JP2003262032A - コーナー部構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は建築、構築物に用いる乾式壁材の長
手方向の端部を付き合わせてできる出隅部の構造に関す
るものである。さらに詳しくは、コーナー部と壁面の境
界部分が区別できないほどの意匠に形成したコーナー部
構造に関するものである。 【構成】 乾式壁材Ｄの化粧面部１４の意匠とコーナー
部に形成した化粧キャップＣの化粧面部８の意匠を同一
に形成したコーナー部構造である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は建築、構築物に用い
る乾式壁材の長手方向の端部を付き合わせてできるコー
ナー部の構造に関するものである。さらに詳しくは、コ
ーナー部と壁面の境界部分が区別できないほどの意匠に
形成したコーナー部構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に金属板を表面材とし、合成樹脂発
泡体を芯材とし、シート状物を裏面材としたサンドイッ
チ構造の乾式壁材、あるいは無機系の材料からなる乾式
壁材を用いて横張り状に壁体を形成した場合には、乾式
壁材の長手方向の突き合わせによりコーナー部が形成さ
れ、コーナー部はＬ型の出隅材・入隅材を脳天打ちした
り、敷目板と化粧キャップの２部材の嵌合によりコーナ
ー部を形成する方法がある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、化粧キ
ャップと乾式壁材の化粧面との境界が明確で、コーナー
部部分が目立ち、壁面の意匠性を低下させる一因になっ
ていた。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明はこのような課題
を解決するために、乾式壁材の化粧面部の意匠とコーナ
ー部に形成した化粧キャップの化粧面部の意匠を同一に
形成することにより壁面の意匠性を向上したコーナー部
構造を提供するものである。

【０００５】

【発明の実施の形態】以下に図面を用いて本発明に係る
コーナー部構造の代表的な実施例について詳細に説明す
る。図１は本発明に係るコーナー部構造を示す断面図で
あり、Ａは出隅用ジョイナ、Ｂは敷目板、Ｃは化粧キャ
ップ、Ｄは乾式壁材、αは壁下地、βは固定具である。

【０００６】図２は本発明に係るコーナー部構造を示す
斜視図、図３は本発明に係るコーナー部構造に使用する
敷目板Ｂ、化粧キャップを示す断面図、図４（ａ）、
（ｂ）は化粧キャップを示す斜視図、図５（ａ）、
（ｂ）は化粧キャップを示す一部切り欠き斜視図、図６
は乾式壁材Ｄを示す断面図である。

【０００７】さらに詳説すると、出隅用ジョイナＡは金
属製薄板材、例えば鉄、アルミニウム、銅、ステンレ
ス、チタン、アルミ・亜鉛合金メッキ鋼板、ガルバリウ
ム鋼板、ホーロー鋼板、クラッド鋼板、ラミネート鋼板
（塩ビ鋼板等）、サンドイッチ鋼板（制振鋼板等）、合
成樹脂製板材、例えば塩化ビニル樹脂、ポリカーボネイ
ト樹脂等（勿論、これらを各種色調に塗装したカラー板
を含む）の一種をロール成形、プレス成形、等によって
各種形状に成形ものである。

【０００８】敷目板Ｂは長尺状板材であり、図３（ａ）
に示すように水平部１と嵌合部４とから形成したもので
ある。さらに詳説すると、水平部１は水平面状の固定片
２と、固定片２の先端をはぜ状に屈曲した舌片３とから
形成したものである。また、嵌合部４は水平部１のほぼ
中央部分を上方に屈曲して形成した２本のガイド片５
と、両ガイド片５の先端を内側方に屈曲し先端を内方に
屈曲して断面略Ｕ字状の嵌合溝６を形成し、嵌合溝６内
に突出した嵌合爪７とから形成したものである。この嵌
合部４は後記する化粧キャップＣの係合部９を係合する
部分である。

【０００９】化粧キャップＣは乾式壁材Ｄの化粧面およ
び断面形状によって定めるものであり、図５に示すよう
な乾式壁材Ｄを使用して壁体を形成する場合には、図４
（ａ）、（ｂ）に示すような化粧キャップＣとなる。

【００１０】さらに詳説すると、化粧キャップＣは乾式
壁材Ｄの化粧面Ｄ１と化粧目地Ｄ２と同形状に形成した
狭い幅の化粧面８ａと化粧目地８ｂよりなる化粧面部８
と、化粧面部８の裏面中央に長手方向に突出した係合部
９から形成したものであり、化粧面部８は図１に示すよ
うに、乾式壁材Ｄの端部を被覆し意匠性、防水性を向上
する部分である。

【００１１】係合部９は化粧面部８の裏面中央に突出可
能な位置を９０°で適宜間隔で屈曲した立ち上がり部１
０と、立ち上がり部１０の先端近傍に外側方に突出して
形成した係合片１１からなり、係合片１１は敷目板Ｂの
嵌合爪７に係合され、化粧キャップＣを壁下地αに固定
するためのものである。なお、図では成形加工上、化粧
面８ａの裏面部分にのみ係合部９を形成している。ま
た、１２ａは固定孔であり、固定具βで化粧キャップＣ
に上端を壁下地αに固定するための部分である。

【００１２】防水片１２は化粧面部８の上端部分をさら
に上方に突出して形成したものであり、乾式壁材Ｄ同士
の連結溝内に挿入される部分である。

【００１３】目地カバー片１３は化粧面部８の下端部分
を内方に屈曲して形成したものであり、乾式壁材Ｄの横
目地部分を被覆するものである。

【００１４】化粧キャップＣの化粧面部８の断面形状は
乾式壁材Ｄの化粧面部１４の断面形状と同一とするもの
である。

【００１５】化粧キャップＣの化粧面部８の柄は乾式壁
材Ｄの化粧面部１４の柄と同一とするものである。な
お、柄とはエンボスの柄、等である。

【００１６】化粧キャップＣの化粧面部８の色は乾式壁
材Ｄの化粧面部１４の色と同一とするものである。

【００１７】化粧キャップＣの化粧面部８の模様は乾式
壁材Ｄの化粧面部１４の色と同一とするものである。

【００１８】乾式壁材Ｄは図５に示すように、化粧面Ｄ
１と化粧目地Ｄ２を形成した雄雌嵌合構造の乾式壁材Ｄ
であり、金属系サイディング材、窯業系サイディング
材、セラミック、等より成形したものである。

【００１９】以上のように、断面形状・柄・色・模様、
等の意匠を化粧キャップＣと乾式壁材Ｄで同一、つまり
意匠を同一とすることにより、出隅に形成した化粧キャ
ップＣが目立たないように形成することができるもので
ある。

【００２０】また、化粧面８ａ間のコーナー部分は、ア
ール状（円弧状）に形成するものである。これは、化粧
目地８ｂが図のように形成された場合には、成形時に毛
書言う面部８を２面の化粧面８ａに９０°に曲げたと
き、コーナー部は化粧目地８ｂが潰され平らになってし
まうものである。無理に作ろうとすると、しぼり加工が
必要となり、鋼板をいじめてしまうことになる。このた
めに、コーナー部分をアール状に形成することで、鋼板
をいじめることなく化粧目地を生かすことができるもの
である。また、しぼり加工の場合には、エンボスの柄が
消えてしまうために成形してからエンボスをかける必要
が出てくるが、成形後のエンボス加工は困難である。

【００２１】以上説明したのは、コーナー部の出隅部分
を説明したが、入隅部分も同様に形成することができる
ものである。

【００２２】勿論、断面形状・柄・色・模様、等の意匠
の一種以上を組み合わせて形成することにより、化粧キ
ャップＣと乾式壁材Ｄで同一、つまり意匠を同一とする
こともできるものである。

【００２３】また、化粧キャップＣの化粧面部８は成形
の最後に塗装を施し、最終化粧と成形傷のカバーを施し
ても良いものである。

【００２４】図７（ａ）〜（ｈ）、図８（ａ）〜
（ｊ）、図９（ａ）〜（ｆ）、および図１０（ａ）〜
（ｇ）は本発明に係るコーナー部構造のその他の実施例
を示す断面図である。

【００２５】

【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るコー
ナー部構造によれば、乾式壁材と化粧キャップの境界
が明確でなく、出隅・入隅を目立たなく形成できる。ま
た、化粧キャップの化粧面をアール状に形成したため
に、成形が容易である。鋼板をいじめることがな
い。しぼり加工によるエンボスの潰れがない。等の特
徴、効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るコーナー部構造の一実施例を示す
断面図である。

【図２】本発明に係るコーナー部構造の一実施例を示す
斜視図である。

【図３】本発明に係るコーナー部構造に使用する敷目板
と化粧キャップをの一実施例を示す断面図である。

【図４】本発明に係るコーナー部構造に使用する化粧キ
ャップをの一実施例を示す斜視図である。

【図５】本発明に係るコーナー部構造に使用する化粧キ
ャップをの一実施例を示す斜視図である。

【図６】本発明に係るコーナー部構造に使用する乾式壁
材をの一実施例を示す斜視図である。

【図７】本発明に係るコーナー部構造のその他の実施例
を示す断面図である。

【図８】本発明に係るコーナー部構造のその他の実施例
を示す断面図である。

【図９】本発明に係るコーナー部構造のその他の実施例
を示す断面図である。

【図１０】本発明に係るコーナー部構造のその他の実施
例を示す断面図である。

【符号の説明】

Ａ 出隅用ジョイナ Ｂ 敷目板 Ｃ 化粧キャップ Ｄ 乾式壁材 Ｄ１ 化粧面 Ｄ２ 化粧目地 α 壁下地 β 固定具 １ 水平部 ２ 固定片 ３ 舌片 ４ 嵌合部 ５ ガイド片 ６ 嵌合溝 ７ 嵌合爪 ８ 化粧面部 ８ａ 化粧面 ８ｂ 化粧目地 ９ 係合部 １０ 立ち上がり部 １１ 係合片 １２ 防水片 １２ａ 固定孔 １３ 目地カバー片 １４ 化粧面部

フロントページの続き (72)発明者 奥山 専一 山形県東根市大字蟹沢字上縄目1816番地の 12 株式会社アイジー技術研究所内 (72)発明者 安孫子 一徳 山形県東根市大字蟹沢字上縄目1816番地の 12 株式会社アイジー技術研究所内 Ｆターム(参考） 2E002 EB06 HA03 MA06 2E110 AA57 AB27 AB28 BA12 CA07 CC02 CC20 DA03 DC03 GB02Z GB03Z

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 乾式壁材の化粧面部の意匠とコーナー部
   に形成した化粧キャップの化粧面部の意匠を同一に形成
   したことを特徴とするコーナー部構造。
2. 【請求項２】 乾式壁材の化粧面部の断面形状とコーナ
   ー部に形成した化粧キャップの化粧面部の断面形状を同
   一に形成したことを特徴とするコーナー部構造。
3. 【請求項３】 乾式壁材の化粧面部の柄とコーナー部に
   形成した化粧キャップの化粧面部の柄を同一に形成した
   ことを特徴とするコーナー部構造。
4. 【請求項４】 乾式壁材の化粧面部の色とコーナー部に
   形成した化粧キャップの化粧面部の色を同一に形成した
   ことを特徴とするコーナー部構造。
5. 【請求項５】 乾式壁材の化粧面部の模様とコーナー部
   に形成した化粧キャップの化粧面部の模様を同一に形成
   したことを特徴とするコーナー部構造。