JP2003019124A - スピン励起方法、磁気共鳴撮影方法および磁気共鳴撮影装置 - Google Patents

スピン励起方法、磁気共鳴撮影方法および磁気共鳴撮影装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サチュレーション付きのマルチスライス撮影
を静磁場強度の不均一にかかわらず適切に行う。 【解決手段】 各スライス位置におけるスピンの周波数
誤差deltaB0(k)をそれぞれ測定し、それらの
うち水の周波数watから脂肪の周波数fatに向かう
方向における最大値deltaB0(2)を抽出し、こ
れをケミカルシフトによる理論的周波数変化量に加算し
た値だけ中心周波数からwat方向に隔たる周波数(矢
印)でスピンを励起する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スピン(spi
n)励起方法、磁気共鳴撮影方法および磁気共鳴撮影装
置に関し、とくに、ケミカルシフト(chemical
shift)により周波数が異なる2つ磁気共鳴信号
を生じる対象について2つの周波数のうちの一方の周波
数を持つスピンを飽和させ他方の周波数を持つスピンを
利用してマルチスライス(multi slice)の
断層像を撮影するためのスピン励起方法、磁気共鳴撮影
方法および磁気共鳴撮影装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気共鳴撮影(MRI:Magneti
c Resonance Imaging)装置では、
マグネットシステム(magnet system)の
内部空間、すなわち、静磁場を形成した撮影空間に撮影
の対象を搬入し、勾配磁場および高周波磁場を印加して
対象内のスピンを励起して磁気共鳴信号を発生させ、そ
の受信信号に基づいて画像を再構成する。
【0003】撮影に利用する磁気共鳴信号は、水素原子
核すなわちプロトン(proton)のスピンから発生
する信号である。プロトンは生体を構成する最大の成分
である水の中に存在するので、生体を磁気共鳴撮影する
ための信号として好適である。
【0004】プロトンは脂肪中にも存在するので脂肪か
らも磁気共鳴信号が発生する。ケミカルシフトがあるた
めに、脂肪のプロトンのスピンから発生する磁気共鳴信
号は、水のプロトンのスピンから発生する磁気共鳴信号
とは周波数が異なる。脂肪の周波数は、水の周波数から
その約3.5ppm相当の周波数だけ低い周波数とな
る。
【0005】このような周波数の違いを利用して、脂肪
を含まない水だけの像または水を含まない脂肪だけの像
を撮影することが行われる。水だけの像を撮影する場合
は、前もって、脂肪からの磁気共鳴信号を発生させない
処理を施した上で撮影を行う。また、脂肪だけの像を撮
影する場合は、前もって、水からの磁気共鳴信号を発生
させない処理を施した上で撮影を行う。
【0006】この処理は、脂肪または水のプロトンのス
ピンを励起しかつその位相を完全に分散させ、次に行わ
れる励起に応答しないようにすることであり、飽和(サ
チュレーション:saturation)処理と呼ばれ
る。以下、飽和処理を単にサチュレーションともいう。
サチュレーションのためのスピン励起は脂肪または水の
周波数に一致する周波数を持つ高周波信号すなわちRF
(radio frequency)信号によって行わ
れる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】静磁場強度に、撮影空
間内の場所による不均一がある場合、プロトンのスピン
の周波数には場所による不均一が生じる。このため、不
均一の程度によっては、撮影に利用するスピンがサチュ
レーションの影響を受ける場合がある。そのような影響
はマルチスライスの撮影を行うときに特に顕著となる。
【0008】そこで、本発明の課題は、サチュレーショ
ン付きのマルチスライス撮影を静磁場強度の不均一にか
かわらず適切に行うことを可能にするスピン励起方法、
磁気共鳴撮影方法および磁気共鳴撮影装置を実現するこ
とである。
【0009】本書では、水のプロトンのスピンおよび脂
肪のプロトンのスピンを、それぞれ、単に水および脂肪
ともいう。また、水のプロトンのスピンから発生する磁
気共鳴信号の周波数および脂肪のプロトンのスピンから
発生する磁気共鳴信号の周波数を、それぞれ、単に水の
周波数および脂肪の周波数ともいう。
【0010】また本書では、水だけの像を得るための水
のプロトンのスピンおよび脂肪だけの像を得るための脂
肪のプロトンのスピンを、撮影に利用するスピンともい
う。また、水だけの像を得るためにサチュレーションさ
せる脂肪のプロトンのスピンおよび脂肪だけの像を得る
ためにサチュレーションさせる水のプロトンのスピン
を、飽和させるスピンともいう。なお、撮影に利用する
スピンは、水や脂肪のプロトンのスピンに限らず撮影の
目的に応じて適宜の核種のスピンであってよい。飽和さ
せるスピンについても同様である。
【0011】
【課題を解決するための手段】(1)上記の課題を解決
するためのひとつの観点での発明は、ケミカルシフトに
より周波数が異なる2つ磁気共鳴信号を生じる対象につ
いて2つの周波数のうちの一方の周波数を持つスピンを
飽和させ他方の周波数を持つスピンを利用してマルチス
ライスの断層像を撮影するためのスピン励起方法であっ
て、マルチスライスの各スライス位置におけるスピンの
周波数誤差をそれぞれ測定し、前記周波数誤差のうち前
記撮影に利用するスピンの周波数から前記飽和させるス
ピンの周波数に向かう方向において最大値を持つものを
抽出し、ケミカルシフトによる理論的周波数変化量に前
記最大値を加算した値に相当する量だけ前記撮影に利用
するスピンの周波数から前記飽和させるスピンの周波数
の方向に隔たる周波数を持つ励起信号でスピンを励起す
る、ことを特徴とするスピン励起方法である。
【0012】(2)上記の課題を解決するための他の観
点での発明は、ケミカルシフトにより周波数が異なる2
つ磁気共鳴信号を生じる対象について2つの周波数のう
ちの一方の周波数を持つスピンを飽和させ他方の周波数
を持つスピンを利用してマルチスライスの断層像を撮影
する磁気共鳴撮影方法であって、マルチスライスの各ス
ライス位置におけるスピンの周波数誤差をそれぞれ測定
し、前記周波数誤差のうち前記撮影に利用するスピンの
周波数から前記飽和させるスピンの周波数に向かう方向
において最大値を持つものを抽出し、ケミカルシフトに
よる理論的周波数変化量に前記最大値を加算した値に相
当する量だけ前記撮影に利用するスピンの周波数から前
記飽和させるスピンの周波数の方向に隔たる周波数を持
つ励起信号でスピンを励起し、前記励起したスピンを飽
和させる、ことを特徴とする磁気共鳴撮影方法である。
【0013】(3)上記の課題を解決するための他の観
点での発明は、ケミカルシフトにより周波数が異なる2
つ磁気共鳴信号を生じる対象について2つの周波数のう
ちの一方の周波数を持つスピンを飽和させ他方の周波数
を持つスピンを利用してマルチスライスの断層像を撮影
する磁気共鳴撮影装置であって、マルチスライスの各ス
ライス位置におけるスピンの周波数誤差をそれぞれ測定
する周波数誤差測定手段と、前記周波数誤差のうち前記
撮影に利用するスピンの周波数から前記飽和させるスピ
ンの周波数に向かう方向において最大値を持つものを抽
出する最大値抽出手段と、ケミカルシフトによる理論的
周波数変化量に前記最大値を加算した値に相当する量だ
け前記撮影に利用するスピンの周波数から前記飽和させ
るスピンの周波数の方向に隔たる周波数を持つ励起信号
でスピンを励起する励起手段と、前記励起したスピンを
飽和させる飽和手段と、を具備することを特徴とする磁
気共鳴撮影装置である。
【0014】(1)ないし(3)に記載の各観点での発
明では、マルチスライスの各スライス位置におけるスピ
ンの周波数誤差をそれぞれ測定し、周波数誤差のうち撮
影に利用するスピンの周波数から飽和させるスピンの周
波数に向かう方向において最大値を持つものを抽出し、
ケミカルシフトによる理論的周波数変化量に前記最大値
を加算した値に相当する量だけ撮影に利用するスピンの
周波数から飽和させるスピンの周波数の方向に隔たる周
波数を持つ励起信号でスピンを励起するので、マルチス
ライスの各スライス位置における撮影に利用するスピン
への影響を除去にすることができる。
【0015】(4)上記の課題を解決するための他の観
点での発明は、ケミカルシフトにより周波数が異なる2
つ磁気共鳴信号を生じる対象について2つの周波数のう
ちの一方の周波数を持つスピンを飽和させ他方の周波数
を持つスピンを利用してマルチスライスの断層像を撮影
するためのスピン励起方法であって、マルチスライスの
各スライス位置におけるスピンの周波数誤差をそれぞれ
測定し、前記周波数誤差のうち前記撮影に利用するスピ
ンの周波数から前記飽和させるスピンの周波数に向かう
方向において最大値を持つものを抽出し、各スライスご
とにそのスライスと他のすべてのスライスとの前記周波
数誤差のの差分をそれぞれ求め、前記撮影に利用するス
ピンの周波数から前記飽和させるスピンの周波数に向か
う方向において前記差分が1つでも予め定めた閾値を超
えるとき、ケミカルシフトによる理論的周波数変化量に
前記最大値を加算した値から前記閾値を差し引いた値に
相当する量だけ前記撮影に利用するスピンの周波数から
前記飽和させるスピンの周波数の方向に隔たる周波数を
持つ励起信号でスピンを励起し、前記差分がいずれも前
記閾値を超えないとき、ケミカルシフトによる理論的周
波数変化量に前記周波数誤差のうち当該スライスについ
ての周波数誤差を加算した値に相当する量だけ前記撮影
に利用するスピンの周波数から前記飽和させるスピンの
周波数の方向に隔たる周波数を持つ励起信号でスピンを
励起する、ことを特徴とするスピン励起方法である。
【0016】(5)上記の課題を解決するための他の観
点での発明は、ケミカルシフトにより周波数が異なる2
つ磁気共鳴信号を生じる対象について2つの周波数のう
ちの一方の周波数を持つスピンを飽和させ他方の周波数
を持つスピンを利用してマルチスライスの断層像を撮影
する磁気共鳴撮影方法であって、マルチスライスの各ス
ライス位置におけるスピンの周波数誤差をそれぞれ測定
し、前記周波数誤差のうち前記撮影に利用するスピンの
周波数から前記飽和させるスピンの周波数に向かう方向
において最大値を持つものを抽出し、各スライスごとに
そのスライスと他のすべてのスライスとの前記周波数誤
差のの差分をそれぞれ求め、前記撮影に利用するスピン
の周波数から前記飽和させるスピンの周波数に向かう方
向において前記差分が1つでも予め定めた閾値を超える
とき、ケミカルシフトによる理論的周波数変化量に前記
最大値を加算した値から前記閾値を差し引いた値に相当
する量だけ前記撮影に利用するスピンの周波数から前記
飽和させるスピンの周波数の方向に隔たる周波数を持つ
励起信号でスピンを励起し、前記差分がいずれも前記閾
値を超えないとき、ケミカルシフトによる理論的周波数
変化量に前記周波数誤差のうち当該スライスについての
周波数誤差を加算した値に相当する量だけ前記撮影に利
用するスピンの周波数から前記飽和させるスピンの周波
数の方向に隔たる周波数を持つ励起信号でスピンを励起
し、前記励起したスピンを飽和させる、ことを特徴とす
る磁気共鳴撮影方法である。
【0017】(6)上記の課題を解決するための他の観
点での発明は、ケミカルシフトにより周波数が異なる2
つ磁気共鳴信号を生じる対象について2つの周波数のう
ちの一方の周波数を持つスピンを飽和させ他方の周波数
を持つスピンを利用してマルチスライスの断層像を撮影
する磁気共鳴撮影装置であって、マルチスライスの各ス
ライス位置におけるスピンの周波数誤差をそれぞれ測定
する周波数誤差測定手段と、前記周波数誤差のうち前記
撮影に利用するスピンの周波数から前記飽和させるスピ
ンの周波数に向かう方向において最大値を持つものを抽
出する最大値抽出手段と、各スライスごとにそのスライ
スと他のすべてのスライスとの前記周波数誤差のの差分
をそれぞれ求める差分計算手段と、前記撮影に利用する
スピンの周波数から前記飽和させるスピンの周波数に向
かう方向において前記差分が1つでも予め定めた閾値を
超えるとき、ケミカルシフトによる理論的周波数変化量
に前記最大値を加算した値から前記閾値を差し引いた値
に相当する量だけ前記撮影に利用するスピンの周波数か
ら前記飽和させるスピンの周波数の方向に隔たる周波数
を持つ励起信号でスピンを励起し、前記差分がいずれも
前記閾値を超えないとき、ケミカルシフトによる理論的
周波数変化量に前記周波数誤差のうち当該スライスにつ
いての周波数誤差を加算した値に相当する量だけ前記撮
影に利用するスピンの周波数から前記飽和させるスピン
の周波数の方向に隔たる周波数を持つ励起信号でスピン
を励起する励起手段と、前記励起したスピンを飽和させ
る飽和手段と、を具備することを特徴とする磁気共鳴撮
影装置である。
【0018】(4)ないし(6)に記載の各観点での発
明では、マルチスライスの各スライス位置におけるスピ
ンの周波数誤差をそれぞれ測定し、周波数誤差のうち撮
影に利用するスピンの周波数から飽和させるスピンの周
波数に向かう方向において最大値を持つものを抽出し、
各スライスごとにそのスライスと他のすべてのスライス
との周波数誤差のの差分をそれぞれ求め、撮影に利用す
るスピンの周波数から飽和させるスピンの周波数に向か
う方向において差分が1つでも予め定めた閾値を超える
とき、ケミカルシフトによる理論的周波数変化量に前記
最大値を加算した値から閾値を差し引いた値に相当する
量だけ撮影に利用するスピンの周波数から飽和させるス
ピンの周波数の方向に隔たる周波数を持つ励起信号でス
ピンを励起し、差分がいずれも閾値を超えないとき、ケ
ミカルシフトによる理論的周波数変化量に周波数誤差の
うち当該スライスについての周波数誤差を加算した値に
相当する量だけ撮影に利用するスピンの周波数から飽和
させるスピンの周波数の方向に隔たる周波数を持つ励起
信号でスピンを励起するので、マルチスライスの各スラ
イス位置における撮影に利用するスピンへの影響低減と
サチュレーションの徹底とのかねあいをとることができ
る。
【0019】前記撮影に利用するスピンは水のプロトン
のスピンであり、前記飽和させるスピンは脂肪のプロト
ンのスピンであることが、水だけの像を撮影する点で好
ましい。
【0020】前記撮影に利用するスピンは脂肪のプロト
ンのスピンであり、前記飽和させるスピンは水のプロト
ンのスピンであることが、脂肪だけの像を撮影する点で
好ましい。
【0021】前記撮影中に前記測定を周期的に行うこと
が、静磁場強度の時間的なドリフトに適応する点で好ま
しい。前記測定した周波数誤差が予め定めた限度を超え
たときその測定値を無効とすることが、一時的な外乱の
影響を除去する点で好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は実施の形態
に限定されるものではない。図1に磁気共鳴撮影装置の
ブロック(block)図を示す。本装置は本発明の実
施の形態の一例である。本装置の構成によって、本発明
の装置に関する実施の形態の一例が示される。本装置の
動作によって、本発明の方法に関する実施の形態の一例
が示される。
【0023】同図に示すように、本装置はマグネットシ
ステム100を有する。マグネットシステム100は主
磁場コイル(coil)部102、勾配コイル部106
およびRFコイル部108を有する。これら各コイル部
は概ね円筒状の形状を有し、互いに同軸的に配置されて
いる。マグネットシステム100の概ね円柱状の内部空
間(ボア:bore)に、撮影の対象1がクレードル
(cradle)500に搭載されて図示しない搬送手
段により搬入および搬出される。
【0024】主磁場コイル部102はマグネットシステ
ム100の内部空間に静磁場を形成する。静磁場の方向
は概ね対象1の体軸の方向に平行である。すなわちいわ
ゆる水平磁場を形成する。主磁場コイル部102は例え
ば超伝導コイルを用いて構成される。なお、超伝導コイ
ルに限らず常伝導コイル等を用いて構成してもよいのは
もちろんである。
【0025】勾配コイル部106は、互いに垂直な3軸
すなわちスライス(slice)軸、位相軸および周波
数軸の方向において、それぞれ静磁場強度に勾配を持た
せるための3つの勾配磁場を生じる。
【0026】静磁場空間における互いに垂直な座標軸を
x,y,zとしたとき、いずれの軸もスライス軸とする
ことができる。その場合、残り2軸のうちの一方を位相
軸とし、他方を周波数軸とする。また、スライス軸、位
相軸および周波数軸は、相互間の垂直性を保ったまま
x,y,z軸に関して任意の傾きを持たせることも可能
である。本装置では対象1の体軸の方向をz軸方向とす
る。
【0027】スライス軸方向の勾配磁場をスライス勾配
磁場ともいう。位相軸方向の勾配磁場を位相エンコード
(phase encode)勾配磁場ともいう。周波
数軸方向の勾配磁場をリードアウト(read ou
t)勾配磁場ともいう。このような勾配磁場の発生を可
能にするために、勾配コイル部106は図示しない3系
統の勾配コイルを有する。以下、勾配磁場を単に勾配と
もいう。
【0028】RFコイル部108は静磁場空間に対象1
の体内のスピン(spin)を励起するための高周波磁
場を形成する。以下、高周波磁場を形成することをRF
励起信号の送信ともいう。また、RF励起信号をRFパ
ルスともいう。RFコイル部108は、また、励起され
たスピンが生じる電磁波すなわち磁気共鳴信号を受信す
る。
【0029】RFコイル部108は図示しない送信用の
コイルおよび受信用のコイルを有する。送信用のコイル
および受信用のコイルは、同じコイルを兼用するかある
いはそれぞれ専用のコイルを用いる。
【0030】勾配コイル部106には勾配駆動部130
が接続されている。勾配駆動部130は勾配コイル部1
06に駆動信号を与えて勾配磁場を発生させる。勾配駆
動部130は、勾配コイル部106における3系統の勾
配コイルに対応して、図示しない3系統の駆動回路を有
する。
【0031】RFコイル部108にはRF駆動部140
が接続されている。RF駆動部140はRFコイル部1
08に駆動信号を与えてRFパルスを送信し、対象1の
体内のスピンを励起する。
【0032】RFコイル部108にはデータ収集部15
0が接続されている。データ収集部150は、RFコイ
ル部108が受信した受信信号をサンプリング(sam
pling)によって取り込み、それをディジタルデー
タ(digital data)として収集する。
【0033】勾配駆動部130、RF駆動部140およ
びデータ収集部150には制御部160が接続されてい
る。制御部160は、勾配駆動部130ないしデータ収
集部150をそれぞれ制御して撮影を遂行する。
【0034】制御部160は、例えばコンピュータ(c
omputer)等を用いて構成される。制御部160
は図示しないメモリ(memory)を有する。メモリ
は制御部160用のプログラムおよび各種のデータを記
憶している。制御部160の機能は、コンピュータがメ
モリに記憶されたプログラムを実行することにより実現
される。
【0035】データ収集部150の出力側はデータ処理
部170に接続されている。データ収集部150が収集
したデータがデータ処理部170に入力される。データ
処理部170は、例えばコンピュータ等を用いて構成さ
れる。データ処理部170は図示しないメモリを有す
る。メモリはデータ処理部170用のプログラムおよび
各種のデータを記憶している。
【0036】データ処理部170は制御部160に接続
されている。データ処理部170は制御部160の上位
にあってそれを統括する。本装置の機能は、データ処理
部170がメモリに記憶されたプログラムを実行するこ
とによりを実現される。
【0037】データ処理部170は、データ収集部15
0が収集したデータをメモリに記憶する。メモリ内には
データ空間が形成される。このデータ空間は2次元フー
リエ(Fourier)空間を構成する。以下、フーリ
エ空間をkスペース(k−space)ともいう。デー
タ処理部170は、kスペースのデータを2次元逆フ−
リエ変換することにより対象1の画像を再構成する。
【0038】データ処理部170には表示部180およ
び操作部190が接続されている。表示部180は、グ
ラフィックディスプレー(graphic displ
ay)等で構成される。操作部190はポインティング
デバイス(pointingdevice)を備えたキ
ーボード(keyboard)等で構成される。
【0039】表示部180は、データ処理部170から
出力される再構成画像および各種の情報を表示する。操
作部190は、使用者によって操作され、各種の指令や
情報等をデータ処理部170に入力する。使用者は表示
部180および操作部190を通じてインタラクティブ
(interactive)に本装置を操作する。
【0040】図2に、他の方式の磁気共鳴撮影装置のブ
ロック図を示す。同図に示す磁気共鳴撮影装置は、本発
明の実施の形態の一例である。本装置の構成によって、
本発明の装置に関する実施の形態の一例が示される。本
装置の動作によって、本発明の方法に関する実施の形態
の一例が示される。
【0041】本装置は、図1に示した装置とは方式を異
にするマグネットシステム100’を有する。マグネッ
トシステム100’以外は図1に示した装置と同様な構
成になっており、同様な部分に同一の符号を付して説明
を省略する。
【0042】マグネットシステム100’は主磁場マグ
ネット部102’、勾配コイル部106’およびRFコ
イル部108’を有する。これら主磁場マグネット部1
02’および各コイル部は、いずれも空間を挟んで互い
に対向する1対のものからなる。また、いずれも概ね円
盤状の形状を有し中心軸を共有して配置されている。マ
グネットシステム100’の内部空間(ボア)に、対象
1がクレードル500に搭載されて図示しない搬送手段
により搬入および搬出される。
【0043】主磁場マグネット部102’はマグネット
システム100’の内部空間に静磁場を形成する。静磁
場の方向は概ね対象1の体軸方向と直交する。すなわち
いわゆる垂直磁場を形成する。主磁場マグネット部10
2’は例えば永久磁石等を用いて構成される。なお、永
久磁石に限らず超伝導電磁石あるいは常伝導電磁石等を
用いて構成してもよいのはもちろんである。
【0044】勾配コイル部106’は、互いに垂直な3
軸すなわちスライス軸、位相軸および周波数軸の方向に
おいて、それぞれ静磁場強度に勾配を持たせるための3
つの勾配磁場を生じる。
【0045】静磁場空間における互いに垂直な座標軸を
x,y,zとしたとき、いずれの軸もスライス軸とする
ことができる。その場合、残り2軸のうちの一方を位相
軸とし、他方を周波数軸とする。また、スライス軸、位
相軸および周波数軸は、相互間の垂直性を保ったまま
x,y,z軸に関して任意の傾きを持たせることも可能
である。本装置でも対象1の体軸の方向をz軸方向とす
る。
【0046】スライス軸方向の勾配磁場をスライス勾配
磁場ともいう。位相軸方向の勾配磁場を位相エンコード
勾配磁場ともいう。周波数軸方向の勾配磁場をリードア
ウト勾配磁場ともいう。このような勾配磁場の発生を可
能にするために、勾配コイル部106’は図示しない3
系統の勾配コイルを有する。勾配コイル部106’およ
び勾配駆動部130からなる部分は、本発明における勾
配磁場印加手段の実施の形態の一例である。
【0047】RFコイル部108’は静磁場空間に対象
1の体内のスピンを励起するためのRFパルスを送信す
る。RFコイル部108’は、また、励起されたスピン
が生じる磁気共鳴信号を受信する。
【0048】RFコイル部108’は図示しない送信用
のコイルおよび受信用のコイルを有する。送信用のコイ
ルおよび受信用のコイルは、同じコイルを兼用するかあ
るいはそれぞれ専用のコイルを用いる。
【0049】本装置の撮影動作を説明する。図3に、図
1または図2に示した装置が実行する磁気共鳴信号獲得
用のパルスシーケンス(pulse sequenc
e)の一例を略図によって示す。このパルスシーケンス
は、グラディエントエコー(gradient ech
o)を獲得するためのパルスシーケンスすなわちグラデ
ィエントエコー法によるパルスシーケンスである。
【0050】同図(1)はRFパルスのシーケンスであ
り、(2)、(3)、(4)および(5)は、それぞ
れ、スライス勾配Gs、リードアウト勾配Gr、位相エ
ンコード勾配Gpおよび磁気共鳴信号MRのシーケンス
である。パルスシーケンスは時間軸tに沿って左から右
に進行する。
【0051】同図に示すように、RFパルスRF1によ
りスピンの励起が行われる。このときは勾配磁場は印加
されない。すなわち非選択励起が行われる。この励起は
飽和させるスピンを励起するためのものであり、飽和さ
せるスピンの磁気共鳴周波数に合わせた周波数を持つR
Fパルスが用いられる。例えば、水像を撮影する場合は
脂肪の周波数に合わせたRFパルスが使用され、脂肪像
を撮影するが場合は水の周波数に合わせたRFパルスが
使用される。
【0052】RFパルスRF1の周波数は、飽和させる
スピンの磁気共鳴周波数に合わせて予め決定されてい
る。RFパルスRF1の周波数の決定については、後に
あらためて説明する。
【0053】この例では水像を撮影するものとすると、
RFパルスRF1としては脂肪の周波数に合わせたRF
パルスが使用され脂肪の励起が行われる。励起の角度は
例えば90°である。以下、RFパルスRF1をサチュ
レーションパルスともいう。
【0054】RFパルスRF1による励起の後に、スラ
イス勾配Gs0、リードアウト勾配Gr0および位相エ
ンコード勾配Gp0が印加され、これによって脂肪の位
相が分散させられる。
【0055】このように脂肪の位相を分散させた後にR
FパルスRF2による励起が行われる。RFパルスRF
2としては水の周波数に合わせたRFパルスが使用され
水の励起が行われる。励起の角度はα°(≦90°)で
ある。水の周波数は静磁場強度および磁気回転比によっ
て自ずから定まるので、RFパルスRF2の周波数はそ
れに合わせてある。以下、RFパルスRF2をα°パル
スともいう。α°励起のときスライス勾配Gs1が印加
され、所定のスライスについての選択励起が行われる。
【0056】励起されたスピンはFID(Free I
nduction Decay)信号を生じる。脂肪が
サチュレーションされているので、脂肪のFIDは発生
せず水だけのFIDとなる。FID信号はRFコイル部
108(108’)を通じてデータ収集部150により
FIDデータとして収集される。FIDデータは後述す
るようにスライス位置における周波数誤差を求めるのに
利用される。
【0057】FID信号の減衰後に、位相エンコード勾
配Gp1による位相軸方向の位相エンコードが行われ
る。また、リードアウト勾配Gr1による周波数軸方向
のディフェーズ(dephase)が行われ、次いで行
われるリードアウト勾配Gr2によるリフェーズ(re
phase)によってグラディエントエコーGRが発生
する。脂肪がサチュレーションされているのでグラディ
エントエコーGRは水だけのグラディエントエコーとな
る。
【0058】グラディエントエコーGRは、エコー中心
に関して対称的な波形を持つRF信号となる。エコー中
心はα°励起からTE(Echo Time)後に生じ
る。グラディエントエコーGRは、RFコイル部108
(108’)を通じてデータ収集部150によりビュー
データとして収集される。ビューデータ収集の後に位相
エンコード勾配Gp2により位相エンコードの巻き戻し
が行われる。
【0059】このようなパスルシーケンスが、スライス
位置を順次変しながら周期TR(Repetition
Time)で繰り返される。スライス位置の変更は選
択励起の位置を変えることによって行われる。
【0060】パルスシーケンスは各スライスごとに例え
ば64〜256回ずつ繰り返される。繰り返しのたびに
位相軸方向の位相エンコード勾配Gp1,Gp2を変更
する。横線は位相エンコード勾配の逐次変化を概念的に
表す。これによって、位相軸方向の位相エンコードが異
なる64〜256ビューのビューデータが各スライスに
ついて得られる。このようにして得られたビューデータ
が、スライスごとにデータ処理部170のメモリのkス
ペースに収集される。
【0061】kスペースのデータを2次元逆フーリエ変
換することにより、実空間におけるスライスごとの2次
元画像データすなわちマルチスライスの再構成画像が得
られる。この画像は脂肪がサチュレーションされている
ので水だけの像となる。再構成画像は表示部180で表
示されるとともにメモリに記憶される。
【0062】図3に示したパルスシーケンスにおいて、
サチュレーションパルスRF1を水用のサチュレーショ
ンパルスとし、α°パルスRF2を脂肪用のα°励起パ
ルスとすれば、水像の代わりに脂肪像が得られるのはい
うまでもない。
【0063】上記のようなサチュレーション付きの撮影
を行うための、サチュレーションパルスRF1の周波数
決定方法について説明する。図4に、サチュレーション
パルス周波数決定用のデータ処理を含む本装置の撮影動
作のフロー(flow)図を示す。
【0064】同図に示すように、ステップ(step)
402で、各スライスの周波数変動分deltaB0
(k)の測定を行う。なお、kはスライス番号(k=1
〜N)を表す。また、1スライスあたりのビュー数をV
とする。本書では、周波数変動分deltaB0(k)
を周波数誤差ともいう。
【0065】deltaB0(k)の測定は、図3に示
したパルスシーケンスを各スライスについてそれぞれ実
行して収集した水のFID信号について、所定の中心周
波数に対する周波数誤差を求めることにより行われる。
所定の中心周波数は、マグネットシステム100の中心
におけ静磁場強度(B0)と磁気回転比(γ)との積に
よって定まる。中心周波数は、本発明における撮影に使
用するスピンの周波数の実施の形態の一例である。
【0066】図5に、deltaB0(k)の概念を示
す。同図ではスライス数Nを3とした例を示す。同図に
おいて、wat1,2,3およびfat1,2,3は、
それぞれ、水の周波数スペクトル(spectra)の
プロファイル(profile)および脂肪の周波数ス
ペクトルのプロファイルをスライス1,2,3ごとに表
したものである。なお、周波数軸は向かって右側を高域
側、左側を低域側とする。
【0067】watのピーク(peak)周波数とfa
tのピーク周波数との間には、ケミカルシフトによる差
がある。この差は理論的に決まっており、watのピー
ク周波数の約3.5ppmとなる。ここでは、これを仮
に50Hzとする。本書ではこれをケミカルシフトによ
る理論的周波数変化量ともいう。
【0068】同図に示すように、スライス1ではwat
1のピーク周波数は中心周波数から高域側に5Hzずれ
ており、 deltaB0(1)=+5Hz である。
【0069】スライス2ではwat2のピーク周波数は
中心周波数から低域側に10Hzずれており、 deltaB0(2)=−10Hz である。
【0070】スライス3ではwat3のピーク周波数は
中心周波数から高域側に20Hzずれており、 deltaB0(3)=+20Hz である。
【0071】各スライスの周波数誤差deltaB0
(k)は、静磁場強度の場所による不均一によって生じ
る。このような周波数誤差deltaB0(k)がステ
ップ502においてそれぞれ求められる。周波数誤差d
eltaB0(k)の測定はデータ処理部170によっ
て行われる。データ処理部170は、本発明における周
波数誤差測定手段の実施の形態の一例である。
【0072】次に、ステップ404で、サチュレーショ
ンパルスの周波数決定を行う。周波数決定は、k=1〜
NについてのdeltaB0(k)の最小値に脂肪と水
の周波数差を加えた値をサチュレーションパルスに適用
することによって行う。
【0073】これを詳述すれば、まず、周波数誤差de
ltaB0(k)について全スライスを通じての最小値
を求める。ここで、最小値とは最も低域側にずれた値と
いう意味であり、言い換えれば低域側の最大値のことで
ある。
【0074】図5においては、スライス2の周波数誤差
deltaB0(2)=−10Hzがこの条件に該当す
るので、最小値として10が抽出される。最小値の抽出
はデータ処理部170によって行われる。データ処理部
170は、本発明における最大値抽出手段の実施の形態
の一例である。
【0075】この最小値に脂肪と水の周波数差すなわち
ケミカルシフトによる理論的周波数変化量を加えた値を
求め、この値だけ中心周波数から低域側に隔たる周波数
をサチュレーション用の周波数とする。これによって、
図5に矢印で示す個所の周波数がサチュレーション用の
周波数となる。
【0076】この周波数は、全スライスを通じて最も低
いサチュレーション用周波数となる。このため、最も低
域側にずれた周波数誤差を持つスライス2についても水
信号を損ねることなく脂肪のサチュレーションを行うこ
とが可能となる。
【0077】次に、ステップ406で、計数値iの値を
1に初期化する。iはビューのカウント(count)
数である。次に、ステップ408で、計数値jの値を1
に初期化する。jはスライスのカウント数である。
【0078】次に、ステップ410で、イメージングエ
コーの収集を行う。j=1,i=1であることにより、
最初のスライスの最初のビューのイメージングエコー収
集が行われる。
【0079】イメージングエコーの収集は、図3に示し
たパルスシーケンスによって行われる。その際サチュレ
ーションパルスRF1の周波数としては、ステップ40
4で決定した周波数が適用される。
【0080】これによって、最も低域側にずれた周波数
誤差を持つスライス2についても水信号を損ねることな
く脂肪のサチュレーションを行うことができる。したが
って、続いて行われるRFパルスRF2によるα°励起
によって、水からのグラディエントエコーGRを適正に
得ることができる。
【0081】サチュレーションのためのRF励起には、
データ処理部170、制御部160、RF駆動部140
およびRFコイル部108が関わる。データ処理部17
0、制御部160、RF駆動部140およびRFコイル
部108からなる部分は、本発明における励起手段の実
施の形態の一例である。
【0082】RF励起の後に勾配Gs,Gr,Gpによ
る位相分散が行われる。RF励起と位相分散によりサチ
ュレーションが行われる。サチュレーションには、デー
タ処理部170、制御部160、RF駆動部140、R
Fコイル部108、勾配コイル部106および勾配駆動
部130が関わる。データ処理部170、制御部16
0、RF駆動部140、RFコイル部108、勾配コイ
ル部106および勾配駆動部130からなる部分は、本
発明における飽和手段の実施の形態の一例である。
【0083】次に、ステップ412で、j>(N−1)
の条件が成立したか否かを判定し、否の場合はステップ
414でjに1を加えて、ステップ410のイメージン
グエコーの収集に戻る。jを1つカウントアップ(co
unt up)したことにより次のスライスが指定され
る。
【0084】ステップ410では、上記と同様にして、
次のスライスの最初のビューのイメージングエコー収集
が行われる。以下、j>(N−1)の条件が成立するま
で同様な動作を繰り返す。これによって全スライスにつ
いて最初のビューのイメージングエコーがそれぞれ収集
される。
【0085】次に、ステップ416で、i>(V−1)
の条件が成立したか否かを判定し、否の場合はステップ
418でiに1を加えてステップ408に戻る。iを1
つカウントアップしたことにより次のビューが指定され
る。ステップ408ではjの値を再度1に初期化する。
これによってまた最初のスライスが指定される。
【0086】次に、ステップ410で、上記と同様にし
て、最初のスライスの2番目のビューのイメージングエ
コー収集が行われる。これをj>(N−1)の条件が成
立するまで繰り返す。
【0087】以上の動作をi>(V−1)の条件が成立
するまで繰り返す。これによってすべてのスライスにつ
いてのすべてのビューのイメージングエコーが収集され
る。次に、ステップ420で、画像再構成を行い各スラ
イスの断層像を得る。これら断層像はステップ422で
表示部180に表示され、また、メモリに記憶される。
上記のようなサチュレーションにより、どのスライスで
も水信号が損なわれることがないので、全スライスにつ
いて適正な水断層像を得ることができる。
【0088】上記のようなステップ402,404にお
ける周波数誤差測定およびサチュレーション周波数決定
は、撮影期間中に周期的に行うようにしてもよい。これ
によって、周囲温度変化等による静磁場の時間的なドリ
フト(drift)にも適切に対処することが可能にな
る。
【0089】また、周波数誤差については適宜の限度を
設定し、それを超えるほどに大きな誤差を示す測定値は
無効とするのが、例えば、たまたま付近を通りかかった
自動車等による一時的な磁場の乱れに左右されないよう
にする点で好ましい。
【0090】図6に、脂肪像を撮影する場合の本装置の
動作のフロー図を示す。このフロー図はこのフロー図は
図4に示したフロー図と大部分が共通する。共通する部
分は同一の符号を付して説明を省略する。相違点はステ
ップ402’およびステップ404’にある。
【0091】ステップ402’では脂肪についての周波
数誤差deltaB0(k)を求める。これは図3に示
したパルスシーケンスにおいてサチュレーションパルス
RF1で水をサチュレーションし、α°励起パルスRF
2で脂肪を励起し、脂肪のFID信号を収集し、その周
波数のずれを求めることによって行う。
【0092】周波数のずれは中心周波数からのずれとし
て求める。中心周波数は水のプロトンの周波数から低域
側に約3.5ppm隔たった値である。水のプロトンの
周波数は、マグネットシステム100の中心におけ静磁
場強度と磁気回転比との積によって定まる。中心周波数
は、本発明における撮影に使用するスピンの周波数の実
施の形態の一例である。
【0093】図7に、deltaB0(k)の概念を示
す。同図は、図5において中心周波数を水の周波数から
脂肪の周波数に変えたものに相当する。同図に示すよう
に、スライス1ではfat1のピーク周波数は中心周波
数から高域側に5Hzずれており、 deltaB0(1)=+5Hz である。
【0094】スライス2ではfat2のピーク周波数は
中心周波数から低域側に10Hzずれており、 deltaB0(2)=−10Hz である。
【0095】スライス3ではfat3のピーク周波数は
中心周波数から高域側に20Hzずれており、 deltaB0(3)=+20Hz である。
【0096】ステップ404’では、このような周波数
誤差を用いてサチュレーションパルスの周波数決定を行
う。周波数決定は、k=1〜NについてのdeltaB
0(k)の最大値に脂肪と水の周波数差を加えた値をサ
チュレーションパルスに適用することによって行う。
【0097】これを詳述すれば、まず、周波数誤差de
ltaB0(k)について全スライスを通じての最大小
値を求める。ここで、最大小値とは最も高域側にずれた
値という意味であり、言い換えれば高域側の最大値のこ
とである。
【0098】図7においては、スライス3の周波数誤差
deltaB0(3)=+20Hzがこの条件に該当す
るので、最大値として20が抽出される。最大値の抽出
はデータ処理部170によって行われる。データ処理部
170は、本発明における最大値抽出手段の実施の形態
の一例である。
【0099】この最大値に脂肪と水の周波数差すなわち
ケミカルシフトによる理論的周波数変化量を加えた値を
求め、この値だけ中心周波数から高域側に隔たる周波数
をサチュレーション用の周波数とする。これによって、
図7に矢印で示す個所の周波数がサチュレーション用の
周波数となる。
【0100】この周波数は、全スライスを通じて最も高
いサチュレーション用周波数となる。このため、最も高
域側にずれた周波数誤差を持つスライス3についても脂
肪信号を損ねることなく水のサチュレーションを行うこ
とが可能となる。
【0101】このような周波数決定の後に、ステップ4
06以降の動作を行うことにより、脂肪に関するマルチ
スライスの断層像を撮影することができる。上記のよう
なサチュレーションにより、どのスライスでも脂肪信号
が損なわれることがないので、全スライスについて適正
な脂肪断層像を得ることができる。
【0102】上記のようなステップ402’,404’
における周波数誤差測定およびサチュレーション周波数
決定は、撮影期間中に周期的に行うようにしてもよい。
これによって、周囲温度変化等による静磁場の時間的な
ドリフトにも適切に対処することが可能になる。
【0103】また、周波数誤差については適宜の限度を
設定し、それを超えるほどに大きな誤差を示す測定値は
無効とするのが、例えば、たまたま付近を通りかかった
自動車等による一時的な磁場変動に左右されないように
する点で好ましい。
【0104】図8に、水像を撮影する場合の動作の別な
フロー図を示す。前述の図4に示した撮影方法では、低
域側での最大の周波数誤差に応じて脂肪サチュレーショ
ン用の周波数をずらしたが、スライス間での周波数誤差
の開きが大きい場合は、必ずしも十分な脂肪サチュレー
ションが行えないスライスが出てくることがあり得る。
図8のフロー図は、そのような状況でも適正に脂肪サチ
ュレーションが行えるようにしたものある。
【0105】同図に示すように、ステップ502で、各
スライスの周波数変動分deltaB0(k)の測定を
行う。これは図4におけるステップ402と同じであ
る。これによって、例えば図9に示すような周波数誤差
deltaB0(1),deltaB0(2),del
taB0(3)がそれぞれ求められる。図9は前述の図
5と同様の図である。
【0106】次に、ステップ504,506で、それぞ
れ、i,jの値をいずれも1に初期化する。これは図4
におけるステップ406,408とそれぞれ同様であ
る。次に、ステップ508で、k=1〜Nについて1つ
でも
【0107】
【数1】
【0108】が成立するか否かを判定する。ここでde
ltFは予め定めた閾値である。閾値は例えば10と定
められている。(1)式の左辺の値の計算はデータ処理
部170によって行われる。データ処理部170は、本
発明における差分計算手段の実施の形態の一例である。
【0109】いまj=1であるから、deltaB0
(1)=5である。k=1〜Nについて(1)式の左辺
の値をそれそれ計算することにより、0,15,−15
の計算値がそれぞれ得られる。ここに15が含まれるこ
とにより(1)式の条件が成立する。
【0110】そこで、ステップ510で、サチュレーシ
ョン用の周波数を決定する。周波数は、deltaB0
(k)+deltaFの最小値に脂肪と水の周波数差を
加えた値をサチュレーションパルスに適用することによ
って行う。
【0111】これを詳述すれば、まず、周波数誤差de
ltaB0(k)について全スライスを通じての最小値
を求める。ここで、最小値とは最も低域側にずれた値と
いう意味であり、言い換えれば低域側の最大値のことで
ある。
【0112】図9においては、スライス2の周波数誤差
deltaB0(2)=−10がこの条件に該当するの
で、最小値として−10が抽出される。最小値の抽出は
データ処理部170によって行われる。データ処理部1
70は、本発明における最大値抽出手段の実施の形態の
一例である。
【0113】この値にdeltaFを加えた値も全スラ
イスを通じての最小値となる。加算後の値は0となる。
この値(0)に脂肪と水の周波数差すなわちケミカルシ
フトによる理論的周波数変化量(50)を加えた値を求
め、この値だけ中心周波数から低域側に隔たる周波数を
サチュレーション用の周波数とする。これによって、図
9に黒塗りの矢印で示す個所の周波数がサチュレーショ
ン用の周波数となる。
【0114】この周波数は、前述のようにして決めた破
線矢印で示す周波数よりも閾値deltaF分だけ中心
周波数寄りの周波数となる。これがスライス1について
のサチュレーション周波数となる。この周波数はスライ
ス1にとっては破線矢印で示す周波数よりもfat1の
ピーク周波数に近く、脂肪サチュレーションをより適切
に行うことが可能になる。
【0115】また、この周波数は、スライス2のよう
に、低域側での周波数誤差が最大になるものにとっては
水の周波数に近い周波数になるので、スライス2の水に
影響を及ぼす可能性があるが、閾値deltaFを適切
に選ぶことにより影響を許容範囲にとどめることができ
る。逆にいえば影響が許容範囲にとどまるように閾値d
eltaFが定められている。
【0116】次に、ステップ514でイメージングエコ
ーが収集を行う。これは図4におけるステップ410と
同様である。ただし、その際のサチュレーションパルス
RF1の周波数としては、ステップ510で決定した周
波数が適用される。これによって、スライス1の1番目
のビューデータが収集される。
【0117】次に、ステップ516で、j>(N−1)
が成立したか否かを判定し、否の場合はステップ518
でjをカウントアップする。これらのステップは、図4
におけるステップ412,414と同様である。
【0118】次に、ステップ508で、スライス2につ
いて上記と同様のことを行う。deltaB0(2)=
−10であることにより、(1)式の左辺の値は、−1
5,0,−30となり条件が成立しない。
【0119】そこで、周波数の決定はステップ512で
行う。周波数の決定は、deltaB0(j)に脂肪と
水の周波数差を加えた値をサチュレーションパルスに適
用することによって行う。j=2であるからdelta
B0(2)=−10である。したがって、図9に破線矢
印で示す個所の周波数がスライス2のサチュレーション
周波数となる。この周波数はスライス2の脂肪の周波数
に適合したものとなる。
【0120】この周波数は、全スライスを通じて最も低
いサチュレーション用周波数となる。このため、最も低
域側にずれた周波数誤差を持つスライス2についても水
信号を損ねることなく脂肪のサチュレーションを行うこ
とが可能となる。
【0121】次に、ステップ514でイメージングエコ
ーが収集を行う。これによって、スライス2の1番目の
ビューデータが収集される。次に、ステップ516で、
j>(N−1)が成立したか否かを判定し、否の場合は
ステップ518でjをカウントアップする。
【0122】次に、ステップ508で、スライス3につ
いて上記と同様のことを行う。deltaB0(3)=
20であることにより、(1)式の左辺の値は、15,
30,0となり条件が成立する。
【0123】そこで、ステップ510で、上記と同様に
してサチュレーション用周波数を決定する。これによっ
て、図9に黒塗りの矢印で示す個所の周波数がスライス
3用のサチュレーション周波数となる。
【0124】この周波数は、破線矢印で示す周波数より
も閾値分だけ中心周波数よりの周波数となる。この周波
数はスライス3にとっては破線矢印で示す周波数よりも
fat3のピーク周波数に近く、脂肪サチュレーション
をより適切に行うことが可能になる。
【0125】また、この周波数は、スライス2のよう
に、低域側での周波数誤差が最大になるものにとっては
水の周波数に近い周波数になるので、スライス2の水に
影響を及ぼす可能性があるが、閾値deltaFを適切
に選ぶことにより影響を許容範囲にとどめることができ
るのは前述の通りである。
【0126】次に、ステップ516で、j>(N−1)
が成立したか否かを判定し、否の場合はステップ518
でjをカウントアップする。以下、同様の動作を繰り返
す。これによって、4番目以降のスライスについて逐次
1番目のビューデータが収集される。
【0127】すべてのスライスについて1番目のビュー
データを収集したとき、ステップ516における判定条
件が成立する。そこで、ステップ520で、i>(V−
1)が成立したが否かを判定し、否の場合はステップ5
22でiをカウントアップしれステップ506に戻る。
これによって、2番目のビューデータの収集がスライス
1から順番に行われる。このような動作の繰り返しによ
り、マルチスライススキャンが行われる。
【0128】スキャン終了後にステップ524で画像再
構成を行い、ステップ526で画像の表示および記憶を
行う。ステップ508,510,512における処理に
よりスライスごとに適切なサチュレーション周波数が決
定されるので、各スライスについてさらに適切な水像を
得ることができる。
【0129】上記のようなサチュレーションのためのR
F励起には、データ処理部170、制御部160、RF
駆動部140およびRFコイル部108が関わる。デー
タ処理部170、制御部160、RF駆動部140およ
びRFコイル部108からなる部分は、本発明における
励起手段の実施の形態の一例である。
【0130】RF励起の後に勾配Gs,Gr,Gpによ
る位相分散が行われる。RF励起と位相分散によりサチ
ュレーションが行われる。サチュレーションには、デー
タ処理部170、制御部160、RF駆動部140、R
Fコイル部108、勾配コイル部106および勾配駆動
部130が関わる。データ処理部170、制御部16
0、RF駆動部140、RFコイル部108、勾配コイ
ル部106および勾配駆動部130からなる部分は、本
発明における飽和手段の実施の形態の一例である。
【0131】上記のようなステップ502における周波
数誤差測定は、撮影期間中に周期的に行うようにしても
よい。これによって、周囲温度変化等による静磁場の時
間的なドリフト(drift)にも適切に対処すること
が可能になる。
【0132】また、周波数誤差については適宜の限度を
設定し、それを超えるほどに大きな誤差を示す測定値は
無効とするのが、例えば、たまたま付近を通りかかった
自動車等による一時的な磁場の乱れに左右されないよう
にする点で好ましい。
【0133】図10に、脂肪像を撮影する場合の動作の
別なフロー図を示す。前述の図6に示した撮影方法で
は、高域側での最大の周波数誤差に応じて水サチュレー
ション用の周波数をずらしたが、スライス間での周波数
誤差の開きが大きい場合は、必ずしも十分な水サチュレ
ーションが行えないスライスが出てくることがあり得
る。図10のフロー図は、そのような状況でも適正に水
サチュレーションが行えるようにしたものある。
【0134】同図に示すように、ステップ502’で、
各スライスの周波数変動分deltaB0(k)の測定
を行う。これは図6におけるステップ402’と同じで
ある。これによって、例えば図11に示すような周波数
誤差deltaB0(1),deltaB0(2),d
eltaB0(3)がそれぞれ求められる。図11は前
述の図7と同様の図である。
【0135】次に、ステップ504,506で、それぞ
れ、i,jの値をいずれも1に初期化する。これは図6
におけるステップ406,408とそれぞれ同様であ
る。次に、ステップ508で、k=1〜Nについて1つ
でも
【0136】
【数2】
【0137】が成立するか否かを判定する。ここでde
ltaF’は予め定めた閾値である。閾値は例えば10
と定められている。(2)式の左辺の値の計算はデータ
処理部170によって行われる。データ処理部170
は、本発明における差分計算手段の実施の形態の一例で
ある。
【0138】いまj=1であるから、deltaB0
(1)=5である。k=1〜Nについて(2)式の左辺
の値をそれそれ計算することにより、0,−15,15
の計算値値がそれぞれ得られる。ここに15が含まれる
ことにより条件が成立する。
【0139】そこで、ステップ510’で、サチュレー
ション用の周波数を決定する。周波数は、deltaB
0(k)−deltaF’の最大値に脂肪と水の周波数
差を加えた値をサチュレーションパルスに適用すること
によって行う。
【0140】これを詳述すれば、まず、周波数誤差de
ltaB0(k)について全スライスを通じての最大値
を求める。ここで、最大値とは最も高域側にずれた値と
いう意味であり、言い換えれば高域側の最大値のことで
ある。
【0141】図11においては、スライス3の周波数誤
差deltaB0(3)=20がこの条件に該当するの
で、最大値として20が抽出される。最大値の抽出はデ
ータ処理部170によって行われる。データ処理部17
0は、本発明における最大値抽出手段の実施の形態の一
例である。
【0142】この値からdeltaF’を減じた値も全
スライスを通じての最大値となる。減算後の値は10と
なる。この値(10)に脂肪と水の周波数差すなわちケ
ミカルシフトによる理論的周波数変化量(50)を加え
た値を求め、この値だけ中心周波数から高域側に隔たる
周波数をサチュレーション用の周波数とする。これによ
って、図11に黒塗りの矢印で示す個所の周波数がサチ
ュレーション用の周波数となる。
【0143】この周波数は、前述のようにして決めた破
線矢印で示す周波数よりも閾値deltaF’分だけ中
心周波数寄りの周波数となる。これがスライス1につい
てのサチュレーション周波数となる。この周波数はスラ
イス1にとっては破線矢印で示す周波数よりもwat1
のピーク周波数に近く、水サチュレーションをより適切
に行うことが可能になる。
【0144】また、この周波数は、スライス3のよう
に、高域側での周波数誤差が最大になるものにとっては
脂肪の周波数に近い周波数になるので、スライス3の脂
肪に影響を及ぼす可能性があるが、閾値deltaF’
を適切に選ぶことにより影響を許容範囲にとどめること
ができる。逆にいえば影響が許容範囲にとどまるように
閾値deltaF’が定められている。閾値delta
F’は前述の閾値deltaFとは必ずしも同一でなく
てよい。
【0145】次に、ステップ514でイメージングエコ
ーが収集を行う。これは図6におけるステップ410と
同様である。ただし、その際のサチュレーションパルス
RF1の周波数としては、ステップ510’で決定した
周波数が適用される。これによって、スライス1の1番
目のビューデータが収集される。
【0146】次に、ステップ516で、j>(N−1)
が成立したか否かを判定し、否の場合はステップ518
でjをカウントアップする。これらのステップは、図6
におけるステップ412,414と同様である。
【0147】次に、ステップ508’で、スライス2に
ついて上記と同様のことを行う。deltaB0(2)
=−10であることにより、(2)式の左辺の値は、1
5,0,30となり条件が成立する。
【0148】そこで、ステップ510’で、上記と同様
にサチュレーション用の周波数を決定する。これによっ
て、図11に黒塗りの矢印で示す個所の周波数がスライ
ス2用のサチュレーション周波数となる。この周波数は
スライス2にとっては破線矢印で示す周波数よりもwa
t2のピーク周波数に近く、水サチュレーションをより
適切に行うことが可能になる。
【0149】次に、ステップ514でイメージングエコ
ーが収集を行う。これは図6におけるステップ410と
同様である。ただし、その際のサチュレーションパルス
RF1の周波数としては、ステップ510’で決定した
周波数が適用される。これによって、スライス2の1番
目のビューデータが収集される。
【0150】次に、ステップ516で、j>(N−1)
が成立したか否かを判定し、否の場合はステップ518
でjをカウントアップする。これらのステップは、図6
におけるステップ412,414と同様である。
【0151】次に、ステップ508’で、スライス3に
ついて上記と同様のことを行う。deltaB0(2)
=−10であることにより、(2)式の左辺の値は、−
10,−30,0となり条件が成立しない。
【0152】そこで、周波数の決定はステップ512’
で行う。周波数の決定は、deltaB0(j)に脂肪
と水の周波数差を加えた値をサチュレーションパルスに
適用することによって行う。j=3であるからdelt
aB0(3)=20である。したがって、図11に破線
矢印で示す個所の周波数がスライス3のサチュレーショ
ン周波数となる。この周波数はスライス3の水の周波数
に適合したものとなる。
【0153】この周波数は、全スライスを通じて最も低
いサチュレーション用周波数となる。このため、最も高
域側にずれた周波数誤差を持つスライス3についても水
信号を損ねることなく水のサチュレーションを行うこと
が可能となる。
【0154】次に、ステップ514でイメージングエコ
ーが収集を行う。これによって、スライス3についての
1番目のビューデータが収集される。次に、ステップ5
16で、j>(N−1)が成立したか否かを判定し、否
の場合はステップ518でjをカウントアップする。以
下、同様の動作を繰り返す。これによって、4番目以降
のスライスについて逐次1番目のビューデータが収集さ
れる。
【0155】すべてのスライスについて1番目のビュー
データを収集したとき、ステップ516における判定条
件が成立する。そこで、ステップ520で、i>(V−
1)が成立したが否かを判定し、否の場合はステップ5
22でiをカウントアップしれステップ506に戻る。
これによって、2番目のビューデータの収集がスライス
1から順番に行われる。このような動作の繰り返しによ
り、マルチスライススキャンが行われる。
【0156】スキャン終了後にステップ524で画像再
構成を行い、ステップ526で画像の表示および記憶を
行う。ステップ508’,510’,512’における
処理によりスライスごとに適切なサチュレーション周波
数が決定されるので、各スライスについてさらに適切な
脂肪像を得ることができる。
【0157】上記のようなサチュレーションのためのR
F励起には、データ処理部170、制御部160、RF
駆動部140およびRFコイル部108が関わる。デー
タ処理部170、制御部160、RF駆動部140およ
びRFコイル部108からなる部分は、本発明における
励起手段の実施の形態の一例である。
【0158】RF励起の後に勾配Gs,Gr,Gpによ
る位相分散が行われる。RF励起と位相分散によりサチ
ュレーションが行われる。サチュレーションには、デー
タ処理部170、制御部160、RF駆動部140、R
Fコイル部108、勾配コイル部106および勾配駆動
部130が関わる。データ処理部170、制御部16
0、RF駆動部140、RFコイル部108、勾配コイ
ル部106および勾配駆動部130からなる部分は、本
発明における飽和手段の実施の形態の一例である。
【0159】上記のようなステップ502’における周
波数誤差測定は、撮影期間中に周期的に行うようにして
もよい。これによって、周囲温度変化等による静磁場の
時間的なドリフト(drift)にも適切に対処するこ
とが可能になる。
【0160】また、周波数誤差については適宜の限度を
設定し、それを超えるほどに大きな誤差を示す測定値は
無効とするのが、例えば、たまたま付近を通りかかった
自動車等による一時的な磁場の乱れに左右されないよう
にする点で好ましい。
【0161】以上、好ましい実施の形態の例に基づいて
本発明を説明したが、本発明が属する技術の分野におけ
る通常の知識を有する者は、上記の実施の形態の例につ
いて、本発明の技術的範囲を逸脱することなく種々の変
更や置換等をなし得る。したがって、本発明の技術的範
囲には、上記の実施の形態の例ばかりでなく、特許請求
の範囲に属する全ての実施の形態が含まれる。
【0162】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、サチュレーション付きのマルチスライス撮影を静
磁場強度の不均一にかかわらず適切に行うことを可能に
するスピン励起方法、磁気共鳴撮影方法および磁気共鳴
撮影装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例の装置のブロック図
である。
【図2】本発明の実施の形態の一例の装置のブロック図
である。
【図3】磁気共鳴撮影のパルスシーケンスの一例を示す
図である。
【図4】本発明の実施の形態の一例の装置の動作のフロ
ー図である。
【図5】磁気共鳴信号の周波数スペクトルの概念図であ
る。
【図6】本発明の実施の形態の一例の装置の動作のフロ
ー図である。
【図7】磁気共鳴信号の周波数スペクトルの概念図であ
る。
【図8】本発明の実施の形態の一例の装置の動作のフロ
ー図である。
【図9】磁気共鳴信号の周波数スペクトルの概念図であ
る。
【図10】本発明の実施の形態の一例の装置の動作のフ
ロー図である。
【図11】磁気共鳴信号の周波数スペクトルの概念図で
ある。
【符号の説明】
100,100’ マグネットシステム 102 主磁場コイル部 102’ 主磁場マグネット部 106,106’ 勾配コイル部 108,108’ RFコイル部 130 勾配駆動部 140 RF駆動部 150 データ収集部 160 制御部 170 データ処理部 180 表示部 190 操作部 1 対象 500 クレードル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植竹 望 東京都日野市旭が丘四丁目7番地の127 ジーイー横河メディカルシステム株式会社 内 Fターム(参考) 4C096 AA06 AB14 AB18 AD06 BA03 BA06 BA15 BA20 BB32

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケミカルシフトにより周波数が異なる2
    つ磁気共鳴信号を生じる対象について2つの周波数のう
    ちの一方の周波数を持つスピンを飽和させ他方の周波数
    を持つスピンを利用してマルチスライスの断層像を撮影
    するためのスピン励起方法であって、 マルチスライスの各スライス位置におけるスピンの周波
    数誤差をそれぞれ測定し、 前記周波数誤差のうち前記撮影に利用するスピンの周波
    数から前記飽和させるスピンの周波数に向かう方向にお
    いて最大値を持つものを抽出し、 ケミカルシフトによる理論的周波数変化量に前記最大値
    を加算した値に相当する量だけ前記撮影に利用するスピ
    ンの周波数から前記飽和させるスピンの周波数の方向に
    隔たる周波数を持つ励起信号でスピンを励起する、こと
    を特徴とするスピン励起方法。
  2. 【請求項2】 ケミカルシフトにより周波数が異なる2
    つ磁気共鳴信号を生じる対象について2つの周波数のう
    ちの一方の周波数を持つスピンを飽和させ他方の周波数
    を持つスピンを利用してマルチスライスの断層像を撮影
    するためのスピン励起方法であって、 マルチスライスの各スライス位置におけるスピンの周波
    数誤差をそれぞれ測定し、 前記周波数誤差のうち前記撮影に利用するスピンの周波
    数から前記飽和させるスピンの周波数に向かう方向にお
    いて最大値を持つものを抽出し、 各スライスごとにそのスライスと他のすべてのスライス
    との前記周波数誤差のの差分をそれぞれ求め、 前記撮影に利用するスピンの周波数から前記飽和させる
    スピンの周波数に向かう方向において前記差分が1つで
    も予め定めた閾値を超えるとき、ケミカルシフトによる
    理論的周波数変化量に前記最大値を加算した値から前記
    閾値を差し引いた値に相当する量だけ前記撮影に利用す
    るスピンの周波数から前記飽和させるスピンの周波数の
    方向に隔たる周波数を持つ励起信号でスピンを励起し、 前記差分がいずれも前記閾値を超えないとき、ケミカル
    シフトによる理論的周波数変化量に前記周波数誤差のう
    ち当該スライスについての周波数誤差を加算した値に相
    当する量だけ前記撮影に利用するスピンの周波数から前
    記飽和させるスピンの周波数の方向に隔たる周波数を持
    つ励起信号でスピンを励起する、 ことを特徴とするスピン励起方法。
  3. 【請求項3】 前記撮影に利用するスピンは水のプロト
    ンのスピンであり、前記飽和させるスピンは脂肪のプロ
    トンのスピンである、ことを特徴とする請求項1または
    請求項2に記載のスピン励起方法。
  4. 【請求項4】 前記撮影に利用するスピンは脂肪のプロ
    トンのスピンであり、前記飽和させるスピンは水のプロ
    トンのスピンである、ことを特徴とする請求項1または
    請求項2に記載のスピン励起方法。
  5. 【請求項5】 前記撮影中に前記測定を周期的に行う、
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のうちのいず
    れか1つに記載のスピン励起方法。
  6. 【請求項6】 前記測定した周波数誤差が予め定めた限
    度を超えたときその測定値を無効とする、ことを特徴と
    する請求項1ないし請求項5のうちのいずれか1つに記
    載のスピン励起方法。
  7. 【請求項7】 ケミカルシフトにより周波数が異なる2
    つ磁気共鳴信号を生じる対象について2つの周波数のう
    ちの一方の周波数を持つスピンを飽和させ他方の周波数
    を持つスピンを利用してマルチスライスの断層像を撮影
    する磁気共鳴撮影方法であって、 マルチスライスの各スライス位置におけるスピンの周波
    数誤差をそれぞれ測定し、 前記周波数誤差のうち前記撮影に利用するスピンの周波
    数から前記飽和させるスピンの周波数に向かう方向にお
    いて最大値を持つものを抽出し、 ケミカルシフトによる理論的周波数変化量に前記最大値
    を加算した値に相当する量だけ前記撮影に利用するスピ
    ンの周波数から前記飽和させるスピンの周波数の方向に
    隔たる周波数を持つ励起信号でスピンを励起し、 前記励起したスピンを飽和させる、ことを特徴とする磁
    気共鳴撮影方法。
  8. 【請求項8】 ケミカルシフトにより周波数が異なる2
    つ磁気共鳴信号を生じる対象について2つの周波数のう
    ちの一方の周波数を持つスピンを飽和させ他方の周波数
    を持つスピンを利用してマルチスライスの断層像を撮影
    する磁気共鳴撮影方法であって、 マルチスライスの各スライス位置におけるスピンの周波
    数誤差をそれぞれ測定し、 前記周波数誤差のうち前記撮影に利用するスピンの周波
    数から前記飽和させるスピンの周波数に向かう方向にお
    いて最大値を持つものを抽出し、 各スライスごとにそのスライスと他のすべてのスライス
    との前記周波数誤差のの差分をそれぞれ求め、 前記撮影に利用するスピンの周波数から前記飽和させる
    スピンの周波数に向かう方向において前記差分が1つで
    も予め定めた閾値を超えるとき、ケミカルシフトによる
    理論的周波数変化量に前記最大値を加算した値から前記
    閾値を差し引いた値に相当する量だけ前記撮影に利用す
    るスピンの周波数から前記飽和させるスピンの周波数の
    方向に隔たる周波数を持つ励起信号でスピンを励起し、 前記差分がいずれも前記閾値を超えないとき、ケミカル
    シフトによる理論的周波数変化量に前記周波数誤差のう
    ち当該スライスについての周波数誤差を加算した値に相
    当する量だけ前記撮影に利用するスピンの周波数から前
    記飽和させるスピンの周波数の方向に隔たる周波数を持
    つ励起信号でスピンを励起し、 前記励起したスピンを飽和させる、ことを特徴とする磁
    気共鳴撮影方法。
  9. 【請求項9】 前記撮影に利用するスピンは水のプロト
    ンのスピンであり、前記飽和させるスピンは脂肪のプロ
    トンのスピンである、ことを特徴とする請求項7または
    請求項8に記載の磁気共鳴撮影方法。
  10. 【請求項10】 前記撮影に利用するスピンは脂肪のプ
    ロトンのスピンであり、前記飽和させるスピンは水のプ
    ロトンのスピンである、ことを特徴とする請求項7また
    は請求項8に記載の磁気共鳴撮影方法。
  11. 【請求項11】 前記撮影中に前記測定を周期的に行
    う、ことを特徴とする請求項7ないし請求項10のうち
    のいずれか1つに記載の磁気共鳴撮影方法。
  12. 【請求項12】 前記測定した周波数誤差が予め定めた
    限度を超えたときその測定値を無効とする、ことを特徴
    とする請求項7ないし請求項11のうちのいずれか1つ
    に記載の磁気共鳴撮影方法。
  13. 【請求項13】 ケミカルシフトにより周波数が異なる
    2つ磁気共鳴信号を生じる対象について2つの周波数の
    うちの一方の周波数を持つスピンを飽和させ他方の周波
    数を持つスピンを利用してマルチスライスの断層像を撮
    影する磁気共鳴撮影装置であって、 マルチスライスの各スライス位置におけるスピンの周波
    数誤差をそれぞれ測定する周波数誤差測定手段と、 前記周波数誤差のうち前記撮影に利用するスピンの周波
    数から前記飽和させるスピンの周波数に向かう方向にお
    いて最大値を持つものを抽出する最大値抽出手段と、 ケミカルシフトによる理論的周波数変化量に前記最大値
    を加算した値に相当する量だけ前記撮影に利用するスピ
    ンの周波数から前記飽和させるスピンの周波数の方向に
    隔たる周波数を持つ励起信号でスピンを励起する励起手
    段と、 前記励起したスピンを飽和させる飽和手段と、具備する
    ことを特徴とする磁気共鳴撮影装置。
  14. 【請求項14】 ケミカルシフトにより周波数が異なる
    2つ磁気共鳴信号を生じる対象について2つの周波数の
    うちの一方の周波数を持つスピンを飽和させ他方の周波
    数を持つスピンを利用してマルチスライスの断層像を撮
    影する磁気共鳴撮影装置であって、 マルチスライスの各スライス位置におけるスピンの周波
    数誤差をそれぞれ測定する周波数誤差測定手段と、 前記周波数誤差のうち前記撮影に利用するスピンの周波
    数から前記飽和させるスピンの周波数に向かう方向にお
    いて最大値を持つものを抽出する最大値抽出手段と、 各スライスごとにそのスライスと他のすべてのスライス
    との前記周波数誤差のの差分をそれぞれ求める差分計算
    手段と、 前記撮影に利用するスピンの周波数から前記飽和させる
    スピンの周波数に向かう方向において前記差分が1つで
    も予め定めた閾値を超えるとき、ケミカルシフトによる
    理論的周波数変化量に前記最大値を加算した値から前記
    閾値を差し引いた値に相当する量だけ前記撮影に利用す
    るスピンの周波数から前記飽和させるスピンの周波数の
    方向に隔たる周波数を持つ励起信号でスピンを励起し、
    前記差分がいずれも前記閾値を超えないとき、ケミカル
    シフトによる理論的周波数変化量に前記周波数誤差のう
    ち当該スライスについての周波数誤差を加算した値に相
    当する量だけ前記撮影に利用するスピンの周波数から前
    記飽和させるスピンの周波数の方向に隔たる周波数を持
    つ励起信号でスピンを励起する励起手段と、 前記励起したスピンを飽和させる飽和手段と、具備する
    ことを特徴とする磁気共鳴撮影装置。
  15. 【請求項15】 前記撮影に利用するスピンは水のプロ
    トンのスピンであり、前記飽和させるスピンは脂肪のプ
    ロトンのスピンである、ことを特徴とする請求項13ま
    たは請求項14に記載の磁気共鳴撮影装置。
  16. 【請求項16】 前記撮影に利用するスピンは脂肪のプ
    ロトンのスピンであり、前記飽和させるスピンは水のプ
    ロトンのスピンである、ことを特徴とする請求項13ま
    たは請求項14に記載の磁気共鳴撮影装置。
  17. 【請求項17】 前記周波数誤差測定手段は前記撮影中
    に前記測定を周期的に行う、ことを特徴とする請求項1
    3ないし請求項16のうちのいずれか1つに記載の磁気
    共鳴撮影装置。
  18. 【請求項18】 前記測定した周波数誤差が予め定めた
    限度を超えたときその測定値を無効とする無効化手段、
    を具備することを特徴とする請求項13ないし請求項1
    7のうちのいずれか1つに記載の磁気共鳴撮影装置。
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