JP2003260664A - ダイヤモンドドレッサ - Google Patents

ダイヤモンドドレッサ

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JP2003260664A
JP2003260664A JP2002062634A JP2002062634A JP2003260664A JP 2003260664 A JP2003260664 A JP 2003260664A JP 2002062634 A JP2002062634 A JP 2002062634A JP 2002062634 A JP2002062634 A JP 2002062634A JP 2003260664 A JP2003260664 A JP 2003260664A
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diamond
dressing
dresser
single crystal
grinding wheel
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English (en)
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Shiyouji Kuroyanagi
省兒 黒柳
Tsuguo Sawada
次生 澤田
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KUIIN DIA KK
Noritake Co Ltd
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KUIIN DIA KK
Noritake Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐用寿命が長く、切れ味に優れたダイヤモン
ドドレッサを提供する。 【解決手段】 ドレッシング面16に、単結晶ダイヤモ
ンド18crと多結晶ダイヤモンド18amとが組み合わさ
れて埋設されていることから、切れ味および耐摩耗性に
関して単結晶ダイヤモンド18crの利点が得られること
に加えて、研削砥石20の研削面に押圧されることによ
って単結晶ダイヤモンド18crに与えられる応力が相対
的に小さくなり、単結晶ダイヤモンド18crが大きな破
砕を発生させ難い。すなわち、耐用寿命が長く、切れ味
に優れたダイヤモンドドレッサ10を提供することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、研削砥石の目立て
をしたりあるいは研削砥石の研削面形状を修正したりす
る為に用いられるダイヤモンドドレッサの改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ダイヤモンドがその一端面を露出した状
態で埋設されたドレッシング面を備え、相対回転してい
る研削砥石の研削面に押圧されることによってその研削
砥石のドレッシングすなわち目立ておよび形状修正をす
る為に用いられるダイヤモンドドレッサが知られてい
る。そのようなダイヤモンドドレッサの一態様として、
長手方向に同様の断面形状を有する柱状のダイヤモンド
が埋設された形式のものが提案されている。たとえば、
特開2001−246562号公報に記載されたものが
それである。
【0003】かかるダイヤモンドドレッサによれば、柱
状ダイヤモンドの露出端面が研削砥石の研削面と摺接さ
せられることから、ドレッシングに伴って柱状ダイヤモ
ンドが摩耗してもドレッシングに関与する断面形状が変
化しないので、一定の条件でドレッシングを実施できて
研削砥石の目立ておよび研削面精度のばらつきが少な
く、そのようなダイヤモンドドレッサによってドレッシ
ングを施すことにより、研削砥石による研削加工のばら
つきが小さくなる利点がある。
【0004】ところで、かかるダイヤモンドドレッサに
備えられる柱状ダイヤモンドには、一般に人工あるいは
天然の単結晶ダイヤモンドが多く用いられている。これ
は、単結晶ダイヤモンドは多結晶ダイヤモンドと比較し
て切れ味に優れ、高精度加工に適していることに加え
て、特定の耐摩耗方向をドレッシングに際しての研削砥
石との摺接方向に合わせることにより、高い耐摩耗性が
得られる為である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、単結晶ダイヤ
モンドはそのように優れた性質を持つ一方で、ある値以
上の応力を与えられ続けることにより大きな破砕を一挙
に発生させるという欠点を有している。ダイヤモンドド
レッサに備えられた柱状ダイヤモンドが大破砕した場
合、そのダイヤモンドドレッサのドレッシング性能は著
しく低下し、使用に適さなくなる。そこで、ダイヤモン
ドドレッサに備えられる柱状ダイヤモンドに人工の多結
晶ダイヤモンドを用いることも考えられるが、多結晶ダ
イヤモンドはかかる大破砕を発生させ難い反面、単結晶
ダイヤモンドと比較して切れ味に劣ることに加え、脆く
摩耗し易いという欠点がある為、ダイヤモンドドレッサ
に所望のドレッシング性能を付与することができなかっ
た。
【0006】本発明は、以上の事情を背景として為され
たものであり、その目的とするところは、耐用寿命が長
く、切れ味に優れたダイヤモンドドレッサを提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成する為
に、本発明の要旨とするところは、複数本の柱状ダイヤ
モンドがその一端が露出するように埋設されたドレッシ
ング面を備え、そのドレッシング面を相対回転する研削
砥石の研削面に摺動させることにより、その研削砥石の
ドレッシングをおこなう形式のダイヤモンドドレッサで
あって、前記ドレッシング面は、単結晶ダイヤモンドと
多結晶ダイヤモンドとが少なくとも1つずつ埋設された
ものであることを特徴とするものである。
【0008】
【発明の効果】このようにすれば、前記ドレッシング面
に、単結晶ダイヤモンドと多結晶ダイヤモンドとが組み
合わされて埋設されていることから、切れ味および耐摩
耗性に関して単結晶ダイヤモンドの利点が得られること
に加えて、前記研削砥石の研削面に押圧されることによ
って単結晶ダイヤモンドに与えられる応力が相対的に小
さくなり、単結晶ダイヤモンドが大きな破砕を発生させ
難い。すなわち、耐用寿命が長く、切れ味に優れたダイ
ヤモンドドレッサを提供することができる。
【0009】
【発明の他の態様】ここで、好適には、前記ドレッシン
グ面は、前記研削面に対する摺動方向すなわちドレッシ
ング方向に単結晶ダイヤモンドと多結晶ダイヤモンドと
が交互に埋設されたものである。このようにすれば、前
記ドレッシング面に埋設された複数の単結晶ダイヤモン
ドにより前記ダイヤモンドドレッサに十分な切れ味およ
び耐摩耗性を付与することができ、その複数の単結晶ダ
イヤモンドの間に埋設された複数の多結晶ダイヤモンド
により、その複数の単結晶ダイヤモンドに与えられる応
力を好適に分散することができる。
【0010】また、好適には、前記ダイヤモンドドレッ
サは、平板状の扁平なブレード部の先端面に前記ドレッ
シング面を備えたブレード型ダイヤモンドドレッサであ
って、前記複数本の柱状ダイヤモンドの内、前記研削面
に対する摺動方向の先端に埋設されたものは多結晶ダイ
ヤモンドである。このようにすれば、ドレッシング作業
に際して最も応力がかかる部分に多結晶ダイヤモンドが
埋設されており、かかる多結晶ダイヤモンドが摺接によ
る応力を好適に吸収することにより、前記ブレード部に
埋設された単結晶ダイヤモンドが大破砕を発生させ難く
なる。すなわち、耐用寿命が長く、切れ味に優れたブレ
ード型ダイヤモンドドレッサを提供することができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を図面に基づい
て詳細に説明する。
【0012】図1は、本発明の一実施例であるブレード
型ダイヤモンドドレッサ10を示す斜視図である。この
ブレード型ダイヤモンドドレッサ10は、金属製であっ
て、たとえば後述のドレッシング装置のドレッサ固定装
置22により把持されて固定される円柱状のシャンク部
12と、そのシャンク部12の端部に続いて一体的に形
成された平板状の扁平なブレード部14と、そのブレー
ド部14の先端面に形成されたドレッシング面16と、
そのドレッシング面16に長方形状の一端面が露出する
ように埋設された複数本(本実施例では3本)の柱状ダ
イヤモンドすなわち単結晶から成る単結晶ダイヤモンド
18crと多結晶から成る多結晶ダイヤモンド18amとを
備えて構成されている。
【0013】その単結晶ダイヤモンド18crは、たとえ
ば高圧法でダイヤモンドを生成する結晶成長装置を用い
て人工的に成長させられ、所定厚みの板状体に劈開ある
いはスライスされ、その板状体がたとえばレーザスクラ
イバを用いて所定幅に切断されることにより得られる。
また、多結晶ダイヤモンド18amは、所定の型内に充填
された原粉が高温高圧下で処理されることにより、所定
の直方体状に形成される。そのようにして形成された上
記柱状ダイヤモンド18crおよび18amは、たとえば全
長1.0〜5.0mm程度の長手状を成すものであり、
図1に示すように、上記ドレッシング面16の長手方向
の一端部に多結晶ダイヤモンド18amが、その端部から
長手方向に単結晶ダイヤモンド18crが略均等な間隔で
配列された状態でそれぞれ埋設されている。本実施例の
ブレード型ダイヤモンドドレッサ10は、たとえば外径
が30mmφ程度以下の小径研削砥石や、たとえば18
0番程度以下あるいは平均粒径が0.1mm程度以下の
砥粒を用いた細粒研削砥石をドレッシングする為などに
使用されるもので、上記柱状ダイヤモンド18crおよび
18amは、たとえばその長辺が0.2〜2.0mm、そ
の短辺が0.1〜0.5mm程度の比較的細いものであ
る。
【0014】前記ドレッシング面16に一端面が露出す
るように埋設された前記柱状ダイヤモンド18crおよび
18amは、その長方形断面の長手方向すなわち長辺がド
レッシング面16の摺接方向すなわちドレッシング方向
と一致するように配設されている。また、前記複数本の
柱状ダイヤモンド18crおよび18amは、一平面内に位
置するように配列されるとともに、その端面の長辺がド
レッシング面16において一方向に沿うように配列され
ている。なお、好適には、上記一様な長辺形断面を有す
る複数本の単結晶ダイヤモンド18crは、その端面の耐
摩耗方向すなわち摩耗に強い方向がドレッシング面16
の長手方向(ドレッシング方向)すなわち長辺方向と一
致するようにダイヤモンド単結晶から分割されたもので
ある。
【0015】ドレッシング装置の要部を示す図2のよう
に、ドレッシング作業においては、ブレード型ダイヤモ
ンドドレッサ10は、柱状ダイヤモンド18crおよび1
amの長手方向が研削砥石20の回転軸心C付近を通
り、且つ回転駆動される研削砥石20の回転軸心Cに直
交する面に板状のブレード部14が平行となる状態すな
わちその回転軸心Cに対して柱状ダイヤモンド18cr
よび18amの配列面が直交する状態で、ドレッサ固定装
置22に把持され且つ固定される。次いで、そのドレッ
サ固定装置22に固定されたブレード型ダイヤモンドド
レッサ10は、そのドレッシング面16が研削砥石20
の外周研削面に対して所定の食い込み量だけ押圧されつ
つ、上記研削砥石20の回転軸心に平行な方向へ一定の
速度で研削砥石20の幅寸法以上の行程で片道あるいは
往復移動させられる。これにより、研削砥石20の外周
研削面の形状が高精度に整えられるとともに、外周研削
面の切刃の再生すなわち目立てがおこなわれて研削砥石
20の研削性能が回復させられる。
【0016】図3は、上述の図2(b)におけるドレッ
シング面16の近傍を拡大して示す図である。この図に
示すように、前記ブレード部14に埋設された前記複数
本の柱状ダイヤモンドの内、前記研削砥石20の研削面
に対する摺動方向の先端には、多結晶ダイヤモンド18
anが埋設されている。前記複数本の柱状ダイヤモンドの
内、ドレッシング作業に際して最も応力がかかるのはこ
の前記研削砥石20の研削面に対する相対移動方向の先
端に設けられた柱状ダイヤモンドであり、その先端から
ドレッシング面16の長手方向に進むにつれて、ドレッ
シング作業に際して柱状ダイヤモンドにかかる応力は順
次弱まっていく。本実施例のように、前記研削砥石20
の研削面に対する摺動方向の先端に多結晶ダイヤモンド
18amが埋設されていれば、かかる多結晶ダイヤモンド
18amが摺接による応力を好適に吸収することにより、
その先端から長手方向に配列された状態で埋設された単
結晶ダイヤモンド18crが大破砕を発生させ難くなる。
そして、かかる単結晶ダイヤモンド18crが、ドレッシ
ングに際しての優れた切れ味および耐摩耗性といったド
レッシング性能を十分に保証する為、前記ブレード型ダ
イヤモンドドレッサ10が長い耐用寿命を備え且つ切れ
味に優れたものとなるのである。
【0017】[試験1]ここで、本発明者が本発明の効
果を検証する為におこなった試験1について説明する。
本試験においては、従来のブレード型ダイヤモンドドレ
ッサすなわち前述のブレード型ダイヤモンドドレッサ1
0において全ての柱状ダイヤモンドを単結晶ダイヤモン
ド18crとしたものである比較例試料1と、本実施例の
ブレード型ダイヤモンドドレッサ10である実施例試料
1を用いて、以下のドレス条件1で繰り返しドレッシン
グ作業をおこない、十分なドレッシング性能が得られな
くなるまでのドレッシング回数すなわち耐用寿命を比較
した。その試験結果を図11を用いて説明する。
【0018】[ドレス条件1] 研削機械:円筒研削盤 研削砥石:SN80N8V51S(405mmφ×t5
0mm×127mmφ) 研削砥石周速度:45m/s ドレス切込量:R0.04mm/pass ドレスリード:0.2mm/rev. 研削液:
【0019】図11は、前記比較例試料1および実施例
試料1の耐用寿命を比較して示すグラフである。上記ド
レス条件1のもとでドレッシングをおこなった結果、比
較例試料1では約1450回程度のドレッシング作業を
おこなった時点で十分なドレッシング性能が得られなく
なったのに対して、実施例試料1では約1810回程度
のドレッシング作業まで所望のドレッシング性能が得ら
れた。すなわち、本発明のブレード型ダイヤモンドドレ
ッサ10は、従来のものと比較して約1.25倍の耐用
寿命を備えたものであることが確認された。なお、比較
例試料1および実施例試料1は、耐用寿命に至るまでは
何れも十分なドレッシング性能を備えており、ドレッシ
ング性能に関する顕著な差はみられなかった。
【0020】このように、本実施例によれば、前記ドレ
ッシング面16に、単結晶ダイヤモンド18crと多結晶
ダイヤモンド18amとが組み合わされて埋設されている
ことから、切れ味および耐摩耗性に関して単結晶ダイヤ
モンド18crの利点が得られることに加えて、前記研削
砥石20の研削面に押圧されることによって単結晶ダイ
ヤモンド18crに与えられる応力が相対的に小さくな
り、単結晶ダイヤモンド18crが大きな破砕を発生させ
難い。すなわち、耐用寿命が長く、切れ味に優れたブレ
ード型ダイヤモンドドレッサ10を提供することができ
る。
【0021】また、好適には、前記ダイヤモンドドレッ
サ10は、平板状の扁平なブレード部14の先端面に前
記ドレッシング面16を備えたブレード型ダイヤモンド
ドレッサ10であって、前記複数本の柱状ダイヤモンド
の内、前記研削面に対する摺動方向の先端に埋設された
ものは多結晶ダイヤモンド18amである為、ドレッシン
グ作業に際して最も応力がかかる部分に多結晶ダイヤモ
ンド18amが埋設されており、かかる多結晶ダイヤモン
ド18amが摺接による応力を好適に吸収することによ
り、前記ブレード部14に埋設された単結晶ダイヤモン
ド18crが大破砕を発生させ難くなる。すなわち、耐用
寿命が長く、切れ味に優れたブレード型ダイヤモンドド
レッサ10を提供することができる。
【0022】次に、本発明の他の実施例について説明す
る。なお、以下の説明において前述の実施例と共通する
部分に関しては同一の符号を付してその説明を省略す
る。
【0023】図4および図5は、単結晶ダイヤモンド1
crと多結晶ダイヤモンド18amとを1つずつ備えたブ
レード型ダイヤモンドドレッサ24の平面図および正面
図を示している。このブレード型ダイヤモンドドレッサ
24は、この図に示すように、ドレッシング作業に際し
て、前記研削砥石20の研削面に対する摺動方向の先端
に多結晶ダイヤモンド18anが、他端に多結晶ダイヤモ
ンド18amがそれぞれ備えられて形成されている。この
ように、ドレッシング作業に際して最も応力がかかる前
記研削砥石20の研削面に対する摺動方向の先端に多結
晶ダイヤモンド18amが備えられており、かかる多結晶
ダイヤモンド18amが摺接による応力を好適に吸収する
ことにより、他端に備えられた単結晶ダイヤモンド18
crが大破砕を発生させ難くなる。すなわち、耐用寿命が
長く、切れ味に優れたブレード型ダイヤモンドドレッサ
24を提供することができる。
【0024】また、図6および図7は、単結晶ダイヤモ
ンド18crと多結晶ダイヤモンド18amとをそれぞれ3
つずつ備えたブレード型ダイヤモンドドレッサ26の平
面図および正面図を示している。このブレード型ダイヤ
モンドドレッサ26に備えられた単結晶ダイヤモンド1
crおよび多結晶ダイヤモンド18amは、たとえばその
断面すなわちブレード部14から露出した一端面が、一
辺が0.1〜2.0mm程度の正方形状を成すものであ
る。また、かかる複数本の単結晶ダイヤモンド18cr
よび多結晶ダイヤモンド18amは、ドレッシング作業に
際して、前記研削砥石20の研削面に対する相対移動方
向すなわちドレッシング面16の長手方向に単結晶ダイ
ヤモンド18crと多結晶ダイヤモンドamとが交互に埋設
されたものである。この為、前記ドレッシング面16に
埋設された複数の単結晶ダイヤモンド18crにより前記
ダイヤモンドドレッサ26に十分な切れ味および耐摩耗
性を付与することができ、その複数の単結晶ダイヤモン
ド18crの間に埋設された複数の多結晶ダイヤモンド1
amにより、その複数の単結晶ダイヤモンド18crに与
えられる応力を好適に分散することができる。
【0025】また、図8は、本発明のさらに別の実施例
である円盤状のロータリ型ダイヤモンドドレッサ28を
用いたドレッシング作業をおこなうドレッシング装置の
要部を示している。ロータリ型ダイヤモンドドレッサ2
8は、回転駆動装置30により研削砥石20の回転軸心
Cに平行な軸心まわりに回転可能に支持されており、回
転駆動された状態でその外周面であるドレッシング面3
2が上記研削砥石20の外周研削面に対して所定の切込
量(食い込み量)だけ押圧されつつ、上記研削砥石20
の回転軸心に平行な方向へ一定の速度で研削砥石20の
幅寸法以上の行程で片道あるいは往復移動させられる。
これにより、研削砥石20の外周研削面の形状が高精度
に整えられるとともに、外周研削面の切刃の再生すなわ
ち目立てがおこなわれて研削砥石20の研削性能が回復
させられる。
【0026】上記ロータリ型ダイヤモンドドレッサ28
のドレッシング面32には、図9に拡大して示すよう
に、複数本の単結晶ダイヤモンド18crおよび多結晶ダ
イヤモンド18amがその一端面が露出するように埋設さ
れている。このドレッシング面32は、たとえば約25
mmφ程度の直径を有したものであり、かかるドレッシ
ング面32に、たとえばその寸法が□0.4×2.0m
m程度である上記複数本の単結晶ダイヤモンド18cr
よび多結晶ダイヤモンド18amがそれぞれ20本ずつ、
周方向に略均等な間隔で単結晶ダイヤモンド18crと多
結晶ダイヤモンド18amとが交互に埋設されて構成され
たものである。
【0027】[試験2]ここで、本発明者が本発明の効
果を検証する為におこなった試験2について説明する。
本試験においては、従来のロータリ型ダイヤモンドドレ
ッサすなわち前述のロータリ型ダイヤモンドドレッサ2
8において全ての柱状ダイヤモンドを単結晶ダイヤモン
ド18crとしたものである比較例試料2と、本実施例の
ロータリ型ダイヤモンドドレッサ28である実施例試料
2を用いて、以下のドレス条件2で繰り返しドレッシン
グ作業をおこない、十分なドレッシング性能が得られな
くなるまでのドレッシング回数すなわち耐用寿命を比較
した。その試験結果を図12を用いて説明する。
【0028】[ドレス条件2] 研削機械:内面研削盤 研削砥石:CB170N200VN1(25mmφ×t
14mm×11mmφ) 研削砥石周速度:60m/s ドレッサ周速度:4.7m/s DownCut ドレス切込量:4.0μmφ/pass ドレスリード:0.05mm/rev. 研削液:ソリューブルタイプ(80倍希釈)
【0029】図12は、前記比較例試料2および実施例
試料2の耐用寿命を比較して示すグラフである。上記ド
レス条件2のもとでドレッシングをおこなった結果、比
較例試料2では約1430回程度のドレッシング作業を
おこなった時点で十分なドレッシング性能が得られなく
なったのに対して、実施例試料2では約1820回程度
のドレッシング作業まで所望のドレッシング性能が得ら
れた。すなわち、本発明のロータリ型ダイヤモンドドレ
ッサ28は、従来のものと比較して約1.27倍の耐用
寿命を備えたものであることが確認された。なお、比較
例試料2および実施例試料2は、耐用寿命に至るまでは
何れも十分なドレッシング性能を備えており、ドレッシ
ング性能に関する顕著な差はみられなかった。
【0030】このように、本実施例のロータリ型ダイヤ
モンドドレッサ28によれば、前記ドレッシング面32
に、単結晶ダイヤモンド18crと多結晶ダイヤモンド1
amとが組み合わされて埋設されていることから、切れ
味および耐摩耗性に関して単結晶ダイヤモンド18cr
利点が得られることに加えて、前記研削砥石20の研削
面に押圧されることによって単結晶ダイヤモンド18cr
に与えられる応力が相対的に小さくなり、単結晶ダイヤ
モンド18crが大きな破砕を発生させ難い。また、前記
複数本の単結晶ダイヤモンド18crおよび多結晶ダイヤ
モンド18amは、ドレッシング作業に際して、前記研削
砥石20の研削面に対する摺動方向すなわちドレッシン
グ面32の周方向に単結晶ダイヤモンド18crと多結晶
ダイヤモンドamとが交互に埋設されたものである為、前
記ドレッシング面32に埋設された複数の単結晶ダイヤ
モンド18crにより前記ダイヤモンドドレッサ26に十
分な切れ味および耐摩耗性を付与することができ、その
複数の単結晶ダイヤモンド18crの間に埋設された複数
の多結晶ダイヤモンド18amにより、その複数の単結晶
ダイヤモンド18crに与えられる応力を好適に分散する
ことができる。
【0031】以上、本発明の好適な実施例を図面に基づ
いて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるもの
ではなく、さらに別の態様においても実施される。
【0032】たとえば、図10は、本発明がロータリ型
ダイヤモンドドレッサに適用された他の実施例であるロ
ータリ型ダイヤモンドドレッサ34のドレッシング面3
2を拡大して示す図であり、この図に示すように、かか
るロータリ型ダイヤモンドドレッサ34においては、そ
のドレッシング面32の周方向に多結晶ダイヤモンド1
amが2つずつ連続して設けられ、その間隙に単結晶ダ
イヤモンド18crが配設されている。このように、単結
晶ダイヤモンド18crと多結晶ダイヤモンド18amとの
配列は、たとえばドレッサの態様あるいはドレッシング
条件などに応じて適宜変更されるものである。また、前
述の実施例においては、前記単結晶ダイヤモンド18cr
と多結晶ダイヤモンド18amとは概ね規則的にドレッシ
ング面16、32に配列されて設けられていたが、何ら
規則性なく乱数的に設けられたものであっても構わな
い。
【0033】また、前述の実施例では、ブレード型ダイ
ヤモンドドレッサ10、24、26において、ドレッシ
ング面16におけるドレッシング方向の先端には多結晶
ダイヤモンド18amが埋設されていたが、これはあくま
で好適な態様を示したものであり、たとえばかかるドレ
ッシング方向の先端に単結晶ダイヤモンド18crが埋設
されたものであっても構わない。そのようにしても、前
記ドレッシング面16に、単結晶ダイヤモンド18cr
多結晶ダイヤモンド18amとが組み合わされて埋設され
ていることから、発明の一応の効果を得られるのであ
る。
【0034】また、前述の実施例では、長手方向に垂直
な断面の形状が矩形状である柱状ダイヤモンドすなわち
単結晶ダイヤモンドcrおよび多結晶ダイヤモンド18am
が用いられていたが、たとえば円形状などの矩形状とは
異なる断面形状を備えた柱状ダイヤモンドが埋設された
ダイヤモンドドレッサにも、本発明は好適に適用される
ものである。
【0035】また、前述の実施例では、ブレード型ダイ
ヤモンドドレッサ10、24、26、およびロータリ型
ダイヤモンドドレッサ28について説明したが、本発明
は、有底円筒状の円環状端面であるドレッシング面に複
数本の柱状ダイヤモンドが埋設されたカップ型ダイヤモ
ンドドレッサにも適用される。この場合のドレッシング
面は、カップ型ダイヤモンドドレッサの回転軸心に対し
て傾斜させられたものであってもよい。
【0036】その他一々例示はしないが、本発明はその
趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が加えられ
て実施されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるブレード型ダイヤモン
ドドレッサを説明する斜視図である。
【図2】図1のブレード型ダイヤモンドドレッサを用い
た研削砥石のドレッシング作業を説明する図であって、
(a)は、研削砥石の回転軸心に垂直な方向から見た
図、(b)は、研削砥石の回転軸心方向から見た図であ
る。
【図3】図2の(b)におけるドレッシング面の近傍を
拡大して示す図である。
【図4】本発明の他の実施例であるブレード型ダイヤモ
ンドドレッサを示す平面図である。
【図5】図4のブレード型ダイヤモンドドレッサの正面
図である。
【図6】本発明のさらに別の実施例であるブレード型ダ
イヤモンドドレッサを示す平面図である。
【図7】図6のブレード型ダイヤモンドドレッサの正面
図である。
【図8】本発明の他の実施例であるロータリ型ダイヤモ
ンドドレッサを用いたドレッシング作業を説明する図で
ある。
【図9】図8のロータリ型ダイヤモンドドレッサのドレ
ッシング面を拡大して示す図である。
【図10】本発明のさらに別の実施例であるロータリ型
ダイヤモンドドレッサにおけるドレッシング面を拡大し
て示す図である。
【図11】試験1の結果であるブレード型ダイヤモンド
ドレッサの耐用寿命を示すグラフである。
【図12】試験2の結果であるロータリ型ダイヤモンド
ドレッサの耐用寿命を示すグラフである。
【符号の説明】
10、24、26:ブレード型ダイヤモンドドレッサ
(ダイヤモンドドレッサ) 14:ブレード部 16、32:ドレッシング面 18am:多結晶ダイヤモンド 18cr:単結晶ダイヤモンド 20:研削砥石 28、34:ロータリ型ダイヤモンドドレッサ(ダイヤ
モンドドレッサ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 澤田 次生 京都府向日市鶏冠井町馬司8番地9 クイ ーンダイヤ株式会社内 Fターム(参考) 3C047 EE17 EE18

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本の柱状ダイヤモンドがその一端が
    露出するように埋設されたドレッシング面を備え、該ド
    レッシング面を相対回転する研削砥石の研削面に摺動さ
    せることにより、該研削砥石のドレッシングをおこなう
    形式のダイヤモンドドレッサであって、 前記ドレッシング面は、単結晶ダイヤモンドと多結晶ダ
    イヤモンドとが少なくとも1つずつ埋設されたものであ
    ることを特徴とするダイヤモンドドレッサ。
  2. 【請求項2】 前記ドレッシング面は、前記研削面に対
    する摺動方向に単結晶ダイヤモンドと多結晶ダイヤモン
    ドとが交互に埋設されたものである請求項1のダイヤモ
    ンドドレッサ。
  3. 【請求項3】 前記ダイヤモンドドレッサは、平板状の
    扁平なブレード部の先端面に前記ドレッシング面を備え
    たブレード型ダイヤモンドドレッサであって、 前記複数本の柱状ダイヤモンドの内、前記研削面に対す
    る摺動方向の先端に埋設されたものは多結晶ダイヤモン
    ドである請求項1または2のダイヤモンドドレッサ。
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