JP2003262012A - 断熱パネル - Google Patents

断熱パネル

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JP2003262012A
JP2003262012A JP2002065769A JP2002065769A JP2003262012A JP 2003262012 A JP2003262012 A JP 2003262012A JP 2002065769 A JP2002065769 A JP 2002065769A JP 2002065769 A JP2002065769 A JP 2002065769A JP 2003262012 A JP2003262012 A JP 2003262012A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 デプスや金属外皮の厚みを大きくしなくても
強度や剛性を高くすることができて施工を簡略化するこ
とができ、また、固定具の打ち込みによる変形を防止し
て防水性が低下しないようにすることができる断熱パネ
ルを提供する。 【解決手段】 二枚の金属外皮1、2の間に芯材3を充
填すると共に一方の金属外皮1に突条の山部4を形成し
た断熱パネルAに関する。山部4の内側にその長手方向
に沿って補強材5を設ける。補強材5で山部4を補強す
ることにより、デプスや金属外皮1、2の厚みを大きく
しなくても強度及び剛性を高めることができる。また、
山部4を補強材5で支持して補強することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屋根材または壁材
として使用される断熱パネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、サンドイッチパネルと称され
る断熱パネルが提案されている。図11に屋根材として
用いられる断熱パネルA′を示す。この断熱パネルA′
は二枚の金属外皮1、2の間にウレタンフォーム等の芯
材3を充填することにより形成されるものであり、ま
た、表面側の金属外皮1には複数本の山部4が突設され
ている。金属外皮1、2と芯材3は例えば接着剤で接着
することができる。山部4は断熱パネルAの長手方向
(屋根に施工された状態における軒棟方向と一致する方
向)と平行な方向に長い突条に形成されており、複数本
の山部4は断熱パネルA′の短手方向(屋根に施工され
た状態における軒棟方向と直交する方向)に並設されて
いる。
【0003】そして、複数枚の断熱パネルAを建物の母
屋の上に並べて載置すると共にテクス等の固定具10を
断熱パネルA′及び母屋に打ち込んで断熱パネルA′を
母屋に固定することによって、屋根が形成されるもので
ある。上記の固定具10は断熱パネルAの山部4を貫通
するようにして打入されるものである。尚、図12にお
いて、20は軒樋、21は軒先フレーム、22はけらば
包、23は山部4に装着されるカバー材である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような断熱パネ
ルA′において、その強度や剛性などの物理的性能は金
属外皮1、2や芯材3の各材料及び断熱パネルA′の断
面形状によってほぼ決定されるものである。特に、負圧
に対して変形しにくい(耐風圧力)などの構造上の特性
として断熱パネルAの強度や剛性は極めて重要である。
断熱パネルAの強度や剛性を高める方法としては、断熱
パネルA′のデプス(断面積)や金属外皮1、2の板厚
を大きくする方法があるが、断熱パネルA′のデプスを
大きくする方法では建物の高さの制約条件等に影響され
る場合があり、また、金属外皮1、2の板厚を大きくす
る方法では断熱パネルAの成形や加工のための設備が固
定されているために一旦形状を決めてしまうと容易に変
更が難しいものであり、いずれの方法も実現するのは難
しいものであった。
【0005】そこで、従来では、断熱パネルA′の耐風
圧力を高くするために、母屋の間隔を狭めて、より多く
の母屋で断熱パネルAを支持するようにしていたが、固
定具10を打ち込む箇所が多くなって施工に手間がかか
るという問題があった。
【0006】また、上記のように固定具10は断熱パネ
ルA′の山部4に打入されるものであるが、この時、固
定具10にかけた力が座金25及びパッキン26を介し
て山部4に伝わり、これにより、図13に示すように山
部4が凹むように変形してパッキン26と山部4の表面
との間に隙間が形成されてしまい、防水性が低下すると
いう問題があった。
【0007】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、デプスや金属外皮の厚みを大きくしなくても強度
や剛性を高くすることができて施工を簡略化することが
でき、また、固定具の打ち込みによる変形を防止して防
水性が低下しないようにすることができる断熱パネルを
提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
断熱パネルAは、二枚の金属外皮1、2の間に芯材3を
充填すると共に一方の金属外皮1に突条の山部4を形成
した断熱パネルAにおいて、山部4の内側にその長手方
向に沿って補強材5を設けて成ることを特徴とするもの
であり、補強材5で山部4を補強することにより、デプ
スや金属外皮1、2の厚みを大きくしなくても強度及び
剛性を高めることができるものであり、従って、母屋の
間隔を広くして固定具を打ち込む箇所を少なくすること
ができ、施工を簡略化することができるものである。ま
た、山部4を補強材5で支持して補強することができ、
固定具10の打ち込みによる変形を防止して防水性が低
下しないようにすることができるものである。
【0009】また、本発明の請求項2に係る断熱パネル
Aは、請求項1に加えて、補強材5を山部4の内面に当
接させて成ることを特徴とするものであり、補強材5に
よる山部4の補強を確実に行うことができ、固定具10
の打ち込みによる変形を確実に防止することができるも
のである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0011】屋根材として用いられる本発明の断熱パネ
ルAはその外観が図11に示した従来の屋根材と同様に
形成されている。すなわち、二枚の金属外皮1、2の間
に芯材3を充填すると共に表面側(施工した際に上側に
向く方)の一方の金属外皮1に突条の山部4を形成する
ことによって断熱パネルAが構成されている。
【0012】金属外皮1、2は剛性があって塑性変形可
能な金属製の板材料であれば何でも使用することがで
き、例えば、鉄板、鋼板(SS41、SS400、SU
S304等)、アルミニウム板などの金属板を用いるこ
とができる。金属板の中でも耐火性や耐食性を考慮して
着色亜鉛めっき鋼板、着色合金めっき鋼板、フッ素樹脂
フィルムラミネート鋼板、ステンレス鋼板などを用いる
のが好ましい。また、金属外皮1、2は例えば厚さ0.
3〜1.6mmのものを使用することができる。
【0013】山部4は断熱パネルAの表面に突出するよ
うに複数個設けられており、平坦部4a及び平坦部4a
の両端に連設された脚部4bとで断面略逆U字状に形成
され且つ断熱パネルAの軒棟方向(断熱パネルAを施工
した際に屋根の軒棟方向と平行な方向であって、水が流
れる方向)に長く形成されている。また、隣り合う山部
4の間には谷部6が形成されている。谷部6はその端部
が脚部4bに連続するように形成され且つ軒棟方向に長
い略平板状に形成されている。従って、複数個の山部4
と複数個の谷部6とは断熱パネルAの軒棟方向と直交す
る方向に交互に連なって形成されている。また、断熱パ
ネルAの裏面となる他方の金属外皮2は略平板状に形成
されており、上記の谷部6及び平坦部4aとほぼ平行に
形成されている。
【0014】芯材3としてはウレタンフォームやフェノ
ールフォームなどの発泡樹脂を注入発泡することにより
形成することができるが、この他にスラグ系や天然岩石
系のロックウール、グラスウールなどを用いることもで
きる。
【0015】そして、本発明では上記の山部4の内側に
補強材3が設けられている。図1に示すものでは、補強
材5は2〜5mm程度の厚みの板状に形成されており、
山部4のほぼ全長にわたって設けられている。また、補
強材5は山部4の平坦部4aの内面(下面)に当接(密
着)させて配置されている。また、芯材3を発泡樹脂の
注入発泡により形成することによって、山部4の内面と
補強材5と芯材3とを接着して一体化した複合材料に形
成することができる。また、補強材5の短手方向の寸法
は山部4の平坦部4aの短手方向の寸法よりもやや小さ
めに形成されており、これにより、山部4の内側に補強
材5を収納した際に補強材5の固定のための特別な装置
や部材が必要でなく、断熱パネルAの製造を容易に行う
ことができる。
【0016】このような補強材5は鋼材などの金属や合
成樹脂などで形成することができる。合成樹脂の種類は
硬化物の引張り強度や曲げ強さや曲げ弾性率等によって
選択することができ、例えば、ウレタン系樹脂である
「エラストコートEC−3052」(BASF INO
AC ポリウレタン(株)製造)などを用いることがで
きる。
【0017】上記のように本発明の断熱パネルAは、山
部4の内側に補強材5を設けるので、補強材5により実
際のデプスは大きくしないで仮想デプスを大きくするこ
とができ、デプスや金属外皮の厚みや断面形状を変えな
いで強度及び剛性(特に曲げ剛性)を高くすることがで
きるものである。従って、母屋(断熱パネルAが壁材の
場合は胴縁)の間隔(ピッチ)を大きくすることができ
て固定具10の打ち込みを少なくすることができ、施工
を簡略化することができるものである。
【0018】図2は母屋間隔と耐風圧力の関係を示すグ
ラフであり、点線が補強材5が無い従来の断熱パネル
A′のものを示し、実線が補強材5を有する本発明の断
熱パネルAのものを示す。補強材5を有する本発明の断
熱パネルAの耐風圧力と補強材5が無い従来の断熱パネ
ルA′の耐風圧力とを対比すると、同じ母屋間隔でも本
発明の断熱パネルAの耐風圧力が1.2〜1.5倍の耐
風圧力を有することが判る。尚、ここで示した本発明の
断熱パネルAは、表面側の金属外皮1として0.6mm
厚のステンレス鋼板を用い、裏面側の金属外皮2として
0.4mm厚のステンレス鋼板を用い、芯材3としてウ
レタンフォームを用い、補強材5としては厚み3.2m
m×幅36mmの鋼材を用いて全体の厚み35mmに形
成したものであり、従来の断熱パネルA′は補強材5を
用いない以外は上記の断熱パネルAと同様に形成した。
【0019】また、本発明の断熱パネルAを施工するに
あたっては、母屋に断熱パネルAを載置した後、図1、
3に示すように、テクス等の固定具10を断熱パネルA
の山部4に打入し、金属外皮1、2と芯材3と補強材5
を貫通して固定具10を母屋に打入するものである。こ
の時、固定具10の頭部10aと平坦部4aの間には座
金25及びパッキン26が介在されるものである。そし
て、本発明では山部4の内側に補強材5を設けるので、
補強材5で平坦部4aを下側から支持することができ、
固定具10を打入する際の力に対する平坦部4aの抵抗
力(支圧強度)を向上させることができ、山部4の平坦
部4aの凹み等の変形を防止することができるものであ
り、従って、防水性が低下しないようにすることができ
るものである。このように本発明では断熱パネルAの山
部4の局部変形に対して抵抗することができるものであ
る。また、補強材5の板厚や幅寸法(短手方向の寸法)
を変えることにより、断熱パネルAの強度や剛性を容易
に調整することができるものである。
【0020】上記の補強材5としては各種形状のものを
用いることができる。図4に示す実施の形態では、上片
15と下片16と支持片17とから形成される長尺のH
鋼を補強材5として用いたものであり、上片15を山部
4の平坦部4aの内面に当接させたものである。図5に
示す実施の形態は下向きに開口した断面略コ字形の本体
部18と本体部18の開口縁部に外側に向かって突出さ
せた突出片19とから形成される長尺の補強材5を用い
ており、本体部18の上面を山部4の平坦部4aの内面
に当接させたものである。図6に示す実施の形態は断面
略L字形の支持部32と支持部20の上端に設けた当接
片31とから形成される長尺の補強材5を用いており、
当接片21の上面を山部4の平坦部4aの内面に当接さ
せたものである。この補強材5は一つの山部4の内側に
二つ設けるものであり、二つの補強材5の間には固定具
10が通るための間隙30が設けてあり、この間隙30
により固定具10が打入しやすくなっている。図7に示
す実施の形態は長尺の角筒を補強材5として用いてお
り、角筒の上面を山部4の平坦部4aの内面に当接させ
たものである。図8に示す実施の形態は横向きに開口し
た断面略コ字形の長尺の型鋼を補強材5として用いてお
り、型鋼の上面を山部4の平坦部4aの内面に当接させ
たものである。
【0021】図9に示す実施の形態は山部4の内部形状
に合致する外形を有する長尺の鋼材で補強材5が形成さ
れており、この鋼材の外面を山部4の内面に当接させた
ものである。この実施の形態では山部4の平坦部4aと
脚部4bの両方を補強材5で支えて変形を防止すること
ができる。図10に示す実施の形態は山部4の内部形状
に合致する外形を有する長尺の樹脂成形品で補強材5が
形成されており、この樹脂成形品を山部4の内面に当接
させたものである。樹脂成形品としては上記のウレタン
系樹脂などを用いることができる。この実施の形態では
山部4の平坦部4aと脚部4bの両方を補強材5で支え
て変形を防止することができる。
【0022】上記のような補強材5は全ての山部4の内
側に設けても良いし、あるいは一部の山部4の内側だけ
に設けても良い。一部の山部4の内側だけに補強材5を
設ける場合は固定具10を打ち込む山部4に補強材5を
設けるようにする。
【0023】上記では断熱パネルAとして屋根材を例示
したが、これに限らず、本発明の断熱パネルAを壁材と
して用いることもできる。
【0024】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1の発明
は、二枚の金属外皮の間に芯材を充填すると共に一方の
金属外皮に突条の山部を形成した断熱パネルにおいて、
山部の内側にその長手方向に沿って補強材を設けて成る
ことを特徴とするものであり、補強材で山部を補強する
ことにより、デプスや金属外皮の厚みを大きくしなくて
も強度及び剛性を高めることができるものであり、従っ
て、母屋の間隔を広くして固定具を打ち込む箇所を少な
くすることができ、施工を簡略化することができるもの
である。また、山部を補強材で支持して補強することが
でき、固定具の打ち込みによる変形を防止して防水性が
低下しないようにすることができるものである。
【0025】また本発明の請求項2の発明は、補強材を
山部の内面に当接させて成ることを特徴とするものであ
り、補強材による山部の補強を確実に行うことができ、
固定具の打ち込みによる変形を確実に防止することがで
きるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す一部の断面図
である。
【図2】同上の母屋間隔と耐風圧力の関係を示すグラフ
である。
【図3】同上の山部の拡大した断面図である。
【図4】同上の他の実施の形態の一例を示す一部の断面
図である。
【図5】同上の他の実施の形態の一例を示す一部の断面
図である。
【図6】同上の他の実施の形態の一例を示す一部の断面
図である。
【図7】同上の他の実施の形態の一例を示す一部の断面
図である。
【図8】同上の他の実施の形態の一例を示す一部の断面
図である。
【図9】同上の他の実施の形態の一例を示す一部の断面
図である。
【図10】同上の他の実施の形態の一例を示す一部の断
面図である。
【図11】本発明及び従来の断熱パネルの全体を示す断
面図である。
【図12】本発明及び従来の断熱パネルの施工状態を示
す斜視図である。
【図13】従来例を示す一部を拡大した断面図である。
【符号の説明】
1 金属外皮 2 金属外皮 3 芯材 4 山部 5 補強材
フロントページの続き Fターム(参考) 2E108 AS02 BB04 BN03 CC01 CV03 GG01 GG05 2E110 AA02 AA47 AB02 AB04 AB22 BA03 BA12 BA16 CB03 GB01W GB01X GB49Z GB54Z

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二枚の金属外皮の間に芯材を充填すると
    共に一方の金属外皮に突条の山部を形成した断熱パネル
    において、山部の内側にその長手方向に沿って補強材を
    設けて成ることを特徴とする断熱パネル。
  2. 【請求項2】 補強材を山部の内面に当接させて成るこ
    とを特徴とする請求項1に記載の断熱パネル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008202307A (ja) * 2007-02-20 2008-09-04 Nippon Steel & Sumikin Coated Sheet Corp 屋根構造
JP2015105529A (ja) * 2013-11-29 2015-06-08 日鉄住金鋼板株式会社 断熱パネル及びその取付構造
CN111042447A (zh) * 2019-12-02 2020-04-21 江苏省建筑工程集团有限公司 一种屋面变形缝结构及其施工方法

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