JP2003266314A - ダイヤモンドペレット及びその製造方法並びに研削機用定盤 - Google Patents
ダイヤモンドペレット及びその製造方法並びに研削機用定盤Info
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Abstract
いダイヤモンドペレット及びその製造方法並びに研削機
用定盤を提供する。 【解決手段】 研削機用定盤の台板に接着して用いられ
るダイヤモンドペレット13において、ダイヤモンド砥
粒を分散させた金属粉を焼結したダイヤモンドペレット
本体となる第一の層11の台板への接着側に、ダイヤモ
ンド砥粒を含有しない金属粉を焼結した第二の層12が
一体的に焼結されている。
Description
ガラス基板、液晶ガラス基板などのガラス等を研削する
研削機用定盤の台板に接着して用いられるダイヤモンド
ペレット及びその製造方法並びに研削機用定盤に関す
る。
鋼、超硬合金、サファイヤ、セラミックス等の研削にダ
イヤモンド砥粒を金属粉末に分散させ焼結したメタルボ
ンド砥石が使用されており、所定の形状に成形したダイ
ヤモンドペレットが普及している。このダイヤモンドペ
レットは研削機用定盤の台板へエポキシ樹脂系の接着剤
により直接接着して使用される。
を台板に接着する際には、台板に接着剤を塗布しダイヤ
モンドペレットに圧着して接着するため、図5に示すよ
うに、接着剤が1mm前後の厚さでダイヤモンドペレッ
ト周辺へはみ出して肉盛り状態となる。
おいてダイヤモンドペレットが摩耗していくが、ダイヤ
モンドペレットの接着剤に覆われていない部分のみが使
用可能であり、接着剤に覆われた部分のダイヤモンドペ
レットについては使用することができず、ダイヤモンド
が無駄になるという問題がある。また、接着剤層を削っ
てダイヤモンドペレットを研削に使用する場合もあった
が、定盤の取り外しと取り付けに手間がかかり、また接
着力を低下させるという問題がある。なお、この場合も
全ては使えない。
使用でき、ダイヤモンドを無駄にしないダイヤモンドペ
レット及びその製造方法並びに研削機用定盤を提供する
ことを課題とする。
明の第1の態様は、研削機用定盤の台板に接着して用い
られるダイヤモンドペレットにおいて、ダイヤモンド砥
粒を分散させた金属粉を焼結したダイヤモンドペレット
本体となる第一の層の前記台板への接着側に、ダイヤモ
ンド砥粒を含有しない金属粉を焼結した第二の層が一体
的に焼結されていることを特徴とするダイヤモンドペレ
ットにある。
ットがダイヤモンド砥粒を含有しない第二の層を台板へ
の接着側に有するため、ダイヤモンド砥粒を分散させた
第一の層を最後まで研削に使い切ることができる。
て、前記第一の層及び第二の層が別々にコールドプレス
によって成形され、その後一体的に焼結されたことを特
徴とするダイヤモンドペレットにある。
の層が別々にコールドプレスによって成形されているた
め、第一の層と第二の層との境界が明確になり研削する
際にダイヤモンドペレット本体が無駄にならない。
て、前記第一の層と第二の層とが前記金属粉をベースと
するペースト材を介して一体的に焼結されていることを
特徴とするダイヤモンドペレットにある。
層とが金属粉をベースとするペースト材を介して一体的
に焼結されているため、第一の層と第二の層が充分な結
合強度で接合されている。
の態様において、気孔率が5〜15%程度であることを
特徴とするダイヤモンドペレットにある。
%程度と高いため、好適に研削できるダイヤモンドペレ
ットを提供できる。
の態様のダイヤモンドペレットを台板に接着したことを
特徴とする研削機用定盤にある。
ットがダイヤモンド砥粒を含有しない第二の層を台板へ
の接着側に有するため、ダイヤモンド砥粒を分散させた
第一の層を最後まで研削に使い切ることができる研削機
用定盤を提供できる。
を分散させた金属粉をコールドプレスして第一の圧粉体
を成形する工程と、ダイヤモンド砥粒を含有しない金属
粉をコールドプレスして第二の圧粉体を成形する工程
と、該第一の圧粉体と第二の圧粉体とを間に前記金属粉
をベースとするペースト材を介在させて焼結する工程と
を具備することを特徴とするダイヤモンドペレットの製
造方法にある。
第二の圧粉体を別々に成形後ペースト材を介在させて焼
結しているため、第一の層と第二の層の境界が明確で且
つ充分に接合されたダイヤモンドペレットとなる。
て、前記ペースト材がリンを含む合金であることを特徴
とするダイヤモンドペレットの製造方法にある。
点であるリンを含むため、別々にコールドプレスされた
第一の圧粉体及び第二の圧粉体が焼結工程で充分な結合
強度で接合される。
明を詳細に説明する。
1に示すように、ダイヤモンド砥粒を分散させた金属粉
を焼結したダイヤモンドペレット本体となる第一の層1
1と、ダイヤモンド砥粒を含有しない金属粉を焼結した
第二の層12からなる。
石の結合材として用いられるものであればよく特に限定
されないが、好適にはニッケル系の合金を用いればよ
い。
ンドペレットで用いられているものでよく、特に限定さ
れない。また、ダイヤモンド砥粒と金属粉末からなる砥
石片であってもよい。含有量も特に限定されず、一般に
ダイヤモンドペレットに用いられる含有量であればよ
い。
れず、円柱、リング状円柱、三角柱、四角柱等様々な形
状を挙げることができる。
されず、被研削物や研削機に合わせればよく、特に限定
されない。なお、第二の層の厚さは、台板に接着する際
の接着剤の厚さと同程度、例えば1〜2mm程度とする
と、研削機用定盤の台板に接着して使用したときに、ダ
イヤモンドを含む第一の層を研削に使い切ることができ
且つ第二の層は最低限必要な厚さになっているため無駄
がない。また、後述する作業性の面からこれ以上厚くし
てもよいが、できるだけ無駄を省くのが好ましい。
は特に限定されず、ホットプレス法でもコールドプレス
でも成形することができる。
次又は同時に充填して圧縮加熱により成形する。一方、
コールドプレスでは、二層の原料を順次又は同時に型に
充填し、圧縮して圧粉体を成形後焼結する方法と、それ
ぞれ別々に圧縮成形した第一の圧粉体及び第二の圧粉体
を、ペースト材を介在させ密着させてから焼結する方法
とがある。
大量に生産することができるという利点を有するため、
コールドプレスによるほうが好ましい。また、コールド
プレスでは加熱しないで圧粉体を成形しその後焼結する
ため、ダイヤモンドペレットの気孔率がホットプレス法
よりも高く、5〜15%、例えば10%前後とすること
ができる。ホットプレス法で成形した場合は、結合材の
種類にもよるが、例えばCo粉−Sn粉系のものでは、
ダイヤモンドペレットの気孔率は2〜3%と低いため、
保持力、強度は高いが、目詰まりしやすく切れ味はコー
ルドプレスによる方法よりも悪くなる。
すように、第一の圧粉体21及び第二の圧粉体22を別
々に成形する方が好ましい。
第一の圧粉体21とダイヤモンド砥粒を有しない第二の
圧粉体22を別々に成形するため、両者の境界面を明確
にすることができ、ダイヤモンドを含有する層を最後ま
で無駄なく使用できる高品質のダイヤモンドペレット1
3を得ることができる。
圧力は、ダイヤモンドペレットの容積やダイヤモンド砥
粒の含有量等によって選定すればよく、例えば、300
〜400MPa程度で行うと好適に圧粉体を成形するこ
とができる。また、各圧粉体は直径φ4〜φ100m
m、厚み0.5〜50mm程度となるように成形する。
一の圧粉体21及び第二の圧粉体22は、各圧粉体を構
成する金属粉をベースとするペースト材を介して接合さ
れる。
ン等低融点のものの単一粉の混合粉又は合金粉末をバイ
ンダーに添加混練りしたものである。このバインダーと
しては、ポリビニルブチラール樹脂(PVB)、ポリビ
ニルアルコール(PVA)等が挙げられる。
の圧粉体22の何れか又は両方に塗布する。塗布するペ
ースト材の厚さは特に限定されないが、0.1〜0.2
mm程度に薄く塗布することが好ましい。その後二つの
圧粉体を重ね合わせ互いに面接触させた状態において焼
結すると、二つの層が一体的に焼結された本発明のダイ
ヤモンドペレット13となる。
在させて焼結すると、ペースト材中のリン等の低融点の
ものが焼結工程で溶融しているため、二つの層は両者を
接着したものと異なり、一体的なものと同等な充分な強
度で接合されている。この際、二つの圧粉体を単に接触
させて焼結すればよく、荷重等をかけ圧着する必要はな
いので作業性の面でも問題がない。
同じではない場合は、それぞれの金属の性質が異なるた
め焼結する際に寸法がずれ、ダイヤモンドペレットの大
きさを均一にするのが困難になるが、本発明においては
同じ材質の金属を使用しているため、上述のような問題
が起こらず均一な寸法のダイヤモンドペレットを得るこ
とができる。
温度は600〜900℃で2時間程度行うことが好まし
い。
接合されており、また、製造作業性も良好である。な
お、エポキシ系接着剤等を用いて各圧粉体を接着した場
合は、充分な結合強度が得られない。
時に型に充填した後コールドプレスして圧粉体を成形
し、その後焼結する方法では、ダイヤモンド砥粒を含有
する層とダイヤモンド砥粒を含有しない層の境界面の品
質は二つの圧粉体を別々に成形する方法に比較して劣
る。但し、製造コストが低くなるというメリットがある
ため、研削の用途によっては、この二層の原料を充填し
た後コールドプレスで同時に成形し、その後焼結する方
法も有用である。
っても成形することができるが、この場合も、二つの層
を同時に成形するので境界面の品質がよくないダイヤモ
ンドペレットとなる。さらに、ホットプレス法ではバッ
チ処理なのでダイヤモンドペレット一つ一つの製造に手
間がかかり、生産性がコールドプレスより劣るという欠
点がある。
モンド砥粒を含有する第一の層とダイヤモンド砥粒を含
有しない第二の層とが一体的に焼結されているため、充
分な結合強度を有する二層構造となる。また、研削機用
定盤の台板に接着して使用した場合に第二の層のみで台
板に接着することができ、ダイヤモンド砥粒を含有する
第一の層を全て研削に使用することができる。
属粉を焼結したダイヤモンドペレット本体となる第一の
層の台板への接着側に、ダイヤモンド砥粒を含有しない
金属粉を焼結した第二の層が一体的に焼結されているダ
イヤモンドペレットを、研削機用定盤の台板に接着する
と、好適な研削機用定盤となる。このように本発明のダ
イヤモンドペレットを台板に接着した研削機用定盤及び
その製造方法について図3、4を参照して説明する。
削機用定盤の一部断面図、図4は本発明の一実施形態に
係る研削機用定盤の製造方法の一例を示す一部断面図で
ある。
イヤモンド砥粒を分散させた金属粉を焼結したダイヤモ
ンドペレット本体となる第一の層11と、ダイヤモンド
砥粒を含有しない金属粉を焼結した第二の層12とを有
する複数個のダイヤモンドペレット13の第二の層12
が、接着剤14により研削機用定盤10の台板15に接
着されたものである。このとき接着剤14は、ダイヤモ
ンド砥粒を含有する第一の層11まで達していないよう
にする。
13を接着するためには、図4に示すように、石定盤1
6にダイヤモンドペレット13を第二の層12が上にな
るように複数個並べ、その上から接着剤14を塗布した
台板15をのせる。この台板15の荷重により台板15
にダイヤモンドペレット13が圧着され、台板15にダ
イヤモンドペレット13を接着することができる。な
お、このとき更に接着荷重を加えてもよい。
定盤16として平面の精度がよい石定盤を用いると、台
板15からのダイヤモンドペレット13の高さが均一で
研削面が平らで充分な精度がある研削機用定盤10とな
る。
貼り付け位置は特に限定されないが、研削加工に伴うダ
イヤモンドペレットの摩耗が均等になるように接着する
ことが好ましい。
トを研削機用定盤の台板に接着するのに普通に用いられ
るものであれば特に限定されず、エポキシ系接着剤等公
知のものを用いることができる。
100重量部と平均粒径9μmのダイヤモンド粉5重量
部を混合し、コールドプレスにより室温で圧力350M
Paの条件下、φ16.5mm、厚み3mmのダイヤモ
ンド砥粒を含有する圧粉体を成形した。また、ダイヤモ
ンド粉を混合しない以外は同様にして、φ16.5m
m、厚み1.5mmのダイヤモンド砥粒を含有しない圧
粉体も成形した。
金粉をバインダーであるポリビニルブチラール樹脂に添
加混練りしたペースト材を作成した。
を含有する圧粉体の端面に0.1〜0.2mm程度塗布
し、ダイヤモンド砥粒を含有しない圧粉体を重ね合わせ
互いに面接触させた状態で、焼結炉に入れて温度800
℃、2時間の条件下で焼結して直径φ15.3mm、厚
み4.2mmのダイヤモンドペレットを製造した。
モンド砥粒を含有する層及びダイヤモンド砥粒を含有し
ない層を有し、この二つの層が充分な結合強度で接合さ
れていた。
ットを、ダイヤモンド砥粒を含有しない層が上になるよ
うに石定盤に複数個並べ、エポキシ系接着剤を塗布した
300kgの研削機用定盤の台板を上からのせ、更に接
着荷重を加えてダイヤモンドペレットを台板に接着し
た。
モンドペレット側面にはみ出しているが、ダイヤモンド
ペレットがダイヤモンド砥粒を含有しない層を台板側に
有するため、ダイヤモンド砥粒を含有する層には接着剤
は達していなかった。この研削機用定盤を研削に使用す
ると、ダイヤモンド砥粒を含有する層を研削に最後まで
使用することができた。また、ダイヤモンド砥粒を含有
する層を最後まで使用してもエポキシ系接着剤に被研削
体が触れることがないため、加工品質と安定加工は維持
されていた。
ダイヤモンド砥粒を分散させた金属粉を焼結したダイヤ
モンドペレット本体となる第一の層の台板への接着側
に、ダイヤモンド砥粒を含有しない金属粉を焼結した第
二の層が一体的に焼結されているため、研削機用定盤の
台板に接着して使用した場合にダイヤモンド砥粒を含有
する層を全て研削に使用することができるという効果を
有する。また、ダイヤモンド砥粒を含有する層と、ダイ
ヤモンド砥粒を含有しない層とは一体的に焼結されて接
合されているため、充分な結合強度を有し、研削機用定
盤の台板に接着して使用したときに、当該二層がはがれ
ることがないという効果を奏する。
ットを示す斜視図である。
ットの製造方法の一例を示す図である。
部断面図である。
造方法の一例を示す一部断面図である。
ある。
Claims (7)
- 【請求項1】 研削機用定盤の台板に接着して用いられ
るダイヤモンドペレットにおいて、 ダイヤモンド砥粒を分散させた金属粉を焼結したダイヤ
モンドペレット本体となる第一の層の前記台板への接着
側に、ダイヤモンド砥粒を含有しない金属粉を焼結した
第二の層が一体的に焼結されていることを特徴とするダ
イヤモンドペレット。 - 【請求項2】 請求項1において、前記第一の層及び第
二の層が別々にコールドプレスによって成形され、その
後一体的に焼結されたことを特徴とするダイヤモンドペ
レット。 - 【請求項3】 請求項2において、前記第一の層と第二
の層とが前記金属粉をベースとするペースト材を介して
一体的に焼結されていることを特徴とするダイヤモンド
ペレット。 - 【請求項4】 請求項1〜3の何れかにおいて、気孔率
が5〜15%程度であることを特徴とするダイヤモンド
ペレット。 - 【請求項5】 請求項1〜4の何れかのダイヤモンドペ
レットを台板に接着したことを特徴とする研削機用定
盤。 - 【請求項6】 ダイヤモンド砥粒を分散させた金属粉を
コールドプレスして第一の圧粉体を成形する工程と、ダ
イヤモンド砥粒を含有しない金属粉をコールドプレスし
て第二の圧粉体を成形する工程と、該第一の圧粉体と第
二の圧粉体とを間に前記金属粉をベースとするペースト
材を介在させて焼結する工程とを具備することを特徴と
するダイヤモンドペレットの製造方法。 - 【請求項7】 請求項6において、前記ペースト材がリ
ンを含む合金であることを特徴とするダイヤモンドペレ
ットの製造方法。
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---|---|---|---|
JP2002065826A JP3965422B2 (ja) | 2002-03-11 | 2002-03-11 | ダイヤモンドペレット及びその製造方法並びに研削機用定盤 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2003266314A true JP2003266314A (ja) | 2003-09-24 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009039829A (ja) * | 2007-08-09 | 2009-02-26 | Nippon Sheet Glass Co Ltd | ダイヤモンドホイール |
JP2013107204A (ja) * | 2013-03-11 | 2013-06-06 | Nippon Sheet Glass Co Ltd | ダイヤモンドホイール |
-
2002
- 2002-03-11 JP JP2002065826A patent/JP3965422B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2009039829A (ja) * | 2007-08-09 | 2009-02-26 | Nippon Sheet Glass Co Ltd | ダイヤモンドホイール |
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