JP2003264057A - 電磁波連続焼成炉、電磁波漏洩防止装置、及び電磁波を使用した焼成体の連続焼成方法 - Google Patents

電磁波連続焼成炉、電磁波漏洩防止装置、及び電磁波を使用した焼成体の連続焼成方法

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JP2003264057A
JP2003264057A JP2002380267A JP2002380267A JP2003264057A JP 2003264057 A JP2003264057 A JP 2003264057A JP 2002380267 A JP2002380267 A JP 2002380267A JP 2002380267 A JP2002380267 A JP 2002380267A JP 2003264057 A JP2003264057 A JP 2003264057A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁波を被焼成体に照射した連続的な、高効
率の焼成操作ができ、しかも扉部のシール部からの電磁
波の漏洩が防止された、熱効率のよい安全性に優れた電
磁波連続焼成炉、電磁波漏洩防止装置、焼成体の連続焼
成方法の提供。 【解決手段】 少なくとも電磁波照射による焼結が行わ
れる加熱・焼結領域と、焼成体を冷却するための冷却領
域とを有し、被焼成体に加熱を行って焼成体を連続的に
得るためのトンネル形式の連続焼成炉であって、上記加
熱・焼結領域への入口部分に、少なくとも入口扉及び出
口扉を有する扉によって仕切られた前室が設けられ、且
つ、上記加熱・焼結領域と冷却領域との間に、少なくと
も入口扉及び出口扉を有する扉によって仕切られた中間
室が設けられていることを特徴とする電磁波連続焼成
炉、及び電磁波を使用した焼成体の連続焼成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、窯業材料等の無機
質材料やファインセラミックス材料等で形成された被焼
成体を、少なくとも電磁波(以下、マイクロ波と呼ぶ)
加熱を使用した焼成手段によって焼成体とする際に用い
る焼成炉及び焼成方法に関し、特に、焼成体を連続製造
するためのマイクロ波連続焼成炉、マイクロ波漏洩防止
装置、及びこれらを使用したマイクロ波を使用した焼成
体の連続焼成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】マイクロ波加熱、或いは、マイクロ波加
熱と他の放射及び/又は対流加熱とを併用した加熱(以
下、単にマイクロ波加熱と言うときは、このマイクロ波
併用加熱をも含む意である)によって行われる被焼成体
の焼成は、焼成時間の短縮及び均一な焼成物の形成が可
能であるため、得られる焼成体の品質の向上、生産性の
向上、生産を合理化できる手段として期待が寄せられて
おいる。これに対して、マイクロ波加熱による焼成にお
いては、被焼成体に均一にマイクロ波エネルギーを吸収
させることが難しく、熱応力による破壊の問題がある
が、近年、種々の改善がなされて実用化が図られつつあ
る(例えば、特許文献1参照)。その一方で、上記した
特許文献1にもみられるように、従来より知られている
マイクロ波焼成炉は、炉内において均一なマイクロ波加
熱による焼成を可能とするため、或いは炉内からのマイ
クロ波の漏洩を防止するため、その殆どがバッチ式の焼
成炉である。
【0003】しかし、バッチ式の焼成炉を用いての焼成
体の製造では、生産性に劣るという別の問題がある。こ
のため、大量生産の可能なマイクロ波加熱による連続炉
の開発が待望されている。マイクロ波加熱による連続炉
としては、トンネル形式の連続焼成炉が知られており、
例えば、廃棄物を原料とし、マイクロ波加熱によってセ
ラミックスを焼成する方法の提案(例えば、特許文献2
参照)がある。又、焼成炉内の温度制御を改善するもの
として、マイクロ波加熱と、放射及び/又は対流加熱を
併用することで、加熱対象物に所望の温度分布をもたら
すようにした提案(例えば、特許文献3参照)がある。
そして、かかる提案は、連続的な加工形態にも適用可能
であるとされている。
【0004】ここで、マイクロ波を利用した技術におけ
る特有の課題として、マイクロ波の漏洩防止の問題が挙
げられる。連続焼成炉の場合は、炉長が長いため、マイ
クロ波を用いた加熱・焼結部が炉の入口や出口から遠い
場合には、入口や出口付近ではマイクロ波が減衰すると
考えられる。しかしながら、炉の出入口を開放したまま
では、マイクロ波の漏洩は避けられないため、安全性を
確保するためには、焼成炉の出入口にそれぞれ1箇所ず
つ扉を設け、扉を閉じた状態で、マイクロ波による焼成
操作を行う必要がある。その一方で、連続的な加熱・焼
結処理を行なうためには、順次、被焼成体を炉内に搬送
・導入し、更には、得られた焼成体を炉内から順次、排
出しなければならず、この間は、扉を開ける必要があ
る。
【0005】このため、従来のマイクロ波連続焼成炉で
は、扉を開ける必要のある、炉内に被焼成体を搬入する
際や、或いは炉内から焼成体を搬出する際には、炉内の
加熱源であるマイクロ波の電源を遮断し、扉を閉めた状
態とした場合に初めてマイクロ波による加熱・焼結を行
なう、間歇的な連続炉として操業しており、真の意味で
の連続焼成がなされているわけではなかった。このよう
な操業方法では、得られる焼成体の品質や、炉の熱効
率、生産性等において充分であるとは言い難く、実用化
に向けては、改善すべき種々の問題があった。更に、先
に述べたように、炉長が長く、且つマイクロ波を用いた
加熱・焼結部が炉の中心にあるトンネル形式の連続焼成
炉では、入口や出口付近ではマイクロ波は減衰すると考
えられるが、本発明者らの検討によれば、マイクロ波が
トンネル形式の炉内で多重反射を繰り返し、扉のシール
部からマイクロ波の漏洩を生じる恐れがあり、この場合
には、熱効率の低下の問題に加えて、安全性の確保が損
なわれる恐れがある。これに対しては、連続炉の入口及
び出口に、電波吸収体扉を2重に設けることについての
記載がある(例えば、特許文献2参照)。しかしなが
ら、本発明者らの検討によれば、特許文献2に記載され
ているように、扉の設けられている場所を、連続炉で行
う、乾燥、焼成、冷却からなる一連の工程の前後とした
場合には、マイクロ波による加熱・焼成効率が十分に発
揮されているとは言い難かった。
【0006】マイクロ波を利用して加熱する点で類似の
技術と言える、マイクロ波加熱装置においては、従来の
マイクロ波の外部漏洩を防止するためのマイクロ波フィ
ルタの代わりに、マイクロ波加熱室の前後に予備室を設
け、移動可能な二重シャッタを交互に操作することで、
対象とできる被加熱物の大きさの自由度を向上させ、且
つマイクロ波の外部漏洩を有効に防止し得る構造の、マ
イクロ波を利用した加熱炉についての提案がある(例え
ば、特許文献4参照)。しかしながら、かかる二重シャ
ッタは、移動可能に構成されているため、構造が非常に
複雑であり、多種類の部材からなっており、加熱装置の
ような、対象物の温度が差程高くならない装置において
は有効な手段となる可能性があるものの、本発明で目的
としている窯業材料等の無機質材料や、ファインセラミ
ックス材料からなる、少なくとも1000℃以上の温度
になる焼成体を得るための焼成炉においては、到底適用
できない構造のものである。更に、特に、これらの焼成
体である窯業原料やファインセラミックス製品は、熱衝
撃に弱いという特徴を有するため、トンネル式の連続焼
成炉内における焼結体の温度制御が、非常に重要である
という、加熱炉にはない特有の課題があった。
【0007】
【特許文献1】特開平6−345541号公報参照
【特許文献2】特開平8−157251号公報
【特許文献3】特表平9−501539号公報
【特許文献4】特開平8−264276号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来技術の課題に着目してなされたものである。即
ち、本発明の目的は、マイクロ波の電源を遮断して、焼
成炉内へのマイクロ波照射を停止することなく、順次搬
送されてくる被焼成体に、連続的にマイクロ波を使用し
た焼成操作を行うことができ、しかも、マイクロ波によ
る加熱・焼成効率を最大限に高めることができ、更に、
扉部等のシール部からのマイクロ波の漏洩が抑制された
安全性に優れたマイクロ波連続焼成炉を提供することに
ある。又、本発明の目的は、かかる優れた連続焼成炉を
与えることのできるマイクロ波漏洩防止装置、及びこれ
らを使用したマイクロ波を使用した焼成体の連続焼成方
法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、下記の本
発明によって達成される。即ち、本発明は、少なくとも
マイクロ波照射による焼結が行われる加熱・焼結領域
と、焼成体を冷却するための冷却領域とを有し、被焼成
体に加熱を行って焼成体を連続的に得るためのトンネル
形式の連続焼成炉であって、上記加熱・焼結領域への入
口部分に少なくとも入口扉及び出口扉を有する扉によっ
て仕切られた前室が設けられ、且つ、上記加熱・焼結領
域と冷却領域との間に、少なくとも入口扉及び出口扉を
有する扉によって仕切られた中間室が設けられているこ
とを特徴とするマイクロ波連続焼成炉である。更に、別
の形態は、上記において、加熱・焼結領域が、マイクロ
波照射による加熱に加えて、放射及び/又は対流加熱が
行われるように構成されているマイクロ波連続焼成炉で
ある。又、無機質材料やファインセラミックス材料で形
成された焼結体を得るための電磁波連続焼成炉である。
【0010】又、本発明の別の実施形態は、上記のマイ
クロ波連続焼成炉に用いられるマイクロ波漏洩防装置で
あって、上下方向又は左右方向に移動可能な扉と、該扉
の駆動手段と、該扉の周囲に設けられたマイクロ波の漏
洩を防止するためのシールプレートとを少なくとも有す
る扉部と、上記扉の駆動手段を収納するための焼成炉体
に密着した状態で設けられたシールボックスと、焼成炉
体に設けられた扉部のシールプレートの先端部を収納さ
せるための凹部を有するシールプレートレシーバーとを
有し、且つ、上記シールプレートレシーバー内に収納さ
れるシールプレートの先端部分の長さと、上記シールプ
レートレシーバーの凹部の幅及び深さのいずれもが、使
用するマイクロ波の波長λに対して約1/4λの長さに
なるように構成されていることを特徴とするマイクロ波
漏洩防止装置である。
【0011】又、本発明の別の実施形態は、上記のマイ
クロ波連続焼成炉を用い、被焼成体を前室、加熱・焼結
領域、中間室、冷却領域へと順次搬送して焼成体を連続
的に得るマイクロ波を使用した焼成体の連続焼成方法に
おいて、加熱・焼結領域の入口部分に配置されている前
室の入口扉を開放する際には、加熱・焼結領域側にある
前室の出口扉が閉鎖された状態にあり、且つ、前室の出
口扉を開放する際には、少なくとも前室の入口扉と、中
間室の入口扉及び出口扉のいずれかが閉鎖された状態に
あり、且つ、中間室の加熱・焼結領域側にある入口扉を
開放する際には、少なくとも中間室の冷却領域側にある
出口扉と、前室の入口扉及び出口扉のいずれかが閉鎖さ
れた状態にあり、且つ、中間室の出口扉を開放する際に
は、少なくとも中間室の入口扉が閉鎖された状態となる
ようにして、被焼成体へのマイクロ波加熱を連続的に行
うことを特徴とするマイクロ波を使用した焼成体の連続
焼成方法である。
【0012】
【発明の実施形態】以下に、図面を参照しながら好まし
い実施の形態を挙げて、本発明を詳細に説明する。図1
は、本発明にかかる、焼成体を連続的に得ることのでき
るマイクロ波連続焼成炉の構成の一例を示す概略断面図
であり、図2は、図1のマイクロ波連続焼成炉を用いて
焼成体を連続的に得るための工程を示した概略断面図で
ある。又、図3は、中間室の部分を拡大した図であり、
中間室及び該中間室を構成する入口扉及び出口扉を有す
る扉部の構造を説明するための概略断面図である。図4
及び5は、扉の上部に設けられたマイクロ波の漏洩を防
止するためのシールプレート、及び、該シールプレート
の先端部を収納するための焼成炉体に設けられたシール
プレートレシーバーの構成を説明するための概略断面図
である。又、図6は、扉の側面に設けられたマイクロ波
の漏洩を防止するためのシールプレート、及び、該シー
ルプレートが収納される焼成炉体に設けられたシールプ
レートレシーバーの構成を説明するための概略断面図で
ある。以下、これらの図を参照しながら、本発明のマイ
クロ波連続焼成炉、マイクロ波漏洩防止装置、及びマイ
クロ波を使用した焼成体の連続焼成方法について説明す
る。
【0013】図1中、1はマイクロ波加熱による加熱・
焼結領域、4は冷却領域であり、2は、加熱・焼結領域
1の入口部分に設けられた前室、3は、加熱・焼結領域
1と冷却領域4との間に設けられた中間室である。又、
5は、被焼成体10を加熱・焼結領域1へと搬送する前
段階として設けられた前室2への搬入テーブルであり、
6は、加熱・焼結領域1でマイクロ波加熱を受けること
によって得られた焼成体10’を冷却するための冷却領
域4から、外部へと搬出するための搬出テーブルであ
る。13は、被焼成体10又は焼成体10’を搬送する
ための搬送ローラーである。
【0014】図1に示されているように、本発明の連続
焼成炉は、焼成体を連続的に得ることのできるトンネル
式のマイクロ波連続焼成炉であって、その特徴は、マイ
クロ波照射による焼結が行われる加熱・焼結領域1と、
焼成体を冷却するための冷却領域4とを有し、この加熱
・焼結領域1への入口部分に、入口扉及び出口扉によっ
て仕切られた前室2が設けられ、且つ、上記加熱・焼結
領域1と冷却領域4との間に、入口扉及び出口扉を有す
る扉によって仕切られた中間室3が設けられている点に
ある。このように構成した理由は、マイクロ波加熱によ
る加熱・焼結領域1における効率を最大限に確保できる
ようにすると同時に、先に述べたように、特に、本発明
の連続焼成炉が対象としている、熱衝撃に弱いという特
徴を有する窯業原料やファインセラミックス製品におい
て、高い製品歩留りを実現するためには、トンネル式の
連続焼成炉内において、マイクロ波加熱による加熱の影
響を排除した状態で、所定の速度で徐々に冷却すること
が有効であることを見いだしたことによる。
【0015】即ち、上記のような構造とすることで、先
ず、連続式焼成炉の入口から前室2の間で、加熱・焼結
領域1に向けて徐々に炉内の温度を高くさせることがで
き(予熱域)、該加熱・焼結領域1の前後に扉を設ける
ことで、マイクロ波照射における熱効率を無駄のない最
高の状態とでき、これによって加熱・焼結領域1におい
て焼結のための最高温度域を作ることが可能となる。更
に、本発明者らの検討によれば、この加熱・焼結領域1
の後部に、入口扉及び出口扉を有する扉によって仕切ら
れた中間室3を設けることで、加熱・焼結領域1におい
て行なわれているマイクロ波照射を遮断した状態で、徐
々に焼結体の温度を低くするように構成すれば、上記し
た効率のよい加熱・焼結領域1で得られた焼結体の温度
を徐々に下げることができ、これによって、所定の速度
で焼結体を冷却することが可能となることがわかった。
これに対して、冷却の際に、マイクロ波が照射された状
態にあると、炉内の温度が上昇するとともに、焼成体へ
の照射も継続されることとなるため、所定の速度で冷却
することができなくなる。以上のように、本発明では、
複雑な温度制御を要することなく、単に、加熱・焼結領
域1の後部に、入口扉及び出口扉を有する扉によって仕
切られた中間室3を設けるという簡易な構成によって、
熱衝撃に弱いという特徴を有する焼結された、無機質材
料からなる窯業原料や、ファインセラミックス製品につ
いて、優れた品質の製品を歩留りよく、容易に得ること
が可能となる。
【0016】上記した前室2及び中間室3の入口扉及び
出口扉、特に、加熱・焼結域1と冷却域4の間に位置す
る中間室3の入口扉及び出口扉は、長期間高温に曝され
るため、高い耐熱性を実現する必要がある。マイクロ波
照射による加熱を利用する本発明においては、更にこれ
に加えて、例え、炉体等に歪が生じたとしても、確実な
マイクロ波漏洩のシールができるようにすることを要す
る。このため、本発明では、前室2及び中間室4の入口
扉及び出口扉を、下記に述べるような構造とすることが
好ましい。
【0017】図1中の2−1は前室の入口扉であり、2
−2は、入口扉2−1を上下に移動させるための昇降装
置であり、2−5は、昇降装置2−2部分から外部へと
マイクロ波の漏洩が生じないようにするための、昇降装
置2−2を包囲して設けられたシールボックスである。
従って、該シールボックス2−5は、焼成炉体に密着し
て、外部へとマイクロ波の漏れない状態で設置される必
要がある。2−3は前室の出口扉であり、2−4は、出
口扉2−3を上下に移動させるための昇降装置であり、
入口扉2−1の場合と同様に、昇降装置2−4を包囲し
た状態でシールボックス2−6が設置されている。
【0018】更に、図1中の3−1は中間室の入口扉で
あり、3−2は、入口扉3−1を上下に移動させるため
の昇降装置である。前室の場合と同様に、昇降装置3−
2を包囲した状態でシールボックス3−5が設置されて
いる。3−3は中間室の出口扉であり、3−4は、出口
扉3−3を上下に移動させるための昇降装置であり、入
口扉3−1の場合と同様に、昇降装置3−4を包囲した
状態でシールボックス3−6が設置されている。
【0019】本発明においては、前室2及び中間室3を
形成している上記した入口及び出口の各扉を用い、開閉
操作を制御することで、加熱・焼結領域1内で照射され
ているマイクロ波が外部へ漏洩することを防止しつつ、
順次、被焼成体10を加熱・焼結領域1内へと搬送し、
マイクロ波加熱を停止することなく連続的に焼成体1
0’を製造することを可能としている。また、各扉の開
閉操作によって、得られた焼成体10’は、加熱・焼結
領域1内で照射されているマイクロ波が外部へと漏洩す
ることを防止しつつ、冷却領域4へと搬出される。尚、
上記では、扉が焼成炉に対して上下に移動して扉の開閉
が行なわれる実施態様を例に採って説明したが、本発明
はこれに限定されず、勿論、焼成炉に対して左右に移動
することによって扉の開閉が行なわれる実施態様も含ま
れる。
【0020】更に、本発明においては、上記で使用する
前室2及び中間室3を構成する各扉に、加熱・焼結領域
1内で照射されているマイクロ波の外部への漏洩を防止
するための機構が設けられている。先ず、各扉の周囲に
はシールプレートが設けられており、これに対応して、
焼成炉体には、凹部を有するシールプレートレシーバー
が設けられており、扉を閉じた場合に、該シールプレー
トレシーバーの凹部に、扉に設けられているシールプレ
ートの先端部が収納されるように構成されている。かか
る構造とすることで、加熱・焼結領域1で照射されてい
るマイクロ波の外部への漏洩を有効に防止しているが、
シールプレート及びシールプレートレシーバーの構造、
及び機能については後述する。
【0021】尚、図1に示した例では、前室2の出入口
には、入口扉2−1及び出口扉2−3の扉が設けられ、
及び中間室3の出入口には、入口扉3−1及び出口扉3
−3の扉が設けられ、加熱・焼結領域1に対する搬入口
部及び搬出口部が、それぞれ、これら各2枚の扉を操作
することで開閉できるように構成されているが、本発明
はこれに限定されず、少なくとも上記の4枚の扉が確保
されていればよい。従って、更に、これらの4枚の扉に
加えて別の扉が設けられ、例えば、各扉を更に2重構造
としてもよい。又、本発明において使用する上記した各
扉は、マイクロ波透過性を有する断熱材料で形成され、
その外壁は、マイクロ波が反射可能な鋼板等を使用して
形成したもの等が使用できる。又、必要に応じて、冷却
方式(空冷・水冷)を採用し、扉の熱に対する変形を防
止する構成とすることも好ましい。
【0022】次に、上記で説明した各扉を開閉するタイ
ミングについて説明する。本発明においては、無機質材
料からなる被焼成体にマイクロ波加熱を行った場合に、
焼成炉からのマイクロ波の外部への漏洩防止を所期の目
的としているため、下記のようなタイミングで、各扉の
開閉操作を行うことが必要となる。先ず、マイクロ波が
連続照射されている加熱・焼結領域1の入口部分に配置
された前室2の入口扉2−1を開放する際には、必ず前
室の加熱・焼結領域側にある出口扉2−3が閉鎖された
状態にあり、且つ、中間室3の出口扉3−3を開放する
際には、少なくとも加熱・焼結領域1側にある中間室3
の入口扉3−1が閉鎖された状態となるようにすること
を要する。これに加えて、前室の加熱・焼結領域1側に
ある出口扉を開放する際には、少なくとも前室の入口扉
が閉鎖され、更に、中間室の入口扉及び出口扉のいずれ
かが閉鎖された状態にあることが必要である。更に、中
間室の入口扉を開放する際には、少なくとも中間室の出
口扉が閉鎖され、且つ、前室の入口扉及び出口扉のいず
れかが閉鎖された状態となるようにすることを要する。
【0023】図2に、本発明のマイクロ波連続焼成炉に
よって、被焼成体にマイクロ波加熱を行って焼成体を連
続的に得る場合における、前記した前室及び中間室の各
扉の開閉状態の一例を示した。図2(A)〜(D)に示
したように、順次、各扉を開閉していけば、被焼成体及
び焼成体を、前室、加熱・焼結領域、中間室、冷却領域
へと順次搬送していくための搬送ローラー13を等速で
駆動させた状態での、マイクロ波加熱による焼成体の連
続製造が可能となる。勿論、本発明はこれに限定され
ず、焼成時間や冷却時間等を勘案して、前室、加熱・焼
結領域、中間室、冷却領域における搬送ローラー13の
速度を適宜に制御すれば、加熱・焼結領域内のマイクロ
波の電源を遮断することなく、順次搬送されてくる被焼
成体へとマイクロ波を照射しながら、マイクロ波照射を
停止することなく、連続しての焼成操作で、より効率よ
く、しかも品質に優れるより良好な焼成体を得ることが
できる。
【0024】次に、本発明にかかるマイクロ波連続焼成
炉の各部材について説明する。本発明にかかるマイクロ
波連続焼成炉は、先に述べたように、少なくとも、前室
2、加熱・焼結領域1、中間室3、冷却領域4とを有す
るが、先ず、加熱・焼結領域1について説明する。
【0025】加熱・焼結領域1では、少なくとも、マイ
クロ波発生手段によって、停止することなくマイクロ波
照射が行われ、これによって、加熱・焼結領域1に搬送
されてくる被焼成体10は、マイクロ波加熱されて焼成
体10’となる。本発明においては、加熱・焼結領域1
における焼結操作を、マイクロ波加熱に加えて、放射及
び/又は対流加熱が行われる別の加熱手段を用いるマイ
クロ波併用加熱によって行ってもよい。放射及び/又は
対流加熱する手段としては、例えば、化石燃料を燃焼さ
せる一般的な手段等が挙げられる。更に、本発明の連続
焼成炉を構成する加熱・焼結領域1では、焼結操作が良
好に行われ、高品位な焼成体が得られるようにするため
に、上記の焼結操作の前段階で、脱脂等を目的とする予
備加熱等を行うことも好ましい形態である。
【0026】上記した少なくともマイクロ波加熱が行わ
れる加熱・焼結領域1の構造としては、例えば、マイク
ロ波透過性を有する断熱壁にて囲焼され、その外壁が、
マイクロ波が反射可能な鋼板等を使用して形成したもの
等が使用できる。又、かかる加熱・焼結領域1の搬入口
側には、先に説明したように、少なくとも入口扉及び出
口扉の2枚の扉を有する前室2が設けられ、その搬出口
側には、少なくとも入口扉及び出口扉の2枚の扉を有す
る中間室3が設けられており、被焼成体の搬入や、焼成
体の搬出が行われた場合にも、加熱・焼結領域1内で連
続照射されているマイクロ波が外部に漏れない構造にな
っている。又、図1及び2に示した例では、加熱・焼結
領域1内における被焼成体10及び焼成体10’の搬送
は全て、高温に耐えるセラミックス質の搬送ローラー1
3が駆動することで行われている。
【0027】上記した加熱・焼結領域1を有する本発明
の焼成炉で、被焼成体10が、焼成体10’となるまで
の一連の工程について、図2を参照しながら説明する。
先ず、搬入テーブル5に搬送された被焼成体10は、続
いて前室2へと搬入されるが、先に述べたように、入口
扉2−1を開いて被焼成体10を前室2へと搬送する際
には必ず、加熱・焼結領域1側の前室の出口扉2−3が
閉じられた状態で行われる。次に、被焼成体10の搬入
口側にある前室の入口扉2−1を閉じて、外気と前室2
が完全に遮断された状態になったところで、加熱・焼結
領域1側にある前室2の出口扉2−3を開けて、搬送ロ
ーラー13によって、被焼成体10を加熱・焼結領域1
へと搬送する。次に、前室2の出口扉2−3を閉じる。
このような操作を繰り返すことで、加熱・焼結領域1へ
の搬入口からのマイクロ波の漏洩を防止しつつ、加熱・
焼結領域1内へと連続して被焼成体10を搬送すること
が可能となる。被焼成体10が搬入された加熱・焼結領
域1内には常にマイクロ波が照射されており、被焼成体
10には、マイクロ波が連続して均一に照射されること
になる。
【0028】加熱・焼結領域1内に順次搬送されてくる
各被焼成体10には、上記のようにして連続した状態で
マイクロ波加熱、或いはマイクロ波併用加熱が行なわれ
て、被焼成体10は、ここで所定温度まで加熱焼成され
て焼成体10’となる。本発明においては、その後、加
熱・焼結領域1側にある中間室3の入口扉3−1が開け
られて、焼成された焼成体10’は、一旦、中間室3内
へと搬送され、その後、加熱・焼結領域1の入口扉3−
1が閉じられて、加熱・焼結領域1内のマイクロ波を完
全に遮断した状態で出口扉3−3が開かれて、焼成体1
0’は、冷却領域4へと搬送される。冷却領域4におい
て、焼成体10’は、所定温度まで冷却され、その後、
搬出テーブル6より外部へと搬出されて、被焼成体10
の焼成が完了する。上記の工程を順次繰り返すことによ
って、加熱・焼結領域1内におけるマイクロ波照射を停
止することなく、マイクロ波加熱、或いはマイクロ波併
用加熱による焼成体10’の連続製造が可能となる。
【0029】上記のように、本発明においては、加熱・
焼結領域1内では停止することなくマイクロ波照射がな
されているが、この状態で、炉内からのマイクロ波の漏
洩を防止するための手段について説明する。上記で述べ
た本発明のマイクロ波連続焼成炉では、加熱・焼結領域
1において、連続してマイクロ波の照射が行われるが、
加熱・焼結領域1に隣接して設けられた前室2及び中間
室3を構成している入口扉及び出口扉の各2枚の扉の開
閉操作のタイミングを、先に述べたように制御すること
によって、加熱・焼結領域1への被焼成体10の搬入
や、加熱・焼結領域1からの焼成体10’の搬出が行わ
れた場合にも、マイクロ波が外部へと漏洩するのを有効
に防止している。本発明においては、上記した各扉の構
造を、マイクロ波が外部へと漏洩しない下記に説明する
ような構造とすることがより好ましい。以下、その詳細
を図3〜6を参照しながら説明する。
【0030】前室2も中間室3も、各扉の開閉構造とシ
ール機構は同じであるので、中間室3を例に採って説明
する。図3に示した例では、中間室の入口扉及び出口扉
がそれぞれ1枚設けられており、加熱・焼結領域1への
出口部分のマイクロ波漏洩をこれら2枚の扉によって防
止している。図3は、中間室3の扉3−1及び3−3
と、該扉を開閉するための駆動手段である昇降装置3−
2及び3−4、該昇降装置を収納するための焼成炉体に
密着した状態で設けられたシールボックス3−5及び3
−6を示しているが、図3では、マイクロ波が常時照射
されている加熱・焼結領域1内から得られた焼成体1
0’が、中間室3へと搬送されてきた後、加熱・焼結領
域1側の入口扉3−1が閉じた状態を示す一方、中間室
の外部へと焼成体10’が搬出される側の出口扉3−3
は開かれており、冷却領域4へと、焼成された焼成体1
0’の移動を開始した状態を示している。即ち、このよ
うにすることで、焼成炉の加熱・焼結領域1内のマイク
ロ波電源を常にONにした状態でも、焼成炉の出入口部
である前室2や中間室3の各扉が適宜なタイミングで開
閉され、この結果、加熱・焼結領域1内のマイクロ波が
外部に漏洩することが有効に防止される。これにより、
焼成炉の熱効率の低下を防止した状態で、焼成体を連続
して製造することが可能になると共に、マイクロ波の漏
洩による作業環境の悪化の問題も解決される。
【0031】しかしながら、上記した方式を採ったとし
ても、加熱・焼結領域1内で照射されたマイクロ波は乱
反射するので、扉のシール部や炉体のシール部からマイ
クロ波が漏洩する恐れがあり、完全ではない場合が考え
られる。これに対して、図4〜6に示したように、各扉
の周囲を構成すれば、マイクロ波の漏洩をより完全に行
うことが可能となる。図4及び5は、中間室の入口扉3
−1の上部に設けたマイクロ波の漏洩防止機構であり、
図6は、扉の側面に設けたマイクロ波の漏洩防止機構を
示す図である。図4に従って説明すると、入口扉3−1
の上部にシールプレート3−7を設け、その一方で、焼
成炉体7には、該シールプレート3−7の先端部を収納
することのできる凹部を有するシールプレートレシーバ
ー3−8を設ける。
【0032】図4(A)は、シールプレート3−7が、
シールプレートレシーバー3−8の凹部に収納される直
前の様子を示し、図4(B)は、シールプレート3−7
が、シールプレートレシーバー3−8の凹部に収納され
て、扉3−1が閉じられ状態を示す。本発明において
は、図4に示したように、シールプレートレシーバー3
−8の凹部内に収納されるシールプレート3−7の先端
部分の長さLと、上記シールプレートレシーバーの凹部
の幅及び深さLのいずれもが、使用するマイクロ波の波
長λに対して、約1/4λの長さになるように構成する
ことが好ましい。このような構成とすれば、マイクロ波
はシールプレート3−7で反射して、それ以上は前に進
むことができなくなる等して、扉と炉体との合わせ目か
らのマイクロ波の漏れを完全に防止することが可能とな
る。この結果、マイクロ波の乱反射等によって扉の上下
の隙間から漏れる恐れのあるマイクロ波の漏洩が有効に
防止される。
【0033】更に、図5に示したように、例えば、図5
(A)に示したように、シールプレートレシーバー3−
8の凹部内に斜めの板3−9を設け、これによって扉3
−1がより焼成炉体7に押し付けられる構造としたり、
図5(B)に示したように、シールプレートレシーバー
3−8の凹部の、外部に開放された部分に蓋3−10が
できるように、シールプレート3−7の構造を設計する
ことも好ましい方法である。
【0034】通常、マイクロ波加熱で使用するマイクロ
波の周波数は2,450MHzであるが、この場合を例
に採って説明すると、シールプレート3−7の先端部分
の長さLと、上記シールプレートレシーバーの凹部の幅
及び深さLは、1/4λ=約30mm程度とすることが
好ましい。上記で説明したように、このようにすれば、
マイクロ波は、このシール部を通過していくことはでき
ず、マイクロ波の漏洩は有効に防止される。本発明で用
いる上記したような機能を有するシールプレートや焼成
炉体に設けるシールプレートレシーバーは、マイクロ波
を完全に遮断する、ステンレス鋼板等で形成することが
好ましい。
【0035】図6は、扉の側面に設けたマイクロ波の漏
洩防止機構を示す図であるが、扉の側面にもサイドシー
ルプレート3−11を設け、焼成炉体8には、サイドシ
ールプレート3−11の先端部が収納される凹部を有す
るサイドシールプレートレシーバー3−12を設けるこ
とが好ましい。この場合も、サイドシールプレート3−
11の先端部分の長さLと、サイドシールプレートレシ
ーバー3−12の凹部の幅及び深さLのいずれもが、使
用するマイクロ波の波長λに対して、約1/4λの長さ
になるように構成することが好ましい。
【0036】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、マ
イクロ波の電源を遮断して焼成炉内へのマイクロ波照射
を停止することなく、順次搬送されてくる被焼成体に、
マイクロ波加熱により、或いはマイクロ波加熱と放射及
び/又は対流加熱の併用によって、連続的に焼成操作を
行なうことができ、しかも、マイクロ波加熱を高い効率
で利用でき、更に、使用する各扉と焼成炉体との合わせ
目等からのマイクロ波の漏洩が抑制された、熱効率のよ
い安全性に優れたマイクロ波連続焼成炉が提供される。
又、本発明によれば、熱衝撃に弱いという特徴を有する
焼結された窯業原料やファインセラミックス製品につい
て、優れた品質の製品を歩留りよく、容易に得ることが
可能なマイクロ波連続焼成炉が提供される。又、本発明
によれば、かかる優れた焼成炉を与えることのできるマ
イクロ波漏洩防止装置、及びこれらを使用したマイクロ
波を使用した焼成体の連続焼成方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマイクロ波連続焼成炉の概略断面図で
ある。
【図2】図1に示したマイクロ波連続焼成炉を使用して
の焼成体の連続製造工程を説明するための概略断面図で
ある。
【図3】マイクロ波連続焼成炉の中間室の出入口扉の開
閉状態を説明するための部分断面図である。
【図4】中間室の入口扉の上部に設けた波漏洩防止機構
を説明するため部分断面図である。
【図5】中間室の入口扉の上部に設けた別の波漏洩防止
機構を説明するため部分断面図である。
【図6】各扉の側壁に設けたシールプレートと、焼成炉
体に設けられたシールプレートレシーバー部の拡大断面
図である。
【符号の説明】
1:加熱・焼成領域 2:前室 2−1:前室の入口扉 2−2:前室の入口扉の開閉装置(昇降装置) 2−3:前室の出口扉 2−4:前室の出口扉の開閉装置(昇降装置) 2−5:前室の入口扉のシールボックス 2−6:前室の出口扉のシールボックス 3:中間室 3−1:中間室の入口扉 3−2:中間室の入口扉の開閉装置(昇降装置) 3−3:中間室の出口扉 3−4:中間室の出口扉の開閉装置(昇降装置) 3−5:中間室の入口扉のシールボックス 3−6:中間室の出口扉のシールボックス 3−7:中間室の入口扉に設けたシールプレート 3−8:焼成炉体に設けられたシールプレートレシーバ
ー 3−9:押し付け板 3−10:蓋 3−11:中間室の入口扉の側壁に設けられたサイドシ
ールプレート 3−12:焼成炉体に設けられたサイドシールプレート
レシーバー 4:冷却領域 5:搬入テーブル 6:搬出テーブル 7、8:焼成炉体 10:被焼成体 10’:焼成体 13:搬送ローラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 6/76 H05B 6/80 Z 6/80 C04B 35/64 F Fターム(参考) 3K090 GA00 GB06 LA04 NA07 PA00 4K018 DA23 DA42 4K050 AA04 BA01 BA05 CA04 CA13 CD07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも電磁波照射による焼結が行わ
    れる加熱・焼結領域と、焼成体を冷却するための冷却領
    域とを有し、被焼成体に加熱を行って焼成体を連続的に
    得るためのトンネル形式の連続焼成炉であって、上記加
    熱・焼結領域への入口部分に、少なくとも入口扉及び出
    口扉を有する扉によって仕切られた前室が設けられ、且
    つ、上記加熱・焼結領域と冷却領域との間に、少なくと
    も入口扉及び出口扉を有する扉によって仕切られた中間
    室が設けられていることを特徴とする電磁波連続焼成
    炉。
  2. 【請求項2】 前記加熱・焼結領域が、電磁波照射によ
    る加熱に加えて、放射及び/又は対流加熱が行われるよ
    うに構成されている請求項1に記載の電磁波連続焼成
    炉。
  3. 【請求項3】 無機質材料やファインセラミックス材料
    で形成された焼結体を得るための請求項1又は2に記載
    の電磁波連続焼成炉。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の電
    磁波連続焼成炉に用いられる電磁波漏洩防装置であっ
    て、上下方向又は左右方向に移動可能な扉と、該扉の駆
    動手段と、該扉の周囲に設けられた電磁波の漏洩を防止
    するためのシールプレートとを少なくとも有する扉部
    と、上記扉の駆動手段を収納するための焼成炉体に密着
    した状態で設けられたシールボックスと、焼成炉体に設
    けられた扉部のシールプレートの先端部を収納させるた
    めの凹部を有するシールプレートレシーバーとを有し、
    且つ、上記シールプレートレシーバー内に収納されるシ
    ールプレートの先端部分の長さと、上記シールプレート
    レシーバーの凹部の幅及び深さのいずれもが、使用する
    電磁波の波長λに対して約1/4λの長さになるように
    構成されていることを特徴とする電磁波漏洩防止装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の電
    磁波連続焼成炉を用い、被焼成体を前室、加熱・焼結領
    域、中間室、冷却領域へと順次搬送して焼成体を連続的
    に得る電磁波を使用した焼成体の連続焼成方法におい
    て、加熱・焼結領域の入口部分に配置されている前室の
    入口扉を開放する際には、加熱・焼結領域側にある前室
    の出口扉が閉鎖された状態にあり、且つ、前室の出口扉
    を開放する際には、少なくとも前室の入口扉と、中間室
    の入口扉及び出口扉のいずれかが閉鎖された状態にあ
    り、且つ、中間室の加熱・焼結領域側にある入口扉を開
    放する際には、少なくとも中間室の冷却領域側にある出
    口扉と、前室の入口扉及び出口扉のいずれかが閉鎖され
    た状態にあり、且つ、中間室の出口扉を開放する際に
    は、少なくとも中間室の入口扉が閉鎖された状態となる
    ようにして、被焼成体への電磁波加熱を連続的に行うこ
    とを特徴とする電磁波を使用した焼成体の連続焼成方
    法。
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