JP2003261959A - 建設機械の排土板駆動油圧回路 - Google Patents

建設機械の排土板駆動油圧回路

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JP2003261959A
JP2003261959A JP2002062056A JP2002062056A JP2003261959A JP 2003261959 A JP2003261959 A JP 2003261959A JP 2002062056 A JP2002062056 A JP 2002062056A JP 2002062056 A JP2002062056 A JP 2002062056A JP 2003261959 A JP2003261959 A JP 2003261959A
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hydraulic
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Kiwamu Takahashi
究 高橋
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】建設機械の排土板駆動油圧回路において、エン
ジン停止時に排土板の上げ動作を禁止することにより、
機体を持ち上げた状態で作業を行うとき機体の落下を防
止する。 【解決手段】油圧シリンダ3のボトム側ポート6と方向
切換弁8を接続するボトム側ライン13に設けられたパ
イロットチェック弁15は、エンジン2の停止時におい
てパイロット油圧ポンプP2からのパイロット圧が供給
されなくなることにより閉じ、この間ボトム側ポート6
から方向切換弁8へ向かう方向の圧油の流れを規制す
る。そのため、エンジン2の停止時に操作レバー19の
誤操作によりボトム側ライン13がタンクポート12に
接続された場合でもボトム側シリンダ室4からの圧油の
流出を防ぐことができ、油圧シリンダ3の収縮を完全に
止めて排土板240の上げ動作を禁止できる。その結
果、排土板240を用いた機体持ち上げ時でエンジン2
の停止時における機体の落下を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機械操作式方向切
換弁の切換操作により排土板を昇降制御する建設機械の
排土板駆動油圧回路に関する。
【0002】
【従来の技術】油圧ショベル等の建設機械には、機体下
部の走行方向前部または後部に作業腕を備え、この作業
腕の先端部に土砂等の運搬のための排土板を取り付けた
ものがある。
【0003】排土板の取り付け構造及びその駆動油圧回
路を図5に示す。図5において、油圧ショベルの下部走
行体中央フレーム311の前方両側に2つのアタッチメ
ント取付部342が取り付けられ、アタッチメント取付
部342に作業腕341の基端が上下回動可能に取り付
けられ、作業腕341の他端に排土板340が固定され
ている。また、下部走行体中央フレーム311の前方中
央位置にシリンダ取付部343が取り付けられ、シリン
ダ取付部343に油圧シリンダ103のピストンロッド
が上下回動可能に取り付けられ、油圧シリンダ103の
ボトム側端部は作業腕341の先端付近に連結されてい
る。
【0004】油圧シリンダ103は方向切換弁108を
介して主油圧ポンプP1とタンク125に接続されてお
り、方向切換弁108を切り換え操作することにより油
圧シリンダ103に対する圧油の流入・排出方向を制御
し、油圧シリンダ103を伸縮動作させて排土板340
を昇降制御する。例えば方向切換弁108を図示中央の
中立位置Iから図示左側の位置IIに切り換えると、主油
圧ポンプP1の吐出油は方向切換弁108を介して油圧
シリンダ103のボトム側ポート106からボトム側シ
リンダ室104に流入し、油圧シリンダ103のロッド
側シリンダ室105の圧油はロッド側ポート107から
方向切換弁108を介してタンク125に流出し、油圧
シリンダ103が伸長して排土板340が下降する。
【0005】方向切換弁108を逆に図示右側の位置II
Iに切り換えると、主油圧ポンプP1の吐出油は方向切
換弁108を介して油圧シリンダ103のロッド側ポー
ト107からロッド側シリンダ室105に流入し、油圧
シリンダ103のボトム側シリンダ室104の圧油はボ
トム側ポート106から方向切換弁108を介してタン
ク125に流出し、油圧シリンダ103が収縮して排土
板340が上昇する。
【0006】以上の排土板駆動油圧回路101は実機に
搭載される一般的なものである。これに対し、特開平1
1−336116号公報には図6に示すような排土板駆
動油圧回路101Aが開示されている。この油圧回路で
は、油圧シリンダ103のロッド側ポート107と方向
切換弁108とを接続するロッド側ライン114にパイ
ロットチェック弁115を設け、このパイロットチェッ
ク弁115にパイロット油圧ポンプP2からのパイロッ
ト圧を導くパイロット油路120に、エンジン102の
運転時には開きエンジン102の停止時には閉じるよう
開閉制御される切換弁129を設けている。
【0007】このような構成により、エンジン102の
運転時には切換弁129が開き、パイロット油圧ポンプ
P2からのパイロット圧がパイロットチェック弁115
に導かれてパイロットチェック弁115が開き、方向切
換弁108の操作により油圧シリンダ103を伸縮させ
排土板340を昇降することができる。また、エンジン
102の停止時には切換弁129が閉じパイロット圧が
遮断されるため、パイロットチェック弁115は閉じ、
油圧シリンダ103のロッド側ポート107から方向切
換弁108へ向かう圧油の流れを規制する。これによ
り、エンジン102の停止時に誤操作により方向切換弁
108を操作してしまっても、油圧シリンダ103のロ
ッド側シリンダ室105から圧油が流出することがな
く、排土板340の自重による落下を防止し安全性の向
上が図れる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術には次のような問題がある。排土板340を備
えた油圧ショベルでは、下部走行体の底面を清掃するた
めに、フロント作業機と排土板340を用いて機体を持
ち上げた状態にすることがある。図7にその状態を示
す。これは、フロント作業機230と排土板240がそ
れぞれ反対側に位置するよう上部旋回体220を180
°回転させ、その状態でフロント作業機230と排土板
240を同時に押し下げ、下部走行体210を地面26
0から浮かせるものである。清掃作業はエンジン102
を停止して行う。
【0009】ところで、図7に示すように機体を持ち上
げた状態においては、図5に示す油圧シリンダ103は
縮み方向の力を受けており、油圧シリンダ103のボト
ム側シリンダ室104内の圧油は大きな負荷がかかった
状態となる。このため、方向切換弁108が機械操作方
式である場合は、エンジン102が停止状態であっても
操作レバー119を誤って操作すると方向切換弁108
は切り換わってしまうため、機体を持ち上げた状態でエ
ンジン102を停止させ、清掃を行っている際に、誤操
作により方向切換弁108を切り換えてしまうと、油圧
シリンダ103のボトム側シリンダ室104の圧油がボ
トム側ポート106から方向切換弁108を介してタン
ク125へ流出し、油圧シリンダ103が収縮する。そ
の結果、排土板340が上がり、運転者の意図に反して
機体が落下してしまうという問題がある。
【0010】特開平11−336116号公報に記載の
従来技術では、油圧シリンダ103のロッド側ポート1
07と方向切換弁108とを接続するロッド側ライン1
14にパイロットチェック弁115を設けている。しか
し、そのパイロットチェック弁115では、油圧シリン
ダ103のボトム側シリンダ室104の流出は防止でき
ないので、上述した機体落下の問題は同様に生じる。
【0011】本発明の目的は、エンジン停止時に排土板
の上げ動作を禁止することにより、機体を持ち上げた状
態で作業を行うとき機体の落下を防止することができる
建設機械の排土板駆動油圧回路を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明は、建設機械本体とこれに回動自在に
枢支された排土板とを油圧シリンダで連結し、前記油圧
シリンダのボトム側ポート及びロッド側ポートを方向切
換弁に接続し、エンジンで駆動される油圧ポンプの吐出
油を前記方向切換弁を介して前記油圧シリンダに供給す
ることにより前記排土板の回動角を調節可能とした建設
機械の排土板駆動油圧回路において、前記ボトム側ポー
トと前記方向切換弁との間に配置された弁手段と、前記
エンジンの停止を検出する検出手段と、前記エンジンの
非停止時に前記弁手段を開け、前記エンジンが停止する
と前記弁手段を閉じる制御手段とを備えるものとする。
【0013】このように弁手段と検出手段を設け、エン
ジンの非停止時に弁手段を開け、エンジンが停止すると
弁手段を閉じる制御手段を設けていることにより、エン
ジン運転時(エンジン非停止時)には油圧シリンダへの
圧油の流通制御が可能となるため、方向切換弁を切り換
え操作して排土板の上げ動作、下げ動作を自在に操作で
きる一方で、エンジンが停止すると弁手段が閉じて油圧
シリンダのボトム側シリンダ室から圧油の流出が遮断さ
れるため、方向切換弁を誤って切換操作した場合でも油
圧シリンダの収縮を完全に止め、排土板の上げ動作を禁
止することができる。
【0014】このようにエンジン停止時に排土板の上げ
動作を禁止することにより、機体を持ち上げた状態で作
業を行うとき機体の落下を防止することができる。
【0015】(2)上記(1)において、好ましくは、
前記検出手段は、前記エンジンの回転時にほぼ一定のパ
イロット圧を発生するパイロット油圧回路であり、前記
制御手段は、前記パイロット油圧回路で発生したパイロ
ット圧を前記弁手段に導くパイロット油路であるものと
する。
【0016】これにより、特別な切換弁(上記特開平1
1−336116号公報の切換弁129など)を設ける
ことなく既存のパイロット油圧回路を用いてエンジン停
止を検出でき、簡易かつコストの低い構成とすることが
できる。
【0017】(3)上記(2)において、好ましくは、
前記弁手段は、前記パイロット圧が導かれていないとき
は閉じ、パイロット圧が導かれると開くパイロットチェ
ック弁であるものとする。
【0018】これによりエンジン運転時にはパイロット
チェック弁が開いて排土板の上げ動作、下げ動作を自在
に行える一方、エンジン停止時にはパイロット圧が付加
されなくなるためパイロットチェック弁が閉じ、油圧シ
リンダのボトム側ポートから圧油が流出するのを止めて
排土板の上げ動作を禁止できるものとなる。
【0019】(4)上記(2)において、前記弁手段
は、前記パイロット圧が導かれていないときは閉じ、パ
イロット圧が導かれると開く二位置切換弁であってもよ
い。
【0020】これによりエンジン運転時には二位置切換
弁が開いて排土板の上げ動作、下げ動作を自在に行える
一方、エンジン停止時にはパイロット圧が付加されなく
なるため二位置切換弁が閉じ、油圧シリンダのボトム側
ポートと方向切換弁との間の圧油の流通を完全に止めて
排土板の上げ動作及び下げ動作の両方を禁止できるもの
となる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に従い説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に
係わる建設機械の排土板駆動油圧回路を排土板の取り付
け構造と共に示す図である。
【0022】図1において、211は油圧ショベルの下
部走行体に設けられた中央フレームであり、中央フレー
ム211の前部には左右1対のアタッチメント取付部2
42が取り付けられ、各アタッチメント取付部242に
作業腕241の基端が上下回動可能に取り付けられ、作
業腕241の他端に排土板240が固定されている。中
央フレーム211の前部中央にシリンダ取付部243が
取り付けられており、シリンダ取付部243に油圧シリ
ンダ3のピストンロッドが上下回動可能に取り付けら
れ、油圧シリンダ3のボトム側端部は作業腕241の先
端付近で排土板240の背面部分に連結されている。
【0023】油圧シリンダ3は、内部にボトム側シリン
ダ室4とロッド側シリンダ室5を有する複動式シリンダ
であり、ボトム側ポート6よりボトム側シリンダ室4に
圧油を流入させることで油圧シリンダ3が伸長し、作業
腕241及び排土板240を下方に回動させ、ロッド側
ポート7よりロッド側シリンダ室5に圧油を流入させる
ことで油圧シリンダ3が収縮し、作業腕241及び排土
板240を上方に回動させる。
【0024】また、図1において、1は本実施の形態に
係わる排土板駆動油圧回路であり、排土板駆動油圧回路
1は、エンジン2により回転駆動される主油圧ポンプP
1と、上記の油圧シリンダ3と、主油圧ポンプP1から
油圧シリンダ3に供給される圧油の流れを制御する方向
切換弁8とを備えている。
【0025】主油圧ポンプP1は、主吐出ライン22、
フィーダーライン23及びフィーダーライン23に設け
られたロードチェックバルブ18を介して方向切換弁8
のポンプポート9に接続され、方向切換弁8の2つのア
クチュエータポート10,11はボトム側ライン13と
ロッド側ライン14を介してそれぞれ油圧シリンダ3の
ボトム側ポート6とロッド側ポート7に接続され、方向
切換弁8のタンクポート12は排出ライン21を介して
タンク25に接続されている。また、主吐出ライン22
には、主油圧ポンプP1の吐出圧の過大上昇を防ぐため
のメインリリーフ弁17が設けられている。
【0026】方向切換弁8は中立位置Iを含む三つの切
換位置I,II,IIIを有し、かつセンターバイパスライ
ン24に接続されたセンターバイパス型であり、センタ
ーバイパスライン24の上流側は主油圧ポンプP1の主
吐出ライン22に接続され、センターバイパスライン2
4の下流側は排出ライン21を介してタンク25に接続
されている。方向切換弁8は、操作レバー19を操作す
ることにより、その操作方向と操作量に応じて切換位置
が直接切り換えられる機械操作式である。
【0027】また、排土板駆動油圧回路1はエンジン2
により回転駆動されるパイロット油圧ポンプP2と、パ
イロット油圧ポンプP2のパイロット吐出ライン26に
接続されパイロット油圧ポンプP2の吐出圧を一定に保
つパイロットリリーフ弁16とからなるパイロット油圧
回路50を備え、パイロット吐出ライン26に発生した
ほぼ一定のパイロット圧は、ライン27を介して図示し
ないリモコン弁等に導かれ、その一次圧として用いられ
る。
【0028】そして排土板駆動油圧回路1は、その特徴
的構成として、油圧シリンダ3のボトム側ポート6と方
向切換弁8の一方のアクチュエータポート10とを接続
するボトム側ライン13に設けられたパイロットチェッ
ク弁15を備え、パイロットチェック弁15はボトム側
ポート6から方向切換弁8への流れを規制する向きに配
置され、パイロットチェック弁15を開成するパイロッ
ト油路20はパイロット油圧回路50のパイロット吐出
ライン26に接続されている。
【0029】図2及び図3に排土板駆動油圧回路1が搭
載される油圧ショベルの外観を示す。図2及び図3にお
いて、油圧ショベル200は、下部走行体210と、上
部旋回体220と、スイング式フロント作業機230と
を備え、上部旋回体220は下部走行体210上に旋回
可能に搭載され、上部旋回体220の前部にはスイング
ポスト250が取り付けられ、このスイングポスト25
0にフロント作業機230が上下動可能に取り付けられ
ている。下部走行体210は前述した中央フレーム21
1(図1)を備え、この中央フレーム211には前述し
たように油圧シリンダ3及び作業腕241が取り付けら
れている。
【0030】次に、本実施の形態の排土板駆動油圧回路
1の動作を説明する。まず、エンジン2が運転状態にあ
る通常作動時においては、パイロット油圧ポンプP2は
エンジン2の駆動により圧油を吐出しており、パイロッ
ト油圧回路50にはほぼ一定のパイロット圧が発生して
いる。このためそのパイロット圧がパイロットライン2
0を介してパイロットチェック弁15に導かれ、パイロ
ットチェック弁15は開いた状態にある。この状態は、
ボトム側ライン13にパイロットチェック弁15等を何
も設けていない従来の排土板駆動油圧回路と同じであ
り、操作レバー19を操作して方向切換弁8を切り換え
ると油圧シリンダ3に圧油が供給され、排土板240の
上げ動作、下げ動作を自在に行うことができる。
【0031】つまり、方向切換弁8を中立位置Iから図
示左側の位置IIに切り換えると、主油圧ポンプP1から
の吐出油が方向切換弁8及びパイロットチェック弁15
を介して油圧シリンダ3のボトム側ポート6からボトム
側シリンダ室4に流入し、油圧シリンダ3のロッド側シ
リンダ室5の圧油はロッド側ポート7から方向切換弁8
を介してタンク25に流出し、油圧シリンダ3が伸長し
て排土板240が下降する。
【0032】方向切換弁8を逆に図示右側の位置IIIに
切り換えると、主油圧ポンプP1の吐出油は方向切換弁
8を介してロッド側ポート7からロッド側シリンダ室5
に流入し、油圧シリンダ3のボトム側シリンダ室4の圧
油はボトム側ポート6からパイロットチェック弁15及
び方向切換弁8を介してタンク25に流出し、油圧シリ
ンダ3が収縮して排土板240が上昇する。
【0033】一方、エンジン2の停止時は、パイロット
油圧ポンプP2が圧油を吐出しないためパイロット油圧
回路50にはパイロット圧が生成されず、パイロットチ
ェック弁15が閉じた状態となる。
【0034】ここで、油圧ショベル200の機体を持ち
上げて下部走行体210の底面を清掃する場合について
説明する。
【0035】前述したように、図7は、フロント作業機
230と排土板240を用いて油圧ショベル200の機
体を持ち上げた状態であり、これは上部旋回体220を
180°旋回させることによりフロント作業機230と
排土板240を反対側に位置させ、その状態でフロント
作業機230と排土板240を同時に押し下げ、下部走
行体210を地面260から浮かせるものである。機体
底面の清掃作業はエンジン2を停止して行う。
【0036】ところで、図7で示すように機体を持ち上
げた状態においては、排土板240には矢印Fに示すよ
うな上向きの荷重が掛かる。そのような排土板240に
対する上向きの荷重は図1に示す油圧シリンダ3に対し
ては縮み方向の荷重となり、その結果油圧シリンダ3の
うちのボトム側シリンダ室4内の圧油は大きな負荷がか
かった状態となる。
【0037】また、方向切換弁108が機械操作方式で
あると、仮にエンジン102が停止状態だったとして
も、操作レバー119を誤って操作すると方向切換弁8
を切り換えることができる。
【0038】前述したように、図5に示す従来の排土板
駆動油圧回路101では、エンジン停止時に誤って操作
レバー19を操作し、方向切換弁8を位置IIIに切り換
えると、ボトム側ライン13がタンクポート12に接続
され、ボトム側シリンダ室4内から圧油が流出して油圧
シリンダ3が収縮し、機体が運転者の意図に反して落下
してしまう。この問題は図6に示すものでも同様であっ
た。
【0039】これに対し、本実施の形態においては、エ
ンジン2の停止時にはパイロット油圧ポンプP2も停止
するためパイロット油圧回路50にはパイロット圧力は
発生せず、ボトム側ライン13上のパイロットチェック
弁15は閉じており、ボトム側シリンダ室4から方向切
換弁8へ向かう圧油の流れを規制する。そのため、操作
レバー19の誤操作によりボトム側ライン13がタンク
ポート12に接続された場合でもボトム側シリンダ室4
からの圧油の流出を防ぎ、機体の自重による油圧シリン
ダ3の収縮を完全に止めて排土板240の上げ動作を禁
止することができる。
【0040】したがって本実施の形態の排土板駆動油圧
回路1によれば、エンジン2の停止時に排土板240の
上げ動作を禁止することで、機体を持ち上げた状態で作
業を行うとき機体の落下を防止することができ、安全性
を向上することができる。
【0041】本発明の第2の実施の形態による排土板駆
動油圧回路を図4により説明する。図中、図1に示す部
分と同等の部分には同じ符号を付し説明を省略する。
【0042】図4において、本発明の第2の実施の形態
に係わる排土板駆動油圧回路1Aは、ボトム側ライン1
3に油圧パイロット式二位置切換弁30を設置したもの
である。油圧パイロット式二位置切換弁30は、パイロ
ットライン20を介してパイロット油圧回路50に接続
された受圧部30aを有し、受圧部30aにパイロット
圧が付加されている間は開いて油圧シリンダ3のボトム
側ポート6と方向切換弁8との間の圧油の流通が自由と
なり、受圧部30aにパイロット圧が付加されていない
間は閉じて圧油の流通を遮断する。
【0043】このように構成した本実施の形態において
も、エンジン2の運転時には油圧パイロット式二位置切
換弁30が開いて排土板240の上げ動作、下げ動作を
自在に行える一方、エンジン2の停止時には油圧パイロ
ット回路50にパイロット圧が発生しないため油圧パイ
ロット式二位置切換弁30が閉じ、油圧シリンダ3のボ
トム側シリンダ室4と方向切換弁8との間の圧油の流通
を遮断し排土板240の上げ動作を禁止することができ
る。
【0044】したがって上記第1の実施の形態と同様
に、エンジン2の停止時に排土板240の上げ動作を禁
止することで、機体を持ち上げた状態で作業を行うとき
機体の落下を防止することができ、安全性を向上するこ
とができる。
【0045】なお、上述した実施の形態では、エンジン
2の運転・停止をパイロット圧の発生の有無で検出し、
ボトム側ライン13に設けた弁手段(パイロットチェッ
ク弁15あるいは油圧パイロット式二位置切換弁30)
をそのパイロット圧で油圧的に作動するものとしたが、
本発明はこれに限られるものではない。例えば、エンジ
ンジェネレータ(発電機)の出力電圧をセンサにより測
定してエンジン2の運転・停止を検出し、ボトム側ライ
ン13に設ける弁手段を電磁弁で構成し、出力電圧がO
Nの場合に電磁弁を開き、出力電圧がOFFの場合に電
磁弁を閉じるよう制御装置により制御する構成としても
よく、その場合でも上記と同様の効果が得られる。
【0046】またその他にも、エンジン2の運転・停止
の検出を、キースイッチのON・OFFのセンサ検出に
より行い、キースイッチがONの場合に電磁弁を開き、
キースイッチがOFFの場合に電磁弁を閉じるよう制御
装置により制御する構成としてもよい。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、エンジン停止時に排土
板の上げ動作を禁止することで、機体を持ち上げた状態
で作業を行うとき機体の落下を防止することができ、安
全性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による建設機械の排
土板駆動油圧回路の全体構成図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態による排土板駆動油
圧回路が設けられる油圧ショベルの平面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態による排土板駆動油
圧回路が設けられる油圧ショベルの側面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態による建設機械の排
土板駆動油圧回路の全体構成図である。
【図5】従来の基本的な排土板駆動油圧回路の全体構成
図である。
【図6】ロッド側ラインにパイロットチェック弁を設け
た従来の排土板駆動油圧回路の全体構成図である。
【図7】フロント作業機と排土板を用いて機体が持ち上
げ状態となっている油圧ショベルの側面図である。
【符号の説明】
1,1A 本発明による排土板駆動油圧回路 2 エンジン 3 油圧シリンダ 4 ボトム側シリンダ室 5 ロッド側シリンダ室 6 ボトム側ポート 7 ロッド側ポート 8 方向切換弁 13 ボトム側ライン 14 ロッド側ライン 15 パイロットチェック弁 16 パイロットリリーフ弁 19 操作レバー 20 パイロットライン 30 油圧パイロット式二位置切換弁 50 パイロット油圧回路 101,101A 従来の排土板駆動油圧回路 115 パイロットチェック弁 200 油圧ショベル 210 下部走行体 220 上部旋回体 230 フロント作業機 240 排土板 241 作業腕 242 アタッチメント取付部 243 シリンダ取付部 250 スイングポスト P1 主油圧ポンプ P2 パイロット油圧ポンプ I,II,III 方向切換弁の切換位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2D003 AA01 AB04 BA07 CA03 DA01 DA03 DB05 3H082 AA03 BB12 BB17 CC02 DA14 DA23 DA37 DA48 EE02 3H089 AA59 BB28 CC01 DA02 DB34 DB47 DB49 DB54 EE04 EE22 FF09 GG02 JJ02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】建設機械本体とこれに回動自在に枢支され
    た排土板とを油圧シリンダで連結し、前記油圧シリンダ
    のボトム側ポート及びロッド側ポートを方向切換弁に接
    続し、エンジンで駆動される油圧ポンプの吐出油を前記
    方向切換弁を介して前記油圧シリンダに供給することに
    より前記排土板の回動角を調節可能とした建設機械の排
    土板駆動油圧回路において、 前記ボトム側ポートと前記方向切換弁との間に配置され
    た弁手段と、 前記エンジンの停止を検出する検出手段と、 前記エンジンの非停止時に前記弁手段を開け、前記エン
    ジンが停止すると前記弁手段を閉じる制御手段とを備え
    ることを特徴とする建設機械の排土板駆動油圧回路。
  2. 【請求項2】請求項1記載の建設機械の排土板駆動油圧
    回路において、 前記検出手段は、前記エンジンの回転時にほぼ一定のパ
    イロット圧を発生するパイロット油圧回路であり、 前記制御手段は、前記パイロット油圧回路で発生したパ
    イロット圧を前記弁手段に導くパイロット油路であるこ
    とを特徴とする建設機械の排土板駆動油圧回路。
  3. 【請求項3】請求項2記載の建設機械の排土板駆動油圧
    回路において、 前記弁手段は、前記パイロット圧が導かれていないとき
    は閉じ、パイロット圧が導かれると開くパイロットチェ
    ック弁であることを特徴とする建設機械の排土板駆動油
    圧回路。
  4. 【請求項4】請求項2記載の建設機械の排土板駆動油圧
    回路において、 前記弁手段は、前記パイロット圧が導かれていないとき
    は閉じ、パイロット圧が導かれると開く二位置切換弁で
    あることを特徴とする建設機械の排土板駆動油圧回路。
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