かつ、曲げ強度などの機械的強度に優れた古紙ボー
ドを確実に、しかも効率よく製造することが可能にな
る。なお、イソシアネート系接着剤を、乾燥基準で5〜
15重量%の割合で添加するようにしているのは、この
範囲でイソシアネート系接着剤を添加することにより、
比較的小さい薬剤コストで、強度の大きい難燃性古紙ボ
ードを得ることが可能になることによる。
【0028】また、請求項8の難燃性古紙ボードの製造
方法は、前記マット状の予備成形体の表面に難燃剤を含
有させた難燃シートを配設し、マット状の予備成形体と
同時に、一体に熱圧締することを特徴としている。
【0029】マット状の予備成形体の表面に難燃剤を含
有させた難燃シートを取り付け、マット状の予備成形体
と同時に、一体に熱圧締することにより、表面に十分な
難燃性を付与することが可能になるとともに、機械的強
度などの基本的特性や、耐水性、耐湿性などの特性を向
上させることが可能になる。さらに、熱圧締装置(例え
ばホットプレス装置)の熱板とボードとの離型性(剥離
性)を良好に保つことが可能になり、本願発明の難燃性
古紙ボードの製造方法をさらに実効あらしめることがで
きる。なお、難燃シートに含有させる難燃剤としては、
水酸化アルミニウム系難燃剤、水酸化マグネシウム、炭
酸カルシウムなどの薬剤、フライアッシュ、パーライ
ト、シリカフラワーなどの粉体無機物質などを用いるこ
とが可能である。
【0030】また、請求項9の難燃性古紙ボードの製造
方法は、前記難燃シートが難燃剤を含有する熱硬化性樹
脂含浸ラミネート紙であることを特徴としている。
【0031】難燃シートとして、難燃剤を含有する熱硬
化性樹脂含浸ラミネート紙を用いることにより、熱圧締
装置(例えばホットプレス装置)の熱板とボードとの離
型性(剥離性)を確実に保持することが可能になり、本
願発明をさらに実効あらしめることが可能になる。
【0032】また、請求項10の難燃性古紙ボードの製
造方法は、前記ラミネート紙の含浸熱硬化性樹脂がフェ
ノール系樹脂を主成分とし、難燃剤が水酸化アルミニウ
ムを主成分とするものであることを特徴としている。
【0033】ラミネート紙の含浸熱硬化性樹脂としてフ
ェノール系樹脂を主成分とするものを用い、難燃剤とし
て水酸化アルミニウムを主成分とするものを用いること
により、コストの増大を抑制しつつ、実用性の高い難燃
性古紙ボードを効率よく製造することが可能になり、有
意義である。
【0034】また、本願発明(請求項11)の難燃性古
紙ボードは、請求項1〜8の難燃性古紙ボードの製造方
法により製造された難燃性古紙ボードであって、(a)古
紙を解繊した解繊ファイバーを主成分とし、(b)窒素系
化合物を乾式基準で5〜20重量%含有し、(c)難燃剤
及び/又は無機質繊維状の不燃材料を合計量で、乾式基
準で10〜30重量%含有することを特徴としている。
【0035】本願発明(請求項11)の難燃性古紙ボー
ドは、請求項1〜8の難燃性古紙ボードの製造方法によ
り製造されたものであって、古紙を解繊した解繊ファイ
バーを主成分とし、窒素系化合物を乾式基準で5〜20
重量%の割合で含有し、難燃剤及び/又は無機質繊維状
の不燃材料を合計量で、乾式基準で10〜30重量%の
割合で含有しているので、十分な難燃性を備えており、
従来の古紙ボードでは用いることができなかったような
難燃性あるいは不燃性が要求される用途に広く用いるこ
とができる。
【0036】また、請求項12の難燃性古紙ボードは、
前記窒素系化合物がスルファミン酸グアニジン、リン酸
グアニジン、及び硫酸アンモニウムからなる群より選ば
れる少なくとも1種、前記粉粒体状の難燃剤が水酸化ア
ルミニウム、前記無機質繊維状の不燃材料がロックウー
ル又はガラスウールをそれぞれ主成分とするものである
ことを特徴としている。
【0037】窒素系化合物としてスルファミン酸グアニ
ジン、リン酸グアニジン、及び硫酸アンモニウムからな
る群より選ばれる少なくとも1種を用い、粉粒体状の難
燃剤として水酸化アルミニウム、無機質繊維状の不燃材
料としてロックウール又はガラスウールをそれぞれ主成
分とするものを用いることにより、低コストで実用性の
高い難燃性古紙ボードを提供することが可能になる。
【0038】また、請求項13の難燃性古紙ボードは、
請求項8〜10のいずれかに記載の方法により製造され
た、表面に難燃剤と熱硬化性樹脂を含有する難燃シート
状材料が一体に配設されていることを特徴としている。
【0039】表面に難燃剤と熱硬化性樹脂を含有する難
燃シート状材料が一体に配設された構造を有する難燃性
古紙ボードは、難燃性シート状材料により十分な難燃性
が確保され、かつ、機械的強度などの基本的特性や、耐
水性、耐湿性などの特性にも優れていることから、種々
の用途に広く用いることが可能である。
【0040】また、請求項14の難燃性古紙ボードは、
前記難燃シート状材料に含まれる熱硬化性樹脂がフェノ
ール系樹脂を主成分とし、難燃剤が水酸化アルミニウム
を主成分とするものであることを特徴としている。
【0041】難燃シート状材料に含まれる熱硬化性樹脂
としてフェノール系樹脂が主成分として用いられ、難燃
剤として水酸化アルミニウムを主成分とするものが用い
られた難燃性古紙ボードは、低コストでかつ、十分な難
溶性や機械的強度などの特性を備えており、種々の用途
に広く用いることができる。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施の形態を示
してその特徴とするところをさらに詳しく説明する。図
1は本願発明の一実施形態にかかる難燃性古紙ボードの
製造方法を示すフローシートである。
【0043】この実施形態の難燃性古紙ボードの製造方
法は、図1に示すように、(a)古紙を主成分とする古紙
原料を粗粉砕する古紙粉砕工程Aと、(b)粗粉砕された
古紙原料を乾式解繊する古紙乾式解繊工程Bと、(c)乾
式解繊された乾燥状態の解繊ファイバーに窒素系化合物
の水溶液(液体難燃剤)を添加する液体難燃剤添加工程
Cと、(d)粉粒体状の難燃剤及び/又は無機質繊維状の
不燃材料を添加する工程Dと、(e)バインダー(イソシ
アネート系接着剤)を添加・混合するバインダー添加工
程Eと、(f)バインダー(イソシアネート系接着剤)が
添加された混合原料を広げてマット状に成形する予備成
形工程Fと、(g)マット状の予備成形体の上下(表裏)
両面側に、難燃剤を含有させた難燃シートを配設する難
燃シート配設工程Gと、(h)両面側に難燃シートが配設
された予備成形体を、熱板により所定条件で熱圧締して
ボード状に成形する熱圧締工程(ホットプレス工程)H
と、(i)ボード状に成形された成形体を養生し、最終製
品(難燃性古紙ボード)にまで仕上げる養生・製品仕上
工程Iとを備えている。但し、上記(g)の、予備成形体
の表裏両面側に、難燃シートを取り付ける工程は省略さ
れる場合もある。
【0044】上記古紙粉砕工程Aは、新聞紙、雑誌、段
ボールなどの古紙原料を、乾式解繊機に供給できる状態
になるまで粗粉砕する工程である。なお、粗粉砕された
古紙原料が供給される場合には、粉砕が不要な場合もあ
る。
【0045】また、古紙乾式解繊工程Bは、粗粉砕され
た古紙原料を乾式解繊する工程であり、この工程で、古
紙原料が十分解繊されファイバー状になる。
【0046】また、液体難燃剤添加工程Cは、乾式解繊
された解繊ファイバーに、窒素系化合物の水溶液(液体
難燃剤)を添加する工程であり、この実施形態では、ス
ルファミン酸グアニジン又は硫酸アンモニウムの水溶液
を用いた。なお、この液体難燃剤添加工程Cでは、乾燥
状態にある解繊ファイバーに窒素系化合物の水溶液(液
体難燃剤)が添加され、解繊ファイバーの細部にまで行
き渡るように十分に混合される。なお、乾燥状態とは、
絶乾状態に限られるものではなく、気相中の水分と平衡
な量の水分を含んでいてもよく、実質的に水により濡れ
ていない状態であればよいが、液体難燃剤を解繊ファイ
バーの細部にまで十分に行き渡らせるためには、水分含
有量が少ない方が望ましい。
【0047】また、粉粒体状の難燃剤及び/又は無機質
繊維状の不燃材料を添加する工程Dは、水酸化アルミニ
ウムなどの粉粒体状(固体状)の難燃剤及び/又はロッ
クウールやガラスウールなどの無機質繊維状の不燃材料
を添加する工程であり、この工程においては、粉粒体状
の難燃剤と無機質繊維状の不燃材料は両方を添加するよ
うにしてもよく、また、いずれか一方のみを添加するよ
うにしてもよい。なお、粉粒体状の難燃剤と無機質繊維
状の不燃材料は両方を添加する場合において、粉粒体状
の難燃剤と無機質繊維状の不燃材料は両方同時に添加し
てもよく、また、いずれか一方を先に添加してもよい。
【0048】また、バインダー添加工程Eは、バインダ
ー(イソシアネート系接着剤)を添加、混合する工程で
ある。なお、イソシアネート系接着剤としては、ここで
は、ジフェニルメタンジイソシアネートを用い、表1に
示すような割合で添加、混合した。
【0049】また、予備成形工程Fは、窒素系化合物の
水溶液(液体難燃剤)、粉粒体状の難燃剤及び/又は無
機質繊維状の不燃材料、及び熱硬化性樹脂系の接着剤が
添加、混合された解繊ファイバーをマット状に予備的に
成形する工程である。
【0050】また、難燃シート配設工程Gは、マット状
の予備成形体の上下(表裏)両面側に、難燃剤を含有さ
せた難燃シートを配設する工程であり、この実施形態で
は、難燃シートとして、難燃剤(水酸化アルミニウム)
を含有する熱硬化性樹脂(フェノール樹脂)含浸ラミネ
ート紙を用いた。
【0051】また、熱圧締工程(ホットプレス工程)H
は、両面側に難燃シートが配設されたマット状の予備成
形体を、熱板により所定の条件で熱圧締してボード状に
成形する工程である。なお、この実施形態では、 (a)初期圧締圧力 : 2.0MPa (b)加熱温度 : 185℃ (c)熱圧締時間 : 10分 の条件で熱圧締を行った。
【0052】これにより、図2に示すように、古紙を解
繊した解繊ファイバーと、窒素系化合物の水溶液(液体
難燃剤)と、粉粒体状の難燃剤及び/又は無機質繊維状
の不燃材料と、イソシアネート系接着剤を所定の割合で
含有するボード本体層1の表裏両面側に難燃シート2
a,2bが配設された構造を有する、最終の仕上げ工程
前のボード(難燃性古紙ボード)3が形成される。な
お、難燃シートを配設する工程を省略した場合には、図
2の難燃シート2a,2bのない構造のボードが形成さ
れることになる。
【0053】また、養生・製品仕上工程Iは、熱圧締工
程Hで成形されたボードをプレカットし、冷却した後、
養生し、その後、養生したボード(難燃性古紙ボード)
を切断、トリミングして、所定の寸法の最終製品(難燃
性古紙ボード)に仕上げる工程である。
【0054】表1及び表2に、液体難燃剤の種類、添加
量、粉粒体状の難燃剤及び/又は無機質繊維状の不燃材
料の種類及び添加量、バインダー(イソシアネート系接
着剤)の添加量、難燃シートの使用の有無、ボード厚み
などを変化させて作製した難燃性古紙ボードについて調
べた難燃性などの特性の測定結果を示す。なお、各原料
の割合(添加量)は、いずれも、熱圧締工程前の段階に
おける混合原料中の割合(乾式基準)である。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】表1及び2に示すように、本願発明の方法
により製造された難燃性古紙ボードは、10分間が経過
するまでの総発熱量が小さく、十分な難燃性又は準難燃
性を備えていることがわかる。これは、上述のように、
乾燥状態の解繊ファイバーに窒素系化合物の水溶液(液
体難燃剤)を添加、混合することにより、液体難燃剤
が、解繊された古紙を主成分とする解繊ファイバーの細
部にまで到達するため、古紙ボードに十分な難燃性が付
与されることによるものである。
【0058】また、本願発明の方法により製造された難
燃性古紙ボードは、曲げ強度に関しても良好な特性を備
えていることがわかる。
【0059】なお、比較のため、水に濡れた状態の解繊
ファイバーに窒素系化合物の水溶液(液体難燃剤)を、
表1のNo.5と同じ条件で添加し、その他の条件を同一
とした場合、10分間が経過するまでの総発熱量が15
MJ/m2と大きくなり、十分な難燃性を確保することがで
きなくなることが確認された。
【0060】なお、表1,2には示していないデータも
含めて、本願発明の難燃性古紙ボードの製造方法によれ
ば、古紙の割合を、乾燥基準で65重量%程度にまで増
やしても、難燃性を備えた古紙ボードが得られることが
確認されている。
【0061】なお、本願発明は上記実施形態に限定され
るものではなく、発明の範囲内において種々の応用、変
形を加えることが可能である。
【0062】
【発明の効果】上述のように、本願発明(請求項1)の
難燃性古紙ボードの製造方法は、古紙を主原料とする乾
燥状態の解繊ファイバーに窒素系化合物の水溶液を添
加、混合するとともに、これに粉粒体状の難燃剤及び/
又は無機質繊維状の不燃材料を添加、混合した後、さら
に熱硬化性樹脂系の接着剤を添加、混合し、マット状に
予備成形した後、熱圧締して、密度0.8〜1.0g/
cm3、厚み6〜15mmのボードに成形するようにし
ているので、難燃性を備え、かつ、機械的強度などの特
性に優れた古紙ボードを得ることが可能になる。
【0063】すなわち、本願発明(請求項1)の難燃性
古紙ボードの製造方法においては、乾燥状態の解繊ファ
イバーに窒素系化合物の水溶液(液体難燃剤)を添加、
混合するようにしているので、窒素系化合物の水溶液が
解繊された古紙を主成分とする解繊ファイバーの細部に
まで行き渡り、得られる古紙ボードに十分な難燃性を付
与することが可能になるとともに、さらに粉粒体状の難
燃剤及び/又は無機質繊維状の不燃材料を添加、混合さ
れていることから、難燃性を一層向上させることが可能
になり、より信頼性の高い難燃性古紙ボードを得ること
ができる。
【0064】また、請求項2の難燃性古紙ボードの製造
方法のように、熱圧締前の段階における混合原料中の窒
素系化合物の割合を、乾式基準で5〜20重量%となる
ように窒素系化合物の水溶液を添加、混合するようにし
た場合、得られる古紙ボードを確実に難燃化することが
可能になり、本願発明を実効あらしめることができる。
【0065】また、請求項3の難燃性古紙ボードの製造
方法は、熱圧締前の段階における混合原料中の全水分量
が10〜22重量%の割合となるように添加するように
しているので、熱圧締工程における水分の蒸発によるボ
ードの爆裂を防止することが可能になるとともに、水分
を蒸発させるために要する熱エネルギーの消費量を抑制
して、効率よく難燃性古紙ボードを製造することが可能
になる。
【0066】また、請求項4の難燃性古紙ボードの製造
方法のように、熱圧締前の段階における混合原料中の粉
粒体状の難燃剤及び無機質繊維状の不燃材料の合計量の
割合を、乾式基準で10〜30重量%となるように粉粒
体状の難燃剤及び/又は無機質繊維状の不燃材料を添
加、混合するようにした場合、得られる古紙ボードの難
燃性より確実に向上させることが可能になり、本願発明
を実効あらしめることができる。
【0067】また、請求項5の難燃性古紙ボードの製造
方法のように、液体難燃剤に用いられる窒素系化合物と
して、常温で水に対して30重量%以上の高い溶解度を
有する物質を主成分とするものを用いた場合、熱圧締に
供されるべき混合原料中に含まれる水分が多くなりすぎ
ることを抑制して、熱圧締工程における多量の水分の蒸
発による爆裂の発生を防止して、効率よく難燃性古紙ボ
ードを製造することが可能になる。
【0068】また、請求項6の難燃性古紙ボードの製造
方法のように、窒素系化合物がスルファミン酸グアニジ
ン、リン酸グアニジン、及び硫酸アンモニウムからなる
群より選ばれる少なくとも1種、粉粒体状の難燃剤が水
酸化アルミニウム、無機質繊維状の不燃材料がロックウ
ール又はガラスウールをそれぞれ主成分とするものであ
る場合、十分な難燃性を備えた古紙ボードをより確実に
得ることが可能になる。
【0069】また、請求項7の難燃性古紙ボードの製造
方法のように、熱硬化性樹脂系の接着剤としてイソシア
ネー卜系接着剤を用い、熱圧締前の段階における混合原
料中のイソシアネート系接着剤の割合が乾式基準で5〜
15重量%となるようにイソシアネート系接着剤を添加
し、160〜220℃に加熱された熱盤により熱圧締を
行ってボードに成形するようにした場合、十分な難燃性
を備え、かつ、曲げ強度などの機械的強度に優れた古紙
ボードを確実に、しかも効率よく製造することが可能に
なる。
【0070】また、請求項8の難燃性古紙ボードの製造
方法のように、マット状の予備成形体の表面に難燃剤を
含有させた難燃シートを取り付け、マット状の予備成形
体と同時に、一体に熱圧締するようにした場合、表面に
十分な難燃性を付与することが可能になるとともに、機
械的強度などの基本的特性や、耐水性、耐湿性などの特
性を向上させることが可能になる。さらに、熱圧締装置
(例えばホットプレス装置)の熱板とボードとの離型性
(剥離性)を良好に保つことが可能になり、本願発明の
難燃性古紙ボードの製造方法をさらに実効あらしめるこ
とができる。
【0071】また、請求項9の難燃性古紙ボードの製造
方法のように、難燃シートとして、難燃剤を含有する熱
硬化性樹脂含浸ラミネート紙を用いた場合、熱圧締装置
(例えばホットプレス装置)の熱板とボードとの離型性
(剥離性)を確実に保持することが可能になり、本願発
明をさらに実効あらしめることが可能になる。
【0072】また、請求項10の難燃性古紙ボードの製
造方法のように、ラミネート紙の含浸熱硬化性樹脂とし
てフェノール系樹脂を主成分とするものを用い、難燃剤
として水酸化アルミニウムを主成分とするものを用いた
場合、コストの増大を抑制しつつ、実用性の高い難燃性
古紙ボードを効率よく製造することが可能になる。
【0073】また、本願発明(請求項11)の難燃性古
紙ボードは、請求項1〜8の難燃性古紙ボードの製造方
法により製造されたものであって、古紙を解繊した解繊
ファイバーを主成分とし、窒素系化合物を乾式基準で5
〜20重量%の割合で含有し、難燃剤及び/又は無機質
繊維状の不燃材料を合計量で、乾式基準で10〜30重
量%の割合で含有しているので、十分な難燃性を備えて
おり、従来の古紙ボードでは用いることができなかった
ような難燃性あるいは不燃性が要求される用途に広く用
いることができる。
【0074】また、請求項12の難燃性古紙ボードのよ
うに、窒素系化合物としてスルファミン酸グアニジン、
リン酸グアニジン、及び硫酸アンモニウムからなる群よ
り選ばれる少なくとも1種を用い、粉粒体状の難燃剤と
して水酸化アルミニウム、無機質繊維状の不燃材料とし
てロックウール又はガラスウールをそれぞれ主成分とす
るものを用いることにより、低コストで実用性の高い難
燃性古紙ボードを提供することが可能になる。
【0075】また、請求項13の難燃性古紙ボードのよ
うに、表面に難燃剤と熱硬化性樹脂を含有する難燃シー
ト状材料が一体に配設された構造を有する難燃性古紙ボ
ードは、難燃性シート状材料により十分な難燃性が確保
され、かつ、機械的強度などの基本的特性や、耐水性、
耐湿性などの特性にも優れていることから、種々の用途
に広く用いることが可能である。
【0076】また、請求項14の難燃性古紙ボードのよ
うに、難燃シート状材料に含まれる熱硬化性樹脂として
フェノール系樹脂が主成分として用いられ、難燃剤とし
て水酸化アルミニウムを主成分とするものが用いられた
難燃性古紙ボードは、低コストでかつ、十分な難溶性や
機械的強度などの特性を備えており、種々の用途に広く
用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施形態にかかる難燃性古紙ボー
ドの製造方法を示すフローシートである。
【図2】本願発明の一実施形態にかかる古紙ボードの製
造方法において形成された最終の仕上げ工程前のボード
(難燃性古紙ボード)を示す図である。
【符号の説明】
1 ボード本体層 2a,2b 難燃シート 3 最終の仕上げ工程前の難燃性古紙ボード A 古紙粉砕工程 B 古紙乾式解繊工程 C 液体難燃剤添加工程 D 粉粒体状の難燃剤及び/又は無機質繊維
状の不燃材料の添加工程 E バインダー添加工程 F 予備成形工程 G 難燃シート配設工程 H 熱圧締工程(ホットプレス工程) I 養生・製品仕上工程
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B27N 3/08 B27N 3/08 (72)発明者 田尻 忠昭 兵庫県尼崎市杭瀬寺島2丁目1番2号 木 村化工機株式会社内 (72)発明者 石田 敏夫 兵庫県尼崎市杭瀬寺島2丁目1番2号 木 村化工機株式会社内 (72)発明者 神沢 泰弘 兵庫県尼崎市杭瀬寺島2丁目1番2号 木 村化工機株式会社内 (72)発明者 原 徹郎 名古屋市中村区名駅4丁目7番23号 豊田 通商株式会社内 (72)発明者 佐々木 桂 京都市伏見区桃山南大島町71番地の18 Fターム(参考) 2B230 AA07 BA20 CA01 CA02 CA24 CB12 EB01 EB05 EB13 EB28 EB29 2B260 AA02 BA04 BA13 BA18 BA19 CB01 CB04 DA01 DA17 DB02 DB03 DB15 EA05 EB02 EB06 EB21

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】乾式解繊された古紙を主原料とする乾燥状
    態の解繊ファイバーに窒素系化合物の水溶液(液体難燃
    剤)を添加、混合する工程と、 窒素系化合物の水溶液が添加、混合された解繊ファイバ
    ーに、粉粒体状の難燃剤及び/又は無機質繊維状の不燃
    材料を添加、混合する工程と、 窒素系化合物の水溶液及び粉粒体状の難燃剤が添加、混
    合された解繊ファイバーに、熱硬化性樹脂系の接着剤を
    添加、混合する工程と、 窒素系化合物の水溶液、粉粒体状の難燃剤及び/又は無
    機質繊維状の不燃材料、及び熱硬化性樹脂系の接着剤が
    添加、混合された解繊ファイバーをマット状に予備成形
    した後、熱圧締することにより、密度0.8〜1.0g
    /cm3、厚み6〜15mmのボードに成形する工程と
    を具備することを特徴とする難燃性古紙ボードの製造方
    法。
  2. 【請求項2】熱圧締前の段階における混合原料中の窒素
    系化合物の割合が、乾式基準で5〜20重量%となるよ
    うに窒素系化合物の水溶液を添加、混合することを特徴
    とする請求項1記載の難燃性古紙ボードの製造方法。
  3. 【請求項3】前記窒素系化合物の水溶液を、熱圧締前の
    段階における混合原料中の全水分量が10〜22重量%
    の割合となるように添加することを特徴とする請求項1
    又は2記載の難燃性古紙ボードの製造方法。
  4. 【請求項4】熱圧締前の段階における混合原料中の粉粒
    体状の難燃剤及び無機質繊維状の不燃材料の合計量の割
    合が、乾式基準で10〜30重量%となるように粉粒体
    状の難燃剤及び/又は無機質繊維状の不燃材料を添加、
    混合することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記
    載の難燃性古紙ボードの製造方法。
  5. 【請求項5】前記窒素系化合物が、常温で水に対して3
    0重量%以上の溶解度を有する物質を主成分とするもの
    であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載
    の難燃性古紙ボードの製造方法。
  6. 【請求項6】前記窒素系化合物がスルファミン酸グアニ
    ジン、リン酸グアニジン、及び硫酸アンモニウムからな
    る群より選ばれる少なくとも1種、前記粉粒体状の難燃
    剤が水酸化アルミニウム、前記無機質繊維状の不燃材料
    がロックウール又はガラスウールをそれぞれ主成分とす
    るものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか
    に記載の難燃性古紙ボードの製造方法。
  7. 【請求項7】前記熱硬化性樹脂系の接着剤としてイソシ
    アネー卜系接着剤を用い、熱圧締前の段階における混合
    原料中のイソシアネート系接着剤の割合が、乾式基準で
    5〜15重量%となるようにイソシアネート系接着剤を
    添加し、 160〜220℃に加熱された熱盤により熱圧締を行っ
    てボードに成形することを特徴とする請求項1〜6のい
    ずれかに記載の難燃性古紙ボードの製造方法。
  8. 【請求項8】前記マット状の予備成形体の表面に難燃剤
    を含有させた難燃シートを配設し、マット状の予備成形
    体と同時に、一体に熱圧締することを特徴とする請求項
    1〜7のいずれかに記載の難燃性古紙ボードの製造方
    法。
  9. 【請求項9】前記難燃シートが難燃剤を含有する熱硬化
    性樹脂含浸ラミネート紙であることを特徴とする請求項
    8記載の難燃性古紙ボードの製造方法。
  10. 【請求項10】前記ラミネート紙の含浸熱硬化性樹脂が
    フェノール系樹脂を主成分とし、難燃剤が水酸化アルミ
    ニウムを主成分とするものであることを特徴とする請求
    項8又は9記載の難燃性古紙ボードの製造方法。
  11. 【請求項11】請求項1〜8の難燃性古紙ボードの製造
    方法により製造された難燃性古紙ボードであって、 (a)古紙を解繊した解繊ファイバーを主成分とし、 (b)窒素系化合物を乾式基準で5〜20重量%含有し、 (c)難燃剤及び/又は無機質繊維状の不燃材料を合計量
    で、乾式基準で10〜30重量%含有することを特徴と
    する難燃性古紙ボード。
  12. 【請求項12】前記窒素系化合物がスルファミン酸グア
    ニジン、リン酸グアニジン、及び硫酸アンモニウムから
    なる群より選ばれる少なくとも1種、前記粉粒体状の難
    燃剤が水酸化アルミニウム、前記無機質繊維状の不燃材
    料がロックウール又はガラスウールをそれぞれ主成分と
    するものであることを特徴とする請求項11記載の難燃
    性古紙ボード。
  13. 【請求項13】請求項8〜10のいずれかに記載の方法
    により製造された、表面に難燃剤と熱硬化性樹脂を含有
    する難燃シート状材料が一体に配設されていることを特
    徴とする難燃性古紙ボード。
  14. 【請求項14】前記難燃シート状材料に含まれる熱硬化
    性樹脂がフェノール系樹脂を主成分とし、難燃剤が水酸
    化アルミニウムを主成分とするものであることを特徴と
    する請求項13記載の難燃性古紙ボード。
JP2002072170A 2002-03-15 2002-03-15 難燃性古紙ボードの製造方法及び難燃性古紙ボード Expired - Fee Related JP3641246B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002072170A JP3641246B2 (ja) 2002-03-15 2002-03-15 難燃性古紙ボードの製造方法及び難燃性古紙ボード

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002072170A JP3641246B2 (ja) 2002-03-15 2002-03-15 難燃性古紙ボードの製造方法及び難燃性古紙ボード

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003266410A true JP2003266410A (ja) 2003-09-24
JP3641246B2 JP3641246B2 (ja) 2005-04-20

Family

ID=29202231

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002072170A Expired - Fee Related JP3641246B2 (ja) 2002-03-15 2002-03-15 難燃性古紙ボードの製造方法及び難燃性古紙ボード

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3641246B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004100103A (ja) * 2002-09-11 2004-04-02 Toyota Tsusho Corp 難燃剤とパルプ繊維製品
JP2007507579A (ja) * 2003-09-29 2007-03-29 チェー,ジュン−ハン 不燃性組成物、これを用いた建築用不燃性成形品及びこれの製造方法
CN108947215A (zh) * 2018-09-29 2018-12-07 深圳市力晟智能科技有限公司 一种曲面玻璃成型装置的惰性气体保护方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107511903A (zh) * 2017-08-22 2017-12-26 安徽杰可森木业科技有限公司 一种杨木软化处理方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004100103A (ja) * 2002-09-11 2004-04-02 Toyota Tsusho Corp 難燃剤とパルプ繊維製品
JP2007507579A (ja) * 2003-09-29 2007-03-29 チェー,ジュン−ハン 不燃性組成物、これを用いた建築用不燃性成形品及びこれの製造方法
CN108947215A (zh) * 2018-09-29 2018-12-07 深圳市力晟智能科技有限公司 一种曲面玻璃成型装置的惰性气体保护方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3641246B2 (ja) 2005-04-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0249220B2 (ja)
US7816001B2 (en) Insulation board made of a mixture of wood base material and binding fibers
Jayamani et al. Sound absorption coefficients natural fibre reinforced composites
KR920001561B1 (ko) 불연속 무기섬유의 고밀도 복합제품
AU668867B2 (en) Composite material and use and method for the production thereof
US5792398A (en) Hot pressing method of forming a composite laminate containing expanded thermoplastic particles
EP0058141A1 (en) Resin-impregnated fibre composite materials and a method for their manufacture
JP5432115B2 (ja) 木質系成形体の製造方法
JP2003266410A (ja) 難燃性古紙ボードの製造方法及び難燃性古紙ボード
KR100693075B1 (ko) 난연성 폴리에스테르 섬유 판재
JP3109281B2 (ja) 木質ボード
JP4885095B2 (ja) 木質ボード
GB2052305A (en) Reinforced plastics articles, a process for their manufacture and a reinforcing material
CN1239628C (zh) 以废弃物为填充材的防火板材类制品的制造方法
JP2006015676A (ja) 難燃性木質ボード
EP1047553B1 (en) A sheet and a method for production thereof
JPH1143543A (ja) シート状不燃成形体
JP2000006115A (ja) 板状体又は成形体及びその製法
JP2006015677A (ja) 難燃性木質ボード
JP3177546B2 (ja) 難燃性断熱材
JP2002187114A (ja) 月桃含有古紙ボード及びその製造方法
JPH11226919A (ja) ヤシ繊維板及びその製造法
JP2004122722A (ja) 難燃性ボードの製造方法及び難燃性ボード
KR100545058B1 (ko) 폐지 복합보드
KR20060125146A (ko) 재활용 섬유를 이용한 단열재 및 그 제조 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040823

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040921

A521 Written amendment

Effective date: 20041122

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Effective date: 20050111

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050120

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080128

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 4

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090128

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 4

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090128

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100128

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees