JP2003261353A - ガラスセラミックス - Google Patents

ガラスセラミックス

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接触記録方式に対応する良好な表面特性と、
磁気ヘッドの安定した低浮上を両立し、且つガラス中の
アルカリ成分を極力低減し、更に研磨加工時の表面欠陥
(ピット)を起こす二珪酸リチウムや負または低膨張性
結晶相等の析出を抑制したガラスセラミックスを提供す
る。 【解決手段】 主結晶相にα−クリストバライト,α−
クォーツおよびこれらの固溶体の中から選ばれる少なく
とも1種以上を含有し、二珪酸リチウム,珪酸リチウム
や負または低膨張性結晶を実質的に含有せず、更にB成
分,Cr成分およびMn成分を実質的に含まず、−50
〜+70℃における平均線膨張係数が+65〜+140
(10-7-1)であり、前記析出結晶は凝集2次粒子構
造で、一次結晶粒子直径(平均)は0.10μm未満,
凝集2次粒子直径(平均)は0.3〜2.0μmである
こと特徴とするガラスセラミックス。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラスセラミック
スに関するものであり、特に、情報記憶装置に用いられ
る基板の中でも、接触記録方式に好適なスティクション
フリーな基板表面を有し、ドライブ構成部材に合致する
熱膨張特性と高記憶密度化に好適な表面特性を兼ね備え
た、情報記憶媒体用ガラスセラミックス基板およびこの
情報記憶媒体用基板に成膜プロセスを施し形成される情
報記憶媒体として好適なものである。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピュータのマルチ
メディア化やデジタルビデオカメラ、デジタルカメラ等
の普及によって、動画や音声等のデータが扱われるよう
になり、高記憶密度化の情報記憶装置の需要が大きく伸
びてきている。そのため情報記憶媒体は、記録密度を大
きくするために、ビットおよびトラック密度を増加さ
せ、ビットセルのサイズを縮小化する必要がある。そし
てヘッドは、ビットセルの縮小化に伴って、情報記憶媒
体表面により近接した状態で作動するようになる。最近
では、このような情報記憶媒体の面記録密度の向上が著
しく向上(年率100%前後)するに伴い、ヘッドの浮
上高さが0.025μm以下と非常に低下しており、ニ
アコンタクトレコーディング方式あるいは完全に接触す
るコンタクトレコーディング方式の方向に進みつつあ
る。このうちコンタクトレコーディングに対応するため
にはヘッドとディスクのスティクションを防止すること
は必須である。これに対応するために基板上にテクスチ
ャーとなる凹凸が必要となる。この凹凸に関しては、大
き過ぎれば、磁気ヘッドが当該凹凸へクラッシュしやす
くなり、これにより磁気ヘッドまたは磁気媒体の破損を
生じやすくなる。逆に、小さ過ぎる場合は、磁気ヘッド
と磁気媒体表面の吸着現象(スティクション)を生じや
すくなり、これにより磁気ヘッドまたは磁気媒体の破損
を生じ易くなる。これを回避するためには、磁気ヘッド
が低浮上高さで安定して浮上し続けることと同時に、磁
気ヘッドと磁気媒体表面の吸着現象(スティクション)
を生じにくくするために、磁気ヘッドと磁気媒体表面の
接触面積をできるだけ少なくする事が必要になる。しか
し、磁気ヘッドの低浮上化を実現するためには、磁気媒
体表面の平滑度を良好にする、すなわち表面粗度を低減
しなければならないため、基板表面も同様に良好な平滑
性=表面粗度の低減が求められるが、その一方で、磁気
ヘッドと磁気媒体表面の吸着現象(スティクション)を
生じにくくしようとすれば、できるだけ磁気媒体表面の
平滑度を悪化させる、すなわち表面粗度を大きくしなけ
ればならないため、基板表面も同様に平滑性の悪い=大
きい表面粗度が求められる事になり、このように求めら
れる表面状態は、相反するものとなっている。このた
め、従来はこれらの条件における妥協点を見いだして使
用しており、高密度記録への対応という点において、自
ずとその限界を生じていた。
【0003】また、情報容量の増大化に伴い、さらなる
磁性膜の微細化、高精度化、薄膜化が進み、基板材から
溶出するアルカリ成分(Li,Na,K)についてもよ
り低溶出量であることを要求されている。これは基板中
に移動可能なアルカリ成分が入ると、時間の経過に伴っ
て、磁性膜中にアルカリ成分が拡散し、これが原因とな
って磁性体の結晶粒子の粗大化や磁性膜表面へのアルカ
リ成分の析出等を生じ、磁性膜の磁気特性や表面特性を
低下させる原因となるためである。
【0004】更にこれらの情報記憶媒体については、モ
バイル用(APSカメラ、携帯電話、デジタルカメラ、
デジタルビデオカメラ、カードドライブ)、デスクトッ
プPC用(ハードディスクドライブ)、サーバー用(ハ
ードディスクドライブ)、新規高記録密度媒体用(垂直
磁気記憶媒体、アイランド型(Island type)磁気記憶
媒体、半導体メモリー用記憶媒体)等の用途展開も始ま
りつつあり、これらの新規用途への展開も含めて、基板
に求められる物理的,化学的,電気的特性はより高度に
なっている。
【0005】従来、磁気ディスク基板材には、アルミニ
ウム合金が使用されているが、アルミニウム合金基板で
は、種々の材料欠陥の影響により、研磨工程における基
板表面の突起またはスポット状の凹凸を生じ、平滑性の
点で前記の高密度記憶媒体用基板として十分でない。ま
たアルミニウム合金は軟かい材料で、ヤング率,表面硬
度が低いため、ドライブの高速回転において振動が激し
く変形が生じやすいということや、薄形化に対応するこ
とが難しいという欠点を有している。更にヘッドの接触
による変形傷を生じ易く、磁性膜を損傷させたり高速回
転時の変形等、今日の高密度記録化の要求に十分対応し
得るものではない。
【0006】また、アルミニウム合金基板の問題点を解
消する材料として化学強化ガラスのアルミノシリケート
ガラス(SiO2−Al23−Na2O)などが知られて
いるが、この場合、 (1)研磨は化学強化後に行なわれ、ディスクの薄板化
における強化層の不安定要素が高い。 (2)ガラス中にLi2O,Na2O,K2O成分を必須
成分として含有するため、成膜特性が悪化し、Li
2O,Na2O,K2O溶出防止のためのエッチング処理
や全面バリアコート処理が必要となり、基板の微少うね
り等の問題等、製品の低コスト安定生産性が難しい欠点
がある。
【0007】そして、前記化学強化したガラス基板の欠
点を克服する材料として、結晶化ガラスが挙げられる。
特開平6−329440号公報に記載のSiO2−Li2
O−MgO−P25系結晶化ガラスは、主結晶相として
二珪酸リチウム(Li2O・2SiO2)およびα−クォ
ーツ(α−SiO2)を有し、α−クォーツ(α−Si
2)の球状粒子サイズをコントロールする事で、従来
のメカニカルテクスチャ、ケミカルテクスチャを不要と
し、研磨して成る表面粗度Ra(算術平均粗さ)を15
〜50Åの範囲で制御を可能とした、基板表面全面テク
スチャ材として非常に優れた材料である。しかしなが
ら、この基板は、析出粒子の頂上部の形状については何
ら制御されたものではなく、また析出結晶の面密度につ
いても1×106/mm2を大きく越えるものであり、す
なわちこれはCSS(コンタクト・スタート・ストッ
プ)方式へ対応した従来の基板であるため、常に基板と
ヘッドがほぼ接触または接触状態となる記録方式には適
合しない。つまり、この特許における表面粗度では、粗
さがあまりにも大きすぎ且つ滑らかではないので、磁気
ヘッドの浮上量が低減されず、高密度記録の実現が困難
であり、更に接触記録を行った際に基板、ヘッドの損
傷、が生じてしまう。また、主結晶相は二珪酸リチウム
(Li2O・2SiO2)であり、化学強化ガラスよりも
少量ではあるが、今日求められつつある更なるアルカリ
成分の溶出量低減問題に関して何ら議論されていない。
【0008】特開平10−45426号公報に記載のS
iO2−Li2O−K2O−MgO−ZnO−P25−A
23系または、SiO2−Li2O−K2O−MgO−
ZnO−P25−Al23−ZrO2系結晶化ガラス
は、主結晶相が二珪酸リチウム(Li2O・2Si
2),二珪酸リチウム及びα−クォーツ(α−Si
2)の混晶、または二珪酸リチウム及びα−クリスト
バライト(α−SiO2)の混晶の少なくとも一種以上
であることを特徴とした、レーザーテクスチャー用ガラ
スセラミックスが開示されている。しかし、今日目標と
するコンタクトレコーディングまたはニアコンタクトレ
コーディング方式に用いようとすると、2次粒子構造を
持たない表面特性のため、基板とヘッドの吸着現象(ス
ティクション)が発生し易く、また磁気ヘッドの浮上が
非常に不安定となるため、安定した磁気信号の入出力を
行うことが困難となり易い。更に主結晶相は二珪酸リチ
ウム(Li2O・2SiO2)であるため、今日求められ
つつある更なるアルカリ成分の溶出量低減問題に関して
何ら議論されていない。
【0009】その他にも、特開平11−16143号公
報,特開2000−119042,特開2000−30
2481,特開2000−233941にも、主結晶相
が二珪酸リチウム(Li2O・2SiO2),二珪酸リチ
ウム及びα−クォーツ(α−SiO2)の混晶、または
二珪酸リチウム及びα−クリストバライト(α−SiO
2)の混晶の少なくとも一種以上であることを特徴とし
た情報磁気記憶媒体用ガラスセラミックス基板が開示さ
れているが、この基板も前記ガラスセラミックスと同様
に、2次粒子構造を持たない表面特性により、表面粗度
(Ra)が著しく低く、このため基板とヘッドの吸着現
象が発生し易く、また磁気ヘッドの浮上が非常に不安定
となるため、コンタクトレコーディングまたはニアコン
タクトレコーディングにおいて、安定した磁気信号の入
出力を行うことが困難となり易い。更に主結晶相は二珪
酸リチウム(Li2O・2SiO2)であるため、今日求
められつつある、より高度なアルカリ成分の溶出量低減
問題に関して何ら議論されていない。
【0010】特開平9−35234号公報には、SiO
2−Al23−Li2O系ガラスにおいて、主結晶相が二
珪酸リチウム(Li2O・2SiO2)とβ−スポジュー
メン(Li2O・Al23・4SiO2)からなる磁気デ
ィスク用基板が記載されているが、この結晶化ガラスの
主結晶相は、負の熱膨張特性(結果として基板は低膨張
特性となる)を有するβ−スポジューメン(Li2O・
Al23・4SiO2)であり、α−石英(α−Si
2)やα−クリストバライト(α−SiO2)結晶等S
iO2系の正の熱膨張特性(結果として基板は高膨張特
性となる)を有する結晶の析出を規制したものである。
この結晶化ガラスは、磁気ディスクとしての研磨して成
る表面粗度Ra(算術平均粗さ)は、20Å以下(実施
例で開示される表面粗度Ra(算術平均粗さ)は12〜
17Å)と、上記要求に対してはまだ粗く、スティクシ
ョンフリー基板材としては用いることが出来ない、ま
た、記憶容量向上に伴う磁気ヘッドの低浮上化に十分対
応することができない。また、主結晶として負の熱膨張
特性を有する結晶を析出させた材料は、情報記憶媒体装
置の構成部品との平均線膨張係数の差に関して悪影響を
与える事は明白である。加えて結晶化熱処理温度に関し
ても820〜920℃と高温を必要とし、低コスト、量
産性を妨げるものであると同時に、主結晶相は二珪酸リ
チウム(Li2O・2SiO2)であり、今日求められつ
つある更なるアルカリ成分の溶出量低減問題に関して何
ら議論されていない。
【0011】国際公開番号WO97/01164には、
上記特開平9−35234号公報を含み、新たに上記組
成系の結晶化熱処理を低温化(680〜770℃)し
た、磁気ディスク用結晶化ガラスが開示されているが、
その改善効果は不十分であり、実施例中で開示されるす
べての結晶化ガラスの結晶相は、やはり負の熱膨張特性
を有する、β−ユークリプタイト(Li2O・Al23
・2SiO2)を析出させるものであり、情報記憶媒体
装置の構成部品との平均線膨張係数の差に関して悪影響
を与えてしまう。また、主結晶相は二珪酸リチウム(L
2O・2SiO2)であり、今日求められつつある更な
るアルカリ成分の溶出量低減問題に関して何ら議論され
ていない。
【0012】特開平11−343143号公報には、S
iO2−Al23−MgO−Y23−TiO2−Li2
系ガラスにおいて、主結晶相が石英固溶体(MgO−A
23−SiO2系からなる石英固溶体)にエンスタタ
イト(MgAl23)を含む情報記録媒体用基板が開示
されているが、この結晶化ガラスの主結晶相は、負の熱
膨張特性(結果として基板は低膨張特性となる)を有す
るβ−石英固溶体結晶を含む物であるため、本発明のα
−石英系(クオーツ、クリストバライト)とは熱的性質
である熱膨張特性の観点から全く異なる基板であり、し
たがって本願において述べている所望の平均線膨張係数
を得ることは難しいものである。
【0013】欧州特許公開公報1125901号公報に
は、本願と同様な主結晶相を含有するガラスセラミック
スが開示されているが、これに開示されている実施例の
ガラスセラミックスも析出結晶を微細且つ均一に析出さ
せたもので、その研磨後の表面粗度(Ra)は2.2以
下と非常に平滑度が高い。このため、今日目標とするコ
ンタクトレコーディングまたはニアコンタクトレコーデ
ィング方式に用いようとすると、2次粒子構造を持たな
い表面特性により、基板とヘッドの吸着現象(スティク
ション)が発生し易く、また磁気ヘッドの浮上が非常に
不安定となるため、安定した磁気信号の入出力を行うこ
とが困難となり易い。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術に見られる諸欠点を解消しつつ、情報記憶媒体
の記憶容量の増大に合わせ、磁気ヘッドの接触記録にお
ける安定した低浮上とスティクションを生じることのな
い好適な表面を有し、高精度化される磁性膜に対するア
ルカリ成分問題を回避した、情報記憶媒体用ガラスセラ
ミックス基板に好適なガラスセラミックス、ならびにこ
のガラスセラミックス基板上に磁気媒体の被膜を形成し
てなる磁気情報記憶媒体を提供することにある。
【0015】
【課題を解消するための手段】本願発明者はこれに関す
る試験研究を鋭意行った結果、SiO2−Li2O−K 2
O−(MgO,ZnO,SrO,BaO,CaOの中か
ら選ばれる少なくとも1種以上)−(Y23,WO3
La23,Bi23の中から選ばれる少なくとも1種以
上)−P25−Al23−ZrO2系のガラスを特定の
熱処理条件により処理して得られたガラスセラミックス
は、その主結晶相がα−クリストバライト,α−クリス
トバライト固溶体,α−クオーツ,α−クオーツ固溶体
の中から選ばれる少なくとも1種以上の主結晶相を含
み、低熱膨張または負熱膨張の特性を有する結晶相を実
質的に含まず、更に、研磨加工時にピットを形成しやす
くなる二珪酸リチウム(Li2O・2SiO2)結晶相を
実質的に含まないため、今日求められつつある更なるア
ルカリ成分の溶出量低減問題に対応し得ると同時に、こ
のガラスセラミックスは結晶化処理において適宜1次粒
子が凝集した2次粒子を析出させることができ、これに
より従来とは異なる表面状態に制御することが可能とな
り、これにより表面状態が前述のような相反する条件を
両方とも満足することができる表面状態が可能となっ
た。更に詳述すれば、ガラスセラミックスの析出結晶相
を、従来のように微細且つ均一に析出させるのではな
く、微細な析出結晶を凝集させて大きな凝集2次粒子と
することにより、この凝集2次粒子が表面に露出するこ
とによりできる大きな凹凸の上部を、凝集2次粒子直径
よりも大きい曲率を有する形状として、その凹凸の高さ
を低減させる、すなわち、緩やかな凹凸を有する表面磁
気ヘッドと磁気媒体表面の接触面積を低減する事によ
り、磁気媒体表面とヘッドのスティクションを抑えなが
らも、磁気ヘッドの安定した低浮上化を実現し得るとい
う、従来にない基板表面を有する事のできるガラスセラ
ミックスを得るに至ったものである。更にドライブ構成
部品に合致する熱膨張特性に制御することが可能なもの
でもある。
【0016】すなわち、請求項1に記載の発明は、主結
晶相にα−クリストバライト,α−クリストバライト固
溶体,α−クォーツ,α−クォーツ固溶体の中から選ば
れる少なくとも1種以上を含有し、二珪酸リチウム(L
2O・2SiO2),珪酸リチウム(Li2O・Si
2),β−スポジューメン,β−ユークリプタイト,
β−石英,エンスタタイト,ディオプサイト,ペタライ
ト,マイカ,キータイト,α−トリジマイト,フルオロ
リヒテライト(fluorrichterite)およびこれらの固溶
体を実質的に含有せず、更にB成分,Cr成分およびM
n成分を実質的に含まず、−50〜+70℃における平
均線膨張係数が+65×10-7-1〜+140×10-7
-1の範囲であり、前記主結晶相は一次粒子が凝集した
凝集2次粒子構造であり、前記主結晶相の一次結晶粒子
直径(平均)は0.10μm未満,凝集2次粒子直径
(平均)は0.3〜2.0μmであること特徴とするガ
ラスセラミックスであり、請求項2に記載の発明は、前
記ガラスセラミックス中の凝集2次粒子の単位面積あた
りの個数は、1×105〜1×106ヶ/mm2である請
求項1に記載のガラスセラミックスであり、請求項3に
記載の発明は、−50+70℃における平均線膨張係数
が+67×10-7-1〜+130×10-7-1の範囲で
あることを特徴とする、請求項1または2に記載のガラ
スセラミックスであり、請求項4に記載の発明は、研磨
加工後の表面粗度Ra(算術平均粗さ)が2.3〜1
4.0Å、Rmax(最大高さ)が100〜150Åで
あり、且つ、研磨加工後において、前記凝集2次粒子の
基板表面上に露出した凸部の頂上部の曲率半径(平均)
が2.5〜8μmであることを特徴とする、請求項1〜
3のいずれかに記載のガラスセラミックスであり、請求
項5に記載の発明は、PbO成分を実質的に含有しない
ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のガ
ラスセラミックスであり、請求項6に記載の発明は、ガ
ラスセラミックスの組成は質量百分率(酸化物基準)
で、 SiO2 65〜75% Li2O 4〜7% K2O 0〜3% MgO 0〜2.5% CaO 0〜2.5% MgO+ZnO+SrO+BaO+CaO 2〜15% Y23+WO3+La23+Bi23 0〜3% SnO2 0〜3% P25 1.0〜2.5% ZrO2 0.5〜7% TiO2 0〜5% Al23 5〜10%未満 Sb23+As23 0〜1% の範囲の各成分を含有することを特徴とする、請求項1
〜5のいずれかに記載のガラスセラミックスであり、請
求項7に記載の発明は、ガラスセラミックスの組成は質
量百分率(酸化物基準)で、 SiO2 65〜70% Li2O 6〜7% K2O 1〜3% MgO 0.5〜2% CaO 0〜2.5% MgO+ZnO+SrO+BaO+CaO 4〜10% Y23+WO3+La23+Bi23 0〜3% SnO2 0〜3% P25 1.5〜2.5% ZrO2 0.5〜5% TiO2 0〜4% Al23 7〜9% Sb23+As23 0〜0.5% の範囲の各成分を含有することを特徴とする、請求項1
〜6のいずれかに記載のガラスセラミックスであり、請
求項8に記載の発明は、原ガラスを400℃〜600℃
で1〜7時間熱処理して核形成した後、650℃〜75
0℃で1〜7時間熱処理して結晶成長させ、研磨した後
の表面粗度Ra(算術平均粗さ)が2.3〜14Åであ
ることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の
ガラスセラミックスの製造方法であり、請求項9に記載
の発明は、請求項1〜8のいずれかに記載のガラスセラ
ミックス基板上に、磁性膜および必要に応じてNi−P
メッキ、または下地層、保護層、潤滑膜等を形成してな
る情報記憶媒体ディスクである。
【0017】本発明のガラスセラミックスの主結晶相と
その結晶粒子径(平均),平均線膨張係数,表面特性,
組成,熱処理条件等を限定した理由を以下に述べる。
尚、組成は原ガラスと同様酸化物基準の質量%で表示す
る。尚、本明細書において主結晶相とは、析出比が比較
的大きい結晶相全てを指す。すなわち、X線回折におけ
るX線チャート(縦軸はX線回折強度,横軸は回折角
度)において、もっとも析出割合の多い結晶相のメイン
ピーク(もっとも高いピーク)のX線回折強度を100
とした場合、各析出結晶相のメインピーク(各結晶相に
おけるもっとも高いピーク)のX線回折強度の比(以
下、X線強度比という。)が30以上あるもの全てを主
結晶相という。
【0018】本明細書中「二珪酸リチウム………を実質
的に含まず」とは、当該結晶相の含有量がガラスセラミ
ックスの物理的化学的な特性に影響を及ぼさない程度、
すなわちX線強度比が10未満、好ましくは5未満、も
っとも好ましくは1未満であり、もしくは不純物程度の
レベルであることを意味する。
【0019】また、本明細書中「B成分,Cr成分……
…を実質的に含まず」とは、当該成分の含有量がガラス
セラミックスの物理的化学的な特性に影響を与えない程
度、すなわち意識的に添加するものではないということ
であり、他の原料の不純物として混入するレベルは含ま
れることを意味する。具体的には、多くとも0.5%未
満であり、好ましくは0.1%未満,より好ましくは
0.05%未満、もっとも好ましくは0.01%未満で
ある。
【0020】まず、主結晶相についてであるが、所望の
平均線膨張係数を得るためには主結晶相に比較的大きい
正の膨張係数を有する、α−クリストバライト,α−ク
リストバライト固溶体,α−クォーツ,α−クォーツ固
溶体の中から選ばれる少なくとも1種以上を含むものが
好ましい。特に、前記の主結晶相を選ぶことによって、
化学的耐久性、物理的特性にも優れるものを容易に得る
ことができる。また、所望の凝集2次粒子を形成するに
おいても制御し易い、好適な析出結晶相である。尚、前
記主結晶相以外の結晶のX線強度比は20未満が好まし
く、更に好ましくは10未満、もっとも好ましくは5未
満である。
【0021】そして、主結晶相に二珪酸リチウムおよび
この固溶体を含有させないことで、研磨加工時のメカノ
ケミカル的な影響による、基板表面の微細な穴(ピッ
ト)を低減化する事が可能となるので実質的に含まない
ことが好ましい。また、本発明のガラスセラミックスの
主結晶相には、負の熱膨張特性を有するβ−スポジュー
メン,β−ユークリプタイト,β−石英(β−Si
2),キータイトおよびこれらの固溶体や、低い平均
線膨張係数を有するディオプサイト,エンスタタイト,
ペタライト,マイカ,フルオロリヒテライト(fluorrich
iterite)およびこれらの固溶体等も、所望の平均線膨張
係数を得るという点から、実質的に含まないことが好ま
しい。そして、二珪酸リチウムと同様な理由により珪酸
リチウム(Li 2O・SiO2)およびこれらの固溶体、
比較的低温域(150℃以下)において急激な異常膨張
を示すα−トリディマイトおよびこれらの固溶体も実質
的に含まないことが望ましい。尚、本願ガラスセラミッ
クスの主結晶相中には上記の結晶相の他にも、α−クリ
ストバライト,α−クリストバライト固溶体,α−クォ
ーツ,α−クォーツ固溶体より平均線膨張係数の低い析
出結晶相を含まないことが望ましい。
【0022】次に主結晶相の結晶粒子直径と基板の表面
特性についてであるが、具体的には、前記析出結晶の一
次粒子直径(平均)を0.10μm未満に制御し、且つ
この一次粒子の凝集体である凝集2次粒子直径(平均)
を0.3〜2.0μmに制御することが、前記要求を満
足するのに好適である。またこの時、凝集2次粒子の分
布状態は、面密度(平均)において1×105〜1×1
6ヶ/mm2であることが好ましい。そして、研磨加工
後のガラスセラミックス表面に露出した凝集2次粒子の
凸部の頂上部の曲率半径(平均)を2.5〜8μmとな
るようにするのが好ましい。そしてこの結果、研磨加工
後の表面粗度Raで2.3〜14Å、Rmaxで100
〜150Åの範囲となるように表面性状制御することが
好ましい。尚、研磨加工後のガラスセラミックス表面に
露出した凝集2次粒子の凸部の頂上部の面を、より滑ら
かにできるという点において、一次粒子直径(平均)は
0.05μm未満がより好ましく、0.02μm未満が
もっとも好ましい。また、磁気ヘッドの浮上量を更に低
く安定させるためのより緩やかな凹凸と磁気ヘッドと磁
気媒体の接触面積をより適切な範囲とするには、凝集2
次粒子の分布状態が面密度(平均)において1×105
〜6×105ヶ/mm2であることが好ましく、1×10
5〜3×105ヶ/mm2であることがもっとも好まし
い。更に、研磨加工後のガラスセラミックス表面に露出
した凝集2次粒子の凸部の頂上部の曲率半径(平均)は
2.7〜7.8μmがより好ましく、2.9〜7.6μ
mがもっとも好ましい。そして、研磨加工後の表面粗度
Raでは2.5〜12Å、Rmaxでは102〜148
Åの範囲となるように表面性状制御することが、更に好
ましく、Raでは2.9〜10Å、Rmaxでは104
〜146Åとすることがもっとも好ましい。
【0023】次に情報記憶媒体用ガラスセラミックスに
適した平均線膨張係数について詳述する。記録密度の向
上に伴って、磁気ヘッドと媒体のポジショニングに高精
度を要するため、媒体基板やディスクの各構成部品には
高い寸法精度が要求される。そのためこれら構成部品に
対する平均線膨張係数の差の影響も無視できなくなるの
で、これらの平均線膨張係数の差を極力少なくしなけれ
ばならない。さらに厳密には、これら構成部品の平均線
膨張係数よりも媒体基板の平均線膨張係数は極くわずか
に大きいことが好ましい場合がある。特に小型の磁気情
報記憶媒体に使用される構成部品の熱膨脹係数は、+9
0×10-7-1〜+100×10-7-1程度のものが良
く用いられており、基板もこの程度の熱膨脹係数が必要
とされるが、ドライブメーカーによってはこの範囲から
はずれた熱膨脹係数(+60前後×10-7-1〜+15
0前後×10-7-1)を有する材料を構成部品に用いる
場合がある。以上のような理由により、本発明の結晶系
で強度との兼ね合いを図りながら、用いる構成部品の材
質に広く対応しうるよう、平均線膨張係数範囲を決めな
ければならず、その範囲は−50〜+70℃の範囲にお
いて、+65×10 -7-1〜+140×10-7-1であ
ることが好ましい。さらには、平均線膨張係数は+67
×10-7-1以上または130×10-7-1がより好ま
しく、+72×10-7-1以上または+110×10-7
-1以下がもっとも好ましい。
【0024】次に原ガラスの組成範囲を前記の様に限定
した理由について以下に述べる。まず、Cr成分および
Mn成分は結晶粒径の粗大化を生じ易く、更に2次凝集
粒子を著しく粗大化させ、所望の凝集2次粒子直径を得
難くなり易いため、実質的に含まない方が好ましい。ま
たB成分(一例としてB23成分)はガラスセラミック
スの化学的耐久性を低下させる傾向があるため、これも
実質的に含まない方が好ましい。更に、PbO成分は環
境上好ましくない成分のため、極力含まないことが好ま
しい。
【0025】SiO2成分は、原ガラスの熱処理によ
り、主結晶相として析出するα−クリストバライト,α
−クリストバライト固溶体,α−クオーツ,α−クオー
ツ固溶体を生成するきわめて重要な成分であるが、その
含有量が65%未満では、得られたガラスセラミックス
の析出結晶が不安定で組織が粗大化し易く、また75%
を超えると原ガラスの溶融・成形性が困難になる。尚、
前記効果をより高く、より容易に得ようとするならば、
その含有量は65%以上、または72.5%以下とする
とより好ましく、更に、66%以上、または70%以下
とするともっとも好ましい。
【0026】Li2O成分は、現ガラスの溶融性を向上
させる重要な成分であるが、その含有量が4%未満で
は、上記効果が得られず原ガラスの溶融が困難となり、
また、7%を超えるとLiイオン溶出の問題を生じ、二
珪酸リチウム結晶の生成が増加する。尚、前記効果をよ
り高く、より容易に得ようとするならば、その含有量は
5%以上とするとより好ましく、更に6%以上とすると
もっとも好ましい。
【0027】K2O、Na2O成分は、Li2O成分と混
合することでガラスマトリックス中からのアルカリイオ
ン溶出を更に抑制する効果を有する成分である。これは
これらアルカリ成分を混合共存させることによって、電
気的性質(体積抵抗率)を改善することによるものであ
り、Li2O成分を単独で含むガラスにK2O,Na2
成分を混合共存させて体積抵抗率を向上させ、ガラス中
のアルカリイオンの移動度を抑制し、最終的にはアルカ
リイオン溶出を更に抑制させる効果が得られるというも
のである。尚、これら成分の含有量については、K2
成分は3%以内、Na2O成分は3%以内で十分であ
り、これ以上含有するとかえってアルカリ溶出量を増加
させる傾向となってしまう。尚、前記効果をより高く、
より容易に得ようとするならば、K2O成分含有量は
1.5%以上とするのがより好ましく、更に2.0%以
上とするのがもっとも好ましい。尚、上記アルカリイオ
ン溶出を更に抑制する効果において、Na2O成分はK2
O成分よりもその効果が低く、場合によっては、かえっ
てアルカリイオン抑制効果を阻害する場合もあるためそ
の添加には十分注意を払うべきであり、Na2O成分は
含まない方が確実にアルカリイオン溶出効果を得ること
ができる場合が多いことから、これらのリスクを考慮す
ると、含まない方がより好ましい。
【0028】MgO,CaO成分は、ガラスの溶融性を
向上させると同時に析出結晶の粗大化を防止し、2次粒
子成長を促進するために不可欠な成分であるが、その成
分含有量が各々2.5%を超えると、かえって2次粒子
の成長が不安定になる。尚、前記効果をより高く、より
容易に得ようとするならば、MgO成分含有量は0.1
%以上とするとより好ましく、更に0.5%以上、また
は2.0%以下とするともっとも好ましい。またCaO
成分については、MgO成分とほぼ同様の効果を有する
ため、MgO成分を補助するものとして使用することが
可能である。もし、CaO成分をMgO成分の補助とし
て添加しようとする場合は、その含有量は0.1%以
上、または3.0%以下とするのが好ましい。尚、0.
3%以上、または2.5%以下とするのがより好まし
く、更に0.4%以上、または2.2%以下とするとも
っとも好ましい。またMgO成分およびCaO成分の両
方を用いる場合の好ましい範囲は、両成分の合計含有量
で、1.0%以上、または4.0%以下、更により好ま
しい範囲は、1.5%以上、または3.5%以下であ
る。
【0029】ZnO、SrO、BaO成分もMgO、C
aO成分と同様にガラスの溶融性を向上させると同時に
析出結晶の粗大化を防止する成分であるため、MgO、
CaO成分と同様に添加しうるが、これら5成分の合計
含有量は2%以上であることが好ましく、また15%を
超えると、得られる結晶が不安定で組織が粗大化しやす
くなる。尚、前記効果をより高く、より容易に得ようと
するならば、これら5成分の合計含有量を4%以上、ま
たは13%以下とするとより好ましく、5%以上、また
は10%以下とするともっとも好ましい。また各成分の
含有量については、ZnO成分を1.0%以上、または
11%以下、SrO成分を5%以下、またはBaO成分
を5%以下とするとより好ましく、更に、ZnO成分を
2%以上、または8%以下、SrO成分を1.5%以
下、またはBaO成分を2.0%以下とするともっとも
好ましい。
【0030】P25成分は本発明において、ガラスの結
晶核形成剤として不可欠であるが、結晶核形成を促進し
て析出結晶相の粗大化を防ぐためには、その量は1.0
%以上が好ましく、また原ガラスの乳白失透を防ぎ、量
産安定性を保つためには2.5%以下が好ましい。尚、
前記効果をより高く、より容易に得ようとするならば、
1.2%以上とするとより好ましく、更に1.5%以上
とするともっとも好ましい。
【0031】ZrO2成分はP25成分と同様にガラス
の結晶核形成剤として機能する上に、析出結晶の微細化
と材料の機械的強度向上および化学的耐久性の向上に顕
著な効果を有することが見出された極めて重要な成分で
ある。その量は0.5%以上が好ましい。しかし、過剰
に加えると原ガラスの溶融が困難となると同時にZrS
iO4等の溶け残りが発生し易くなるために、ZrO2
分量は7%以下が好ましい。尚、前記効果をより容易且
つ効率良く得ようとするならば、この成分含有量を5.
5%以下とするとより好ましく、更に4.0%以下とす
るともっとも好ましい。
【0032】TiO2成分は溶融性を向上すると同時
に、材料の化学的耐久性の向上に寄与し、更に、ガラス
の結晶核形成剤としての効果も持ち合わせているため、
所望の特性を得る際の調整的補助剤として添加すること
が可能である。そして、上記効果を得るには、その含有
量範囲の下限が0.1%とするのか好ましく、上限は5
%とするのが好ましい。これ以上添加するとガラスの安
定性に影響を及ぼし、更に結晶化の際に、析出結晶相の
粗大化,異質結晶の析出(例えば、β−スポジューメン
等)を引き起こしやすくなる。より好ましくはが0.5
%以上、または4%以下である。但し、この成分がなく
ても、ZrO2成分やその他の成分を色々調整すること
により、本願の所望のガラスセラミックスを得ることも
可能であるため、析出結晶相の粗大化,異質結晶の析出
というリスクを徹底的に排除したい場合は、TiO2
分を用なくても良い。
【0033】SnO2成分はZrO2成分と同様にガラス
の結晶核形成剤として機能する成分であり、結晶核形成
をより活性化させようとするのであれば、その量は3%
以内で充分である。尚、通常の場合においては、ZrO
2成分が添加されていれば、SnO2成分を添加しなくて
もその他の成分を調整することにより、前記所望の特性
を得ることができる場合があり、この場合はかえって添
加しない方が好ましい。
【0034】Al23成分は、ガラスセラミックスの化
学的耐久性および機械的強度、特に硬度を向上させる成
分であり、その量は5%以上であることが好ましが、過
剰に含有すると、溶融性,耐失透性が悪化し、更に析出
結晶相が低膨張結晶のβ−スポジューメン(Li2O・
Al23・4SiO2)となってしてしまう。β−スポ
ジューメン(Li2O・Al23・4SiO2)の析出は
材料の平均線膨張係数を著しく低下させるため、この結
晶の析出は避ける必要がある。したがって、Al 23
分は10%未満であることが好ましい。尚、前記効果を
より高く、より容易に得ようとするならば、この成分の
含有量は5.5%以上、または9.5%以下とするのが
より好ましく、更に6.0%以上、または9.0%以下
とするともっとも好ましい。
【0035】Y23、WO3、La23、Bi23の各
成分は、Li2O成分低含有組成において、低下した溶
融性を改善すると共に、ガラスの高ヤング率化をもたら
す成分であるが、その合計量は3%以下で充分であり、
3%を超えると安定した結晶の析出が困難となる。尚、
前記効果をより高く、より容易に得ようとするならば、
これら4成分の合計量は2.5%を上限とするのがより
好ましく、また2.0%以下とするのがもっとも好まし
い。また各成分の含有量の上限については、Y23成分
は2.5%以下、WO3成分は1.0%以下、La23
成分は1.0%以下、またはBi23成分は1.0%以
下とするとより好ましく、更にY23成分は2.0%以
下、WO3成分は0.5%以下、La23成分は0.5
%以下、またはBi23成分は0.5%以下とするとも
っとも好ましい。
【0036】Sb23およびAs23成分はガラス溶融
の際の清澄剤として添加しうるが、それらの成分の和は
1%以下で充分である。
【0037】また、各諸特性の微調整または改善や着色
を目的として、前記の諸特性を損なわぬ範囲で、それぞ
れ最高5%までのGa23,GeO2,Cr23,Cu
O,Fe23,MnO2,CoO,Nb25,Ta
25,TiO2,V25,CeO2,Gd23,B23
分を任意で含有させることができる。もし、微調整の目
的でこれら成分を添加する必要がある場合は、その合計
量を5%以下とすることが好ましく、3%以下とするこ
とがより好ましい。
【0038】次に、本発明にかかる磁気情報記憶媒体用
ガラスセラミックス基板を製造するには、まず上記の組
成を有するガラスを通常用いられている方法により溶解
し、均質化等の工程を経た後、この溶融ガラスの熱間成
形および/または冷間加工を行う。前記工程内において
アニール処理を必要に応じて行っても良い。このように
して得られた原ガラスはいずれも軟化点が700℃未満
であった。次いで、400〜600℃の範囲の温度で約
1〜7時間熱処理して結晶核を形成し、続いて650〜
750℃の範囲の温度で約1〜7時間熱処理して結晶化
を行う。尚、500〜600℃の範囲の温度で約3〜6
時間熱処理して結晶核を形成し、続いて660〜730
℃の範囲の温度で約2〜5時間熱処理して結晶化を行う
と、より好ましい特性を得ることが容易となる。
【0039】こうして熱処理により結晶化されたガラス
セラミックスの主結晶相はα−クリストバライト,α−
クリストバライト固溶体,α−クォーツ,α−クォーツ
固溶体の中から選ばれる少なくとも1種以上を含有し、
二珪酸リチウム(Li2O・2SiO2),珪酸リチウム
(Li2O・SiO2),β−スポジューメン,β−ユー
クリプタイト,β−石英,エンスタタイト,ディオプサ
イト,ペタライト,マイカ,キータイト,α−トリジマ
イト,フルオロリヒテライト(fluorrichterite)およ
びこれらの固溶体を実質的に含有せず、その構造は凝集
した2次粒子(平均粒径0.3〜2.0μm粒子)が適
度(面密度による分布状態(平均)で1×105〜6×
105ヶ/mm2)に分散したものであった。
【0040】次にこの熱処理結晶化したガラスセラミッ
クスを通常用いられている方法によりラッピングした後
ポリシングすることにより、表面粗度Ra(算術平均粗
さ)が3.0Å以上、10.0Å以下、Rmaxが10
5〜145Åの範囲内の情報記憶媒体用ディスク基板が
得られた。また、このディスク基板上に磁性膜および必
要に応じてNi−Pメッキ、または下地層、保護層、潤
滑膜等を形成して、情報磁気記憶媒体ディスクが得られ
た。
【0041】
【発明の実施の形態】次に本発明の好適な実施例につい
て説明する。表1〜4は本発明の情報記憶媒体用ディス
ク用ガラスセラミックス基板の実施組成例(No.1〜
10)および比較組成例として従来のLi2O−SiO2
系ガラスセラミックス2種(比較例1:特開昭62−7
2547号公報記載のもの、比較例2:特開平9−35
234号公報記載のもの)を、これらガラスセラミック
スの核形成温度・時間,結晶化温度・時間,結晶相,結晶
粒子直径(平均),平均線膨張係数(温度範囲は−50
〜+70℃),比重,研磨して成る表面粗度Ra(算術
平均粗さ)の値を共に示す。尚、表中の結晶相について
はα−クリストバライト固溶体を「α−クリストバライ
トSS」、α−クォーツ固溶体を「α−クォーツSS」と表
記した。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】
【表4】
【0046】本発明の上記実施例のガラスは、いずれも
酸化物、炭酸塩、硝酸塩等の原料を混合し、これを通常
の溶解装置を用いて約1350〜1500℃の温度で溶
解し攪拌均質化した後、ディスク状に成形・冷却しガラ
ス成形体を得た。その後これを400〜600℃で約1
〜7時間熱処理して結晶核形成後、650〜750℃で
約1〜7時間熱処理結晶化して、所望のガラスセラミッ
クスを得た。ついで上記ガラスセラミックスを800#
〜2000#のダイヤモンドペレットにて約5〜30分
ラッピングし、その後粒子直径(平均)0.02〜3μ
mの研磨剤酸化セリュームにて約30〜60分間研磨し
仕上げた。
【0047】各結晶相の1次および凝集2次結晶粒子直
径(平均)については透過型電子顕微鏡(TEM)によ
り求めた。各結晶相の結晶種はX線回折(XRD)装置
により同定した。表面粗度Ra(算術平均粗さ:JIS B0
601-1994)、Rmax(最大高さ:JIS B0601-1982)に
ついては、原子間力顕微鏡(AFM)により求めた。ま
た、2次粒子個数については三次元像よりカウントし、
曲率半径についても同様にAFMより算出した。比重に
ついてはJOGIS(日本光学硝子工業会規格)05−
1975:光学ガラスの比重の測定方法により、平均線
膨張係数についてはJOGIS(日本光学硝子工業会規
格)16−1976:光学ガラスの常温付近の平均線膨
張係数の測定方法により測定した。
【0048】Liイオン溶出量の測定はイオンクロマト
グラフィーにより行った。測定の測定条件は、フィルム
パックに超純水80ml(室温)とディスク(直径:6
5mm×厚さ:0.635mm,中央の穴径:20m
m)をパックし、その後約30℃に保温された乾燥機内
に3時間保持した後、ディスクを取り出しイオンクロマ
ト測定を行った。
【0049】表1〜3に示されるとおり、本発明と従来
のLi2O−SiO2系ガラスセラミックスの比較例とで
は、結晶相が異なり、本発明のガラスセラミックス基板
は、二珪酸リチウム(Li2Si25)の析出がなく、
いずれもα−クリストバライ,α−クリストバライト固
溶体,α−クオーツ,α−クオーツ固溶体の中から選ば
れる少なくとも1種以上であった。さらに比較例1のガ
ラスセラミックスは二珪酸リチウムの結晶粒子直径(平
均)が1.5μm、比較例2のガラスセラミックスはβ
−スポジューメンの結晶粒子直径(平均)が0.2μm
と、いずれも比較的大きな針状ないし米粒形状である
が、これはより平滑性を求められる状況において、研磨
して成る表面粗度や欠陥に影響するものであり、比較例
1、2のガラスセラミックスはいずれも表面粗度Ra
(算術平均粗さ)が所望の値より大きい、または、Rm
axが所望の範囲(100〜150Å)に入っていない
等、所望の表面特性を得ることが困難であることを示す
ものである。また、平均線膨張係数(×10-7-1
は、48,49と低膨張となっており、磁気情報記憶媒
体用基板材として磁気情報記憶媒体用装置に不適合であ
る。
【0050】また上記の実施例により得られたガラスセ
ラミックス基板に、DCスパッタ法により、Cr中間層
(80nm)、Co−Cr磁性層(50nm)、SiC
保護膜(10nm)を成膜した。次いでパーフルオロポ
リエーテル系潤滑剤(5nm)を塗布して、情報記憶媒
体を得た。これによって得られた情報記憶媒体は、その
良好な表面粗度により、接触記録方式においても磁気ヘ
ッドの安定した低浮上を実現し、またヘッド破損・媒体
破損等の問題を何ら生じることなく使用することがで
き、確実な磁気信号の入出力を行うことができた。
【0051】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、上
記従来技術に見られる諸欠点を解消しつつ、高記録密度
化に対応したヘッドの接触記録方式に対応するスティク
ションフリーな表面特性を有しつつも、磁気ヘッドの安
定した低浮上を実現し、且つガラス中のアルカリ成分を
極力低減させるのと同時にアルカリ溶出・研磨加工時の
表面欠陥(ピット)を起こす二珪酸リチウム(Li2
・2SiO2)結晶や低膨張性性結晶相等の析出を抑制
した、情報記憶媒体用基板に好適なガラスセラミックス
およびその製造方法、ならびにこのガラスセラミックス
基板上に磁気媒体の被膜を形成してなる磁気情報記憶媒
体を提供することができる。
【0052】また、このガラスセラミックスは、研磨さ
れた表面に各種の膜を形成することにより、光フィルタ
ーとしても用いることができる。特にその良好な機械的
または物理的強度(微細な形状に加工する際のチッピン
グやカケの発生が少なくなる)と、必要にして十分に大
きい平均線膨張係数(誘電体膜に必要十分な圧縮応力を
与えることにより、使用温度の変動に対する膜の屈折率
変動が抑制され、フィルタを透過する光の中心波長の温
度安定性が著しく向上する)から、WDM用またはDW
DM用のバンドパスフィルターやGain−Flatt
eningフィルタ等の基板にも好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のガラスセラミックスにおける、ガラスマ
トリックスと析出結晶相の状態を表す模式図
【図2】本願のガラスセラミックスにおける、ガラスマ
トリックスと析出結晶相の状態を表す模式図
【符号の説明】
1 ガラスマトリックス 2 析出結晶:1次粒子:α−クォーツ,α−クリスト
バライト,前記結晶の固溶体の中から選ばれる一種以上 3 析出結晶:2次凝集粒子:α−クォーツ,α−クリ
ストバライト,前記結晶の固溶体の中から選ばれる一種
以上
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G059 AA15 AB03 AB09 AC01 4G062 AA11 BB01 DA06 DA07 DB03 DC01 DD03 DE01 DE02 DE03 DE04 DF01 EA03 EB01 EC01 EC02 EC03 ED01 ED02 ED03 ED04 EE01 EE02 EE03 EE04 EF01 EF02 EF03 EF04 EG01 EG02 EG03 EG04 FA01 FB01 FB02 FB03 FC02 FC03 FD01 FE01 FE02 FE03 FF01 FG01 FH01 FJ01 FJ02 FJ03 FK01 FK02 FK03 FL01 GA01 GA02 GA03 GA10 GB01 GC01 GD01 GE01 HH01 HH03 HH05 HH07 HH08 HH09 HH11 HH13 HH15 HH17 HH20 JJ01 JJ03 JJ04 JJ05 JJ07 JJ10 KK01 KK03 KK05 KK07 KK10 MM27 NN29 NN33 QQ02 QQ03 5D006 CB01 CB07 DA03 FA00 5D112 AA02 AA24 BA03 BA09

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主結晶相にα−クリストバライト,α−
    クリストバライト固溶体,α−クォーツ,α−クォーツ
    固溶体の中から選ばれる少なくとも1種以上を含有し、
    二珪酸リチウム(Li2O・2SiO2),珪酸リチウム
    (Li2O・SiO2),β−スポジューメン,β−ユー
    クリプタイト,β−石英,エンスタタイト,ディオプサ
    イト,ペタライト,マイカ,キータイト,α−トリジマ
    イト,フルオロリヒテライト(fluorrichterite)およ
    びこれらの固溶体を実質的に含有せず、更にB成分,C
    r成分およびMn成分を実質的に含まず、−50〜+7
    0℃における平均線膨張係数が+65×10-7-1〜+
    140×10-7-1の範囲であり、前記主結晶相は一次
    粒子が凝集した凝集2次粒子構造であり、前記主結晶相
    の一次結晶粒子直径(平均)は0.10μm未満,凝集
    2次粒子直径(平均)は0.3〜2.0μmであること
    特徴とするガラスセラミックス。
  2. 【請求項2】 前記ガラスセラミックス中の凝集2次粒
    子の単位面積あたりの個数は、1×105〜1×106
    /mm2である請求項1に記載のガラスセラミックス。
  3. 【請求項3】 −50+70℃における平均線膨張係数
    が+67×10-7 -1〜+130×10-7-1の範囲で
    あることを特徴とする、請求項1または2に記載のガラ
    スセラミックス。
  4. 【請求項4】 研磨加工後の表面粗度Ra(算術平均粗
    さ)が2.3〜14.0Å、Rmax(最大高さ)が1
    00〜150Åであり、且つ、研磨加工後において、前
    記凝集2次粒子の基板表面上に露出した凸部の頂上部の
    曲率半径(平均)が2.5〜8μmであることを特徴と
    する、請求項1〜3のいずれかに記載のガラスセラミッ
    クス。
  5. 【請求項5】 PbO成分を実質的に含有しないことを
    特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のガラスセ
    ラミックス
  6. 【請求項6】 ガラスセラミックスの組成は質量百分率
    (酸化物基準)で、 SiO2 65〜75% Li2O 4〜7% K2O 0〜3% MgO 0〜2.5% CaO 0〜2.5% MgO+ZnO+SrO+BaO+CaO 2〜15% Y23+WO3+La23+Bi23 0〜3% SnO2 0〜3% P25 1.0〜2.5% ZrO2 0.5〜7% TiO2 0〜5% Al23 5〜10%未満 Sb23+As23 0〜1% の範囲の各成分を含有することを特徴とする、請求項1
    〜5のいずれかに記載のガラスセラミックス。
  7. 【請求項7】 ガラスセラミックスの組成は質量百分率
    (酸化物基準)で、 SiO2 65〜70% Li2O 6〜7% K2O 1〜3% MgO 0.5〜2% CaO 0〜2.5% MgO+ZnO+SrO+BaO+CaO 4〜10% Y23+WO3+La23+Bi23 0〜3% SnO2 0〜3% P25 1.5〜2.5% ZrO2 0.5〜5% TiO2 0〜4% Al23 7〜9% Sb23+As23 0〜0.5% の範囲の各成分を含有することを特徴とする、請求項1
    〜6のいずれかに記載のガラスセラミックス。
  8. 【請求項8】 原ガラスを400℃〜600℃で1〜7
    時間熱処理して核形成した後、650℃〜750℃で1
    〜7時間熱処理して結晶成長させ、研磨した後の表面粗
    度Ra(算術平均粗さ)が2.3〜14Åであることを
    特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載のガラスセ
    ラミックスの製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載のガラス
    セラミックス基板上に、少なくとも磁性膜を形成してな
    る情報記憶媒体ディスク。
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