JP2003265433A - Rfパルスチューニング方法および装置 - Google Patents
Rfパルスチューニング方法および装置Info
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- G01R33/4833—NMR imaging systems with selection of signals or spectra from particular regions of the volume, e.g. in vivo spectroscopy using spatially selective excitation of the volume of interest, e.g. selecting non-orthogonal or inclined slices
Abstract
RFパルスチューニングを行う方法および装置を実現す
る。 【解決手段】 スピンのフリップアングルが目標値に一
致するように励起用のRFパルスをチューニングするに
際し、スピンのフリップアングルが目標値に一致するま
でRFパルスのパルス幅を予め定めた初期値から逐次増
加させる(902〜912)。また、RFパルスの振幅
を調節可能な最大値にしてもフリップアングルが前記目
標値に達しないときは、目標未達の程度に応じて次のパ
ルス幅の増加量を定める、
Description
ニング(radio frequency pulse
tuning)方法および装置に関し、とくに、スピ
ン(spin)のフリップアングル(flip ang
le)が目標値に一致するように、励起用のRFパルス
を調節する方法および装置に関する。
c Resonance Imaging)装置では、
マグネットシステム(magnet system)の
内部空間、すなわち、静磁場を形成した撮影空間に撮影
の対象を搬入し、勾配磁場および高周波磁場を印加して
対象内のスピンを励起して磁気共鳴信号を発生させ、そ
の受信信号に基づいて画像を再構成する。
う形で行われる。スピンの励起を適切に行うために、撮
影に先だってRFパルスの調節が行われる。RFパルス
の調節はRFパルスチューニングとも呼ばれる。
送信装置の送信ゲイン(gain)すなわちRFパルス
の振幅を逐次変えながらRFパルスの送信を試行する。
そして、そのつど得られる磁気共鳴信号に基づきスピン
のフリップアングルの到達度を調べて、最適な送信ゲイ
ンを求める。
を目標値に一致させることができる送信ゲインのことあ
る。最適な送信ゲインは撮影の対象ごとに異なるので、
RFパルスチューニングは対象ごとに行われる。以下、
RFパルスチューニングを単にチューニングともいう。
が適正に行えるようにするために、RFパルスはパルス
幅を大きな値に切り替えることができるようになってい
る。パルス幅の切り替えは、対象の体重に応じて行われ
る。体重データ(data)は磁気共鳴撮影装置の使用
者によって予め入力される。
は、体格の大きい対象について必ずチューニングできる
ように、かなり大きく設定されている。言い換えれば、
そのような出力が可能なようにRF送信装置が構成され
ている。
おいて本当に必要な出力から見て、能力にかなり余裕が
あるものとなる。このため、パルス幅を大きくした場合
は、最大ゲインをかなり下まわるゲインでRFパルスが
送信されることが多い。このことは、RF送信装置の能
力が有効に利用されていないことを意味する。
能力を有効利用できるようにRFパルスチューニングを
行う方法および装置を実現することである。
するためのひとつの観点での発明は、スピンのフリップ
アングルが目標値に一致するように励起用のRFパルス
をチューニングする方法であって、スピンのフリップア
ングルが目標値に一致するまでRFパルスのパルス幅を
予め定めた初期値から逐次増加させる、ことを特徴とす
るRFパルスチューニング方法である。
点での発明は、スピンのフリップアングルが目標値に一
致するように励起用のRFパルスをチューニングする装
置であって、スピンのフリップアングルが目標値に一致
するまでRFパルスのパルス幅を予め定めた初期値から
逐次増加させるパルス幅調節手段、を具備することを特
徴とするRFパルスチューニング装置である。
明では、スピンのフリップアングルが目標値に一致する
までRFパルスのパルス幅を予め定めた初期値から逐次
増加させるので、パルス幅を最小限にしパルス振幅を最
大限にするようにRFパルスのチューニングが行われ
る。このようなRFパルスをスピンの励起に用いること
により、RF送信装置の能力を有効に利用することが可
能となる。
点での発明は、スピンのフリップアングルが目標値に一
致するように励起用のRFパルスをチューニングする方
法であって、スピンのフリップアングルが中間的目標値
に一致するまでRFパルスのパルス幅を予め定めた初期
値から逐次増加させ、スピンのフリップアングルを前記
中間的目標値より小さい最終的目標値に一致させるRF
パルスの条件を、スピンのフリップアングルを前記中間
的目標値に一致させるRFパルスの条件から計算する、
ことを特徴とするRFパルスチューニング方法である。
点での発明は、スピンのフリップアングルが目標値に一
致するように励起用のRFパルスをチューニングする装
置であって、スピンのフリップアングルが中間的目標値
に一致するまでRFパルスのパルス幅を予め定めた初期
値から逐次増加させるパルス幅調節手段と、スピンのフ
リップアングルを前記中間的目標値より小さい最終的目
標値に一致させるRFパルスの条件を、スピンのフリッ
プアングルを前記中間的目標値に一致させるRFパルス
の条件から計算する計算手段と、を具備することを特徴
とするRFパルスチューニング装置である。
明では、スピンのフリップアングルが中間的目標値に一
致するまでRFパルスのパルス幅を予め定めた初期値か
ら逐次増加させので、パルス幅を最小限にしパルス振幅
を最大限にするようにRFパルスの中間的チューニング
が行われる。
中間的目標値より小さい最終的目標値に一致させるRF
パルスの条件を、中間的チューニング結果から計算する
ので、パルス幅を最小限にしパルス振幅を最大限にする
ような最終的チューニングパルスが得られる。このよう
なRFパルスをスピンの励起に用いることにより、RF
送信装置の能力を有効に利用することが可能となる。
最大値としたときのパルス幅を求めることが、RFパル
スのパルス幅を最小とする点で好ましい。RFパルスの
振幅を調節可能な最大値にしてもフリップアングルが前
記目標値に達しないときは目標未達の程度に応じて次の
パルス幅の増加量を定めることが、チューニング時間を
短縮する点で好ましい。
パルスのチューニングを行う点で好ましい。前記目標値
は180°であることが、180°パルスのチューニン
グを行う点で好ましい。
施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は実施の形態
に限定されるものではない。図1に磁気共鳴撮影装置の
ブロック(block)図を示す。RFパルスチューニ
ングは本装置において行われる。本装置は本発明の実施
の形態の一例である。本装置の構成によって、本発明の
装置に関する実施の形態の一例が示される。本装置の動
作によって、本発明の方法に関する実施の形態の一例が
示される。
ステム100を有する。マグネットシステム100はス
キャンルーム内に設置されている。マグネットシステム
100は主磁場コイル(coil)部102、勾配コイ
ル部106およびRFコイル部108を有する。これら
各コイル部は概ね円筒状の形状を有し、互いに同軸的に
配置されている。マグネットシステム100の概ね円柱
状の内部空間(ボア:bore)に、撮影の対象1がク
レードル(cradle)500に搭載されて図示しな
い搬送手段により搬入および搬出される。
ム100の内部空間に静磁場を形成する。静磁場の方向
は概ね対象1の体軸の方向に平行である。すなわちいわ
ゆる水平磁場を形成する。主磁場コイル部102は例え
ば超伝導コイルを用いて構成される。なお、超伝導コイ
ルに限らず常伝導コイル等を用いて構成してもよいのは
もちろんである。
すなわちスライス(slice)軸、位相軸および周波
数軸の方向において、それぞれ静磁場強度に勾配を持た
せるための3つの勾配磁場を生じる。
x,y,zとしたとき、いずれの軸もスライス軸とする
ことができる。その場合、残り2軸のうちの一方を位相
軸とし、他方を周波数軸とする。また、スライス軸、位
相軸および周波数軸は、相互間の垂直性を保ったまま
x,y,z軸に関して任意の傾きを持たせることも可能
である。本装置では対象1の体軸の方向をz軸方向とす
る。
磁場ともいう。位相軸方向の勾配磁場を位相エンコード
(encode)勾配磁場またはフェーズエンコード
(phase encode)勾配磁場ともいう。周波
数軸方向の勾配磁場をリードアウト(read ou
t)勾配磁場ともいう。このような勾配磁場の発生を可
能にするために、勾配コイル部106は図示しない3系
統の勾配コイルを有する。以下、勾配磁場を単に勾配と
もいう。
の体内のスピン(spin)を励起するための高周波磁
場を形成する。以下、高周波磁場を形成することをRF
励起信号の送信ともいう。また、RF励起信号をRFパ
ルスともいう。RFコイル部108は、また、励起され
たスピンが生じる電磁波すなわち磁気共鳴信号を受信す
る。
コイルおよび受信用のコイルを有する。送信用のコイル
および受信用のコイルは、同じコイルを兼用するかある
いはそれぞれ専用のコイルを用いる。
が接続されている。勾配駆動部130は勾配コイル部1
06に駆動信号を与えて勾配磁場を発生させる。勾配駆
動部130は、勾配コイル部106における3系統の勾
配コイルに対応して、図示しない3系統の駆動回路を有
する。
が接続されている。RF駆動部140はRFコイル部1
08に駆動信号を与えてRFパルスを送信し、対象1の
体内のスピンを励起する。
0が接続されている。データ収集部150は、RFコイ
ル部108が受信した受信信号をサンプリング(sam
pling)によって取り込み、それをディジタルデー
タ(digital data)として収集する。
びデータ収集部150には制御部160が接続されてい
る。制御部160は、勾配駆動部130ないしデータ収
集部150をそれぞれ制御して磁気共鳴信号の収集を遂
行する。
omputer)等を用いて構成される。制御部160
は図示しないメモリ(memory)を有する。メモリ
は制御部160用のプログラムおよび各種のデータを記
憶している。制御部160の機能は、コンピュータがメ
モリに記憶されたプログラムを実行することにより実現
される。
部170に接続されている。データ収集部150が収集
したデータがデータ処理部170に入力される。データ
処理部170は、例えばコンピュータ等を用いて構成さ
れる。データ処理部170は図示しないメモリを有す
る。メモリはデータ処理部170用のプログラムおよび
各種のデータを記憶している。
されている。データ処理部170は制御部160の上位
にあってそれを統括する。本装置の機能は、データ処理
部170がメモリに記憶されたプログラムを実行するこ
とによりを実現される。
0が収集したデータをメモリに記憶する。メモリ内には
データ空間が形成される。このデータ空間は2次元フー
リエ(Fourier)空間を構成する。以下、2次元
フーリエ空間をkスペース(k−space)ともい
う。データ処理部170は、kスペースのデータを2次
元逆フ−リエ変換することにより対象1の画像を再構成
する。
び操作部190が接続されている。表示部180は、グ
ラフィックディスプレー(graphic displ
ay)等で構成される。操作部190はポインティング
デバイス(pointingdevice)を備えたキ
ーボード(keyboard)等で構成される。
出力される再構成画像および各種の情報を表示する。操
作部190は、使用者によって操作され、各種の指令や
情報等をデータ処理部170に入力する。使用者は表示
部180および操作部190を通じてインタラクティブ
(interactive)に本装置を操作する。
ロック図を示す。RFパルスチューニングはこの装置に
おいても行われる。同図に示す磁気共鳴撮影装置は、本
発明の実施の形態の一例である。本装置の構成によっ
て、本発明の装置に関する実施の形態の一例が示され
る。本装置の動作によって、本発明の方法に関する実施
の形態の一例が示される。
にするマグネットシステム100’を有する。マグネッ
トシステム100’はスキャンルーム内に設置されてい
る。マグネットシステム100’以外は図1に示した装
置と同様な構成になっており、同様な部分に同一の符号
を付して説明を省略する。
ネット部102’、勾配コイル部106’およびRFコ
イル部108’を有する。これら主磁場マグネット部1
02’および各コイル部は、いずれも空間を挟んで互い
に対向する1対のものからなる。また、いずれも概ね円
盤状の形状を有し中心軸を共有して配置されている。マ
グネットシステム100’の内部空間(ボア)に、対象
1がクレードル500に搭載されて図示しない搬送手段
により搬入および搬出される。
システム100’の内部空間に静磁場を形成する。静磁
場の方向は概ね対象1の体軸方向と直交する。すなわち
いわゆる垂直磁場を形成する。主磁場マグネット部10
2’は例えば永久磁石等を用いて構成される。なお、永
久磁石に限らず超伝導電磁石あるいは常伝導電磁石等を
用いて構成してもよいのはもちろんである。
軸すなわちスライス軸、位相軸および周波数軸の方向に
おいて、それぞれ静磁場強度に勾配を持たせるための3
つの勾配磁場を生じる。
x,y,zとしたとき、いずれの軸もスライス軸とする
ことができる。その場合、残り2軸のうちの一方を位相
軸とし、他方を周波数軸とする。また、スライス軸、位
相軸および周波数軸は、相互間の垂直性を保ったまま
x,y,z軸に関して任意の傾きを持たせることも可能
である。本装置でも対象1の体軸の方向をz軸方向とす
る。
磁場ともいう。位相軸方向の勾配磁場を位相エンコード
勾配磁場ないしフェーズエンコード勾配磁場ともいう。
周波数軸方向の勾配磁場をリードアウト勾配磁場ともい
う。このような勾配磁場の発生を可能にするために、勾
配コイル部106’は図示しない3系統の勾配コイルを
有する。
1の体内のスピンを励起するためのRFパルスを送信す
る。RFコイル部108’は、また、励起されたスピン
が生じる磁気共鳴信号を受信する。
のコイルおよび受信用のコイルを有する。送信用のコイ
ルおよび受信用のコイルは、同じコイルを兼用するかあ
るいはそれぞれ専用のコイルを用いる。
ケンス(pulse sequence)の一例を示
す。このパルスシーケンスは、スピンエコー(SE:S
pinEcho)法のパルスシーケンスである。
起用の90°パルスおよび180°パルスのシーケンス
であり、(2)、(3)、(4)および(5)は、同じ
くそれぞれ、スライス勾配Gs、リードアウト勾配G
r、フェーズエンコード勾配GpおよびスピンエコーM
Rのシーケンスである。なお、90°パルスおよび18
0°パルスはそれぞれ中心信号で代表する。パルスシー
ケンスは時間軸tに沿って左から右に進行する。
ピンの90°励起が行われる。このときスライス勾配G
sが印加され所定のスライスについての選択励起が行わ
れる。90°励起から所定の時間後に、180°パルス
による180°励起すなわちスピン反転が行われる。こ
のときもスライス勾配Gsが印加され、同じスライスに
ついての選択的反転が行われる。
ードアウト勾配Grおよびフェーズエンコード勾配Gp
が印加される。リードアウト勾配Grによりスピンのデ
ィフェーズ(dephase)が行われる。フェーズエ
ンコード勾配Gpによりスピンのフェーズエンコードが
行われる。
ピンをリフェーズ(rephase)してスピンエコー
MRを発生させる。スピンエコーMRは、本発明におけ
る磁気共鳴信号の実施の形態の一例である。スピンエコ
ーMRは、エコー中心に関して対称的な波形を持つRF
信号となる。中心エコーは90°励起からTE(ech
o time)後に生じる。TEはエコータイム(ec
ho time)とも呼ばれる。スピンエコーMRはデ
ータ収集部150によりビューデータ(view da
ta)として収集される。
(repetition time)で64〜512回
繰り返される。繰り返しのたびにフェーズエンコード勾
配Gpを変更し、毎回異なるフェーズエンコードを行
う。これによって、位相エンコード量を異にする64〜
512ビューのビューデータが得られる。
を図4に示す。このパルスシーケンスは、グラディエン
トエコー(GRE:Gradient Echo)法の
パルスシーケンスである。
励起用のα°パルスのシーケンスであり、(2)、
(3)、(4)および(5)は、同じくそれぞれ、スラ
イス勾配Gs、リードアウト勾配Gr、フェーズエンコ
ード勾配GpおよびスピンエコーMRのシーケンスであ
る。なお、α°パルスは中心信号で代表する。パルスシ
ーケンスは時間軸tに沿って左から右に進行する。
ンのα°励起が行われる。αは90以下である。このと
きスライス勾配Gsが印加され所定のスライスについて
の選択励起が行われる。
によりスピンのフェーズエンコードが行われる。次に、
リードアウト勾配Grにより先ずスピンをディフェーズ
し、次いでスピンをリフェーズして、グラディエントエ
コーMRを発生させる。グラディエントエコーMRは、
本発明における磁気共鳴信号の実施の形態の一例であ
る。グラディエントエコーMRは、エコー中心に関して
対称的な波形を持つRF信号となる。中心エコーはα°
励起からTE後に生じる。グラディエントエコーMRは
データ収集部150によりビューデータとして収集され
る。
64〜512回繰り返される。繰り返しのたびにフェー
ズエンコード勾配Gpを変更し、毎回異なるフェーズエ
ンコードを行う。これによって、位相エンコード量を異
にする64〜512ビューのビューデータが得られる。
て得られたビューデータが、データ処理部170のメモ
リに収集される。なお、パルスシーケンスはSE法また
はGRE法に限るものではなく、例えばファーストスピ
ンエコー(FSE:FastSpin Echo)法や
エコープラナーイメージング(EPI:EchoPla
nar Imaging)等、他の適宜の技法のもので
あってよいのはいうまでもない。
ペースにおいて横軸kxは周波数軸であり、縦軸kyは
位相軸である。同図において複数の横長の長方形がそれ
ぞれビューデータを表す。以下、ビューデータをMRデ
ータともいう。長方形内に記入された数字は位相エンコ
ード量を表す。位相エンコード量はπ/Nで正規化して
ある。Nは64〜512である。位相エンコード量は位
相軸kyの中心で0である。中心から両端にかけて位相
エンコード量が次第に増加する。増加の極性は互いに逆
である。データ処理部170は、このようなビューデー
タを2次元逆フーリエ変換して対象1の断層像を再構成
する。再構成した画像はメモリに記憶する。
ow)図を示す。同図に示すように、ステップ(ste
p)602で、撮影条件設定が行われる。撮影条件設定
は、使用者により操作部190を通じて行われる。これ
によって、スキャンパラメータ(scan param
eter)をはじめとする所望の撮影条件が設定され
る。撮影条件設定の一環としてRFパルスチューニング
が行われる。RFパルスチューニングについては後述す
る。
スキャンは、制御部160による制御の下で、前述のパ
ルスシーケンスを実行することにより行われ、MRデー
タがビューごとに逐次獲得される。
606で、データ処理部170により画像再構成が行わ
れる。再構成画像がステップ608で表示部180に表
示され、また、メモリに記憶される。
た本装置の機能ブロック図を示す。この機能ブロック図
は、RFパルスチューニング装置の構成を示すものとな
る。同図に示すように、本装置はパルス発生部702お
よび送信部704を有する。パルス発生部702が発生
したRFパルスが送信部704を通じてRFコイル部1
08に供給され、対象1内のスピンを励起する。
スは、例えば図8に示すような波形を持つ。RFパルス
の振幅はa、パルス幅はτである。送信部704は出力
のゲインが可変になっている。ゲインに応じてRFパル
スの振幅aが変わる。ゲインはゲイン制御部706によ
って制御される。したがって、RFパルスの振幅aはゲ
イン制御部706によって制御される。
ゲイン制御部706からなる部分の機能は、図1または
図2に示した装置におけるRF駆動部140および制御
部160からなる部分の機能に相当する。
号を生じる。磁気共鳴信号は例えばFID(free
induction decay)等である。磁気共鳴
信号は、RFコイル部108を通じて受信部708によ
って受信される。受信部708の機能は、データ収集部
150の機能に相当する。
ル判定部710に入力される。フリップアングル判定部
710は、受信信号に基づいてスピンのフリップアング
ルが目標値に一致しているか否かを判定する。フリップ
アングル判定部710によるフリップアングルの判定に
ついては後述する。
は、パルス幅調節部712に入力される。パルス幅調節
部712は、判定信号に基づいてパルス幅調節信号を発
生する。パルス幅調節信号はパルス発生部702に入力
され、パルス発生部702が発生するRFパルスのパル
ス幅を調節する。
ス幅調節部712からなる部分の機能は、データ処理部
170の機能に相当する。フリップアングル判定部71
0およびパルス幅調節部712からなる部分は、本発明
におけるパルス幅調節手段の実施の形態の一例である。
同図に示すように、ステップ(step)902で、パ
ルス幅設定が行われる。パルス幅設定はパルス幅調節部
712によって行われる。これによってパルス幅τ0が
設定される。
探索が行われる。最適パルス振幅探索は、RFパルスの
振幅の最適値を探索する動作である。RFパルスの振幅
の最適値とは、フリップアングルが目標値に一致するよ
うにスピンを励起することが可能な振幅である。
例する。したがって、RFパルスの振幅を逐次変えなが
らRFパルスの送信を試行し、そのつど得られる磁気共
鳴信号(FID)を調べることにより、フリップアング
ルが目標値に一致したか否かを知ることができる。フリ
ップアングルの目標値としては90°または180°が
選ばれる。
係は図10に示すようになる。すなわち、FIDの信号
強度はフリップアングルが90°のとき最大となり、フ
リップアングルが0°および180°のとき最小とな
る。このような関係を利用して、フリップアングルが9
0°または180°となるようにスピンを励起するため
のRFパルスの振幅をそれぞれ求めることができる。
2および送信部704の動作によって行われる。各送信
のたびに、ゲイン制御部706によってRFパルスの振
幅の逐次増加が行われる。FIDに基づくフリップアン
グルの目標到達度の判定は、フリップアングル判定部7
10によって行われる。判定は、フリップアングルとF
IDの図190に示したような関係に基づいて行われ
る。
ス振幅が得られたときは、探索成功である。その場合
は、ステップ906での判定に基づいてRFパルスチュ
ーニングは終了となる。
せられないときは、探索不成功である。そのときは、ス
テップ906での判定に基づき、ステップ910で、パ
ルス幅がτ+Δτとされる。すなわち、パルス幅はΔτ
だけ増やされる。パルス幅の増加はパルス幅調節部71
2によって行われる。これによって、パルス発生部70
2が発生するRFパルスのパルス幅が更新される。
かが判定される。TはRFパルスのパルス幅の正常値の
上限である。上限Tは送信部704の性能等を考慮して
適宜に定められる。τ>Tとなったときはエラー(er
ror)として処理するが、そうでないときはステップ
904に戻る。そして、新たなパルス幅のもとで、上記
に準じて最適パルス振幅探査を行う。
にも比例するので、パルス幅を増やしたことにより、パ
ルス振幅が同一でもフリップアングルは増加する。した
がって、前回の探索で最適パルス振幅が得られなくて
も、今度は得られる可能性がある。以下、この要領で、
最適パルス振幅探索が不成功の場合は、ステップ910
でパルス幅をΔτずつ増やしながら探索を繰り返す。
比較的小さな値とすることにより、フリップアングルを
目標値に一致させるRFパルスの振幅を、送信部704
が出力可能な最大値またはその近傍の値とすることがで
きる。そのようなパルス振幅は送信部704の能力を1
00%またはほぼ100%使用して出力される。したが
って、送信部704の能力を有効に利用することが可能
なパルス振幅を得ることができる。
とにより、パルス幅は必要最小限の値となる。パルス幅
が小さいことによりパルスシーケンスの時間を短縮する
ことが可能になり、それによって撮影時間を短縮し、ま
たは、画質を向上することが可能となる。
定値とする代わりに、計算によって動的に変更するよう
にしてもよい。その場合は、図11に示すように、ステ
ップ908で、パルス幅増加量Δτの計算を行う。Δτ
の計算は、パルス幅調節部712によって行われる。Δ
τの計算は次のようにして行われる。
いうことは、パルス振幅を送信部704が出力可能な最
大値にしてもまだフリップアングルが目標に達しないこ
とを意味している。その場合の目標未達の程度は、励起
の不足分を示している。したがって、この励起不足を補
うようにパルス幅を増加させれば、フリップアングルを
目標値の一致させることができる。
04の最大出力で励起されたスピンのフリップアングル
が170°であったとすると、RFパルスによる励起量
を180°/170°倍すれば目標達成が可能である。
そのようにするためには、パルス幅τを180°/17
0°倍すればよい。したがって、パルス幅の増加分Δτ
は次式によって計算される。
で与えられる。このようなΔτを用いることにより、チ
ューニング時間を短縮することが可能となる。
90°より小さい場合は、上記のようにして求められた
最適パルス振幅およびパルス幅に基づいて、目標値に適
合した最終的な最適パルス振幅およびパルス幅を計算す
る。
ングを行う場合の本装置の機能ブロック図を示す。同図
において、図7に示したものと同様のものは同一の符号
を付して説明を省略する。
部714を有する。パルス幅計算部714の機能は、デ
ータ処理部170の機能に相当する。パルス幅計算部7
14は、フリップアングル判定部710およびパルス幅
調節部712からの入力信号を用いて計算を行う。フリ
ップアングル判定部710からの入力信号は最適パルス
振幅である。パルス幅調節部712からの入力信号はパ
ルス幅設定値である。パルス幅計算部714は、本発明
における計算手段の実施の形態の一例である。
ロー図を示す。これらのフロー図は、それぞれ、図9お
よび図11に示したフロー図にステップ914を追加し
たものとなっている。ステップ914では、フリップア
ングルに応じたパルス幅計算が行われる。この計算はパ
ルス幅計算部714によって行われる。パルス幅計算部
714は、次式によってパルス幅τを計算する。
幅 τT1:パルス幅設定値 中間目標フリップアングルθT1は、例えば90°または
180°である。最終目標フリップアングルθT2は例え
ば30°である。最適パルス振幅aT1はフリップアング
ル判定部710からの入力信号である。これは、フリッ
プアングルを中間目標値に一致させる最適パルス振幅で
ある。パルス幅設定値τT1はパルス幅調節部712から
の入力信号である。これは、フリップアングルを中間目
標値に一致させるパルス幅設定値である。
出力可能なRFパルスの最大振幅amaxにしたときにフ
リップアングルを最終目標値θT2に一致させるパルス幅
を求める式となっている。パルス振幅を最大振幅amax
としたので、パルス幅は90°や180°のときよりも
さらに小さな値となる。これによって撮影時間をさらに
短縮することが可能となる。
本発明を説明したが、本発明が属する技術の分野におけ
る通常の知識を有する者は、上記の実施の形態の例につ
いて、本発明の技術的範囲を逸脱することなく種々の変
更や置換等をなし得る。したがって、本発明の技術的範
囲には、上記の実施の形態の例ばかりでなく、特許請求
の範囲に属するすべての実施の形態が含まれる。
れば、RF送信装置の能力を有効利用できるようにRF
パルスチューニングを行う方法および装置を実現するこ
とができる。
である。
である。
ルスシーケンスの一例を示す図である。
ルスシーケンスの一例を示す図である。
ー図である。
ク図である。
ー図である。
示すグラフ図である。
ロー図である。
ック図である。
ロー図である。
ロー図である。
Claims (18)
- 【請求項1】 スピンのフリップアングルが目標値に一
致するように励起用のRFパルスをチューニングする方
法であって、 スピンのフリップアングルが目標値に一致するまでRF
パルスのパルス幅を予め定めた初期値から逐次増加させ
る、ことを特徴とするRFパルスチューニング方法。 - 【請求項2】 RFパルスの振幅を調節可能な最大値に
してもフリップアングルが前記目標値に達しないときは
目標未達の程度に応じて次のパルス幅の増加量を定め
る、ことを特徴とする請求項1に記載のRFパルスチュ
ーニング方法。 - 【請求項3】 前記目標値は90°である、ことを特徴
とする請求項1または請求項2に記載のRFパルスチュ
ーニング方法。 - 【請求項4】 前記目標値は180°である、ことを特
徴とする請求項1または請求項2に記載のRFパルスチ
ューニング方法。 - 【請求項5】 スピンのフリップアングルが目標値に一
致するように励起用のRFパルスをチューニングする方
法であって、 スピンのフリップアングルが中間的目標値に一致するま
でRFパルスのパルス幅を予め定めた初期値から逐次増
加させ、 スピンのフリップアングルを前記中間的目標値より小さ
い最終的目標値に一致させるRFパルスの条件を、スピ
ンのフリップアングルを前記中間的目標値に一致させる
RFパルスの条件から計算する、ことを特徴とするRF
パルスチューニング方法。 - 【請求項6】 前記計算はRFパルスの振幅を調節可能
な最大値としたときのパルス幅を求める、ことを特徴と
する請求項5に記載のRFパルスチューニング方法。 - 【請求項7】 RFパルスの振幅を調節可能な最大値に
してもフリップアングルが前記中間的目標値に達しない
ときは目標未達の程度に応じて次のパルス幅の増加量を
定める、ことを特徴とする請求項5または請求項6に記
載のRFパルスチューニング方法。 - 【請求項8】 前記中間的目標値は90°である、こと
を特徴とする請求項5ないし請求項7のうちのいずれか
1つに記載のRFパルスチューニング方法。 - 【請求項9】 前記中間的目標値は180°である、こ
とを特徴とする請求項5ないし請求項7のうちのいずれ
か1つに記載のRFパルスチューニング方法。 - 【請求項10】 スピンのフリップアングルが目標値に
一致するように励起用のRFパルスをチューニングする
装置であって、 スピンのフリップアングルが目標値に一致するまでRF
パルスのパルス幅を予め定めた初期値から逐次増加させ
るパルス幅調節手段、を具備することを特徴とするRF
パルスチューニング装置。 - 【請求項11】 前記パルス幅調節手段は、RFパルス
の振幅を調節可能な最大値にしてもフリップアングルが
前記目標値に達しないときは目標未達の程度に応じて次
のパルス幅の増加量を定める、ことを特徴とする請求項
10に記載のRFパルスチューニング装置。 - 【請求項12】 前記目標値は90°である、ことを特
徴とする請求項10または請求項11に記載のRFパル
スチューニング装置。 - 【請求項13】 前記目標値は180°である、ことを
特徴とする請求項10または請求項11に記載のRFパ
ルスチューニング装置。 - 【請求項14】 スピンのフリップアングルが目標値に
一致するように励起用のRFパルスをチューニングする
装置であって、 スピンのフリップアングルが中間的目標値に一致するま
でRFパルスのパルス幅を予め定めた初期値から逐次増
加させるパルス幅調節手段と、 スピンのフリップアングルを前記中間的目標値より小さ
い最終的目標値に一致させるRFパルスの条件を、スピ
ンのフリップアングルを前記中間的目標値に一致させる
RFパルスの条件から計算する計算手段と、を具備する
ことを特徴とするRFパルスチューニング装置。 - 【請求項15】 前記計算手段は、RFパルスの振幅を
調節可能な最大値としたときのパルス幅を求める、こと
を特徴とする請求項14に記載のRFパルスチューニン
グ装置。 - 【請求項16】 前記パルス幅調節手段は、RFパルス
の振幅を調節可能な最大値にしてもフリップアングルが
前記中間的目標値に達しないときは目標未達の程度に応
じて次のパルス幅の増加量を定める、ことを特徴とする
請求項14または請求項15に記載のRFパルスチュー
ニング装置。 - 【請求項17】 前記中間的目標値は90°である、こ
とを特徴とする請求項14ないし請求項16のうちのい
ずれか1つに記載のRFパルスチューニング装置。 - 【請求項18】 前記中間的目標値は180°である、
ことを特徴とする請求項14ないし請求項16のうちの
いずれか1つに記載のRFパルスチューニング装置。
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